JP6354627B2 - ヒートポンプ給湯暖房システム - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプサイクルを利用して給湯及び暖房を行うヒートポンプ給湯暖房システムに関する。
従来技術として、例えば特許文献1に記載されているようなヒートポンプ給湯暖房システムが知られている。従来技術では、ヒートポンプサイクルにより採熱した熱を利用して水熱媒を加熱し、加熱した水熱媒を室内放熱器に送ることにより暖房を行う。また、従来技術では、貯湯運転を行うことにより加熱した水熱媒を貯湯タンクに貯留し、この水熱媒を用いて給湯を行う。貯湯運転では、ヒートポンプサイクルを作動させた状態で、貯湯タンク内の水熱媒をヒートポンプサイクルの水冷媒熱交換器に循環させることにより、水熱媒を加熱する。ヒートポンプサイクルの冷媒としては、二酸化炭素等が用いられる。
また、貯湯運転時には、貯湯タンクからヒートポンプサイクルの水冷媒熱交換器に流入する水熱媒を低温に保持すれば、ヒートポンプサイクルの成績係数(COP)が向上することが知られている。具体例を挙げると、貯湯タンク内に貯えられた水熱媒が上下方向に対して温度勾配をもつような貯湯方式(積層加熱方式)を採用し、貯湯タンクの下部に貯えられた低温の水熱媒を水冷媒熱交換器に導入する方式とすれば、COPを高くすることができる。このため、貯湯運転では、例えば貯湯タンクの下部から水冷媒熱交換器に10℃程度の水熱媒を導入し、この水熱媒を65℃程度に加熱する。
特開2009−276050号公報
上述した従来技術では、貯湯運転時に水冷媒熱交換器から貯湯タンクの上部に流入する水熱媒の流量が過大であると、高温の水熱媒により貯湯タンク内の温度成層が破壊される可能性がある。このため、貯湯運転時には、例えばヒートポンプサイクルの加熱能力を6.0kWと仮定して、水熱媒の循環流量を1.6L/min程度の小流量に設定するのが好ましい。一方、暖房運転においては、例えばヒートポンプサイクルの水冷媒熱交換器で水熱媒が55℃程度に加熱されるとすれば、室内放熱器から水冷媒熱交換器に戻る水熱媒の温度は、40℃程度に低下する。この場合、貯湯運転時と同様の加熱能力を前提とすれば、水熱媒の循環流量は、5.8L/min程度の大流量に設定する必要がある。
上記の理由から、水冷媒熱交換器の仕様としては、暖房運転時の大きな循環流量に対応して圧力損失(配管抵抗)を低くする必要がある。しかしながら、圧力損失を低くすると、これに伴って熱交換効率(熱伝達率)も低下する。このため、従来技術では、暖房運転時に要求される圧力損失を考慮することで、暖房運転時だけでなく、貯湯運転時の熱交換効率も制限されることになり、貯湯運転の効率が低下するという問題がある。これに対し、貯湯運転の効率を高めるために、水冷媒熱交換器の圧力損失を高くした場合には、暖房運転時に必要な循環流量が得られないことになり、循環流量の不足により暖房運転時の加熱能力が低下するという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、貯湯運転の高効率化と暖房運転の高能力化とを両立させることが可能なヒートポンプ給湯暖房システムを提供することを目的としている。
本発明に係るヒートポンプ給湯暖房システムは、ヒートポンプサイクルにより構成され、水熱媒が流入及び流出する熱交換器を用いて冷媒と水熱媒の熱交換を行うことにより水熱媒を加熱する熱源機と、水熱媒を貯湯する貯湯タンクと、水熱媒を用いて暖房を行う室内放熱器と、熱源機と貯湯タンクとの間に水熱媒を循環させる貯湯回路と、熱源機と室内放熱器との間に水熱媒を循環させる暖房回路と、水熱媒の流路として貯湯回路と暖房回路の少なくとも一方を選択する流路選択手段と、熱交換器の流入側と流出側とを接続するバイパス流路と、熱交換器を通過せずにバイパス流路を介して熱交換器の流入側から流出側に流れる水熱媒の量を調整する流量調整手段と、流路選択手段及び流量調整手段を制御する機能を有し、熱源機により加熱した水熱媒を貯湯タンクに貯湯する貯湯運転と、熱源機により加熱した水熱媒を室内放熱器に循環させる暖房運転とを実行する制御部と、を備え、制御部は、流量調整手段を制御することにより、暖房運転時にバイパス流路を流れる水熱媒の流量を貯湯運転時と比較して増加させる構成としたものである。
また、本発明に係るヒートポンプ給湯暖房システムは、ヒートポンプサイクルにより構成され、水熱媒が流入及び流出する熱交換器を用いて冷媒と水熱媒の熱交換を行うことにより水熱媒を加熱する熱源機と、水熱媒を貯湯する貯湯タンクと、水熱媒を用いて暖房を行う室内放熱器と、熱源機と貯湯タンクとの間に水熱媒を循環させる貯湯回路と、熱源機と室内放熱器との間に水熱媒を循環させる暖房回路と、水熱媒の流路として貯湯回路と暖房回路の少なくとも一方を選択する流路選択手段と、熱交換器の流入側と流出側とを接続するバイパス流路と、熱交換器を通過せずにバイパス流路を介して熱交換器の流入側から流出側に流れる水熱媒の量を調整する流量調整手段と、流路選択手段及び流量調整手段を制御する機能を有し、熱源機により加熱した水熱媒を貯湯タンクに貯湯する貯湯運転と、熱源機により加熱した水熱媒を室内放熱器に循環させる暖房運転とを実行する制御部と、を備え、制御部は、貯湯運転を行うときに、流量調整手段によりバイパス流路を遮断し、水熱媒を熱交換器にのみ流通させる構成としたものである。
また、本発明に係るヒートポンプ給湯暖房システムは、ヒートポンプサイクルにより構成され、水熱媒が流入及び流出する熱交換器を用いて冷媒と水熱媒の熱交換を行うことにより水熱媒を加熱する熱源機と、水熱媒を貯湯する貯湯タンクと、水熱媒を用いて暖房を行う室内放熱器と、熱源機と貯湯タンクとの間に水熱媒を循環させる貯湯回路と、熱源機と室内放熱器との間に水熱媒を循環させる暖房回路と、水熱媒の流路として貯湯回路と暖房回路の少なくとも一方を選択する流路選択手段と、熱交換器の流入側と流出側とを接続するバイパス流路と、熱交換器を通過せずにバイパス流路を介して熱交換器の流入側から流出側に流れる水熱媒の量を調整する流量調整手段と、流路選択手段及び流量調整手段を制御する機能を有し、熱源機により加熱した水熱媒を貯湯タンクに貯湯する貯湯運転と、熱源機により加熱した水熱媒を室内放熱器に循環させる暖房運転とを実行する制御部と、を備え、制御部は、暖房運転を行うときに、流量調整手段を制御することにより2種類の運転モードの何れかを選択する構成とし、運転モードは、水熱媒を熱交換器にのみ流通させる第1の運転モードと、水熱媒を熱交換器とバイパス流路の両方に流通させて室内放熱器を流れる水熱媒の量を第1の運転モードよりも増加させる第2の運転モードとからなるものである。

本発明によれば、バイパス流路を流れる水熱媒の流量を調整することにより、貯湯タンク及び室内放熱器を循環する水熱媒の流量を変更することができる。これにより、貯湯運転時の小さな循環流量(大きな圧力損失)を基準として設計された熱交換器を用いる場合でも、暖房運転時には、必要な循環流量を容易に確保することができる。従って、単一の仕様をもつ熱交換器を用いて、貯湯運転の高効率化と暖房運転の高能力化とを両立させることができる。
本発明の実施の形態1によるヒートポンプ給湯暖房システムを示す構成図である。 貯湯運転を示す動作説明図である。 暖房運転の高効率運転モードを示す動作説明図である。 暖房運転の高能力運転モードを示す動作説明図である。 本発明の実施の形態2において、ヒートポンプ式の給湯暖房システムにより実行される制御の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3によるヒートポンプ給湯暖房システムを示す構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書で使用する各図においては、共通する要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略するものとする。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本発明は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合わせ可能な構成のあらゆる組合わせを含むものである。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるヒートポンプ給湯暖房システムを示す構成図である。この図に示すように、本実施の形態のヒートポンプ給湯暖房システムは、室外に配置されるヒートポンプユニット1と、室内に配置される貯湯タンクユニット10と、室内の適所に配置される室内放熱器20とを備えている。ヒートポンプユニット1は、水熱媒を加熱する熱源機であり、空気冷媒熱交換器2、圧縮機3、冷媒水熱交換器4及び冷媒流量調節弁5を冷媒配管6により環状に接続したヒートポンプサイクルを備えている。なお、水熱媒とは、水を主成分とする液体であり、水以外の混入物を含んでいてもよい。
空気冷媒熱交換器2は、空気中の熱を採熱して冷媒を加熱するもので、送付ファン2aが付設されている。圧縮機3は、ヒートポンプサイクルに冷媒を循環させるもので、ヒートポンプユニット1の加熱能力は、圧縮機3の回転数等に応じて変化するように構成されている。冷媒水熱交換器4は、冷媒と水熱媒の熱交換を行うことにより水熱媒を加熱するもので、冷媒が流れる1次側流路と、水熱媒が流れる2次側流路とを備えている。2次側流路は、水熱媒の流入口4a及び流出口4bを備えている。
貯湯タンクユニット10には、貯湯タンク11に加えて、後述の往き配管12、戻り配管13、循環ポンプ16、流路切換弁17、バイパス流路18、流量調整弁19等が内蔵されている。貯湯タンク11は、ヒートポンプユニット1により加熱した水熱媒を貯湯するものである。貯湯タンク11の上部には、ヒートポンプユニット1から高温の水熱媒が流入し、貯湯タンク11の下部には、図示しない給水配管から市水等の低温な水熱媒が供給される。これにより、貯湯タンク11の内部には、上下方向において上側ほど水熱媒が高温となる温度成層が形成されている。
往き配管12は、ヒートポンプユニット1により加熱した水熱媒を貯湯タンク11及び後述の室内放熱器20に供給するものである。往き配管12の一端側(上流側)は、冷媒水熱交換器4の流出口4bに接続されている。往き配管12の他端側(下流側)は、後述の流路切換弁17を介して貯湯タンク11の上部に接続されている。また、往き配管12のうち貯湯タンク11よりも他端側の部位は、貯湯タンクユニット10の外部に伸張し、各室内放熱器20の流入側にそれぞれ接続されている。
戻り配管13は、貯湯タンク11及び室内放熱器20から流出した水熱媒を冷媒水熱交換器4に戻すもので、戻り配管13の一端側は、冷媒水熱交換器4の流入口4aに接続されている。戻り配管13の他端側は、貯湯タンク11の下部に接続されると共に、更に貯湯タンクユニット10の外部に伸張し、各室内放熱器20の流出側にそれぞれ接続されている。また、往き配管12には、ヒートポンプユニット1から貯湯タンク11及び室内放熱器20に供給される水熱媒の温度(以下、往き水温と表記)を検出する水温検出部としての往き水温検出部14が設けられている。戻り配管13には、貯湯タンク11及び室内放熱器20からヒートポンプユニット1に向けて流れる水熱媒の温度(以下、戻り水温と表記)を検出する戻り水温検出部15が設けられている。
また、往き配管12には、ヒートポンプユニット1側から貯湯タンク11及び室内放熱器20側に向けて水熱媒を送出する循環ポンプ16が設けられている。循環ポンプ16は、貯湯タンク11と往き配管12との接続部(即ち、流路切換弁17の取付位置)よりも上流側に配置されている。また、循環ポンプ16は、後述の制御部30によりPWM制御されるモータを備えており、速度指令電圧に応じてポンプ回転数を制御することが可能な直流駆動式のポンプにより構成されている。
なお、往き配管12、戻り配管13及び循環ポンプ16は、ヒートポンプユニット1と貯湯タンク11との間に水熱媒を循環させる貯湯回路と、ヒートポンプユニット1と室内放熱器20との間に水熱媒を循環させる暖房回路の具体例を示している。即ち、本実施の形態では、往き配管12、戻り配管13及び循環ポンプ16により、貯湯回路と暖房回路の配管の一部及び循環ポンプ16を共通化している。
流路切換弁17は、本実施の形態の流路選択手段に相当するもので、水熱媒の流路として貯湯回路と暖房回路の少なくとも一方を選択するものである。流路切換弁17は、往き配管12と貯湯タンク11の上部との接続部に取付けられ、循環ポンプ16の下流側に配置されている。また、流路切換弁17は、例えば電磁式の三方弁により構成され、貯湯位置と暖房位置の何れか一方に切換えられる。流路切換弁17を貯湯位置に切換えた状態では、後述の図2に示すように、貯湯回路が機能し、水熱媒がヒートポンプユニット1と貯湯タンク11とを循環するようになる。一方、流路切換弁17を暖房位置に切換えた状態では、後述の図3に示すように、暖房回路が機能し、水熱媒がヒートポンプユニット1と室内放熱器20とを循環するようになる。
バイパス流路18は、冷媒水熱交換器4をバイパスして水熱媒を流通させるための通路であり、冷媒水熱交換器4の流入口4aと流出口4bとを接続している。より具体的に述べると、バイパス流路18は、循環ポンプ16、貯湯タンク11及び室内放熱器20よりも冷媒水熱交換器4に近い位置で、往き配管12と戻り配管13とを接続している。更に言えば、本実施の形態のように、循環ポンプ16を往き配管12に配置した構成において、バイパス流路18と往き配管12の接続部(即ち、流量調整弁19の取付位置)は、循環ポンプ16よりも上流側に配置されている。
流量調整弁19は、本実施の形態の流量調整手段に相当するもので、冷媒水熱交換器4を通過せずにバイパス流路18を介して戻り配管13から往き配管12に流入する水熱媒の量を調整するものである。流量調整弁19は、例えば電磁式の三方弁により構成され、遮断位置と流量調整位置の何れか一方に切換えられる。なお、流量調整弁19は、流量調整位置での弁開度を連続的に変化させる機能を備えている。流量調整弁19を遮断位置に切換えた状態では、後述の図2及び図3に示すように、バイパス流路18が遮断され、貯湯タンク11及び室内放熱器20から流出した水熱媒が冷媒水熱交換器4にのみ流通するようになる。一方、流量調整弁19を流量調整位置に切換えた状態では、後述の図4に示すように、貯湯タンク11及び室内放熱器20から流出した水熱媒が冷媒水熱交換器4とバイパス流路18の両方を流通するようになる。このとき、流量調整弁19は、冷媒水熱交換器4を流れる水熱媒と、バイパス流路18を流れる水熱媒との流量比を調整することができる。
室内放熱器20は、ヒートポンプユニット1により加熱された水熱媒を用いて暖房を行うもので、往き配管12及び戻り配管13の他端側に並列に接続されている。室内放熱器20は、往き配管12から供給された高温の水熱媒の熱を周囲の空間に放熱し、室内空間を暖めるものである。なお、本実施の形態では、2個の室内放熱器20を備えたシステムを例示したが、本発明はこれに限らず、ヒートポンプ給湯暖房システムを構成する室内放熱器20の個数は、1個または3個以上の任意の個数に設定してよい。また、複数個の室内放熱器20を配置する場合には、必ずしもこれらを並列に接続する必要はなく、全ての室内放熱器20を直接に接続してもよいし、直列接続と並列接続を混在させてもよい。
また、本実施の形態の室内放熱器20は、例えば床暖房パネル、ラジエータ(パネルヒータ)、ファンコンベクター等により構成してもよい。ここで、床暖房パネルは、床下に設置された状態で輻射暖房を行うものであり、パネルヒータは、室内の壁面に設置された状態で輻射暖房を行うものである。また、ファンコンベクターは、室内空気循環用の送風機と、室内空気と水熱媒の熱交換を行う熱交換器とを備え、強制対流により暖房を行うものである。
次に、ヒートポンプ給湯暖房システムの制御系統について説明する。本実施の形態のヒートポンプ給湯暖房システムは、貯湯タンクユニット10に内蔵された制御部30及びメインコントローラ31と、各室内放熱器20の近くに1個ずつ配置されたリモコン32とを備えている。制御部30は、ヒートポンプ給湯暖房システムを制御するもので、マイクロコンピュータ等により構成され、制御プログラム等が予め記憶された記憶回路と、前記制御プログラムに基いて演算を行う演算処理装置(CPU)と、信号の入出力を行う入出力ポートとを備えている。
入出力ポートには、水温検出部14,15を含むセンサ系統と、送付ファン2a、圧縮機3、循環ポンプ16、流路切換弁17、流量調整弁19等を含む各種のアクチュエータとが接続されている。また、制御部30は、メインコントローラ31及びリモコン32と相互通信可能に接続されている。制御部30は、センサ系統、メインコントローラ31及びリモコン32からの入力情報に基いてアクチュエータを駆動することにより、ヒートポンプ給湯暖房システムを制御し、後述の貯湯運転、暖房運転等を実行する。
メインコントローラ31は、ユーザ等により各種の設定を行うための機器であり、暖房運転により実現すべき目標室温を設定する目標室温設定部と、水熱媒の温度を設定する水熱媒温度設定部と、暖房運転時の運転形態を切換える運転切換設定部(何れも図示せず)とを備えている。運転切換設定部は、システムの運転形態を水温固定運転、ヒートカーブ運転及び室温制御運転の何れかに切換えるものである。ここで、水温固定運転は、任意の水温に固定した状態で運転を行う。ヒートカーブ運転は、ヒートポンプユニット1に設けられた外気温度センサ(図示せず)により検出された外気温に応じて水温を決定する。室温制御運転は、目標室温と現在の室温とから推定される暖房負荷に応じて水温を可変とするもので、暖房負荷が高い場合には高い水温で運転し、暖房負荷が小さい場合には低い水温で運転する。
リモコン32は、各室内放熱器20が配置された部屋にそれぞれ1個ずつ配置されており、個々の部屋の室温を取得する機能と、ユーザにより室温を設定する機能とを備えている。各リモコン32は、有線または無線通信によりメインコントローラ31と相互通信可能に接続されている。個々のリモコン32により取得された室温及び設定された室温の情報は、メインコントローラ31に送信され、更に、メインコントローラ31の設定情報と共に制御部30に送信される。そして、これらの情報は、制御部30により制御に反映される。なお、前述の水温検出部14,15による検出情報は、メインコントローラ31を介して制御部30に入力する構成としてもよい。
(貯湯運転)
次に、図2を参照して、制御部30により実行される貯湯運転について説明する。図2は、貯湯運転を示す動作説明図である。この図において、太線は貯湯回路を示し、矢印は水熱媒の流れを示している。図2に示すように、貯湯運転では、まず、流路切換弁17を貯湯位置に切換えることにより、流路切換弁17を介して往き配管12の上流部と貯湯タンク11の上部とを接続すると共に、往き配管12のうち流路切換弁17よりも下流側の部位を遮断する。また、流量調整弁19を遮断位置に切換えて、流量調整弁19によりバイパス流路18を遮断する。そして、ヒートポンプユニット1及び循環ポンプ16を駆動する。
これにより、貯湯タンク11の下部から戻り配管13に低温の水熱媒が流出し、この水熱媒は、ヒートポンプユニット1の冷媒水熱交換器4に流入する。そして、ヒートポンプユニット1により加熱された水熱媒は、往き配管12の上流側、流量調整弁19、循環ポンプ16及び流路切換弁17を順次経由して貯湯タンク11の上部に戻される。このように、貯湯運転では、ヒートポンプユニット1により加熱した水熱媒を貯湯タンク11に貯湯することができる。
貯湯運転では、上述のように、流量調整弁19によりバイパス流路18を流れる水熱媒の流量が零に設定され、貯湯タンク11の下部から流出した水熱媒は、冷媒水熱交換器4にのみ流通する。この結果、水熱媒が往き配管12から戻り配管13に流れ込むときの流路面積は、冷媒水熱交換器4内の流路面積と等しいので、貯湯回路を循環する水熱媒の循環流量は、例えば1.5[L/min]程度の小流量に抑制される。換言すれば、冷媒水熱交換器4は、内部流路の圧力損失が大きな値に設定されており、水熱媒が冷媒水熱交換器4のみを流れるときの循環流量が小さくなるように構成されている。従って、貯湯運転では、小流量の水熱媒を貯湯タンク11の上部に流入させることにより、貯湯タンク11内の温度成層が水熱媒の流入により破壊されるのを防止することができる。
(暖房運転)
次に、図3及び図4を参照して、制御部30により実行される暖房運転について説明する。図3は、暖房運転の高効率運転モードを示す動作説明図であり、図4は、暖房運転の高能力運転モードを示す動作説明図である。これらの図において、太線は暖房回路を示し、矢印は水熱媒の流れを示している。本実施の形態の暖房運転は、第1の運転モードに相当する高効率運転モードと、第2の運転モードに相当する高能力運転モードとからなる2種類の運転モードを備えている。制御部30は、暖房運転を行うときに、流量調整弁19を制御し、状況に応じて高効率運転モードまたは高能力運転モードを選択する。なお、高効率運転モードと高能力運転モードの使い分けについては、後述の図5で説明する。
(高効率運転モード)
高効率運転モードは、図3に示すように、流量調整弁19によりバイパス流路18を遮断した状態で行う暖房運転である。高効率運転モードでは、まず、流路切換弁17を暖房運転位置に切換えることにより、往き配管12のうち流路切換弁17よりも上流側の部位と流路切換弁17よりも下流側の部位とを接続し、また、往き配管12を貯湯タンク11から遮断する。そして、流量調整弁19を遮断位置に切換えた状態で、ヒートポンプユニット1及び循環ポンプ16を駆動する。
この結果、ヒートポンプユニット1により水熱媒が加熱され、この水熱媒は往き配管12に流出する。往き配管12に流出した水熱媒は、流量調整弁19、循環ポンプ16及び流路切換弁17を順次経由して各室内放熱器20に流入し、各室内放熱器20で放熱することにより暖房が行われる。そして、各室内放熱器20から流出した水熱媒は、戻り配管13を通ってヒートポンプユニット1に戻され、ヒートポンプユニット1により再び加熱される。このように、暖房運転では、ヒートポンプユニット1により加熱した水熱媒を各室内放熱器20に循環させて暖房を行う。
また、高効率運転モードでは、貯湯運転の場合と同じように、バイパス流路18が遮断され、循環する全ての水熱媒が冷媒水熱交換器4のみを通過するので、水熱媒が往き配管12から戻り配管13に流れ込むときの流路面積が小さくなる。これにより、水熱媒の循環流量を、例えば4[L/min]以下、好ましくは3.0[L/min]程度の小流量に抑制することができる。なお、循環ポンプ16の出力は、上記小流量を実現するように調整される。このように、暖房運転時の循環流量を小さくした場合には、水熱媒が室内放熱器20を通過する時間が長くなるので、冷媒水熱交換器4から流出する水熱媒の温度(以下、出湯温度と表記)と、冷媒水熱交換器4に流入する水熱媒の温度(以下、入水温度と表記)との温度差が大きくなる。
特に、ヒートポンプユニット1の冷媒が二酸化炭素の場合には、出湯温度と入水温度との温度差が大きくなるほど、ヒートポンプユニット1の効率が向上する。一例を挙げると、入水温度が30℃程度であり、出湯温度が50℃程度であるとすれば、冷媒水熱交換器4は、4.2kWの加熱能力で暖房を行うことになり、入水温度と出湯温度との間に20℃の温度差を確保することが可能である。従って、高効率運転モードによれば、水熱媒の循環流量を小さくして出湯温度と入水温度との温度差を増加させることができ、ヒートポンプユニット1の効率を向上させた状態で、暖房運転を行うことができる。
(高能力運転モード)
高能力運転モードは、図4に示すように、水熱媒を冷媒水熱交換器4とバイパス流路18の両方に流通させることにより、室内放熱器20を流れる水熱媒の循環流量を高効率運転モードよりも増加させるものである。高能力運転モードでは、高効率運転モードの場合と同様に、流路切換弁17を暖房運転位置に切換えると共に、ヒートポンプユニット1及び循環ポンプ16を駆動する。また、流量調整弁19を流量調整位置に切換えることにより、室内放熱器20から戻ってくる水熱媒を冷媒水熱交換器4とバイパス流路18の両方に流通させる。
この結果、高能力運転モードでは、水熱媒が往き配管12から戻り配管13に流れ込むときの流路面積がバイパス流路18の分だけ増えたことになるので、暖房回路を循環する水熱媒の循環流量を、例えば5[L/min]以上の大流量に増加させることができる。このように、暖房運転時の循環流量を大きくした場合には、水熱媒の循環速度が上昇して循環中の温度低下が抑制されるので、出湯温度と入水温度の温度差が減少し、室内放熱器20の平均温度が上昇する。従って、高能力運転モードによれば、高効率運転モードと比較して、室内放熱器20の放熱量を増加させ、暖房能力を向上させることができる。
高能力運転モードの具体例を挙げると、まず、制御部30は、流量調整弁19を制御することにより、冷媒水熱交換器4を通過する水熱媒の流量と、バイパス流路18を流れる水熱媒の流量とを調整する。一例を挙げると、冷媒水熱交換器4には、3[L/min]程度の小流量で水熱媒を流通させ、バイパス流路18には、5[L/min]程度の流量で水熱媒を流通させる。これにより、2個の室内放熱器20を流れる水冷媒の循環流量、即ち、暖房回路全体としての循環流量は、8[L/min]程度の大流量になる。
このとき、冷媒水熱交換器4の出湯温度を50℃程度とすれば、室内放熱器20から還流する水熱媒の入水温度は、40℃程度となる。このため、冷媒水熱交換器4は、例えば5.6kWの加熱出力によって出湯温度を66.5℃に上昇させる。この結果、冷媒水熱交換器4を通過した水熱媒(流量3[L/min]、温度66.5℃)と、バイパス流路18を流通した水熱媒(流量5[L/min]、温度40℃)とが戻り配管13で合流すると、戻り配管13には、大流量で適温な水熱媒(流量8[L/min]、温度50℃)を流通させることができる。
このように、高能力運転モードでは、貯湯運転(及び高効率運転モード)と比較して、システムを循環する水熱媒の循環流量を増加させることができる。このとき、例えばヒートポンプユニット1の加熱能力を貯湯運転時よりも増加させれば、必要に応じて高い暖房能力を発揮することができる。
以上詳述した通り、本実施の形態によれば、バイパス流路18を流れる水熱媒の流量を調整することにより、貯湯タンク11及び室内放熱器20を循環する水熱媒の流量を変更することができる。これにより、貯湯運転時の小さな循環流量(大きな圧力損失)を基準として設計された冷媒水熱交換器4を用いる場合でも、暖房運転時には、必要な循環流量を容易に確保することができる。即ち、暖房運転には、冷媒水熱交換器4とバイパス流路18の両方に水熱媒を流通させることにより、冷媒水熱交換器4を交換しなくても、見かけ上の流路面積を拡大することができる。これにより、水熱媒の循環流量を増加させ、暖房運転に適した大流量の循環流量を実現することができる。
一方、貯湯運転時には、流量調整弁19によりバイパス流路18を遮断することで、貯湯運転に適した小さな循環流量を実現することができる。具体的に述べると、貯湯運転では、バイパス流路18を遮断した状態で、水熱媒の循環流量を3[L/min]程度に抑制し、貯湯タンク11の上部から流入する水熱媒により当該タンク内の温度成層が破壊されるのを回避する。従って、本実施の形態によれば、二酸化炭素を使用する単一仕様の冷媒水熱交換器4が搭載されたヒートポンプ給湯暖房システムにおいて、貯湯運転の高効率化と暖房運転の高能力化とを両立させることができる。
なお、前記実施の形態1では、暖房運転が高効率運転モードと高能力運転モードとを備える場合を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、下記の変形例に示すように、高効率運転モードと高能力運転モードのうち何れか一方の運転モードを採用せず、他方の運転モードと、貯湯運転とを組合わせる制御を採用してもよい。この変形例では、まず、貯湯運転時に、流量調整弁19によりバイパス流路18を遮断し、小流量で貯湯運転を実行する。また、暖房運転時には、流量調整弁19により水熱媒の少なくとも一部をバイパス流路18に流通させ、暖房運転時にバイパス流路18を流れる水熱媒の流量が貯湯運転時よりも多くなるようにする。
このように、本発明は、バイパス流路18を流れる水熱媒の流量が貯湯運転時と比較して暖房運転時に増加すればよいものであり、これによって上記効果を得ることができる。
従って、本発明では、貯湯運転時にもバイパス流路18に水熱媒が流れる構成としてもよい。また、貯湯運転時には、必ずしもバイパス流路18を閉鎖しなくてもよい。但し、本実施の形態のように、貯湯運転時にバイパス流路18を閉鎖する構成とすれば、貯湯運転と暖房運転と水熱媒の流量差を最大限に確保することができ、システムを効率よく使用することができる。
また、本実施の形態では、暖房運転を行うときに、高効率運転モードと高能力運転モードとを使い分ける構成としたので、次のような効果を得ることができる。高効率運転モードでは、前述したように、水熱媒の循環流量を小さくして出湯温度と入水温度との温度差を増加させることができ、ヒートポンプユニット1の効率を向上させた状態で、暖房運転を行うことができる。一方、高能力運転モードでは、高効率運転モードと比較して、室内放熱器20の放熱量を増加させ、暖房能力を向上させることができる。従って、暖房運転にのみ着目した場合でも、2種類の運転モードを使い分けることにより、暖房運転の高効率化と高能力化とを両立させることができる。
実施の形態2.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態の特徴は、室内温度の状況に応じて高効率運転モードと高能力運転モードとを使い分ける構成としたことを特徴としている。図5は、本発明の実施の形態2において、ヒートポンプ式の給湯暖房システムにより実行される制御の一例を示すフローチャートである。この図に示すルーチンは、暖房運転時に実行されるものとする。図5に示すルーチンにおいて、まず、ステップS1で暖房運転が開始されると、ステップS2では、メインコントローラ31により実際の室温を検出し、メインコントローラ31により設定された目標室温から現在の実際の室温を減算した温度差(=目標室温−実際の室温)を算出する。なお、以下の説明では、この温度差を単に「温度差」と表記する場合がある。
次に、ステップS3では、上記温度差が予め設定された暖房負荷判定値以上であるか否かを判定する。暖房負荷判定値とは、システムに対して室内の暖房負荷が大きいか否かを判定するための判定値である。なお、ステップS3では、暖房負荷判定値を2℃に設定した場合を例示したが、本発明において、暖房負荷判定値は、任意の値に設定することができる。ステップS3の判定が成立した場合には、現在の室温に対して目標室温が高いので、暖房を強くする必要があると判断する。そこで、この場合には、ステップS4に移行し、高能力モードで暖房運転を行う。次に、ステップS5では、前記温度差が−1℃以下であるか否かを判定する。ステップS5の判定が成立した場合には、室内が十分に暖房されたと判断し、ステップS8で暖房運転を終了する。また、ステップS5の判定が不成立の場合には、暖房を継続する必要があるので、ステップS3に戻る。
一方、ステップS3の判定が不成立の場合には、暖房負荷がそれほど大きくないので、ステップS6に移行し、高効率モードで暖房運転を行う。次に、ステップS7では、前記ステップS5と同様に、前記温度差が−1℃以下であるか否かを判定する。そして、ステップS7の判定が成立した場合には、ステップS8で暖房運転を終了する。また、ステップS7の判定が不成立の場合には、ステップS3に戻る。
このように、本実施の形態によれば、暖房負荷の大きさ等に応じて高効率運転モードと高能力モードとを使い分けることができる。即ち、室温が目標室温よりも低く、暖房を強くしたい場合には、高能力運転モードを選択し、室内を速やかに暖房することができる。また、室温が目標室温と同程度に高い場合には、高効率運転モードを選択し、暖房運転の効率を高くすることができる。従って、前記実施の形態1と同様の効果に加えて、暖房運転をより適切に制御することができる。
実施の形態3.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態の特徴は、前記実施の形態1の構成に加えて補助熱源を用いることを特徴としている。図6は、本発明の実施の形態3によるヒートポンプ給湯暖房システムを示す構成図である。この図に示すように、本実施の形態のヒートポンプ給湯暖房システムは、補助熱源40を備えている。補助熱源40は、主として外気温が低い場合、あるいは、ヒートポンプユニット1の加熱能力が低い場合等に、ヒートポンプユニット1から各室内放熱器20に供給される水熱媒を補助的に加熱するものである。補助熱源40は、電気ヒータ等により構成され、循環ポンプ16の下流側(吐出側)、かつ、往き水温検出部14の上流側となる位置で往き配管12に設けられている。制御部30は、補助熱源40を制御することにより、下記の補助熱源運転を行う。
(補助熱源運転)
補助熱源運転では、図4に示す高能力運転モードにおいて、往き水温検出部14により検出された往き水温が目標水温よりも低い場合(より具体的には、目標温度に対する出湯温度の温度不足が所定値以上である場合)、及び、ヒートポンプユニット1の加熱能力を超える温度要求があった場合に、補助熱源40を駆動し、往き水温を目標水温に近づけるようにする。補助熱源運転によれば、例えばヒートポンプユニット1を作動させても、目標温度に対して出湯温度の温度が大きく不足している場合に、補助熱源40を併用して補助的な加熱を行うことができる。これにより、低温環境等においても、水熱媒を速やかに加熱することができ、高能力運転モード時の加熱能力をより高めることができる。
一方、補助熱源40を用いる構成では、補助熱源40の加熱能力に対して水熱媒の循環流量が小さいと、過熱が生じる可能性がある。具体例を挙げると、室内放熱器20を流れる水熱媒の流量が3.0[L/min]程度の小流量であって、補助熱源40の加熱能力が2kWである場合には、補助熱源40の加熱により水熱媒の温度が10℃ほど上昇する。このとき、目標出湯温度が出湯温度が50℃であり、ヒートポンプユニット1の出湯温度が45℃であるとすれば、補助熱源40の加熱により5℃分の過度な温度上昇が生じることになる。このような場合には、補助熱源40のON/OFFが頻繁に繰返されることになって制御性が悪い。
この場合、本実施の形態では、バイパス流路18を利用することにより、補助熱源40の制御性を向上させることができる。即ち、例えば流量調整弁19を流量調整位置に切換えてバイパス流路18を全開にした場合には、前述したように、室内放熱器20を流れる水熱媒の循環流量が8[L/min]に増加するので、補助熱源40の加熱による温度上昇は、3.5℃程度に抑制することができる。これにより、温度上昇量を適切に調整し、補助熱源40の制御性を向上させることができる。従って、本実施の形態によれば、補助熱源40の制御(ヒータ制御)が難しい小流量においても、バイパス流路18の流量を調整することでヒータ制御を容易に行うことができる。
なお、前記実施の形態1から3では、往き配管12、戻り配管13及び循環ポンプ16の少なくとも一部を共通化することにより、貯湯回路と暖房回路とを実現する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、貯湯回路と暖房回路とは、別個の配管により互いに独立した回路として構成してもよい。この場合、循環ポンプ16は、貯湯回路と暖房回路にそれぞれ配置すればよい。
また、前記各実施の形態では、流量調整弁19を制御することにより、バイパス流路18を遮断する場合(貯湯運転及び高効率運転モード)と、バイパス流路18を全開にする場合(高能力運転モード)とを例示した。しかし、本発明はこれに限らず、貯湯運転、高効率運転モード及び高能力運転モードの何れにおいても、流量調整弁19を中間開度に保持することにより、バイパス流路18にある程度の量の水冷媒を流通させる構成としてもよい。また、本発明では、暖房運転時において、高効率運転モードを実行せず、常に高能力運転モードを維持する構成としてもよい。
また、本発明では、必ずしもバイパス流路18を貯湯タンクユニット10に内蔵する必要はなく、例えばバイパス流路18をヒートポンプユニット1に内蔵してもよい。更に、バイパス流路18は、必ずしも単体の配管、流路等により構成する必要はない。より具体的に述べると、例えば冷媒水熱交換器4の流入口4aと流出口4bとを任意の流路により接続し、当該流路の流路面積を流量調整手段により調整する構成としてもよい。また、この流路は、往き配管12及び戻り配管13の一部であってもよいし、これら以外の配管であってもよい。
1 ヒートポンプユニット(熱源機)
2 空気冷媒熱交換器
2a 送付ファン
3 圧縮機
4 冷媒水熱交換器(熱熱交換器)
4a 流入口
4b 流出口
5 冷媒流量調節弁
6 冷媒配管
10 貯湯タンクユニット
11 貯湯タンク
12 往き配管(貯湯回路,暖房回路)
13 戻り配管(貯湯回路,暖房回路)
14 往き水温検出部(水温検出部)
15 戻り水温検出部
16 循環ポンプ(貯湯回路,暖房回路)
17 流路切換弁(流路選択手段)
18 バイパス流路
19 流量調整弁(流量調整手段)
20 室内放熱器
30 制御部
31 メインコントローラ
32 リモコン
40 補助熱源

Claims (7)

  1. ヒートポンプサイクルにより構成され、水熱媒が流入及び流出する熱交換器を用いて冷媒と前記水熱媒の熱交換を行うことにより前記水熱媒を加熱する熱源機と、
    前記水熱媒を貯湯する貯湯タンクと、
    前記水熱媒を用いて暖房を行う室内放熱器と、
    前記熱源機と前記貯湯タンクとの間に前記水熱媒を循環させる貯湯回路と、
    前記熱源機と前記室内放熱器との間に前記水熱媒を循環させる暖房回路と、
    前記水熱媒の流路として前記貯湯回路と前記暖房回路の少なくとも一方を選択する流路選択手段と、
    前記熱交換器の流入側と流出側とを接続するバイパス流路と、
    前記熱交換器を通過せずに前記バイパス流路を介して前記熱交換器の流入側から流出側に流れる水熱媒の量を調整する流量調整手段と、
    前記流路選択手段及び前記流量調整手段を制御する機能を有し、前記熱源機により加熱した水熱媒を前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転と、前記熱源機により加熱した水熱媒を前記室内放熱器に循環させる暖房運転とを実行する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記流量調整手段を制御することにより、前記暖房運転時に前記バイパス流路を流れる水熱媒の流量を前記貯湯運転時と比較して増加させる構成としたヒートポンプ給湯暖房システム。
  2. ヒートポンプサイクルにより構成され、水熱媒が流入及び流出する熱交換器を用いて冷媒と前記水熱媒の熱交換を行うことにより前記水熱媒を加熱する熱源機と、
    前記水熱媒を貯湯する貯湯タンクと、
    前記水熱媒を用いて暖房を行う室内放熱器と、
    前記熱源機と前記貯湯タンクとの間に前記水熱媒を循環させる貯湯回路と、
    前記熱源機と前記室内放熱器との間に前記水熱媒を循環させる暖房回路と、
    前記水熱媒の流路として前記貯湯回路と前記暖房回路の少なくとも一方を選択する流路選択手段と、
    前記熱交換器の流入側と流出側とを接続するバイパス流路と、
    前記熱交換器を通過せずに前記バイパス流路を介して前記熱交換器の流入側から流出側に流れる水熱媒の量を調整する流量調整手段と、
    前記流路選択手段及び前記流量調整手段を制御する機能を有し、前記熱源機により加熱した水熱媒を前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転と、前記熱源機により加熱した水熱媒を前記室内放熱器に循環させる暖房運転とを実行する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記貯湯運転を行うときに、前記流量調整手段により前記バイパス流路を遮断し、前記水熱媒を前記熱交換器にのみ流通させる構成としたヒートポンプ給湯暖房システム。
  3. ヒートポンプサイクルにより構成され、水熱媒が流入及び流出する熱交換器を用いて冷媒と前記水熱媒の熱交換を行うことにより前記水熱媒を加熱する熱源機と、
    前記水熱媒を貯湯する貯湯タンクと、
    前記水熱媒を用いて暖房を行う室内放熱器と、
    前記熱源機と前記貯湯タンクとの間に前記水熱媒を循環させる貯湯回路と、
    前記熱源機と前記室内放熱器との間に前記水熱媒を循環させる暖房回路と、
    前記水熱媒の流路として前記貯湯回路と前記暖房回路の少なくとも一方を選択する流路選択手段と、
    前記熱交換器の流入側と流出側とを接続するバイパス流路と、
    前記熱交換器を通過せずに前記バイパス流路を介して前記熱交換器の流入側から流出側に流れる水熱媒の量を調整する流量調整手段と、
    前記流路選択手段及び前記流量調整手段を制御する機能を有し、前記熱源機により加熱した水熱媒を前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転と、前記熱源機により加熱した水熱媒を前記室内放熱器に循環させる暖房運転とを実行する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記暖房運転を行うときに、前記流量調整手段を制御することにより2種類の運転モードの何れかを選択する構成とし、前記運転モードは、前記水熱媒を前記熱交換器にのみ流通させる第1の運転モードと、前記水熱媒を前記熱交換器と前記バイパス流路の両方に流通させて前記室内放熱器を流れる水熱媒の量を前記第1の運転モードよりも増加させる第2の運転モードとからなるヒートポンプ給湯暖房システム。
  4. 前記制御部は、前記暖房運転により実現すべき目標室温から実際の室温を減算した温度差が暖房負荷判定値未満である場合に前記第1の運転モードを選択し、前記温度差が前記暖房負荷判定値以上である場合に前記第2の運転モードを選択する構成とした請求項に記載のヒートポンプ給湯暖房システム。
  5. 前記第2の運転モードでは、前記熱源機の加熱能力を前記第1の運転モードよりも増加させる構成とした請求項またはに記載のヒートポンプ給湯暖房システム。
  6. 前記熱源機から前記室内放熱器に供給される水熱媒の温度である往き水温を検出する水温検出部と、
    前記熱源機から前記室内放熱器に供給される水熱媒を前記水温検出部の上流側で加熱する補助熱源と、を備え、
    前記制御部は、前記第2の運転モードにおいて、前記水温検出部により検出された往き水温が目標水温よりも低い場合に、前記補助熱源を駆動して前記往き水温を前記目標水温に近づける構成とした請求項からのうち何れか1項に記載のヒートポンプ給湯暖房システム。
  7. 前記冷媒は二酸化炭素である請求項1からのうち何れか1項に記載のヒートポンプ給湯暖房システム。
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