JP6347568B2 - 動体可変型ファントム、放射線治療計画作成方法、プログラム - Google Patents

動体可変型ファントム、放射線治療計画作成方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、動体可変型ファントム、放射線治療計画作成方法、プログラムに関する。
近年、がん患部の位置を正確に把握し、ピンポイントで放射線を照射できる放射線照射装置の開発が進み、健全な身体組織への放射線障害を回避し、高精度ながん治療を行うことが可能となっている。
放射線治療では、放射線治療計画装置により放射線照射位置や照射線量などを規定する放射線治療計画(計画線量分布)を算出し、放射線照射装置がその計画線量分布に基づいて患部へ放射線を照射することが行われている。放射線治療計画装置としては、例えば、特許文献1などに記載されている。
また、近年、放射線治療期間中の患者の腫瘍や体形変化に合わせて適宜治療計画を変更する適応放射線治療が普及し始め、放射線治療期間中に再治療計画を行うケースが増加してきている。このように同一患者の各段階の異なるCT画像で計画された放射線治療の計画線量分布を合算する場合、治療計画支援ソフトウェア(プログラム)によって、どちらかCT画像をもう一方のCT画像に合わせるように変形処理することにより、異なるCT画像で計画された線量分布の合算評価を行うことができる。CT画像などを画像変形処理する技術としては、例えば、特許文献2などに記載されている。
特開2014−140431号公報 特開2013−146540号公報 特開平08−187238号公報
しかしながら、上述した放射線治療の計画線量分布の合算に必要な変形処理の精度評価を行う方法は知られていなかった。
例えば、特許文献3に示したような、変形しない単純な構造のファントム(人体模型)を用いただけでは、上述の課題を解決することができなかった。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、動体可変型ファントムにおいて、変形前後のファントム内の線量分布を高精度に検出可能な動体可変型ファントムを提供すること、CT画像に用いられる画像変形処理(DIR)を高精度に評価可能な動体可変型ファントムを提供すること、動体可変型ファントムを用いた放射線治療計画作成方法を提供すること、画像変形処理に関する画像変形パラメータを容易に高精度に調整可能なプログラムを提供すること、CT画像の画像変形処理に依らずに、放射線治療の計画線量分布を高精度に算出すること、などを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明による動体可変型ファントムは、以下の構成を少なくとも具備するものである。
放射線照射装置用の動体可変型ファントムであって、
変形可能な弾性体と、
前記弾性体に設けられた放射線量検出部と、を有し、
前記弾性体は、分解および組立て自在な多層構造に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の放射線治療計画作成方法は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
上記本発明の動体可変型ファントムを用いた放射線治療計画作成方法であって、
放射線治療の段階に応じて、該動体可変型ファントムの前記弾性体の特性を設定する工程と、
前記動体可変型ファントムを用いて放射線量を検出し、検出結果に基づいて放射線照射位置と放射線照射線量を規定する放射線治療計画を作成する工程と、を有することを特徴とする
また、本発明のプログラムは、以下の構成を少なくとも具備するものである。
コンピュータに実行させるプログラムであって、
変形可能な弾性体と、前記弾性体に設けられた放射線量検出部とを有する放射線照射装置用の動体可変型ファントムを用いて、前記弾性体の変形前および変形後の該ファントムのCT画像による線量分布の一方に画像変形処理を施し他方に合算して生成した第1の合算線量分布(計算値)と、前記弾性体の変形前および変形後のファントムに設けられた照射線量検出部(放射線量検出部)による照射線量の検出結果に応じて生成した第2の合算線量分布(実測値)との誤差を算出するステップと、
前記誤差に基づいて前記画像変形処理に関する変形パラメータを規定するステップと、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、動体可変型ファントムにおいて、変形前後のファントム内の線量分布を高精度に検出可能な動体可変型ファントムを提供することができる。
また、本発明によれば、CT画像に用いられる画像変形処理(DIR)を高精度に評価可能な動体可変型ファントムを提供することができる。
また、本発明によれば、動体可変型ファントムを用いた放射線治療計画作成方法を提供することができる。
本発明によれば、動体可変型ファントムを用いることにより、CT画像の画像変形処理に依らずに、放射線治療の計画線量分布を高精度に算出することができる。
また、本発明によれば、画像変形処理に関する画像変形パラメータを容易に高精度に調整可能なプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムを採用した放射線治療システムの一例を示す全体概略図。 本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムの一例を示す図、(a)はファントムのピストンが第1の位置の場合(膨らんだ状態)の一例を示す図、(b)はファントムのピストンが第2の位置の場合(収縮した状態)の一例を示す図。 組立及び分解自在な円柱形状のファントムの一例を示す図。 図3に示したファントムの一例を示す図、(a)は分解図、(b)は線量計収容体の拡大斜視図、(c)は線量計収容体と放射線量検出部と蓋部の一例を示す斜視図。 組立及び分解自在な球形状のファントムの一例を示す図、(a)は全体図、(b)は分解斜視図、(c)は放射線量検出部を収容した線量計収容体の拡大斜視図。 巻回型のファントムの一例を示す図、(a)はそのファントムの全体斜視図、(b)はそのファントムの展開した状態の一例を示す図。 2次元放射線量検出器(イメージングデバイス)を採用したファントムの一例を示す図、(a)は弾性体と2次元放射線量検出器を分離した状態の一例を示す側面断面図、(b)は組立てた状態の一例を示す側面断面図。 ゲル状体を有するファントムの一例を示す概念図。 制御部の機能ブロックの一例を示す図。 ファントムのCT画像および線量分布の一例を示す図、(a)は膨らんだ状態である変形前のファントムのCT画像および線量分布Pa(治療計画)の一例を示す図、(b)は収縮した状態であり変形後のファントムのCT画像および線量分布の一例を示す図。 ファントムのCT画像および線量分布の一例を示す図、(a)は図10(a)に示した線量分布Paを変形した画像と線量分布の一例を示す図、(b)はファントムのCT画像と合算線量分布の一例を示す図。 ファントムの膨らんだ状態と収縮した状態のCT画像の差の一例を示す図。 ファントムの膨らんだ状態のCT画像を画像変形処理(DIR)により画像変形させた画像(変形処理画像)と、ファントムの収縮した状態のCT画像の差の一例を示す図。 放射線治療システムの動作の一例を説明するための図。 放射線治療システムの動作の一例を説明するための図。 放射線治療システムの動作の一例を説明するための図。 放射線治療システムの動作の一例を説明するための図。 本発明の一実施形態に係る放射線治療システムのファントムの一例を示す斜視図。 図18に示したファントムの動作の一例を示す図、(a)はピストンが第1の位置の場合(膨らんだ状態)の一例を示す図、(b)はピストンが第2の位置の場合(収縮した状態)の一例を示す図。 複数の押圧機構を有するファントムの一例を示す図。 軸方向および直交方向に複数の押圧機構を有するファントムの一例を示す図。
本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムは、放射線照射装置用の動体可変型ファントムであり、変形可能な弾性体と、その弾性体に設けられた放射線量検出部と、を有する。また、本実施形態では、放射線量検出部は、線量蓄積型(X線エネルギー蓄積型)である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。なお、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部分省略する。
図1は本発明の実施形態に係る動体可変型ファントム10(ファントム)を採用した放射線治療システム100の一例を示す全体概略図である。
図2はファントム10の一例を示す図である。詳細には、図2(a)はファントム10のピストン16が第1の位置の場合(膨らんだ状態)の一例を示す図、図2(b)はファントム10のピストン16が第2の位置の場合(収縮した状態)の一例を示す図である。
本実施形態では、放射線治療システム100は、ファントム10、CT装置20(Computed Tomography装置)、ファントム線量検出装置30、放射線治療装置40、制御装置50(コンピュータ)、などを有する。CT装置20や放射線治療装置40は放射線照射装置に対応する。
<CT装置20>
CT装置20は、例えば、ヘリカルCT(スパイラルCT)やノンヘリカルCT(コンベンショナルCT)などにより患者(被検体)やファントム10のCT撮影を行う。
本実施形態では、CT装置20としてX線CT装置を採用している。CT装置20は、ガントリ(回転架台)を備えた筐体部20a、X線発生部21(放射線発生部)、X線検出部22、回転駆動部23、回転位置検出部24、台部25(寝台)、クレードルとしての天板26、天板位置検出部27、天板駆動部28、などを有する。
円筒形状の筐体部20a内に、X線発生部21(放射線発生部)、X線検出部22が設けられている。X線発生部21は、制御装置50の制御により、台部25の天板26上の被検体やファントム10に向けてX線を照射する。X線検出部22はX線発生部21と対向する位置に配置されている。X線検出部22は、被検体やファントム10を介した透過X線を検出する装置であり、検出したX線量に対応した信号を生成し、制御装置50に出力する。
本実施形態では、X線発生部21およびX線検出部22は、筐体部20a内のガントリ(回転架台)に固定されており、制御装置50の制御により回転駆動部23でガントリを回転駆動することで、X線発生部21およびX線検出部22の相対位置を保った状態で回転可能に構成されている。
回転位置検出部24は、例えば、ガントリなどに設けられた位置センサ(角度センサ)からの信号に基づいて、X線発生部21やX線検出部22の回転位置を検出し、検出信号を制御装置50に出力する。
寝台としての台部25上の天板26は、制御装置50の制御で天板駆動部28により移動可能に構成されている。天板位置検出部27は、位置センサなどを備え、天板26の位置を検出し、検出信号を制御装置50に送信する。天板26上には、被検体やファントム10が載置される。
<放射線治療装置40>
放射線治療装置40は、直線加速器(リニアック・ライナック)などの放射線照射装置により発生するX線や電子線などの放射線を被検体(患者)の病巣(腫瘍)などに照射して治療を行う。直線加速器を用いた放射線照射装置では、鋭い指向性の放射線を照射可能である。また、放射線治療装置40は、天板26上のファントム10に対してX線などの放射線を照射可能である。
また、放射線治療装置40は、標的領域である放射線照射位置と、その放射線照射位置への放射線照射線量を規定する放射線治療計画に基づいて放射線を照射する。こうすることで、病巣(腫瘍)や模擬病巣に対して高精度に放射線を照射することができ、標的領域以外の部分への照射を低減することができる。
この放射線治療装置40は、制御装置50(コンピュータ)により制御される。
尚、放射線治療装置40として、直線加速器を用いない放射線照射装置を採用してもよいし、陽子線や重粒子線を病巣(腫瘍)へ照射する装置を採用してもよい。
<制御装置50>
制御装置50(コンピュータ)は、CT装置20、放射線治療装置40、治療計画生成装置、などを統括的に制御する。制御装置50は、この形態に限られるものではなく、例えば、複数のコンピュータにより構成されてもよい。
詳細には、制御装置50は、制御部51、記憶部52、表示部53、操作入力部54、通信部55、インタフェース56(I/F)、バスなどの通信線57、などを有する。制御部51や記憶部52などの各構成要素は通信線57により電気的に接続されている。
制御部51は、制御装置50の各構成要素を統括的に制御する。また、制御部51は、放射線治療システム100の各構成要素を統括的に制御する。
制御部51は、例えば、記憶部52に記憶されているプログラムを実行することにより、本発明に係る機能をコンピュータとしての制御装置50に実現させる。
制御部51の詳細な機能について後述する。
記憶部52は、RAM、ROM、HDD、SSDなどの記憶装置であり、プログラムや各種データを記憶する。制御部51は、必要に応じて記憶部からプログラムやデータなどを読み出す。また、制御部51は、必要に応じてデータなどを記憶部52に記憶する。
表示部53は、ディスプレイなどの表示装置であり、制御部51の制御により本発明に係るCT画像などの各種データを表示可能である。
操作入力部54は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置であり、入力信号を制御部51に出力する。
通信部55は、制御部51の制御により、有線式または無線式の通信路を介して外部のコンピュータなどとデータ通信を行う。
インタフェース56(I/F)には、放射線治療装置40、ファントム線量検出装置30、CT装置20の所定の構成要素、例えば、X線発生部21、X線検出部22、回転駆動部23、回転位置検出部24、天板位置検出部27、天板駆動部28などが電気的に接続されている。
<ファントム10>
ファントム10は、例えば、CT装置20や放射線治療装置40の各種校正用として使用される試験体である。本実施形態では、ファントム10は、制御装置50による画像変形処理(DIR:Deformable Image Registration)の精度検証などに用いられる。
このファントム10は、例えば、患者の部位を模すように、所定のX線吸収係数の部分を有する。このファントム10は、例えば、患者の病巣(病変)を模した部分、正常組織のX線吸収係数を模した部分などを有する。本実施形態では、ファントム10として動体可変型ファントム10を採用しており、このファントム10は、患者の呼吸や心臓の動きなどの動体を模すように変形可能に構成されている。
図1、図2に示した例では、肺部を模したファントム10を採用している。このファントム10は、ケースとしてのシリンダ15内に配置された弾性体11を有し、この弾性体11をピストン16により変形自在に構成されている。
ピストン16に、ピストンロッド17が接続されている。ピストンロッド17は、モータなどのピストン駆動部175に接続されており、制御装置50の制御により、ピストン16を移動可能に構成されている。
本実施形態では、板状部材121上に、ファントム10およびピストンを収容したシリンダ15(ケース)が配置されている。また、板状部材121上に台部176を介してピストン駆動部175が配置されている。板状部材121の端部付近には把持部122,123が設けられている。このため、板状部材121は、ファントム10やピストン駆動部175を載置した板状部材121を容易に持ち運び可能に構成されている。
また、ピストンロッド17に傾斜部材171が、ピストンロッド17と連動して移動可能に設けられている。傾斜部材171の上部付近には上下動部材172(ステージ)が上下動自在に配置されている。この上下動部材172は、その下端部が傾斜部材171に当接するように配置されている。このため、上下動部材172は、ピストンロッド17やピストン16の動きに連動して上下動するように構成されている。
また、本実施形態では、上下動部材172の上端部に検出用ボックスを設け、検出用ボックスの位置を、赤外線撮像部や位置センサなどのピストン位置検出部173により検出する。つまり、ピストン位置検出部173は、上下動部材172の上下動の変位により、ピストン16の変位や位置などを検出し、検出信号を制御装置50に出力する。
図2に示したファントム10は、弾性体11、放射線量検出部12(照射線量検出部)、バルーン13、水や気体などの流体14、ケースとしてのシリンダ15、ピストン16、ピストンロッド17、弾性体保持部18、蓋部19などを有する。
弾性体11は、ピストン16などの外力により変形自在に構成されている。本実施形態では、弾性体11は、収縮自在な材料で形成されている。弾性体11としては、例えば、樹脂材料などの所定の弾性率、所定のX線吸収係数の材料で構成されている。また、本実施形態では、弾性体11としては、スポンジ状の多孔性の樹脂材料を採用している。
また、本発明の実施形態では、弾性体11に放射線量検出部12が設けられている。図2に示した例では、線量蓄積型(X線エネルギー蓄積型)の放射線量検出部12として、複数の小型のガラス線量計(蛍光ガラス線量計)などを採用し、放射線量検出部12を弾性体11の所定位置に容易に着脱自在に配置している。一具体例として、直径1.5mm、長さ8.5mmの小型のガラス線量計を30〜50個程度、弾性体11の所定位置に所定の間隔で配置している。
詳細には、放射線量検出部12は、例えば、銀イオンを含有した銀活性リン酸塩ガラス素子などであり、このガラス素子に放射線を照射すると、銀の二価イオンなどによる蛍光中心が形成される。この蛍光中心は、外部からの紫外線照射により励起された後、安定状態に戻るときに蛍光を発光する。この発光量は放射線吸収線量に比例する。蛍光中心はこの測定により消滅せず、何度も繰り返し読み取ることができる。
本実施形態では、図1に示したファントム線量検出装置30の線量検出部31が、ファントム10の所定位置から取り出され、放射線量検出部12としてのガラス素子に紫外線を照射し、ガラス素子の蛍光中心からの蛍光の発光量を測定し、その測定量に基づいて放射線吸収線量を検出する。
また、本実施形態では、ファントム線量検出装置30の位置特定部32は、ファントム10の線量検出部31としてのガラス素子の位置を特定し、位置情報を制御装置50に出力する。放射線量検出部12の位置情報の特定方法としては、CT装置20のCT画像により特定する、弾性体11の予め規定した位置に放射線量検出部12を配置する、ファントム10の放射線量検出部12の位置を光学的に特定する、などを挙げることができる。
放射線量検出部12をガラス線量計のガラス素子を採用し、CT装置20によりファントム10内のガラス素子の位置を特定する場合、ガラス線量素子は、CT画像上でアーチファクト(虚像)を発生しないことから、ガラス線量素子の位置を正確に特定することができる。このため、放射線量検出部12としてのガラス線量計は、画像変形処理(DIR)の精度の検証用として使用することができる。また、放射線量検出部12としてのガラス線量計は、画像変形処理(DIR)の精度と線量分布変形精度の検証用として使用することができる。
ファントム線量検出装置30による、放射線量検出部12の放射線吸収線量の検出や位置の特定が行われた後、放射線量検出部12はファントム10の弾性体11の規定された位置に配置される。
図2に示した例では、筒形状のシリンダ15内に弾性体11が配置され、弾性体11の周囲に弾性体からなるバルーン13が設けられている。シリンダ15とピストン16により囲まれた空間には、液体(水など)や気体などの流体14が配置されている。シリンダ15は、一具体例として円筒形状に形成されており、直径25cm程度である。
シリンダ15の端部には、蓋部19が設けられており、蓋部19を開閉することにより流体14を供給または排出可能に構成されている。弾性体保持部18は、弾性体11に当接し、弾性体11を保持する。本実施形態では、弾性体保持部18の当接面は、ピストン16による弾性体の圧縮によっても確実に弾性体11を保持するように、湾曲形状に形成されている。また、弾性体保持部18には、複数の通気孔18aが形成されており、ピストン16の圧縮方向への移動または反対方向への移動により、空気を排気または吸気可能である。
ピストンロッド17は、一方の端部がシリンダ15内で移動自在に配置されたピストン16に接続されており、他方の端部がピストン駆動部に接続されている。
また、ファントム10の弾性体11には、疑似病変として所定のX線吸収係数の材料で構成された模擬腫瘍1(模擬病巣)が必要に応じて設けられている。また、ファントム10の弾性体11には、必要に応じて、複数のアクリル製などの樹脂製の複数の微小球体(ビーズ)を配置してもよい。このビーズの直径は一具体例として約1mm〜3mm程度である。この樹脂製のビーズは、所定のX線吸収係数率に規定されており、CT画像上でのランドマークとして機能する。
また、ファントム10の弾性体11には、必要に応じてナイロン製などの樹脂製のワイヤを配置してもよい。この樹脂製のワイヤは、所定のX線吸収係数に規定されており、CT画像上で模擬血管として機能する。
図2(a)、図2(b)に示した例では、横隔膜を模擬するピストン16を変位させることにより、呼吸による横隔膜の動きを模擬するようにファントム10が構成されている。
図2(a)に示した略円形状(球形状)の模擬腫瘍1(1a)が弾性体11の変形に伴い、楕円形状(楕円体)に変形した模擬腫瘍1(1b)となっている。
また、弾性体11の変形に連動して、弾性体11に配置された放射線量検出部12や樹脂製の微小球体、ワイヤの位置が移動するように構成されている。
また、ピストン16は変位量を調整できるように構成されており、具体的には、例えば、±5mm、±10mm、±15mm、±20mm、±25mmなど、所定の変位量に設定可能である。
次に、ファントムの一実施例を説明する。
<円柱形状のファントム>
図3は組立及び分解自在な円柱形状のファントム10Aの一例を示す図である。図4は図3に示したファントムの一例を示す図である。詳細には、図4(a)はその分解図、図4(b)は線量計収容体10Adの拡大斜視図、図4(c)は線量計収容体10Adとガラス線量計などの放射線量検出部12と蓋部10Aeの一例を示す斜視図である。
ファントムの弾性体は、分解および組立て自在な多層構造に構成されており、各構成要素に放射線量検出部12としての線量計を容易に着脱自在に構成されている。
詳細には、図3に示した円柱形状のファントム10Aは、弾性体で形成された複数の構成要素、例えば、小径の円柱形状体10Aa、小径の円筒形状体10Ab、大径の円筒形状体10Ac、などを有する。
大径の円筒形状体10Acは、有底または無底の孔部h2を備え、その孔部h2に小径の円筒形状体10Abを収容可能に構成されている。小径の円筒形状体10Abは、有底または無底の孔部h1を備え、その孔部h1に小径の円柱形状体10Aaを収容可能に構成されている。
この小径の円柱形状体10Aa、小径の円筒形状体10Ab、大径の円筒形状体10Acを組み立てることにより、円柱形状のファントム10Aとなる。
また、ファントム10Aの各構成要素は、ガラス線量計などの放射線量検出部12を収容する複数の線量計収容体10Adを着脱自在に保持する複数の穴部を有する。詳細には、図4(a)に示したように、大径の円筒形状体10Acは、所定位置に複数の穴部10Ahを有し、その穴部10Ahに線量計収容体10Adを収容可能に構成されている。
図4(b)に示した線量計収容体10Adは、直方体などの所定の形状に形成され、有底または無底の穴部h3を有し、ガラス線量計などの放射線量検出部12を収容可能に構成され、蓋部10Aeにより蓋をすることができるように構成されている。図4(b)に示した例では、線量計収容体10Adの略中央部に放射線量検出部12が配置される。
同様に、小径の円筒形状体10Ab、小径の円柱形状体10Aaは、複数の線量計収容体10Adを着脱自在に保持する複数の穴部を有し、複数のガラス線量計などの放射線量検出部12を保持可能に構成されている。
上述したように、円柱形状のファントム10Aは、複数のガラス線量計などの放射線量検出部12を、容易に着脱自在に、3次元的に所定位置に所定間隔で配置可能に構成されている。
尚、上述した線量計収容体10Adの形状は、直方体であったが、この形態に限られるものではなく、円柱形状、楕円形状など任意の形状であってもよい。
また、ファントム10Aは、上述した実施形態に限られるものではない。例えば、ファントム10Aの各構成要素に、ガラス線量計などの放射線量検出部12を直接着脱自在に保持する穴部を設け、その穴部に放射線量検出部12を配置してもよい。
<球形状のファントム>
図5は組立及び分解自在な球形状のファントム10Bの一例を示す図である。詳細には、図5(a)は全体図、図5(b)は分解斜視図、図5(c)は放射線量検出部12を収容した線量計収容体10Adの拡大斜視図である。
図5(a)に示した球形状のファントム10Bは、弾性体で形成された複数の構成要素、例えば、大径の半球形ドーム状体10Ba、大径の半球形ドーム状体10Bb、小径の半球形ドーム状体10Bc、小径の半球形ドーム状体10Bd、小径の半球形体10Be、小径の半球形体10Bf、などを有する。
大径の半球形ドーム状体10Baには穴部が形成され、その穴部に小径の半球形ドーム状体10Bcを収容可能に構成されている。小径の半球形ドーム状体10Bcには小径の穴部が形成され、その穴部に小径の半球形体10Beを収容可能に構成されている。大径の半球形ドーム状体10Bbには穴部が形成され、その穴部に小径の半球形ドーム状体10Bdを収容可能に構成されている。小径の半球形ドーム状体10Bdには小径の穴部が形成され、その穴部に小径の半球形体10Bfを収容可能に構成されている。
球形状のファントム10Bの各構成要素には、図5(c)に示したように、放射線量検出部12を収容する線量計収容体10Adを着脱自在に保持する複数の穴部10Bhを有し、複数のガラス線量計などの放射線量検出部12を保持可能に構成されている。
上述したように、球形状のファントム10Bは、複数のガラス線量計などの放射線量検出部12を、容易に着脱自在に、3次元的に所定位置に所定間隔で配置可能に構成されている。
尚、ファントム10Bは、上述した実施形態に限られるものではない。例えば、ファントム10Bの各構成要素に、ガラス線量計などの放射線量検出部12を直接着脱自在に保持する穴部を設け、その穴部に放射線量検出部12を配置してもよい。
<巻回型のファントム>
図6は巻回型のファントム10Cの一例を示す図である。詳細には、図6(a)はそのファントム10Cの全体斜視図、図6(b)はそのファントム10Cの展開した状態の一例を示す図である。
図6(a)、図6(b)に示したように、巻回型のファントム10Cは、変形自在な長尺の直方体(板形状)の弾性体を巻回して構成されている。また、図6(b)に示したように、展開した状態のファントム10Cは、放射線量検出部12を収容する線量計収容体10Adを着脱自在に保持する複数の穴部10Chを有し、ガラス線量計などの放射線量検出部12を保持可能に構成されている。この複数の穴部10Chに放射線量検出部12を収容した後、巻回することで、図6(a)に示したように、略円柱形状のファントム10Cとすることができる。
上述したように、巻回型のファントム10Cは、複数のガラス線量計などの放射線量検出部12を、容易に着脱自在に、3次元的に所定位置に所定間隔で配置可能に構成されている。
尚、ファントム10Cは、上述した実施形態に限られるものではない。例えば、展開したファントム10Cに、ガラス線量計などの放射線量検出部12を直接着脱自在に保持する穴部を設け、その穴部に放射線量検出部12を配置した後、巻回してもよい。
<2次元放射線量検出器を採用したファントム>
図7は放射線量検出部12として2次元放射線量検出器12D(イメージングデバイス)を採用したファントム10Dの一例を示す図である。詳細には、図7(a)はファントム10Dの弾性体と2次元放射線量検出器12Dを分離した状態の一例を示す側面断面図、(b)は組立てた状態の一例を示す側面断面図である。
図7(a)、図7(b)に示したファントム10Dは、円柱形状や直方体などの任意の形状の弾性体で構成された本体部10Daに、板状の2次元放射線量検出器12Dを着脱自在に配置する複数の有底または無底の穴部10Dh(スリット)を有し、各穴部10Dhに2次元放射線量検出器12Dを配置可能に構成されている。詳細には、ファントム10Dは、複数の2次元放射線量検出器12Dを所定の間隔で配置可能に構成されている。
2次元放射線量検出器12Dは、線量蓄積型(X線エネルギー蓄積型)である。2次元放射線量検出器は、例えば、光輝尽性蛍光体(BaFX:Eu2+(X=Br、I)など)を樹脂製の板部材に塗布して形成されている。
この光輝尽性蛍光体は、放射線の照射により、結晶内の電子が準安定状態に励起される。この状態で、所定の波長の光を光輝尽性蛍光体に照射すると、準安定状態に励起された電子が基底状態に遷移し、輝尽性蛍光を発光する。
ファントム線量検出装置30(図1参照)の線量検出部31および位置特定部32は、2次元放射線量検出器12Dに所定の波長の光を照射して、2次元放射線量検出器12Dからの輝尽性蛍光を受光部により検出スキャンすることにより、2次元の放射線量分布を得ることができる。ファントム線量検出装置30は、この検出結果を制御装置に出力する。
光輝尽性蛍光体を塗布した2次元放射線量検出器12Dに、消去用の所定の波長の光を均一に照射することにより、残像を消去することができ、再度、2次元放射線量検出器12Dを使用することができる。
尚、2次元放射線量検出器は上記形態に限られるものではなく、例えば、ラジオグラフィックフィルム、ラジオクロミックフィルム(放射線有感色素線量計フィルム)、板状ガラス線量計などの何れか又はそれらの組合せであってもよい。
ラジオグラフィックフィルムは、放射線に対する反応原理としてハロゲン化銀の還元作用を利用している。このラジオグラフィックフィルムに対して現像液などを用いて現像処理を行うことにより、2次元放射線量分布を得ることができる。
ラジオクロミックフィルムは、例えば、放射線照射により発色する物質を添加した樹脂製フィルムであり、放射線に対する反応原理として放射線感受性単量体のラジオクロミック反応を利用している。ラジオクロミックフィルムは、現像液による現像処理が不要であり、RGBカラースキャナ、デンシトメーター(densitometer、光学濃度計)、カメラなどで2次元放射線量分布を読み取ることができる。
<ゲル状体を有するファントム>
図8はゲル状体を有するファントム10Eの一例を示す概念図である。
ファントム10Eは、本体部10Eaに変形可能な弾性体11E(11)を有し、その内部に、放射線量検出部12として、ポリマーゲルなどのゲル状体12E(ゲル状線量計)を備える。
ポリマーゲルは、線量蓄積型(X線エネルギー蓄積型)である。詳細には、ポリマーゲルは、放射線などを吸収した場合、局所的に重合反応を生じることにより、放射線吸収線量に応じてサブミクロンサイズのポリマー微粒子を生成する。このポリマー微粒子は可視光を散乱し、白く濁った固まりとしてゲル内に閉じ込められる。
図8には、放射線がゲル状体を有するファントム10Eに照射され、放射線吸収線量に応じて変質した部分(白濁した部分)10Ebを示している。この場合、ファントム線量検出装置30(図1参照)として、MRI(Magnetic resonance imaging)装置や3次元光学スキャナなどを採用するにより、ファントム線量検出装置30は、ファントム10Eの変質した部分(白濁した部分)の位置と濃度などを検出し、この検出結果を制御装置に出力する。制御装置は、この検出結果に基づいて放射線吸収線量の3次元分布を生成することができる。
図9は制御装置の制御部51の機能ブロックの一例を示す図である。
制御部51は、プログラムを実行することにより、本発明の機能をコンピュータとしての制御装置に実現する。本実施形態では、制御部51は、CT装置駆動制御部511、CT画像生成処理部512、画像変形処理部513(DIR)、治療計画作成処理部514(線量分布作成処理部)、ファントム変形設定処理部515、ファントム内線量特定処理部516、ファントム内軽量位置特定処理部517、合算線量分布生成処理部518、画像変形処理に関する検証処理部519、などを有する。
CT装置駆動制御部511は、CT装置に関する各構成要素に対する制御を行う。詳細には、CT装置駆動制御部511は、CT装置のX線発生部、X線検出部、回転駆動部、回転位置検出部などの各構成要素を統括的に制御する。
CT画像生成処理部512は、X線検出部からの信号や回転位置検出部などからの位置情報を示す信号などに基づいて、画像再構成処理などによりCT画像を生成する。
画像変形処理部513は、DIR(Deformable Image Registration)などの画像変形処理によりCT画像を変形する処理を行う。詳細には、この画像変形処理(DIR)は、例えば、基準となるCT画像の任意の部位に合わせるように、変形元のCT画像を変形させることができる。
また、この画像変形処理(DIR)は、CT画像と線量分布(治療計画)を重ね合わせた画像を変形する処理を行う。こうすることにより、異なるCT画像で計画された線量分布(治療計画)の合算を行うことができる。
詳細には、この画像変形処理(DIR)は、例えば、CT画像に対して複数の変形制御点を格子状(メッシュ状)に規定し、この変形制御点の変位量や変位方向を設定し、その設定された変形制御点の変位量や変位方向に基づいて、CT画像の各領域を変形させる処理を行う。
この画像変形処理(DIR)は、例えば、CT画像に対して複数の変形制御点を格子状(メッシュ状)に規定し、その変形制御点における二つの画像の一致度を類似度を用いて評価し、その類似度が高くなるように最適化アルゴリズムを用いて最適化を繰り返す。その最適化処理により設定された変形制御点における最適な変位量や変位方向を算出し、変形制御点で囲まれる領域の各画素の位置を変位させる等の変形処理を行う。
画像変形処理(DIR)の画像変形パラメータとしては、各変形制御点間の間隔や位置、類似度(差分自乗和、正規化相互相関法、相互情報量等)、最適化アルゴリズム(Gradient descent,Downhill simplex等) などを挙げることができる。
また、この画像変形処理(DIR)は、CT画像の関心領域(例えば、擬似病巣等の領域)の各変形制御点間の間隔を、関心領域以外の各変形制御点間の間隔よりも短く設定することで、関心領域に関して高い変形精度となるように処理を行っている。
治療計画作成処理部514(線量分布作成処理部)は、医者などのユーザにより入力された放射線治療の方針などの情報に基づいて、放射線治療装置40による放射線照射位置(照射領域)と放射線照射線量を規定する線量分布(治療計画)を生成する。
また、治療計画作成処理部514(線量分布作成処理部)は、CT画像上に線量分布(治療計画)を重畳させた画像を生成してもよい。
ファントム変形設定処理部515は、医者などのユーザにより入力された情報に基づいて、ファントムの変形量などを設定する処理を行う。例えば、ピストン駆動部によりピストンを駆動してファントムの弾性体等を変形させる場合、ファントム変形設定処理部515は、ピストンの変位量などを設定する。また、ファントム変形設定処理部515は、設定された変位量に基づいて、ピストン駆動部によりピストンを駆動する。
ファントム内線量特定処理部516は、ファントム線量検出装置30の線量検出部31を介して、ファントム内に収容されていた放射線量検出部12で検出された放射線量を特定する処理を行う。
ファントム内軽量位置特定処理部517は、ファントム線量検出装置30の位置特定部32を介して、ファントム内に収容されていた放射線量検出部12の位置を特定する処理を行う。
ファントム内軽量位置特定処理部517は、ファントム線量検出装置30の位置特定部32を介して、ファントム内に収容されていた放射線量検出部12の位置を特定する。上述したように、放射線量検出部12の位置情報の特定方法としては、ファントム10の放射線量検出部12の位置を光学的に特定する、CT装置20のCT画像により特定する、弾性体11の予め規定した位置に放射線量検出部12を配置し、その配置された位置とする、などを挙げることができる。
合算線量分布生成処理部518は、ファントム変形前のCT画像等に基づいて生成された線量分布を画像変形させ、ファントム変形後のCT画像等に基づいて生成された線量分布を合算して、合算線量分布を生成する処理を行う。
また、合算線量分布生成処理部518は、ファントム変形前の線量分布(放射線照射による実測値)と、ファントム変形後の線量分布(放射線照射による実測値)を合算して、放射線照射による実測値に基づいた合算線量分布を生成する処理を行う。
画像変形処理に関する検証処理部519は、動体可変型ファントムの変形前後の線量分布(実測値)と、前記動体可変型ファントムの画像変形処理による画像変形前後の線量分布(計算値)と、に基づいて算出した誤差に基づいて、画像変形処理に関する検証処理を行う。
また、画像変形処理に関する検証処理部519は、比較処理部519aを有する。
比較処理部は、動体可変型ファントムの変形前後の線量分布(実測値)と、前記動体可変型ファントムの画像変形処理による画像変形前後の線量分布(計算値)と、を比較する処理を行う。
また、画像変形処理に関する検証処理部519は、その誤差が規定以内の場合、画像変形処理部513(DIR)の画像変形処理が高精度であると判別し、誤差が規定値より大きい場合、画像変形処理部513(DIR)の画像変形処理の精度が低いと判別する。
画像変形処理部513(DIR)の画像変形処理の精度が低いと判別した場合、例えば、画像変形処理に関する検証処理部519は、画像変形処理部513(DIR)の画像変形処理に関する変形パラメータを調整する処理を行うことで、画像変形処理の精度を向上させる。
次に、ファントムのCT画像および線量分布の一例を説明する。
図10はファントムのCT画像および線量分布の一例を示す図である。詳細には、図10(a)は膨らんだ状態である変形前のファントムのCT画像および線量分布Pa(治療計画)の一例を示す図であり、図10(b)は収縮した状態であり変形後のファントムのCT画像および線量分布の一例を示す図である。
制御装置は、膨らんだ状態である変形前のファントムに対してCT装置によりCTスキャンを行い、図10(a)に示したCT画像を生成し、そのCT画像に基づいて、線量分布Pa(治療計画)を生成し、線量分布Pa(治療計画)をそのCT画像に重ね合わせる処理を行う。図10(a)の略中央黒部分にファントムの弾性体等を示し、擬似病変(擬似病巣)付近に同心円形状の線量分布Pa(治療計画)を示し、図の下部にピストンを示し、図の左右両端部にシリンダ(ケース)を示し、図の上部に通気孔を有する弾性体保持部を示し、弾性体とシリンダの間に水などの流体を示している。
ている。同心円形状の線量分布Pa(治療計画)において、中心部分ほど放射線量が高いことを示す。
制御装置は、収縮した状態であり変形後のファントムに対してCT装置によりCTスキャンを行い、図10(b)に示したCT画像を生成し、そのCT画像に基づいて、線量分布Pb(治療計画)を生成し、線量分布Pb(治療計画)をそのCT画像に重ね合わせる処理を行う。この場合、ピストンを図10(b)の上方へ変位させたことにより、ファントムの弾性体が収縮して変形していることを示している。また、擬似病変(擬似病巣)の位置がずれ、同心円形状の線量分布Pa(治療計画)の位置がずれていることを示している。
図11はファントムのCT画像および線量分布の一例を示す図である。詳細には、図11(a)は図10(a)に示した線量分布Paを変形した画像と線量分布の一例を示す図であり、図11(b)はファントムのCT画像と合算線量分布の一例を示す図である。
制御装置は、図10(a)に示したCT画像および線量分布Paに対して、図10(b)に示したCT画像を基準として弾性体の形状や位置を合わせるように画像変形処理(DIR)を施し、図11(a)に示したように、画像変形処理後のCT画像(変形画像)および線量分布を生成する。
次に、制御装置は、その図11(a)にした画像変形処理後のCT画像(変形画像)および線量分布と、図10(b)に示したCT画像および線量分布に基づいて、各線量分布を合算処理して合算線量分布を生成する処理を行う。また、制御装置は、合算線量分布とCT画像とを重ね合わせた画像を生成する(図11(b)参照)。
図12はファントムの膨らんだ状態と収縮した状態のCT画像の差の一例を示す図である。詳細には、図12の上図に横断面を示し、左下図に冠状面を示し、右下図に矢状面を示す。
図12において、略中心部の黒部分がファントムの収縮した状態の弾性体などに対応し、その黒部分を取り囲むグレー部分がファントムの膨らんだ状態の弾性体などに対応し、黒部分の内側の白部分が各線量分布(治療計画)に対応する。
図12に示したように、ファントムの変形前後の各CT画像、各線量分布を担持順に重ね合わせるとずれが生じることがわかる。
図13はファントムの膨らんだ状態のCT画像を画像変形処理(DIR)により画像変形させた画像(変形処理画像)と、ファントムの収縮した状態のCT画像の差の一例を示す図である。詳細には、図13の上図に横断面を示し、左下図に冠状面を示し、右下図に矢状面を示す。
図13に示すように、基準となるファントムの収縮した状態のCT画像に合うように、画像変形処理(DIR)により、ファントムの膨らんだ状態のCT画像を高精度に画像変形していることがわかる。また、線量分布も同様に高精度に画像変形処理されていることがわかる。
<放射線治療システムの動作の一例>
放射線治療システムの動作の一例を上記図面、および、図14〜図17に示した図面を参照しながら説明する。図14〜図17は、放射線治療システムの動作の一例を説明するための図である。本実施形態では、例えば、肺がんの治療において、治療の途中で患者の体重が減少して、患者の体形が変化した場合を説明する。
ステップS11において、医者などが患者に対して種々の検査を行い、その検査結果を基に診断し、放射線治療などの治療の方針を決定する。
ステップS12において、治療前の患者の体重を測定した結果、Ma[kg]であった。
ステップS13において、制御装置50の制御部51は、CT装置20により、その患者の治療開始前のCTスキャンを行い、得られたCT画像を記憶部に記憶する。
ステップS14において、治療中の患者の体重を測定した結果、Mb[kg]であった。本実施形態では、Ma>Mbであり、体重が減少している。
ステップS15において、制御装置50の制御部51は、CT装置20により、治療中の患者のCTスキャンを行い、得られたCT画像を記憶部に記憶する。
ステップS16において、制御部51は、患者の治療開始前のCT画像と治療途中のCT画像を用いて、画像変形処理(DIR)により変形画像を生成する。
ステップS17において、制御部51は、その画像変形処理(DIR)の結果により、患者の体型の変化量、病巣(腫瘍)の変化量、などを算出する。
次に、ステップS21において、動体可変型ファントム10の特性を設定する。詳細には、ファントム10の弾性体11の密度や弾性率などを、患者の治療部位、例えば、肺、頭頸部、骨盤部などの解剖情報に近い弾性体の密度や弾性率に設定する。また、ファントム10の弾性体11に所定のX線吸収係数となる模擬腫瘍(模擬病巣)を配置する。
そして、ファントム10に放射線量検出部12などを配置し、CT装置20の台部25(寝台)上にファントム10などを配置する。
ステップS22において、制御部51は、ステップS17で算出した患者の体型の変化量、病巣(腫瘍)の変化量などに最も近くなるように、ファントムを変形させるピストンの移動量を設定する(ファントム変形の動き設定)。
ステップS23において、制御部51は、治療開始前に撮像した状態(S13)を想定し、ファントム10が膨らんだ状態(変形前)となるように、ピストン駆動部175を駆動制御して、ファントム10のピストン16の位置を調整する。
ステップS24において、制御部51は、ファントムが膨らんだ状態(変形前)で、CT装置20によりCTスキャンを行い、得られたCT画像を記憶部に記憶する(図10(a)参照)。
ステップS25において、制御部51は、ステップS24で得られたCT画像を用いて、CT画像の模擬腫瘍をターゲットとして該当する患者の治療計画(線量分布)と同様に治療計画(線量分布Pa)を作成し、記憶部に記憶する(図10(a)参照)。
ステップS26において、治療途中に体型変化があり、再度、治療計画用CTを撮影した状態を想定し(ステップS15)、制御部51は、ファントム10が収縮した状態となるように、ピストン駆動部175を駆動制御し、ステップS22で設定した移動量だけ、ファントム10のピストン16の位置を調整する。ファントム10の弾性体や模擬腫瘍は、ピストンによる力で変形する。
ステップS27において、制御部51は、ファントムが収縮した状態(変形後)で、CT装置20によりCTスキャンを行い、得られたCT画像を記憶部に記憶する(図10(b)参照)。
ステップS28において、制御部51は、ステップS27で得られたCT画像を用いて、CT画像の模擬腫瘍をターゲットとして治療計画(線量分布Pb)を作成し、記憶部に記憶する(図10(b)参照)。
ステップS31において、制御部51は、2つの線量分布Pa、Pbの合算を算出するために、ファントム変形前後の2つのCT画像と線量分布に基づいて、ファントム変形後のCT画像を基準としてその各部位に合うように、変形前のCT画像およびそのCT画像で作成された線量分布Paを(図10(a)参照)を画像変形処理(DIR)により画像変形し、線量分布Paを画像変形した線量分布(画像)、および画像変形したCT画像を生成し(ステップS32)、記憶部に記憶する(図11(a)参照)。
ステップS33において、制御部51は、ステップS28で得られた線量分布と、ステップS31で得られた線量分布を合算処理し、画像変形処理による計算値である合算線量分布(図11(b)参照)を生成して記憶部に記憶し、CT画像上の線量分布として表示部に表示する処理を行う(ステップS34)。そして、制御部51は、合算線量分布に基づいて、腫瘍への線量および周辺の正常組織の線量を評価する。
上述したように、本発明の実施形態に係る動体可変型ファントム10では、ファントム変形前と変形後のファントム内の線量分布を実際に測定することができる。その場合の放射線治療システムの動作の一例を説明する。
図16に示したステップS21、S22、S23、S26は、上述した動作と同様であるので説明を省略する。
ステップS40において、制御部51は、ファントム10が膨らんだ状態(変形前)で、放射線治療装置40により、ステップS24、S25で得られたCT画像および治療計画(線量分布Pa)に基づいて、所定の放射線照射位置に所定の放射線照射線量でX線などの放射線を照射する処理を行う。
ステップS41において、制御部51は、例えば、ファントムに設けられた放射線量検出部12(線量計など)による放射線量を、ファントム線量検出装置30の線量検出部31により測定する。
ステップS42において、制御部51は、ファントムに設けられた放射線量検出部12(線量計など)の位置情報を、ファントム線量検出装置30の位置特定部32により特定する。
ステップS41と、ステップS42の一具体例を説明する。
例えば、図3、図4、図5に示したファントムを用いた場合、多層構造のファントムの各構成要素を分解し、ファントム内に配置した線量蓄積型の複数の放射線量検出部12を取り出し、ファントム線量検出装置30の線量検出部31により各放射線量検出部12の線量を測定する。ファントム内の各放射線量検出部12の位置情報は、ファントムの弾性体の所定位置に配置された放射線量検出部12やCT画像により特定することができる。ファントム線量検出装置30の位置特定部32は、この位置情報を取得する。
上記測定後、各放射線量検出部12をファントムの弾性体の所定位置に配置する。
また、例えば、図6に示したファントムを用いた場合、巻回したファントムを展開し、ファントム内に配置した線量蓄積型の複数の放射線量検出部12を取り出し、ファントム線量検出装置30の線量検出部31により各放射線量検出部12の線量を測定する。その測定後、各放射線量検出部12をファントムの弾性体の所定位置に配置して、巻回した状態とする。位置情報については上記例と同様なので説明を省略する。
図7に示したファントムを用いた場合、ファントムから放射線量検出部12としての2次元放射線量検出器を取り出し、ファントム線量検出装置30の線量検出部31により各放射線量検出部12の線量を測定する。2次元放射線量検出器により放射線吸収に関する2次元分布が得られるので、その分布やCT画像などに基づいて位置情報を特定する。上記測定後、各2次元放射線量検出器12Dをファントムの弾性体の所定位置に配置する。
図8に示したゲル状線量計を有するファントムを用いた場合、ファントム線量検出装置30(図1参照)としてMRI装置や3次元光学スキャナなどで、ゲル状体の変質した部分(白濁した部分)などを測定し、放射線吸収線量および3次元分布(位置情報)を得ることができる。
ステップS43において、制御部51は、ステップS40、S42で得られた放射線量および位置情報に基づいて線量分布Qaを生成する。この場合、制御部51は、必要に応じてステップS24のCT画像上に線量分布Qaを重ね合わせる処理を行う。
ステップS44において、制御部51は、ファントム10が収縮した状態(変形後)で、放射線治療装置40により、ステップS27、S28で得られたCT画像および治療計画(線量分布Pb)に基づいて、所定の放射線照射位置に所定の放射線照射線量でX線などの放射線を照射する処理を行う。
ステップS45において、制御部51は、例えば、ファントムに設けられた放射線量検出部12(線量計など)による放射線量を、ファントム線量検出装置30の線量検出部31により測定する。
ステップS46において、制御部51は、ファントムに設けられた放射線量検出部12(線量計など)の位置情報を、ファントム線量検出装置30の位置特定部32により特定する。
ステップS47において、制御部51は、ステップS45、S46で得られた放射線量および位置情報に基づいて線量分布Qbを生成する。この場合、制御部51は、必要に応じてステップS27のCT画像上に線量分布Qbを重ね合わせる処理を行う。
尚、ステップS40で線量蓄積型(X線エネルギー蓄積型)の放射線量検出部に、放射線照射した後、それを再利用して、ステップS44で、その放射線量検出部に放射線を照射した場合、ステップS47で合算線量分布を得ることができる。つまり、この場合、ステップS48の合算処理を行うことなく、ステップS47の線量分布を合算線量分布とする(ステップS49)。
例えば、ステップS40で、線量蓄積型(X線エネルギー蓄積型)の放射線量検出部に放射線照射した後、それを再利用せずに、新しい放射線量検出部を採用した場合、ステップS48の処理を行うことを要する。
ステップS48において、制御部51は、線量分布Qaと線量分布Qbの合算処理を行い、合算線量分布を生成する(ステップS49)。
このステップS49で得られた合算線量分布は、ファントム内の線量計などの放射線量検出部による計測値に基づいて生成されている。
次に、ステップS51において、制御部51は、ステップS34で得られた、画像変形処理による計算値に基づいて生成された合算線量分布と、ステップS49で得られた、ファントム内の線量計などの放射線量検出部による計測値に基づいて生成された合算線量分布とを比較する処理を行うことで、画像変形処理の精度を検証する。
ステップS52において、制御部51は、上記比較処理の結果に基づいて、画像変形処理の誤差を算出する処理を行う。
ステップS53において、制御部51は、その誤差が規定値以内(例えば、5%以内)の場合、ステップS56の処理に進み、それ以外の場合、ステップS54の処理に進む。
ステップS54において、制御部51は、誤差が大きいと判別し、画像変形処理の画像変形パラメータや変形に用いる関心領域を再度調整し、最適な画像変形パラメータと関心領域を規定する処理などを行う。
ステップS55において、制御部51は、ステップS54で決定した画像変形パラメータ(パラメータ)を設定し、ステップS31の画像変形処理を再実行し、ステップS32、S34、S51、S52、S53の処理を行う。
ステップS56において、制御部51は、ステップS52の誤差が規定値以内である場合に、画像変形処理部513(DIR)の画像変形処理が高精度であると判定する。
ステップS57において、制御部51は、ステップS34で生成した治療計画(合算線量分布)に基づいて、患者への線量評価を行い、放射線治療装置40などによる放射線治療を行う。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る放射線照射装置用の動体可変型ファントムは、変形可能な弾性体11と、弾性体11に設けられた放射線量検出部12と、を有する。
このため、変形前後のファントム内の線量分布(実測値)を高精度に検出可能な動体可変型ファントムを提供することができる。
また、変形前後のファントム内の放射線量検出部の位置を高精度に取得することができるファントムを提供することができる。
また、本実施形態では、変形前後のファントム内の放射線量検出部の位置および線量分布(実測値)を容易に取得可能なファントムを提供することができる。
このファントムを用いることで、画像変形処理によって算出された合算線量分布の精度評価を行うことができ、高精度な放射線治療計画を実現させることができる。
また、本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムの弾性体11は、収縮自在な材料で形成されている。このため、弾性体を容易に変形可能なファントムを提供することができる。
また、本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムの弾性体は、分解および組立て自在な多層構造に構成されている(例えば、図3、図4、図5等参照)。
このため、多層構造の弾性体に複数の放射線量検出部を3次元的に容易に配置可能なファントムを提供することができる。
例えば、動体可変型ファントムに複数回、放射線を照射する場合であっても、放射線量検出部をファントムに容易に着脱することができる。
複数の小型の放射線量検出部を配置する構造であり、従来困難であった変形前と変形後の線量を容易に測定することができる。また、放射線量検出部を配置させた状態でも弾性体を変形させることができ、変形前と変形後の合算線量を検出器を装着した状態で測定することができる。
また、本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムの弾性体は、孔部を有する部材と該孔部に収容自在な部材で構成された入れ子構造となっている(例えば、図3、図4、図5等参照)。詳細には、入れ子構造の弾性体の孔部を有する部材は円筒形状または半球形状に形成されている。通常の放射線量検出器に使用する電離箱線量計(検出器にケーブルや電気回路が含まれている)では検出器が小型ではなく、またケーブル等もあるため検出器を装着した状態で弾性体を変形させることは困難であった。しかし、この弾性体は弾性体内に3次元的に複数の小型放射線量検出部を容易に配置可能であり、弾性体内の3次元線量分布を測定することが可能である。また、測定後、容易に放射線量検出部を取り外すことができる。入れ子構造は、円筒形状以外にも半球形状にも使用できるため、腫瘍を模擬した弾性体の3次元線量分布測定に利用できる。
また、本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムの弾性体は、ロール状に巻回自在に構成されている(図6参照)。この場合、弾性体を板状に展開した状態で、放射線量検出部を弾性体に容易に設置することができ、ロール状に巻回することで、3次元的に複数の放射線量検出部を容易に配置することができ、測定後、弾性体を板状に展開することで、容易に放射線量検出部を取り外すことができる。ロール状の場合も入れ子構造の場合と同様に、弾性体内の3次元的に複数の小型放射線検出部を容易に配置可能であり、弾性体内の3次元線量分布を測定することができる。さらにロール状の場合、より小型放射線検出部の設置および取り外しが容易で、効率よく測定を行うことができる。
また、本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムの弾性体は、放射線量検出部を着脱自在に保持する穴部を有する(例えば、図4、図5等参照)。
このため、ファントムの弾性体に放射線量検出部を容易に着脱することができる。
また、本発明の実施形態では、放射線量検出部が線量蓄積型(被曝線量蓄積型)である。
このため、複数回の放射線照射を線量蓄積型の放射線量検出部により検出することで、ファントム内の合算線量分布を容易に得ることができるファントムを提供することができる。
また、放射線量検出部として複数のガラス線量計を採用したファントムの場合、簡単な構成で、ファントム内の放射線量を高精度に検出することができる。
比較例として、通常の放射線量検出器に使用する電離箱線量計(検出器にケーブルや電気回路が含まれている)では検出器が小型ではなく、またケーブル等もあるため検出器を装着した状態で弾性体を変形させることは困難であった。
本発明の実施形態で用いたガラス線量計は、例えば、直径1.5mm、長さ12mmの棒状素子で線量計としては最も小型の線量計の一つであり、このような小型の線量計を複数使用することでファントム内部の3次元線量分布を高精度に測定できる。
また、複数の小型のガラス線量計を変形可能な弾性体に設けたファントムの場合、ファントムが変形した場合であっても、ファントム内の放射線量を高精度に検出することができる。
また、ファントムの変形と連動する樹脂製(アクリル製など)の微小球体(ビーズ)、ガラス線量計(ガラス線量素子)の位置変化の情報をCT装置によるCT画像でモニターし、ファントム変形前後の線量計により計測される線量値の合算によって、組織の線量分布を正確に評価することができる。
詳細には、ガラス線量計(ガラス線量素子)は密度が2.61g/cm3のガラスで作成されており、他の放射線検出器と異なり金属製の構造ではないため、CT画像上で金属アーチファクト(虚像)が発生しないので、ガラス線量計(ガラス線量素子)の位置を正確に特定することができる。
また、本実施形態によれば、規定の放射線吸収係数の模擬腫瘍(模擬病巣)を有する模擬臓器として、本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムを採用することで、治療対象の臓器に対して特異的な放射線治療の計画線量分布の算出することを可能である。
つまり、治療対象の臓器特異的な放射線治療の計画線量分布を容易に算出可能なファントムを提供することができる。
また、弾性体に、放射線量検出部として複数の2次元放射線量検出器(イメージングプレート等)を設けたファントムの場合、詳細には、弾性体が所定方向に並んで配置された複数のスリット(複数の有底または無底の穴部)を有し、2次元放射線量検出器がスリットに着脱自在に配置される構造となっている(例えば、図7参照)。このスリット構造にすることにより、複数の2次元放射線量検出器で検出された2次元放射線量分布に基づいて、容易に3次元放射線量分布を算出することができる。また、スリット構造であるため2次元放射線検出器の取り外しが容易である。変形方向に垂直に2次元放射線量検出器を配置させることで、ファントムを変形させながら測定することが可能であり、ファントムの変形前後の線量を正確に測定することができる。
また、変形可能な弾性体により保持されたゲル状線量計(ポリマーゲル線量計など)を有するファントムの場合、ファントムは弾性体内にゲル状線量計を保持する構造となっている。ゲル状線量計は3次元放射線量測定器であり、放射線照射後、MRI装置や光学的CT装置を用いることで、容易にファントム中の3次元放射線量分布を検出することができる。ガラス線量計や2次元放射線測定器を複数使用して算出した3次元線量分布よりもより高精度にファントム内の3次元線量分布を測定することができる。また、ゲル状の構造を有しているため、ファントムを変形させた場合もその変形に合わせて線量計の形も変形させることができ、ファントムを変形させながら測定することができ、ファントムの変形前後の3次元線量分布を高精度に測定することができる。
また、弾性体はスポンジ状に形成され、ゲル状線量計を吸収保持した構造としてもよい。例えば、上記のゲル状線量計を弾性体の中に保持させる方法では、ファントムの変形に対してゲル状線量計が上手く変形されない場合もある。一方、弾性体がスポンジ状に形成され、ゲル状線量計を吸収保持した構造では、ゲル状線量計をスポンジに吸収させることで、弾性体に変形に合わせてゲル状線量計が上手く変形されるため、弾性体を大きく変形させることができる。また、ポリマーゲルをスポンジに吸収保持した構造とすることで、運搬時など容易に取り扱い可能である。
また、本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムを用いた放射線治療計画作成方法は、放射線治療の段階に応じて、該動体可変型ファントムの弾性体の特性を設定する工程(S21)と、動体可変型ファントムを用いて放射線量を検出し、検出結果に基づいて放射線照射位置と放射線照射線量を規定する放射線治療計画(線量分布)を作成する工程(S22〜S49)と、を有する。このため、高精度な放射線治療計画(線量分布)を作成可能な動体可変型ファントムを用いた放射線治療計画作成方法を提供することができる。
この場合、動体可変型ファントムを用いることにより、CT画像の画像変形処理に依らずに、放射線治療の計画線量分布を高精度に算出することができる。
また、本発明の実施形態に係るプログラムは、コンピュータである制御装置に実行させるプログラムであって、動体可変型ファントムを用いて、弾性体の変形前および変形後の該ファントムのCT画像による線量分布の一方に画像変形処理(DIR)を施し他方に合算して生成した第1の合算線量分布(S34参照)と、前記弾性体の変形前および変形後のファントムに設けられた放射線量検出部(照射線量検出部)による照射線量(放射線量)の検出結果に応じて生成した第2の合算線量分布(S49参照)との誤差を算出するステップ(S52)と、誤差に基づいて画像変形処理(DIR)に関する変形パラメータを規定するステップ(S54)とを有する。
このため、画像変形処理に関する画像変形パラメータを容易に高精度に調整可能なプログラムを提供することができる。
また、放射線治療システムに用いられるCT装置や放射線治療装置、制御装置(コンピュータ)などは、放射線治療毎にファントム等を用いて正常に動作するかチェックが行われる。本発明の実施形態に係る動体可変型ファントムを用いることにより、各装置が正常に動作するかのチェックや、各種パラメータの調整を高精度に短時間に容易に行うことができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、放射線治療システムは放射線治療装置とCT装置と制御装置(コンピュータ)を備えていたが、この形態に限られるものではない。放射線治療システムは、互いに通信可能な複数の制御装置(コンピュータ)により、放射線治療装置やCT装置などを統括的に制御してもよい。
また、図2などに示した実施形態のファントムでは、筒形状のシリンダ15内にスポンジ等の弾性体11が配置され、シリンダ15とピストン16により囲まれた空間に、液体(水など)や気体などの流体14が配置されていたが、この形態に限られるものではない。
ファントムは、例えば、図18、図19に示したように、アクリルなどの樹脂製の筒形状のシリンダ15B(15)内にスポンジ等の円柱形状の弾性体11B(11)が設けられ、シリンダ15B(15)内に水などの液体が設けられていない形態であってもよい。この弾性体には放射線量検出部が設けられている。
図18,図19に示した例では、ピストン16が筒形状のシリンダ15B(15)の軸方向に一次元的に移動可能に設けられており、ピストン16が円柱形状の弾性体11B(11)を軸方向に押圧した場合、弾性体11B(11)を圧縮可能に構成されている(図19(b)参照)。その状態から、図19(a)に示したように、ピストン16が初期位置に戻った場合、弾性体11Bは元の状態に復元する。
詳細には、このファントム10は、ピストン駆動部175の駆動モータ175Mにより可動部175Kが筒状部の軸方向に移動することで、ピストンロッド17及びピストン16を押圧可能に構成されている。また、ファントムには、上下動部材172(ステージ)が上下動自在に配置されており、上下動部材172が可動部175Kとリンク174Lにより接続されている。つまり、上下動部材172(ステージ)が、可動部175K、ピストンロッド17、ピストン16の動きに連動して上下動するように構成されている。また、本実施形態のファントムは、上下動部材172の上端部172aの位置を撮像部や位置センサなどで検出することで、上下動部材172の上下動の変位により、ピストン16の変位や位置などを検出可能に構成されている。
図18、図19に示したように、ピストン16の軸方向の移動により、弾性体11B(11)が軸方向に圧縮又は伸張し、軸方向に対して直交する方向の動きが筒状のシリンダ15B(15)の内壁により規制されているので、弾性体11B(11)の変形状態又は元の状態の再現性が高い。
つまり、コンピュータによる画像変形処理の精度の検証などに、この高い再現性を有するファントムを用いることで、信頼性の高い検証などを行うことができる。
また、ファントム10は、上述した実施形態に限られるものではなく、例えば、図20に示したように、複数の押圧機構により変形自在に構成されていてもよい。
詳細には、図20に示した例では、筒状のシリンダ15B(15)内に、円柱形状の弾性体11B(11)が配置され、その軸方向の両端部に、軸方向に押圧可能なピストン16A、16Bが設けられていてもよい。このピストン16A、16Bは、ピストンロッドやピストン駆動部(不図示)により軸方向に移動可能に構成されている。
また、図20に示した例では、ピストン16A、16Bがそれぞれ複数の小さなピストン16Aa、16Baにより構成されており、制御装置(コンピュータ)の制御により、所定のピストン16Aa、16Baにより、弾性体11B(11)の両端を局所的に押圧可能に構成されている。つまり、弾性体11B(11)は2次元的に変形可能に構成されており、コンピュータによる画像変形処理の検証などを、高精度に行うことができる。
また、ファントム10は、例えば、図21に示したように、シリンダ15B(15)の軸方向および直交方向に複数の押圧機構を有していてもよい。詳細には、図21に示した例では、弾性体11B(11)の両端を局所的に軸方向に押圧可能な複数のピストン16Aa,16Ba、ピストンロッド17(ロッド)、ピストン駆動部175を有し、筒状のシリンダ15B(15)の側面には、弾性体11B(11)の側面を軸方向に対して直交する方向に押圧可能な複数の可動部177が配置されている。この可動部177は、駆動部178や接続部179により移動可能に構成されている。可動部177の駆動方式としては、例えば、空気圧駆動方式、水圧駆動方式、リンク機構による駆動方式、などの所定の駆動方式を採用することができる。X線発生部21からX線検出部22へ向けて放射されたX線の吸収の影響を低減するために、筒状のシリンダ15B(15)の側面側には、X線吸収率の低い材料で形成された可動部177を設け、駆動部178などをX線照射領域外に配置することが好ましい。また、リンク機構を採用した場合には、リンク機構をアクリルなどの樹脂材料により形成することが好ましい。また、X線吸収率の低い水や気体などを用いた駆動方式を採用してもよい。
10…ファントム(動体可変型ファントム)
11…弾性体
12…放射線量検出部(照射線量検出部)
13…バルーン
14…流体(液体、気体など)
15…シリンダ(ケース)
16…ピストン
17…ピストンロッド
18…弾性体保持部
19…蓋部
20…CT装置
30…ファントム線量検出装置
31…線量検出部
32…位置特定部
40…放射線治療装置
50…制御装置(コンピュータ)
100…放射線治療システム

Claims (13)

  1. 放射線照射装置用の動体可変型ファントムであって、
    変形可能な弾性体と、
    前記弾性体に設けられた放射線量検出部と、を有し、
    前記弾性体は、分解および組立て自在な多層構造に構成されていることを特徴とする
    動体可変型ファントム。
  2. 前記弾性体は、収縮自在な材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の動体可変型ファントム。
  3. 前記弾性体は、孔部を有する部材と該孔部に収容自在な部材で構成された入れ子構造となっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動体可変型ファントム。
  4. 前記入れ子構造の弾性体の孔部を有する部材は円筒形状または半球形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の動体可変型ファントム。
  5. 放射線照射装置用の動体可変型ファントムであって、
    変形可能な弾性体と、
    前記弾性体に設けられた放射線量検出部と、を有し、
    前記弾性体は、ロール状に巻回自在に構成されていることを特徴とする動体可変型ファントム。
  6. 前記弾性体は、前記放射線量検出部を着脱自在に保持する穴部を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の動体可変型ファントム。
  7. 前記放射線量検出部は、線量蓄積型であることを有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の動体可変型ファントム。
  8. 前記放射線量検出部は、複数のガラス線量計であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の動体可変型ファントム。
  9. 放射線照射装置用の動体可変型ファントムであって、
    変形可能な弾性体と、
    前記弾性体に設けられた放射線量検出部と、を有し、
    前記弾性体に、前記放射線量検出部として複数の2次元放射線量検出器を有し、
    前記弾性体は、複数のスリットを有し、
    前記2次元放射線量検出器は前記スリットに着脱自在に配置される構造となっていることを特徴とする動体可変型ファントム。
  10. 放射線照射装置用の動体可変型ファントムであって、
    変形可能な弾性体と、
    前記弾性体に設けられた放射線量検出部と、
    前記弾性体により保持されたゲル状線量計と、を有し、
    前記弾性体は、前記ゲル状線量計を内部に収容する構造を有することを特徴とする動体可変型ファントム。
  11. 放射線照射装置用の動体可変型ファントムであって、
    変形可能な弾性体と、
    前記弾性体に設けられた放射線量検出部と、
    前記弾性体により保持されたゲル状線量計と、を有し、
    前記弾性体はスポンジ状に形成され、前記ゲル状線量計のポリマーゲルを吸収保持した構造を有することを特徴とする動体可変型ファントム。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の動体可変型ファントムを用いた放射線治療計画作成方法であって、
    放射線治療の段階に応じて、該動体可変型ファントムの前記弾性体の特性を設定する工程と、
    前記動体可変型ファントムを用いて放射線量を検出し、検出結果に基づいて放射線照射位置と放射線照射線量を規定する放射線治療計画を作成する工程と、を有することを特徴とする
    放射線治療計画作成方法
  13. 変形可能な弾性体と、前記弾性体に設けられた放射線量検出部とを有する放射線照射装置用の動体可変型ファントムを用いて、前記弾性体の変形前および変形後の該ファントムのCT画像による線量分布の一方に画像変形処理を施し他方に合算して生成した第1の合算線量分布と、前記弾性体の変形前および変形後のファントムに設けられた照射線量検出部による照射線量の検出結果に応じて生成した第2の合算線量分布との誤差を算出するステップと、
    前記誤差に基づいて前記画像変形処理に関する変形パラメータを規定するステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラム
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