JP6354299B2 - 耐二次加工脆性に優れた440MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、自動車用高強度鋼板は適用される部品によっては耐食性が必要とされ、そのような場合には溶融亜鉛めっき鋼板が適用されている。また、溶融亜鉛めっきを行った後に合金化処理をした(合金化)溶融亜鉛めっき鋼板も適用されている。
さらに検討を加えた結果、下記の条件を満たす成分としたうえで、熱間圧延の仕上げ温度を800〜860℃とし、巻き取り温度を650〜760℃として熱間圧延を行うことで、冷間圧延・焼鈍・溶融亜鉛めっき及び合金化処理後の鋼板において所要の深絞り性を確保しつつ耐二次加工性を大幅に向上させることができ、耐二次加工性に優れた440MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造することができることを見出した。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
C:0.0040%未満、
Si:0.7%以下、
Mn:1.0〜2.5%、
P:0.05〜0.13%、
S:0.025%以下、
Al:0.005〜0.20%、
N:0.010%以下、
Ti:0.005〜0.035%、
Nb:0.005%未満、
B:0.0005〜0.0030%、
に制限し、
25×P+4×Si≦3.2
B*≧0.0005
ただし、B*=B−(11/14)〔N−(14/48)×Ti〕
〔右辺第二項はN−(14/48)×Ti>0のときのみ有効〕
C*≧0.0002
ただし、C*=C−(12/93)×Nb−(12/48)〔Ti−(48/14)×N〕
〔右辺第三項はTi−(48/14)×N>0のときのみ有効〕
110×Si+48×Mn+550×P≧150
を満足し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼板の表面に、Feを7〜15質量%含有する溶融亜鉛めっき層を有し、
平均r値≧1.5であり、−0.5≦Δr値≦0.5であることを特徴とする、耐二次加工脆性に優れた440MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
(2)質量%で、
C:0.0040%未満、
Si:0.7%以下、
Mn:1.0〜2.5%、
P:0.05〜0.13%、
S:0.025%以下、
Al:0.005〜0.20%、
N:0.010%以下、
Ti:0.005〜0.035%、
Nb:0.005%未満、
B:0.0005〜0.0030%、
に制限し、
25×P+4×Si≦3.2
B*≧0.0005
ただし、B*=B−(11/14)〔N−(14/48)×Ti〕
〔右辺第二項はN−(14/48)×Ti>0のときのみ有効〕
C*≧0.0002
ただし、C*=C−(12/93)×Nb−(12/48)〔Ti−(48/14)×N〕
〔右辺第三項はTi−(48/14)×N>0のときのみ有効〕
110×Si+48×Mn+550×P≧150
を満足し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋳片を熱間圧延し、更に、酸洗、冷間圧延及び焼鈍を施した後、Niプレめっきを行い、その後、溶融亜鉛めっき後、合金化処理を行い、鋼板の表面に、Feを7〜15質量%含有する溶融亜鉛めっき層を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際し、熱間圧延の仕上げ温度を800〜860℃とし、巻き取り温度を650〜760℃として熱間圧延を行うことを特徴とする、上記(1)に記載の耐二次加工脆性に優れた440MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
なお、上述のように、PとSiの添加量について、良好な耐二次加工脆性を確保するためには、25×P+4×Si≦3.2の条件を満たすことが必須である。
また、C、Ti、Nbを過剰に添加することなく440MPa以上の引張強度を確保するためには、110×Si+48×Mn+550×P≧150、の条件を確保することが必須である。
なお、上述のように、CとNbとTiとNの添加量について、良好な耐二次加工脆性を確保するためには、C*≧0.0002、ただし、C*=C−(12/93)×Nb−(12/48)〔Ti−(48/14)×N〕〔右辺第三項はTi−(48/14)×N>0のときのみ有効〕、の条件を確保することが必要である。C*の上限については特に規制するものではないが、0.0025%を超えるとr値や時効性が劣化するため、0.0025%以下とすることが望ましい。
なお、上述のように、BとNとTiの添加量について、良好な耐二次加工脆性を確保するためには、B*≧0.0005、ただし、B*=B−(11/14)〔N−(14/48)×Ti〕〔右辺第二項はN−(14/48)×Ti>0のときのみ有効〕、の条件を確保することが必要である。
平均r値については自動車用鋼板として必要な特性を考慮して、1.5以上であることが必要である。1.5未満であればサイドフレームアウターなどの自動車部品への適用が困難である。なお、平均r値は上記式1により求める。
本発明においては、上記の成分からなる鋼を常法で溶製し、鋳造する。得られた鋳片を
熱間圧延する。更に、酸洗、冷間圧延及び焼鈍を施した後、Niプレめっきを行い、その
後、溶融亜鉛めっき及び合金化処理を行う。
スポット溶接性や塗装性を向上させるために本発明では溶融亜鉛めっきを行った後に合金化処理を行う。具体的には溶融亜鉛めっき浴に浸漬した後、合金化処理を施すことで、めっき層中にFeが取り込まれ、塗装性やスポット溶接性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができる。合金化処理後のFe量が7質量%未満ではスポット溶接性が不十分となる。一方、Fe量が15質量%を超えるとめっき層自体の密着性を損ない、加工の際めっき層が破壊・脱落し金型に付着することで、成形時の疵の原因となる。したがって、合金化処理後のめっき層中Fe量の範囲は7%以上、15%以下とする。なお、溶融亜鉛めっき層はFe以外にNiプレめっきに由来するNi、溶融亜鉛めっき浴中に含まれているZn、Al及び不可避的不純物を含有している。
表1に示す組成の鋼を鋳造し、表2に示す条件で熱間圧延、冷間圧延、焼鈍を行った後、めっき量0.5g/m2のNiプレめっきを行い、20℃/秒の加熱速度で460℃まで加熱後、亜鉛めっき浴中で亜鉛めっきを行い、表2に示す条件で合金化加熱処理を行い、調質圧延を1.0%の伸び率で行った。冷間圧延率は80%、板厚は0.7mmとした。
Claims (2)
- 質量%で、
C:0.0040%未満、
Si:0.7%以下、
Mn:1.0〜2.5%、
P:0.05〜0.13%、
S:0.025%以下、
Al:0.005〜0.20%、
N:0.010%以下、
Ti:0.005〜0.035%、
Nb:0.005%未満、
B:0.0005〜0.0030%、
に制限し、
25×P+4×Si≦3.2
B*≧0.0005
ただし、B*=B−(11/14)〔N−(14/48)×Ti〕
〔右辺第二項はN−(14/48)×Ti>0のときのみ有効〕
C*≧0.0002
ただし、C*=C−(12/93)×Nb−(12/48)〔Ti−(48/14)×N〕
〔右辺第三項はTi−(48/14)×N>0のときのみ有効〕
110×Si+48×Mn+550×P≧150
を満足し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼板の表面に、Feを7〜15質量%含有する溶融亜鉛めっき層を有し、
平均r値≧1.5であり、−0.5≦Δr値≦0.5であることを特徴とする、耐二次加工脆性に優れた440MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。 - 質量%で、
C:0.0040%未満、
Si:0.7%以下、
Mn:1.0〜2.5%、
P:0.05〜0.13%、
S:0.025%以下、
Al:0.005〜0.20%、
N:0.010%以下、
Ti:0.005〜0.035%、
Nb:0.005%未満、
B:0.0005〜0.0030%、
に制限し、
25×P+4×Si≦3.2
B*≧0.0005
ただし、B*=B−(11/14)〔N−(14/48)×Ti〕
〔右辺第二項はN−(14/48)×Ti>0のときのみ有効〕
C*≧0.0002
ただし、C*=C−(12/93)×Nb−(12/48)〔Ti−(48/14)×N〕
〔右辺第三項はTi−(48/14)×N>0のときのみ有効〕
110×Si+48×Mn+550×P≧150
を満足し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋳片を熱間圧延し、更に、酸洗、冷間圧延及び焼鈍を施した後、Niプレめっきを行い、その後、溶融亜鉛めっき後、合金化処理を行い、鋼板の表面に、Feを7〜15質量%含有する溶融亜鉛めっき層を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際し、熱間圧延の仕上げ温度を800〜860℃とし、巻き取り温度を650〜760℃として熱間圧延を行うことを特徴とする、請求項1に記載の耐二次加工脆性に優れた440MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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JP2014094661A JP6354299B2 (ja) | 2014-05-01 | 2014-05-01 | 耐二次加工脆性に優れた440MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 |
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JP2014094661A JP6354299B2 (ja) | 2014-05-01 | 2014-05-01 | 耐二次加工脆性に優れた440MPa級高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2015212405A JP2015212405A (ja) | 2015-11-26 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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