JP6354070B2 - 切屑除去装置および切屑除去方法 - Google Patents

切屑除去装置および切屑除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、フライス切削等の切削加工において、加工物上に乗った切屑を送風により除去する切屑除去装置および切屑除去方法に関する。
フライス加工で平面切削を行った場合、加工物の水平面上に切屑が堆積する。加工物上の切屑は、切削油剤などの液体により洗い流すのが一般的である。切屑の除去に液体が使用できない環境、例えば、加工物を冷却できない、或いは、液体循環設備を設けることができないといった環境では、切屑を吸引して回収する方法や、圧縮空気噴射ノズルや送風機(ファン、ブロア)を使用して切屑を吹き飛ばす方法が用いられる。なお、液体が使用できない環境としては、熱間でのフライス加工が挙げられる。
特許文献1には、切削刃物の周辺に、吹出口と、この吹出口に送風を行う送風装置を設けた切屑除去装置が開示されている。
また、特許文献2には、加工工具による板材の切削部に向けて圧縮空気噴射ノズルから空気を噴射し、切屑を切削部から排除する切削除去装置が開示されている。
実開平5−49309号公報 実願平5−56345号公報
特許文献1では、送風開始後、一定時間が経過すると、加工物の加工面上に切屑が滞留してしまうという問題がある。また、切削対象が鉄系の材料である場合には、滞留した切屑を飛ばすために非常に大型の送風装置が必要となるが、切屑除去装置を設置する寸法が制約されるという問題もある。
また、特許文献2で提案された方法の場合では、圧縮空気噴射ノズルにより送風を行っているため、吹出口から遠方になると急激に風速が低下して、切屑を飛ばすために必要な風速を得ることが困難である。
本発明は、このような問題に対してなされたものであり、加工面上の切屑を効率よく排出することができる切屑除去装置および切屑除去方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために、以下のような特徴を有している。
[1] 加工物を切削する際に発生する切屑を除去する切屑除去装置であって、
加工物の水平面上の一端から他端に向って主送風を行う送風手段Aと、
送風手段Aとは別の角度から補助送風を行う送風手段Bと、を備え、
送風手段Aの流れ場と送風手段Bの流れ場の少なくとも一部が交差する切屑除去装置。
[2] 送風手段Bの送風は、加工物に対して垂直方向に送風を行う垂直成分を有する[1]に記載の切屑除去装置。
[3] 送風手段Bの送風は、加工物に対して水平方向に送風を行う水平成分を有する[1]又は[2]に記載の切屑除去装置。
[4] 送風手段Aは、ファン又はブロアであり、
送風手段Bは、ファン、ブロア又は圧縮空気噴射ノズルである[1]乃至[3]のいずれかに記載の切屑除去装置。
[5] 送風手段Bがファン又はブロアの場合には、該ファン又はブロアの送風を絞って加工物上に送るダクトを設ける[4]に記載の切屑除去装置。
[6] 送風手段Bは、加工物を切削する切削刃が取付けられた主軸の回転部に設けられた羽根である[2]に記載の切屑除去装置。
[7] 送風手段Bは、加工物を切削する回転する切削刃に設けられた羽根である[2]に記載の切屑除去装置。
[8] [4]に記載の切屑除去装置であって、
送風手段Bは、さらに、加工物を切削する切削刃が取付けられた主軸の回転部に設けられた羽根又は加工物を切削する回転する切削刃に設けられた羽根を有する切屑除去装置。
[9] 送風手段Aの送風の中心軸と送風手段Bの送風の中心軸は交わらない[1]乃至[8]のいずれかに記載の切屑除去装置。
[10] 加工物を切削する際に発生する切屑を除去する切屑除去方法であって、
加工物の水平面上の一端から他端に向って水平方向に主送風を行うと共に、該主送風とは別の角度から補助送風を行い、該2方向からの送風の流れ場の少なくとも一部を交差させる切屑除去方法。
[11] 2方向からの送風の中心軸は交わらない[10]に記載の切屑除去方法。
本発明に係る切屑除去装置および切屑除去方法によれば、効率よく切屑を排出することができる。
加工物の加工面近傍に切屑が滞留する様子を示す図である。 切屑の滞留が連鎖的に発生する様子を示す図である。 切屑の排出方向と送風手段の風向きが順方向である場合を示す図であり、(a)は送風手段から送風を開始した直後の様子を示す図であり、(b)は一定時間経過したときの様子を示す図である。 切屑の排出方向と送風手段の風向きが逆方向である場合を示す図であり、(a)は送風手段から送風を開始した直後の様子を示す図であり、(b)は一定時間経過したときの様子を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る切屑除去装置の平面図である。 本発明の実施の形態1に係る切屑除去装置の側面図である。 本発明の実施の形態1に係る切屑除去装置をフライス加工装置の移動方向から見た図である。 本発明の実施の形態1に係る切屑除去装置の送風手段の送風方向を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る切屑除去装置の効果を示す図であり、切屑除去装置を側面から見た図である。 本発明の実施の形態1に係る切屑除去装置の効果を示す図であり、切屑除去装置を上から見た図である。 本発明の実施の形態1に係る切屑除去装置の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る切屑除去装置の平面図である。 本発明の実施の形態2に係る切屑除去装置の側面図である。 本発明の実施の形態2に係る切屑除去装置をフライス加工装置の移動方向から見た図である。 本発明の実施の形態2に係る切屑除去装置の切削刃周辺を拡大した図である。 本発明の実施の形態2に係る切屑除去装置の変形例を示す図であり、切削刃周辺を拡大した図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
発明者らは、加工面上に切屑が滞留する原因について検討を行った。
図1に示すように、加工物1の加工面に、送風手段3から水平方向に送風を行うと、加工面近傍に境界層2が発生する。境界層2では、送風手段3からの送風の速度が低下しており、切屑1aが滞留する。図2に示すように、一度切屑1aが加工物1上に滞留すると、滞留した切屑1aの風下で風力不足となり、切屑1aの滞留が連鎖的に起こる。
さらに、別の観点から検討した切屑1aが滞留する原因を、図3および図4を用いて説明する。図3および図4は、加工物1を上から見た図である。加工物1は、時計回りに回転する切削刃4によって切削されている。切削刃4によって切削された直後の加工物1の切屑1aは、紙面左側から右側に排出される。
切屑1aの排出方向に対して、送風手段3の送風方向が順方向および逆方向とで、切屑1aが滞留する様子を説明する。なお、切屑1aは、切削条件により様々な形状となるが、ここでは、切屑1aの形状は、螺旋形状であるとする。
図3は、送風手段3が切削刃4の左側に配置され、送風手段3の風向きが紙面左側から右側の場合、すなわち、切屑1aの排出方向と送風手段3の風向きが順方向である場合である。
切屑1aの排出方向と送風手段3の風向きが順方向である場合には、送風手段3が送風を開始した直後は、図3(a)に示すように、切屑1aが紙面左側から右側へ流れはじめるが、図3(b)に示すように、送風開始後、一定時間が経過すると、切屑1aは、送風手段3から風を受ける面積が最小の状態、すなわち、切屑1aの螺旋の中心軸が送風方向に揃った状態で、送風の流れ場上に滞留する。
図4は、送風手段3が切削刃4の右側に配置され、送風手段3の風向きが紙面右側から左側の場合、すなわち、切屑1aの排出方向と送風手段3の風向きが逆方向である場合である。
切屑1aの排出方向と送風手段3の風向きが逆方向である場合、送風手段3が送風を開始した直後は、図4(a)に示すように、切屑1aが紙面右側から左側へ流れはじめる。そして、図4(b)に示すように、送風開始後、一定時間が経過すると、切屑1aは、送風手段3から風を受ける面積が最小の状態、すなわち、切屑1aの螺旋の中心軸が送風方向に揃った状態で、送風の流れ場上に滞留する。
発明者らは、切屑1aが境界層2に滞留するという問題に対しては、加工物に対して垂直方向に送風を行って境界層2を乱すことで、境界層2から切屑1aを排出し、送風手段3の流れ場に入れることで境界層2に滞留する切屑1aを除去できると考えた。
また、切屑1aの螺旋の中心軸が送風方向に揃った状態で、送風の流れ場上に滞留するという問題に対しては、送風手段3とは別の角度から、送風を行うことで、切屑1aの向きを変化させて、送風手段3からの送風を受けやすくし、切屑1aを除去できると考えた。
そして、上述のような2つの原因による切屑1aの滞留を低減させるためには、送風手段3とは別の送風手段によって、水平方向に送風を行う水平成分と垂直方向に送風を行う垂直成分を有するように、斜め上方から送風を行うことで効率的に切屑1aを除去できると考えた。
[実施の形態1]
図5乃至図7は、本発明に係る切屑除去装置を、門型の汎用フライス加工装置(切削加工装置)に設置した例を示している。図5は、本発明の実施の形態1に係る切屑除去装置の平面図であり、図6は、その側面図であり、図7は、フライス加工装置の移動方向から見た図である。
フライス加工装置100は、レール12上を移動することにより、水平に置かれた加工物1の上面をX方向に移動する門型フレーム13と、門型フレーム13に設置されY方向に移動するクロスヘッド14と、クロスヘッド14に設置されZ方向に移動する主軸15で構成されている。主軸15の先端には、切削刃16が取り付けられている。
本発明に係る切屑除去装置は、主送風を行う送風手段17と、送風手段17とは別の角度から補助送風を行う送風手段18とを有している。
送風手段17は、門型フレーム13のY方向の一端に固定され、門型フレーム13のX方向の移動に追従して移動する。送風手段17は、加工物1の上面を、Y方向の一端から他端に向かって水平方向に送風を行う。送風手段17は、Y方向の一端から他端に向かって切屑1aを排出する。送風手段17は、Y方向の一端から他端に向かって切屑1aを運び出すため、所定の風力が必要となる。例えば、送風手段17は、送風機(ファン又はブロア)によって構成することができる。一般に、ファンは、圧縮比が1.1以下のものをいい、ブロアは、圧縮比が1.1〜2.0程度のものをいう。
送風手段18は、クロスヘッド14に設置され、クロスヘッド14のY方向の移動に追従して移動する。送風手段18は、送風手段17の流れ場と送風手段18の流れ場の少なくとも一部が交差するように送風を行う。ここで、「流れ場の少なくとも一部が交差する」とは、互いの流れ場が影響し合う領域を有することをいう。ただし、両者の流れ場は、互いの流れを邪魔しないよう、主流である送風手段17の流れ場の垂直断面において、送風手段18の流れ場と交差する断面積が、全体の断面積の30%以下であることが好ましい。なお、送風手段17と送風手段18が同程度の風量で、両者の流れ場の中心軸同士が交差する場合には、主流である送風手段17の風向きが送風手段18の送風によって変わってしまうため、本発明の排出効果が小さくなる。
送風手段18は、加工物に対して斜め上方から送風を行う。
送風手段18は、境界層を乱す、若しくは切屑1aの向きを変えられることができればよいため、送風手段17よりも風力の小さいものを用いることができる。例えば、送風手段18は、ファン、ブロアの他、圧縮空気噴射ノズルを用いることができる。
図8は、本発明の実施の形態に係る切屑除去装置の送風手段の送風方向を示す図である。図8(a)および(b)は、送風手段17の送風方向と送風手段18の送風方向との関係を示す概要図であり、図8(a)は、送風手段17の送風方向と送風手段18の送風方向との関係を上から見た図であり、図8(b)は、送風手段17の送風方向と送風手段18の送風方向との関係を側面から見た図である。
図8(a)に示すように、送風手段17と送風手段18を上から見た場合、送風手段17の中心軸と送風手段18の中心軸とのなす角をθとすると、|θ|が20°〜160°となるように、送風手段18を配置することが好ましい(斜線部分の範囲)。このように送風手段18を配置することで、効率よく切屑1aの向きを回転させることができる。なお、送風手段18は、送風手段17と同じ方向の送風成分を持たせることで、換言すれば|θ|を90°以下とすることで、より大きな風力で、切屑1aをY方向に排出することができる。
図8(b)に示すように、送風手段17と送風手段18を側面から見た場合、送風手段17の中心軸(水平方向)と送風手段18の中心軸とのなす角をθとすると、θが20°〜160°となるように、送風手段18を配置することが好ましい(斜線部分の範囲)。これにより、効率よく境界層から切屑1aを排出することができる。
なお、上述のようなθの範囲と、θの範囲は、いずれか一方のみを満足するように送風手段18を配置してもよく、両方を満足するように送風手段18を配置してもよい。
また、送風手段17と送風手段18は、送風の中心軸が交わらないように配することが好ましい。このように、送風の中心軸をオフセットするような向きに配置することで、互いの送風を邪魔せずに、それぞれの作用を阻害せずに済み、少量の風力で効率的に切屑1aを除去することができる。
次に、このように構成された切屑除去装置の動作について説明する。
切削加工により発生した切屑1aは、本発明に係る切屑除去装置により、以下の順序で除去される。
(1)大部分の切屑1aは、送風手段17からの風力によりY方向(図5の紙面下方から上方)に移動し、加工物1の上面から吹き飛ばされる。
(2)切屑1aは、送風手段17からの送風により発生する境界層に堆積するが、送風手段18の垂直成分の送風を受けることにより、この境界層が乱されて、切屑1aが境界層の外に追い出される。
(3)また、切屑1aの一部は、送風手段17の風向と切屑1aの螺旋形状の軸方向が一致したところで送風手段17からの送風の影響が小さくなり、一度は加工物1の表面に堆積するが、送風手段18により螺旋形状の軸方向が、送風手段17の風向とは異なる方向に回転させられる。
(4)境界層の外に追い出された切屑1aおよび送風手段17の風向とは異なる方向に回転させられた切屑1aは、送風手段17の風力を受けるようになり、送風手段17の送風によってY方向に移動する推進力を受け、加工面から吹き飛ばされる。
なお、図5乃至7では、送風手段17は、切削刃から切屑が排出される側に設置したが、門型フレームのY方向反対側に設置してもよい。また、Y方向の両端に送風手段17を設置し、切削方向やY方向の切削位置に応じて、両端の送風手段17を切替えて使用してもよい。
このように構成された切屑除去装置の作用について説明する。図9および図10は、本発明の効果を示す概要図である。
図9に示すように、送風手段17から送風を行うことにより、加工物1の上面には、境界層が形成されるが、加工物1に対し送風手段18から垂直成分の送風を行うことにより、切屑1aを境界層から浮かすことができる。そして、境界層2から浮き上がった切屑1aを、送風手段17によって、加工面から排出することができる。
また、図10に示すように、送風手段17から送風を行うことにより、加工物1上に、切屑1aの向きが送風手段17の送風方向に揃って滞留するが、加工物1に対し送風手段18から水平成分の送風を行うことにより、切屑1aの向きを変化(回転)させることができる。そして、向きが変わった切屑1aを、送風手段17によって、加工面から排出することができる。
また、本発明では、2つの送風手段(送風手段17と送風手段18)を設置することにより、1つの送風手段を設置するよりも、それぞれの送風手段を小型化することができ、低コスト化、コンパクト化することができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の設計変更を行うことができる。例えば、上述の説明では、送風手段18は、加工面の斜め上方から送風を行うとして説明したが、送風手段17と別の角度であれば、垂直方向のみ若しくは水平方向のみに送風を行うように構成してもよい。
また、送風手段18を、図11に示すように、送風機(ファン又はブロア)18Aと、送風機18Aの吹出口に設置された先細のダクト18Bにより構成してもよい。圧縮空気噴射ノズルよりも風力の大きい送風機18Aと、送風機18Aの吹出口に設置された先細のダクト18Bを用いることで、十分な風力を得ると共に、ダクト18Bにより送風手段17の気流を邪魔しないような方向から風力を絞って送風することにより、任意の方向から送風することができる。
また、送風手段18として圧縮空気噴射ノズルを使用してもよい。圧縮空気噴射ノズルを使用すれば、気流の圧力源を、配管等で別の場所に設置することができるというメリットがある。圧縮空気噴射ノズル自体は小型であるため、Z方向に昇降する主軸15に取り付けることが可能となる。主軸15に取り付けた圧縮空気噴射ノズルは、切削刃16と一体となって移動するため、常に加工物の表面に気流を当てることができる。ファン又はブロアといった送風機に比べると、圧縮空気噴射ノズルは、送風面積が小さくなるため、切削刃16の近傍でスポット的に切屑1aを浮き上がらせる場合により効果的である。
[実施の形態2]
図12乃至15は、本発明の実施の形態2に係る切屑除去装置を示す図である。実施の形態2では、実施の形態1の送風手段18の代わりに、送風手段19が設けられている。なお、他の構成については、実施の形態1とほぼ同一であるため、同一符号を付すことによりその説明を省略する。
図12乃至図15は、本発明の実施の形態2に係る切屑除去装置を、門型の汎用フライス加工装置(切削加工装置)に設置した例を示している。図12は、本発明の実施の形態2に係る切屑除去装置の平面図であり、図13は、その側面図であり、図14は、フライス加工装置の移動方向から見た図である。また、図15は、切屑除去装置の切削刃周辺を拡大して示した図である。
実施の形態2では、切削刃16が取付けられる主軸15の回転部15aに、複数の羽根を取り付けたものを、送風手段19としている。送風手段19は、加工物1に対して垂直方向から補助送風を行う。送風手段19は、主軸15に設置され、主軸15のY方向の移動に追従して移動する。送風手段19は、送風手段17の主送風の流れ場と送風手段19の補助送風の流れ場とが立体的に交差するように送風を行う。
送風手段19は、境界層を乱す、若しくは切屑1aの向きを変えられることができればよいため、送風手段17よりも風力の小さいものを用いることができる。送風手段19の風力は、切削工具の回転数、羽根の形状、角度、枚数により適宜設定することができる。
たとえば、切削工具の回転数は切削条件で決まるため、送風手段19の風力を小さくするために、羽根の枚数を減らして、羽根の水平面に対する角度を小さくすればよい。
送風手段19の羽根は、回転時に切削刃16が偏心しないよう、2枚以上を回転部15aに等間隔に設置させることが好ましい。
送風手段17と送風手段19は、送風の中心軸が交わらない(オフセット)ように配することが好ましい。このように、送風手段17と送風手段19の送風の中心軸をオフセットするように配置することで、互いの送風を邪魔せずに、それぞれの作用を阻害せずに済み、少量の風力で効率的に切屑1aを除去することができる。
送風手段19の送風中心は、主軸15と同一であるため、送風手段17の主送風の中心軸を主軸15の中心からずらすことで、送風手段17と送風手段19の中心とをオフセットさせることができる。
次に、このように構成された切屑除去装置の動作について説明する。
切削加工によって発生した切屑1aは、本形態の切屑除去装置により、以下の順序で除去される。
(1)大部分の切屑1aは、送風手段17からの風力によりY方向(図12の紙面下方から上方)に移動し、加工物1の上面から吹き飛ばされる。
(2)切屑1aは、送風手段17からの送風により発生する境界層に堆積するが、送風手段19の垂直成分の送風を受けることにより、この境界層が乱されて、切屑1aが境界層の外に追い出される。
(3)また、切屑1aの一部は、送風手段17の風向と切屑1aの螺旋形状の軸方向が一致したところで送風手段17からの送風の影響が小さくなり、一度は加工物1の表面に堆積するが、送風手段19の垂直成分の送風を受けることにより螺旋形状の軸方向が、送風手段17の風向とは異なる方向に回転させられる。
(4)境界層の外に追い出された切屑1aおよび送風手段17の風向とは異なる方向に回転させられた切屑1aは、送風手段17の風力を受けるようになり、送風手段17の送風によってY方向に移動する推進力を受け、加工面から吹き飛ばされる。
なお、図12乃至14では、送風手段17は、切削刃16から切屑が排出される側に設置したが、門型フレームのY方向反対側に設置してもよい。また、Y方向の両端に送風手段17を設置し、切削方向やY方向の切削位置に応じて、両端の送風手段17を切替えて使用してもよい。
図16は、本発明の実施の形態2の変形例を示す図である。図16では、送風手段19の羽根が、切削刃16に取付けられている。このように、送風手段19は、切削刃16自体に取付けるようにしてもよい。
なお、補助送風を行う送風手段として、実施の形態1の送風手段18と実施の形態2の送風手段19を組み合わせて用いてもよい。具体的には、主送風を行う送風手段17と、補助送風を行う送風手段18(図15)および送風手段19(図16)を設けるように構成してもよい。
1 加工物
1a 切屑
2 境界層
3 送風手段
4 切削刃
12 レール
13 門型フレーム
14 クロスヘッド
15 主軸
16 切削刃
17 送風手段
18 送風手段
18A ファン又はブロア
18B ダクト
19 送風手段
100 フライス加工装置

Claims (7)

  1. 加工物を切削する際に発生する切屑を除去する切屑除去装置であって、
    加工物の水平面上の一端から他端に向って主送風を行う送風手段Aと、
    送風手段Aとは別の角度から補助送風を行う送風手段Bと、を備え、
    送風手段Aの流れ場と送風手段Bの流れ場の少なくとも一部が、前記加工物の加工面で交差し、
    前記送風手段Bの送風は、加工物に対して水平方向に送風を行う水平成分を有し、前記送風手段Aと送風手段Bを上から見た場合に、前記送風手段Aの中心軸と送風手段Bの中心軸とのなす角をθ とすると、|θ |が90°以下となるように前記送風手段Aおよび送風手段Bが配置される切屑除去装置。
  2. 送風手段Bの送風は、加工物に対して垂直方向に送風を行う垂直成分を有する請求項1に記載の切屑除去装置。
  3. 送風手段Aは、ファン又はブロアであり、
    送風手段Bは、ファン、ブロア又は圧縮空気噴射ノズルである請求項1または2に記載の切屑除去装置。
  4. 送風手段Bがファン又はブロアの場合には、該ファン又はブロアの送風を絞って加工物上に送るダクトを設ける請求項3に記載の切屑除去装置。
  5. 送風手段Aの送風の中心軸と送風手段Bの送風の中心軸は交わらない請求項1乃至のいずれかに記載の切屑除去装置。
  6. 加工物を切削する際に発生する切屑を除去する切屑除去方法であって、
    加工物の水平面上の一端から他端に向って水平方向に主送風を行うと共に、該主送風とは別の角度から前記水平方向に補助送風を行い、該2方向からの送風の流れ場の少なくとも一部を前記加工物の加工面で交差させ、
    前記主送風と前記補助送風を上から見た場合に、前記主送風の中心軸と前記補助送風の中心軸とのなす角をθ とすると、|θ |が90°以下となるように前記主送風および前記補助送風を行う切屑除去方法。
  7. 2方向からの送風の中心軸は交わらない請求項に記載の切屑除去方法。
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