JP5953693B2 - めっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法 - Google Patents
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Description
Induced Plasticity:変態誘起塑性)現象を利用しためっき密着性にも優れる溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法に関するものである。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)
表面層を厚さ0.1μm以上研削除去された冷延鋼板上にNiを0.2g/m 2 以上2.0g/m 2 以下プレめっきされた冷延鋼板の表面に溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、
質量%で、
C:0.05%以上、0.4%以下、
Si:0.01%以上、3.0%以下、
Mn:0.1%以上、3.0%以下、
P:0.04%以下、
S:0.05%以下、
N:0.01%以下、
Al:0.01%以上、2.0%以下、
Si+Al>0.5%、
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、
ミクロ組織が、体積分率で主相としてフェライトを40%以上含有し、残留オーステナイトを8%以上、下記に規定する3種類のマルテンサイト[1][2][3]のマルテンサイト[3]を含む2種以上と1%以上のベイナイト及び0〜10%のパーライトを含有し、且つ、前記3種類のマルテンサイト[1][2][3]がそれぞれ、体積分率で、
マルテンサイト[1]:0%以上、50%以下、
マルテンサイト[2]:0%以上、20%未満、
マルテンサイト[3]:1%以上、30%以下、
である鋼板の表面に、Feを7%未満含有し、残部がZn、Alおよび不可避的不純物からなる溶融亜鉛めっき層を有し、
引張強度TS(MPa)、全伸び率EL(%)、穴拡げ率λ(%)としてTS×ELが18000MPa・%以上、TS×λが35000MPa・%以上であり、引張強度980MPa以上有することを特徴とするめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
マルテンサイト[1]:C濃度(CM1)が0.8%未満で、硬さHv1が、
Hv1/(-982.1×CM1 2 +1676×CM1+189)≦0.60
マルテンサイト[2]:C濃度(CM2)が0.8%以上で、硬さHv2が、
Hv2/(-982.1×CM2 2 +1676×CM2+189)≦0.60
マルテンサイト[3]:C濃度(CM3)が0.8%以上で、硬さHv3が、
Hv3/(-982.1×CM3 2 +1676×CM3+189)≧0.80
(2)
表面層を厚さ0.1μm以上研削除去された冷延鋼板上にNiを0.2g/m 2 以上2.0g/m 2 以下プレめっきされた冷延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、
質量%で、
C:0.05%以上、0.4%以下、
Si:0.01%以上、3.0%以下、
Mn:0.1%以上、3.0%以下、
P:0.04%以下、
S:0.05%以下、
N:0.01%以下、
Al:0.01%以上、2.0%以下、
Si+Al>0.5%、
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、
ミクロ組織が、体積分率で主相としてフェライトを40%以上含有し、残留オーステナイトを8%以上、下記に規定する3種類のマルテンサイト[1][2][3]のマルテンサイト[3]を含む2種以上と1%以上のベイナイト及び0〜10%のパーライトを含有し、且つ、前記3種類のマルテンサイト[1][2][3]がそれぞれ、体積分率で、
マルテンサイト[1]:0%以上、50%以下、
マルテンサイト[2]:0%以上、20%未満、
マルテンサイト[3]:1%以上、30%以下、
である鋼板の表面に、Feを7〜15%含有し、残部がZn、Alおよび不可避的不純物からなる合金化溶融亜鉛めっき層を有し、
引張強度TS(MPa)、全伸び率EL(%)、穴拡げ率λ(%)としてTS×ELが18000MPa・%以上、TS×λが35000MPa・%以上であり、引張強度980MPa以上有することを特徴とするめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
マルテンサイト[1]:C濃度(CM1)が0.8%未満で、硬さHv1が、
Hv1/(-982.1×CM1 2 +1676×CM1+189)≦0.60
マルテンサイト[2]:C濃度(CM2)が0.8%以上で、硬さHv2が、
Hv2/(-982.1×CM2 2 +1676×CM2+189)≦0.60
マルテンサイト[3]:C濃度(CM3)が0.8%以上で、硬さHv3が、
Hv3/(-982.1×CM3 2 +1676×CM3+189)≧0.80
(3)
さらに、鋼中に質量%で、Cr:0.05%以上、3.0%以下、Mo:0.05%以上、1.0%以下、Ni:0.05%以上、3.0%以下、Cu:0.05%以上、3.0%以下、の1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
(4)
さらに、鋼中に質量%で、Nb:0.005%以上、0.3%以下、Ti:0.005%以上、0.3%以下、V:0.01%以上、0.5%以下の1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
(5)
さらに、鋼中に質量%で、B:0.0001%以上、0.1%以下を含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
(6)
さらに、鋼中に質量%で、Ca:0.0005%以上、0.01%以下、Mg:0.0005%以上、0.01%以下、REM:0.0005%以上、0.01%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
(7)
(1)、(3)〜(6)のいずれか1項に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、鋳造スラブを直接または一旦冷却した後1100℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、700℃以下の温度域にて巻き取り、酸洗、圧下率40%以上、70%以下の冷延を施し、730℃以上、900℃以下にて焼鈍し、600℃以上750℃以下の温度まで0.1℃/秒以上、20℃/秒以下の速さでの一次冷却において、(A)焼鈍温度を730℃以上、800℃未満とする、(B)一次冷却停止温度を600℃以上、700℃未満とする、(C)一次冷却の平均速度を0.1℃/秒以上、5.0℃/秒以下とする、の3つの条件(A)(B)(C)のうち、1種または2種以上の条件を満たし、さらにこの温度から450℃以下まで20℃/秒以上で冷却して、350℃以上、450℃以下の範囲で120秒以上保持し、冷却した後、鋼板の表面層を厚さ0.1μm以上研削除去し、Niを0.2g/m2以上、2.0g/m2以下プレめっきし、10℃/秒以上の昇温速度でさらにこの温度から(亜鉛めっき浴温度−40)℃以上(亜鉛めっき浴温度+50)℃以下に加熱後、亜鉛めっきすることを特徴とする引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
(8)
(2)〜(6)のいずれか1項に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、鋳造スラブを直接または一旦冷却した後1100℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、700℃以下の温度域にて巻き取り、酸洗、圧下率40%以上、70%以下の冷延を施し、730℃以上、900℃以下にて焼鈍し、600℃以上750℃以下の温度まで0.1℃/秒以上、20℃/秒以下の速さでの一次冷却において、(A)焼鈍温度を730℃以上、800℃未満とする、(B)一次冷却停止温度を600℃以上、700℃未満とする、(C)一次冷却の平均速度を0.1℃/秒以上、5.0℃/秒以下とする、の3つの条件(A)(B)(C)のうち、1種または2種以上の条件を満たし、さらにこの温度から450℃以下まで20℃/秒以上で冷却して、350℃以上、450℃以下の範囲で120秒以上保持し、冷却した後、鋼板の表面層を0.1μm以上研削除去し、Niを0.2g/m2以上、2.0g/m2以下プレめっきし、10℃/秒以上の昇温速度でさらにこの温度から(亜鉛めっき浴温度−40)℃以上、(亜鉛めっき浴温度+50)℃以下に加熱後、亜鉛めっきし、470℃以上、600℃以下で10秒以上、40秒以下の合金化加熱処理を行うことを特徴とする引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
本発明においては、上記の成分からなる鋼を常法で溶製し、鋳造する。得られた鋼片を直接または一旦冷却した後1100℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延する。1100℃未満では、材料の均質化が不十分となる。また、Ar3変態点未満では、フェライト加工組織が残るため、成形性の劣化を引き起こす。更に、酸洗、冷間圧延及び焼鈍を施した後、Niプレめっきを行い、その後、亜鉛めっきまたは、亜鉛めっき後、合金化加熱処理を行う。
スポット溶接性や塗装性が望まれる場合には、合金化処理によってこれらの特性を高めることができる。具体的には溶融亜鉛メッキ浴に浸漬した後、合金化処理を施すことで、めっき層中にFeが取り込まれ、塗装性やスポット溶接性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができる。合金化処理後のFe量が7%未満ではスポット溶接性が不十分となる。一方、Fe量が15%を超えるとめっき層自体の密着性を損ない、加工の際めっき層が破壊・脱落し金型に付着することで、成形時の疵の原因となる。したがって、合金化処理を行う場合のめっき層中Fe量の範囲は7%以上、15%以下とする。
本発明の鋼板のミクロ組織は、延性を十分確保するためにフェライト相を主相とした上で、安定な残留オーステナイトを十分確保し、残組織をベイナイトと以下に定める3種のマルテンサイト[1][2][3]とし、更にパーライトを含有してもよい。なお、各組織の含有率は体積分率で示す。
マルテンサイト[1]:C濃度(CM1)が0.8%未満で、硬さHv1が、
Hv1/(-982.1×CM12+1676×CM1+189)≦0.60 …式1
マルテンサイト[2]:C濃度(CM2)が0.8%以上で、硬さHv2が、
Hv2/(-982.1×CM22+1676×CM2+189)≦0.60 …式2
マルテンサイト[3]:C濃度(CM3)が0.8%以上で、硬さHv3が、
Hv3/(-982.1×CM32+1676×CM3+189)≧0.80 …式3
表1に示す組成の鋼を鋳造し、1200℃以上に再加熱した後、Ar3変態点以上で熱間の仕上げ圧延を終了し、冷却後、300℃から500℃の間で巻取りを行った。なお、表1〜3において、本発明の範囲外について下線を付して示した。熱延鋼板は、40%から70%の範囲で冷間圧延を行い焼鈍を実施した。個々の焼鈍条件を表2に示す。なお、一次冷却後、OA温度までの二次冷却速度はいずれも20℃/秒以上とした。表2に示す条件で、鋼板表面層の研削、Niプレめっきを行い、続いて、浴温460℃にて、亜鉛めっき及び合金化加熱処理を行い、調質圧延を0.2%の伸び率で行った。板厚は1.4mmとした。
Claims (8)
- 表面層を厚さ0.1μm以上研削除去された冷延鋼板上にNiを0.2g/m 2 以上2.0g/m 2 以下プレめっきされた冷延鋼板の表面に溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、
質量%で、
C:0.05%以上、0.4%以下、
Si:0.01%以上、3.0%以下、
Mn:0.1%以上、3.0%以下、
P:0.04%以下、
S:0.05%以下、
N:0.01%以下、
Al:0.01%以上、2.0%以下、
Si+Al>0.5%、
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、
ミクロ組織が、体積分率で主相としてフェライトを40%以上含有し、残留オーステナイトを8%以上、下記に規定する3種類のマルテンサイト[1][2][3]のマルテンサイト[3]を含む2種以上と1%以上のベイナイト及び0〜10%のパーライトを含有し、且つ、前記3種類のマルテンサイト[1][2][3]がそれぞれ、体積分率で、
マルテンサイト[1]:0%以上、50%以下、
マルテンサイト[2]:0%以上、20%未満、
マルテンサイト[3]:1%以上、30%以下、
である鋼板の表面に、Feを7%未満含有し、残部がZn、Alおよび不可避的不純物からなる溶融亜鉛めっき層を有し、
引張強度TS(MPa)、全伸び率EL(%)、穴拡げ率λ(%)としてTS×ELが18000MPa・%以上、TS×λが35000MPa・%以上であり、引張強度980MPa以上有することを特徴とするめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
マルテンサイト[1]:C濃度(CM1)が0.8%未満で、硬さHv1が、
Hv1/(-982.1×CM1 2 +1676×CM1+189)≦0.60
マルテンサイト[2]:C濃度(CM2)が0.8%以上で、硬さHv2が、
Hv2/(-982.1×CM2 2 +1676×CM2+189)≦0.60
マルテンサイト[3]:C濃度(CM3)が0.8%以上で、硬さHv3が、
Hv3/(-982.1×CM3 2 +1676×CM3+189)≧0.80 - 表面層を厚さ0.1μm以上研削除去された冷延鋼板上にNiを0.2g/m 2 以上2.0g/m 2 以下プレめっきされた冷延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、
質量%で、
C:0.05%以上、0.4%以下、
Si:0.01%以上、3.0%以下、
Mn:0.1%以上、3.0%以下、
P:0.04%以下、
S:0.05%以下、
N:0.01%以下、
Al:0.01%以上、2.0%以下、
Si+Al>0.5%、
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、
ミクロ組織が、体積分率で主相としてフェライトを40%以上含有し、残留オーステナイトを8%以上、下記に規定する3種類のマルテンサイト[1][2][3]のマルテンサイト[3]を含む2種以上と1%以上のベイナイト及び0〜10%のパーライトを含有し、且つ、前記3種類のマルテンサイト[1][2][3]がそれぞれ、体積分率で、
マルテンサイト[1]:0%以上、50%以下、
マルテンサイト[2]:0%以上、20%未満、
マルテンサイト[3]:1%以上、30%以下、
である鋼板の表面に、Feを7〜15%含有し、残部がZn、Alおよび不可避的不純物からなる合金化溶融亜鉛めっき層を有し、
引張強度TS(MPa)、全伸び率EL(%)、穴拡げ率λ(%)としてTS×ELが18000MPa・%以上、TS×λが35000MPa・%以上であり、引張強度980MPa以上有することを特徴とするめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
マルテンサイト[1]:C濃度(CM1)が0.8%未満で、硬さHv1が、
Hv1/(-982.1×CM1 2 +1676×CM1+189)≦0.60
マルテンサイト[2]:C濃度(CM2)が0.8%以上で、硬さHv2が、
Hv2/(-982.1×CM2 2 +1676×CM2+189)≦0.60
マルテンサイト[3]:C濃度(CM3)が0.8%以上で、硬さHv3が、
Hv3/(-982.1×CM3 2 +1676×CM3+189)≧0.80 - さらに、鋼中に質量%で、
Cr:0.05%以上、3.0%以下、
Mo:0.05%以上、1.0%以下、
Ni:0.05%以上、3.0%以下、
Cu:0.05%以上、3.0%以下、
の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。 - さらに、鋼中に質量%で、
Nb:0.005%以上、0.3%以下、
Ti:0.005%以上、0.3%以下、
V:0.01%以上、0.5%以下、
の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。 - さらに、鋼中に質量%で、
B:0.0001%以上、0.1%以下を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。 - さらに、鋼中に質量%で、
Ca:0.0005%以上、0.01%以下、
Mg:0.0005%以上、0.01%以下、
REM:0.0005%以上、0.01%以下
の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。 - 請求項1、3〜6のいずれか1項に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、
鋳造スラブを直接または一旦冷却した後1100℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、700℃以下の温度域にて巻き取り、酸洗、圧下率40%以上、70%以下の冷延を施し、730℃以上、900℃以下にて焼鈍し、600℃以上750℃以下の温度まで0.1℃/秒以上、20℃/秒以下の速さでの一次冷却において、(A)焼鈍温度を730℃以上、800℃未満とする、(B)一次冷却停止温度を600℃以上、700℃未満とする、(C)一次冷却の平均速度を0.1℃/秒以上、5.0℃/秒以下とする、の3つの条件(A)(B)(C)のうち、1種または2種以上の条件を満たし、さらにこの温度から450℃以下まで20℃/秒以上で冷却して、350℃以上、450℃以下の範囲で120秒以上保持し、冷却した後、鋼板の表面層を厚さ0.1μm以上研削除去し、Niを0.2g/m2以上、2.0g/m2以下プレめっきし、10℃/秒以上の昇温速度でさらにこの温度から(亜鉛めっき浴温度−40)℃以上(亜鉛めっき浴温度+50)℃以下に加熱後、亜鉛めっきすることを特徴とする引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 請求項2〜6のいずれか1項に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、
鋳造スラブを直接または一旦冷却した後1100℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、700℃以下の温度域にて巻き取り、酸洗、圧下率40%以上、70%以下の冷延を施し、730℃以上、900℃以下にて焼鈍し、600℃以上750℃以下の温度まで0.1℃/秒以上、20℃/秒以下の速さでの一次冷却において、(A)焼鈍温度を730℃以上、800℃未満とする、(B)一次冷却停止温度を600℃以上、700℃未満とする、(C)一次冷却の平均速度を0.1℃/秒以上、5.0℃/秒以下とする、の3つの条件(A)(B)(C)のうち、1種または2種以上の条件を満たし、さらにこの温度から450℃以下まで20℃/秒以上で冷却して、350℃以上、450℃以下の範囲で120秒以上保持し、冷却した後、鋼板の表面層を0.1μm以上研削除去し、Niを0.2g/m2以上、2.0g/m2以下プレめっきし、10℃/秒以上の昇温速度でさらにこの温度から(亜鉛めっき浴温度−40)℃以上、(亜鉛めっき浴温度+50)℃以下に加熱後、亜鉛めっきし、470℃以上、600℃以下で10秒以上、40秒以下の合金化加熱処理を行うことを特徴とする引張強度980MPa以上有するめっき密着性と成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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