JP6348762B2 - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ホワイトバランス補正および色差補正を行う画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムに関する。
アナログ信号は信号値が連続的に変化し得るのに対して、デジタル信号は所定の量子化単位でしか変化することができない。このために、本来の信号値からの変化量が例えば輝度信号において生じると、偽輪郭が表れることがある。
こうした偽輪郭を低減する技術として、例えば、特許第4301627号公報には、映像信号の最小量子化単位の2倍の変化をビット落ち部分として検出し、最小量子化単位の変化に補正する偽輪郭補正技術が記載されている。
一方、カラー画像に対するホワイトバランス処理が、画像処理の1つとして従来より行われている。このホワイトバランス処理は、色成分毎に異なるゲインを乗算して、白色部分が白く見えるようにカラーバランスを調整する処理である。
具体的にホワイトバランス処理においては、ある色成分に1倍以上のホワイトバランスゲインを乗算し、他のある色成分にはホワイトバランスゲインを乗算しない(あるいは乗算するホワイトバランスゲインが1である)、等の処理が行われる。
ところが、このようなホワイトバランス処理を行うと、処理後の階調精度が色成分毎に異なってしまうことになり、グラデーション中に色ノイズである偽色(偽色輪郭)が表れることがある。
このような偽色を低減する技術として、例えば特開2013−223061号公報には、色成分毎にホワイトバランスゲインが乗算された画像データの、色差データを算出し、無彩色グラデーション中の色ノイズが目立つ色差範囲内の色差データを小さくする色ノイズ低減技術が記載されている。該公報に記載の技術によれば、無彩色グラデーション中の色付きを軽減する効果が期待でき、また、ホワイトバランスゲインによる階調精度の劣化が改善される効果も期待できる。
ところで、近年のデジタルカメラには、撮像データを高速で読み出すことができる撮像駆動モードを備えたものがあり、高速連写撮影を行う場合、あるいは動きが滑らかな高速フレームレートのライブビュー表示を行う場合などに利用されている。このような高速読み出しは、低ビットの(つまりビット精度が低い)撮像データを読み出すことで実現されている。
特許第4301627号公報 特開2013−223061号公報
しかしながら、上記特許第4301627号公報では、ホワイトバランス処理に関する言及がなされておらず、2倍よりも大きいホワイトバランスゲインが乗算される場合に、最小量子化単位の2倍よりも大きい変化が生じてしまうことが考慮されていない。従って、該公報に記載の技術を用いただけでは、ホワイトバランス処理後の色輪郭が残ってしまうことがある。
また、上記特開2013−223061号公報では、ホワイトバランス処理に関する言及はあるものの、色成分毎に乗算されるゲインが異なることに起因して、ゲインに応じた階調数の偽色輪郭が生じてしまうことについては考慮されていない。従って、ゲインを考慮されずに設定される色差範囲では、色輪郭を解消できない、あるいは色輪郭以外の部分の色まで消してしまう、という場合が生じてしまう。
さらに、上記各公報は、上述したような高速読み出しで得られるビット精度の低い撮像データを、画像処理における処理ビット精度のデータに変換する際に、偽色輪郭の階調数も変化してしまうことについて考慮がなされていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ホワイトバランスゲインが色成分毎に異なっても、無彩色画像部分の色付きを適切に軽減することができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを提供することを目的としている。
本発明のある態様による画像処理装置は、画像データの各色成分に、各色成分毎のホワイトバランスゲインをそれぞれ乗算してホワイトバランス補正を行うホワイトバランス補正部と、前記ホワイトバランス補正後の前記画像データの色差成分を画素毎に算出する色差算出部と、処理対象画素の全ての前記色差成分が所定の色差補正範囲内である場合に、該処理対象画素について、前記色差成分を小さくする色差補正処理を行う色差補正部と、前記色差補正部よりも前段側において、前記画像データのビット精度を、前記色差補正部の処理ビット精度に変換するビット精度変換部と、前記ビット精度変換部によるビット精度の変換が、精度拡大である場合には拡大率に応じて前記色差補正範囲を広く、精度縮小である場合には縮小率に応じて前記色差補正範囲を狭くするように設定する色差補正範囲設定部と、を具備している。
本発明のある態様による画像処理方法は、画像データの各色成分に、各色成分毎のホワイトバランスゲインをそれぞれ乗算してホワイトバランス補正を行うホワイトバランス補正ステップと、前記ホワイトバランス補正後の前記画像データのビット精度を、後述の色差算出ステップの処理ビット精度に変換するビット精度変換ステップと、前記画像データの色差成分を画素毎に算出する色差算出ステップと、処理対象画素の全ての前記色差成分が所定の色差補正範囲内である場合に、該処理対象画素について、前記色差成分を小さくする色差補正処理を行う色差補正ステップと、前記ビット精度変換ステップによるビット精度の変換が、精度拡大である場合には拡大率に応じて前記色差補正範囲を広く、精度縮小である場合には縮小率に応じて前記色差補正範囲を狭くするように設定する色差補正範囲設定ステップと、を有している。
本発明のある態様による画像処理プログラムは、コンピュータに、画像データの各色成分に、各色成分毎のホワイトバランスゲインをそれぞれ乗算してホワイトバランス補正を行うホワイトバランス補正ステップと、前記ホワイトバランス補正後の前記画像データのビット精度を、後述の色差算出ステップの処理ビット精度に変換するビット精度変換ステップと、前記画像データの色差成分を画素毎に算出する色差算出ステップと、処理対象画素の全ての前記色差成分が所定の色差補正範囲内である場合に、該処理対象画素について、前記色差成分を小さくする色差補正処理を行う色差補正ステップと、前記ビット精度変換ステップによるビット精度の変換が、精度拡大である場合には拡大率に応じて前記色差補正範囲を広く、精度縮小である場合には縮小率に応じて前記色差補正範囲を狭くするように設定する色差補正範囲設定ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムによれば、ホワイトバランスゲインが色成分毎に異なっても、無彩色画像部分の色付きを適切に軽減することが可能となる。
本発明の実施形態1における画像処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図。 上記実施形態1における画像処理部の構成を示すブロック図。 上記実施形態1の画像処理部により行われる画像処理を示すサブルーチンのフローチャート。 上記実施形態1において、図3のステップS6における色ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態1において、図4のステップS15におけるホワイトバランスゲイン対応調整の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態1において、図4のステップS16におけるビット精度変換対応調整の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態1において、R色差低減係数Krのグラフの例を示す図。 上記実施形態1において、B色差低減係数Kbのグラフの例を示す図。 上記実施形態1において、色差および輝度値が所定範囲内である画素データの処理例を示す図。 上記実施形態1において、R色差が所定範囲外である画素データの処理例を示す図。 上記実施形態1において、輝度値が所定範囲外である画素データの処理例を示す図。 上記実施形態1において、R成分とG成分とでホワイトバランスゲインが異なることにより生じる色ノイズを説明するための線図。 上記実施形態1において、図12に示した色ノイズが除去された様子を示す線図。 上記実施形態1において、B色成とG成分とでホワイトバランスゲインが異なることにより生じる色ノイズを説明するための線図。 上記実施形態1において、図14に示した色ノイズが除去された様子を示す線図。 上記実施形態1において、色差dRに対するR色差低減係数Krの基本特性の例を示す図。 上記実施形態1において、色差dBに対するB色差低減係数Kbの基本特性の例を示す図。 上記実施形態1において、ホワイトバランスゲインに対応して補正されたR色差低減係数Krの特性の例を示す図。 上記実施形態1において、ホワイトバランス補正により1階調分の色差dB1の色ノイズが生じる例を示す線図。 上記実施形態1において、図19に示した色ノイズが2ビット分のビット精度変換により拡大した様子を示す線図。 上記実施形態1において、ビット精度変換に対応して補正されたB色差低減係数Kbの特性の例を示す図。 上記実施形態1において、輝度範囲を3つに分けてR,B色差低減係数を用意した例を示す図表。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図22は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は画像処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態は、撮像機能を備える撮像装置に画像処理装置を適用したものであり、撮像装置の具体的な一例はデジタルカメラである。
図1に示すように、撮像装置は、レンズ1と、レンズ駆動部2と、レンズ駆動制御回路3と、撮像素子4と、撮像回路5と、アナログ/デジタル(A/D)変換部6と、バス7と、SDRAM8と、画像処理部9と、LCDドライバ10と、LCD11と、JPEG処理部12と、メモリインターフェイス(I/F)13と、記録媒体14と、操作部15と、フラッシュ(Flash)メモリ16と、マイクロコンピュータ17と、を備えている。
レンズ1は、被写体の光学像を撮像素子4に結像するための光学系である。このレンズ1は、フォーカスレンズ、あるいはズームレンズ等の複数のレンズにより構成されているものであっても良い。
レンズ駆動部2は、フォーカス調整、あるいは電動ズームレンズである場合にはさらにズーム調整等を行うために、レンズ1を駆動するものである。
レンズ駆動制御回路3は、マイクロコンピュータ17の指令に従って、レンズ駆動部2を制御し動作させる。
撮像素子4は、撮像面に複数の画素が2次元状に配置されていて、レンズ1により結像された被写体の光学像を光電変換して画像信号を出力するものである。この撮像素子4は、複数の色成分を有する画像信号を出力するカラー撮像素子であるものとするが、CCD、CMOS、単板、三板等の特定の構成に限定されるものではない。また、本実施形態の撮像素子4は、通常読出モードと、この通常読出モードよりも高いフレームレートで読み出しを行う高速読出モードと、で動作可能となっているものとする。
撮像回路5は、撮像素子4から出力された画像信号にCDS(相関二重サンプリング)処理やAGC(自動利得制御)処理等のアナログ処理を施すものである。
A/D変換部6は、撮像回路5により処理された画像信号をデジタル信号(以下、画像データという)に変換する。ここに、A/D変換部6から出力される画像データのビット精度は、通常読出モードのときよりも、高速読出モードのときの方が低いものとする。具体例としては、通常読出モードのときには10ビットのデジタル信号に変換されるが、高速読出モードのときには8ビットのデジタル信号に変換される、等である。
バス7は、撮像装置内のある場所から他の場所へ、各種のデータや命令等を転送する転送路である。A/D変換部6から出力された画像データは、このバス7を介してSDRAM8へ転送される。
SDRAM8は、画像データを含む、撮像装置の内部で発生した各種のデータを一時的に記憶する記憶部である。このSDRAM8は、画像処理部9が画像処理を行う際のバッファメモリとしても使用される。
本実施形態における画像処理装置の一例としての画像処理部9は、入力された画像データに後述するような各種の画像処理を行う。
LCDドライバ10は、画像処理部9により処理された画像データ、または記録媒体14から読み出されJPEG処理部12で伸張された画像データなどを映像信号に変換してLCD11に出力する。
LCD11は、LCDドライバ10から入力された映像信号により画像を表示する表示装置である。なお、ここでは表示装置として液晶ディスプレイ(LCD)を例に挙げたが、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)などの、その他の表示デバイスを用いたものであっても勿論構わない。
JPEG処理部12は、画像を記録する際に画像処理部9により処理された画像データを圧縮し、画像を再生する際に圧縮されている画像データを伸張するものである。ここに、圧縮/伸張方式としては、静止画像に対して例えばJPEGやTIFF等が用いられ、動画像に対して例えばMPEGやH.264等が用いられる。
メモリI/F13は、マイクロコンピュータ17等が記録媒体14にアクセスして、記録媒体14への書き込みや、記録媒体14からの読み出しを行うためのインターフェイスである。
記録媒体14は、JPEG処理部12によって圧縮された画像データにヘッダ情報を付加して作成された画像ファイル等を、不揮発に記録するものである。この記録媒体14は、例えば、撮像装置に対して着脱自在なメモリカードとして構成されている。従って、記録媒体14は、撮像装置に固有の構成でなくても構わない。
操作部15は、撮像装置に対する各種の操作入力を行うためのものである。この操作部15には、例えば、撮像装置の電源をオン/オフするための電源ボタン、静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モード、ホワイトバランスモードなどを設定するためのモード設定ボタン、撮影開始を指示入力するためのレリーズボタンなどが含まれている。
ここに、ホワイトバランスモードにおいては、撮影された画像に応じて自動的にホワイトバランス補正を行うオートホワイトバランスモードを設定可能である他に、ユーザが光源の種類を、昼間太陽光、夕方太陽光、電球、蛍光灯などから選択する手動設定も可能となっている。
また、モード設定ボタンにより静止画撮影モードまたは動画撮影モードが設定されている場合には、さらに、通常読出モードと高速読出モードとを選択操作することも可能となっている。
なお、ここでは操作部15の例として操作ボタンを挙げたが、同様の機能をタッチパネルによって実現しても良いし、その他の構成を採用しても構わない。
フラッシュ(Flash)メモリ16は、マイクロコンピュータ17が実行する処理プログラム(例えば、後述する図3〜図6に示すような処理を行うための画像処理プログラム)や、撮像装置の動作に必要な各種のパラメータを不揮発に記憶する、コンピュータにより読み取り可能な一時的でない記録媒体である。ここに、Flashメモリ16が記憶するパラメータとしては、色ノイズ低減処理の要否を判断するための色差範囲や輝度値範囲を示す閾値、色ノイズ低減処理に用いる色差低減係数Kの基本特性データ(図16および図17参照)、ホワイトバランス補正用のホワイトバランスゲイン、色マトリクス演算用の色マトリクス係数、ガンマ変換用のガンマテーブルなどが、幾つかの例として挙げられる。
マイクロコンピュータ17は、上述したような撮像装置内の各部を統括的に制御する制御部である。
次に、図2は、画像処理部9の構成を示すブロック図である。
この画像処理部9は、ビット精度変換部21と、オプティカルブラック(OB)減算部22と、ホワイトバランス補正部23と、同時化処理部24と、色差算出部25と、色差補正部26と、色マトリクス演算部27と、ガンマ変換部28と、を有している。
ビット精度変換部21は、色差補正部26よりも前段側において、入力された画像データのビット精度を、色差補正部26の処理ビット精度に変換するものである。画像処理部9は、例えば、処理対象とする画像データのビット精度が、通常読出モードのときのビット精度となるように設計される。従ってこの場合には、色差補正部26の処理ビット精度も、通常読出モードのときのビット精度に一致する。これに対して、高速読出モードのときにA/D変換部6から出力される画像データのビット精度は、上述したように通常読出モードのときのビット精度とは異なり、つまり処理ビット精度とは異なる。そこで、ビット精度変換部21は、画像処理部9に入力される画像データのビット精度が処理ビット精度と異なる場合に、一致させるようにビット精度変換を行うものである。
OB減算部22は、画像データからオプティカルブラック成分を減算するOB減算処理を行い、暗電流成分を低減するものである。
ホワイトバランス補正部23は、入力された画像データの各色成分に、各色成分毎のホワイトバランスゲインをそれぞれ乗算してホワイトバランス補正処理を行う。ここに、ホワイトバランス補正部23が用いるホワイトバランスゲインは、オートホワイトバランスモードであれば、取得された画像データに基づき算出される。また、ユーザが光源の種類を、昼間太陽光、夕方太陽光、電球、蛍光灯などから選択している場合には、選択された光源の種類に応じて予め定められているホワイトバランスゲインが用いられる。そして、ホワイトバランス補正部23により用いられた各色成分毎のホワイトバランスゲインは、図2に点線矢印で示すように、色差補正部26へ出力される。
同時化処理部24は、撮像素子4が例えば単板撮像素子であって、1画素に付き1色成分しか得られない場合に、1画素にカラー画像を構成する全色成分が揃うように補間処理を行う。具体的に、撮像素子4が原色ベイヤー配列のカラーフィルタを供えた単板撮像素子である場合には、全ての画素に赤色(R)成分、緑色(G)成分、青色(B)成分が揃うように同時化処理が行われる。
色差算出部25は、ホワイトバランス補正処理および同時化処理が行われた後の画像データの色差成分を画素毎に算出する。
色差補正部26は、処理対象画素の全ての色差成分が所定の色差補正範囲内である場合に、その処理対象画素について、色差成分を小さくする色差補正処理を行う。この色差補正部26は、ホワイトバランス補正部23から入力されたホワイトバランスゲインに基づいて、色差補正範囲を、ホワイトバランスゲインが大きいほど広く、小さいほど狭くするように設定する色差補正範囲設定部としての機能をさらに備えている。
これら色差算出部25および色差補正部26は、入力された画像データの無彩色(白色や灰色を含む無彩色を、以下では便宜的に白色などという)部分に生じる色輪郭等の色ノイズを低減する色ノイズ低減処理を行う色ノイズ低減処理部を構成している。
色マトリクス演算部27は、ホワイトバランス補正の結果に応じた色マトリクス演算を画像データに行って、画像データを特定の色空間上にマッピングする色マトリクス演算処理を行う。
ガンマ変換部28は、入力された画像データの階調特性を例えば表示装置の特性に合わせて変換するガンマ変換処理を行う。
ビット精度変換部21によりビット精度変換がなされた画像データを処理する画像処理部9内の各部の内の、OB減算部22、ホワイトバランス補正部23、同時化処理部24、色マトリクス演算部27は線形処理を行う線形処理部であり、ガンマ変換部28は非線形処理を行う非線形処理部である。つまり、色ノイズ低減処理部を構成する色差算出部25および色差補正部26は、非線形処理部よりも前段に配置されている。後述するように、色差補正部26による色差補正処理の対象となる色差補正範囲は、入力信号と出力信号との比率(信号の増減率)によって変化するが、非線形処理ではこの増減率が複雑となる(例えば、ガンマ変換を例に挙げれば、信号の輝度値によって増減率が異なる)。従って、色差補正部26による色ノイズ低減処理は、色差補正範囲を信号の増幅率に応じて変化させるために、画像データに対して行われる任意の非線形画像処理よりも前段において行うようにすることが好ましい。
続いて、撮像装置におけるライブビュー表示動作および撮影動作の概要について説明する。
撮像装置の電源がオンになると、マイクロコンピュータ17は、Flashメモリ16からプログラムコードを順次読み込み、処理を開始する。
ライブビュー表示が開始されると、マイクロコンピュータ17は、撮像素子4に所定の露光時間の露光を行わせ、画像信号を出力させる。出力された画像信号は、撮像回路5によりアナログ処理が施され、A/D変換部6によりデジタル信号に変換され、バス7を介してSDRAM8に記憶される。露光動作の結果としてSDRAM8に記憶された画像データは、画像処理部9により画像処理が施され、SDRAM8に再び記憶される。画像処理の結果としてSDRAM8に記憶された画像データは、LCDドライバ10により読み出され、映像信号に変換されてLCD11に出力される。これにより、LCD11には、撮像素子4で得られた画像信号に対応した画像が表示される。この撮像素子4による露光からLCD11による表示までの一連の動作を例えばフレーム単位で繰り返すことにより、画像がLCD11にリアルタイム表示され、すなわちライブビュー表示動作が行われる。ユーザは、LCD11にライブビュー表示された画像を見ることにより、撮影しようとする画像の構図確認等を行うことができる。
そして、操作部15のレリーズボタンが操作されることにより、撮影動作が開始される。すると、マイクロコンピュータ17は、必要に応じてレンズ駆動制御回路3を制御しレンズ1を合焦位置まで駆動させる。そして、マイクロコンピュータ17は、例えば被写体の輝度に応じて露光時間を決定し、撮像素子4に露光動作を行わせる。露光終了後に撮像素子4から出力される画像信号は、ライブビュー表示動作時と同様に、デジタル信号に変換されて画像処理が施され、SDRAM8に記憶される。画像処理の結果としてSDRAM8に記憶された画像データは、JPEG処理部12によって圧縮され、SDRAM8に再び記憶される。圧縮処理の結果としてSDRAM8に記憶された画像データは、マイクロコンピュータ17により所定のヘッダ情報が付加されて画像ファイルとして構成される。マイクロコンピュータ17は、こうして生成した画像ファイルを、メモリI/F13を介して記録媒体14に記録する。
次に、図3は画像処理部9により行われる画像処理を示すサブルーチンのフローチャートである。この画像処理は、Flashメモリ16から読み出した画像処理プログラムに基づくマイクロコンピュータ17の制御に従って行われる。
この実施形態において、図3に示す画像処理のサブルーチンは、撮像装置全体の処理を制御する不図示のメインルーチンから実行されるサブルーチンの一つとなっている。
この処理が開始されると、ビット精度変換部21は、SDRAM8から読み出され、バス7を介して入力された画像データのビット精度が、画像処理部9内の処理ビット精度と等しいか否かを判定する(ステップS1)。ビット精度の不一致は、上述したように、高速読出モードにおけるA/D変換部6のA/D変換等により発生する。
ここでビット精度が一致しないと判定された場合には、ビット精度変換部21は入力画像データのビット精度を画像処理部9内の処理ビット精度に変換する(ステップS2)。
このステップS2の処理が終了するか、またはステップS1においてビット精度が一致すると判定された場合には、OB減算部22が、入力された画像データからオプティカルブラック成分を減算する(ステップS3)。
続いて、ホワイトバランス補正部23が、例えば、R成分にR成分用のホワイトバランスゲインWGrを乗算し、B成分にB成分用のホワイトバランスゲインWGbを乗算し、G成分にG成分用のホワイトバランスゲインWGgを乗算するホワイトバランス補正処理を行う(ステップS4)。ただし、ホワイトバランス補正は、各色成分の比を変更する補正処理であるために、例えば、
WGr:WGb:WGg=(WGr/WGg):(WGb/WGg):1
であり、左辺と右辺の相違であるWGgは画像信号全体のゲインアップに寄与するのみであってホワイトバランスの変更には寄与しない。そこで、何れか1つの色成分のホワイトバランスゲイン、例えばG成分用のホワイトバランスゲインWGgを「1」に固定しても(つまり、G成分についてはホワイトバランスゲインを乗算しなくても)構わず、以下では主としてこのような場合を考えるものとする。
さらに、同時化処理部24が、入力された画像データに同時化処理を行い、任意の画素に全色成分が揃うカラー画像データを生成する(ステップS5)。
そして、色差算出部25および色差補正部26が、後で図4を参照して説明するような色ノイズ低減処理を行う(ステップS6)。
その後、色マトリクス演算部27が、入力された画像データに色マトリクス演算処理を行って色空間を変換する(ステップS7)。
加えて、ガンマ変換部28が、マイクロコンピュータ17によりFlashメモリ16から読み出されたガンマテーブルに従って、入力された画像データにガンマ変換処理を行う(ステップS8)。
こうしてステップS8の処理を行ったところで、画像処理後の画像データをSDRAM8に記憶させて、この画像処理部9による画像処理を終了し、メインルーチン に戻り処理を継続する。
なお、図2および図3に示した画像処理の順序は一例であって、例えば、同時化処理をホワイトバランス補正処理の前に行う、あるいは色ノイズ低減処理を色マトリクス演算処理の後に行う、等のように変更することが可能である。ただし、本実施形態の色ノイズ低減処理は、ホワイトバランス補正処理よりも後段において行われるものとする。さらに、上述したように、色ノイズ低減処理は、非線形処理であるガンマ変換処理よりも前段において行うことが好ましい。
続いて、図4は、図3のステップS6における色ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャートである。
この処理を開始すると、色差算出部25が、処理対象画素の色差を算出する(ステップS11)。
具体的に、撮像素子4を構成する全N(Nは正の整数)画素中の、i(iは1以上N以下の整数)番目の画素を処理対象画素として、iを1〜Nまでの間で変化させて処理対象画素を順次変更していくものとする。このとき、同時化処理後の画素データにおけるi番目の画素の、R成分をRin(i)、G成分をGin(i)、B成分をBin(i)と表すとすると、色差算出部25は、R成分に対応する色差dR(i)とB成分に対応する色差dB(i)とを、例えば、次の数式1によって算出する。
[数1]
dR(i)=Gin(i)−Rin(i)
dB(i)=Gin(i)−Bin(i)
色差dR(i)は白色からのR成分方向へのずれ量(符号も考慮すれば、−R成分方向へのずれ量)を、色差dB(i)は白色からのB成分方向へのずれ量(符号も考慮すれば、−B成分方向へのずれ量)を、それぞれ表しており、白色のときにはGin(i)=Rin(i)=Bin(i)となるためにdR(i)およびdB(i)は何れも0となる。
なお、ここでは計算を簡単にするためにR,B色成分に対するG成分の差分を色差としたが、これに限らず、YCbCr色空間における色差や、その他の色空間における色差を用いても構わない。
続いて、色差補正部26は、色差dR(i)が、次の数式2に示すように、所定範囲内であるか否かを判定する(ステップS12)。
[数2]
−TH_dR<dR(i)<TH_dR
この数式2における所定範囲を設定するための閾値TH_dRは、後で図7を参照して説明する閾値TH_dR2に対応し、ホワイトバランスゲインやビット精度変換率に応じて変化する。
このステップS12において、色差dR(i)が数式2に示す所定範囲内であると判定された場合には、色差補正部26は、さらに、色差dB(i)が、次の数式3に示すように、所定範囲内であるか否かを判定する(ステップS13)。
[数3]
−TH_dB<dB(i)<TH_dB
この数式3における所定範囲を設定するための閾値TH_dBは、後で図8を参照して説明する閾値TH_dB2に対応し、ホワイトバランスゲインやビット精度変換率に応じて変化する。
Flashメモリ16には、後述するような、製造時に実測を行って設定された、R色差低減係数Krの基本特性データと、B色差低減係数Kbの基本特性データと、が予め記憶されている。数式2および数式3に示したような、所定範囲を設定するための閾値TH_dR,TH_dBは、マイクロコンピュータ17によりFlashメモリ16から読み出されたこれらの基本特性データに基づいて、ホワイトバランスゲインやビット精度変換率を考慮しながら色差補正部26により設定される。
ここで、色差dB(i)が数式3に示す所定範囲内であると判定された場合には、白色からR成分方向への色ずれが一定の範囲内であって、かつ白色からB成分方向への色ずれが一定の範囲内であることを示す。このような数式2および数式3の両方が満たされる場合に、処理対象画素が色ノイズであると判定するようにしている。一方、数式2と数式3との少なくとも一方が満たされない場合には、処理対象画素が元々白色以外の色を有する画素であると判定して、色ノイズ低減処理は行わないようにしている。
こうして、ステップS13において数式3が満たされる場合には、処理対象画素が色ノイズ画素であると判定されたことになるが、色ノイズは輝度値によって目立ち易い場合と目立ち難い場合とがある。まず、色の表現範囲は、低輝度であるとどの色であっても全て黒色に近付いて色の表現範囲が狭く、高輝度であるとどの色であっても全て白色に近付いて同様に色の表現範囲が狭く、中輝度である場合に最も色の表現範囲が広くなる。また、人間の視覚的にも、輝度によって色ノイズの感知のし易さが異なる。そこで色差補正部26は、処理対象画素の輝度成分の値(輝度値)が、色ノイズ低減処理を行う必要がある所定の輝度範囲内であるか否かを、次の数式4に示すようにさらに判定する(ステップS14)。
[数4]
Lg≦Gin(i)≦Ug
ここに、数式4に示したような、所定の輝度範囲を設定するための下限閾値Lgおよび上限閾値Ugも、上述と同様に、例えば、製造時に実測を行って設定され、Flashメモリ16に予め記憶されていて、マイクロコンピュータ17により読み出された値である。
なお、ここでは計算を簡単にするためにG成分を輝度成分の値(輝度値)として用いたが、上述と同様に、YCbCr色空間における輝度や、その他の色空間における輝度を用いても構わない。
ここで、図9から図11を参照して、上述したステップS12〜S14の判定について説明する。図9は色差および輝度値が所定範囲内である画素データの処理例を示す図、図10はR色差が所定範囲外である画素データの処理例を示す図、図11は輝度値が所定範囲外である画素データの処理例を示す図である。
まず、図9に示す例は、色差dR(i)が数式2に示す所定範囲を満たし、色差dB(i)が数式3に示す所定範囲を満たし、かつ輝度値Gin(i)が数式4に示す所定の輝度範囲を満たす(すなわち、ステップS12〜S14の判定が全てイエスとなる)例となっている。この場合には、左側に示すような色ノイズ低減処理前の画素データRin,Gin,Binが、後述するステップS18の処理により色ノイズ低減されて、右側に示すような色ノイズ低減処理後の画素データRout,Gout,Boutとなる。この図9に示す例においては特に、R色差低減係数Kr=1およびB色差低減係数Kb=1が適用されて(これらの係数については後の説明を参照)、色ノイズが完全に除去され画素が無彩色(白色)に戻っている。
また、図10に示す例は、色差dB(i)が数式3に示す所定範囲を満たし、かつ輝度値Gin(i)が数式4に示す所定の輝度範囲を満たすが、色差dR(i)は数式2に示す所定範囲を満たさない(すなわち、ステップS12の判定がノーとなる)例となっている。この場合には、後述するステップS18の処理がスキップされ、すなわち色ノイズ低減処理が行われない。
さらに、図11に示す例は、色差dR(i)が数式2に示す所定範囲を満たし、かつ色差dB(i)が数式3に示す所定範囲を満たすが、輝度値Gin(i)が数式4に示す所定の輝度範囲を満たさない(すなわち、ステップS14の判定がノーとなる)例となっている。この場合にも、後述するステップS18の処理がスキップされ、すなわち色ノイズ低減処理が行われない。
次に、色差補正部26は、色ノイズ低減処理における色差成分の低減度合いを示す色差低減係数Kをホワイトバランスゲインに応じて調整するための、ホワイトバランスゲイン対応調整を、後で図5を参照して説明するように行う(ステップS15)。
続いて、色差補正部26は、上述した色差低減係数Kを、ビット精度変換に応じて調整するためのビット精度変換対応調整を、後で図6を参照して説明するように行う(ステップS16)。
なお、ここではホワイトバランスゲイン対応調整を先に行い、ビット精度変換対応調整を後に行ったが、処理順序を逆にしても構わない。
ステップS15およびステップS16により調整されたR,B色差低減係数Kr,Kbが、例えば図7および図8に示すようになっているものとする。ここに、図7はR色差低減係数Krのグラフの例を示す図、図8はB色差低減係数Kbのグラフの例を示す図である。
図7に示すR色差低減係数Krは、|dR|≦TH_dR1のときはKr=1となり、|dR|>TH_dR1のときに|dR|の増加に従ってKrが減少し、|dR|>TH_dR2(ここに、TH_dR1≦TH_dR2)のときにKr=0となるような特性となっている。
同様に、図8に示すB色差低減係数Kbは、|dB|≦TH_dB1のときはKb=1となり、|dB|>TH_dB1のときに|dB|の増加に従ってKbが減少し、|dB|>TH_dB2(ここに、TH_dB1≦TH_dB2)のときにKb=0となるような特性となっている。
色差補正部26は、処理対象画素の色差dR(i)に基づいて、図7に示すR色差低減係数Krのグラフから、処理対象画素に対して適用するR色差低減係数Krを決定し、さらに、処理対象画素の色差dB(i)に基づいて、図8に示すB色差低減係数Kbのグラフから、処理対象画素に対して適用するB色差低減係数Kbを決定する(ステップS17)。
そして、色差補正部26は、決定したR,B色差低減係数Kr,Kbに基づいて、色ノイズ低減処理を、次の数式5に示すように行う(ステップS18)。
[数5]
Rout(i)=Rin(i)+(Kr×dR(i))
Bout(i)=Bin(i)+(Kb×dB(i))
Gout(i)=Gin(i)
この数式5を見れば分かるように、まず、G成分は、色ノイズ低減処理の影響を受けない。
また、数式1に示した色差dR(i),dB(i)の定義と、図7および図8に示したR,B色差低減係数Kr,Kbと、を参照すれば、Kr=0のときにはR成分は補正されず、Kb=0のときにはB成分は補正されないことが分かる。さらに、Kr=1のときにはR成分はG成分Gin(i)に置き換えられ、Kb=1のときにはB成分はG成分Gin(i)に置き換えられる。つまり、Kr=Kb=1のときにはRout(i)=Bout(i)=Gout(i)となって、色ノイズ低減処理後の画素は完全な白色(上述したように、より正確には無彩色)になることが分かる。そして、0<Kr<1、0<Kb<1のときには、Krの値およびKbの値に応じて、入力画素データが白色に近付くことになる。
このようにして算出されたRout(i)、Bout(i)、Gout(i)が、色差補正部26からの出力となる。
ステップS18の処理が行われたら、全N画素についての処理が終了したか否かを判定する(ステップS19)。ここで、未処理の画素があると判定された場合には、処理対象画素の位置を移動してから(ステップS20)、ステップS11へ戻って新たな処理対象画素について上述したような処理を行う。
こうして、ステップS19において全N画素についての処理が終了したと判定されたところで、この処理から図3に示した処理にリターンする。
次に、図5は、図4のステップS15におけるホワイトバランスゲイン対応調整の詳細を示すフローチャートである。
この処理に入ると、色差補正部26は、ホワイトバランス補正部23により行われたホワイトバランス補正処理において、G成分に対するホワイトバランスゲインWGgに対する、R成分に対するホワイトバランスゲインWGrの比(WGr/WGg)が、「1」であるか否かを判定する(ステップS31)。
ここで、「1」でないと判定された場合には、例えば図12に示すような色ノイズが発生することがある。ここに図12は、R色成とG成分とでホワイトバランスゲインが異なることにより生じる色ノイズを説明するための線図である。
この図12は、WGg=1、WGr=3であるときの例を示している。G成分はゲインアップされていないために、信号値が変化する最小単位は、量子化単位の1階調である。これに対して、R成分は3倍にゲインアップされているために、信号値が変化する最小単位は、量子化単位の3倍の3階調となる。従って、ホワイトバランス補正後に白色となるべき画素に生じる、信号値変化の最小単位の相違に基づく誤差、ここでは1階調分の色差dR1、および2階調分の色差dR2が、色ノイズとなる。ここに、最大で何階調分の色差が色ノイズとして生じるかは、R成分のゲイン値(より一般には(WGr/WGg))に応じて異なる。
そこで、ステップS31において「1」でないと判定された場合には、色差補正部26は、マイクロコンピュータ17を介してFlashメモリ16から読み出されたR色差低減係数Krの基本特性データである、例えば図16に示すようなR色差低減係数Krのグラフを、比率(WGr/WGg)に応じた倍率で色差軸方向にスケール変換する補正を行う(ステップS32)。
ここに図16は、色差dRに対するR色差低減係数Krの基本特性の例を示す図である。この図16に示す例は、WGr=2、WGg=1であり、かつ入力画像のビット精度が処理ビット精度に一致するときのR色差低減係数Krのグラフを基本特性とした例となっている。具体的に、図16に示すR色差低減係数Krは、|dR|≦1のときはKr=1となり、|dR|>1のときに|dR|の増加に従ってKrが減少し、|dR|>3のときにKr=0となるような特性となっている。
このときには図14を参照して下記に説明する色差dBの場合と同様に、ホワイトバランス補正後に白色となるべき画素に生じる、信号値変化の最小単位の相違に基づく誤差は、1階調分の色差dR1となる(WGr=3の場合のような、2階調分の色差dR2は生じない)。そして、色差dR1に対応するR色差低減係数Krは、この図16を参照すれば1.0となる。Kr=1.0を数式5の第1式に適用すれば、Rout(i)=Gin(i)となって、R成分に対する色ノイズが完全に除去されることが分かる。また、|dR|が1から3へ増加するに従ってKrが減少して行くのは、色ノイズ補正があり/なしで急激に変化するのを避けて、色差が周辺領域へ向けてなだらかに変化するようにし、色差変化の違和感を軽減するためである。
そして、この図16に示す基本特性を採用する場合には、R色差低減係数Krのグラフを色差軸方向に例えば{(WGr/WGg)−1}倍することによりステップS32のスケール変換が行われる。特に、WGg=1とした場合には、R色差低減係数Krのグラフは、色差軸方向に(WGr−1)倍されることになる。
ただし、デジタル画像における色差は整数値のみを取るために、より正確にはステップS32のスケール変換は段階的に行われる。例えば、1<WGr≦2のときにはスケール変換を行わず(つまり、WGr=2のときのR色差低減係数Krのグラフがそのまま用いられ)、2<WGr≦3のときにはWGr=2のときのR色差低減係数Krのグラフを色差軸方向に2倍し、3<WGr≦4のときにはWGr=2のときのR色差低減係数Krのグラフを色差軸方向に3倍し、…、nを正の整数とするとn<WGr≦(n+1)のときにはWGr=2のときのR色差低減係数Krのグラフを色差軸方向にn倍する、等である。
具体的に、図12に示した場合には、WGr=3であるために、ステップS32のスケール変換によって、図16に示すR色差低減係数Krのグラフが色差軸方向に2倍され、図18に示すようなR色差低減係数Krのグラフが生成される。ここに図18は、ホワイトバランスゲインに対応して補正されたR色差低減係数Krの特性の例を示す図である。
WGr=3のときに生じ得る色ノイズは、上述したように、1階調分の色差dR1または2階調分の色差dR2である。これら何れの場合も、R色差低減係数Krは、図18を参照すれば1.0となり、Rout(i)=Gin(i)となって、R成分に対する色ノイズである色差dR1,dR2が図13に示すように完全に除去されることが分かる。ここに、図13は図12に示した色ノイズが除去された様子を示す線図である。また、図18のグラフにおいて、|dR|が2から6へ増加するに従ってKrが減少し、色差が急激に変化することによる違和感を軽減しているのは上述と同様である。
このステップS32の処理が行われるか、またはステップS31において「1」であると判定された場合には、色差補正部26は、ホワイトバランス補正部23により行われたホワイトバランス補正処理において、G成分に対するホワイトバランスゲインWGgに対する、B成分に対するホワイトバランスゲインWGbの比(WGb/WGg)が、「1」であるか否かを判定する(ステップS33)。
ここで、「1」でないと判定された場合には、上述と同様に、例えば図14に示すような色ノイズが発生することがある。ここに図14は、B色成とG成分とでホワイトバランスゲインが異なることにより生じる色ノイズを説明するための線図である。
この図14は、WGg=1、WGb=2であるときの例を示している。G成分の信号値が変化する最小単位は1階調であるのに対して、R成分は2倍にゲインアップされているために、信号値が変化する最小単位が2階調となる。従って、ホワイトバランス補正後に白色となるべき画素に生じる1階調分の色差dB1が色ノイズとなる。そして、上述と同様に、最大で何階調分の色差が色ノイズとして生じるかは、B成分のゲイン値(より一般には(WGb/WGg))に応じて異なる。
そこで、ステップS33において「1」でないと判定された場合には、色差補正部26は、マイクロコンピュータ17を介してFlashメモリ16から読み出されたB色差低減係数Kbの基本特性データである、例えば図17に示すようなB色差低減係数Kbのグラフを、比率(WGb/WGg)に応じた倍率で色差軸方向にスケール変換する補正を行う(ステップS34)。
ここに図17は、色差dBに対するB色差低減係数Kbの基本特性の例を示す図である。この図17に示す例は、WGb=2、WGg=1であり、かつ入力画像のビット精度が処理ビット精度に一致するときのB色差低減係数Kbのグラフを基本特性とした例となっている。具体的に、図17に示すB色差低減係数Kbは、|dB|≦1のときはKb=1となり、|dB|>1のときに|dB|の増加に従ってKbが減少し、|dB|>3のときにKb=0となるような特性となっている。
このときには図16を参照して説明した例と同様に、色差dB1に対応するB色差低減係数Kb=1.0が数式5の第2式に適用され、Bout(i)=Gin(i)となって、B成分に対する色ノイズである色差dB1が図15に示すように完全に除去されることが分かる。ここに、図15は図14に示した色ノイズが除去された様子を示す線図である。また、図17のグラフにおいて、|dB|が1から3へ増加するに従ってKbが減少して行き、色差が急激に変化することによる違和感を軽減しているのも上述と同様である。
この図17に示す基本特性を採用する場合には、B色差低減係数Kbのグラフを色差軸方向に例えば{(WGb/WGg)−1}倍することによりステップS34のスケール変換が行われる。特に、WGg=1とした場合には、B色差低減係数Kbのグラフは、色差軸方向に(WGb−1)倍されることになる。
また、ステップS34のスケール変換が段階的に行われるのも上述と同様である。例えば、1<WGb≦2のときにはスケール変換を行わず(つまり、WGb=2のときのB色差低減係数Kbのグラフがそのまま用いられ)、2<WGb≦3のときにはWGb=2のときのB色差低減係数Kbのグラフを色差軸方向に2倍し、3<WGb≦4のときにはWGb=2のときのB色差低減係数Kbのグラフを色差軸方向に3倍し、…、nを正の整数とするとn<WGb≦(n+1)のときにはWGb=2のときのB色差低減係数Kbのグラフを色差軸方向にn倍する、等である。
こうして、ステップS32またはステップS34の処理を行う色差補正部26は、色差補正範囲を、ホワイトバランスゲインが大きいほど広く、小さいほど狭くするように設定する色差補正範囲設定部として機能する。
このステップS34の処理が行われるか、またはステップS33において「1」であると判定された場合には、この処理から図4に示す処理にリターンする。
続いて、図6は、図4のステップS16におけるビット精度変換対応調整の詳細を示すフローチャートである。
この処理に入ると、色差補正部26は、ビット精度変換部21によりビット精度変換が実施されたか否かを判定する(ステップS41)。
例えば、ホワイトバランス補正により図19に示すような1階調分の色差dB1の色ノイズが生じたものとする。ここに、図19はホワイトバランス補正により1階調分の色差dB1の色ノイズが生じる例を示す線図である。そして、ビット精度変換部21によるビット精度変換が、上述したように例えば8ビットから10ビットへの変換、つまり4倍のゲインに相当する変換であったものとする。この場合には、図19に示すような1階調分の色差dB1の色ノイズは、図20に示すような4階調分の色差dB4の色ノイズに拡大されることになる。ここに、図20は、図19に示した色ノイズが2ビット分のビット精度変換により拡大した様子を示す線図である。従って、ビット精度変換が実施された場合には、以下のような処理を行う。
すなわち、ビット精度変換が実施されたと判定された場合には、ビット精度変換率に応じて、ステップS15のホワイトバランスゲイン対応調整済みのR色差低減係数KrのグラフおよびB色差低減係数Kbのグラフを、色差軸方向にスケール変換する補正を行う(ステップS42)。具体的には、入力画像データのビット精度をB0、処理ビット精度をBproとすると、R色差低減係数KrのグラフおよびB色差低減係数Kbのグラフを、色差軸方向に(Bpro/B0)倍する処理が行われる。
図19に示した例ではdB1が生じているために、ステップS15のホワイトバランスゲイン対応調整を行っても図17に示すようなB色差低減係数Kbのグラフがそのまま用いられることになる。従って、このステップS42においては、図17に示すようなB色差低減係数Kbのグラフを色差軸方向に4倍するスケール変換を行って、図21に示すようなグラフを作成する。ここに図21は、ビット精度変換に対応して補正されたB色差低減係数Kbの特性の例を示す図である。
こうして、色差補正範囲設定部として機能する色差補正部26は、ビット精度の拡大率に応じて色差補正範囲を広くするように設定している。
なお、上述では、ビット精度変換部21によるビット精度の変換が、精度拡大である場合について説明したが、精度縮小である場合にも上述した技術を同様に適用することが可能である。従って、色差補正部26は、ビット精度変換部21によるビット精度の変換が、精度拡大である場合には拡大率に応じて色差補正範囲を広く、精度縮小である場合には縮小率に応じて色差補正範囲を狭くするように設定することになる。
このステップS42の処理が行われるか、またはステップS41においてビット精度変換が実施されていないと判定された場合には、この処理から図4に示す処理にリターンする。
上述したようなステップS15のホワイトバランスゲイン対応調整、およびステップS16のビット精度変換対応調整により、図16に示したようなR色差低減係数Krと、図17に示したようなB色差低減係数Kbとは、次に示すように調整されることになる。
R色差低減係数KrとB色差低減係数Kbとをまとめて色差低減係数Kとして表し、WGg=1であるときのR成分またはB成分に対するホワイトバランスゲインをまとめてWGにより表し、図16および図17に示すようなビット精度変換が行われずWGg=1、WGr=2、WGb=2であるときの色差低減係数KのグラフをK2と表記することにすると、ステップS15およびステップS16による処理後の補正色差低減係数Kcorは、天井関数ceiling()を用いて、次の数式6により表される。
[数6]
Kcor={ceiling(WG)−1}×(Bpro/B0)×K2
ここに、上述したように、B0は入力画像データのビット精度、Bproは処理ビット精度である。
従って、基本となる色差低減係数グラフK2に基づき色差補正が行われる範囲である基本色差補正範囲Width(K2)は、ステップS15およびステップS16による処理後は、次の数式7に示すような色差補正範囲Width(Kcor)となる。
[数7]
Width(Kcor)
={ceiling(WG)−1}×(Bpro/B0)×Width(K2)
なお、処理後の色差補正範囲Width(Kcor)は、具体的には、図7に示すような−(TH_dR2)〜TH_dR2、および図8に示すような−(TH_dB2)〜TH_dB2が該当する。
また、WGg=1でないときにはG成分にもホワイトバランスゲインによるノイズが発生するために、補正色差低減係数Kcorを一般化してR成分に係る補正色差低減係数KRcorおよびB成分に係る補正色差低減係数KBcorを正確に表すのは難しいが、近似的には上述した数式6と同様の、次の数式7に示すようになる。
[数7]
KRcor
={ceiling(WGr/WGg)−1}×(Bpro/B0)×K2
KBcor
={ceiling(WGb/WGg)−1}×(Bpro/B0)×K2
なお、上述では基本となる色差低減係数グラフK2は、R色差、およびB色差に対してそれぞれ1つずつであることを想定していたが、これに限定されるものでもなく、処理対象画素の輝度値に応じて複数ずつ用意しても良い。
図22は輝度範囲を3つに分けてR,B色差低減係数を用意した例を示す図表である。
図22に示す例においては、全輝度範囲が0〜Ymaxであるとすると、0<Y1<Y2<Ymaxとなるような輝度値Y1およびY2を用いて、第1の所定の輝度範囲が0〜Y1、第2の所定の輝度範囲がY1〜Y2、第3の所定の輝度範囲がY2〜Ymaxとなるように設定され、つまり、複数の所定の輝度範囲が全輝度範囲0〜Ymax内において互いに重複することのないように設定されている。
そして、色差補正範囲を与える色差低減係数は、第1〜第3の所定の輝度範囲毎に予め定められていて、第1の所定の輝度範囲0〜Y1に対してはR色差低減係数Kr1およびB色差低減係数Kb1が、第2の所定の輝度範囲Y1〜Y2に対してはR色差低減係数Kr2およびB色差低減係数Kb2が、第3の所定の輝度範囲Y2〜Ymaxに対してはR色差低減係数Kr3およびB色差低減係数Kb3が、それぞれ定められている。
具体的に、R色差低減係数Krj(j=1,2,3)は、|dR|≦TH_dRj1のときはKrj=1となり、|dR|>TH_dRj1のときに|dR|の増加に従ってKrjが減少し、|dR|>TH_dRj2(ここに、TH_dRj1≦TH_dRj2)のときにKrj=0となるような特性となっている。
同様に、B色差低減係数Kbj(j=1,2,3)は、|dB|≦TH_dBj1のときはKbj=1となり、|dB|>TH_dBj1のときに|dB|の増加に従ってKbjが減少し、|dB|>TH_dBj2(ここに、TH_dBj1≦TH_dBj2)のときにKbj=0となるような特性となっている。
そして、色ノイズは低輝度域で目立ち易いことを考慮して、この図22に示す例では、輝度値が低い輝度範囲ほど色差補正範囲が広くなるように(つまり、TH_dR11≧TH_dR21≧TH_dR31,TH_dR12≧TH_dR22≧TH_dR32,TH_dB11≧TH_dB21≧TH_dB31,TH_dB12≧TH_dB22≧TH_dB32となるように)色差低減係数が設定されている。具体的に、この図22に示す例では、TH_dR12>TH_dR22>TH_dR32、かつTH_dB12>TH_dB22>TH_dB32となるようにしている。
色差補正範囲設定部として機能する色差補正部26は、処理対象画素の輝度成分の値(輝度値)が第1〜第3の所定の輝度範囲の何れかに含まれる場合に、処理対象画素の輝度値が含まれる輝度範囲の色差補正範囲を設定する。
従って、処理対象画素の輝度値が、第1の所定の輝度範囲0〜Y1内に入る場合にR色差低減係数Kr1およびB色差低減係数Kb1を用い、第2の所定の輝度範囲Y1〜Y2内に入る場合にR色差低減係数Kr2およびB色差低減係数Kb2を用い、第3の所定の輝度範囲Y2〜Ymax内に入る場合にR色差低減係数Kr3およびB色差低減係数Kb3を用いることになる。
このような実施形態1によれば、色差成分を小さくする色差補正処理を行う色差補正範囲を、ホワイトバランスゲインが大きいほど広く、小さいほど狭く、設定するようにしたために、ホワイトバランスゲインが色成分毎に異なっても、無彩色画像部分の色付きを適切に軽減することができる。
さらに、ビット精度の変換における拡大率または縮小率に応じて色差補正範囲を広くまたは狭くするようにしたために、ビット精度の変換が行われた場合であっても、無彩色画像部分の色付きを適切に軽減することが可能となる。
具体的に、色差補正範囲を(Bpro/B0)倍に設定することで、色ノイズの低減を最適化することができる。
また、R成分に係る色差補正範囲を比率(WGr/WGg)に応じた倍率に設定し、B成分に係る色差補正範囲を比率(WGb/WGg)に応じた倍率に設定することで、R色差の低減と、B色差の低減とを、それぞれ適正に行うことができる。
そして、処理対象画素の輝度値が所定の輝度範囲内である場合に色差補正処理を行うようにすれば、色ノイズが目立たない輝度範囲の補正を省略して、処理負荷を軽減することが可能となる。
加えて、複数の輝度範囲毎に色差補正範囲を予め定めることにより、処理対象画素の輝度値に応じた適切な色ノイズ低減が可能となる。
さらに、任意の非線形画像処理よりも前段において色差補正処理を行うことで、色差補正処理の複雑化を回避することが可能となる。
なお、上述では主として画像処理装置について説明したが、上述したような画像処理装置と同様の処理を行う画像処理方法であっても良いし、該画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム、該画像処理プログラムを記録するコンピュータにより読み取り可能な一時的でない記録媒体、等であっても構わない。
また、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明の態様を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
1…レンズ
2…レンズ駆動部
3…レンズ駆動制御回路
4…撮像素子
5…撮像回路
6…A/D変換部
7…バス
8…SDRAM
9…画像処理部
10…LCDドライバ
11…LCD
12…JPEG処理部
13…メモリI/F
14…記録媒体
15…操作部
16…Flashメモリ
17…マイクロコンピュータ
21…ビット精度変換部
22…OB減算部
23…ホワイトバランス補正部
24…同時化処理部
25…色差算出部
26…色差補正部(色差補正範囲設定部)
27…色マトリクス演算部
28…ガンマ変換部

Claims (9)

  1. 画像データの各色成分に、各色成分毎のホワイトバランスゲインをそれぞれ乗算してホワイトバランス補正を行うホワイトバランス補正部と、
    前記ホワイトバランス補正後の前記画像データの色差成分を画素毎に算出する色差算出部と、
    処理対象画素の全ての前記色差成分が所定の色差補正範囲内である場合に、該処理対象画素について、前記色差成分を小さくする色差補正処理を行う色差補正部と、
    前記色差補正部よりも前段側において、前記画像データのビット精度を、前記色差補正部の処理ビット精度に変換するビット精度変換部と、
    前記ビット精度変換部によるビット精度の変換が、精度拡大である場合には拡大率に応じて前記色差補正範囲を広く、精度縮小である場合には縮小率に応じて前記色差補正範囲を狭くするように設定する色差補正範囲設定部と、
    を具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記色差補正範囲設定部は、前記色差補正範囲を、前記ホワイトバランスゲインが大きいほど広く、小さいほど狭くするように設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記色差補正範囲設定部は、前記画像データのビット精度をB0、前記色差補正部の処理ビット精度をBproとしたときに、前記色差補正範囲を(Bpro/B0)倍に設定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記ホワイトバランス補正部は、画像データのRGB成分に、RGB成分毎のホワイトバランスゲインWGr,WGg,WGbをそれぞれ乗算してホワイトバランス補正を行い、
    前記色差補正範囲設定部は、R成分に係る色差補正範囲を比率(WGr/WGg)に応じた倍率に設定し、B成分に係る色差補正範囲を比率(WGb/WGg)に応じた倍率に設定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記色差補正部は、前記処理対象画素の輝度成分の値が所定の輝度範囲内である場合に、前記色差補正処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記所定の輝度範囲は、全輝度範囲内において、互いに重複することのないように複数設定されており、
    前記色差補正範囲は、複数の前記所定の輝度範囲毎に予め定められていて、
    前記色差補正範囲設定部は、前記処理対象画素の輝度成分の値が複数の前記所定の輝度範囲の何れかに含まれる場合に、該処理対象画素の輝度成分の値が含まれる輝度範囲の色差補正範囲を設定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記色差補正部による色差補正処理は、前記画像データに対して行われる任意の非線形画像処理よりも前段において行われることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の画像処理装置。
  8. 画像データの各色成分に、各色成分毎のホワイトバランスゲインをそれぞれ乗算してホワイトバランス補正を行うホワイトバランス補正ステップと、
    前記ホワイトバランス補正後の前記画像データのビット精度を、後述の色差算出ステップの処理ビット精度に変換するビット精度変換ステップと、
    前記画像データの色差成分を画素毎に算出する色差算出ステップと、
    処理対象画素の全ての前記色差成分が所定の色差補正範囲内である場合に、該処理対象画素について、前記色差成分を小さくする色差補正処理を行う色差補正ステップと、
    前記ビット精度変換ステップによるビット精度の変換が、精度拡大である場合には拡大率に応じて前記色差補正範囲を広く、精度縮小である場合には縮小率に応じて前記色差補正範囲を狭くするように設定する色差補正範囲設定ステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  9. コンピュータに、
    画像データの各色成分に、各色成分毎のホワイトバランスゲインをそれぞれ乗算してホワイトバランス補正を行うホワイトバランス補正ステップと、
    前記ホワイトバランス補正後の前記画像データのビット精度を、後述の色差算出ステップの処理ビット精度に変換するビット精度変換ステップと、
    前記画像データの色差成分を画素毎に算出する色差算出ステップと、
    処理対象画素の全ての前記色差成分が所定の色差補正範囲内である場合に、該処理対象画素について、前記色差成分を小さくする色差補正処理を行う色差補正ステップと、
    前記ビット精度変換ステップによるビット精度の変換が、精度拡大である場合には拡大率に応じて前記色差補正範囲を広く、精度縮小である場合には縮小率に応じて前記色差補正範囲を狭くするように設定する色差補正範囲設定ステップと、
    を実行させるための画像処理プログラム。
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