JP6354558B2 - 燃料噴射システムの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コモンレール式内燃機関を備えた車両のアイドリングストップ時における燃料噴射システムの制御技術に関する。
加圧ポンプ(以下燃料供給ポンプという)により高圧に加圧された燃料をコモンレールに貯留し、コモンレールと接続された燃料噴射弁より所定時期に気筒内へ燃料を噴射するコモンレール式の燃料噴射システムを備えたエンジンがある。
ここで、近年、燃費改善や排ガス低減を目的としてアイドル時にエンジンを停止させるエンジン停止再始動制御(以下アイドリングストップ制御という)を行う車両がある。
このような車両は、一般にエンジンの回転が完全に停止しなければスターターモータを駆動できない特性上、アイドリングストップ制御を行う場合には、エンジンの停止時間短縮が望まれている。
そこで、コモンレール式の燃料噴射システムを備えた内燃機関において、アイドリングストップ時に燃料供給ポンプの負荷を最大とすることで、エンジン停止における時間を短縮させるとともにコモンレール圧を高める技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2008―163796
ところで、上記特許文献1に開示される技術では、アイドリングストップ時にコモンレール圧力が高められる。このとき、燃料供給ポンプの回転速度が減少することに起因して、燃料供給ポンプの使用限界となるコモンレール圧の上限値を示す使用上限レール圧が低下する。したがって、高められたコモンレール圧力が、この使用上限レール圧を超え燃料供給ポンプの破損を招くおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、使用上限レール圧を超えることなく、コモンレール圧を高めることを可能とした燃料噴射システムの制御装置を提供することにある。
本発明は、所定の停止条件の成立に基づいて自動的に停止される内燃機関が搭載した燃料噴射システムに適用される制御装置であって、前記燃料噴射システムは、前記内燃機関の動力により駆動される潤滑機構を備え、前記内燃機関の動力により駆動されて燃料の圧送を行う加圧ポンプと、前記加圧ポンプにより加圧された燃料を貯留するコモンレールと、前記コモンレール内の燃料圧を検出するコモンレール圧検出手段と、前記コモンレールに貯留された燃料を前記内燃機関の気筒内に噴射する燃料噴射弁と、前記加圧ポンプの前記コモンレールへの吐出量を調節する吐出量制御手段と、を備え、前記制御装置は、前記内燃機関が停止する前に、前記コモンレール圧検出手段により検出される前記燃料圧が、前記加圧ポンプの駆動状態に応じた使用上限値としての使用上限レール圧よりも低くなるようにかつ、前記加圧ポンプの吐出量を増加させるが最大ピークを迎えるように前記吐出量制御手段を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、内燃機関は、所定の停止条件の成立に基づいて自動的に停止される。この内燃機関が搭載した燃料噴射システムは、加圧ポンプ、コモンレール、及び燃料噴射弁が備わっている。このコモンレールについて、コモンレール圧検出手段はコモンレール内の燃料圧を検出している。加圧ポンプについては、吐出量制御手段がコモンレールへの吐出量を調節している。
この燃料噴射システムを制御する制御装置は、内燃機関が停止する前に、加圧ポンプの吐出量を増加させるように調節する。このとき、コモンレール圧検出手段により検出される燃料圧が、駆動状態に応じた加圧ポンプの使用上限値としての使用上限レール圧よりも高くならないように吐出量制御手段を制御する。なお、加圧ポンプは、内燃機関の動力により駆動される潤滑機構を備えるため、内燃機関の回転速度の低下に伴って、潤滑剤の供給が減り、摺動部に焼き付きが生じるおそれがある。このため、使用上限レール圧は、例えば摺動部の焼き付きが生じることなく安全に使用できる上限のレール圧として設定されている。したがって、加圧ポンプの使用限界を超えないように吐出量を増加させることで、加圧ポンプの破損を招くことなく内燃機関の停止時間を短縮することが可能となる。
本実施形態にかかる燃料噴射システムの概略構成図である。 本実施形態にかかるECUにより実行される制御フローチャートである。 比較例にかかるECUにより実行される制御動作のタイムチャートである。 本実施形態にかかるECUにより実行される制御動作のタイムチャートである。 燃料供給ポンプの使用上限レール圧を算出するのに用いられるグラフである。
以下、本実施形態を図に基づいて説明する。図1に、本実施形態の燃料噴射システム10を示す。
蓄圧式の燃料噴射システム10は、燃料供給ポンプ16、コモンレール20、圧力センサ22、減圧弁30、燃料噴射弁40、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)50、電子駆動装置(EDU:ElectronicDriving Unit)52等から構成されており、内燃機関として図示しない4気筒のディーゼルエンジン(以下、単にエンジンとも言う。)の各気筒に燃料を噴射する。尚、図の煩雑さを避けるため、図1においては、EDU52から1個の燃料噴射弁40への制御信号線、ならびにコモンレール20から1個の燃料噴射弁40への噴射配管202だけを示している。
燃料フィルタ14は、燃料タンク12から燃料供給ポンプ16が吸入する燃料中の異物を除去する。燃料供給ポンプ16は、燃料タンク12から燃料を吸入するフィードポンプを内蔵しており、吸入した燃料を加圧し供給配管200を通してコモンレール20に吐出する。
燃料供給ポンプ(加圧ポンプに該当)16は、カムシャフトのカムの回転にともないプランジャが往復移動することにより加圧室に吸入した燃料を加圧する公知のポンプである。ECU50が燃料供給ポンプ16の調量弁(吐出量制御手段に該当)18を制御することにより、燃料供給ポンプ16が吸入行程で吸入する燃料の吸入量が調量される。そして、吸入量が調量されることにより、燃料供給ポンプ16からの燃料の吐出量が調量される。尚、燃料供給ポンプ16の吐出側に、燃料の吐出量を調量する調量弁を設置して吐出量を調量してもよい。
コモンレール20は、燃料供給ポンプ16が吐出する燃料を蓄圧してエンジン運転状態に応じた所定の高圧に燃料圧力を保持し、噴射配管202を通して燃料噴射弁40に燃料を供給する。圧力センサ(コモンレール圧検出手段に該当)22は、コモンレール20の内部の燃料圧力(実レール圧)に応じた信号を出力する。
減圧弁30は、通電制御により開弁しコモンレール20の内部の燃料を低圧側のリターン配管204に排出する電磁弁である。
燃料噴射弁40は、4気筒のディーゼルエンジンの各気筒に搭載され、コモンレール20が蓄圧している燃料を気筒内に噴射する。燃料噴射弁40は、エンジンの運転状態に基づいて、1回の燃焼サイクルにおいてメイン噴射の前後にパイロット噴射およびポスト噴射を含む多段噴射を行う。燃料噴射弁40は、ノズルニードルに閉弁方向に燃料圧力を加える背圧室の圧力を制御することにより燃料噴射量を制御する公知の電磁駆動式の噴射弁である。燃料噴射弁40の電磁駆動部は、ピエゾアクチュエータまたは電磁コイルで構成されている。
背圧制御弁42は、燃料噴射弁40の背圧室の圧力が所定圧を超えると開弁し、背圧室の燃料をリターン配管204に排出する。これにより、燃料噴射弁40の背圧室の圧力が所定圧を超えることを防止する。
ECU50は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の書換可能な不揮発性メモリ、入出力インタフェース等を中心とするマイクロコンピュータ(マイコン)から主に構成されている。
ECU50は、圧力センサ22、ブレーキペダルの操作量Abを検出するブレーキセンサ60、車両の走行速度veを検出する速度センサ62、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度Accを検出するアクセルセンサ64等の各種センサの出力信号からエンジン運転状態を取得する。そして、ECU50は、各種センサから出力信号を取り込み、エンジン運転状態を制御する。
ECU50は、ROMまたはフラッシュメモリに記憶されている制御プログラムを実行することにより、燃料噴射システム10の各種制御を実行する。例えば、ECU50は、燃料供給ポンプ16の吐出量、および減圧弁30の開閉を制御して、圧力センサ22の出力信号から検出する実レール圧と、エンジン運転状態に基づいて設定する目標レール圧との差圧に基づいて実レール圧を目標レール圧に追随させるフィードバック(F/B)制御を実行する。
EDU52は、ECU50が出力する制御信号に基づいて減圧弁30、燃料噴射弁40に駆動電流または駆動電圧を供給するための駆動装置である。
以下、ECU50が実行する燃料噴射システム10に関する制御内容を説明する。図2に示す燃料噴射システム10に関する制御は、ECU50の電源オン期間中にECU50によって所定周期で繰り返し実行される。
本制御が起動されると、まず、ステップ100で、アイドリングストップ許可条件(停止許可条件に該当)が成立したか否かを判定する。アイドリングストップ許可条件(アイドリングストップ許可フラグ)とは、エンジンの一時停止を実施すべき車両の運転操作状況等であって、以下にその条件を例示する。(i)キーの位置がONに回されている(エンジンを運転させるスイッチがONにされている)こと、(ii)ブレーキON(Ab>Ab0(所定量))、(iii)走行速度が所定速度以下(ve<ve0(所定速度))、(iv)バッテリの充電率SOCが所定残容量以上(SOC>SOC0(所定残容量))、(v)(i)〜(iv)までの自動停止達成条件を全て満たした上で、後述の所定時間γよりも短く設定されアイドリングストップ実行前の動作を可能とする所定時間α(第二所定時間に該当)を経過すること。具体的には、本実施形態においては、ECU50は、上記の(v)の条件が成立したことをもって、をアイドリングストップ許可条件が成立した(アイドリングストップ許可フラグon)とみなされる。
アイドリングストップ許可条件が成立しなかった場合(S100:NO)には、ステップ108に進み、通常走行時の目標レール圧を算出し、本制御を終了する。
アイドリングストップ許可条件が成立した場合(S101:YES)には、ステップ101に進む。エンジン回転速度と燃料供給ポンプ16の回転速度(ポンプ回転速度)Npは比例の関係である為、エンジン回転速度からポンプ回転速度Npを算出することが可能である。ステップ101では、上記により変換されたポンプ回転速度Npに基づいて燃料供給ポンプ16の使用域を示した図5から使用上限レール圧を設定し、ステップ102に進む。
なお、低回転速度域(大リフトにおける回転速度1000rpm以下)における使用上限レール圧は、燃料供給ポンプ16を構成するタペットが焼付くおそれのある閾値として設けられた低速側限界レール圧よりも小さくなるように設定されている。ここで、大リフト及び小リフトとは、プランジャのリフト量の大小を示している。大リフトと小リフトとでコモンレール圧力に対応するポンプ回転速度Npに差異がある。これは、リフト量が大きくなれば大きくなるほど、燃料供給ポンプ16内でのリフトの横滑り量が大きくなるためである。つまり、大リフトは小リフトに比べ多くの燃料をコモンレール20に吐出することができ、少ないポンプ回転速度Npで実レール圧を高めることが可能なのである。
燃料供給ポンプ16はエンジンが回転すると、連動して回転する。このとき、燃料供給ポンプ16は、低回転速度域においてポンプ回転速度Npが小さくなるほどに(駆動状態に応じて)、限界レール圧が減少している。これは、燃料供給ポンプ16が内燃機関の動力により駆動される潤滑機構を備えるため、ポンプ回転速度Npが低くなることで燃料タンク12より送られてくる潤滑用の燃料が少なくなることに起因している。この限界レール圧を超えて実レール圧が高くなると、燃料供給ポンプ16を構成するタペットが焼付いてしまい、結果として燃料供給ポンプ16を破損させるおそれがある。使用上限レール圧は、この限界レール圧よりも低く設定することにより、燃料供給ポンプ16を安全に使用できる上限値として決定している。
ステップ102では、上記により決定された使用上限レール圧から所定値βを引いた値を早期停止用目標レール圧として設定し、ステップ103に進む。実レール圧は、F/B制御を実行することで目標レール圧に追随させているため、目標レール圧を増加させた後に減少させても実レール圧がすぐにその変化に対応できず、オーバーシュートしてしまうことがある。所定値βは、実レール圧がオーバーシュートしても使用上限レール圧を超えることのない値として設定されている。
ステップ103では、アイドリングストップ実行条件(停止実行条件に該当)が成立したか否かを判定する。アイドリングストップ実行条件とは、アイドリングストップ許可条件における(i)〜(iv)を満たした状態が、エンジンのアイドリングストップを実際に実行するか否かの判定時間として設定された所定時間γ(第一所定時間に該当)よりも長く継続した場合を指す。
アイドリングストップ実行条件が成立しなかった場合(S103:NO)には、ステップ105に進む。アイドリングストップ実行条件が成立した場合(S104:YES)には、燃料噴射弁40による燃料噴射を停止し、ステップ105に進む。
ステップ105では、実レール圧が早期停止用目標レール圧よりも小さいか否かを判定する。実レール圧が早期停止用目標レール圧よりも小さくない場合(S105:NO)には、ステップ107に進み、燃料供給ポンプ16からの吐出量をF/B制御により減少させ、本制御を終了する。実レール圧が早期停止用目標レール圧よりも小さい場合(S105:YES)には、ステップ106に進み、燃料供給ポンプ16からの吐出量をF/B制御により増加させ、本制御を終了する。
次に、本制御システムを採用しなかった場合に起こりえる問題について、図3を参照して説明する。
図3における燃料噴射システム10の制御システムでは、アイドリングストップ許可条件を設定していないため、アイドリングストップ実行条件の成立により本制御が実行される。
アイドリングストップ実行条件が成立すると、燃料噴射弁40による燃料噴射を停止し、それと同時に燃料供給ポンプ16の吐出量指示値を最大に制御する(時間t1参照)。すると、少し遅れて燃料供給ポンプ16から燃料が吐出され、それに伴ってコモンレール20内の実レール圧が上昇する(時間t2参照)。
そして、エンジン回転速度が0になると、ポンプ回転速度も0のため燃料供給ポンプ16からの燃料の吐出は停止する。このときに、エンジン回転速度の低下に伴って使用上限レール圧が減少し、実レール圧が減少した使用上限レール圧よりも高くなってしまっていることがある(時間t3参照)。この場合、燃料供給ポンプ16を構成するタペットが焼付いてしまうおそれがある。
このような事態を回避するために考案されたECU50が実行する燃料噴射システム10の制御動作を、図4を参照して説明する。なお、本制御動作は図2の制御内容を時系列に沿って説明したものである。
アイドリングストップ許可条件が成立した際に、早期停止用目標レール圧を設定する(時間t0参照)。そして、PID制御等によるF/B制御により、早期停止用目標レール圧と圧力センサ22が検出するコモンレール20内の実レール圧との差圧に基づいて、燃料供給ポンプ16の吐出量指示値を設定する。
そして、アイドリングストップ実行条件が成立した際に、燃料噴射弁40による燃料噴射を停止する。この際、吐出量指示値の設定から少し遅れて、燃料供給ポンプ16からコモンレール20への燃料吐出が開始される(時間t1参照)。
燃料吐出に伴い、コモンレール20内の実レール圧が上昇し、ある時点でエンジン回転速度が減少を始める(時間t2参照)。このとき、エンジン回転速度が減少を始めた時点で、使用上限レール圧もまた減少してしまう。よって、早期停止用目標レール圧の算出方法に基づいて、エンジン回転速度の減少分だけ早期停止用目標レール圧もまた減少させる。燃料供給ポンプ16の吐出量指示値は、早期停止用目標レール圧の減少に伴い、実レール圧を減少させなくてはならないので、無吐出に設定する。
そして、吐出量指示値に従って燃料供給ポンプ16による燃料吐出を停止する。この際、F/B制御による応答遅れのために、燃料供給ポンプ16による燃料吐出が短時間でも継続してしまった場合に、実レール圧がオーバーシュートしてしまうことがある(時間t3参照)。しかし、早期停止用目標レール圧はオーバーシュートを考慮した値として設定されているため、実レール圧の最大ピークが使用上限レール圧を超えることを抑制する事ができる。
その後、エンジン回転速度が減少していき、完全に停止した時点で、目標レール圧を0に設定する(時間t4参照)。
以上詳述した本実施形態は、以下の効果を奏する。
・ECU50は、エンジンが停止する前に、燃料供給ポンプ16の吐出量を増加させるように調節する。このとき、圧力センサ22により検出される実レール圧が、燃料供給ポンプ16の駆動状態に応じた使用上限値としての使用上限レール圧よりも高くならないように調量弁18を制御する。燃料供給ポンプ16は、エンジンの動力により駆動される潤滑機構を備えるため、エンジンの回転速度の低下に伴って、潤滑剤の供給が減り、タペットに焼き付きが生じるおそれがある。このため、使用上限レール圧は、タペットの焼き付きが生じることなく安全に使用できる上限のレール圧として設定されている。したがって、燃料供給ポンプ16の使用限界を超えないように吐出量を増加させることで、燃料供給ポンプ16の破損を招くことなくエンジンの停止時間を短縮することが可能となる。
・ECU50は、アイドリングストップ許可条件が成立した場合に、燃料供給ポンプ16の吐出量を増加させるように調量弁18を制御する。このため、燃料供給ポンプ16の応答遅れを考慮して、燃料噴射の停止を待たずに燃料供給ポンプ16の吐出容量を増加させることで、燃料噴射停止時にポンプ負荷が増加しているようにすることが可能となる。
・ECU50は、圧力センサ22により検出されたコモンレール20内の燃料圧が、燃料供給ポンプ16の破損を招くおそれのある使用上限レール圧よりも低く設定された目標レール圧に近づくように、吐出量を調整する。このため、コモンレール20内の燃料圧が使用上限レール圧を超えることを抑制でき、燃料供給ポンプ16の破損を抑制する事が可能となる。
・目標レール圧は、使用上限レール圧から所定値β引いた値として設定されている。このため、オーバーシュートが発生して、実レール圧が使用上限レール圧よりも高くなることを抑制する事が可能となる。
・本実施形態では、停止実行条件が成立する前に、停止許可条件が成立する。停止許可条件が成立した際に、目標レール圧を設定するため、気筒内への燃料噴射が停止される前に燃料供給ポンプ16の吐出量を増加させるように調量弁18を制御することが可能となる。ひいては、燃料噴射の停止時に、実レール圧を上昇させることができる。
・使用上限レール圧はエンジンの回転速度に基づいて決定される。エンジンの回転速度からポンプ回転速度Npを算出できるため、ポンプ回転速度依存的に変化するコモンレール20の使用上限範囲を定めることが可能となる。
・ポンプ回転速度Npが低回転速度域である場合に、ポンプ回転速度Npが低くなるほどに使用上限レール圧は小さくなる。このため、ポンプ回転速度Npが低回転速度域である場合の使用上限レール圧を適正に設定することが可能となる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・使用上限レール圧は、ポンプ回転速度Npに基づいて決定されていた。このことについて、使用上限レール圧は、図5に記載の限界レール圧以下であれば、どのように使用上限レール圧を設けても構わない。具体的には、図5に記載の低速側限界レール圧を使用上限レール圧として設けてもよい。この場合、より大きなポンプ負荷を生じさせることができ、更なるエンジンの停止時間短縮が可能となる。
・ECU50は、アイドリングストップ許可条件が成立した場合に、燃料供給ポンプ16の吐出量を増加させるように目標レール圧を設定することとしていた。このことについて、必ずしもアイドリングストップ許可条件を設ける必要はない。具体的には、アイドリングストップを実行可能な条件が成立した場合に、できるだけ早いタイミングで燃料供給ポンプ16の吐出量を増加させるように目標レール圧を設定し、その後に燃料噴射弁40による燃料噴射が停止されるとしてもよい。
・アイドリングストップ許可条件及びアイドリングストップ実行条件について、共通して(i)〜(iv)の自動停止達成条件を満たしていなくてはならなかった。このことについて、更に条件を追加、又は削除してもよい。具体的には、(v)アクセルOFF(Acc<Acc0(所定値))という条件を加えたり、(i)の条件を削除したりしてもよい。
・早期停止用目標レール圧を設定する際、使用上限レール圧から所定値β引いた値を早期停止用目標レール圧と設定していた。このことについて、使用上限レール圧を所定値ω(ω>1)で割った商を早期停止用目標レール圧と設定してもよい。また、所定値βや所定値ωをエンジン運転状態等に応じて可変としてもよい。
・アイドリングストップ許可条件が成立した場合に、早期停止用目標レール圧を設定することとしていた。このことについて、実レール圧を使用上限レール圧内に収められるなら、必ずしも早期停止用目標レール圧を設ける必要はない。具体的には、予め実験などにより得られたデータに基づいて、燃料供給ポンプ16の吐出量指示値を固定値に設定し、所定時間の経過により燃料供給ポンプ16の吐出量指示値を0と制御する。このとき、固定値は、オーバーシュートが生じても実レール圧が使用上限レール圧を超えて上昇する可能性の低い値として設定される。
・上記実施形態は、通常のディーゼル車を対象に考案された制御装置であるが、ディーゼルハイブリッド車にも適用可能である。
10…燃料噴射システム、16…燃料供給ポンプ、18…調量弁、20…コモンレール、22…圧力センサ、40…燃料噴射弁、50…ECU。

Claims (8)

  1. 所定の停止条件の成立に基づいて自動的に停止される内燃機関が搭載した燃料噴射システム(10)に適用される制御装置(50)であって、
    前記燃料噴射システムは、
    前記内燃機関の動力により駆動される潤滑機構を備え、前記内燃機関の動力により駆動されて燃料の圧送を行う加圧ポンプ(16)と、
    前記加圧ポンプにより加圧された燃料を貯留するコモンレール(20)と、
    前記コモンレール内の燃料圧を検出するコモンレール圧検出手段(22)と、
    前記コモンレールに貯留された燃料を前記内燃機関の気筒内に噴射する燃料噴射弁(40)と、
    前記加圧ポンプの前記コモンレールへの吐出量を調節する吐出量制御手段(18)と、を備え、
    前記所定の停止条件とは、停止許可条件及び停止実行条件の二つにより構成され、
    前記停止実行条件の成立とは、所定の停止達成条件が前記内燃機関の停止を実行するか否かの判定時間として設けられた第一所定時間よりも長く継続した場合のことを示しており、
    前記停止許可条件の成立とは、前記所定の停止達成条件が、前記第一所定時間よりも短く設定された第二所定時間よりも長く継続した場合のことを示しており、
    前記停止許可条件が成立した場合に、前記制御装置は、前記内燃機関が停止する前に、前記コモンレール圧検出手段により検出される前記燃料圧が、前記加圧ポンプの駆動状態に応じた使用上限値としての使用上限レール圧よりも低くなるようにかつ、前記加圧ポンプの吐出量を増加させるように前記吐出量制御手段を制御することを特徴とする燃料噴射システムの制御装置。
  2. 前記制御装置は、前記所定の停止条件が成立した場合に、前記気筒内への燃料噴射が停止される前に前記加圧ポンプの吐出量を増加させるように前記吐出量制御手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射システムの制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記使用上限レール圧よりも低くなるように設定された目標レール圧に近づくように、前記吐出量を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射システムの制御装置。
  4. 前記目標レール圧は、前記使用上限レール圧よりも所定圧力低く設定されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射システムの制御装置。
  5. 前記所定の停止達成条件は、前記内燃機関を運転させるスイッチがONにされており、ブレーキペダルが所定量よりも多く踏まれ、車速が所定速度よりも遅く、バッテリの残容量が所定残容量よりも多く残っていることであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃料噴射システムの制御装置。
  6. 前記使用上限レール圧は、前記内燃機関の回転速度に基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃料噴射システムの制御装置。
  7. 前記内燃機関の回転速度が低回転速度域である場合に、前記回転速度が低くなるほどに前記使用上限レール圧は小さくなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃料噴射システムの制御装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の燃料噴射システムの制御装置と、
    前記内燃機関の動力により駆動される潤滑機構を備え、前記内燃機関の動力により駆動されて燃料の圧送を行う加圧ポンプと、
    前記加圧ポンプにより加圧された燃料を貯留するコモンレールと、
    前記コモンレール内の燃料圧を検出するコモンレール圧検出手段と、
    前記コモンレールに貯留された燃料を前記内燃機関の気筒内に噴射する燃料噴射弁と、
    前記加圧ポンプの前記コモンレールへの吐出量を調節する吐出量制御手段と、
    を備える燃料噴射システム。
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