JP6354774B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、例えば、発射装置にて打ち出された遊技球が案内される遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球すると当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われる。前記抽選にて当選した場合には、遊技者に有利な当たり状態が発生し、遊技者は遊技価値(賞球等)を獲得することが可能となる。
近年では、遊技者が操作することで、表示装置における表示内容が変更されたり、スピーカから対応する音声が流れたり等する操作手段が設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−81603号公報
ところで、操作手段そのものとしてもより斬新なものが求められている。
なお、上述した課題は、パチンコ機に限られるものではなく、スロットマシン等の他の遊技機にも該当する問題である。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、斬新な操作手段を備えた遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
遊技機の前面に設けられた被取付部に固定される本体部と、
少なくとも一部において透光性を有するとともに前記本体部から露出し、遊技者に押圧される部位である押圧部を備え、前記押圧部が操作されたときの操作位置と、前記押圧部が操作されていないときの非操作位置との間を変位する操作部と、
前記操作部を前記非操作位置側に付勢する付勢手段と、
前記操作部が前記操作位置に変位したことを検知する操作検知手段と、
前記操作部の前記押圧部に対向して設けられ、発光色の異なる複数の発光部を具備する発光手段と、
前記発光手段が搭載され、前記本体部に対して相対変位可能な発光体ブロックと、
前記発光体ブロックを変位させることのできる駆動手段とを具備する操作手段を備えた遊技機であって、
前記操作部は、前記非操作位置において、第1の位置と、前記第1の位置よりも前記本体部の外方側に位置する第2の位置とに変位可能であり、
前記操作手段は、前記操作部が前記第1の位置、及び、前記第2の位置のどちらにおいても、前記操作部を操作して前記操作位置へと変位させることが可能に構成され、
前記駆動手段の駆動により前記発光体ブロックが変位することに伴って、前記発光色の異なる複数の発光部のうち点灯状態とされる前記発光部又はその組合せが変化するとともに、
前記駆動手段が駆動している状態においても前記操作部を操作して前記操作位置へと変位させることが可能に構成され、
前記操作部は、前記押圧部とは異なる部位である非押圧部を備え、前記非押圧部のうち、少なくとも前記操作部が前記第1の位置にある場合には前記本体部から露出しておらず、かつ、前記操作部が前記第2の位置にある場合に前記本体部から露出する部位を含む範囲において透光性を有していることを特徴としている。
尚、前記遊技機は、パチンコ機、又は、回式遊技機であることとしてもよい。
本発明によれば、斬新な操作手段を備えた遊技機を提供することができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 演出ボタンを示す断面図である。 (a)は上基板の上面図であり、(b)は下基板の上面図であり、(c)は支持金具の断面図である。 ばね力調節手段を示す模式断面図である。 演出ボタンを示す断面図である。 演出ボタンの回路構成を説明するための説明図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 第2契機対応口通過処理を示すフローチャートである。 第1表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 (a),(b)は各種テーブル構成を示す説明図である。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 第2表示制御処理を示すフローチャートである。 契機対応ユニット制御処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 装飾図柄の決定に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 ボタン設定処理を示すフローチャートである。 色変え処理を示すフローチャートである。 操作調節処理を示すフローチャートである。 (a)は別の実施形態における上基板を示す下面図であり、(b)は別の実施形態における下基板を示す上面図である。 別の実施形態における演出ボタンの一部を示す模式断面図である。 別の実施形態におけるボタン設定処理を示すフローチャートである。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態におけるばね力調節手段を示す断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態におけるばね力調節手段を示す断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 (a)は別の実施形態における可動体を示す側面図であり、(b)は別の実施形態における伝達部材を示す側面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 別の実施形態における演出ボタンの断面図である。 (a)は別の実施形態における被伝達部材を示す模式断面図であり、(b)は別の実施形態における伝達部材を示す模式断面図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図であり、図3は内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。図4は内枠12及び遊技盤30等の構成を示す正面図である。図5はパチンコ機10の背面図であり、図6は内枠12及び裏パックユニット203等を開放した状態を示す斜視図である。但し、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段が設けられている。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射手段としての遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応ユニット(始動口)33、第2契機対応口34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。例えば、第1契機対応ユニット33への入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が上皿19(下皿15)に払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
第1契機対応ユニット33は、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な上入賞口33a及び下入賞口33bと、下入賞口33bの両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。上入賞口33aは、遊技球が常時入球可能となっているのに対し、下入賞口33bは、開閉部材33cが所定条件の成立に応じて開閉動作することにより、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態と、遊技球が入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成されている。尚、詳しくは後述するが、第1契機対応ユニット33は、上入賞口33a、下入賞口33bに入球した遊技球をそれぞれ検知する第1契機対応スイッチ224a、224bを備えており、当該第1契機対応スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43及び装飾図柄表示装置42にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態(特別遊技状態)が付与される。
また、第2契機対応口34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、第2契機対応口34は、当該第2契機対応口34を通過する遊技球を検知可能な第2契機対応スイッチ225を備えており、当該第2契機対応スイッチ225にて遊技球が検知された場合に、第1契機対応ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて変動表示が行われる構成となっている。そして、開放抽選にて当選した場合には、第1契機対応ユニット33が規定時間だけ開状態とされる。
可変表示装置ユニット35には、第2契機対応口34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41と、第1契機対応ユニット33(上入賞口33a又は下入賞口33b)への入賞を契機として変動表示する特別表示装置43と、特別表示装置43による変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、第1契機対応ユニット33が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球が第2契機対応口34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
特別表示装置43は、普通図柄表示装置41の右側方に設けられ、赤、緑、青の発光色を有する三色発光ダイオード(三色LED)により構成されている。そして、遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞する毎に色換え表示(変動表示)が行われ、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯色)により、大当たりか否かが確定的に表示される。
より詳しくは、第1契機対応ユニット33に対し遊技球が入賞すると、特別表示装置43は、3色LEDを赤→緑→青→赤→・・・という具合に高速で色換え表示(変動表示)し、所定時間が経過すると、いずれかの色に決定表示する。高速の色換え表示とは、例えば4msec毎に赤、緑、青を順番に表示するという具合である。大当たり抽選に当選した場合には、この際、赤又は緑で決定表示(例えば数秒間停止)され、特別遊技状態が発生する。特に、赤は、大当たり終了後の遊技モードが高確率モードであることを示す表示であり、緑は、大当たり終了後の遊技モードが時間短縮モードであることを示す表示である。なお、この特別表示装置43についても、主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。また、大当たり状態中に新たに遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の図柄(数字)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たりが確定すると、特別表示装置43にて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域にて停止表示される図柄が同一となり)、大当たり状態が開始される。
また、図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、第1契機対応ユニット33の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で第1契機対応ユニット33に入球するようになっている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。具体的には、規定時間(例えば30秒)の経過又は規定個数(例えば8個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数(所定ラウンド数)繰り返し開放される。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び第1契機対応ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチ(入球検出手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、第1契機対応ユニット33には、上入賞口33a及び下入賞口33bそれぞれに対応して第1契機対応ユニットスイッチ224a,224bが設けられている。さらに、第2契機対応口34に対応する位置には第2契機対応口スイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及び第2契機対応口スイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、制御手段としての主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、第1契機対応ユニット33(上入賞口33a又は下入賞口33b)への入球を検出する第1契機対応スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(第2契機対応スイッチ225により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、第1契機対応ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部中継端子板240が設けられている。
外部中継端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
さて、本実施形態では、演出ボタン125に特徴がある。以下、演出ボタン125の構成について図7〜図11を参照して詳細に説明する。本実施形態では、演出ボタン125が電飾手段、操作手段に相当する。尚、図7は可動体473が第1の位置にあるときの演出ボタン125を示す模式断面図である。図8(a)は上基板402を示す上面図であり、図8(b)は下基板403を示す上面図であり、図8(c)は支持金具451を示す断面図である。図9はばね力調節手段471を示す模式断面図である。図10は可動体473が第2の位置にあるときの演出ボタン124を示す模式断面図である。図11は演出ボタン125の回路構成を説明するための図である。尚、前面枠セット14(下皿15を構成する下皿ユニット)のうち演出ボタン125が取付けられる部位は前方に向けて若干下方傾斜しており、従って、演出ボタン125も若干傾いて取付けられるのではあるが、便宜上、演出ボタン125が単に上向きに取付けられているものとして説明する。
図7等に示すように、演出ボタン125は、前面枠セット14に固定される本体部401と、3つの発光手段L1、L2、L3が搭載された発光体ブロックとしての上基板402と、上基板402の下方において上基板402と対向配置される下基板403と、透明又は半透明な素材よりなり、上基板402の上方を覆う操作部404と、上基板402を回転させる発光体駆動手段としてのモータ405と、操作部404を上方に付勢する付勢手段としてのコイルばね406と、操作部404の操作を検知する操作検知手段としての操作検知スイッチ407とを備えている。
本体部401は、モータ405が搭載されるベース板411と、ベース板411とは別体として構成される略円筒状の枠体421とを備えている。
ベース板411は、略円盤状に構成され、中央部においてモータ405の下部を嵌合するモータ設置部412が形成された土台部413と、モータ設置部412を囲むようにして土台部413から上方に突出し、下基板403の外周部を支持する支持壁部414とを備えている。
支持壁部414は、下基板403を土台部413から所定距離だけ上方に離間した位置で支持するために設けられた壁部である。本実施形態における支持壁部414は、下基板403の外周形状(円形状)に合わせて断面略円弧状に形成された3つの壁部を下基板403の中央部を中心とした均等位置に設けることで構成されている(図8(b)参照)。支持壁部414の先端部は、下基板403の中央部側が一段低くなった段差形状をなしており、当該支持壁部414の先端部により、下基板403の外周部の下面及び外周面が支持される構成となっている。また、図8(b)の二点鎖線で示すように、支持壁部414の先端部には位置決め凸部417が形成されており、下基板403の設置に際し、下基板403の外周部に形成された位置決め凹部419が位置決め凸部417に嵌め込まれる。これにより、下基板403の位置決めが行われるとともに、下基板403の周方向への変位(回動変位)が規制される。
さて、本実施形態では、土台部413に対し、コイルばね406の下端部を支持するばね支持部415及びばね力調節手段471(調節手段)が設けられている。ばね支持部415は、土台部413から上方に突出する略円柱状の突起であり、土台部413の中央部を中心として均等位置に3つ設けられている。各ばね支持部415にはコイルばね406(コイルばね406a)が挿通状態とされ、コイルばね406aの下部がばね支持部415(土台部413)に支持されている。
また、ばね力調節手段471についても、ばね支持部415と重ならないように、土台部413の中央部を中心として均等位置に3つ設けられている。ばね力調節手段471は、ベース板411の土台部413の下面に固定される取付台472と、取付台472に対して上下にスライド可能に設けられた可動体473と、サブ制御装置262(入出力ポート554)に電気的に接続され、可動体473を上下にスライドさせる駆動手段としての調節モータ474とを備えている。
可動体473は、調節モータ474の回転軸の先端部に設けられた歯車490と噛み合うラック部482を有するスライド片481と、スライド片481の上端部に設けられた略板状の架台484と、架台484の中央部から上方に突出する略円柱状の支持突起485とを備えている。当該可動体473は、ラック部482と噛み合う調節モータ474の歯車490により支持され、調節モータ474の駆動(歯車490の回転)に伴って、上下にスライド可能に構成されている。尚、土台部413に設置された3つのばね力調節手段471の各調節モータ474は同期して同じ動きをする。
取付台472には、可動体473のスライド片481を挿通可能な許容孔476が形成されており、許容孔476にスライド片481を挿通させるようにして可動体473をスライドさせることにより、可動体473のスライド幅を確保している。さらに、取付台472の許容孔476の周縁部には、許容孔476を囲むようにして上方に突出する断面略コ字状のガイド部477が設けられている。そして、当該ガイド部477の内側に可動体473のスライド片481が挿通状態とされている(図9参照)。尚、スライド片481のラック部482に関しては、ガイド部477から歯車490側に突出している。また、図9に示すように、ガイド部477の内側面には、上下方向に沿って延びるガイド溝478が形成されている。これに対し、スライド片481には、ガイド溝478に挿通状態とされるガイドリブ483が形成されている。当該ガイド溝478及びガイドリブ483の存在により、可動体473のスライドがガイドされる。
また、ベース板411(本体部401)の土台部413には、可動体473の支持突起485(及び可動体473に支持されるコイルばね406b)を挿通可能なばね挿通孔487が形成されており、ばね力調節手段471は、支持突起485がばね挿通孔487に挿通状態となるようにして土台部413に取付けられている。また、土台部413に取付けられたばね力調節手段471の支持突起485には、コイルばね406(コイルばね406b)の下部が挿通状態とされ、コイルばね406bの下端部が架台484に支持されている。本実施形態では、ばね力調節手段471(可動体473)に支持されるコイルばね406bとして、上記ばね支持部415に支持されるコイルばね406aよりもばね定数が大きい(線径が大きい)コイルばねを使用している。尚、ばね力調節手段471の土台部413への取付状態において、ガイド部477は、土台部413(ばね挿通孔487周縁部位)から下方に離間して配置されている。
また、架台484はばね挿通孔487よりも大きく構成されており、架台484の上面と土台部413の下面とが当接可能に構成されている。さらに、架台484はガイド部477の上方の開口よりも大きく構成されており、架台484の下面とガイド部477の上端部とが当接可能に構成されている。本実施形態では、可動体473は、調節モータ474の駆動に基づいて、ガイド部477の上端部と架台484の下面とが略当接する第1の位置(図7参照)と、架台484がガイド部477から離間し、架台484の上面と土台部413の下面とが略当接する第2の位置(図10参照)との間を変位可能に構成されている。
また、本実施形態では、可動体473が第1の位置及び第2の位置に到達したことを検知する当接検知スイッチ491が設けられている。当接検知スイッチ491は、可動体473に設けられた可動端子部492と、入出力ポート554に電気的に接続され、土台部413の下面に設けられた上端子部493と、入出力ポート554に電気的に接続され、ガイド部477の上端部に設けられた下端子部494とを備えている。下端子部494と可動端子部492とが接触することにより、下端子部494及び可動端子部492を具備する回路が通電状態となり、可動体473が第1の位置に到達したこと(架台484とガイド部477とが略当接したこと:図7の状態)が検知される構成となっている。また、上端子部493と可動端子部492とが接触することにより、上端子部493及び可動端子部492を具備する回路が通電状態となり、可動体473が第2の位置に到達したこと(架台484と土台部413とが略当接したこと:図10の状態)が検知される構成となっている。尚、本実施形態では、調節モータ474の駆動を停止する際に当接検知スイッチ491の検知信号が参酌され、可動端子部492が下端子部494又は上端子部493と接触した場合に、調節モータ474の駆動が停止されるようになっている。これにより、架台484と土台部413又はガイド部477とが当接した後も調節モータ474が駆動することに起因して、調節モータ474等が損傷してしまうといった事態を防止することができる。尚、取付台472には、当接検知スイッチ491に接続された配線を挿通させるための開口が形成されている(図示略)。
枠体421は、上下方向に延びる円筒状の基部422と、基部422の上側の開口部の周縁部を塞ぐようにして設けられる円環状の縁壁部423と、基部422の外周面から外方に突出する取付片424とを備えている。取付片424には、上下に貫通する取付孔425が形成されている。そして、取付孔425と、前面枠セット14(下皿15を構成する下皿ユニット)に形成されたねじ穴(図示略)とを位置合わせし、ねじ固定することで、演出ボタン125が前面枠セット14に取付けられている。
尚、ベース板411の土台部413の外周部は段差形状となっており、枠体421(基部422)の下側の開口部を塞ぐようにして、枠体421に対しベース板411を組付けると、当該段差部において枠体421(基部422)の下部が支持されるようになっている。また、土台部413の外周部には、上方に突出するねじ固定部420が、周方向に沿って所定間隔毎に(例えば5つ)設けられている。ねじ固定部420には、土台部413の遠心方向に沿って貫通するねじ孔420aが形成されている。そして、ベース板411と枠体421とを組付けた後、かかるねじ孔420aと、枠体421に形成された固定孔427とを位置合わせし、ねじ固定することで、枠体421がベース板411に取付けられている。また、ベース板411には、モータ405、下基板403、及び操作検知スイッチ407に接続された配線を挿通させるための開口が形成されている。
操作部404は、上下方向に延びる円筒状の周壁部431と、周壁部431の上側の開口部を閉塞する押圧部432と、周壁部431の外面側に設けられ、コイルばね406の上部を支持するばね収容部433とを備えている。周壁部431は、枠体421の縁壁部423を上下に貫通した状態となっており、押圧部432は枠体421から上方に突出している。
ばね収容部433は、周壁部431の上下方向中間位置から下端部にかけて上下に延び、下方が開放され、上方が閉塞された略筒状をなしている。また、ばね収容部433は、ベース板411の土台部413に取付けられた3つのばね支持部415、及び3つのばね力調節手段471(支持突起485)にそれぞれ対応して合計6つ設けられている。各ばね収容部433の内側には、ばね支持部415及びコイルばね406aの各上部、或いは、支持突起485及びコイルばね406bの各上部が挿入状態とされており、これによって、コイルばね406(コイルばね406a、406b)の上部が支持されるとともに、操作部404の回動変位が規制される。
ばね支持部415に支持されたコイルばね406aは、ばね収容部433に収容されることで、常に、ばね収容部433の底面(上側の壁部:以下、天壁部433aと称する)と接触(圧接)した状態とされる。このように、ばね支持部415と、ばね収容部433とによりコイルばね406aの両端部を支持させるようにして、コイルばね406aを土台部413と操作部404との間に介在させることにより、操作部404が上方に付勢されることとなる。また、ばね収容部433の外面は、枠体421の基部422の内面に略当接状態となっており、操作部404が上下に動作すると、ばね収容部433と基部422とが摺接するようになっている。これにより、操作部404の上下動がガイドされることとなる。
尚、操作部404が押下操作されていない状態においては、コイルばね406(406a)の付勢力により、ばね収容部433の上面と、縁壁部423の下面とが当接状態とされるとともに、操作部404と土台部413とが上下に離間した状態となっている。操作部404の押圧部432を押圧操作すると、コイルばね406(406a)が収縮し、操作部404と土台部413とが当接するまで、操作部404(押圧部432)が本体部401(縁壁部423)に没入する方向(下方)に変位する。また、押圧部432の操作を解除すると(操作部404から手を離すと)、コイルばね406(406a)が伸長し、操作部404が本体部401から突出する方向(上方)に変位して元の状態に戻る。尚、本実施形態では、ばね支持部415に支持される3つのコイルばね406aだけで上記の動作を実現可能となっている。
さて、上記のように本実施形態では、コイルばね406bの下端部を支持する可動体473が第1の位置と第2の位置との間を上下にスライド変位する構成となっている。本実施形態では、可動体473が下方の第1の位置にある場合、可動体473に支持されるコイルばね406bは、ばね収容部433の天壁部433aから離間しており、操作部404を操作して、操作部404と土台部413とを当接させた時点で、コイルばね406bの上端部と天壁部433aとが接触する構成となっている。一方、可動体473が上方の第2の位置にある場合、操作部404を操作していない状態(ばね収容部433と縁壁部423とが当接した状態)においても、コイルばね406bの上端部と天壁部433aとが接触する(圧接される)構成となっている。尚、コイルばね406aに関しては、上記のように、可動体473が第1の位置にある状態においても、その上端部が天壁部433aと圧接し、操作部404を上方に付勢する構成となっている。
すなわち、可動体473が第1の位置にある場合には、操作部404は3つのコイルばね406aのみによって上方に付勢され、可動体473が第2の位置にある場合には、操作部404は合計6つのコイルばね406a、406bによって上方に付勢されることとなる。従って、可動体473が第2の位置にある状態においては、可動体473が第1の位置にある状態のときに比べ、操作部404に働くコイルばね406の付勢力が大きくなるため、押圧部432を押圧して操作部404を下方へと変位させるためにより大きな力を必要とする。特に、本実施形態では、コイルばね406bのばね定数がコイルばね406aのばね定数よりも大きいため、可動体473が第1の位置にあるときと第2の位置にあるときとで、操作部404を操作する際に必要な力の大きさが顕著に変化する。
操作検知スイッチ407は、操作部404の周壁部431の内面側に設けられた操作側端子部435と、入出力ポート554に電気的に接続され、ベース板411の土台部413に設けられたベース側端子部436とから構成されている。操作部404が押下操作されていない状態においては、操作側端子部435とベース側端子部436とが離間し、操作部404が押下操作されると操作側端子部435とベース側端子部436とが接触する構成となっている。操作側端子部435とベース側端子部436とが接触することにより、操作側端子部435及びベース側端子部436を具備する回路が通電状態となり、操作部404の操作が検知される構成となっている。尚、操作検知スイッチ407の構成は特に限定されるものではなく、例えば、光センサ等を用いて操作部404の操作の検知を行うこととしてもよい。
尚、本実施形態では、押圧部432が押圧操作され、操作側端子部438とベース側端子部439とが接触しているときの操作部404の位置が操作位置に相当し、押圧部432が押圧操作されておらず、操作側端子部438とベース側端子部439とが接触していないときの位置が非操作位置に相当する。
図8(a)に示すように、上基板402は略円盤状をなし、その上面には発光手段L1、L2、L3が上基板402の中央部を中心として均等位置に設置されている。発光手段L1、L2、L3は3色LEDにより構成され、それぞれ発光色が赤である発光素子(発光部)R1、R2、R3、発光色が緑である発光素子(発光部)G1、G2、G3、発光色が青である発光素子(発光部)B1、B2、B3を有している。また、図7に示すように、上基板402の下面には、発光手段L1、L2、L3(発光素子R1、R2、R3、G1、G2、G3、B1、B2、B3)と電気的に接続された発光側端子部P1〜P7が設けられている。本実施形態では、上基板402の外周側から内周側に向けて、P1→P2→P3→P4→P5→P6→P7の順に配設されている。また、本実施形態では、発光側端子部P1〜P7は、それぞれ複数の銅線がよられることで構成され、先端部が略ブラシ状になっている。さらに、本実施形態では、発光側端子部P1〜P7は、上基板402の遠心方向に沿った一直線上に並ぶようにして所定間隔毎に配置されている。つまり、上基板402の中心部と、各発光側端子部P1〜P7との間の距離がそれぞれ異なっており、上基板402が1回転する際に各発光側端子部P1〜P7の描く軌道がいずれも重ならないようになっている。尚、本実施形態では、説明の便宜上、発光側端子部P1〜P7が上基板402の遠心方向において一直線上に並ぶように配置されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、一直線上にではなく、点在させてもよい。尚、図8では、発光手段L1、L2、L3と発光側端子部P1〜P7とを電気的に接続するプリント配線(プリントパターン)の図示を省略している。
図11に基づいて、発光手段L1、L2、L3と、発光側端子部P1〜P7との対応関係を説明する。同図に示すように、発光素子R1のアノード側には発光側端子部P1が接続され、発光素子G1のアノード側には発光側端子部P2が接続され、発光素子B1のアノード側には発光側端子部P3が接続されている。また、発光素子R2、R3のアノード側には発光側端子部P4が接続され、発光素子G2、G3のアノード側には発光側端子部P5が接続され、発光素子B2、B3のアノード側には発光側端子部P6が接続されている。さらに、発光素子R1、R2、R3、G1、G2、G3、B1、B2、B3のカソード側には発光側端子部P7が接続されている。
また、図7に示すように、上基板402の下面中央部には、上基板402と直交する方向に突出する連結部438が設けられている。連結部438は、下端部において後述するモータ405の回転軸461の先端部を挿入可能な筒状部438aを備えている。尚、詳しくは後述するモータ405の回転軸461の先端部は断面略D字状であり、筒状部438aの内側に形成される開口部の形状はこれに対応した形状となっている。これにより、筒状部438aに挿入された回転軸461の駆動力が確実に上基板402に伝達されることとなる。
図8(b)に示すように、下基板403は略円盤状をなしており、上記のように、外周部が支持壁部414により支持されている。下基板403の中央部には上下に貫通する挿通孔441が形成されており、当該挿通孔441には、上基板402の連結部438が挿通状態とされている。つまり、下基板403にモータ405の駆動力が伝達されることはなく、下基板403は本体部401に対して変位不可能に設けられている。
下基板403の上面には、上記各発光側端子部P1〜P7に個別に対応する本体側端子部Q1〜Q7が設けられている。図11に示すように、各本体側端子部Q1〜Q7はそれぞれ図示しないトランジスタ等のスイッチング素子や、抵抗、コンデンサ等を介して、音声やランプ等の制御を行うサブ制御装置262の入出力ポート554に接続されている。そして、サブ制御装置262は、入出力ポート554から信号を出力することによってスイッチング素子を駆動制御(オン、オフ)し、発光手段L1、L2、L3を点灯制御している。
さて、本実施形態における本体側端子部Q1〜Q7は、下基板403の上面に形成されたプリント配線であり、上基板402を1回転させた場合に、対応する発光側端子部P1〜P7が描く軌道に沿って形成されている。つまり、上基板402を1回転させた場合に、7つの発光側端子部P1〜P7が描く軌道は、下基板403の中央部を中心とする7つの同心円であり、これらの同心円の円周上に沿って本体側端子部Q1〜Q7が延設されている。
具体的に、本体側端子部Q1〜Q7は、下基板403の外周側から内周側に向けて、Q1→Q2→Q3→Q4→Q5→Q6→Q7の順に配設されており、本体側端子部Q1は発光側端子部P1と接触可能に構成され、本体側端子部Q2は発光側端子部P2と接触可能に構成され、本体側端子部Q3は発光側端子部P3と接触可能に構成され、本体側端子部Q4は発光側端子部P4と接触可能に構成され、本体側端子部Q5は発光側端子部P5と接触可能に構成され、本体側端子部Q6は発光側端子部P6と接触可能に構成され、本体側端子部Q7は発光側端子部P7と接触可能に構成されている(図11参照)。そして、発光側端子部P1〜P7と本体側端子部Q1〜Q7との接触状態を保ちつつ、上基板402を下基板403に対して相対変位させることで、発光手段L1、L2、L3を点灯状態のまま下基板403に対して相対変位させることができる。
また、本体側端子部Q4〜Q7は切れ目のない閉じた円環状となっており、上基板402の回転位相によらず、対応する発光側端子部P4〜P7と常時接触状態とされている。従って、発光側端子部P4〜P6、P7に接続される発光手段L2、L3の各発光素子R2、R3、G2、G3、B2、B3は、アノード側(本体側端子部Q4〜Q6)に接続された図示しないスイッチング素子がオンになるとともに、カソード側(本体側端子部Q7)に接続された図示しないスイッチング素子がオンになっていれば、上基板402がいかなる回転位相にあっても通電し、点灯することとなる。
一方、本体側端子部Q1〜Q3は周方向において一部が欠けた略C字状となっており、上基板402が回転することによって、対応する本体側端子部Q1〜Q3と接触している状態と、接触していない状態とに切替わることとなる。従って、発光側端子部P1〜P3、P7に接続される発光手段L1の各発光素子R1、G1、B1は、アノード側(本体側端子部Q1〜Q3)に接続された図示しないスイッチング素子がオンになるとともに、カソード側(本体側端子部Q7)に接続された図示しないスイッチング素子がオンになったとしても、上基板402の回転位相に応じて、点灯状態と消灯状態とに切替わることとなる。
本実施形態では、本体側端子部Q1、Q2、Q3毎に、下基板403の周方向において途切れている位置が異なっており、本体側端子部Q1は図8(b)の右方に開口し、本体側端子部Q2は同図の左下方に開口し、本体側端子部Q3は同図の左上方に開口したような形状となっている。より詳しくは、下基板403の遠心方向において、本体側端子部Q1〜Q3が重複する区間(図8(b)に示す区間a)が3箇所設けられ、その他の区間(図8(b)に示す区間b、c、d)では、本体側端子部Q1〜Q3のいずれか2つが重複している。
また、本実施形態では、発光側端子部P1〜P7が上基板402の遠心方向に沿って一直線上に配置されているため、本体側端子部Q1〜Q3、Q7に接続された図示しないスイッチング素子がオンである場合に、発光側端子部P1〜P7が、図8(b)に示す区間aに位置すると発光手段L1の発光素子R1、G1、B1が点灯して発光色が白色となり、区間bに位置すると発光手段L1の発光素子R1、B1が点灯して発光色が紫(マゼンダ)となり、区間cに位置すると発光手段L1の発光素子R1、G1が点灯して発光色が黄色となり、区間dに位置すると発光手段L1の発光素子G1、B1が点灯して発光色が水色(シアン)となる。
つまり、上基板402が回転すると、発光側端子部P1〜P3のうち対応する本体側端子部Q1〜Q3と接触状態となっている発光側端子部P1〜P3の組合せが変化するため、発光手段L1が回動変位しつつ色変化することとなる。また、下基板403は変位しないため、発光素子R1、G1、B1は、モータ405の駆動に基づき上基板402が1回転(1サイクル)する間の発光手段L1の位相に応じて点灯状態とされる発光素子R1、G1、B1が予め定められていることになる。従って、発光手段L1は周期的に同じ色を発色することとなる。尚、発光手段L2、L3に関しては、本体側端子部Q4〜Q6(本体側端子部Q7)に接続された図示しないスイッチング素子のオンオフを切替えない限り、上基板402が回転しても発光色が変化することはない。
また、図7に示すように、下基板403には、各本体側端子部Q1〜Q7の両側部に沿って誘導レール443が設けられている(尚、図8(b)では誘導レール443の図示を省略している)。各誘導レール443は断面略三角形状をなし、下基板403と一体形成されている。当該誘導レール443の存在により、上基板402の回転に伴う各発光側端子部P1〜P7の変位がガイドされ、所定の発光側端子部P1〜P7が対応する本体側端子部Q1〜Q7ではなく、隣の本体側端子部Q1〜Q7に接触してしまうといった事態を抑制することができる。尚、本実施形態の本体側端子部Q1〜Q7は若干肉厚に形成されており、発光側端子部P1〜P7との摩擦により多少摩耗したとしても、支障がないようになっている。また、上基板402の発光側端子部P1〜P7は、上基板402の回転に際し、上基板402と下基板403との間の距離が僅かに遠近するような場合であっても、これを許容できるように、上基板402と下基板403との間の距離よりも若干長めに形成され、若干撓んだ状態で(斜めに)配設されている。尚、誘導レール443の傾斜面の根元部にも本体側端子部Q1〜Q7が形成されることとしてもよい。また、下基板403とは別体として形成された誘導レール443を、下基板403に固定することとしてもよい。
また、本実施形態では、上基板402と下基板403とをユニット化した上で本体部401に組付ける構成となっている。以下、上基板402と下基板403とをユニット化する構成について説明する。
図7、図8(b)に示すように、下基板403は上基板402よりも一回り大きくなっており、上基板402と下基板403とをそれぞれの中心を合わせるようにして重ね合わせた場合に、下基板403のうち上基板402の外周よりも外側に位置する部位に対して(本体側端子部Q1よりも外周位置において)、上下に貫通する係止孔445が形成されている。係止孔445は、下基板403の中央部を中心とする均等位置に3つ形成されている。また、係止孔445にはそれぞれ雌ねじが形成されており、当該係止孔445に対して取付手段としての支持金具451が螺着されている。
図8(c)に示すように、支持金具451は、下基板403に固定される略円柱状の金具本体452と、金具本体452に挿通状態とされる挿通可能な環状の支持リング453と、金具本体452に挿通状態とされる筒状のベアリング454と、金具本体452に固定されるナット455とを備えている。
金具本体452は、円柱状の一般部456と、一般部456の一端部側に設けられ、一般部456よりも径が小さい縮径部457と、一般部456の他端部側に設けられ、一般部456及び係止孔445よりも径が大きい頭部458とを備えている。一般部456は、頭部458との境界部において、雄ねじが形成されたねじ込み部456aを備えており、当該ねじ込み部456aは係止孔445と螺着可能となっている。また、縮径部457は、その先端部において、雄ねじが形成されたボルト部457aを備えており、当該ボルト部457aは前記ナット455と螺着可能となっている。
支持リング453は、外径が一般部456の径よりも大きく、内径(内周側の開口部の径)が縮径部457の径と同程度となっている。ベアリング454は、外径が一般部456の径と同程度となっており、内径が縮径部457よりも若干大きくなっている。ナット455は、外径(直径)が一般部456の径よりも大きくなっている。
上基板402と下基板403とのユニット化に際しては、まず、係止孔445に対し、下基板403の下面側から、金具本体452を挿通させるとともに、下基板403の下面と頭部458とが当接するまで、係止孔445とねじ込み部456aとを螺着させる。これにより、金具本体452が下基板403に固定される。
次に、縮径部457に対して支持リング453及びベアリング454を挿通状態とする。これにより、支持リング453の下面が一般部456(縮径部457と一般部456との境界部)に支持されるとともに、ベアリング454の下面が支持リング453に支持されることとなる。続いて、下基板403の上方から上基板402の連結部438を下基板403の挿通孔441に挿通させる。このとき、上基板402の外周部下面が、各支持金具451の支持リング453の上面に当接して支持されるとともに、ベアリング454が上基板402の外周面に略当接状態とされる。その後、ボルト部457aにナット455を固定する。これにより、ナット455の下面が上基板402の外周部上面と略当接状態とされる。
以上のように支持金具451を用いてユニット化された上基板402及び下基板403は、下基板403に対して上基板402が相対的に回転可能となっている。
モータ405の回転軸461は、その先端部が断面略D字状に構成されるとともに、上基板402に設けられた連結部438の筒状部438aに挿入(嵌合)されている。これにより、モータ405と上基板402とが連結され、モータ405の駆動に基づいて、上基板402が回動変位することとなる。また、モータ405には回転軸461の回転位相を検知可能なエンコーダが内蔵されている。従って、エンコーダの検知情報に基づいてモータ405を駆動することで、上基板402の回転位相を調節可能となっている。
尚、回転軸461は基準位相が予め定められており、モータ405の駆動を停止させる際には、エンコーダの検知情報に基づいて、回転軸461(上基板402)が基準位相となるようにモータ405が駆動制御される。本実施形態では、図8(b)に示す仮想線e上に発光側端子部P1〜P7が並ぶときの回転軸461の位相が回転軸461(上基板402)の基準位相とされ、このとき、発光側端子部P1、P2、P3と、本体側端子部Q1、Q2、Q3とがそれぞれ接触状態となる。これにより、モータ405が駆動していないときには、発光手段L1の発光色を白色とできるようになっている。また、本実施形態では、モータ405の駆動により上基板402が図8(a)の時計回り方向に回転する構成となっており、本体側端子部Q1〜Q3、Q7に接続された図示しないスイッチング素子がいずれもオンである場合には、発光手段L1は、上基板402の回転に伴って、時計回り方向に回動しつつ、白→紫→白→黄色→白→水色→白→・・・といった具合に発光色が変化する。
尚、ここで、演出ボタン125の組立て作業について簡単に説明する。まず、上基板402と下基板403とを上記のようにユニット化した後、上基板402の連結部438とモータ405の回転軸461とを連結する。また、土台部413のばね挿通孔487に可動体473(支持突起485)を挿通させるようにして、ベース板411(土台部413)にばね力調節手段471を取付ける。尚、ばね力調節手段471を土台部413に取付けた際に可動体473が第1の位置になくても、パチンコ機10の電源が投入されることで、可動体473が第1の位置となるまで調節モータ474が駆動することとなる。次に、モータ405をベース板411のモータ設置部412に嵌め込む。このとき、上記のように、支持壁部414の上端部により下基板403の外周部が係止される。続いて、ばね支持部415にコイルばね406aを嵌め込み、ばね力調節手段471の支持突起485にコイルばね406bを嵌め込むとともに、ばね収容部433にコイルばね406(406a、406b)を挿通させるようにして、ベース板411と操作部404とを組付ける。その後、枠体421を操作部404に被せるようにしてベース板411に組付け、固定する。以上のようにして、演出ボタン125が組み立てられる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図12は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10の主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、特別表示装置43、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43および普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、第1契機対応ユニットスイッチ224a,224b、第2契機対応スイッチ225などの各種検出スイッチや、各種基板などの各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する特別表示装置43にて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43の表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施形態では、主制御装置261内のCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選(大当たり抽選)を行うこととしている。具体的には、図13に示すように、大当たりの抽選に使用する抽選用乱数カウンタとしての大当たり乱数カウンタC1と、大当たりに際し後述する高確率モード又は低確率モードへの移行決定に使用するモード決定カウンタC2と、特別表示装置43の変動表示時間の決定等に使用する変動選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、特別表示装置43の変動表示時間の決定等に使用する変動種別カウンタCS1,CS2と、普通図柄表示装置41の抽選(第1契機対応ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選)に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際の変動パターンやリーチ種別の抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1,CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。詳しくは、決定された変動パターンにより、特別表示装置43の変動時間が決定されるとともに、装飾図柄表示装置42における変動態様及び変動時間すなわち演出パターン(演出態様)が決定される。
カウンタC1,C2,C3,CINI,CS1,CS2,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)とからなる記憶エリアとしての第1保留球格納エリア及び第2保留球格納エリアが設けられている。第1保留球格納エリアの各エリアには、第1契機対応ユニット33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。また、第2保留球格納エリアの各エリアには、第2契機対応口34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納されるようになっている。当該構成を採用することで、上記のように特別表示装置43及び普通図柄表示装置41における変動表示を保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜917の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり917)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜917)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞したタイミングで大当たり乱数カウンタバッファに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値がRAM503の第1保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値は、低確率状態(通常モードや時間短縮モード等)と高確率状態(高確率モード)とで2種類設定されており、本実施形態では、低確率状態であれば大当たりとなる乱数の値の数は3で、その値は「147、341、533」であり、高確率状態であれば大当たりとなる乱数の値の数は30で、その値は「141〜150、341〜350、531〜540」である。
ここで、各種遊技モードについて説明する。本実施形態では、遊技モード(遊技状態)が、通常モード(通常状態)及び当該通常モードよりも遊技者に有利な複数の特定モードの間で切換設定される。より詳しくは、特定モードとしては、高確率モード及び時間短縮モードの2つが設定されている。このうち、高確率モードは、次回大当たりまで継続する遊技モードであり、時間短縮モードは、所定期間終了後には次のモードへ移行するモードである。
通常モードとは、上記高確率モード等の特定モードでない通常時の状態をいう。従って、通常モード時には、大当たり確率(大当たり状態の当選確率)が通常の低確率となっている。
また、高確率モードとは、特別表示装置43において「赤」で停止表示されること(装飾図柄表示装置42において予め定められた確変図柄で停止表示されること)によって大当たりになり、その後の大当たり確率が低確率状態時に比べアップした状態をいう。以下の説明では適宜、装飾図柄表示装置42において確変図柄によって大当たりになった場合を「確変大当たり」といい、確変図柄以外の通常図柄によって大当たりになった場合を「通常大当たり」という。
高確率モードにおいては、大当たり確率が高められ、高確率状態となるのであるが、これに加えて、本実施形態では、特別表示装置43における変動表示時間が短くなる(時間短縮状態となる)。さらに、第1契機対応ユニット33における単位時間あたりの閉状態に対する開状態の割合が通常モード時の割合より高い状態となる。これによって、第1契機対応ユニット33が開状態となっている時間帯が長くなるため、第1契機対応ユニット33に対して遊技球が頻繁に入球するようになり、大当たり抽選が連続してなされると共に、玉持ちのよい状態となる。つまり、このような状態が本実施形態における高入球状態に相当する。従って、上記高確率モードは、高確率・時間短縮・高入球モードと言い換えることができる。これに対し、通常モード時は低入球状態に相当する。尚、各モードにおける第1契機対応ユニット33の開放時間は特に限定されるものではなく、機種毎にそれぞれ設定することができる。また、高確率モードにおいて、普通図柄表示装置41における変動時間を短くしたり、普通図柄表示装置41において「○」図柄が停止表示される確率(開放抽選の当選確率)を通常モード時よりも高くしたり、一回の当選につき第1契機対応ユニット33が開状態とされる回数を多くしたりすることとしてもよい。
また、時間短縮モードとは、特別表示装置43において「緑」で停止表示されること(装飾図柄表示装置42において予め定められた確変図柄以外の通常図柄で停止表示されること)によって大当たりになり、その後特別表示装置43の変動表示が100回行われる間設定される遊技モードであり、通常モードよりも遊技者に有利な状態をいう。時間短縮モードは、大当たり確率が通常モード時と同じ低確率であり、かつ、第1契機対応ユニット33における単位時間あたりの閉状態に対する開状態の割合が通常モード時の割合より高い遊技モードである。つまり、大当たり確率(大当たり状態の当選確率)の違いを除いて同様の状態(時間短縮状態及び高入球状態)となる。従って、上記時間短縮モードは、低確率・時間短縮・高入球モードと言い換えることができる。
モード決定カウンタC2は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、モード決定カウンタC2によって、大当たり後、高確率モードへ移行させるか否かが決定されるようになっている。具体的には、カウンタの値が「1,3,5,7,9」という奇数であれば高確率モードへの移行が決定され、「0,2,4,6,8」という偶数であれば時間短縮モードへの移行が決定される。なお、ここでは移行という文言を用いたが、高確率モードにある場合に大当たりし、奇数のカウンタ値が選択された場合には、大当たり状態を挟んで高確率モードが継続されることになり、もともと時間短縮モードにある場合に大当たりし、偶数のカウンタ値が選択された場合には、大当たり状態を挟んで時間短縮モードが継続されることになる。モード決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、モード決定カウンタC2の値がモード決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞したタイミングで、モード決定カウンタバッファに格納されているモード決定カウンタC2の値がRAM503の第1保留球格納エリアに格納される。
また、変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。なお、リーチの抽選は、抽選確率の状態や変動開始時の始動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の第1保留球格納エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり198)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり240)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。図13中でもこのように表記した。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、装飾図柄のリーチ種別(リーチパターン)やその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合わせて同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
なお、本実施形態では、「大当たり」が発生する場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチのうちいずれかが選択され、「前後外れリーチ」が発生する場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチのうちどちらかが選択され、「前後外れ以外リーチ」が発生する場合にはノーマルリーチが選択される。また、「完全外れ」となる場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチのいずれも選択されない。
また、変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1,CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり250)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかの第2契機対応口34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。通常、当選となる乱数の値の数は250あり、その範囲は「5〜153」である。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、当選に対応する図柄(本例では「○」)が停止表示され、第1契機対応ユニット33が所定時間の間、作動状態となる。尚、本実施形態では、普通図柄表示装置41にて当選に対応する図柄が停止表示される確率、すなわち、第1契機対応ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選の当選確率、及び、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間がどのモードでも同じである。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図16は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図16において、先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では917)に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、変動選択カウンタC3及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、917,9,238,250)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C3,C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、第1契機対応ユニット33への入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305では、第2契機対応口34への遊技球の通過に伴う第2契機対応口通過処理を実行する。その後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図18のフローチャートを参照して説明する。ステップS501では、遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞したか否かを第1契機対応ユニットスイッチ224の検出情報により判別する。遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞したと判別されると、続くステップS502では、始動保留球数Naが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。第1契機対応ユニット33への入賞があり、且つ始動保留球数Na<4であることを条件にステップS503に進み、始動保留球数Naをインクリメントする。
また、続くステップS504では、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2及び変動選択カウンタC3の各値を、RAM503の第1保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、始動入賞処理を一旦終了する。従って、この始動入賞処理の機能により本実施形態における抽選手段(当否抽選処理)の一部が構成される。
次に、ステップS305の第2契機対応口通過処理について図19のフローチャートを参照して説明する。
ステップS601では、遊技球が第2契機対応口34を通過したか否かを第2契機対応スイッチ225の検出情報により判別する。
ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球が第2契機対応口34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41の保留球数Nbが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、第2契機対応口34への遊技球の通過が確認され、且つ、保留球数Nb<4であることを条件にステップS603に進み、保留球数Nbを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の第2保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、第2契機対応口通過処理を終了する。
図17は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図17のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図14のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ側の制御装置となるサブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信し、ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図15のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S210の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS211,ステップS212のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の処理で更新された特別表示装置43や第1契機対応ユニット33等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド、図柄コマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドや図柄コマンドは、特別表示装置43にて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドであり、本実施形態における指令情報に相当する。従って、この外部出力処理の機能が本実施形態における指令情報出力手段を構成する。これに対し、変動パターンコマンド、図柄コマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示(変動表示)するように表示制御装置45に対し指示を出す。
便宜上、ここで変動パターンコマンド等について説明する。変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動種別を特定する情報が含まれている。本実施形態では、例えば通常モード時には「FF10」,「FF11」,「FF12」,「FF13」,「FF14」,「FF15」,「FF16」のうちのいずれかが変動パターンコマンドとして設定される。また、高確率モード時には、「FD10」,「FD11」,「FD12」,「FD13」,「FD14」,「FD15」,「FD16」が設定され、時間短縮モード時には、「FE10」,「FE11」,「FE12」,「FE13」,「FE14」,「FE15」,「FE16」が設定される。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動種別との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに対応する演出パターンを実行する。
以下、装飾図柄の変動種別、及び、変動種別と変動パターンコマンドとの対応関係について説明する。
ノーマルリーチは、装飾図柄の変動以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。そして、ノーマルリーチに対応する変動パターンコマンドには通常モード時には「FF11」が設定され、高確率モード時には「FD11」が設定され、時間短縮モード時には「FE11」が設定される。なお、本実施形態では、ノーマルリーチが導出される変動表示時間は通常モード時「20秒」、高確率モード時「8秒」、時間短縮モード時「10秒」に設定されている。
スーパーリーチは、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態では、スーパーリーチには通常モード時で30秒、40秒、50秒パターンの3種類(スーパーリーチSR1,SR2,SR3)が用意されている。なお、高確率モード時及び時間短縮モード時の変動表示時間は、上記ノーマルリーチ同様に通常モード時に比べ時間短縮されている。各リーチパターンに対応して、スーパーリーチSR1ならば通常モード時「FF12」、高確率モード時「FD12」、時間短縮モード時「FE12」が変動パターンコマンドに設定される。スーパーリーチSR2ならば通常モード時「FF13」、高確率モード時「FD13」、時間短縮モード時「FE13」が設定される。スーパーリーチSR3ならば通常モード時「FF14」、高確率モード時「FD14」、時間短縮モード時「FE14」が設定される。
プレミアムリーチは、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得る演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、スーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態のプレミアムリーチには通常モード時で60秒、70秒パターンの2種類(プレミアムリーチPR1,PR2)が用意されている。なお、高確率モード時及び時間短縮モード時の変動表示時間は、上記ノーマルリーチ同様に通常モード時に比べ時間短縮されている。各リーチパターンに対応して、プレミアムリーチPR1ならば通常モード時「FF15」、高確率モード時「FD15」、時間短縮モード時「FE15」が変動パターンコマンドに設定される。プレミアムリーチPR2ならば通常モード時「FF16」、高確率モード時「FD16」、時間短縮モード時「FE16」が設定される。
また、いずれのリーチ状態にもならない「完全外れ」に対応する変動パターンコマンドには通常モード時「FF10」、高確率モード時「FD10」、時間短縮モード時「FE10」が変動パターンコマンドに設定される。本実施形態では、完全外れとなる変動表示時間は通常モード時で10秒に設定されている。もちろん、高確率モード時及び時間短縮モード時の変動表示時間は、上記ノーマルリーチ同様に通常モード時に比べ時間短縮されている。
また、サブ制御装置262は、図柄コマンドに基づき停止図柄(停止図柄の組合わせ)を決定して、変動時間経過後に表示する。図柄コマンドは、サブ制御装置262に停止図柄を決定させるコマンドであり、確変図柄の組合わせ、通常図柄の組合わせ、前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせという5つの区分を指定するものである。これらの区分は、例えば、「A1」,「A2」,「A3」,「A4」,「A5」で示され、この内のいずれかが図柄コマンドとして設定される。一方、サブ制御装置262には、これらのコマンドと停止図柄との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに対応する停止図柄を表示する。
以下、停止図柄の区分及び、停止図柄と図柄コマンドとの対応関係について説明する。
確変図柄の組合わせは、1,3,5,7,9の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせであり、確変図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A1」が設定される。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに確変図柄を示す「A1」が設定されている場合、1,3,5,7,9の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。
通常図柄の組合わせは、0,2,4,6,8の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせであり、通常図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A2」が設定される。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに通常図柄を示す「A2」が設定されている場合、0,2,4,6,8の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。
前後外れ図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものであり、前後外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A3」が設定される。前後外れ以外図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものであり、前後外れ以外図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A4」が設定される。完全外れ図柄の組合わせは、リーチ発生しない「完全外れ」に対応するものであり、完全外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A5」が設定される。なお、詳しくは後述するが、図柄コマンドに「A3」〜「A5」が設定されている場合、サブ制御装置262は、対応するRAM553のカウンタ用バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。本実施形態では、外れ用の図柄コマンドに「A3」〜「A5」の3つのコマンドを用意しているが、これに限らず、例えば外れ用の図柄コマンドが1つだけの構成としてもよい。
図15の説明に戻り、ステップS202では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では198,240)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、第1表示制御処理を実行する。この処理では、特別表示装置43においてどのような制御を行うか当該特別表示装置43の制御内容の設定が行われると共に、大当たり判定や装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動パターン(演出パターン)の設定などが行われる。この第1表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32においてどのような制御を行うか当該可変入賞装置32の制御内容の設定が行われる。これにより、大当たり状態(特別遊技状態)となった場合には、可変入賞装置32の大入賞口の開閉処理が所定ラウンド数繰り返し実行される。可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、第2表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41おいてどのような制御を行うか当該普通図柄表示装置41の制御内容の設定などが行われる。この第2表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、契機対応ユニット制御処理を実行する。この処理では、第1契機対応ユニット33においてどのような制御を行うか当該第1契機対応ユニット33の制御内容の設定が行われる。
その後は、ステップS209において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS210で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS211,ステップS212)。
つまり、ステップS211では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では917)に達した際0にクリアする。
また、ステップS212では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S209の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2についてもランダムに更新することができる。
さて、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS209:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS213以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS213において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS214において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS215において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。その後、ステップS216において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS217でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS218でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS209の処理は、ステップS201〜S208で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS211,S212の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS213)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の第1表示制御処理について図20のフローチャートを参照して説明する。
図20において、ステップS801では、詳しくは後述する大当たりフラグを参照し、今現在、大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、大当たり状態(特別遊技状態)の最中と大当たり状態終了後の所定時間(ここで言う大当たり状態終了後の所定時間とは、大当たり状態終了後、通常遊技(特別表示装置43における変動表示)が開始されるまでの時間であり、一般にこの時間帯は、装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の終了や大当たり後に付与されるモードを示す表示が行われる)とが含まれる。また、特別表示装置43及び装飾図柄表示装置42にて変動表示が大当たりに対応する態様にて停止表示されてから可変入賞装置32(大入賞口)が開放されるまでの間の期間(一般にこの時間帯は装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の開始を示す表示が行われる)についても大当たり中に含まれる。
続くステップS802では、第1表示中フラグの設定状況を見て特別表示装置43による色換え表示(変動表示)中であるか否かを判別する。詳しくは、第1表示中フラグが設定されている場合(オン状態の場合)には変動表示中とみなされ、第1表示中フラグが解除されている場合(オフ状態の場合)には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。そして、大当たり中でなくさらに変動表示中でもない場合、ステップS803に進み、始動保留球数Naが0よりも大きいか否かを判別する。このとき、大当たり中であるか、又は始動保留球数Naが0である場合、そのまま本処理を終了する。尚、詳しくは後述するが、第1表示中フラグは、特別表示装置43の変動表示を開始する際(ステップS917参照)にオンにされ、特別表示装置43の変動表示が停止表示される際(ステップS809参照)にオフにされる。
また、大当たり中、変動表示中の何れでもなく且つ始動保留球数Na>0であれば、ステップS804に進む。ステップS804では、始動保留球数Naから1を減算する。ステップS805では、第1保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS806では、変動表示設定処理を実行する。ここで、図21のフローチャートを用いて変動表示設定処理の詳細を説明する。
まず、ステップS901では、第1保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。具体的には、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別され、前述した通り通常モード等の低確率状態では大当たり乱数カウンタC1の数値0〜917のうち「147、341、533」が当たり値であり、高確率モードでは「141〜150、341〜350、531〜540」が当たり値である。ここで大当たりであると判断された場合(ステップS901:YES)、ステップS902へ移行する。一方、大当たりでないと判断された場合(ステップS901:NO)、すなわち外れである場合には、ステップS909へ移行する。
ステップS902では、確変大当たりであるか否かを判断する。本実施形態では、大当たりとなった場合、それぞれ1/2の確率で高確率モード又は時間短縮モードへ移行するように構成されている。具体的には、高確率モードへ移行させるか否かは、第1保留球格納エリアの実行エリアに格納されているモード決定カウンタC2の値に基づいて判断される。格納されているモード決定カウンタC2の値が、数値0〜9のうち奇数「1,3,5,7,9」であるならば高確率モードへの移行が決定され(確変大当たり)、偶数「0,2,4,6,8」であるならば時間短縮モードへの移行が決定される(通常大当たり)。
ここで確変大当たりであると判断された場合(ステップS902:YES)、ステップS904にて大当たり変動パターンを決定し、ステップS905にて確変図柄(本実施形態では「A1」)を図柄コマンドに設定して、ステップS917へ移行する。
一方、ステップS902で確変大当たりでないと判断された場合(ステップS902:NO)、すなわち通常大当たりである場合には、ステップS907にて大当たり変動パターンを決定し、ステップS908にて通常図柄(本実施形態では「A2」)を図柄コマンドに設定して、ステップS917へ移行する。
上記ステップS904,ステップS907では、大当たり時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1及び第2変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて装飾図柄の図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターン(変動種別)との関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と変動時間との関係は、各遊技モード毎にテーブル等により予め規定されている。なお、本実施形態におけるモード判別は、後述する高確率状態フラグ、時間短縮状態フラグ及び高入球状態フラグのオンオフ状況の組合せにより行われる。例えば、高確率状態フラグ、時間短縮状態フラグ及び高入球状態フラグが全てオン状態(フラグ値「1」)であれば、高確率モードと判別される。
ここで、第1変動種別カウンタCS1及び第2変動種別カウンタCS2の数値と変動種別との対応関係について説明する。例えば通常モード中の大当たり時においては、図23(a)に示すような通常モード中大当たり時テーブルによって前記対応関係が規定されている。すなわち、CS1=0〜9のときは、CS2の値に関わらず、変動パターンコマンドに「FF11」(ノーマルリーチ)が設定される。CS1=10〜196かつCS2=0〜69のときは、変動パターンコマンドに「FF12」(スーパーリーチSR1)が設定される。CS1=10〜196かつCS2=70〜149のときは、変動パターンコマンドに「FF13」(スーパーリーチSR2)が設定される。CS1=10〜196かつCS2=150〜240のときは、変動パターンコマンドに「FF14」(スーパーリーチSR3)が設定される。CS1=197,198かつCS2=0〜120のときは、変動パターンコマンドに「FF15」(プレミアムリーチPR1)が設定される。CS1=197,198かつCS2=121〜240のときは、変動パターンコマンドに「FF16」(プレミアムリーチPR2)が設定される。
また、ステップS905,ステップS908における図柄コマンドは、大当たりの図柄を所定区分で指示するものであり、停止図柄の決定は、後述するようにサブ制御装置262が行う。具体的には、確変図柄の組合わせを示す「A1」が図柄コマンドに設定されると(ステップS905)、1,3,5,7,9のゾロ目のいずれかの図柄の組合わせをサブ制御装置262が停止図柄として決定する。一方、通常図柄の組合わせを示す「A2」が図柄コマンドに設定されると(ステップS908)、0,2,4,6,8のゾロ目のいずれかの図柄の組合わせをサブ制御装置262が停止図柄として決定する。当該ステップS905、ステップS908で図柄コマンドを設定した後、ステップS917へ移行する。
また、ステップS901にて否定判断された場合に移行するステップS909では、リーチであるか否かを判断する。この判断は、第1保留球格納エリアの実行エリアに格納されている変動選択カウンタC3の値に基づいてなされる。上述したように、本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。ここでリーチであると判断された場合(ステップS909:YES)、ステップS910へ移行する。一方、リーチでないと判断された場合(ステップS909:NO)、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS915にて外れ変動パターンを決定し、ステップS916にて完全外れ図柄を図柄コマンドに設定して、ステップS917へ移行する。
ステップS910では、前後外れリーチであるか否かを判断する。ここで前後外れリーチであると判断された場合(ステップS910:YES)、ステップS911にて外れ変動パターンを決定し、ステップS912にて前後外れ図柄を図柄コマンドに設定して、ステップS917へ移行する。一方、前後外れリーチでないと判断された場合(ステップS910:NO)、すなわち前後外れ以外リーチである場合には、ステップS913にて外れ変動パターンを決定し、ステップS914にて前後外れ以外図柄を図柄コマンドに設定して、ステップS917へ移行する。
上記ステップS911,ステップS913,ステップS915で外れ変動パターンを決定する際、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS904等と同様である。
ここで、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動種別との対応関係について説明する。例えば通常モード中の前後外れリーチ時においては、図23(b)に示すような通常モード中前後外れリーチ時テーブルによって前記対応関係が規定されている。すなわち、CS1=0〜9のときは、CS2の値に関わらず、変動パターンコマンドに「FF11」(ノーマルリーチ)が設定される。CS1=10〜198かつCS2=0〜90のときは、変動パターンコマンドに「FF12」(スーパーリーチSR1)が設定される。CS1=10〜198かつCS2=91〜170のときは、変動パターンコマンドに「FF13」(スーパーリーチSR2)が設定される。CS1=10〜198かつCS2=171〜240のときは、変動パターンコマンドに「FF14」(スーパーリーチSR3)が設定される。また、前後外れ以外リーチ時(C3=2〜21)においては、変動種別カウンタCS1,CS2の値にかかわらずノーマルリーチとなり、変動パターンコマンドに「FF11」が設定される。また、完全外れ時(C3=22〜238)においては、変動種別カウンタCS1,CS2の値にかかわらず、変動パターンコマンドに「FF10」が設定される。
また、ステップS912,ステップS914,ステップS916における図柄コマンドが外れの図柄の組合わせの所定区分を指示するものであることも、上記ステップS905等と同様である。具体的には、前後外れ図柄の組合わせを示す「A3」が図柄コマンドに設定されると(ステップS912)、当該図柄コマンドを受信したサブ制御装置262は、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている前後外れリーチに対応する図柄の組合わせを停止図柄として決定する。前後外れ以外図柄の組合わせを示す「A4」が図柄コマンドに設定されると(ステップS914)、RAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている前後外れ以外リーチに対応する図柄の組合わせを、サブ制御装置262が停止図柄として決定する。完全外れ図柄の組合わせを示す「A5」が図柄コマンドに設定されると(ステップS916)、RAM553の完全外れ図柄バッファに格納されている完全外れに対応する図柄の組合わせを、サブ制御装置262が停止図柄として決定する。
さて、ステップS917では、特別表示装置43において色換え表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す開始設定処理を行う。この開始設定処理では、特別表示装置43にて変動表示中であるか否かを示す第1表示中フラグがオンにされるとともに、第1表示タイマの設定処理が行われる。第1表示タイマとは、特別表示装置43における変動時間(変動表示の残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。なお、本実施形態における特別表示装置43の変動表示時間は、上記変動種別カウンタCS1,CS2により選出される装飾図柄の変動パターンに対応した値が設定される。このような第1表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43に対し色換え表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43において色換え表示が開始される。特別表示装置43は上述したような3色LEDであり、点灯している色が赤であれば緑、緑であれば青、青であれば赤へ色換えを行う。そして、ステップS917の終了後、変動表示設定処理を終了する。
図20の説明に戻り、ステップS802がYES、すなわち変動表示中である場合には、ステップS807に進み、第1表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第1表示タイマの値が4msecずつ減算されていく。例えば変動時間が10秒(10000msec)の場合には、第1表示タイマに対して「2500」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS808に進み、上記減算後の第1表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち第1表示タイマの値が「0」となった時にステップS808が肯定判別される。
ステップS808で肯定判別された場合には、ステップS809において上記第1表示中フラグを解除(オフ)し、ステップS810において特別表示装置43にて停止表示を行うための停止表示設定を行う。そして、この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、高確率モードへの移行を伴う確変大当たりである場合には赤色を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、時間短縮モードへの移行を伴う通常大当たりである場合には緑色を停止表示させ、外れである場合には青色を停止表示させる。繰り返しとなるが、このような特別表示装置43による停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なものとなっている。
続いてステップS811に進み、判別情報設定処理を行う。より詳しくは、図22に示すように、ステップS1001において、停止表示が大当たりに対応するか否かを判別する。ここで、大当たりに対応する場合には、ステップS1002へ移行し、大当たり設定を行う。具体的には、大当たりフラグ、第1可変フラグ、第1可変タイマ、ラウンド数カウンタ、及び入賞カウンタ等の設定処理を行う。そして、ステップS1002の終了後、判別情報設定処理を終了する。
大当たりフラグとは、特別遊技状態としての大当たり状態か否かを判別するための状態判別情報であり、ここでは大当たり状態の発生を示す「1」がフラグ値として設定される。大当たりフラグの値は、大当たり乱数カウンタC1の値に基づき決定される。
第1可変フラグとは、可変入賞装置32(大入賞口)が開状態中であるか否かを判別するための判別情報である。
第1可変タイマとは、可変入賞装置32の開放時間等を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際等に参酌される。本例では、第1可変タイマに対して「7500」が値として設定される。これにより、1ラウンドあたりの最大開放時間(可変入賞装置32が開状態とされる最長時間)が30秒となる。
ラウンド数カウンタとは、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(特賞状態発生回数、つまり可変入賞装置32の開閉処理の実行回数)を判別するための判別情報であり、本処理では15ラウンドを示す「15」が値として設定される。
入賞カウンタとは、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントする手段であり、本処理では、1ラウンドあたりの最大入球個数を示す「8」が値として設定される。尚、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図16参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検出情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると、入賞カウンタの値が1減算される。
さて、ステップS1001において、大当たりに対応しない、すなわち外れであると判別された場合には、ステップS1003へ移行する。
ステップS1003では、変動回数カウンタの設定の有無を判別する。変動回数カウンタとは、時間短縮状態の継続期間(変動表示何回分か)を計測するための手段であり、後述するように通常大当たり終了後にカウンタ値として「100」が設定される。
ここで、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」の場合には、そのまま本処理を終了する。一方、変動回数カウンタが設定されている場合(カウンタ値が「0」以外の場合)には、時間短縮状態の設定中とみなし、ステップS1004において、変動回数カウンタの値を1減算する処理を行い、ステップS1005へ移行する。
ステップS1005では、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」か否かを判別する。つまり、今回の変動表示が、通常大当たりの終了後(時間短縮状態の付与後)、100回目の変動表示であったか否かを判別する。ここで、変動回数カウンタの値が「0」であれば、ステップS1006において後述する高入球状態フラグをオフする処理を行い、ステップS1007において後述する時間短縮状態フラグをオフする処理を行い、本処理を終了する。
一方、ステップS1005で、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」でないと判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
図20の説明に戻り、ステップS811の判別情報設定処理の終了後、第1表示制御処理を終了する。また、上記ステップS808で否定判別された場合には、ステップS812において、特別表示装置43のLEDの色換え表示(変動表示)を継続して行うための色換え表示設定を行い、本処理を終了する。そして、この色換え表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43に対し色換え表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在の点灯色が赤であれば緑、緑であれば青、青であれば赤への色換えを行うよう設定する。これによって、第1表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に特別表示装置43のLEDの色換え表示(変動表示)が実現される。
次に、上記ステップS206の可変入賞装置制御処理について図24のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201において大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。ここで否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。
ステップS1202で肯定判別された場合、第1可変タイマのカウント値を1減算する。続くステップS1203では、第1可変フラグがオンであるか否かを判別する。
ステップS1203で肯定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32が開状態である場合には、ステップS1204に進み、第1可変タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間が残されているか否かを判別する。
ステップS1204にて否定判別された場合には、ステップS1205に進み、入賞カウンタの値が「0」であるか否か、すなわち、可変入賞装置32へ入賞した遊技球の球数が1ラウンドあたりの規定個数(本例では8個)に達したか否かを判別する。ステップS1204にて否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32を閉状態とするタイミング(ラウンド終了のタイミング)が未だ到来していない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1204又はステップS1205にて肯定判別された場合には、ステップS1206に進み、ラウンド数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否か、すなわち、ラウンド数(可変入賞装置32の開放回数)が規定回数に達したか否かを判別する。
ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において終了設定処理を行い、本処理を終了する。ステップS1207の終了設定処理では、第1可変フラグ及び大当たりフラグをオフするとともに、高確率状態フラグの設定処理、時間短縮状態フラグの設定処理、高入球状態フラグの設定処理、変動回数カウンタの設定処理などが行われる。
高確率状態フラグとは、遊技モードが高確率状態か否かを判別するための状態判別情報であり、前記高確率状態フラグの設定処理では、第1保留球格納エリアの実行エリアに格納されているモード決定カウンタC2の値に基づいて、フラグ値の切換設定が行われる。これにより、大当たり終了後に高確率モードが設定される場合(確変大当たり)には、高確率状態の発生を示す「1」がフラグ値として設定され、時間短縮モードが設定される場合(通常大当たり)には、低確率状態の発生を示す「0」がフラグ値として設定される。
時間短縮状態フラグとは、遊技モードが時間短縮状態か否かを判別するための状態判別情報であり、前記時間短縮状態フラグの設定処理では、時間短縮状態を発生させる旨を示す「1」がフラグ値として設定される。
高入球状態フラグとは、遊技モードが高入球状態か否かを判別するための状態判別情報であり、前記高入球状態フラグの設定処理では、高入球状態を発生させる旨を示す「1」がフラグ値として設定される。
変動回数カウンタとは、上述したように時間短縮状態の継続期間(変動表示何回分か)を計測するための手段であり、前記変動回数カウンタの設定処理では、上記高確率状態フラグの設定処理と同様にモード決定カウンタC2の値に基づいて、変動回数カウンタの切換設定が行われる。これにより、時間短縮モードが設定される場合(通常大当たり)には、変動回数カウンタの値として変動表示100回分に相当する「100」が設定される。
ステップS1206で否定判別された場合、すなわちラウンド数が規定回数に達していない場合には、ステップS1208において、ラウンド送り処理を行い、本処理を終了する。ラウンド送り処理では、ラウンド数カウンタの値を1減算する。つまり、実行したラウンド数が、事前に設定された規定回数に達するまで上記開閉処理が繰り返し行われる。また、ラウンド送り処理では、第1可変フラグをオフにするとともに、第1可変タイマに対して、次のラウンドが開始されるまでの時間(ウエイト時間)をセットする。
また、上記ステップS1203にて否定判別された場合、すなわち、ラウンド間のウエイト期間中である場合には、ステップS1209に進み、第1可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1209にて肯定判別された場合、すなわちウエイト期間が終了し、次のラウンドを開始するタイミングに至った場合には、ステップS1210においてラウンド開始処理を行う。ラウンド開始処理では、第1可変フラグをオンにするとともに、第1可変タイマに対して1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間(本例では「7500」)を設定し、入賞カウンタに対して1ラウンドあたりの最大入賞個数(本例では「8」)を設定する。ステップS1209にて否定判別された場合、ステップS1210にてラウンド開始処理が完了した場合には、本処理を終了する。
尚、第1可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、可変入賞装置32に対し各種制御信号が出力される。第1可変フラグがオンの場合には可変入賞装置32に対し大入賞口を開放する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が開状態となる。一方、第1可変フラグがオフの場合には可変入賞装置32に対し大入賞口を閉鎖する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が閉状態となる。
次に、前記ステップS207の第2表示制御処理について図25のフローチャートを参照して説明する。
図25において、ステップS2101では、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す第2表示中フラグの設定状況を見て普通図柄表示装置41による切換表示(変動表示)中であるか否かを判別する。詳しくは、第2表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされ、第2表示中フラグがオフである場合には、普通図柄表示装置41において変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。
ステップS2101で否定判別された場合には、ステップS2102に進み、保留球数Nbが0よりも大きいか否かを判別する。このとき、保留球数Nbが0である場合には、そのまま本処理を終了する。
また、変動表示中でなく且つ保留球数Nb>0であれば、ステップS2103に進む。ステップS2103では、保留球数Nbから1を減算する。ステップS2104では、第2保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2105では、開始設定処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41において切換表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す処理を行う。詳しくは、第2表示中フラグをオンにするとともに、第2表示タイマの設定処理が行われる。第2表示タイマとは、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。本実施形態では、通常モードにおいては、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間は0.4秒であるため、第2表示タイマには「100」が設定される。当該開始設定処理における設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切換表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、普通図柄表示装置41において切換表示が開始される。上述したように普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示するように構成されており、表示されているのが「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え表示する。そして、ステップS2105の終了後、第2表示制御処理を終了する。
さて、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2106に進み、第2表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2107に進み、第2表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2107で肯定判別された場合には、ステップS2108において第2表示中フラグをオフし、ステップS2109において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普通図柄停止表示設定を行う。そして、この普通図柄停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、当選である場合には「○」図柄(当選図柄)を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、外れである場合には「×」図柄を停止表示させる。
なお、上述したように、第2保留球格納エリアの実行エリアに格納されている普通図柄乱数カウンタC4の値に基づいて当選か否かが判別される。具体的には、普通図柄乱数カウンタC4の数値0〜250のうち「5〜153」が当たり値である。
続いてステップS2110に進み、普通図柄判別情報設定処理を行い、本処理を終了する。この処理において、停止表示が当選に対応する場合には、第1契機対応ユニット33の開閉処理を行うための設定処理を行う。具体的には、第2可変フラグをオンにして、第2可変タイマに開放時間を設定する。
第2可変フラグとは、第1契機対応ユニット33が開状態中であるか否かを判別するための判別情報である。
第2可変タイマとは、第1契機対応ユニット33の開放時間(残余時間)を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。尚、本実施形態では、高入球状態と低入球状態とで第1契機対応ユニット33の開放時間が異なり、高入球状態においては、第2可変タイマに対して「1000」が設定され、低入球状態においては、第2可変タイマに対して「100」が設定される。
一方、ステップS2107で否定判別された場合には、ステップS2111において、普通図柄表示装置41の切換表示(変動表示)を継続して行うための切換え表示設定を行い、本処理を終了する。そして、この切換え表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切換え表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在の点灯が「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え表示する。これによって、第2表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切換表示(変動表示)が実現される。
次に上記ステップS208の契機対応ユニット制御処理について図26のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS2201において第1契機対応ユニット33が開状態であるか否かを示す第2可変フラグがオンであるか否かを判別する。ここで、第2可変フラグがオンではない(第1契機対応ユニット33が閉状態である)と判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップS2201において肯定判別された場合、すなわち第2可変フラグがオンである場合は第1契機対応ユニット33が開状態であるとみなし、ステップS2202において第2可変タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2可変タイマの値が1ずつ減算されていく。
続いてステップS2203に進み、上記減算後の第2可変タイマの値を参酌して、規定された開放時間が経過したか否かを判別する。ここでは、規定された開放時間を経過した時、すなわち第2可変タイマの値が「0」となった時にステップS2203が肯定判別される。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合にはステップS2204へ移行し、ステップS2204にて終了設定処理を行ってから、本処理を終了する。ステップS2204の終了設定処理では、第2可変フラグをオフする処理が行われる。
尚、第2可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、第1契機対応ユニット33に対し各種制御信号が出力される。第2可変フラグがオンの場合には第1契機対応ユニット33に対し開閉部材33cを開放する旨の制御信号が出力され、第1契機対応ユニット33が開状態となる。一方、第2可変フラグがオフの場合には第1契機対応ユニット33に対し開閉部材33cを閉鎖する旨の制御信号が出力され、第1契機対応ユニット33が閉状態となる。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図27を参照して受信割込み処理を説明し、その後図28を参照してメイン処理を説明する。
図27は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図29に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図28を参照して説明する。図28は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図29のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図30を参照して以下に説明する。
図30は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図27参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図29のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3202で肯定判別されれば、ステップS3203で発射制御装置312に対して発射許可の設定を行い、ステップS3204で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3205では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3206では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3207では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3208で払出個数設定処理を行い、ステップS3209においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3210においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3211では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3212では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図31を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
尚、本実施形態では、ステップS3902において、RAM553のコマンドバッファに大当たりである旨の情報が記憶された場合、演出ボタン125のモータ405を回転させるか否かを決定するためのボタン演出乱数カウンタの値を取得する処理を行う。尚、必ずしも主制御装置261からサブ制御装置262に対して大当たりである旨の情報を送信する必要はなく、例えば、主制御装置261において大当たり状態の付与を教示する変動表示を開始させる際に、ボタン演出乱数カウンタの値を取得する処理を行う旨の情報をサブ制御装置262に対して送信するような構成であってもよい。
ボタン演出乱数カウンタは、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり99)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。ボタン演出乱数カウンタは定期的に更新され(例えば、後述するステップS3904のカウンタ更新処理の後にボタン演出乱数カウンタの値を更新する処理が行われ)、カウンタバッファにボタン演出乱数カウンタの値が記憶される。そして、上記のように、RAM553のコマンドバッファに大当たりである旨の情報が記憶されると、カウンタバッファに記憶されたボタン演出乱数カウンタの値が取得される。モータ405を回転させることとなる乱数の値の数は10あり、その範囲は「1〜10」である。
また、ステップS3902では、取得されたボタン乱数カウンタの値がモータ405を回転させることとなる値(本例では「1」〜「10」)のいずれかである場合に、変動表示中においてモータ405を回転させるか否かを判別するためのボタン演出フラグをオンにするとともに、モータ405を回転させるタイミングを計るボタン演出タイマを設定する。尚、本実施形態では、「1」〜「10」のいずれかのボタン演出乱数カウンタの値が取得された場合、装飾図柄表示装置42において変動表示が所定時間行われた後にモータ405の回転が開始され、変動表示の停止表示とともにモータ405が停止される構成となっており、ボタン演出タイマには、変動表示が開始されてからモータ405を回転させるまでの時間に対応する値が設定される。
ステップS3902の後又はステップS3901で否定判別された場合に、ステップS3903へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では1msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3904へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3910へと移行する。
ステップS3904では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図32に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタC5と、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する上・中・下の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタC5は、大当たりの際、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、装飾図柄表示装置42において装飾図柄は、確変図柄が5通り、通常図柄が5通り設定されている。従って、大当たり時装飾図柄カウンタC5としては、5個(0〜4)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタC5は、0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。そして、主制御装置261から送信された図柄コマンドが確変図柄の組合わせを示す「A1」である場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「3」(のゾロ目)、2であれば「5」(のゾロ目)、3であれば「7」(のゾロ目)、4であれば「9」(のゾロ目)という具合に、確変図柄の組合わせを決定する。また、図柄コマンドが通常図柄の組合わせを示す「A2」である場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「0」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)、2であれば「4」(のゾロ目)、3であれば「6」(のゾロ目)、4であれば「8」(のゾロ目)という具合に通常図柄の組合わせを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタC5はステップS3902のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が図柄コマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。なお、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタC5はRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、図柄コマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
上・中・下の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、大当たり抽選が外れとなった時に上・中・下の図柄表示領域の各停止図柄(外れ図柄の組合わせ)を決定するものであり、各列では10個の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に10個(0〜9)のカウンタ値が用意されている。上・外れ図柄カウンタCLにより上図柄表示領域の停止図柄が決定され、中・外れ図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、下・外れ図柄カウンタCRにより下図柄表示領域の停止図柄が決定される。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に10減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図33に示すように、ステップS4001では、上・外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中・外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、上・中・下の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において下・外れ図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において上・外れ図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、上・外れ図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、上・外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中・外れ図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中・外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、下・外れ図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、下・外れ図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003〜S4005の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に10を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、上・中・下の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがリーチ図柄の組合わせ(上図柄表示領域の図柄と下図柄表示領域の図柄とが同じで、上下の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが異なっている)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合わせである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、それが前後外れリーチであるか否かを判別する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチ(前後外れ図柄)の組合わせである場合(S4007がYES)、ステップS4008に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチ(前後外れ以外図柄)の組合わせである場合(S4007がNO)には、ステップS4009に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する。
また、リーチ図柄以外の組合わせである場合(S4006がNO)、ステップS4010に進み、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが外れ図柄の組合わせになっているか否かを判別し、外れ図柄(完全外れ図柄)の組合わせになっていれば(S4010がYES)、ステップS4011に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納する。なお、ステップS4006、S4010が共にNOの場合は、上・中・下で図柄が揃っている、すなわち大当たり図柄の組合わせに相当するが、かかる場合、外れ図柄カウンタCL,CM,CRをバッファに格納することなくそのまま本処理を終了する。
図31の説明に戻り、ステップS3905では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。従って、ここで装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定され、変動パターンコマンドの変動時間に対応する値が変動時間タイマに設定される。この際、サブ制御装置262は、装飾図柄の変動種別と変動パターンコマンドとを対応付けるテーブルに基づいて処理を行う。また、当該ステップS3905では、演出ボタン125の操作の有無についても確認し、演出ボタン125の操作が確認された場合には、これに応じた設定を行う。この演出ボタン125に関わる処理については後に詳しく説明する。
尚、表示コマンドは、例えば変動表示の開始から終了までの一連の表示演出を指定するためのコマンドや、大当たり中の表示演出を指定するためのコマンドであり、コマンドバッファに格納された情報に基づいてその都度必要な表示コマンドが生成される。通常、サブ制御装置262にて生成される変動表示に関わる表示コマンドは大別して通常変動データ群やリーチ演出データ群などからなり、基本的にはこれらデータ群を構成する各データが上記変動時間タイマを基に予め決められた時間順序に則して順次出力されることで、各種変動パターンに応じた表示演出が行われる。例えば、通常変動データ群が通常変動データ1,通常変動データ2,・・・,通常変動データmからなり、リーチ演出データ群がリーチ演出データ1,リーチ演出データ2,・・・,リーチ演出データnからなる場合には、通常変動の開始に伴い通常変動データ1→2→・・・→mの順でデータ出力が順次行われ、それに引き続きリーチ演出の開始に伴いリーチ演出データ1→2→・・・→nの順でデータ出力が順次行われる。
また、当該ステップS3905の表示設定処理では、図柄コマンドに基づいて停止図柄の決定もあわせて行う。なお、上述したことであるが、図柄コマンドに「A1」が設定されている場合、1,3,5,7,9のゾロ目のいずれかの図柄の組合わせを停止図柄として決定する。一方、図柄コマンドに「A2」が設定されている場合、0,2,4,6,8のゾロ目のいずれかの図柄の組合わせを停止図柄として決定する。また、図柄コマンドに「A3」が設定されている場合、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ(図32参照)に格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A4」が設定されている場合、前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A5」が設定されている場合、完全外れ図柄バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまで(ステップS3905で設定された変動時間タイマが0になるまで)の間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
ここで、ステップS3905の表示設定処理のうち、演出ボタン125に関する処理(ボタン設定処理)について、図34を参照しつつ説明する。尚、演出ボタン125は、遊技者の演出ボタン125(操作部404)の操作を各種演出等に反映させることで、遊技者の興趣を向上させる目的で設けられたものであり、具体的には、操作部404の操作に応じて、装飾図柄表示装置42における表示内容を変更したり、対応する音声を流したりする等の何らかの変化を生じさせる制御が行われる。但し、いつでも演出ボタン125を操作すれば何らかの変化が生じるといったわけではなく、操作しても変化が生じないタイミングもある。本実施形態では、演出ボタン125を操作すると何らかの変化が生じるとき(以下、ボタン有効時と称する)と、演出ボタン125(操作部404)を操作しても何ら変化が生じないとき(以下、ボタン無効時と称する)とで演出ボタン125の発光色を変化させる構成となっている。また、ボタン有効時に演出ボタン125が操作されたときにも、演出ボタン125の発光色が変化する。さらに、本実施形態では、上記のように、演出ボタン125において視認される光部が回動変位するといった光の態様は、特別表示装置43及び装飾図柄表示装置42において、大当たり状態が付与されることを教示する変動表示(特別表示装置43に関しては赤又は緑が停止表示される変動表示であり、装飾図柄表示装置42に関しては各図柄表示領域において同じ図柄が停止表示される変動表示である)が行われている最中に導出される構成となっている。
先ず、ステップS5101では、上記ボタン演出フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS5101で肯定判別された場合、すなわち、演出ボタン125のモータ405を駆動(回転)させる場合には、ステップS5102において、上記ボタン演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS5102で肯定判別された場合、すなわち、モータ405を回転させるタイミングが到来している場合には、ステップS5103において、変動表示タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS5103で否定判別された場合、すなわち、装飾図柄表示装置42(特別表示装置43)における変動表示を停止表示させるタイミングが未だ到来していない場合には、ステップS5104において、モータ405を継続して駆動させるためのモータ駆動処理を行い、本処理を終了する。
ステップS5103で肯定判別された場合、すなわち、装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させるタイミングが到来した場合には、ステップS5105においてモータ停止処理を行う。当該モータ停止処理にて行われる設定に基づいて、モータ405の駆動が停止されるのであるが、このとき、モータ405をむやみに停止させるのではなく、エンコーダの検知情報に基づいて、モータ405の回転軸461の位相が基準位相とずれている場合には、一致するまでモータ405を駆動してから駆動を停止する。ステップS5105の後、ステップS5106に進み、ボタン演出フラグをオフにしてから本処理を終了する。
また、上記ステップS5102で否定判別された場合、すなわち、モータ405を回転させるタイミングが未だ到来していない場合には、ステップS5107において、ボタン演出タイマの値を減算する。ステップS5107の後、又は、ステップS5101で否定判別された場合、ステップS5108に進み、色変え処理を行った後、本処理を終了する。
ここで、ステップS5108の色変え処理について、図35を参照しつつ説明する。尚、RAM553のコマンドバッファに格納された情報や、変動時間タイマに設定された変動時間に対応する値等に基づき、ボタン有効時には、ボタン有効時であるか否かを判別するためのボタン有効フラグがオンにされ、ボタン有効時の期間が終了すると(ボタン無効時になると)、ボタン有効フラグがオフにされる。
ステップS5201では、ボタン有効フラグを確認し、ボタン有効時であるか否かを判別する。ステップS5201で肯定判別された場合、ステップS5202に進み、操作検知スイッチ407の検知情報に基づいて、演出ボタン125が操作されているか否かを判別する。
ステップS5202で肯定判別された場合、ステップS5203において演出ボタン125のモータ405(上基板402)が回転中であるか否かを判別する。
ステップS5203で否定判別された場合、すなわち、ボタン有効時において操作部404が操作されている状態であって、モータ405が回転していない状態のときには、ステップS5204において発光素子B1〜B3をオンにし、発光素子R1〜R3、G1〜G3をオフにする処理を行ってから本処理を終了する。具体的に、ステップS5204では、本体側端子部Q3、Q6、Q7に接続された図示しないスイッチング素子をオンにして、本体側端子部Q1、Q2、Q4、Q5に接続された図示しないスイッチング素子をオフにする(図11参照)。これにより、発光手段L1、L2、L3が静止した状態のまま青色に発光することとなる。
ステップS5203で肯定判別された場合、すなわち、ボタン有効時において操作部404が操作されている状態であって、モータ405が回転している状態のときには、ステップS5205において発光素子R1、G1、B1〜B3をオンにし、発光素子R2、R3、G2、G3をオフにする処理を行ってから本処理を終了する。具体的に、ステップS5205では、本体側端子部Q1〜Q3、Q6、Q7に接続された図示しないスイッチング素子をオンにして、本体側端子部Q4、Q5に接続された図示しないスイッチング素子をオフにする(図11参照)。これにより、発光手段L1が色変化しつつ回動するとともに、発光手段L2、L3が青色に発光しつつ回動することとなる。
また、ステップS5202で否定判別された場合、すなわち、演出ボタン125の操作が行われていない場合には、ステップS5206において、モータ405が回転中であるか否かを判別する。
ステップS5206で否定判別された場合、すなわち、ボタン有効時において操作部404が操作されていない状態であって、モータ405が回転していない状態のときには、ステップS5207において発光素子R1〜R3をオンにし、発光素子G1〜G3、B1〜B3をオフにする処理を行ってから本処理を終了する。具体的に、ステップS5207では、本体側端子部Q1、Q4、Q7に接続された図示しないスイッチング素子をオンにして、本体側端子部Q2、Q3、Q5、Q6に接続された図示しないスイッチング素子をオフにする(図11参照)。これにより、発光手段L1、L2、L3が静止した状態のまま赤色に発光することとなる。
ステップS5206で肯定判別された場合、すなわち、ボタン有効時において操作部404が操作されていない状態であって、モータ405が回転している状態のときには、ステップS5208において発光素子R1〜R3、G1、B1をオンにし、発光素子G2、G3、B2、B3をオフにする処理を行ってから本処理を終了する。具体的に、ステップS5208では、本体側端子部Q1〜Q3、Q4、Q7に接続された図示しないスイッチング素子をオンにして、本体側端子部Q5、Q6に接続された図示しないスイッチング素子をオフにする(図11参照)。これにより、発光手段L1が色変化しつつ回動するとともに、発光手段L2、L3が赤色に発光しつつ回動することとなる。
また、ステップS5201で否定判別された場合、すなわち、ボタン無効時である場合には、ステップS5209において、モータ405が回転中であるか否かを判別する。
ステップS5209で否定判別された場合、すなわち、ボタン無効時においてモータ405が回転していない状態のときには、ステップS5210において発光素子R1〜R3、G1〜G3、B1〜B3をオンにする処理を行ってから本処理を終了する。具体的に、ステップS5210では、本体側端子部Q1〜Q7に接続された図示しないスイッチング素子をオンにする(図11参照)。これにより、発光手段L1、L2、L3が静止した状態のまま白色に発光することとなる。
ステップS5209で肯定判別された場合、すなわち、ボタン無効時においてモータ405が回転している状態のときには、ステップS5211において発光素子R1〜R3をオンにし、発光素子R2、R3、G2、G3、B2、B3をオフにする処理を行ってから本処理を終了する。具体的に、ステップS5211では、本体側端子部Q1〜Q3、Q7に接続された図示しないスイッチング素子をオンにして、本体側端子部Q4〜Q6に接続された図示しないスイッチング素子をオフにする(図11参照)。これにより、発光手段L1が色変化しつつ回動するとともに、発光手段L2、L3が消灯した状態で回動することとなる。
尚、モータ405が逆回転している(上基板402が反時計回りに回転している)ときには、全ての発光手段L1〜L3、又は発光手段L1を消灯させる構成としてもよい。
さて、本実施形態では、演出ボタン125は、通常、可動体473が下方の第1の位置において保持された状態となっているが、装飾図柄表示装置42において特定の表示演出がなされる場合に、当該可動体473が上方の第2の位置へと変位し、通常時よりも演出ボタン125の操作部404を押下げるために必要とする力が大きくなる場合がある。以下、装飾図柄表示装置42にて行われる表示演出に応じて(ステップS3905の表示設定処理にて設定された表示コマンドの内容に基づいて)可動部材473を変位させる処理(操作調節処理)について図36を参照しつつ説明する。
尚、本実施形態では、特定の表示演出として、装飾図柄表示装置42において宝箱及びキャラクタが表示され、キャラクタが宝箱に手を差し込み、宝箱の中が空っぽであれば「外れ」、宝箱の中に宝物が入っていれば「大当たり」といった表示演出が行われる。さらに、キャラクタが宝箱に手を差し込み、宝箱の中の宝物の取り上げるといった表示演出が行われることが表示設定処理にて決定された場合、装飾図柄表示装置42にて特定の表示演出が行われるか否かを判別するための操作調節フラグがオンされる。
先ず、ステップS5301では、操作調節フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS5301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS5301で肯定判別された場合には、ステップS5302においてボタン有効フラグを確認し、ボタン有効時であるか否かを判別する。尚、本例では、装飾図柄表示装置42においてキャラクタが宝箱に手を差し込む表示がなされた時点でボタン有効時に切替わる。また、当該ボタン有効時において、演出ボタン125が操作されると、「大当たり」の場合には装飾図柄表示装置42においてキャラクタが宝箱の中から宝物の取出し、「外れ」の場合には手に何も持っていないような表示演出が行われることとなる。
ステップS5302で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS5302で肯定判別された場合には、ステップS5303において、当接検知スイッチ491の検知情報を確認し、可動体473が第2の位置にあるか否か(可動端子部492と上端子部493とが接触しているか否か)を判別する。
ステップS5303で否定判別された場合、ステップS5304において、可動端子部492と下端子部494とが接触するまで調節モータ474を駆動させ(歯車490を図7の反時計回り方向に回動させ)、可動体473を第2の位置へと変位させる処理を行い、その後(図10に示す状態とした後)、本処理を終了する。尚、可動体473が第2の位置へと変位することで、コイルばね406bの上端部がばね収容部433の天壁部433aに当接(圧接)し、合計6つのコイルばね406(406a、406b)により操作部404を上方に付勢する状態とされる。すなわち、演出ボタン125の操作に際し、宝箱の中に宝物が入っていることを連想させるべく操作部404が押込み難い状態とされるのである。
一方、ステップS5303で肯定判別された場合には、ステップS5305に進み、操作検知スイッチ407の検知情報に基づいて、演出ボタン125の操作が行われたか否かを判別する。
ステップS5305で肯定判別された場合、ステップS5306において操作調節フラグをオフするとともに、ステップS5307において、調節モータ474を駆動し(歯車490を図10の時計回り方向に回動させ)、可動体473を第1の位置へ戻した後(図7に示す状態とした後)、本処理を終了する。尚、可動体473が第1の位置へと変位することで、コイルばね406bがばね収容部433の天壁部433aから離間し、3つのコイルばね406aのみにより操作部404を上方に付勢する状態とされる。
また、ステップS5305で否定判別された場合には、ステップS5308において変動表示タイマの値が「0」であるか否かを判別することで、装飾図柄表示装置42(特別表示装置43)における変動表示を停止表示させるタイミングが到来したか否かを判別する。ステップS5308において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了し、肯定判別された場合には、上記ステップS5306に進む。
尚、操作調節フラグがオフの状態である場合、すなわち、装飾図柄表示装置42においてキャラクタが宝箱に手を差し込む表示がなされたとしても「外れ」となる場合には、可動体473は第1の位置において保持されたままである。つまり、「外れ」の場合には宝箱の中が空っぽであることを連想させるべく操作部404が押込み易い状態となっている。
図31の説明に戻り、ステップS3906のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。また、始動保留球数Na及びNbに応じた保留ランプ44、46の点灯制御等、ランプに関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3906で行われる。
ステップS3907の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカ24の出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3907で行われる。
ステップS3908では、客待ち演出(例えば装飾図柄表示装置42の変動表示が行われていない状態で所定時間が経過すると表示されるように設定されているデモ画面表示)の制御設定等その他の処理を行う。
ステップ3909では、上記ステップS3904〜3908の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
1msec毎に行われるステップS3904〜S3909の処理が実行された後、又は、上記ステップS3903で否定判別された場合には、ステップS3910に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3911に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3910で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3912において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、本実施形態によれば、演出ボタン125には、操作部404を上方へと付勢することのできるコイルばね406が6つ設けられており、そのうちの3つのコイルばね406(406b)に関しては、その下端部が第1の位置と第2の位置との間を上下に変位する可動体473によって支持されている。そして、可動体473が第1の位置と第2の位置とに変位することで、押圧部432が押圧されて下方へと押込まれる操作部404(ばね収容部433の天壁部433a)に対してコイルばね406bが圧接する状態と、接触しない状態とに切替わる。すなわち、可動体473が変位することにより、押圧部432を押圧して操作部404を下方へと変位させる際に当該操作部404に対して上方へと向かう付勢力を付与することのできるコイルばね406の数が増減し、操作部404を下方へと押込む際に操作部404に作用する力の大きさが変化することとなる。従って、可動体473が下方の第1の位置にあるときには操作部404を下方(操作位置側)に変位させ易く、可動体473が上方の第2の位置にあるときには、可動体473が第1の位置にあるときよりも操作部404を下方に変位させ難くなるといった具合に、操作部404を下方に変位させるために必要な力の大きさが変化するのである。このため、演出ボタン125の操作に要する力が変化し、遊技者が操作部404を操作した際の感触が変化するといった斬新な演出ボタン125を得ることができる。従って、当該演出ボタン125をパチンコ機10に搭載することにより、演出効果を高め、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
また、可動体473が変位しても、演出ボタン125の外観には変化が生じないため、演出ボタン125の外観を視認するだけでは、可動体473がどの位置にあるかを把握することができない。このため、操作部404を押込む際の感触が変わっていることを事前に把握できてしまうことに起因して、操作部404を操作することへの興味が薄れてしまうといった事態を防止することができる。
加えて、可動体473が第1の位置及び第2の位置のどちらにあっても、操作部404を操作して、操作側端子部438とベース側端子部439とを接触させることができる構成となっており、演出ボタン125としての機能を維持することができる。従って、例えば、遊技者が操作部404の操作を行ったのにも関わらず、操作部404の操作が操作検知スイッチ407に検出されず、本来、操作部404を操作することで導出されるはずの演出を堪能できなくなってしまうといった事態を回避することができる。
さらに、本実施形態では、装飾図柄表示装置42にてキャラクタが宝箱の中を探る表示が行われ、その後、宝箱の中が空っぽである表示が行われる場合には、可動体473は変位することなく第1の位置において保持されたままなのであるが、キャラクタが宝箱から宝物を取り出す表示が行われる場合には、可動体473が第2の位置へと変位し、操作部404を押込む際に可動体473が第1の位置にあるときよりも大きな力が必要になる。このように、演出ボタン125の操作と装飾図柄表示装置42にて表示された表示物の挙動とを連動させることで、演出性の向上を図ることができる。また、装飾図柄表示装置42にて表示された表示物(宝箱の中身)に応じて可動体473が変位し、当該表示物に応じて操作部404の操作に際しての感触が変わるため、遊技者に対し、装飾図柄表示装置42にて表示された表示物(宝箱の中身)にあたかも実際に触れたかのような感覚を覚えさせることができる。従って、装飾図柄表示装置42の表示とは関係なく単に演出ボタン125の操作に際しての感触が変わるといった構成に比べ、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、演出ボタン125には、モータ405が搭載されており、モータ405が駆動すると、発光手段L1〜L3が固定された上基板402が回転し、発光手段L1〜L3自体が変位する。これにより、操作部404(押圧部432)を介して視認される演出ボタン125の光部を変位させることができる。さらに、上基板402の変位に伴い、発光手段L1の発光素子R1、G1、B1のうち点灯状態とされる発光素子R1、G1、B1の組合せが変化する。つまり、発光手段L1の発光色を変化させることができ、操作部404を介して視認される演出ボタン125の光部の色を変化させることができる。このため、操作部404を介して視認される演出ボタン125の光部が移動しつつ色変化するといった斬新な態様が導出される演出ボタン125を得ることができる。従って、このような演出ボタン125がパチンコ機10に搭載されることにより、装飾効果や演出効果を高め、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
さらに、従来、装飾性が低く、遊技者に注視されることのなかった演出ボタン125において上記のような斬新な態様が導出されることから、遊技者は、新鮮な驚きを覚えるとともに、演出ボタン125自体に興味を抱くことができる。結果として、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。さらに、演出ボタン125の態様を利用した演出(各種遊技状態の示唆や教示等)を行うこともでき、パチンコ機10で行い得る演出の可能性を広げることができる。
加えて、演出ボタン125は、モータ405が駆動している状態においても、操作部404を操作して、操作側端子部438とベース側端子部439とを接触させることができる構成となっている。このため、例えば、モータ405が駆動している状態において操作部404を操作しても操作側端子部438とベース側端子部439とを接触させることができなくなることに起因して、本来、操作部404を操作することで導出されるはずの演出を堪能できなくなってしまうといった事態を回避することができる。また、光部が移動しつつ色変化するとともに、操作部404が変位するといった演出ボタン125の態様を単に視認するだけにすぎない構成に比べ、かかる態様にある演出ボタン125を操作することでの遊技者の優越感や満足感を飛躍的に向上させることができる。
また、本実施形態では、発光手段L1、L2、L3が固定された上基板402を回転させることで、発光手段L1、L2、L3自体を変位させ、操作部404を介して視認される演出ボタン125の光部の位置を変位させている。例えば、演出ボタン125の光部が(連続的、アナログ的に)変位しているように見せるべく、複数の発光素子を隣接配置し、発光素子を順次点灯・消灯させていく場合には、多数の発光素子が必要となる上、制御が複雑になることが懸念される。これに対し、本実施形態では、発光手段L1〜L3自体を変位させるため、光部を変位させるために多数の発光素子が必要になってしまったり、演出ボタン125の点灯制御が複雑化してしまったりするといった事態を回避することができる。さらに、連続的に変位するといった光部の動きをよりスムースなものとすることができる。
さらに、本実施形態では、発光手段L1に関しては、上基板402の回転に伴い、点灯状態とされる発光素子R1、G1、B1の組合せが変化する。具体的に、上基板402が回転すると発光側端子部P1〜P3自体が動き、対応する本体側端子部Q1〜Q3と接触したり、非接触とされたりする。つまり、発光側端子部P1〜P3及び本体側端子部Q1〜Q3がスイッチング機能を具備し、各発光素子R1、G1、R1の通電状態が付随的に切替えられる。さらに、上基板402の回転に伴って、発光側端子部P1〜P3のうち対応する本体側端子部Q1〜Q3と接触状態となっている発光側端子部P1〜P3の組合せが変化する。従って、上基板402を回転させるだけで、発光手段L1の発光色を変化させることができ、例えば、上基板402の変位(位相)を検知する変位検知手段を設けるとともに、当該変位検知手段の検知情報に基づいて発光素子R1、G1、R1の通電状態を個別に切替え制御するような場合に比べ、構成や制御の簡素化を図ることができる。
加えて、例えば、発光手段を変位させずに演出ボタン125の光部を変位させるべく、発光手段の周りに回転可能な反射部材を設け、反射部材にて反射した光を視認可能とする場合には、反射部材を変位させる制御の他に、発光手段の発光色を変化させる制御が必要となる。これに対し、本実施形態では、上基板402を回転させる制御(モータ405の駆動制御)を行うだけで、発光手段L1自体が変位するとともに、発光手段L1の発光色も変化するため、制御の簡素化を図ることができる。また、発光手段の光を前記反射部材にて反射させる場合、光部が暗くなったり、光部がぼやけたりして所望とする光の態様を導出できないおそれがあるが、本実施形態では、発光手段L1の光を直接視認させることで光部が変位するといった光の態様を導出できるため、上記不具合を回避することができる。
また、発光手段L1〜L3(発光素子R1〜R3、G1〜G3、B1〜B3)と所定の電源とをコネクタケーブル等の配線により接続する場合、上基板402の回転に起因して、発光手段L1〜L3に接続される配線が捻れ、上基板402の回転を阻害してしまうおそれがある。このため、上基板402の回転が制限されるとともに、捻れを戻すために上基板402を所定間隔毎に逆回転させる必要がある。これに対し、本実施形態によれば、発光側端子部P1〜P7と本体側端子部Q1〜Q7とを接触させて電通する構成のため、上基板402を回転させても配線が絡まる等することがない。従って、上基板402を支障なく一定方向に沿って変位させることができる。
さらに、本体側端子部Q1〜Q7は、上基板402の変位に際し、本体側端子部Q1〜Q7に対して相対変位する発光側端子部P1〜P7の軌道に沿って延設されている。これにより、比較的簡単な構成を採用しつつ発光素子R1〜R3、G1〜G3、B1〜B3を点灯状態のまま回動変位させることができる。また、比較的容易に発光側端子部P1〜P3と本体側端子部Q1〜Q3とを接触状態としたり、非接触状態としたりすることができる。
また、支持金具451により上基板402と下基板403とがユニット化されるため、発光側端子部P1〜P7と本体側端子部Q1〜Q7との位置決めを確実に行うことができる。従って、上記のような光の態様を確実に導出することができる。
加えて、演出ボタン125のモータ405にはエンコーダが搭載されており、本実施形態では、モータ405が駆動していないときの回転軸461(上基板402)の位相が、発光側端子部P1〜P3がそれぞれ対応する本体側端子部Q1〜Q3と接触する位相になるように制御される。このため、モータ405が駆動していないときには、発光手段L1をその他の発光手段L2、L3と同様にして、ボタン無効時には白色、ボタン有効時には赤色、演出ボタン125の操作時には青色といった具合に状況に応じて色変化させることができる。従って、ボタン無効時でモータ405が駆動していない状態において、発光手段L2、L3は白色であるのに対し、発光手段L1は白・黄色・水色・紫のいずれかであるといった具合に、演出ボタン125の発光色と、演出ボタン125に関する状況との対応関係がとれなくなってしまうといった事態を防止することができ、演出ボタン125の色によって演出ボタン125に関する状況を遊技者に確実に教示することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、発光手段L1〜L3のうち、発光手段L1のみが上基板402の回転に伴って色変化する構成であったが、その他の発光手段L2、L3の発光色についても上基板402の回転に伴って色変化する構成としてもよい。例えば、本体側端子部Q4〜Q6を、上基板402の回転に伴って変位する発光側端子部P4〜P6の軌道に沿って部分的に(断続的に)設けることとしてもよい。また、当該構成を採用する場合、例えば、発光手段L1は、図8(b)の区間aでは白、区間bでは紫、区間cでは黄色、区間dでは水色に色変化するが、発光手段L2(L3)は区間aでは白、区間bでは黄色、区間cでは水色、区間dでは紫に色変化するよう構成してもよい。もちろん、発光手段L2と発光手段L3とをそれぞれ独立して色変化させることとしてもよい(この場合、発光側端子部及び本体側端子部が3つずつ増える)。
また、上記実施形態では、本体側端子部Q1〜Q3が略C字状に延設され、下基板403の遠心方向において、本体側端子部Q1〜Q3のうち少なくとも2つが重複しているようになっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、各本体側端子部Q1〜Q3が下基板403の周方向において複数に区切られるようにして断続的に設けられていてもよいし、下基板403の遠心方向において、本体側端子部Q1〜Q3が重複しない区間(発光側端子部P1〜P3のうち1つだけが対応する本体側端子部Q1〜Q3と接触する区間)があってもよいし、下基板403の遠心方向においていずれの本体側端子部Q1〜Q3も存在しない区間(発光側端子部P1〜P3と本体側端子部Q1〜Q3とが接触しない区間:当該区間では発光手段L1が必ず消灯する)があってもよい。
加えて、上基板402に搭載される発光手段の数は特に限定されるものではなく、2つ以下でもよいし、4つ以上でもよい。尚、上基板402に搭載される発光手段の数を増やす場合、演出用ボタン125の大型化を抑制するべく、発光手段を複数の組に分け、各組ごとに発光側端子部及び本体側端子部を共通化することが望ましい。
(b)上記実施形態では、発光側端子部P1〜P7がそれぞれ複数の銅線がよられることで(ワイヤ状に)構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、発光側端子部P1〜P7を板ばね状に構成することとしてもよい。また、発光側端子部P1〜P7を板ばね状に構成する場合、発光側端子部P1〜P7の変位方向(上基板402の回転方向)とは反対方向に傾斜するようにして発光側端子部P1〜P7を撓ませつつ、発光側端子部P1〜P7と下基板403(本体側端子部Q1〜Q7)とが接触するように、上基板402と下基板403とを取付けることが望ましい。このように、発光側端子部P1〜P7を撓ませて本体側端子部Q1〜Q7と接触させることにより、発光側端子部P1〜P7と本体側端子部Q1〜Q7との接触状態を良好に保つことができる。また、上基板402の回転方向とは反対方向に本体側端子部Q1〜Q7を傾斜させることにより、発光側端子部P1〜P7が下基板403(本体側端子部Q1〜Q7)に干渉し、上基板402の回転が阻害されてしまうといった事態を防止することができる。
また、上記実施形態では、発光側端子部P1〜P7がワイヤ状に構成され、本体側端子部Q1〜Q7がプリント配線(プリントパターン)として構成されているが、発光側端子部P1〜P7をプリント配線とし、本体側端子部Q1〜Q7をワイヤ状としてもよい。
(c)さらに、上記実施形態では、発光手段L2、L3、及び、上基板402が変位していない状態(静止状態)にあるときの発光手段L1に関しては、本体側端子部Q1〜Q6に接続された図示しないスイッチング素子のオンオフを切替えて、発光手段L1〜L3の発光色を切替えていたが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、発光手段L1〜L3が赤色に発色する位相と、青色に発色する位相と、白色に発色する位相とができるように本体側端子部Q1〜Q7を延設しておき、ボタン有効時には発光手段L1〜L3の発光色が赤、ボタン有効時に演出ボタン125が操作されているときには発光手段L1〜L3の発光色が青、ボタン無効時には発光手段L1〜L3の発光色が白となるように、エンコーダの検知情報に基づいてモータ405を駆動させる(上基板403を回動変位させる)こととしてもよい。
また、上記実施形態では、モータ405に内蔵されたエンコーダの検知情報に基づいて上基板402の回転位相を調節可能となっているが、例えば、上基板402の回転位相を検出可能なフォトセンサ等の位相検知センサを設け(例えば、上基板402の所定位置に発光部を設け、下基板403の所定位置に受光部を設ける)、当該位相検知センサの検知情報に基づいて上基板402の回転位相を調節可能としてもよい。
(d)上記実施形態では、上基板402を回動変位させることで、発光手段L1の発光色(発光素子R1、G1、B1の点灯・消灯)を切替えているが、上基板402を左右方向、前後方向、又は上下方向に変位させることで発光手段L1の発光色を切替えてもよい。
以下、図37に示す態様例を説明する。図37(a)は上基板402を左右にスライドさせる構成を採用する場合の上基板402を示す下面図であり、図37(b)は上基板402を左右にスライドさせる構成を採用する場合の下基板403を示す上面図である。尚、便宜上、基本的に上記実施形態と同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
図37(a)に示すように、上基板402の下面には、3つの発光側端子部P1〜P3が前後(同図では上下)に並ぶようにして設けられている。また、上基板402の上面には、3色LEDである発光手段(図示略)が設けられ、発光側端子部P1〜P3は発光手段の各発光素子と接続されている。具体的に、発光側端子部P1は発光色が赤である発光素子のアノード側に接続され、発光側端子部P2は発光色が緑である発光素子のアノード側に接続され、発光側端子部P3は発光色が青である発光素子のアノード側に接続されている。加えて、上基板402は図示しない駆動手段(ソレノイドやステッピングモータ等)に連結されており、駆動手段の駆動により左右方向に変位可能となっている。
図37(b)に示すように、下基板403の上面には、対応する発光側端子部P1〜P3にそれぞれ接触可能な位置において、サブ制御装置262の入出力ポート554に接続された本体側端子部Q1〜Q3が設けられている。本体側端子部Q1〜Q3は、左右にスライドする上基板402の変位方向に沿って延設されている。具体的に、上基板402の変位に伴い、発光側端子部P1〜P3は、図37(b)の仮想ラインZ1〜Z8の範囲で変位することとなるが、本体側端子部Q1〜Q3はこの範囲の全域にわたって延在しているわけではなく、部分的に延在している。尚、図示は省略するが、上基板402には発光手段の各発光素子のカソード側に接続された発光側端子部が設けられるとともに、下基板403には、かかる発光側端子部に対応して本体側端子部が設けられ、かかる本体側端子部は、図37(b)の仮想ラインZ1〜Z8の範囲の全域にわたって延在している。
仮想ラインZ1〜Z2の区間には本体側端子部Q3のみが延在しており、発光側端子部P1〜P3がこの区間にある場合には、発光側端子部P3のみが通電し、発光手段の発光色が青色となる。
仮想ラインZ2〜Z3の区間には本体側端子部Q2、Q3が延在しており、発光側端子部P1〜P3がこの区間にある場合には、発光側端子部P2、P3が通電し、発光手段の発光色が水色となる。
仮想ラインZ3〜Z4の区間には本体側端子部Q1、Q2、Q3が延在しており、発光側端子部P1〜P3がこの区間にある場合には、発光側端子部P1、P2、P3が通電し、発光手段の発光色が白色となる。
仮想ラインZ4〜Z5の区間には本体側端子部Q1、Q2が延在しており、発光側端子部P1〜P3がこの区間にある場合には、発光側端子部P1、P2が通電し、発光手段の発光色が黄色となる。
仮想ラインZ5〜Z6の区間には本体側端子部Q1のみが延在しており、発光側端子部P1〜P3がこの区間にある場合には、発光側端子部P1が通電し、発光手段の発光色が赤色となる。
仮想ラインZ6〜Z7の区間には本体側端子部Q1、Q3が延在しており、発光側端子部P1〜P3がこの区間にある場合には、発光側端子部P1、P3が通電し、発光手段の発光色が紫色となる。
仮想ラインZ7〜Z8の区間には本体側端子部Q2のみが延在しており、発光側端子部P1〜P3がこの区間にある場合には、発光側端子部P2が通電し、発光手段の発光色が緑色となる。
従って、駆動手段の駆動に基づき、上基板402が左右方向にスライド変位すると、発光手段が左右にスライドしつつ色変化することとなる。
次に、図38に示す態様例を説明する。図38は上基板402を上下にスライドさせる構成を採用する場合の演出ボタン700の一部を示す模式断面図である。尚、図38の演出ボタン700は、以下に説明するような変更点はあるものの、基本的に上記実施形態の演出ボタン125と同様の構成を具備しているものとする。
図38に示す演出ボタン700の基板701の上面には、3色LEDである発光手段702が設けられ、基板702の外周面には、発光手段702の各発光素子(図示略)と接続された発光側端子部P1〜P3(同図では発光側端子部P2の図示を省略している)が設けられている。具体的に、発光側端子部P1は発光色が赤である発光素子のアノード側に接続され、発光側端子部P2は発光色が緑である発光素子のアノード側に接続され、発光側端子部P3は発光色が青である発光素子のアノード側に接続されている。加えて、基板701は駆動手段(例えばソレノイド)705に連結されており、駆動手段705の駆動により上下方向に変位可能となっている。
また、演出ボタン700の本体部711には、基板701の外周を囲むようにして、周壁部721が設けられている。周壁部721の内面には、対応する発光側端子部P1〜P3にそれぞれ接触可能な位置に、サブ制御装置262の入出力ポート554に接続された本体側端子部Q1〜Q3(本体側端子部Q2は図示略)が設けられている。本体側端子部Q1〜Q3は、上下にスライドする基板701の変位方向に沿って延設されている。具体的に、基板701の変位に伴い、発光側端子部P1〜P3は、図38の仮想ラインZ1〜Z4の範囲で変位することとなるが、本体側端子部Q1、Q3に関してはこの範囲の全域にわたって延在しているわけではなく、部分的に延在している。尚、図示は省略するが、基盤701には発光手段702の各発光素子のカソード側に接続された発光側端子部が設けられるとともに、周壁部721には、かかる発光側端子部に対応して本体側端子部が設けられ、かかる本体側端子部は、図38の仮想ラインZ1〜Z4の範囲の全域にわたって延在している。尚、本態様例では、周壁部721に本体側端子部Q1〜Q3が設けられているため、上記実施形態のような下基板403は存在しない。
仮想ラインZ1〜Z2の区間には本体側端子部Q1、Q2が延在しており、基板701(発光側端子部P1〜P3)がこの区間にある場合には、発光側端子部P1、P2が通電し、発光手段702の発光色が黄色となる。
仮想ラインZ2〜Z3の区間には本体側端子部Q1、Q2、Q3が延在しており、基板701(発光側端子部P1〜P3)がこの区間にある場合には、発光側端子部P1、P2、P3が通電し、発光手段702の発光色が白色となる。
仮想ラインZ3〜Z4の区間には本体側端子部Q2、Q3が延在しており、基板701(発光側端子部P1〜P3)がこの区間にある場合には、発光側端子部P2、P3が通電し、発光手段702の発光色が水色となる。
従って、駆動手段705の駆動に基づき、基板701が上下方向にスライド変位すると、発光手段702が上下にスライドしつつ色変化することとなる。
但し、上記実施形態のように、上基板402を回転させる構成を採用した場合には、上基板402を上記態様例のように往復運動させる場合に比べ、演出ボタン125の大型化を抑制しつつ、演出ボタン125の光部をより大きく変位させることができる。
(e)上記実施形態において、上基板402(モータ405)の回転速度は一定でなくてもよく、例えば、他段階に切替え可能に構成されていることとしてもよい。この場合、演出ボタン125の光の態様の多様化を図ることができる上、例えば、確変大当たりのときと通常大当たりのときとでモータ405の回転速度を変える等して、演出効果を向上させることもできる。
(f)また、演出ボタン125のモータ405の回転開始のタイミングは特に限定されるものではなく、パチンコ機の機種毎にそれぞれ設定することができる。また、モータ405の回転開始のタイミングは1パターンでなくてもよく、例えば、変動開始直後、リーチ状態となった直後、及び停止表示直前のうちいずれかが選択されるといった具合に複数のタイミングがあってもよい。
さらに、演出ボタン125(操作部404)の操作を契機として、モータ405が回転することもあるように、図34のボタン設定処理を図39に示すように変更してもよい。
尚、上記実施形態では、図31のサブ制御装置262の通常処理におけるステップS3902において、取得されたボタン演出乱数カウンタの値が「1」〜「10」のときにはボタン演出フラグをオンにするようになっているが、本態様例では、取得されたボタン演出乱数カウンタの値が「1」〜「5」のときは第1ボタン演出フラグをオンにし、「6」〜「10」のときは第2ボタン演出フラグをオンにすることとする。
図39に示すように、先ず、ステップS6101では、第1ボタン演出フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS6101で肯定判別された場合には、ステップS6102において、ボタン有効フラグを確認し、ボタン有効時であるか否かを判別する。ステップS6102で肯定判別された場合には、ステップS6103において、操作検知スイッチ407の検知情報に基づいて、演出ボタン125が操作されているか否かを判別する。ステップS6103で否定判別された場合(演出ボタン125の操作なし)、又は、ステップS6102で否定判別された場合(ボタン無効時である)には、ステップS6104に進む。
ステップS6104では、ボタン演出タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS6104で肯定判別された場合、すなわち、モータ405を回転させるタイミングが到来している場合には、ステップS6106に進む。
また、上記ステップS6103で肯定判別された場合、すなわち、第1ボタン演出フラグがオンであり、かつ、ボタン有効時に演出ボタン125の操作が行われた場合には、ステップS6105においてボタン演出タイマをリセット(ボタン演出タイマの値を「0」にする)した後、ステップS6106に進む。
ステップS6106では変動表示タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS6106で否定判別された場合、すなわち、装飾図柄表示装置42(特別表示装置43)における変動表示を停止表示させるタイミングが未だ到来していない場合には、ステップS6107において、モータ405を継続して駆動させるためのモータ駆動処理を行い、本処理を終了する。
一方、ステップS6106で肯定判別された場合、すなわち、装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させるタイミングが到来した場合には、ステップS6108においてモータ停止処理を行う。ステップS5108の後、ステップS6109に進み、第1及び第2ボタン演出フラグをオフにしてから本処理を終了する。
また、上記ステップS6101で否定判別された場合には、ステップS6110において第2ボタン演出フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS6110で肯定判別された場合には、上記ステップS6104に進む。つまり、第1演出ボタンがオンである場合には、ボタン有効時に演出ボタン125を操作すると、直ちにモータ405が回転することとなるが、第2演出ボタンがオンである場合には、ボタン有効時に演出ボタン125を操作しても、当該操作に基づいてモータ405が回転することはない。
一方、ステップS6110で否定判別された場合には、ステップS6112に進む。また、ステップS6104で否定判別された場合(ボタン演出タイマの値が「0」ではない)にも、ステップS6111でボタン演出タイマの値を減算した後、ステップS6112に進む。ステップS6112では、色変え処理を行い、その後、本処理を終了する。
以上のように、演出ボタン125の操作を契機として、モータ405が回転することもあるように構成する場合、遊技者は演出ボタン125を操作するといった行為自体に面白みを覚えることができ、興趣の向上を図ることができる。
(g)上記実施形態では、可動体471を変位させ、押圧部432を押圧して操作部404を下方へと変位させる際に操作部404に対して上方へと向かう付勢力を付与することのできるコイルばね406の数を増減させることで、操作部404の押下げに要する力の大きさを変更しているが、特にこのような構成に限定されるものではない。以下、図40、図41に示す態様例について説明する。
図40、図41に示すばね力調節手段801は、ソレノイド802と、ソレノイド802のプランジャー803の先端部に固定される可動体804とを備えている。ソレノイド802は、プランジャー803が操作部404の周壁部431に向かって延びる向きに配置されている。可動体804は、プランジャー803の先端部に固定される樹脂製の固定部805と、固定部805から操作部404側(周壁部431側)に突出するゴム製のリップ部806とを備えている。リップ部806は上下に所定間隔を隔てて4つ設けられている。また、各リップ部806は、操作部404側に向けて下方傾斜して延びている。
図40に示すように、通常、ソレノイド802は、非励磁状態とされており、この状態においては、リップ部806と操作部404(周壁部431)とが離間している。一方、図41に示すように、ソレノイド802が励磁状態とされると、プランジャー803が周壁部431側に突出し、リップ部806と操作部404(周壁部431)とが圧接される。このとき、操作部404(押圧部432)が押下操作されると、周壁部431とリップ部806とが摺接し、両者間に摩擦力が働くこととなる。
以上のように、演出ボタン125を構成する場合においても、可動体804が変位し、可動体804と操作部404との間に働く摩擦力が変化する(摩擦力が働く状態と働かない状態とに状態変化する)ことにより、操作部404を下方へと変位させる際に要する力の大きさを変えることができる。従って、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。また、樹脂製の固定部805を操作部404に接触させるのではなく、ゴム製のリップ部806を操作部404に接触させるため、操作部404やばね力調節手段801の損傷を抑制することができる上、固定部805を操作部404に圧接させることで操作部404の変位が著しく阻害されてしまうといった事態を抑制することができる。さらに、可動体804は操作部404の変位方向と直交する方向(左右方向)に変位する構成となっていることから、可動体473が操作部404の変位方向に沿って変位するといった構成に比べ、上下に並ぶ複数のリップ部806を周壁部431に接触させる状態と接触させない状態とに切替える構成を採用する上で、可動体804の変位量を小さくすることができ、演出ボタン125の大型化や構成の複雑化等を抑制することができる。
尚、図42(a)に示すように、リップ部806を可動体804にではなく、操作部404(周壁部431)に設けることとしてもよい。この場合、リップ部806は可動体804に向けて上方傾斜して延びていることとする。また、上記態様例では、通常時、リップ部806と周壁部431とが離間しているが、通常時においても、リップ部806と周壁部431とが接触する構成としてもよい。この場合、ソレノイド802を励磁状態とすることで、リップ部806と周壁部431とをより強く圧接させるといった具合に、リップ部806と操作部404との圧接の度合を変化させることで、操作部404に作用する応力を変化させることになる。
また、1つの演出ボタン125に対し、当該(g)に記載のばね力調節手段801と上記実施形態のばね力調節手段471との両方を搭載することとしてもよい。この場合、ばね力調節手段801及びばね力調節手段471の各可動体804、可動体473をそれ程大きく変位させなくても、操作部404に作用するコイルばね406の付勢力の大きさを比較的大きく変化させることができる。従って、演出ボタン125の大型化を抑制しつつ、操作部404を押下操作し易いときと、操作部404を押下操作し難いときとの間で、操作部404の押下操作に必要な力(操作部404の操作に際しての感触)にめりはりをつけることができる。
(h)また、図42(b)に示すように、操作部404(周壁部431)のうち上記(g)に記載した可動体804のリップ部806(突部)と接触する部位に、凸部831を設けることとしてもよい。この場合、操作部404の操作に際し、可動体804のリップ部806が操作部404の凸部831と摺接しているときと、リップ部806が操作部404の凸部831以外の部位(凹部)と摺接しているときとで、可動体804と操作部404との間に働く摩擦力が変化する。このため、操作部404を押込んでいくときの感触(手応え)が途中で変化し(ゴツゴツした感触となり)、より一層興趣の向上が図られる。
尚、可動体804のリップ部806(リップ部806のうち操作部404との摺接面)は、周壁部431側に向けて下方傾斜していることから、操作部404の変位方向においてリップ部806と操作部404の凸部831とが当接することにより、操作部404の変位が規制されてしまうといった事態を抑止することができる。
(i)上記実施形態において、操作部404の押圧部432を押圧することで当該操作部404を下方(本体部401に没入する方向)へと変位させることのできる距離(操作部404の最大変位量)が変化するように構成してもよい。以下、図43、図44に示す態様例について説明する。
図43、図44の演出ボタン125には、操作部404の下端部と当接可能なゴム製の規制ブロック861(規制部材)と、規制ブロック861を変位させることのできる規制ソレノイド862(規制体駆動手段)とを具備する変位量調節手段が設けられている。図44に示すように、規制ソレノイド862が励磁状態にある場合、規制ブロック861は、上下に変位する操作部404の軌道から外れた位置にあり、押圧部432を押圧することで、操作部404と土台部413とが当接するまで操作部404を押込むことができる。一方、図43に示すように、規制ソレノイド862が非励磁状態にある場合、規制ブロック861は操作部404の下方に位置する構成となっている。このため、押圧部432を押圧すると、操作部404と規制ブロック861とが当接し、操作部404と土台部413とが当接するまで操作部404を押込むことができなくなる。
このように、操作部404の下方への最大変位量が変化するといった構成を採用することにより、演出ボタン125による演出効果を高めることができ、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。また、規制ブロック861がゴム製であることにより、規制ブロック861と操作部404とが衝突した際の衝撃を緩和することができ、衝突に際して遊技者や演出ボタン125に作用する応力を低減させることができる。
尚、当該構成を利用した表示演出を例示する。例えば、特定の表示演出として、装飾図柄表示装置42において扉が表示され、扉が開いたら大当たり、扉が開かなければ外れといった演出表示が行われる。また、演出ボタン125は、常には、規制ソレノイド862が非励磁状態とされて規制ブロック861が操作部404の下方位置にあり(図43に示す状態)、操作部404の最大変位量が小さい状態となっている。
そして、装飾図柄表示装置42において扉が表示されるとともに、演出ボタン125を押込んで下さいといった案内が表示された後、外れとなる場合には規制ブロック861が変位することなく、操作部404をあまり押込めない状態が維持されるが、大当たりとなる場合には、規制ソレノイド862が励磁され、規制ブロック861が操作部404の下方から抜け出して、操作部404を奥まで押し込める状態となる(図44に示す状態)。そして、操作部404が奥まで押込まれた場合に(操作部404が奥まで押し込める状態において操作部404の操作が操作検出スイッチ407にて検出されることにより)、装飾図柄表示装置42に表示されている扉が開き、大当たりを教示する表示が導出される。ちなみに、外れとなる場合には、扉が閉じた状態のまま変動表示が終了する。
尚、図43、図44では、規制ソレノイド862が非励磁状態にある場合、操作部404を操作しても操作検知スイッチ407による検知が行われないように図示されているが、操作部404は、規制ブロック861の位置によらず、操作検知スイッチ407による検知が行われる操作位置と、操作検知スイッチ407による検知が行われない非操作位置との間を変位可能に構成されていることとしてもよい。この場合、操作部404の最大変位量が変化しても、演出ボタン125としての機能を維持することができる。尚、操作検知スイッチ407は、操作部404に設けられる操作側端子部と、規制ブロック861に設けられる可動側端子部とを備え、操作側端子部と可動側端子部とが接触することにより、操作部404の操作が検知されることとしてもよい。この場合、操作部404の最大変位量が比較的大きく変化する場合であっても、規制ブロック861が各位置にある状態において操作部404の操作の検知を確実に行うことができる。
尚、規制ブロック861を操作部404の下方において上下に変位可能に設け、規制ブロック861の変位に伴って操作部404の最大変位量が変化する構成としてもよい。また、押圧部432を押圧しても操作部404を全く変位させることができない状態とすることができるように構成してもよい。
(j)上記実施形態では、可動体473が静止状態とされる静止位置が、第1の位置と第2の位置との2つだけであったが、静止位置を3つ以上設定してもよい。この場合、演出の多様化等を図ることができる。
また、例えば、図45(a)、(b)に示すように、可動体473を架台484(当接部)が土台部413(支持部)の上方に位置するまで変位可能に構成するとともに、架台484とばね収容部433の下端部とが当接可能(図45(b)参照)となるように構成してもよい。この場合、可動体473が図45に示す位置(規制位置)に変位することによって、架台484と操作部404とが当接し、操作部404のそれ以上の変位が規制される(土台部413と当接するまで変位させることができなくなる)。一方、可動体473が図7や図10に示す位置(許容位置)に変位することによって、操作部404を土台部413と当接するまで変位させることができる。従って、上記(i)と同様の作用効果が奏される上、操作部404の押圧操作に要する力を変更するための調節手段(可動体473及び調節モータ474)とは別に、操作部404の最大変位量を変更するための変位量調節手段(規制ブロック861及び規制ソレノイド862)を設ける必要がなく、構成の簡素化を図ることができる。また、規制ブロック861と同様の機能をも具備する可動体473は、操作部404の変位方向に沿って変位することとなるため、押圧部432が押圧され、操作部404と可動体473とが圧接された状態にあっても、規制位置にある可動体473を許容位置側に変位させやすい。このため、演出ボタン125にそれ程大きな負担をかけることなく、操作部404を奥まで押込めなかった状態から奥まで押し込める状態へと状態変化させることができ、このような状態変化を利用した演出をスムースに行うことができる。尚、本態様例の調節モータ474にはエンコーダが内蔵されているものとする。
尚、上記(i)のように、可動体473とは別に規制ブロック861を設ける場合、操作部404(ばね収容部433)と架台484とを当接させる必要がないため、操作部404が押下操作された場合に、ばね収容部433は架台484と当接することなく、土台部413と当接するように構成することができる。当該構成により、架台484が操作部404と衝突することに起因して、ばね力調節手段471(調節モータ474等)が損傷してしまうといった事態を抑止することができる。
尚、上記(g)の可動体804の固定部805のうちリップ部806よりも上方位置において操作部404側に突出する当接部を設けるとともに、操作部404に対して当接部の上面と当接可能な被当接部を設け、可動体804をリップ部806及び当接部が操作部404と当接しない非接触位置(許容位置)と、リップ部806のみが操作部404と当接する第1接触位置(許容位置)と、リップ部806が操作部404と当接するとともに当接部が被当接部と当接する第2接触位置(規制位置)とに変位する構成としてもよい。
(k)上記実施形態では特に言及していないが、押圧部432を押圧することで変位する操作部404の変位方向と、操作部404の操作に基づいて装飾図柄表示装置42において特定の表示物が動作する方向(上記例ではキャラクタが宝箱に手を入れる方向)とが一致していることとしてもよい。この場合、演出ボタン125の操作と、装飾図柄表示装置42における表示演出との連帯感を向上させることができ、演出ボタン125を操作することで装飾図柄表示装置42にて表示される特定の表示物が動作するといった表示演出に遊技者が感情移入しやすくなる。従って、興趣の向上を図ることができる。
(l)上記実施形態では、演出ボタン125の押圧部432が上斜め前方に向くようにして配置されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、押圧部432の向きはパチンコ機の機種毎にそれぞれ設定することができる。
また、上記実施形態において、操作部404(演出ボタン125)を傾倒変位可能に構成し、当該傾倒変位に伴って、操作部404の変位方向が変化するよう構成してもよい。この場合、操作部404の変位方向、すなわち、押圧部432を押圧する方向を変更することができる。このため、上記(k)のように演出ボタン125の操作方向と、装飾図柄表示装置42に表示される特定の表示物の動作方向とを一致させる場合に、装飾図柄表示装置42に表示される特定の表示物の動作方向を一方向でなく複数方向にすることができ、表示演出の多様化を図ることができる。尚、演出ボタン125全体をパチンコ機10本体(前面枠セット14)に対して傾動変化可能に設ける(本体部401が前面枠セット14に軸支されるとともに、本体部401を傾動させるモータを設ける)こととしてもよい。
(m)上記実施形態において、当接検知スイッチ491を省略することも可能である。この場合、架台484が土台部413やガイド部477に当接する程度に、調節モータ474が所定角度回転する又は所定時間駆動するように構成してもよいし、調節モータ474にエンコーダを搭載し、当接検知スイッチ491がなくても可動体473の位置を把握できる構成としてもよい。
また、上記実施形態では、可動体473は、ガイド部477の上端部と架台484の下面とが当接する第1の位置(図7参照)と、架台484がガイド部477から離間し、架台484の上面と土台部413の下面とが当接する第2の位置(図10参照)との間を変位可能に構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、土台部413及びガイド部477と架台484とが当接しない構成を採用してもよい。例えば、架台484がばね挿通孔487の内側に位置し、架台484の上面と土台部413の上面とが面一となる可動体473の位置を第2の位置としてもよい。さらに、例えば、架台484が土台部413よりも上方に位置し、操作部404を押下操作した場合に架台484がばね収容部433の内側に位置することとなる可動体473の位置を第2の位置としてもよい。
加えて、上記実施形態では、調節モータ474を用いて可動体473を変位させているが、その他の駆動手段(ソレノイド等)を用いて可動体473を変位させてもよい。また、コイルばね406bが収縮した際に第2の位置にある可動体473が第1の位置側に変位してしまうといった事態をより確実に防止するべく、調節モータ474の回転軸に設けられた歯車490とスライド片481との間にリンク機構を介在させたり、第2の位置にある可動体473の変位を規制することのできる保持手段を設けたりすることとしてもよい。例えば、スライド片481及びガイド部477に孔部を形成し、可動体473が第2の位置となったときにスライド片481の孔部とガイド部477の孔部とが連通するよう構成するとともに、取付台472にソレノイドを搭載し、可動体473が第2の位置となったときにかかるソレノイドのプランジャー(プランジャーに取付けられた金属片)がスライド片481の孔部及びガイド部477の孔部に挿通状態とされるよう構成してもよい。
(n)上記実施形態において、可動体473が第2の位置へと変位することとなる特定の表示演出は特に限定されるものではない。また、装飾図柄表示装置42における表示に関係なく(どのような表示であっても)、可動体473が第2の位置へと変位することもあるように構成してもよい。さらに、上記実施形態では、可動体473が第2の位置にあるときに、操作部404が一度操作されると可動体473が第1の位置に戻る構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、変動表示が終了するまで(停止表示されるまで)可動体473が第2の位置に保持され、変動終了後、第1の位置に戻される構成としてもよいし、装飾図柄表示装置42において、所定の表示が行われるまで(例えば、上記実施形態では宝箱の中身が何であるか表示されるまで)可動体473が第2の位置に保持され、所定の表示が行われた後、第1の位置に戻される構成としてもよい。尚、装飾図柄表示装置42を省略することも可能である。
(o)上記実施形態では、可動体473を動作させることで操作部404の押込み操作に必要な力を変化させているが、例えば、土台部413の上面に対して電磁石を設け、操作部404の下端部に対して前記電磁石に対向する位置に磁石を設け、電磁石の磁力を変化させ(電磁石のコイルに流す電流の大きさを変化させ)、電磁石と磁石とが反発する力を変えることで、操作部404の押込み操作に必要な力を変化させる構成としてもよい。この場合、調節手段としての電磁石及び磁石を変位させなくても、操作部404の押込み操作に必要な力を変化させることができる。また、電磁石と磁石との反発力を利用して、操作部404の最大変位量を変化させることも可能である。
尚、電磁石に電流を流すことで、又は、電磁石のコイルに流れる電流の向きを変えることで、コイルばね406の付勢力に抗するようにして磁石と電磁石とを引き合わせ、操作部404の押込み操作に必要な力を変化させることとしてもよい。また、電磁石(或いは電磁石に代えて磁石)を可動体473に設け、電磁石の位置を上下させた場合(電磁石と磁石との相対位置を変化させた場合)、電磁石の磁力を変更しなくても、操作部404の押込み操作に必要な力を変化させることが可能である。さらに、上記(j)において図45(a)、(b)を用いて説明したように、可動体473を架台484が土台部413の上方に位置するまで変位可能に構成した上で、架台484に電磁石(又は磁石)を設け、操作部404(ばね収容部433の下端部)に設けた磁石と反発させることで、操作部404の最大変位量を変化させられるよう構成してもよい。
(p)上記実施形態では、操作部404は、操作部404(押圧部432)が操作されていないとき(操作検知スイッチ407の操作側端子部435とベース側端子部436とが離間しているとき)の非操作位置から、操作部404が操作されているとき(操作検知スイッチ407の操作側端子部435とベース側端子部436とが接触しているとき)の操作位置へと変位するまでの間に、通常時であれば合計3つのコイルばね406aにより付勢され、装飾図柄表示装置42において特定の表示演出(キャラクタが宝箱から宝物を取り出す表示)が行われる場合に、合計6つのコイルばね406a、406bにより付勢される構成であり、途中で、操作部404を付勢するコイルばね406の数が変わることはないが、操作部404が変位している途中で操作部404を付勢するコイルばね406の数が変わる(操作部404に接触するコイルばね406の数が変わる)構成としてもよい。例えば、通常時において、操作位置にある操作部404を操作側端子部435とベース側端子部436とが接触するまで、或いはその付近まで変位させるまでは操作部404が3つのコイルばね406aにより付勢され、その後は、操作部404が6つのコイルばね406a、406bにより付勢される構成としてもよい。また、例えば、装飾図柄表示装置42において特定の表示演出が行われる場合、遊技者が押圧部432に触れて操作部404を操作位置側に変位させ始めるときは操作部404が3つのコイルばね406aにより付勢されるが、その直後に(もう少しだけ操作部404を操作位置側に変位させると、通常時よりも早い段階で)操作部404が6つのコイルばね406a、406bにより付勢される構成としてもよい。
尚、上記実施形態では、操作部404を付勢するコイルばね406の数を3本と6本とに変えるだけであったが、例えば、操作部404を付勢するコイルばね406の数を2本と4本と6本とに変える構成としてもよい。もちろん、演出ボタン125に搭載されるコイルばね406の総数は特に限定されるものではなく、5本以下でもよいし、7本以上でもよい。
(q)上記実施形態では特に言及していないが、大当たり状態が発生しないとき(装飾図柄表示装置42における図柄の変動表示が外れの組合わせで停止表示される場合)においても、可動体473が第2の位置へと変位することもあるように構成してもよい。この場合、操作部404が押し難くなっていれば、大当たりとなることが分かってしまうといった遊技性を回避することができる。
(r)上記実施形態では、操作部404が非操作位置及び操作位置のどちらにあっても押圧部432が本体部401から外方(上方)に突出する構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、操作部404が非操作位置にあるときには、押圧部432が本体部401から外方に突出しているが、操作部404が操作位置にあるときには、押圧部432が本体部401の縁壁部423と面一となる又は本体部401の内側に位置することとしてもよい。また、例えば、操作部404が非操作位置にあるときにも、押圧部432が本体部401の縁壁部423と面一となる又は本体部401の内側に位置し、操作部404が操作位置側に押圧操作されることで、押圧部432がさらに本体部401の奥側(下方)に変位することとしてもよい。
(s)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、回胴式遊技機としてのスロットマシンや、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。尚、スロットマシンやスロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機においては、例えば、操作手段として、クレジットされているメダルをベットするためのベットボタンや、識別情報の付されたリールを停止させるためのストップボタン等を適用してもよい。
(t)上記実施形態において、調節モータ474を省略するとともに、可動体473をモータ405(回転軸461)と連動させて、上下に変位させることとしてもよい。以下、態様例について、図面を参照しつつ説明する。尚、説明の便宜上、基本的に上記実施形態の演出ボタン125と同じ部材番号を用いて説明する。図46はモータ405が駆動しておらず、操作部404が操作されていない状態における演出ボタン125を示す模式断面図であり、図47はモータ405が駆動しておらず、操作部404が操作されている状態における演出ボタン125を示す模式断面図であり、図48はモータ405が駆動している状態(操作部404は操作されていない)における演出ボタン125を示す模式断面図である。図49(a)は可動体905を示す模式側面図であり、図49(b)は伝達部材904を示す模式側面図である。尚、演出ボタン125の基本構成については上記実施形態と同様であり、コイルばね406aと、当該コイルばね406aが支持されるばね収容部433(433a)と、ばね支持部415とについても上記実施形態と同様の構成を具備している。
本態様例のばね力調節手段901は、モータ405の回転軸461に固定される原歯車902と、原歯車902と噛み合う遊び車903と、遊び車903に連動する伝達部材904と、コイルばね406bの下部を支持し、上下にスライド可能な可動体905とを備えている。本態様例の調節手段は、原歯車902、遊び車903、伝達部材904、可動体905により構成されている。加えて、モータ405により発光体駆動手段(駆動手段)が構成されている。
(原歯車902)
原歯車902は中央部において上下に貫通する貫通孔911を有しており、下基板403よりも下方位置(モータ405本体に近い位置)において、貫通孔911が回転軸461に挿通された状態で回転軸461に固定されている。
より詳しくは、回転軸461は、回転軸461に挿通された原歯車902の下面を支持する支持板部913と、支持板部913の直上方において回転軸461の外周面から突出するずれ止め凸部914と、支持板部913に支持された原歯車902の上方位置において回転軸461の長手方向に対して直交する方向に貫通する固定孔(図示略)とを有している。また、原歯車902の貫通孔911の内周壁部には、ずれ止め凸部914に嵌合する嵌合凹部916が形成されている。さらに、回転軸461には、支持板部913に支持された原歯車902の上面を支持する略円筒状の抜け止め部材918が取付けられている。抜け止め部材918には、一対のねじ孔(図示略)が対向して形成されている。そして、嵌合凹部916にずれ止め凸部914を嵌合させるようにして回転軸461に原歯車902を挿通し、原歯車902と支持板部913とを当接させるとともに、回転軸461に抜け止め部材918を挿通し、抜け止め部材918と原歯車902とを当接させた後、抜け止め部材918のねじ孔と、回転軸461の固定孔とを位置合わせし、ねじ固定する。以上のようにして、原歯車902が回転軸461に固定されている。
(遊び車903)
遊び車903は中央部において上下に貫通する貫通孔921を有している。また、土台部413には、遊び車903の設置位置に対応して上方に突出し、遊び車903の下面(貫通孔921の周縁部)を支持する支持台部922が形成されている。土台部413の上面には固定穴923が形成されている。さらに、支持台部922には、支持台部922に支持された遊び車903の上面を支持する傘部925と、傘部925から下方に突出し、遊び車903の貫通孔921に挿通される軸部926とを備える抜け止め部材924が取付けられている。抜け止め部材924には、中央部において上下に貫通するねじ孔927が形成されている。そして、遊び車903の貫通孔921に抜け止め部材924を挿通状態とした上で、遊び車903の歯と原歯車902の歯とが噛み合うように、遊び車903を支持台部922の上面に設置するとともに、抜け止め部材924のねじ孔927と、支持台部922の固定穴923とを位置合わせし、ねじ固定する。以上のようにして、遊び車903が土台部413に対して回動可能に設けられている。
(伝達部材904)
図49(b)等に示すように、伝達部材904は、遊び車903と噛み合う歯車状のピニオン部931と、ピニオン部931の略中央部から下方に突出する略円柱状の軸柱部932と、ピニオン部931の略中央部から上方に突出する棒状の伝達部933とを備えている。ピニオン部931及び軸柱部932は樹脂により構成されている。伝達部933は、ピニオン部931及び軸柱部932の成形時に、一部がピニオン部931及び軸柱部932に埋設されるようにしてインサート成形される金属部材により構成されている。
また、図46等に示すように、土台部413には、伝達部材904の設置位置に対応して上下に貫通し、軸柱部932が挿通される貫通孔934が形成されるとともに、貫通孔934の周縁部から上方に突出し、ピニオン部931の下面を支持する円筒状の支持部935が形成されている。さらに、貫通孔934に挿通状態とされた軸柱部932の下端部には、土台部413の下面(貫通孔934の周縁部)と略当接する抜け止め部材936が取付けられている。軸柱部932の下面には固定穴932aが形成されており、抜け止め部材936には上下に貫通するねじ孔936aが形成されている。そして、貫通孔934に軸柱部932を挿通状態とし、軸柱部932の固定穴932aと、抜け止め部材936のねじ孔936aとを位置合わせし、ねじ固定することにより、伝達部材904が土台部413に対して回動可能に設けられている。また、貫通孔934に軸柱部932を挿通状態とすることで、ピニオン部931の歯と、遊び車903の歯とが噛み合うこととなり、モータ405が駆動すると、原歯車902及び遊び車903を介してモータ405の駆動力が伝達部材904に伝達され、伝達部材904が回動することとなる。
伝達部933は、略円柱状に構成されるとともに、その外周面には雄ねじが形成されている。尚、本態様例では、ピニオン部931及び軸柱部932を樹脂により構成し、伝達部933を金属により構成しているが、伝達部材904全体を金属により構成することとしてもよい。
(可動体905)
図49(a)に示すように、可動体905は、上下方向に延びる略円筒状の架台941と、架台941の上面略中央部から上方に突出する円柱状の支持突起942と、架台941の外周面上部から外方に突出する一対のガイド凸部943とを備えている。支持突起942は架台941よりも外径が小さくなっており、支持突起942に対してコイルばね406bの下部を挿通させると、コイルばね406bの下端部が架台941の上面に支持されることとなる。尚、本態様例では、雌ねじが形成された架台941が連動部に相当する。加えて、原歯車902、遊び車903、伝達部材904、及び可動体905の架台941により連動手段が構成されている。
また、演出ボタン125の組付け状態において、可動体905は、コイルばね406bの上部を支持するばね収容部433bの内側に収容されている。より詳しく説明すると、図46等に示すように、ばね収容部433bの内側面には、ばね収容部433bの下端部から上方に延設され、可動体905のガイド凸部943を挿通可能なガイドスリット945が形成されている。ガイド凸部943がガイドスリット945に挿通状態とされることにより、ばね収容部433b(操作部404)に対して可動体905が相対的に回動変位してしまうといった事態を防止している。
尚、コイルばね406bの上部を支持するばね収容部433bは、コイルばね406aの上部を支持するばね収容部433aよりも下端部が上方に位置している(上下幅が短くなっている)。さらに、周壁部431に関しても、ばね収容部433bに対応する位置には、操作部404が押下げられたときに、伝達部材904等の挿通を許容する切欠き部が形成されている。
架台941の内周面には、伝達部材904の伝達部933に形成された雄ねじと螺着可能な雌ねじが形成されている。演出ボタン125の組付け状態においては、伝達部材904の伝達部933が可動体905の架台941に挿入された状態となっている。本実施形態では、可動体905は、伝達部933と架台941との螺着範囲が最も長くなるときの第1の位置と、伝達部933と架台941とが非螺着状態にあるときの第2の位置との間を変位可能に構成されている。また、本態様例では、伝達部933に形成された雄ねじは右側に向けて上方傾斜して延設されている。
このため、伝達部933と架台941とが螺着された状態で、モータ405が図8(a)の上基板402を時計回りに回転させる方向に回転すると、図48に示すように、伝達部933が架台941から抜け出る方向(伝達部933と架台941との螺着範囲が短くなる方向)に相対移動し、架台941が上方に変位することとなる。そして、伝達部933と架台941との螺着状態が解除されるまで架台941が上方に変位する(第2の位置まで範囲する)と、操作部404が操作されていない状態(ばね収容部433と縁壁部423とが当接した状態)においても、コイルばね406bの上端部が、ばね収容部433bの天壁部434に当接(圧接)した状態とされる。すなわち、操作部404が合計6つのコイルばね406a、406bによって上方に付勢される状態となる。尚、本態様例では、この状態(可動体905が第2の位置にある状態)において、操作部404(操作部432)が操作され、操作部404の下端部と土台部413とが当接した時点で、ガイドスリット945の上縁部とガイド凸部943とが略当接する構成となっている。このため、ガイド凸部943により操作部404の変位が阻害されることはない。
一方、モータ405が反対方向(図8(a)の上基板402を反時計回りに回転させる方向)に回転すると、伝達部933が架台941に挿入される方向(伝達部933と架台941との螺着範囲が長くなる方向)に相対移動し、可動体905が下方に変位することとなる。そして、図46に示すように、伝達部933と架台941との螺着範囲が最も長くなる(架台941が第1の位置へと変位し、架台941と土台部413とが最も近接する)と、操作部404が押下げられて操作部404の下端部と土台部413とが当接する時点ではじめてコイルばね406bと天壁部434とが接触する程度(図47参照)にまでコイルばね406bがばね収容部433bの天壁部434から離間した状態となる。すなわち、操作部404が3つのコイルばね406aのみによって上方に付勢される状態となる。
従って、可動体905が第1の位置にある状態(図46参照)に比べ、可動体905が第2の位置(図48参照)にある状態においては、操作部404に働くコイルばね406の付勢力が大きくなるため、押圧部432を押圧して操作部404を下方へと変位させるためにより大きな力を必要とする。
尚、本態様例では、モータ405が駆動していない通常の状態においては、可動体905は第1の位置において保持されている。尚、土台部413に設置された3つのばね力調節手段901の各可動体905は同期して同じ動きをする。加えて、本態様例では、エンコーダが内蔵されたモータ405により可動体905を変位させるため、当接検知スイッチ491は省略されている。
尚、架台941の下端部には雌ねじは形成されておらず、上基板402が時計回り方向に回転し、伝達部材904(伝達部933)と可動体905(架台941)との螺着状態が解除されたとしても、伝達部933の先端部は、架台941の内側に位置するようになっている。このため、伝達部933が架台941から完全に抜け出して伝達部933と架台941とが位置ずれしてしまい、モータ405を反対方向(上基板402を反時計回り方向)に回転させたとしても、伝達部933と架台941とを螺着させることができなくなってしまうといった事態を回避することができる。従って、伝達部933と架台941との螺着状態を解除した後も、モータ405(上基板402)を支障なく同じ方向(時計回り方向)に回転させておくことができる。
また、上記のように、操作部404はコイルばね406bにより下方に付勢されているため、伝達部933と架台941とが非螺着状態になったとしても、伝達部933に形成された雄ねじの上端部と、架台941に形成された雌ねじの下端部とが圧接した状態(伝達部933に架台941が押付けられている状態)となっている。従って、伝達部933と架台941とが非螺着状態にあるときに、上基板402が反時計回りに回転することで、確実に伝達部933と架台941とを螺着させ、可動体905を下方に変位させることができる。
尚、本態様例の操作検知スイッチ951は、投光部と受光部とを備えるフォトセンサにより構成され、土台部413の上面に設けられている。そして、操作部404が押下操作されると、操作部404の下部が投光部と受光部との間に進入し、投光部から受光部に至る光が遮られる構成となっている。
以上のように、本態様例によれば、モータ405が駆動することで、上基板402が回転するとともに、可動体905が上下に変位する。このため、モータ405とは別に可動体905を変位させるための駆動手段(調節モータ474)を設ける必要がなく、構成及び制御の簡素化、コストの削減等を図ることができる。また、原歯車902と伝達部材904との間に、遊び車903が介在することにより、原歯車902や伝達部材904(ピニオン部931)を小さく構成することができ、演出ボタン125の大型化を抑制しつつ、演出ボタン125の内部スペースをより有効活用することができる。
さらに、伝達部材904の伝達部933及び架台941の先端部には、雄ねじ及び雌ねじが形成されていないため、伝達部933と架台941との螺着状態が解除されるまでモータ405を駆動させたとしても、伝達部933が架台941の内側に挿入された状態となっている。このため、伝達部933が架台941から完全に抜け出して両者の先端部同士が位置ずれしてしまい、モータ405を反対方向に回転させたとしても、伝達部933と架台941とを螺着させることができないといった事態を防止することができる。このように、非螺着状態にある伝達部933(伝達部材904)と架台941(可動体905)とを再度螺着状態とすることができることにより、伝達部933と架台941との螺着状態を解除した後も、モータ405(上基板402)を支障なく同じ方向に回転させておくことができる。
また、コイルばね406bにより可動体905が下方に付勢されていることにより、伝達部933と架台941とが非螺着状態にあっても、伝達部933及び架台941に形成された雄ねじと雌ねじとが圧接された状態となることから、非螺着状態にある伝達部933と架台941とを確実に螺着状態とすることができる。
(u)上記(t)に記載の態様例(図48参照)では、架台941の下端部に雌ねじが形成されておらず、伝達部材904と可動体905との螺着状態が解除された後も、伝達部933の先端部が架台941の内側に位置した状態で上基板402が回転し続ける構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、伝達部材904と架台941とが螺着状態となっている範囲内(例えば1〜5回転)で、モータ405が駆動する(上基板402が回転する)構成としてもよい。具体的に、例えば、装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の発生を教示する変動表示が行われている際に、上基板402を3回転させてから停止させ、装飾図柄表示装置42における変動表示が停止表示される際に、モータ405を逆方向に3回転させることとしてもよい。
また、例えば、装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の発生を教示する変動表示が行われている際に、伝達部材904と可動体905とが螺着状態となっている範囲内でモータ405(上基板402)正逆方向に交互に同じ数だけ回転させ続け、装飾図柄表示装置42における変動表示が停止表示される際に、可動体905が第1の位置に戻るように、モータ405が駆動制御される構成としてもよい。
(v)上記(t)では、原歯車902、遊び車903、伝達部材904、架台941により、モータ405と可動体905とを連動させているが、特にこのような構成に限定されるものではない。また、上記(t)では、モータ405の駆動に伴って可動体905を変位させているが、モータ405の駆動に伴って、上記(i)の規制ブロック861(図43、図44参照)を変位させることとしてもよい。以下、図50、図51に示す態様例について説明する。図50はモータ405が駆動していない状態における演出ボタン125を示す模式断面図である。図51はモータ405が駆動している状態における演出ボタン125を示す模式断面図である。
図50、図51に示す演出ボタン125の上基板402には、上基板402の遠心方向に沿ってスライド可能な可動部材961が設けられている。可動部材961は、上基板402の下面に設けられ、上基板402の遠心方向に沿って延びる略筒状のガイドレール962の内周側に設置されている。また、上基板402には、可動付勢手段としての可動コイルばね963が設けられている。可動コイルばね963は、上基板402の中心方向側の端部が、上基板402の下面に突設されたばね固定部964に固定されるとともに、上基板402の遠心方向側の端部が、可動部材961のうち上基板402の中心方向側の端部と接続されている。
さらに、可動部材961のうち上基板402の遠心方向側の端部には、可動端子部965が設けられている。また、上基板402には、可動端子部965と当接可能な位置に、固定端子部966が設けられている。図50に示すように、モータ405が駆動していない状態においては、可動部材961が上基板402の中心側に変位しており、可動端子部965と固定端子部966とが離間した状態となっている。一方、図51に示すように、モータ405が駆動して、上基板402が回転すると、可動部材961に働く遠心力により、可動コイルばね963に抗して、可動部材961が上基板402の遠心方向に変位する。従って、上基板402が所定の速度で回転している状態においては、可動端子部965と固定端子部966とが接触した状態となる。
本態様例では、規制ソレノイド862は、サブ制御装置262の入出力ポート554と電気的に接続されているものの、入出力ポート554からは一定の電力が供給されるのみであり、サブ制御装置262により規制ソレノイド862が制御されることはない。また、規制ソレノイド862は、固定端子部966と、図示しない配線を介して電気的に接続されている。
固定端子部966と可動端子部965とが非接触状態にある場合には、規制ソレノイド862が非励磁状態となっており、規制ブロック861が操作部404の下方に位置している。すなわち、操作部404を奥まで押し込めない状態となる。
一方、固定端子部966と可動端子部965とが接触状態にある場合には、規制ソレノイド862が励磁状態となり、規制ブロック861が操作部404のスライド軌道上から外れる。すなわち、操作部404を奥まで押し込める状態となる。
以上詳述したような構成を採用する場合、上基板402が回転すると、可動部材961に働く遠心力により当該可動部材961が可動コイルばね963に抗して上基板402の遠心方向側に変位し、固定端子部966と可動端子部965とが接触する。さらに、固定端子部966と可動端子部965とが接触することに基づいて、規制ソレノイド862が励磁状態となり、これに伴って、操作部404を奥まで押し込めない状態となる。
また、モータ405が停止すると、可動コイルばね963の付勢力により可動部材961が上基板402の中央部側に変位し、固定端子部966と可動端子部965とが離間する。さらに、固定端子部966と可動端子部965とが離間することに基づいて、規制ソレノイド862が非励磁状態となり、規制ブロック861が操作部404の下方に変位することとなる。
従って、モータ405を駆動させることで、発光手段L1〜L3を回転変位させつつ色変化させるとともに、操作部404の最大変位量を変化させることができる。また、上基板402が回転すると、自動的に規制ソレノイド862が動作して規制ブロック861が変位することから、規制ソレノイド862を制御装置(例えばサブ制御装置262)によって制御する必要がなくなり、制御の簡素化を図ることができる。
(w)また、モータ405を駆動させることで、発光手段L1〜L3を回転変位させつつ色変化させるとともに、操作部404の操作に要する力の大きさを変化させることができる上、操作部404の最大変位量を変化させることができる構成としてもよい。例えば、上記(t)において、ばね収容部433bの内側面に形成されたガイドスリット945の上端部位置を下げるようにしてガイドスリット945の上下の長さを短くする。つまり、伝達部933と架台941との螺着範囲を短くし、可動体905を上方に変位させると、操作部404を操作した際に、操作部404と土台部413とが当接する前の段階で、ガイドスリット945の上縁部とガイド凸部943の上面とが当接するように構成する。さらに、可動体473が静止状態とされる静止位置を3つ設定する。具体的に、操作部404を押下操作して操作部404と土台部413とが当接した時点でコイルばね406bと天壁部434とが当接することとなる第1の位置と、操作部404を押下操作している際に、コイルばね406bと天壁部434とが圧接することとなる第2の位置と、操作部404を押下操作すると、操作部404と土台部413とが当接する前の段階で、ガイドスリット945の上縁部とガイド凸部943の上面とが当接することとなる第3の位置とに可動体905を変位可能に構成する。これにより、モータ405を駆動することで、操作部404の操作に要する力が比較的小さい状態と、操作部404の操作に要する力は比較的大きくなるが、操作部404の最大押込み量は変わらない状態と、操作部404の操作に要する力が比較的大きくなるとともに、操作部404の最大押込み量も少なくなる状態とに状態変化する演出ボタン125を得ることができる。
(x)また、演出ボタン125を図52、図53に示すように構成してもよい。図52は連動部材1410が伸長したときの演出ボタン125を示す模式断面図である。図53は連動部材1410が収縮したときの演出ボタン125を示す模式断面図である。
図52、図53に示す演出ボタン125は、前面枠セット14に固定される本体部1401と、発光手段L1、L2、L3(L3は図示略)が搭載された上基板1402と、上基板1402の下方において上基板1402と対向配置される下基板1403と、透明な素材よりなり、上基板1402の上方を覆う操作部1404と、上基板1402を回転させるモータ1405と、モータ1405が搭載される中間体1406と、中間体1406を上方に付勢する第1コイルばね1407と、操作部1404を下方に付勢する第2コイルばね1408と、操作部1404の操作を検知する操作検知スイッチ1409と、上基板1402の変位に操作部1404を連動させるための連動部材1410とを備えている。
(中間体1406)
中間体1406は、略円盤状に構成され、中央部においてモータ1405の下部を嵌合するモータ設置部1472が形成された土台部1471と、モータ設置部1472を囲むようにして土台部1471から上方に突出し、下基板1403の外周部を土台部1471から所定距離だけ上方に離間した位置で支持する支持壁部1474と、第1コイルばね1407の上部を支持する第1ばね収容部1477とを備えている。モータ設置部1472は土台部1471の下面から下方に突出するようにして形成されている
第1ばね収容部1477は、土台部1471の下面に形成された有底状の凹部であり、土台部1471の中央部を中心として均等位置に複数(例えば4つ)設けられている。ばね収容部1433の内側には、第1コイルばね1407の上部が挿入状態とされており、これによって、第1コイルばね1407の上部が支持されている。
(本体部1401)
本体部1401は、演出ボタン125の底面を構成するベース板1411と、ベース板1411とは別体として構成される略円筒状の枠体1421とを備えている。
ベース板1411は、略円盤状に構成される底壁部1412と、第1コイルばね1407の下部を支持する第1ばね支持部1415とを備えている。底壁部1412の中央部には、中間体1406のモータ設置部1472を挿通可能な設置孔1413が形成されている。演出ボタン125の組付け状態においては、モータ設置部1472が設置孔1413を介して底壁部1412を上下に貫通している。また、設置孔1413は四角形状に構成されており、本体部1401に対して中間体1406が上下に相対変位した場合に、四角箱状のモータ設置部1472と設置孔1413の内周面とが摺接するようになっている。これにより、本体部1401に対する中間体1406の回動変位が規制されることとなる。
また、底壁部1412には、中間体1406の土台部1471と対向する位置において、ゴム製のクッション部材1414が設けられている。これにより、中間体1406と本体部1401の底壁部1412とが衝突した際の衝撃を緩和することができ、モータ1405、上基板1402、及び下基板1403等への悪影響を抑制することができる。
第1ばね支持部1415は、土台部1471から上方に突出する略円柱状の突起であり、中間体1406の土台部1471に設けられた複数の第1ばね収容部1477に対応して複数(例えば4つ)設けられている。当該第1ばね支持部1415には、第1コイルばね1407の下部が挿通状態とされ、これにより、第1コイルばね1407の下部が支持されている。すなわち、第1ばね支持部1415と第1ばね収容部1477とにより第1コイルばね1407の両端部を支持させるようにして、第1コイルばね1407をベース板1411と中間体1406との間に介在させることにより、中間体1406が上方に付勢されることとなる。操作部1404が操作されていない状態においては、当該第1コイルばね1407の付勢力により、中間体1406の土台部1471と、ベース板1411の底壁部1412(クッション部材1414)とが上下に離間した状態となっている。尚、詳しくは後述するが、第1コイルばね1407の付勢力が中間体1406等を介して操作部1404に作用するよう構成されている。
枠体1421は、上下方向に延びる円筒状の基部1422と、基部1422の上側の開口部の周縁部を塞ぐようにして設けられる円環状の縁壁部1423と、基部1422の外周面から外方に突出する取付片1424と、第2コイルばね1408の上部を支持する第2ばね収容部1426とを備えている。取付片1424には、上下に貫通する取付孔1425が形成されている。そして、取付孔1425と、前面枠セット14(下皿15を構成する下皿ユニット)に形成されたねじ穴(図示略)とを位置合わせし、ねじ固定することで、演出ボタン125が前面枠セット14に取付けられている。
第2ばね収容部1426は、縁壁部1423の下面から下方に突出する筒状部であり、縁壁部1423の内周側に形成される開口部の中央部を中心として均等位置に複数(例えば3つ)設けられている。第2ばね収容部1426の内側には、第2コイルばね1408の上部が挿入状態とされており、これによって、第2コイルばね1408の上部が支持されている。
尚、ベース板1411の底壁部1412の外周部は段差形状となっており、枠体1421(基部1422)の下側の開口部を塞ぐようにして、枠体1421に対しベース板1411を組付けると、当該段差部において枠体1421(基部1422)の下部が支持されるようになっている。また、底壁部1412の外周部には、上方に突出するねじ固定部1418が、周方向に沿って所定間隔毎に(例えば5つ)設けられている。ねじ固定部1418には、底壁部1412の遠心方向に沿って貫通するねじ孔1418aが形成されている。そして、ベース板1411と枠体1421とを組付けた後、かかるねじ孔1418aと、枠体1421(基部1422)に形成された固定孔1427とを位置合わせし、ねじ固定することで、枠体1421がベース板1411に取付けられ、本体部1401が構成されている。
(操作部1404)
操作部1404は、上下方向に延びる円筒状の周壁部1431と、周壁部1431の上側の開口部を閉塞する押圧部1432と、周壁部1431の外周面に突設され、第2コイルばね1408の下部を支持する第2ばね支持部1433とを備えている。操作部1404は、周壁部1431が枠体1421の縁壁部1423を上下に貫通した状態で設置されており、押圧部1432は枠体1421から上方に突出している。また、周壁部1431の下縁部と、中間体1406の土台部1471のうち支持壁部1474よりも外周側の部位とが当接可能に構成されている。
第2ばね支持部1433は、周壁部1431の上下方向中間位置から外方に突出する支持台1434と、支持台1434の上面から上方に突出する支持突起1435とを備えており、枠体1421の縁壁部1423に設けられた複数の第2ばね収容部1426に対応して複数(例えば3つ)設けられている。当該第2ばね支持部1433(支持突起1435)には、第2コイルばね1408の下部が挿通状態とされており、これにより、第2コイルばね1408の下部が支持されている。すなわち、第2ばね支持部1433と第2ばね収容部1426とにより第2コイルばね1408の両端部を支持させるようにして、第2コイルばね1408を枠体1421と操作部1404との間に介在させることにより、操作部1404が下方に付勢されることとなる。加えて、第2ばね支持部1433の支持台1434は、枠体1421の基部1422の内周面と略当接状態となっており、本体部1401に対して操作部1404が上下に相対移動する場合、支持台1434と基部1422とが摺接するようになっている。
また、操作部1404の周壁部1431の内面は、中間体1406の支持壁部1474の外周面と略当接状態となっており、中間体1406に対して操作部1404が上下に相対変位する場合、周壁部1431と支持壁部1474とが摺接するようになっている。さらに、図示は省略するが、周壁部1431の内面側には、内周側に突出するガイド突部が設けられているとともに、支持壁部1474には、ガイド突部を挿通可能なガイドスリットが形成されている。そして、中間体1406と操作部1404との組付け時には、ガイド突起がガイドスリットの内側に挿通状態とされ、これにより、中間体1406に対する操作部1404の上下方向への相対変位がガイドされるとともに、中間体1406に対する操作部1404の回動変位が規制されることとなる。
操作部1404は、第2ばね収容部1426と、第2ばね支持部1433(支持台1434)とが当接する位置まで上方に変位することが可能であり、中間体1406の土台部1471と、ベース板1411のクッション部材1414とが当接する位置まで下方に変位することが可能である。
また、第1コイルばね1407は第2コイルばね1408よりも付勢力(弾性力)の強いものが採用されているとともに、演出ボタン125に搭載される第1コイルばね1407の総数は第2コイルばね1408の総数よりも多くなっている。これにより、第1コイルばね1407が支えるモータ1405、上基板1402、及び下基板1403等を搭載した中間体1406と操作部1404との重さを加味しても、操作部1404を押下げる際に必要な力が、操作部1404を持ち上げる際に必要な力よりも大きくなるように構成されている。
但し、第1コイルばね1407は、第2コイルばね1408の付勢力に抗して、第2ばね支持部1433と第2ばね収容部1426とが当接するまで中間体1406を持ち上げるようには構成されておらず、操作部1404は、第1コイルばね1407及び第2コイルばね1408により、上方及び下方のどちらにも変位可能な中間位置において緊張状態とされている。尚、仮に、第2コイルばね1408を取外したとしても、第2ばね収容部1426と第2ばね支持部1433とが上下に離間するようになっていることとしてもよいし、第2コイルばね1408の付勢力により第1コイルばね1407を押し縮めることで、第2ばね収容部1426と第2ばね支持部1433とが上下に離間することとしてもよい。
尚、操作部1404の押圧部1432を押圧操作すると、第1コイルばね1407が収縮し、中間体1406の土台部1471とベース板1411のクッション部材1414とが当接するまで、操作部1404(押圧部1432)が本体部1401(縁壁部1423)に没入する方向(下方)に変位する。このとき、第2コイルばね1408が追従的に伸長し、第2コイルばね1408が第2ばね収容部1426から抜け出さないようになっている。また、押圧部1432の操作を解除すると(操作部1404から手を離すと)、第1コイルばね1407が伸長し、操作部1404が本体部1401から突出する方向に変位して元の状態に戻る。
(操作検知スイッチ1409)
操作検知スイッチ1409は、中間体1406の土台部1471の外周面に設けられた操作側端子部1438と、サブ制御装置262の入出力ポート554に電気的に接続され、ベース板1411の底壁部1412に設けられたベース側端子部1439とから構成されている。操作部1404が押下操作されていない状態においては、操作側端子部1438とベース側端子部1439とが離間し、操作部1404が押下操作されると操作側端子部1438とベース側端子部1439とが接触する構成となっている。操作側端子部1438とベース側端子部1439とが接触することにより、操作側端子部1438及びベース側端子部1439を具備する回路が通電状態となり、操作部1404の操作が検知される構成となっている。尚、操作検知スイッチ1409の構成は特に限定されるものではなく、例えば、光センサ等を用いて操作部1404の操作の検知を行うこととしてもよい。
尚、押圧部1432が押圧操作され、操作側端子部1438とベース側端子部1439とが接触しているときの操作部1404の位置が操作位置に相当し、押圧部1432が押圧操作されておらず、操作側端子部1438とベース側端子部1439とが接触していないときの位置が非操作位置に相当する。
(上基板1402、下基板1403、支持金具1451)
上基板1402、下基板1403、及び支持金具1451は上記実施形態の上基板402、下基板403、支持金具451と同様の構成であるため、その説明を省略する。また、上基板1402及び下基板1403の各部位に関しては、上記実施形態の上基板402及び下基板403と同じ部材名称を用いて説明する。尚、本態様例では、上基板1402は、詳しくは後述する連動部材1410を介してモータ1405の回転軸1461と接続されており、モータ1405が駆動すると上基板1402が回転する構成となっている。また、下基板1403の挿通孔1441には詳しくは後述する連動部材1410が挿通状態とされている。つまり、下基板1403にモータ1405の駆動力が伝達されることはなく、下基板1403は中間体1406に対して変位不可能に設けられている。
(モータ1405)
モータ1405の回転軸1461は、その先端部が断面略D字状に構成されている。回転軸1461は、詳しくは後述する連動部材1410を介して上基板1402と連結されており、モータ1405が駆動すると、上基板1402が回動変位するようになっている。また、モータ1405には回転軸1461の回転位相を検知可能なエンコーダが内蔵されている。従って、エンコーダの検知情報に基づいてモータ1405を駆動することで、上基板1402の回転位相を調節可能となっている。
(連動部材1410)
さて、本態様例では、モータ1405、上基板1402、及び操作部1404を連動させるための連動部材1410が設けられている。以下、かかる連動部材1410について、図面を参照しつつ説明する。図54(a)は被伝達部材1486を示す模式断面図であり、図54(b)は伝達部材1481を示す模式断面図である。
連動部材1410は、上基板1402に対し、上基板1402の中央部に形成された軸孔1447を貫通した状態で取付けられる略棒状の伝達部材1481と、操作部1404の押圧部1432に設けられる被伝達部材1486とから構成されている。
図54(b)等に示すように、伝達部材1481は、モータ1405の回転軸1461と接続される接続部1482と、接続部1482の上方に位置し、上基板1402に固定される取付部1484と、取付部1484から上方に突出する伝達部1485とを備えている。接続部1482及び取付部1484は樹脂により構成されている。伝達部1485は、接続部1482及び取付部1484の成形時に、一部が取付部1484に埋設されるようにしてインサート成形される金属部材により構成されている。
接続部1482は、下方に開口し、モータ1405の回転軸1461の先端部を挿入(嵌合)可能な接続凹部1483を有している。また、上記のようにモータ1405の回転軸1461の先端部は断面略D字状であり、接続凹部1483の形状はこれに対応した形状となっている。
取付部1484には、伝達部材1481の長手方向に対して直交する方向に貫通するねじ孔1484aが形成されている。これに対し、上基板1402には、軸孔1447を囲うようにして軸孔1447の周縁部から下方に突出する円筒状の固定壁部1448が設けられており、固定壁部1448には一対の固定孔1448aが対向して形成されている。そして、伝達部材1481を上基板1402の軸孔1447に挿通し、固定壁部1448の固定孔1448aと取付部1484のねじ孔1484aとを位置合わせしてねじ固定することにより、伝達部材1481が上基板1402に取付けられている。
尚、取付部1484は接続部1482よりも縮径となっており、取付部1484と接続部1482との境界部に段差が形成されている。そして、上基板1402の下側から伝達部材1481を軸孔1447に挿通させると、当該段差が固定壁部1448の下縁部に当接し、上基板1402に対し伝達部材1481が位置決めされる。
伝達部1485は、略円柱状に構成されるとともに、その外周面には雄ねじが形成されている。尚、伝達部材1481の上基板1402への取付状態においては、取付部1484のうち金属部材が埋設された部位の下端部が上基板1402の上面よりも下方に位置している。また、本態様例では、接続部1482及び取付部1484を樹脂により構成し、伝達部1485を金属により構成しているが、伝達部材1481全体を金属により構成することとしてもよい。
図54(a)に示すように、被伝達部材1486は、円筒状の筒状部1487と、筒状部1487から上方に突出する連結突部1488とを備えている。筒状部1487の内周面には、伝達部材1481の伝達部1485に形成された雄ねじと螺着可能な雌ねじが形成されている。また、連結突部1488には、被伝達部材1486の長手方向に対して直交する方向に貫通するねじ孔1488aが形成されている。これに対し、操作部1404の押圧部1432には、上基板1402の中央部(軸孔1447)と対向する位置において下方に突出する筒状の取付壁部1436が設けられており、取付壁部1436には一対の取付孔1436aが対向して形成されている。そして、被伝達部材1486の連結突部1488を取付壁部1436の内側に挿入し、固定壁部の取付孔1436aと連結突部1488のねじ孔1488aとを位置合わせしてねじ固定することにより、被伝達部材1486が操作部1404に取付けられている。
演出ボタン125の組付け状態においては、伝達部材1481の伝達部1485が被伝達部材1486の筒状部1487に挿入された状態となっている。伝達部1485と筒状部1487とが螺着された状態で、上基板1402が一定方向(例えば、図8(a)の時計回り方向)に回転すると、図52に示すように、伝達部1485が筒状部1487から抜け出る方向に相対移動し、伝達部1485と筒状部1487との螺着範囲が短くなる。すなわち、連動部材1410が伸長し、操作部1404の押圧部1432と上基板1402とが離間することとなる。
一方、上基板1402が反対方向(例えば、図8(a)の反時計回り方向)に回転すると、図53に示すように、伝達部1485が筒状部1487に挿入される方向(伝達部1485と筒状部1487との螺着範囲が増える方向)に相対移動し、伝達部1485と筒状部1487との螺着範囲が長くなる。すなわち、連動部材1410が収縮し、操作部1404の押圧部1432と上基板1402とが次第に近接することとなる。尚、連動部材1410が伸長状態及び収縮状態のどちらにあっても、操作されていない操作部1404の押圧部1432は本体部1401から上方に突出している。このため、連動部材1410が伸長状態及び収縮状態のどちらにあっても、押圧部1432を押圧して、操作部1404を下方へと(操作検知スイッチ1409の操作側端子部1438とベース側端子部1439とが接触する位置まで)変位させることができる。
尚、被伝達部材1486の筒状部1487の下端部には雌ねじは形成されておらず、上基板1402が回転し、伝達部材1481(伝達部1485)と被伝達部材1486(筒状部1487)との螺着状態が解除されたとしても、伝達部1485の先端部は、筒状部1487の内側に位置するようになっている。このため、伝達部1485が筒状部1487から完全に抜け出して伝達部1485と筒状部1487とが位置ずれしてしまい、モータ1405(上基板1402)を反対方向に回転させたとしても、伝達部1485と筒状部1487とを螺着させることができなくなってしまうといった事態を回避することができる。従って、伝達部1485と筒状部1487との螺着状態が解除された状態においても、モータ1405(上基板1402)を支障なく同じ方向(伝達部材481と被伝達部材486とが螺着しない方向)に回転させておくことができる。
また、上記のように、操作部1404は第2コイルばね1408により下方に付勢されているため、伝達部1485と筒状部1487とが非螺着状態になったとしても、伝達部1485に形成された雄ねじの上端部と、筒状部1487に形成された雌ねじの下端部とが圧接した状態(伝達部1485に筒状部1487が押付けられている状態)となっている。従って、伝達部1485と筒状部1487とが非螺着状態にあるときに、上基板1402を回転させて伝達部1485と筒状部1487とを確実に螺着させ、連動部材1410を収縮させることができる。また、伝達部1485と筒状部1487とが当接していることから、中間体1406を上方に付勢する第1コイルばね1407の付勢力が、モータ1405及び伝達部材1481を介して、操作部1404にも作用することとなる。加えて、押圧部1432が押圧操作された場合には、かかる応力が連動部材1410を介して中間体1406にも作用し、操作部1404とともに中間体1406も下方に変位することとなる。
さらに、上記のように、本態様例では、第1コイルばね1407の付勢力が第2コイルばね1408の付勢力よりも強くなっており、連動部材1410が伸縮すると、中間体1406はほとんど変位することなく、操作部1404が上下に変位する。より詳しくは、連動部材1410が収縮状態にある場合、操作部1404は第1コイルばね1407及び第2コイルばね1408によって上方及び下方のどちらにも変位可能な中間位置にて保持されている。また、連動部材1410が伸長すると、第1コイルばね1407はほとんど収縮することなく、操作部1404が相対的に上方に変位するとともに、第2コイルばね1408が追従的に収縮する構成となっている。そして、連動部材1410が最も伸長した状態(伝達部1485と筒状部1487とが螺着していない状態)になると、第2ばね収容部1426と第2ばね支持部1433(支持台1434)とが略当接状態とされる。
(当接検知スイッチ1491)
本態様例の演出ボタン125には、操作部1404(周壁部1431)の下縁部と、中間体1406の土台部1471とが略当接したことを検知する当接検知スイッチ1491が設けられている。当接検知スイッチ1491は、操作部1404(周壁部1431)の下縁部に設けられた上端子部1492と、サブ制御装置262の入出力ポート554に電気的に接続され、中間体1406の土台部1471に設けられた下端子部1493とから構成されている。連動部材1410が収縮すると上端子部1492と下端子部1493とが接触し、連動部材1410が伸長すると、上端子部1492と下端子部1493とが上下に離間する構成となっている。上端子部1492と下端子部1493とが接触することにより、上端子部1492及び下端子部1493を具備する回路が通電状態となり、操作部1404の下縁部と中間体1406の土台部1471とが略当接したこと(操作部1404の押圧部1432と上基板1402とが最も近接する状態となったこと:図53の状態)が検知される構成となっている。尚、本態様例では、連動部材1410を収縮させる場合のモータ1405の駆動を停止する際に当接検知スイッチ1491の検知信号が参酌され、離間していた上端子部1492と下端子部1493とが接触した場合にモータ1405の駆動が停止されるようになっている。これにより、周壁部1431の下縁部と土台部1471とが当接した後もモータ1405が駆動することに起因して、モータ1405や連動部材1410が損傷してしまうといった事態を防止することができる。
さて、本態様例では、連動部材1410が収縮した状態においてのみ操作部1404を上方に付勢することのできる第3コイルばね1501が設けられている。より詳しく説明すると、ベース板1411には、枠体1421の縁壁部1423と上下に対向する位置において、底壁部1412から上方に突出する略円柱状の第3ばね支持部1502が設けられている。第3ばね支持部1502は、底壁部1412の中央部を中心として均等位置に複数(例えば3つ)設けられている。当該第3ばね支持部1502に第3コイルばね1501の下部が挿通状態とされることで、第3コイルばね1501の下部が支持されている。
また、操作部1404(周壁部1431)の外面側には、複数の第3ばね支持部1502にそれぞれ対応して、第3コイルばね1501の上部を支持する第3ばね収容部1503が設けられている。各第3ばね収容部1503は、周壁部1431の上下方向中間位置から下端部にかけて上下に延び、下方が開放され、上方が閉塞された略筒状をなしている。当該第3ばね収容部1503に第3コイルばね1501の上部が挿通状態とされることで、第3コイルばね1501の上部が支持されている。
本態様例では、連動部材1410が伸長状態(図52の状態)にある場合、第3コイルばね1501は、第3ばね収容部1503の底面(上側の壁部:以下、天壁部1505と称する)から離間しており、操作部1404を操作して、操作検知スイッチ1409の操作側端子部1438とベース側端子部1439とが接触した時点(操作部1404が操作位置に変位した時点)で、第3コイルばね1501の上端部と天壁部1505とが接触する構成となっている。一方、連動部材1410が収縮状態(図53の状態)にある場合、操作部1404を操作していない状態においても、第3コイルばね1501の上端部と天壁部1505とが接触する(圧接される)構成となっている。尚、第1コイルばね1407に関しては、常に第1ばね収容部1477の天壁部1477aと接触(圧接)した状態とされている。
このため、連動部材1410が伸長状態にある場合、操作部1404は、非操作位置から操作位置へと変位させるまで(操作部1404とともに中間体1406が下方に変位し、操作側端子部1438とベース側端子部1439とが接触して、操作検知スイッチ1409による検知が行われるまで)の間において、第1コイルばね1407のみによって上方に付勢されることとなる。一方、連動部材1410が収縮状態にある場合には、操作部1404は、非操作位置から操作位置へと変位させるまでの間において、第1コイルばね1407及び第3コイルばね1501によって上方に付勢されることとなる。従って、連動部材1410が収縮状態にあるときには、連動部材1410が伸長状態にあるときに比べ、操作検知スイッチ1409による検知が行われるまでの間に操作部1404に対して上向きに働く付勢力が大きくなり、押圧部1432を押圧して操作部1404を下方の操作位置へと変位させるためにより大きな力を必要とする。尚、本態様例では、第3コイルばね1501、第3ばね支持部1502、及び第3ばね収容部1503によりばね力調節手段が構成されている。
また、本態様例では、通常、図52に示すように、連動部材1410が伸長した状態(伝達部材1481と被伝達部材1486とが螺着されていない状態)となっている。そして、操作部1404の操作に要する力を変化させることなく、上基板1402を回転させて、発光手段L1〜L3を回動させつつ色変化させる場合には、伝達部材481と被伝達部材486とが螺着しない方向に上基板1402を回転させる。また、操作部1404の操作に要する力が大きくなるように変化させる場合には、伝達部材481と被伝達部材486とが螺着する方向に上基板1402を回転させ、当接検知スイッチ1491の検知情報に基づいて、モータ1405を停止させる。これにより、図53に示すように、操作部1404を操作していない状態においても、第3ばね収容部1503の天壁部1505と第3コイルばね1501とが接触した状態とされる。
以上のように、本態様例によれば、モータ1405を駆動させることで、操作部1404の操作に要する力の大きさを変化させることができる。従って、モータ1405とは別に操作部1404の操作に要する力を変化させるための駆動手段(調節モータ474)を設ける必要がなく、構成及び制御の簡素化、コストの削減等を図ることができる。
(y)上記実施形態では特に言及していないが、ボタン有効時であり、かつ、上基板402の回転中に、操作部404が押圧操作された場合には、装飾図柄表示装置42等にて導出される演出表示のうち、上基板402が回転していない状態では選択される可能性の低い、又は選択されることのない演出表示が導出されることとしてもよい。この場合、演出ボタン125が上記のように斬新な態様となって驚きを覚える上、さらに、演出ボタンを操作すると珍しい演出表示が導出されるため、今までにない高揚感や満足感を付与することができ、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。尚、「選択される可能性の低い演出表示」としては、例えば、大当たり状態の発生が確定していることを教示する演出表示が挙げられる。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、例えば、発射装置にて打ち出された遊技球が案内される遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球すると大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われる。前記当否抽選にて当選した場合には、遊技者に有利な大当たり状態が発生し、遊技者は多くの遊技価値(賞球)を獲得することが可能となる。
近年では、遊技者が操作することで、液晶表示装置における表示内容が変更されたり、スピーカから対応する音声が流れたり等するボタン等の操作手段が設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1のように、遊技者の操作手段への操作が演出に反映される構成とすることで、遊技に際しての単調感を抑制することができる。ところが、操作手段の操作に応じて行われる演出というのは、液晶表示装置における表示演出や、スピーカから流れる音声等である。すなわち、操作手段を設けたとしても、遊技者の興趣を向上させるか否かは、操作手段の操作に応じてその他の部材により行われる演出次第であり、操作手段を設けることが直接興趣の向上に結びつくものではなかった。
なお、上述した課題は、パチンコ機に限られるものではなく、スロットマシン等の他の遊技機にも該当する問題である。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、斬新な操作手段を備えた遊技機を提供することにある。
手段1.遊技機の前面部に設けられ、(押圧)操作されたときの操作位置と、操作されていないときの非操作位置との間を変位する操作部と、
前記操作部を前記非操作位置側に付勢する付勢手段と、
前記操作部が前記操作位置に変位したことを検知する操作検知手段とを具備する操作手段を備え、
前記操作手段は、前記非操作位置にある前記操作部を(押圧)操作して前記操作部を前記操作位置側に変位させる際に前記操作部に作用する応力の大きさを変化させることのできる調節手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段1によれば、調節手段により、操作部の操作位置側への変位に際して操作部に作用する応力を変化させることができる。このため、遊技者が操作部を操作した際の感触が変化するといった斬新な操作手段を得ることができる。従って、当該操作手段を遊技機に搭載することにより、演出効果を高め、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
また、従来、遊技者の関心が低かった操作手段において上記のような斬新な現象(操作部を操作した際の感触の変化)が起こり得ることから、遊技者は、新鮮な驚きを覚えるとともに、操作手段自体に興味を抱くことができる。結果として、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。さらに、操作部を操作した際の感触の変化を利用した演出(各種遊技状態の示唆や教示等)を行うこともでき、遊技機で行い得る演出の可能性を広げることができる。
尚、操作手段としては、パチンコ機で言えば、例えば、操作に応じて所定の表示装置の表示内容が変更されたり、所定の音声が流れたりする演出用のボタン等が挙げられ、スロットマシンで言えば、クレジットされているメダルをベットするためのベットボタン等が挙げられる。
手段2.前記調節手段は、前記操作手段の本体部及び前記操作部のうち一方側に設けられた電磁石と、他方側に対して前記電磁石と対向する位置に設けられた磁石とを備え、前記電磁石の磁力を変化させることで、前記非操作位置にある前記操作部を操作して前記操作部を前記操作位置側に変位させる際に前記操作部に作用する応力が変化することを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、電磁石の磁力を変化させることで、例えば、電磁石の磁力が強い場合には(電磁石と磁石との間に働く反発力が大きく)操作部を操作位置側に変位させ難くなり、電磁石の磁力が弱い(或いは磁力がない)ときには操作部を操作位置側に変位させ易くなるといった具合に、操作部を操作位置側に変位させるために必要な力の大きさが変化する。従って、操作手段の操作に要する力が変化することに起因して、遊技者が操作部を操作した際の感触が変化するといった斬新な操作手段を得ることができ、上記手段1の作用効果が確実に奏される。尚、操作手段の本体部は、遊技機の前面部に設けられた被取付部に固定されることとしてもよい。
手段3.前記調節手段は、
前記操作部に対して相対変位可能な可動体と、
前記可動体を変位させることのできる駆動手段とを備え、
前記駆動手段の駆動により前記可動体が変位することに伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作して前記操作部を前記操作位置側に変位させるために要する力の大きさが変化することを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段3によれば、可動体を変位させることで、例えば、可動体が所定の位置にあるときには操作部を操作位置側に変位させ易く、可動体が別の位置にあるときには、可動体が前記所定の位置にあるときよりも操作部を操作位置側に変位させ難いといった具合に、操作部を操作位置側に変位させるために必要な力の大きさが変化する。従って、操作手段の操作に要する力が変化することに起因して、遊技者が操作部を操作した際の感触が変化するといった斬新な操作手段を得ることができ、上記手段1の作用効果が確実に奏される。
尚、可動体が変位しても、非操作位置と操作位置との間を変位する操作部の変位方向は同じであることとしてもよい。また、可動体が変位しても、操作手段の外観には変化が生じない(非操作位置にある操作部は変位しない)こととしてもよい。この場合、操作手段の外観を視認するだけでは、可動体がどの位置にあるかを把握することができない。このため、操作部を操作位置側に変位させる際の感触が変わっていることを事前に把握できてしまうことに起因して、操作部を操作することへの興味が薄れてしまうといった事態を防止することができる。
手段4.前記付勢手段は複数設けられるとともに、各付勢手段は弾性体により構成され、当該付勢手段の一端部側が前記操作部に圧接されることで、前記操作部に対して前記非操作位置側へと向かう付勢力を付与できる構成であって、
前記複数の付勢手段のうちの一部は、他端部側が前記可動体に支持され、
前記操作手段は、前記可動体が変位することにより、前記操作部が前記操作位置側へと変位する際に、前記可動体に支持された前記付勢手段の前記一端部側が前記操作部と圧接可能な状態と、接触不可能な状態とに状態変化することを特徴とする手段3に記載の遊技機。
手段4によれば、可動体が変位することにより、操作部に対して非操作位置側へと向かう付勢力を付与できる付勢手段の数が増減し、操作部を操作位置側に変位させる際に操作部に作用する力の大きさが変化する。従って、構成の複雑化を抑制しつつ、操作部の操作に要する力の大きさを変化させることのできる操作手段を得ることができ、上記手段3の作用効果が確実に奏される。
手段5.前記可動体は、前記非操作位置から前記操作位置へと変位する前記操作部に対して摺接可能に構成され、
前記可動体が変位することにより、前記可動体と前記操作部との間に働く摩擦力が変化することを特徴とする手段3に記載の遊技機。
手段5によれば、可動体が変位し、可動体と操作部との間に働く摩擦力が変化することにより、操作部を操作位置側へ変位させる際に要する力の大きさを変えることができる。従って、構成の複雑化を抑制しつつ、上記手段1の作用効果が確実に奏される操作手段を得ることができる。
尚、可動体のうち操作部と接触する部位、及び、操作部のうち可動体と接触する部位のうち少なくとも一方は可撓性(弾性)を有していることとしてもよい。この場合、可動体と操作部とが摺接することに起因して、可動体及び操作部が損傷してしまうといった事態を抑制することができる。
尚、可動体の位置によらず可動体と操作部とが常に接触状態とされる構成であってもよいし、可動体と操作部とが接触する状態と、可動体と操作部とが離間する状態とに状態変化する構成であってもよい。前者の構成を採用する場合、可動体と操作部との圧接の度合を変化させることで、操作部に作用する応力を変化させることになる。また、可動体に対して、可撓性を有し、操作部側に突出するリップ状の突部を設けることが望ましい。この場合、可動体を操作部に圧接させることで操作部の変位が著しく阻害されてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、「可動体は、前記操作部の変位方向とは交差する方向に変位可能に構成されること」としてもよい。この場合、上記手段2の作用効果が確実に奏されるように可動体を的確に変位させる場合の可動体の変位量を小さくすることができ、操作手段の大型化や構成の複雑化等を抑制することができる。
尚、1つの操作手段に対し、当該手段5の可動体と上記手段4の可動体との両方を搭載したり、当該手段5の可動体と上記手段2の調節手段との両方を搭載したりすることとしてもよい。この場合、各可動体の変位量を小さくしても操作部の操作に必要な力を比較的大きく変化させることができる。従って、操作手段の大型化を抑制しつつ、操作部の操作に際しての感触の違いにめりはりをつけることができる。
手段6.前記可動体は、前記操作部側に突出する突部を備えるとともに、前記非操作位置から前記操作位置へと変位する前記操作部に対して前記突部が摺接する接触位置と、前記操作部と接触しない非接触位置との間を変位する構成であって、
前記操作部は、前記可動体の前記突部と接触する部位が凹凸形状をなしていることを特徴とする手段5に記載の遊技機。
手段6によれば、操作部の操作に際し、可動体の突部が操作部の凸部と摺接しているときと、突部が操作部の凹部と摺接している(或いは突部が操作部の凹部に対応する部位に位置した場合には操作部と摺接しない)ときとで、可動体と操作部との間に働く摩擦力が変化する。このため、操作部を操作位置へと押込んでいくときの感触(手応え)が途中で変化し(ゴツゴツした感触となり)、より一層興趣の向上が図られる。
尚、凹凸形状は、例えば、操作部の側面に凹部や凸部を形成することにより構成される。また、凹部や凸部の数は特に限定されるものではなく、凹部(例えば略円弧状の凹部)又は凸部(例えばリップ状、半球状の凸部)が少なくとも1つ形成されていればよい。また、可動体の突部のうち操作部との摺接面は、操作位置側に向けて傾斜する傾斜面となっていることが望ましい。さらに、操作部の凹凸部位のうち可動体の突部と操作部の変位方向において当接可能な面に関しては、非操作位置側に向けて傾斜する傾斜面となっていることが望ましい。これらの構成と採用する場合、操作部の変位方向において突部と操作部(凹凸部位)とが当接することにより、操作部の操作位置側への変位が規制されてしまうといった事態を抑止することができる。
手段7.前記操作部は、前記可動体の位置によらず、前記操作検知手段による検知が行われる前記操作位置と、前記操作検知手段による検知が行われない前記非操作位置との間を変位可能に構成されていることを特徴とする手段3乃至6のいずれかに記載の遊技機。
手段7によれば、操作部を操作位置側に変位させるために要する力の大きさが変化しても、操作手段としての機能を維持することができる。従って、例えば、遊技者が操作部の操作を行ったのにも関わらず、操作部の操作が操作検知手段に検出されず、本来、操作部を操作することで導出されるはずの演出を堪能できなくなってしまうといった事態を回避することができる。
手段8.前記操作手段は、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)を変化させる変位量調節手段を備えていることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段8によれば、変位量調節手段により、操作部の最大変位量(操作部を操作位置側に押込める量)が変化するといった斬新な操作手段を得ることができ、当該操作手段を遊技機に搭載することにより、演出効果を高め、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
手段9.前記変位量調節手段は、前記操作手段の本体部及び前記操作部のうち一方側に設けられた電磁石と、他方側に対して前記電磁石と対向する位置に設けられた磁石とを備え、前記電磁石の磁力を変化させることにより、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)が変化することを特徴とする手段8に記載の遊技機。
手段9よれば、電磁石の磁力を変化させることで、例えば、電磁石の磁力が強い場合には(電磁石と磁石との間に働く反発力が大きく)操作部の最大変位量が小さくなり、電磁石の磁力が弱い(或いは磁力がない)ときには操作部の最大変位量が大きくなるといった具合に、操作部を操作位置側に押込める量を変化させることができる。従って、上記手段8の作用効果が奏される操作手段を得ることができる。
尚、「前記変位量調節手段は、前記操作手段の本体部に対してスライド可能に設けられた本体側磁石と、前記操作部のうち前記本体側と対向する位置に設けられた操作側磁石とを備え、前記本体側磁石を変位させ、前記本体側磁石と前記操作側磁石との相対位置を変化させることにより、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)が変化すること」としてもよい。当該構成を採用することでも、上記手段8の作用効果が奏される操作手段を得ることができる。
尚、手段9の電磁石の磁力を変化させたり、上記態様例の操作手段の本体部に対してスライド可能に設けられた本体側磁石を変位させたりすることで、操作手段の操作に要する力を変化させることもできる。この場合、調節手段及び変位量調節手段の共通化を図ることができ、構成の簡素化を図ることができる。
手段10.前記変位量調節手段は、
前記操作部に対して相対変位可能に構成され、前記操作部と当接可能な規制部材と、
前記規制部材を変位させることのできる規制体駆動手段とを備え、
前記規制体駆動手段の駆動により前記規制部材が変位することに伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)が変化することを特徴とする手段8に記載の遊技機。
手段10よれば、例えば、規制部材が所定の位置にあるときには操作部を操作位置側に所定距離だけ変位させることができるが、規制部材が別の位置にあるときには、操作部を操作位置側に前記所定距離よりも短い距離だけしか変位させることができないといった具合に、非操作位置にある操作部の操作位置側への最大変位量が変化するのである。このため、上記手段8の作用効果が奏される操作手段を確実に得ることができる。
尚、「規制部材のうち操作部と当接する部位、又は操作部のうち規制部材に当接する部位には、弾性材料よりなる緩衝部材が設けられていること」としてもよい。この場合、規制部材と操作部とが衝突した際の衝撃を緩和することができ、衝突に際して遊技者や操作手段に作用する応力を低減させることができる。また、操作部を操作しても操作部を全く操作位置側に変位させることができない状態とすることができるように構成してもよい。
尚、規制部材の位置によらず、操作部を操作位置側に変位させた場合には、規制部材と操作部とが接触状態とされる構成であってもよいし、操作部を操作位置側に変位させることで規制部材と操作部とが接触する状態と、操作部を操作位置側に変位させても規制部材と操作部とが接触しない状態とに状態変化する構成であってもよい。前者の構成を採用する場合、規制部材は操作部の変位方向に沿って変位可能に構成されていることとしてもよい。ちなみに、後者の構成を採用する場合、「前記規制部材は、前記非操作位置にある前記操作部が操作され、前記操作部が前記操作位置側に変位した際に前記操作部と当接し、前記操作部のそれ以上の前記操作位置側への変位を規制する規制位置と、前記操作部の変位に際し、前記操作部と当接することのない許容位置との間を変位可能に構成されていること」としてもよい。
手段11.前記操作手段は、前記操作部に対して相対変位可能に構成され、前記操作部と当接可能な規制部材と、前記規制部材を変位させることのできる規制体駆動手段とを具備する変位量調節手段を備え、
前記規制体駆動手段の駆動により前記規制部材が変位することに伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)が変化する構成であって、
前記規制部材は前記可動体により構成され、
前記規制体駆動手段は前記駆動手段により構成され、
前記可動体は、前記操作部の変位方向において前記操作部と当接可能な当接部を備えるとともに、
前記操作部に前記当接部が当接することのない許容位置と、操作された前記操作部に対して前記当接部が当接し、前記操作部のそれ以上の前記操作位置側への変位を規制する規制位置との間を変位可能に構成されていることを特徴とする手段3乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段11によれば、調節手段及び変位量調節手段の共通化が図られており、調節手段(可動体及び駆動手段)とは別に変位量調節手段(規制部材及び規制体駆動手段)を設ける必要がないため、構成の簡素化を図ることができる。
手段12.前記操作手段は、前記操作部に対して相対変位可能に構成され、前記操作部と当接可能な規制部材と、前記規制部材を変位させることのできる規制体駆動手段とを具備する変位量調節手段を備え、
前記規制体駆動手段の駆動により前記規制部材が変位することに伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)が変化する構成であって、
前記操作手段は、前記操作部が前記操作位置へと変位した際に前記操作部を支持する支持部を備え、
前記規制部材は前記可動体により構成され、
前記規制体駆動手段は前記駆動手段により構成され、
前記可動体は、前記操作部の変位方向において前記操作部と当接可能な当接部を備えるとともに、
前記当接部が前記支持部よりも前記操作部側に位置する規制位置と、前記操作部の変位方向において前記当接部が前記支持部と同じ高さ位置となる、又は、前記当接部が前記支持部を挟んで前記操作部とは反対側に位置する許容位置との間を変位可能に構成され、
前記可動体が前記規制位置にある場合には、前記操作部が前記支持部に当接する前に前記操作部と前記当接部とが当接して、前記操作部のそれ以上の前記操作位置側への変位が規制され、
前記可動体が前記許容位置にある場合には、前記支持部と当接するまでの前記操作部の変位が許容されることを特徴とする手段3乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段12によれば、基本的に上記手段11と同様の作用効果が奏される。また、可動体(規制部材)は、操作手段の変位方向に沿って変位することとなるため、操作部が操作され、操作部と可動体(規制部材)とが圧接された状態にあっても、規制位置にある可動体(規制部材)を許容位置側に変位させやすい。このため、操作手段にそれ程大きな負担をかけることなく、操作部を奥まで押込めなかった状態から奥まで押し込める状態へと状態変化させることができ、このような状態変化を利用した演出をスムースに行うことができる。
手段13.前記操作部は、前記規制部材の位置によらず、前記操作検知手段による検知が行われる前記操作位置と、前記操作検知手段による検知が行われない前記非操作位置との間を変位可能に構成されていることを特徴とする手段10乃至12のいずれかに記載の遊技機。
手段13によれば、操作部の最大変位量が変化しても、操作手段としての機能を維持することができる。
尚、「前記操作検知手段は、前記操作部に設けられる操作側端子部と、前記可動体に設けられる動体側端子部とを備え、前記操作側端子部と前記動体側端子部とが接触することにより、前記操作部の前記操作位置への変位が検知されること」としてもよい。この場合、操作部の最大変位量が比較的大きく変化する場合であっても、当該手段13の作用効果が奏される操作手段を確実に得ることができる。
手段14.表示部を有する表示手段を備え、前記操作手段の操作に基づいて前記表示部にて表示される特定の表示物が所定の挙動(変化)を示すような表示演出が行われる構成であって、前記表示部にて表示された特定の表示物の態様(形態、大きさ、素材等)、又は、前記表示部にて表示された特定の表示物の前記操作手段の操作が行われた後の挙動(変化)に応じて前記調節手段が制御され(前記可動体の変位量が決定され)、前記非操作位置にある前記操作部を操作して前記操作部を前記操作位置側に変位させる際に前記操作部に作用する応力が変化することを特徴とする手段1乃至13のいずれかに記載の遊技機。
手段14によれば、操作手段の操作と表示部にて表示された特定の表示物の挙動とを連動させることができ、演出性の向上を図ることができる。また、表示部にて表示された特定の表示物に応じて調節手段が制御され(可動体が変位し)、当該特定の表示物に応じて操作部の操作に際しての感触が変わるため、遊技者に対し、表示部にて表示された特定の表示物にあたかも実際に触れたかのような感覚を覚えさせることができる。従って、単に操作手段の押込みに際しての感触が変わるといった構成に比べ、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
尚、上記手段8乃至13に関しては、「前記表示部にて表示された特定の表示物の態様、又は、前記表示部にて表示された特定の表示物の前記操作手段の操作が行われた後の挙動に応じて、前記非操作位置にある前記操作部を操作して前記操作部を前記操作位置側に変位させる際に前記操作部に作用する応力が変化するとともに、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)が変化すること」としてもよい。
手段15.前記操作手段の前記操作部の変位方向と、前記操作部の操作に基づいて前記特定の表示物が動作する方向とが一致していることを特徴とする手段14に記載の遊技機。
手段15によれば、操作手段を操作することで表示部にて表示される特定の表示物が動作するといった表示演出に遊技者が感情移入しやすくなる。従って、上記手段14の作用効果が一層確実に奏される。
手段16.前記操作手段のうち少なくとも前記操作部は、遊技機本体に対して傾倒変位可能に設けられるとともに、当該傾倒変位に伴って前記操作部の変位方向が変化することを特徴とする手段15に記載の遊技機。
手段16によれば、操作部の変位方向、すなわち、操作部の操作方向を変更することができる。このため、表示部に表示される特定の表示物の動作方向を一方向でなく複数方向にすることができ、表示演出の多様化を図ることができる。尚、操作手段全体を遊技機本体に対して傾動変化可能に設けることとしてもよい。
手段17.前記操作手段は、
前記操作部に対向して設けられ、発光色の異なる複数の発光部を具備する発光手段と、
前記発光手段が搭載され、前記操作部に対して相対変位可能な発光体ブロックと、
前記発光体ブロックを変位させることのできる発光体駆動手段とを備え、
前記操作部は少なくとも一部において透光性を有し、
前記発光体駆動手段の駆動により前記発光体ブロックが変位することに伴って、前記発光色の異なる複数の発光部のうち点灯状態とされる前記発光部又はその組合せが変化することを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載の遊技機。
手段17によれば、発光手段が固定された発光体ブロックを変位させることで、発光手段自体が変位する。これにより、操作部を介して視認される操作手段の光部を変位させることができる。さらに、発光体ブロックの変位に伴い、点灯状態とされる発光部又はその組合せが変化する。つまり、発光手段の発光色を変化させることができ、操作部を介して視認される操作手段の光部の色を変化させることができる。このため、操作部を介して視認される操作手段の光部が移動しつつ色変化するといった斬新な態様が導出される操作手段を得ることができる。従って、当該操作手段を遊技機に搭載することにより、装飾効果や演出効果を高め、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
また、例えば、操作手段の光部が変位しているように見せるべく、複数の発光部を隣接配置し、発光部を順次点灯・消灯させていく場合には、制御が複雑になることが懸念される。これに対し、本手段によれば、発光手段自体を変位させているため、光部を変位させるために多数の発光部が必要になってしまったり、操作手段の点灯制御が複雑化してしまったりするといった事態を回避することができる。さらに、変位する光部の動きをよりスムースなものとすることができる。
尚、一度に点灯状態とされる発光部の数は特に限定されるものではなく、点灯状態とされる発光部又はその組合せが変化することで、発光手段の発光色が変化する構成となっていればよい。また、発光体ブロックの変位に伴って自身も変位する発光手段の数は特に限定されるものではなく、複数の光部が変位する光の態様を導出可能に構成してもよい。加えて、発光体ブロックの変位速度は一定でなくてもよく、他段階に切替え可能に構成されていることとしてもよい。この場合、演出効果を向上させることができる。また、操作手段の操作を契機として、発光体駆動手段が駆動することもあるように構成した場合、遊技者は操作手段を操作するといった行為自体に面白みを覚えることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、操作手段において、光部が移動しつつ色変化するとともに、操作部が変位するといった態様が導出されることから、同様の態様を単に視認するだけにすぎない構成に比べ、かかる態様にある操作手段を操作することでの遊技者の優越感や満足感を飛躍的に向上させることができる。
尚、「前記発光体駆動手段が駆動し、前記発光体ブロックが変位している最中に、前記操作部を操作して前記操作位置へと変位させた場合には、表示装置にて導出される演出表示のうち、前記発光体ブロックが変位していない状態では選択される可能性の低い、又は選択されることのない演出表示が導出されること」としてもよい。この場合、操作手段が上記のように斬新な態様となって驚きを覚える上、さらに、操作手段を操作すると珍しい演出表示が導出されるため、今までにない高揚感や満足感を付与することができ、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。尚、「選択される可能性の低い演出表示」としては、例えば、大当たり状態の発生が確定していることを教示する演出表示が挙げられる。
手段18.前記操作手段は、
前記操作部に対向して設けられ、発光色の異なる複数の発光部を具備する発光手段と、
前記発光手段が搭載され、前記操作部に対して相対変位可能な発光体ブロックと、
前記発光体ブロックを変位させることのできる発光体駆動手段とを備え、
前記操作部は少なくとも一部において透光性を有し、
前記調節手段は前記発光体駆動手段に連動する連動手段を備え、
前記発光体駆動手段の駆動により前記発光体ブロックが変位することに伴って、前記発光色の異なる複数の発光部のうち点灯状態とされる前記発光部又はその組合せが変化するとともに、
前記連動手段の変位に伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作して前記操作部を前記操作位置側に変位させる際に前記操作部に作用する応力の大きさが変化することを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載の遊技機。
手段18によれば、基本的に上記手段17と同様の作用効果が奏される。また、発光体ブロックの制御と調節手段の制御とを別々に行わなくてはいけないといった事態を回避することができ、制御の簡素化を図ることができる。
手段19.前記操作手段は、
前記操作部に対向して設けられ、発光色の異なる複数の発光部を具備する発光手段と、
前記発光手段が搭載され、前記操作部に対して相対変位可能な発光体ブロックと、
前記発光体ブロックを変位させることのできる発光体駆動手段とを備え、
前記操作部は少なくとも一部において透光性を有し、
前記調節手段は、
前記操作部に対して相対変位可能な可動体と、
前記発光体駆動手段の駆動に前記可動体を連動させる連動手段とを備え、
前記発光体駆動手段の駆動により前記発光体ブロックが変位することに伴って、前記発光色の異なる複数の発光部のうち点灯状態とされる前記発光部又はその組合せが変化するとともに、
前記可動体が変位することに伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作して前記操作部を前記操作位置側に変位させるために要する力の大きさが変化することを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載の遊技機。
手段19によれば、基本的に上記手段3、手段17と同様の作用効果が奏される。また、発光体ブロックを回転させる発光体駆動手段を駆動させることで、連動手段を介して発光体駆動手段の駆動力が可動体に伝達され、可動体が変位する構成となっている。このため、発光体ブロックを変位させる発光体駆動手段とは別に、前記可動体を変位させる駆動手段を設ける必要がなく(本手段では、上記手段3の駆動手段が発光体駆動手段により構成される)、1つの駆動源により発光体ブロック及び調節手段を動作させることができる。従って、構成及び制御の簡素化、コストの削減等を図ることができる。
手段20.前記連動手段は、前記発光体駆動手段を構成するモータの回転軸に固定される原歯車と、前記原歯車に連動して回動する伝達部材と、前記可動体に設けられた連動部とを備え、
前記伝達部材及び前記連動部のうち一方には雄ねじが形成された突起が設けられるとともに、他方には前記雄ねじと螺着可能な雌ねじが形成された凹部が設けられ、前記一方が前記他方に挿入され、前記伝達部材と前記連動部とを螺着可能な構成であって、
前記発光体駆動手段が駆動することで、前記伝達部材と前記連動部との螺着範囲が長短し、前記可動体が変位することを特徴とする手段19に記載の遊技機。
手段20によれば、発光体駆動手段が駆動して発光体ブロックが一方向に回転すると、伝達部材と連動部との螺着範囲が短くなり、発光体ブロックを反対方向に回転させると伝達部材と連結部との螺着範囲が長くなる。これにより、駆動手段の駆動に伴って可動体を変位させることができ、上記手段19の作用効果が奏される操作手段を得ることができる。
尚、原歯車と伝達部材との間に、別の歯車を介在させることとしてもよい。この場合、原歯車や伝達部材を小さく構成することができ、操作手段の大型化を抑制しつつ、操作手段の内部スペースをより有効活用することができる。
手段21.前記付勢手段は複数設けられるとともに、各付勢手段は弾性体により構成され、当該付勢手段の一端部側が前記操作部に圧接されることで、前記操作部に対して前記非操作位置側へと向かう付勢力を付与できる構成であり、
前記複数の付勢手段のうちの一部は、他端部側が前記可動体に支持され、
前記操作手段は、前記可動体が変位することにより、前記操作部が前記操作位置側へと変位する際に、前記可動体に支持された前記付勢手段の前記一端部側が前記操作部と圧接可能な状態と、接触不可能な状態とに状態変化する構成であって、
前記可動体に設けられた前記連動部は、前記付勢手段により前記伝達部材と圧接される側に付勢され、
前記伝達部材及び前記連動部の少なくとも一方側の先端部には、雄ねじ及び雌ねじが形成されていないことを特徴とする手段20に記載の遊技機。
手段21によれば、上記手段4と同様の作用効果が奏される。また、本手段によれば、伝達部材及び連動部の少なくとも一方側の先端部には、雄ねじ及び雌ねじが形成されていないため、伝達部材と連動部との螺着状態が解除されるまで発光体駆動手段を駆動させたとしても、伝達部材及び連動部のうち雄ねじの形成された一方の先端部が、他方の雌ねじが形成された凹部の内側に挿入された状態となっている。このため、伝達部材及び連動部のうち雄ねじの形成された一方が、他方の凹部から完全に抜け出して両者の先端部同士が位置ずれしてしまい、発光体駆動手段を反対方向に回転させたとしても、伝達部材と連動部とを螺着させることができないといった事態を防止することができる。また、このように、非螺着状態にある伝達部材と連動部とを再度螺着状態とすることができることにより、伝達部材と連動部との螺着状態を解除した後も、発光体駆動手段(発光体ブロック)を支障なく同じ方向に回転させておくことができる。
また、付勢手段により連動部が付勢されていることにより、伝達部材と連動部とが非螺着状態にあっても、伝達部材及び連動部のうち一方に形成された雄ねじと他方に形成された雌ねじとが圧接された状態となることから、非螺着状態にある伝達部材と連動部とを確実に螺着状態とすることができる。
手段22.前記連動手段は、前記発光体駆動手段を構成するモータの駆動により回転する前記発光体ブロックに対して相対変位可能に設けられる可動部材と、前記可動部材の一端部に設けられ、前記発光体ブロックに対して相対変位不可能に設けられた固定端子部と接触可能な可動端子部とを備え、
前記可動部材は、前記固定端子部と前記可動端子部とが接触する接触位置と、前記固定端子部と前記可動端子部とが離間する非接触位置との間で変位可能に構成されるとともに、
前記可動部材の他端部には、前記可動部材を前記接触位置又は前記非接触位置の一方側に付勢する可動付勢手段(コイルばねと支持台)が接続され、
前記操作手段は、
前記操作部に対して相対変位可能な可動体と、
前記固定端子部及び前記可動端子部と電気的に接続され、前記可動体を変位させることのできる駆動手段とを備え、
前記駆動手段の駆動により前記可動体が変位することに伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作して前記操作部を前記操作位置側に変位させるために要する力の大きさが変化する構成であって、
前記モータが駆動した場合、前記発光体ブロックの回転に伴って前記可動部材に働く遠心力により、前記可動部材が前記可動付勢手段の付勢力に抗し、前記接触位置又は前記非接触位置の一方から他方に変位するとともに、
前記固定端子部及び前記可動端子部の接触状態が切替わることに基づいて前記駆動手段が動作し、当該駆動手段の動作に伴って、前記可動体が変位することを特徴とする手段18に記載の遊技機。
手段22によれば、発光体ブロックが回転すると、可動部材に働く遠心力により当該可動部材が変位して、固定端子部と可動端子部との接触状態(オンオフ)が切替わる。さらに、固定端子部と可動端子部との接触状態が切替わることに基づいて、駆動手段が動作し、これに伴って、可動体が変位することとなる。従って、発光体駆動手段の駆動に伴って、操作部の操作に要する力の大きさが変化する操作手段を得ることができる。また、発光体ブロックが回転すると、自動的に駆動手段が動作して、可動体が変位することから、駆動手段を制御手段により制御する必要がなくなり、上記手段18の作用効果が確実に奏される。
手段23.前記操作手段は、
前記操作部に対向して設けられ、発光色の異なる複数の発光部を具備する発光手段と、
前記発光手段が搭載され、前記操作部に対して相対変位可能な発光体ブロックと、
前記発光体ブロックを変位させることのできる発光体駆動手段と、
前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)を変化させる変位量調節手段とを備え、
前記操作部は少なくとも一部において透光性を有し、
前記変位量調節手段は、前記発光体駆動手段に連動する連動手段を備え、
前記発光体駆動手段の駆動により前記発光体ブロックが変位することに伴って、前記発光色の異なる複数の発光部のうち点灯状態とされる前記発光部又はその組合せが変化するとともに、
前記連動手段の変位に伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)が変化することを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載の遊技機。
手段23によれば、基本的に上記手段8、手段17と同様の作用効果が奏される。また、発光体ブロックの制御と変位量調節手段の制御とを別々に行わなくてはいけないといった事態を回避することができ、制御の簡素化を図ることができる。
手段24.前記変位量調節手段は、
前記操作部と当接可能に構成され、前記連動手段と連動する規制部材を備え、
前記駆動手段の駆動により前記規制部材が変位することに伴って、前記非操作位置にある前記操作部を操作することで当該操作部を前記操作位置側へと変位させることができる距離(最大変位量)が変化することを特徴とする手段23に記載の遊技機。
手段24によれば、基本的に上記手段10と同様の作用効果が奏される。また、発光体ブロックを回転させる発光体駆動手段を駆動させることで規制部材が変位する構成となっている。このため、発光体ブロックを変位させる発光体駆動手段とは別に、規制部材を変位させる駆動手段を設ける必要がなく(本手段24では、手段10の規制体駆動手段が発光体駆動手段により構成される)、1つの駆動源により発光体ブロック及び変位調節手段を動作させることができる。従って、構成及び制御の簡素化、コストの削減等を図ることができる。
手段25.前記発光体ブロックに設けられ、前記複数の発光部のうちそれぞれ異なる前記発光部と電気的に接続された複数の発光側端子部と、前記発光体ブロック以外の本体側部材において、前記各発光側端子部に個別に対応して設けられた本体側端子部とを備え、
前記発光側端子部を、対応する前記本体側端子部と接触させることで、当該発光側端子部と電気的に接続されている前記発光部を点灯させることのできる構成であって、
前記発光体ブロックが変位することで、前記発光側端子部が前記本体側端子部に対して相対変位するとともに、複数の前記発光側端子部のうち、対応する前記本体側端子部と接触状態となっている前記発光側端子部の組合せが変化することを特徴とする手段17乃至24のいずれかに記載の遊技機。
手段25によれば、発光体ブロックが変位すると発光側端子部自体が動き、当該発光側端子部が対応する本体側端子部と接触したり、非接触とされたりする。つまり、発光側端子部及び本体側端子部がスイッチング機能を具備し、発光体ブロックの変位に伴って各発光部の通電状態(点灯・消灯)が付随的に切替えられる。従って、発光体ブロックを変位させるだけで、発光手段の発光色を変化させることができ、例えば、発光体ブロックの変位を検知する変位検知手段を別途設けるとともに、当該変位検知手段の検知情報に基づいて各発光部の通電状態を個別に切替え制御するような場合に比べ、構成や制御の簡素化を図ることができる。
加えて、例えば、発光手段を変位させずに操作手段の光部を変位させるべく、発光手段の周りに回転可能な反射部材を設け、反射部材にて反射した光を視認可能とする場合には、反射部材を変位させる制御の他に、発光手段の発光色を変化させる制御が必要となる。これに対し、本手段では、発光体ブロックを変位させる制御(発光体駆動手段の駆動制御)を行うだけで、発光手段自体が変位するとともに、発光手段の発光色も変化するため、制御の簡素化を図ることができる。
また、発光部と所定の電源とをコネクタケーブル等の配線により接続する場合には、発光体ブロックが変位すると、発光手段に接続される配線が絡まる等して、発光体ブロックの変位を阻害してしまうおそれがある。具体的に、発光体ブロックが回転変位する場合には、発光体ブロックの回転に伴い発光部に接続された配線が捻れてしまうため、発光体ブロックの回転が制限されるとともに、捻れを戻すために発光体ブロックを所定間隔毎に逆回転させる必要がある。また、発光体ブロックがスライド変位する場合、発光体ブロックの所定方向への変位に伴って発光部に接続された配線が引き出されると、発光体ブロックの前記所定方向とは反対方向への変位に際し、当該配線が発光体ブロックに干渉してしまうおそれがある。これに対し、本手段によれば、発光側端子部と本体側端子部とは電気的に接続可能(接触可能)になっているが、いわゆる配線接続はなされていないため、発光体ブロックを変位させたとしても配線が絡まる等することがない。従って、発光体ブロックを支障なく変位させることができる。
尚、発光部と発光側端子部とは1対1で対応していなくてもよく、例えば、1つの発光側端子部が2つの発光部と電気的に接続されていることとしてもよい。尚、前記発光体ブロックがどの位置に変位しても、複数の前記発光側端子部のうち少なくとも一つは対応する前記本体側端子部と接触状態となっていることとしてもよい。この場合、発光手段を常に点灯状態としておくことが可能になる。但し、複数の前記発光側端子部のうち少なくとも一つは、前記発光体ブロックがどの位置に変位しても、対応する前記本体側端子部と常に接触状態となっているといった構成にする必要はなく、例えば、発光体ブロックが発光体駆動手段の駆動に基づいて周期運動を行う場合に、前記発光体ブロックがどの位相にあっても、複数の前記発光側端子部のうち少なくとも一つは対応する前記本体側端子部と接触状態となっているが、前記発光体ブロックの位相が1サイクルする間に、全ての前記発光側端子部が対応する前記本体側端子部と接触した状態と接触していない状態とに切替わるといった構成を採用してもよい。
尚、「前記本体側端子部が設けられた接続ブロックと、前記接続ブロックに対して前記発光体ブロックを相対変位可能に取付ける取付手段とを備え、前記取付手段により前記発光体ブロックと前記接続ブロックとがユニット化されていること」としてもよい。この場合、発光側端子部と本体側端子部との位置決めを確実に行うことができる。
手段26.前記発光体ブロックは前記発光体駆動手段の駆動に基づいて周期運動を行うとともに、前記発光側端子部及び前記本体側端子部のうち一方は、前記発光体ブロックの変位方向に沿って延設され、他方は、前記一方と当接可能に設けられ、
複数の前記発光側端子部のうち少なくとも1つは、前記発光体駆動手段の駆動により変位する前記発光体ブロックが1サイクルする間に、前記発光体ブロックの位相に応じて、対応する前記本体側端子部と接触した状態と、接触していない状態とに切替わることを特徴とする手段25に記載の遊技機。
手段26によれば、発光側端子部及び本体側端子部のうち一方は、発光体ブロックの変位に際し、当該一方に対して相対変位する他方の軌道に沿って延設されている。これにより、比較的簡単な構成を採用しつつ発光部を点灯状態のまま所定距離変位させることができる上、比較的容易に発光側端子部と本体側端子部とを接触状態としたり、非接触状態としたりすることができる。
尚、発光体ブロックが1サイクルする間に前記他方が描く軌道の全域に対応して前記一方が切れ目なく延設された場合には、対応する発光部を常に点灯状態としておくことができる。一方、発光体ブロックが1サイクルする間に前記他方が描く軌道の一部に対応して前記一方が延設された場合には、発光体ブロックが1サイクルする間に、対応する発光部が一時的に消灯状態とされる。つまり、本手段26では、発光体ブロックが1サイクルする間に点灯状態と消灯状態とに切替わる発光部が少なくとも1つ存在するため、発光体ブロックが1サイクルする間に、発光色の異なる複数の発光部のうち点灯状態となっている発光部の組合せが変化し、これによって、発光手段の発光色が変化することとなる。また、前記一方の延設パターンにより点灯状態となる発光部が切替わることから、前記発光体ブロックの位相に応じて点灯状態とされる前記発光部が予め定められ、発光手段は周期的に同じ発光色を導出することとなる。
手段27.前記発光体ブロックは回動変位可能に構成され、前記発光体駆動手段の駆動により前記発光体ブロックが回転することを特徴とする手段17乃至26のいずれかに記載の遊技機。
手段27によれば、発光体ブロックを往復運動させる場合に比べ、操作手段の大型化を抑制しつつ、操作手段の光部をより大きく変位させることができる。
手段28.前記発光体駆動手段はエンコーダを備えていることを特徴とする手段17乃至27のいずれかに記載の遊技機。
手段28によれば、エンコーダの検知情報に基づいて発光体駆動手段を駆動させることにより発光体ブロックの位置(位相)を調節することができ、発光体ブロックの位置を調節することで、発光手段の発光色(操作手段の光部の色)を所望の色にすることができる。これにより、遊技機の状況(遊技状態や演出等)と操作手段の光の態様との対応付けを行うことができ、操作手段の光の態様により、操作手段による演出効果を高めたり、操作手段に対して遊技機の状況を遊技者に教示する教示機能を持たせたりすることができる。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
D.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
E.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む取込手段と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出手段とを備え、前記取込手段により遊技球が取り込まれることにより遊技の開始条件が成立するように構成した遊技機」が挙げられる。
10…パチンコ機、14…前面部としての前面枠セット、42…装飾図柄表示装置、43…特別表示装置、125…操作手段としての演出ボタン、261…主制御装置、262…サブ制御装置、401…本体部、402…発光体ブロックとしての上基板、403…下基板、404…操作部、405…発光体駆動手段としてのモータ、406…付勢手段としてのコイルばね、407…操作検知手段としての操作検知スイッチ、411…ベース板、413…土台部、415…ばね支持部、431…周壁部、432…押圧部、433…ばね収容部、451…支持金具、471…調節手段としてのばね力調節手段、473…可動体、474…駆動手段としての調節モータ、484…架台、485…支持突起、491…当接検知スイッチ、L1,L2,L3…発光手段、R1〜R3,G1〜G3,B1〜B3…発光部としての発光素子、P1〜P7…発光側端子部、Q1〜Q7…本体側端子部。

Claims (2)

  1. 遊技機の前面に設けられた被取付部に固定される本体部と、
    少なくとも一部において透光性を有するとともに前記本体部から露出し、遊技者に押圧される部位である押圧部を備え、前記押圧部が操作されたときの操作位置と、前記押圧部が操作されていないときの非操作位置との間を変位する操作部と、
    前記操作部を前記非操作位置側に付勢する付勢手段と、
    前記操作部が前記操作位置に変位したことを検知する操作検知手段と、
    前記操作部の前記押圧部に対向して設けられ、発光色の異なる複数の発光部を具備する発光手段と、
    前記発光手段が搭載され、前記本体部に対して相対変位可能な発光体ブロックと、
    前記発光体ブロックを変位させることのできる駆動手段とを具備する操作手段を備えた遊技機であって、
    前記操作部は、前記非操作位置において、第1の位置と、前記第1の位置よりも前記本体部の外方側に位置する第2の位置とに変位可能であり、
    前記操作手段は、前記操作部が前記第1の位置、及び、前記第2の位置のどちらにおいても、前記操作部を操作して前記操作位置へと変位させることが可能に構成され、
    前記駆動手段の駆動により前記発光体ブロックが変位することに伴って、前記発光色の異なる複数の発光部のうち点灯状態とされる前記発光部又はその組合せが変化するとともに、
    前記駆動手段が駆動している状態においても前記操作部を操作して前記操作位置へと変位させることが可能に構成され、
    前記操作部は、前記押圧部とは異なる部位である非押圧部を備え、前記非押圧部のうち、少なくとも前記操作部が前記第1の位置にある場合には前記本体部から露出しておらず、かつ、前記操作部が前記第2の位置にある場合に前記本体部から露出する部位を含む範囲において透光性を有していることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技機は、パチンコ機、又は、回胴式遊技機であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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