JP6356995B2 - フロントフォーク - Google Patents
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Description
に懸架スプリングを内蔵し、この懸架スプリングのばね荷重をアジャスタ部材で調整可能としたものである。
しかしながら、特許文献1の懸架スプリングによれば、圧側行程、伸側工程でのストローク変化に対し所期の反力特性を得るのにスプリングレートを調整する機構を採用しているが、各ストローク長での反力特性を適確に得るのが困難であり、特にストローク奥でのばね荷重及びフロントフォーク内の圧縮された空気のエアばね効果により反力が大きくなり路面からの衝撃吸収性が悪化し、ストローク奥での乗り心地に硬さ感を与えてしまう欠点を有していた。
第1下部開口42は、ホルダ部材1の内周においてシリンダ4の下端よりも下側にリング状に形成されたリング溝42aの一部より延長する孔44を介して減衰力発生機構70の一端45側に接続され、第2下部開口43はリング溝43aから孔47を介して減衰力発生機構70の他端48側に接続される。
調整ボルト12bの筒体12cの上部外周には、調整ボルト12bの回転とともに回転する円筒状の筒体12sが取り付けられる。筒体12sの外周には、筒体12sの軸線方向に沿って延長する図示しない溝が形成される。また、筒体12sの外周には、前述の溝の延長方向に沿って移動可能に形成された凸部を内周側に有する円環状のリング体12tが設けられる。リング体12tの外周には、筒部12fの内周に形成されたねじ溝と螺合するねじ溝が形成されている。
また、この調整ボルト12bの筒体12cの下部外周の螺合部には、仕切り片12dを有する吊り筒体12eの上部内周が螺着される。吊り筒体12eの仕切り片12dより下部筒体12gの内周にロッド2の上端外周がねじ部12kを介して螺着される。吊り筒体12eの外周には、この吊り筒体12eの外周を軸線方向に沿って移動するリング状の鍔部12iを備える。この鍔部12iの下面側には、ハット状の保持体12jが設けられ、この保持体12jの外周に保持筒13の上端内周が螺着される。保持筒13はスペース8方向に延長し、その先端側にリングピストン部材14が設けられる。なお、13mは保持筒13に形成された軽量化及び空気の流通を図る長孔である。
これにより、調整ボルト12bを回転することで、リング体12tが筒部12f内周のねじに沿って回転して上下方向に移動し、保持筒押圧体12p及び押圧体支持リング12qを上下動させることにより鍔部12i及び保持体12jの上下位置を変位させて保持筒13の上下位置が調整される。
リング体15は、基部15cを保持筒13の先端側15w内周のねじ部15xを介して螺入されて取り付けられ、基部15cより下端側が上記保持筒13の先端より突出し、その外周側に最外シリンダ9の内周9bに摺接する外シール15eを備えている。これにより保持筒13の上下動にともなって、リング体15はピストン3と同じ位置関係を保って最外シリンダ9の内周9bを上下に摺動する。
また、フォーク本体Sの緩衝動作において上記リング体15がホルダ部材1方向に移動するときに、上記調整ボルト12bにより調整された一定位置でリング体15の下端がスプリング60の上端に接し、これによりスプリング60が圧縮される。このスプリング60が所定長さ分圧縮された後に、摺動部材41がスプリング60を介してホルダ部材1方向に押圧される。すなわち、圧力室17Aの空気の圧力は、スプリング60に所定の荷重が負荷されたときに、下方向に移動するように設定される。
上記減衰力発生機構70は、圧側行程では一端45側からの作動油に減衰力を与えて他端48側から流出させ、伸側行程で他端48側からの作動油に減衰力を与えて一端45側より流出させることで圧側及び伸側行程におけるフォーク本体Sの動作に減衰力を付与する。
また、伸側行程時では、他端48側からの作動油L2は、貫通孔70gから流入し、伸側減衰バルブ70hを押し開いて中間室70iに供給されるとともに大径孔80fに連通する孔93から中央孔80dの貫通孔80cを介して中間室70iに供給される。中間室70iの作動油は、貫通孔70mからチェック弁91aを押し開いて一端45方向に供給され、下部油室F2に導かれて循環する。
車体側と車軸側に取り付けられたフロントフォーク本体Sが収縮する圧側行程では、前述の如く減衰力発生機構70の作動油の減衰力制御により油圧による緩衝動作が行なわれる。一方、キャップ部材12が相対的にホルダ部材1方向に移動することで保持筒13が下降し、リング体15が下降し、ばね室17B内のスプリング60が圧縮される。さらに、リング体15がスプリング60を圧縮させつつ一定距離まで下降する。リング体15の下降が継続され、リング体15からスプリング60に圧力室17A内の空気圧縮が開始される荷重が負荷されると、スプリング60はさらに圧縮されながら摺動部材41を押圧して圧力室17Aの空気を圧縮し始める。この場合、リング体15の下降時、ばね室17Bにもキャップ部材12側の上部から圧縮された空気が空気流路40を介して送られるので、ばね室17B内の空気圧によっても、摺動部材41を可能に押圧することに寄与する。
この場合も、減衰力発生機構70の減衰力制御により油圧による緩衝動作が行なわれる。一方、ロッド2の上昇にともなって、スプリング60に圧側行程で内在した反力及び圧力室17Aに内在した反力を摺動部材41が受圧したまま上昇し、規制手段49の先端と当接して停止する。この後、リング体15にはスプリング60による反力と、この反力とは逆向きの上部空間16の空気が空気流路40を介してばね室17B側に流れるときに作用する抵抗力とにより伸側行程が行なわれるので、フロントフォーク本体Sの伸長動作の応答性を担保しつつ減衰力をさせることができる。
9 最外シリンダ、11 摺動筒、12 キャップ部材、13 保持筒、
14 リングピストン部材14 リング体、16 上部空間、17 下部空間、
17A 圧力室、17B ばね室、40 空気流路、41 摺動部材、
49 規制手段、60 スプリング、70 減衰力発生機構、130 温度補償機構、
F シリンダ空間、F1 第1油貯留室、F2 第2油貯留室、J 連通孔、
M 外緩衝室、R 油流路室、S フロントフォーク本体。
Claims (4)
- ピストン及びこのピストンを支持するロッドと、
上記ピストンよりも上側、かつ上記ロッドの外周に配設されるロッドガイドと、
上記ピストンが摺動自在に収容され、かつ上記ピストンで第1油貯留室と第2油貯留室とに区画された長手状のシリンダ空間と、
このシリンダ空間の外周に形成された油流路室と、
シリンダ上部に設けられ、かつ上記第1油貯留室と油流路室とを連通する連通孔と、
上記シリンダ空間と油流路室との下部を封止固定するホルダ部材と、
上記ロッドを支持するキャップ部材と、
上記第2油貯留室の第1下部開口と上記油流路室の第2下部開口に両側が接続された減衰力発生手段とを備え、
圧縮時に上記ピストンの押圧力で第1下部開口より押し出される作動油を上記減衰力発生手段を経由させ、減衰力を付与してから第2下部開口、油流路室から上記連通孔を介して第1油貯留室に循環させ、
伸長時に上記ピストンの押圧力で上記第1油貯留室内の作動油を上記連通孔を介して油流路室から第2下部開口より押し出される作動油を減衰力発生手段を経由させ、減衰力を付与してから上記第1下部開口より第2油貯留室に循環させ、
上記油流路室の外周側にリング状の外緩衝室を形成するとともに、この外緩衝室の内外周に気密を保って摺動する筒状のリング体よりなるリングピストン部材を収容し、かつ、上記キャップ部材側より上記外緩衝室方向に延長するとともに先端側で、上記リング体を保持するようにして、上記リング体により上記外緩衝室に圧縮力を付与するように構成したフロントフォークにおいて、
上記リング体により区画された上部空間と下部空間とを連通する空気流路を上記リング体に設けるとともに、上記下部空間内の内周及び外周に密接されるリング状の摺動部材を設け、この摺動部材の上記ロッドガイドまでの距離を一定位置に規制する規制手段を設け、
さらに、上記下部空間内の上記摺動部材より上部のばね室に上記リング体と摺動部材との間に介在されるスプリングを設けたことを特徴とするフロントフォーク。 - 上記空気流路は、リング体の内周に形成され、かつ上記上部空間及び下部空間に延長する凹溝よりなることを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
- 上記摺動部材は、内外周に設けた凹溝に嵌合されるシール材を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフロントフォーク。
- 上記規制手段は、一端がロッドガイドに取り付けられ、先端側がリング体を超えて摺動部材まで延長する筒体よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかに記載のフロントフォーク。
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