JP6354349B2 - 振動検出装置と工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、振動検出装置と工作機械に関する。
工作機械は回転可能な主軸に工具を装着し工作物に対して工具を送ることで工作物に切削加工を施す。工作機械は切削加工における切り込み量を必要以上に大きくすると、加工中に、加工びびり振動が発生する。加工びびり振動は加工面の仕上げ精度を悪化する。加工びびり振動は自励びびり振動と強制びびり振動に分類できる。自励びびり振動は工具と工作物との間に生じる振動成分である。強制びびり振動は工作機械を振動源とする振動成分である。自励びびり振動又は強制びびり振動の何れの成分が発生しているかを特定することは、加工びびり振動を抑制回避する為に重要である。特許文献1が開示する工作機械の振動抑制装置は、フーリエ演算処理を用いて加工びびり振動の周波数を求める。特許文献2が開示する工作機械の振動検出装置は、比較的計算負荷が軽いデジタルフィルタ処理を用いて解析を行う。
特開2008−290186号公報 特開2012−206230号公報
フーリエ演算処理は計算負荷が高い。故に実時間で処理する為に高速なCPU又はフーリエ演算専用のプロセッサが必要になるので、費用面で問題点があった。デジタルフィルタ処理は計算負荷が軽く、費用面で利点があるが、フィルタによる遅れ時間がある。故に、びびり振動の発見が遅れ、検出精度が悪化するという問題点があった。
本発明の目的は、加工びびり振動の成分を迅速かつ高精度に特定できる振動検出装置と工作機械を提供することである。
本発明の第1態様に係る振動検出装置は、ワークを加工する加工機の加工びびり振動又は加工負荷を測定する測定手段と、前記測定手段によって測定した前記加工びびり振動又は前記加工負荷を解析する解析手段とを備えた振動検出装置において、前記解析手段は、前記測定手段が測定した前記加工びびり振動又は前記加工負荷から強制びびりを抽出する強制びびり検出部と、自励びびりを抽出する自励びびり検出部とを少なくとも備え、前記強制びびり検出部、前記自励びびり検出部が抽出した前記強制びびり、前記自励びびりのうち少なくとも一つを出力する出力手段を備え、前記測定手段は、モータの回転量とトルクに基づいて外乱トルクを推定する外乱オブザーバで構成し、前記強制びびり検出部、前記自励びびり検出部は、前記外乱オブザーバで推定した前記外乱トルクの移動分散値を算出することにより、前記加工びびり振動又は前記加工負荷に含まれる全ての周波数帯域のパワースペクトルを求める全帯域パワースペクトル計算部と、前記外乱オブザーバで推定した前記外乱トルクに含まれる加工時の工具の刃数と主軸回転数の積の整数倍の周波数のエネルギーを、前記外乱トルクの離散フーリエ変換を逐次的に求めるSliding DFT法によって抽出する複数の特定帯域パワースペクトル計算部とを備え、前記複数の特定帯域パワースペクトル計算部が計算した前記整数倍のエネルギーが有するパワースペクトルの合計を前記強制びびりとして検出し、前記全帯域パワースペクトル計算部で計算した前記全ての周波数帯域のパワースペクトルから、前記強制びびりのパワースペクトルを引くことにより、前記自励びびりを検出することを特徴とする。

故に第1態様は、加工機に生じた加工びびり振動、又は加工負荷の成分を容易かつ迅速に特定できる。作業者は出力手段が出力した結果から加工機に生じた加工びびり振動、又は加工負荷の成分を容易かつ迅速に把握できる。測定手段は、外乱オブザーバで構成するので、加工びびり振動又は加工負荷を精度良く測定できる。外部センサを必要としないので、費用増加を抑制できる。第1態様は全周波数帯域のパワースペクトルと、加工時の工具の刃数と主軸回転数の積の整数倍の周波数のエネルギーとを用いて、強制びびりが生じたか又は自励びびりが生じたかを精度良く解析できる。尚、特定帯域パワースペクトル計算部の数は、振動検出装置のサンプル時間等によって求まる解析可能な周波数、CPU性能等によって制限してもよい。第1態様は、少ないサンプル数で(短時間の測定で)全周波数帯域のパワースペクトルと、加工時の工具の刃数と主軸回転数の積の整数倍の周波数のパワースペクトルとを用いて、強制びびりが生じたか又は自励びびりが生じたかを精度良く解析できる。
第1態様において、前記出力手段は、前記強制びびり検出部、前記自励びびり検出部が夫々抽出した前記強制びびり、前記自励びびりの各パワースペクトルを時系列で出力してもよい。故に作業者は加工機に生じた強制びびり、自励びびりの各振幅を時系列で比較できる。
本発明の第2態様に係る工作機械は、第1態様の振動検出装置を備えたことを特徴とする。工作機械は第1態様の振動検出装置を備えているので、第1態様に記載の効果を得ることができる。
工作機械1に接続した振動検出装置10の構成を示すブロック図。 加工びびり振動検出処理の流れ図。 外乱オブザーバを適用した外乱トルクの推定手順を示す図。 側面加工実験の切削条件を示す表。 側面加工実験に用いた被削材9と工具8の位置関係を示す図。 回転速度6400rpmの条件下で推定した外乱トルクと時間との関係を示す表。 回転速度7700rpmの条件下で推定した外乱トルクと時間との関係を示す表。 /Nのリングバッファの概念図。 /Nのリングバッファの概念図。 k=10とした場合の周波数とパワースペクトルの関係を示すグラフ。 k=10.3とした場合の周波数とパワースペクトルの関係を示すグラフ。 sinω・k/Nのリングバッファの概念図。 cosω・k/Nのリングバッファの概念図。 リングバッファを用いた移動平均算出方法の説明図。 びびり種類判別手順の説明図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1に示す振動検出装置10は、工作機械1の主軸ヘッド5内部に回転可能に設けた主軸7に生じる「加工びびり振動」を検出し、該加工びびり振動の成分を特定する装置である。工作機械1は主軸7に装着した工具8でテーブル(図示略)上の被削材9を切削する機械である。
図1を参照し、振動検出装置10の構成を説明する。振動検出装置10は、CPU11、ROM12、RAM13、表示装置14、操作部15等を備える。CPU11は振動検出装置10の動作を統括制御する。ROM12は振動検出装置10の制御プログラム、加工びびり振動検出プログラムを含む各種プログラムを記憶する。加工びびり振動検出プログラムは、後述する加工びびり振動検出処理(図2参照)を実行する為のプログラムである。RAM13は各種データを一時的に記憶する。表示装置14はCPU11が出力したグラフ情報等を画面(図示略)に表示する。操作部15は振動検出装置10を操作する為の各種入力キー等を備える。
図2を参照し、加工びびり振動検出処理を説明する。CPU11は、工作機械1の加工中信号に基づき、工作機械1が加工中であることを認識すると、ROM12に記憶した加工びびり振動検出プログラムを読み込んで本処理を実行する。加工中信号とは、主軸7が回転中に工作機械1が出力する信号である。
先ず、CPU11は測定処理を実行する(S1)。CPU11は測定処理において工作機械1の切削加工中に発生する加工びびり振動を測定する。CPU11は主軸モータ6の外乱トルクを推定することで加工びびり振動を間接的に測定する。主軸モータ6は主軸7を回転する駆動源である。CPU11は主軸モータ6の電流モニタ値と主軸角速度に「外乱オブザーバ」を適用し、切削加工中の外乱トルクを推定する。CPU11は解析処理を実行する(S2)。CPU11はS1の測定処理で推定した外乱トルクを、後述するMV+MFTを用いたパワースペクトル解析により、切削加工中の加工びびり振動の成分を解析する。CPU11はS2の解析情報に基づいてグラフ情報を作成し、表示装置14に出力する(S5)。表示装置14は、CPU11から受信したグラフ情報に基づいてグラフを画面(図示略)に表示する。作業者は画面に表示したグラフを確認することにより、切削加工中にどのような振動成分が発生しているかを明確かつリアルタイムで迅速に把握できる。CPU11は工作機械1による切削加工が終了したか否か判断する(S6)。切削加工が継続している場合(S6:NO)、CPU11はS1に戻って処理を繰り返す。切削加工が終了した場合(S6:YES)、CPU11は加工びびり振動検出処理を終了する。以下、加工びびり振動検出処理の各処理における原理、手順、効果等について詳細に説明する。
測定処理における外乱オブザーバを用いたびびり振動の測定原理を説明する。工作機械1の主軸7における運動方程式は,モータトルクTと負荷トルクT(切削トルク、摩擦トルクの合計)を考慮して以下の数1のように表すことができる。
ω[rad/s]は主軸角速度である。I[A]は電流モニタ値である。J[kg/m]は主軸慣性モーメントである。K[Nm/A]は主軸モータ6のトルク定数である。
慣性モーメントとトルク定数は、機械的な構成やトルクリップルなどにより、夫々ΔJ、ΔKのばらつきがある。ばらつきは、通常、切削負荷と比べて微少であり無視できる。故に外乱トルクTdisは切削トルクTcutと摩擦トルクTfricの合計と定義される。故に、以下の数2のように、電流モニタ値と主軸角速度とから外乱トルクTdisを推定できる。
図1、図3に示すように、CPU11は測定処理において電流モニタ値をトルク情報として主軸モータ6から取得する。CPU11は取得した電流モニタ値とトルク定数によりトルク(T)を算出する。さらにCPU11は主軸モータ6に設けたエンコーダ6A(図1参照)より駆動軸の位置情報として主軸角速度(ω)を取得する。
主軸角速度を微分すると高周波域におけるノイズは大きくなる。図3に示すように、CPU11は測定処理においてローパスフィルタ(LPF)を用いて高周波ノイズを遮断して外乱トルクを推定する。推定可能な外乱トルクの周波数はLPFに依存する。CPU11は外乱トルクを推定する為に、LPFの遮断周波数をびびり振動周波数よりも高く設定する。故にCPU11は切削加工中の外乱トルクを推定できる。
加工びびり振動は、切り込み量の変化に伴う切削トルクの変動により発生する。上記したように、外乱トルクは切削トルクと摩擦トルクとの合計である。工作機械1において、ある操作間において主軸回転速度は一定であるので摩擦はほぼ一定である。故に振動検出装置10は、測定処理において外乱トルクをモニタリングすることで、加工びびり振動の発生要因である切削トルクの変動を検出できる。本実施形態は外部センサを必要としないので費用増加を抑止できる。
測定処理で推定される外乱トルクについて検証する。本実施形態は、測定処理において推定した外乱トルクを検証する為に、主軸7の回転速度を変えた2つの切削条件で、被削材9(図5参照)に対して同一の側面加工実験を行った。図4の表は、本実施例の切削条件を示している。側面加工実験は、直径10mmのスクエアエンドミル(図5に示す工具8)を用いた。側面加工実験は、3軸マシニングセンタである工作機械1を用いた。Z軸方向切り込み量を5〜24.5mmまで変化させる為に、図5のような被削材9を用いた。振動検出装置10のCPU11は、2つの切削条件で側面加工を行った場合の外乱トルクを推定した。推定した外乱トルクの時間変化を、図6(2)と図7(2)に夫々示している。
図6(2)に示すように、回転速度6400rpmの条件下で、切削加工した場合の外乱トルクによれば、測定開始後少しずつトルクが増加していき、5.5〜6.0秒の間で大きなびびり振動が発生している。図6(1)に示す被削材9の加工面の写真を見ても、びびり振動の増加に伴って表面にびびりマークが変化していく様子が観測できた。図6(4)は、被削材9の同じ範囲を触針式表面粗さ測定機で測定した結果である。触針式面表面粗さ計は、触針の先端が試料表面に直接触れる方式で、触針が試料表面の凹凸をなぞることにより、その針の動きを検知して表面粗さを測定する機械である。面粗さの変化の様子も、外乱トルクに現れたびびり振動、被削材9に表れたびびりマークと同じ傾向を示していることがわかった。
図7(2)に示すように、回転速度7700rpmの条件下で、切削加工した場合の外乱トルクによれば、測定開始後3.5〜5.0秒の間で大きなびびり振動が発生している。また、開始後0.5〜1.0秒の間と1.5秒から3.0秒の間にも、びびり振動によるトルクの上昇が見られた。しかし、図7(1)の加工面の写真を見ると、表面には3.5〜5.0秒の間のびびりによる加工表面の悪化は見られたものの、0.5〜1.0秒の間と1.5秒から3.0秒の間のびびりによる影響は見られなかった。これは、図7(4)に示すように、表面粗さ測定機による測定結果も同様で、3.5〜5.0秒の間の加工表面の悪化だけが確認できた。このことから、回転速度7700rpmの条件下の0.5〜1.0秒の間と1.5秒から3.0秒の間は、他とは異なる種類のびびりが生じていたと考えられる。
解析処理におけるパワースペクトルの計算について説明する。CPU11は、測定処理で推定した外乱トルクについて、MV+MFT法を用いて振動のパワースペクトルを計算する。MV(Moving Variance)とは移動分散値、MFT(Moving digital Fourier Transfer)とは移動離散フーリエ変換である。
MV(移動分散値)によるパワースペクトル密度の総和の導出について説明する。ある信号について、この信号の分散を取ると、その信号のパワースペクトルの平均値から直流成分を除いたものと等しくなる。MVは、この性質を使ってパワースペクトル密度の総和を求める手法を用いる。
分散値によってパワースペクトルが求まることを説明する。先ず、数列g[n]の周波数kについての離散フーリエ変換G[k]において、パワースペクトルPS(k)は次のように表される。
但し、
これに対して、逆離散フーリエ変換は、以下のような式になる。
ここで、g[n]のフーリエ級数展開を考えると、g[n]が実数数列と仮定するならば、以下のような展開ができる。
また、フーリエ級数A,Bは、以下のように求めることができる.
よって、
数列g[n]の分散値V[g]は以下のように表される。但し、E[g]は数列g[n]の期待値(平均値)である。つまり、フーリエ級数では直流成分を示すので、E[g]=A/2といえる.
従って、分散値は、以下のように示すことができる。
三角関数には直交性があるので、以下のような式が成り立つ。但し、mとnは自然数、Nは1より大きい整数とする。
数11に示した直交性を用いれば、数10は以下のように変換できる。
数12より、確かに実数数列g[n]の分散値は、離散フーリエ変換した際の直流成分を除く全周波数のパワースペクトルの平均値と一致する。厳密には、周波数1からN−1までのパワースペクトルの総和をN−1ではなく、Nで割った値が求まる点から、直流成分のパワースペクトルPS(0)を0としたパワースペクトルの平均値と一致するといえる。つまり、Nで割るという操作を行わなければ、直流成分を除くパワースペクトルの総和を求めることができる。
V[X]は、周波数Nまでのパワースペクトルの平均値である。ナイキスト周波数までのパワースペクトルの総和は、V[X]×N/2である。サンプル時間当たりのパワースペクトル(パワースペクトル密度)は、サンプル時間Nの時、V[X]/2である。
リングバッファを用いた、効率の良い移動平均方法について説明する。毎ステップ、入力をNで割った値をリングバッファに残してあるものとする。また、今までの入力の平均値を別に記憶しておくものとする。その上で、
(1)現状の平均値からリングバッファ内で一番古いサンプルXa/Nの値を引算する。
(2)新しいサンプルXa+NをNで割った値を平均値に足し、上書きする。
(1)と(2)を毎ステップ行うことで、サンプル数Nに依存せず、加減算2回と乗除算1回でN個のサンプルの移動平均処理を行うことができる。
図8,図9に示す2つのリングバッファを用いた、MVの効率の良い計算方法について説明する。図8は、x /Nのリングバッファである。図9は、x/Nのリングバッファである。分散値は数13の様に表すことができるので、これら2つのリングバッファを使って、(x /Nの総和)−(x/Nの総和の2乗)で計算する。リングバッファを用いた移動平均の計算は1ステップ当たり加減算2回と乗除算1回であるので、x /Nの総和を求めるリングバッファの計算には2乗の計算が含まれるため加減算2回と乗除算2回が必要である。同じくx/Nの総和の2乗を求めるには1ステップ当たり加減算2回と乗除算2回が必要である。これらを引き算したものがV[X]であり、サンプル時間当たりのパワースペクトルを求める為に2で割るので、Nサンプル時間当たりのパワースペクトルを求めるには標本数によらず各ステップ加減算5回、乗除算5回を要する。この時の計算オーダはO(1)になる。計算オーダはO(1)とはサンプル数が増えても計算量は変化しないことを示す。
MFT(移動フーリエ変換)によるパワースペクトルの計算方法について説明する。離散フーリエ変換(DFT)の定義式は、以下の通りである。
尚、kは解析周期、Nは解析対象のサンプル数である。
離散フーリエ変換結果を逐次的な操作で求める方法として、Sliding DFTが知られている。Sliding DFTは、例えば、非特許文献1(Eric Jacobsen and Richard Lyons, The Sliding DFT, IEEE SIGNAL PROCESSING MAGAZINE, pp.74-80, March 2003)に記載されたものである。Sliding DFTは、以下の式によって表される。
Sliding DFTを用いることで、特定の周波数kについてのスペクトルを計算オーダO(1)で求めることができる。尚、kは整数である。
ここで、サンプリング周波数Fs=1000[Hz]、解析区間N=100の場合を例にとると、解析時間T=Fs×N=0.1[s]で解析可能な周波数範囲は0〜500[Hz]である。解析周波数はFs×k/Nより10×k[Hz]となるので、周波数分解能は10[Hz]である。ここで、仮に1[Hz]の周波数分解能が必要であれば、Fsを1/10倍するかNを10倍すればよい。Fsを下げ過ぎると高周波域の解析が不可能になる。尚、高域の限界はナイキスト周波数であるサンプリング周波数の1/2までである。Nを10倍することを考えると、解析に必要な時間Tも10倍となり、びびり振動が変化してからそれを検出するまでの時間が長くなってしまう。
上記非特許文献1において、kは整数であるが、kに整数以外の値を用いることで解析時間と周波数分解能は変えずに、ピーク周波数の検出精度を高めることが出来る。例えば、図10は、k=10とした場合のピーク周波数の検出結果である。これに対し、図11は、k=10.3とした場合のピーク周波数の検出結果である。k=10.3とすると、解析する周波数は10×10.3=103Hzとなるので、103[Hz]の波形を検出する場合は、k=10を用いた場合よりも精度よく検出できる。
上記のように、DFTの定義式は、数15である。kが整数でない場合、kが整数である時と比較して位相がずれるので、ここで位相が任意に2πa/Nだけずれた変則的なフーリエ変換を考えると、
この時のパワースペクトルは、
であり、通常のDFTの結果と同一である。つまり、位相がずれていても、パワースペクトルは正しく計算出来る。
図12,図13に示すリングバッファを用いたMFTの計算方法について説明する。Xに回転因子e−j2πk(n/N)を乗算した値をリングバッファに残し続けた場合、解析区間n=m,m+1,…,m+N−1について、周波数kのパワースペクトルは、以下の式で求められる。
cos(−2πk・n/N)とサンプルXの積、及びsin(−2πk・n/N)とサンプルXの積を図12,図13に示す2つのリングバッファに残し、夫々に移動平均を適用する。図12は、xsinω・k/Nのリングバッファである。図13は、xcosω・k/Nのリングバッファである。この手法では、2つの移動平均処理を2つのリングバッファで行った後で加算するので、1周期あたりに加減算5回、乗除算2回の計算が必要な他、夫々の要素の計算として、乗除算を4回、三角関数演算を2回の処理が必要である。従って、合計で1周期あたり加減算5回、乗除算6回、三角関数演算2回という非常に少ない計算回数で、周波数kのスペクトルを求め続けることができる。また、この時の計算オーダはO(1)になる。
解析処理におけるびびり判別方法について説明する。CPU11は、測定処理で推定した外乱トルクについて、MV+MFT法によるパワースペクトルの計算を行う。CPU11は、切削加工中に発生した加工びびり振動が自励びびり振動か、又は強制びびり振動かを迅速に解析できる。MV+MFT法によるパワースペクトルの計算は、FFT解析と比較して解析サンプル数の制約がないため、分解能設定の自由度が高く、さらに計算負荷が小さい。故にCPU11は加工びびり振動の成分を迅速に解析できる。
自励びびりとは、再生効果とモードカップリングに起因して生じるびびりである。強制びびりとは、機械の共振周波数が加工により励起される工具接触周波数の整数倍の周波数をもつびびりである。この2種類の分類を、図15に示す手順で行う。
先ず、外乱オブザーバで推定した外乱トルクについて、振動の全周波数帯域のパワースペクトルを、MV法を用いた全帯域パワースペクトル計算部21によって求める。次に、工具接触周波数(加工時の工具の刃数と主軸回転数の積)の整数倍の振動の持つパワースペクトルを、MFT法を用いた複数の特定帯域パワースペクトル計算部22によって求める。工具接触周波数の整数倍の振動が持つパワースペクトルの合計が、強制びびり振動のパワースペクトルである。また、全帯域のパワースペクトルから強制びびり振動のパワースペクトルを引いたものが自励びびり振動のパワースペクトルとなる。
CPU11は各振動成分のパワースペクトルの解析結果に対応するグラフ情報を作成し、表示装置14に出力する。表示装置14は、CPU11から受信したグラフ情報に基づいてグラフを画面(図示略)に表示する。図6(3)と図7(3)は、表示装置14(図1参照)の画面に表示した各グラフを示している。図6(3)は、回転速度6400rpmの条件下で推定した外乱トルクのパワースペクトル解析結果を示すグラフである。図7(3)は、回転速度7700rpmの条件下で推定した外乱トルクのパワースペクトル解析結果を示すグラフである。図6(3)と図7(3)は何れも、自励びびり振動成分(Tself)、強制びびり振動(Tforced)、全帯域パワースペクトル(MV)を示している。
図6(3)において、工具接触周波数は6400rpm/60×2=213.3Hzである。解析時のサンプリング周波数は8000Hzであるので、ナイキスト周波数4000Hz以下の工具接触周波数の整数倍は、213Hz、426Hz、640Hz、853Hz、1066Hz、1280Hz、1493Hz、1706Hz、1920Hz、2133Hz、2346Hz、2560Hz、2773Hz、2986Hz、3200Hz、3413Hz、3626Hz、3840Hzである。これらの周波数のパワースペクトルを特定帯域パワースペクトル計算部22によって求めて加算したものを、強制びびり振動成分とした。また、全帯域のパワースペクトルから強制びびり振動のパワースペクトルを引いたものを、自励びびり振動成分とした。図6(3)を見ると、強制びびり振動成分は殆ど含まれておらず、ほぼ全てが自励びびり振動成分であることが分かる。
図7(3)において、工具接触周波数は7700rpm/60×2=256.7Hzである。解析時のサンプリング周波数は8000Hzなので、ナイキスト周波数4000Hz以下の工具接触周波数の整数倍は257Hz、513Hz、770Hz、1027Hz、1283Hz、1540Hz、1797z、2053Hz、2310Hz、2567Hz、2823Hz、3080Hz、3337Hz、3593Hz、3850Hzである。これらの周波数のパワースペクトルを特定帯域パワースペクトル計算部22によって求めて加算したものを、強制びびり振動成分とした。また、全帯域のパワースペクトルから強制びびり振動のパワースペクトルを引いたものを、自励びびり振動成分とした。図7(3)を見ると、0.5〜1.0秒の間と1.5秒から3.0秒の間は主として強制びびり振動が発生し、3.5〜5.0秒の間は主として自励びびり振動が発生していることが分かる。図7(4)の面粗さと比較して見ると、強制びびり振動は殆ど面粗さに関係しておらず、自励びびりが大きくなる3.5〜5.0秒の間で面粗さが大きく悪化していることが分かる。
従って、CPU11は、測定処理で推定した外乱トルクをMV+MFT法を用いてパワースペクトル解析を行うことで、加工びびり振動の成分を明確に特定できる。作業者は表示装置14の画面に表示した図6(3)、又は図7(3)のグラフを確認する。作業者は工作機械1の切削加工中に発生した加工びびり振動がどのような成分で発生しているかを明確かつ迅速に確認できる。さらに、工作機械1は加工びびり振動を抑制回避する為の重要情報として利用できる。
従来のFFTアルゴリズムの計算量オーダはO(N log N)(但し、Nは2のN乗)であるのに対し、MV+MFTの計算量オーダはO(1)である。サンプル数(解析区間)N=128の場合を例にとると、FFTの計算量は128×log128=896回の虚数演算になる。それに対して、MVの計算量は加減算5回、乗除算が5回、MFTの計算量は一つの周波数あたり、加減算5回、乗除算が6回である。FFTの計算方法は幾つかあるので、ここで詳しくは述べないが、たとえFFTの1ステップの計算が掛け算1回としても、MV+MFTの方が明らかに計算量が小さいことが分かる。また、MV+MFTの計算量オーダはO(1)なので、解析の分解能を上げる為にサンプル数を大きくすればするほど、この差は大きくなる。
上記説明において、工作機械1は本発明の加工機の一例である。図2のS1の処理を実行するCPU11は本発明の測定手段の一例である。S2の処理を実行するCPU11は本発明の解析手段の一例である。S5の処理を実行するCPU11は本発明の出力手段の一例である。主軸7は本発明の駆動軸の一例である。
以上説明したように、本実施形態の振動検出装置10は、加工びびり振動検出処理を実行する。この処理では、CPU11は先ず測定処理を実行する。CPU11は測定処理において切削加工中の外乱トルクを推定する。CPU11は解析処理を実行する。CPU11は解析処理において測定処理で推定した外乱トルクを、MV+MFTを用いたパワースペクトル解析により、切削加工中のびびり振動の成分、即ち、自励びびり振動か、強制びびり振動かを解析する。CPU11はS2で解析したデータに基づいてグラフ情報を作成し、表示装置14に出力する。表示装置14は、CPU11から受信したグラフ情報を画面(図示略)に表示する。作業者は画面に表示したグラフ情報を確認することにより、切削加工中にどのような振動を生じているかを明確かつ容易に把握できる。
また本実施形態では特に、CPU11は測定処理を実行する場合に、工作機械1の主軸モータ6に設けたエンコーダ6Aにより、主軸モータ6の駆動軸の位置情報を取得する。故に本実施形態は取得した駆動軸の位置情報に基づき、切削加工中の加工びびり振動を測定できる。
また本実施形態では特に、工作機械1の主軸モータ6の駆動軸の位置情報と、主軸モータ6の電流モニタ値とに外乱オブザーバを適用することで切削加工中の外乱トルクを容易かつ迅速に推定できる。
また本実施形態では特に、CPU11は解析処理において、MV+MFT処理を用いて外乱トルクのパワースペクトル解析を行う。故に本実施形態は、推定した外乱トルクから加工びびり振動の成分(自励びびり振動、強制びびり振動)を明確かつ迅速に特定できる。
なお、本発明の数値制御装置と移動経路修正方法は、上記実施形態に限らず、各種の変形が可能なことはいうまでもない。上記実施形態では、本発明の振動検出装置の一実施例として、加工びびり振動の検出専用の振動検出装置10を説明したが、所謂パーソナルコンピュータ等の汎用型の装置であってもよい。さらに、工作機械1を数値制御する数値制御装置であってもよい。この場合、加工びびり振動検出処理で得られた解析結果をフィードバックして、切削条件等を変更するようにしてもよい。
また本実施形態では、主軸モータ6の位置情報とトルク情報を用いて説明したが、例えば、X、Y、Z軸モータの情報を用いてもよいし、主軸、X、Y、Z軸の内から複数の情報を元に総合的に判断してもよい。X軸、Y軸、Z軸は、被削材9に対して工具8を直交する3軸(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)に移動させる制御軸である。X、Y、Z軸モータは、これら制御軸の駆動モータである。
また本実施形態では、縦型の工作機械1を例示して説明したが、本発明は主軸が略水平方向に延びる横型の工作機械であってもよい。
また本実施形態では、強制びびり振動と自励びびり振動の両方を表示装置14に表示しているが、何れか一方を表示するようにしてもよい。また、表示装置14において、使用者の選択操作によって、何れか一方のみを表示するようにしてもよい。
1 工作機械
5 主軸ヘッド
6 主軸モータ
6A エンコーダ
7 主軸
8 工具
9 被切削物
10 振動検出装置

Claims (3)

  1. ワークを加工する加工機の加工びびり振動又は加工負荷を測定する測定手段と、前記測定手段によって測定した前記加工びびり振動又は前記加工負荷を解析する解析手段とを備えた振動検出装置において、
    前記解析手段は、
    前記測定手段が測定した前記加工びびり振動又は前記加工負荷から強制びびりを抽出する強制びびり検出部と、自励びびりを抽出する自励びびり検出部とを少なくとも備え、
    前記強制びびり検出部、前記自励びびり検出部が抽出した前記強制びびり、前記自励びびりのうち少なくとも一つを出力する出力手段を備え、
    前記測定手段は、モータの回転量とトルクに基づいて外乱トルクを推定する外乱オブザーバで構成し、
    前記強制びびり検出部、前記自励びびり検出部は、
    前記外乱オブザーバで推定した前記外乱トルクの移動分散値を算出することにより、前記加工びびり振動又は前記加工負荷に含まれる全ての周波数帯域のパワースペクトルを求める全帯域パワースペクトル計算部と、
    前記外乱オブザーバで推定した前記外乱トルクに含まれる加工時の工具の刃数と主軸回転数の積の整数倍の周波数のエネルギーを、前記外乱トルクの離散フーリエ変換を逐次的に求めるSliding DFT法によって抽出する複数の特定帯域パワースペクトル計算部と
    を備え
    前記複数の特定帯域パワースペクトル計算部が計算した前記整数倍のエネルギーが有するパワースペクトルの合計を前記強制びびりとして検出し、
    前記全帯域パワースペクトル計算部で計算した前記全ての周波数帯域のパワースペクトルから、前記強制びびりのパワースペクトルを引くことにより、前記自励びびりを検出することを特徴とする振動検出装置。
  2. 前記出力手段は、前記強制びびり検出部、前記自励びびり検出部が夫々抽出した前記強制びびり、前記自励びびりの各パワースペクトルを時系列で出力することを特徴とする請求項1に記載の振動検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の振動検出装置を備えたことを特徴とする工作機械。
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