JP6347071B2 - インパネリインフォースメント構造 - Google Patents

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Description

本発明は、インパネリインフォースメント構造に関する。
図15は、従来のインパネリインフォースメント構造が平面視で図示されている。図15に示すように、車両に横架されたインパネリインフォースメント本体100には、ステアリングコラム支持部材102が固定されている。ステアリングコラム支持部材102には、カウルまたはダッシュパネル等の車体ボディ103に前端が固定されたブレース部材104が一体に取付けられている。前記ブレース部材104は、図示しないステアリングコラムを支持するステアリングコラム支持部材102の強度及び剛性を挙げる目的で設けられている。また、インパネリインフォースメント本体100には、前記ブレース部材104とは離間した位置において、カウルまたはダッシュパネル等の車体ボディに前端が固定されたブレース部材106が一体に取付けられている。ステアリングコラム支持部材102、及びブレース部材104は、インパネリインフォースメント本体100において、運転席に相対する位置であり、ブレース部材106は、助手席に相対する位置である。
なお、このような構成は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2014−141138号公報
従来は、車両前突時において、エンジン等の後退量が大きいと、カウルまたはダッシュパネル等の車体ボディ103、ブレース部材106、104を介して、インパネリインフォースメント本体100の乗員側への進入が大きくなる。特に、インパネリインフォースメント本体100と助手席の空間が大幅に減り、このため、乗員の傷害値も大きくなる虞がある。
本発明の目的は、車両前突時に、インパネリインフォースメント本体の助手席側の後退量を低減して、助手席側の乗員空間を確保できるインパネリインフォースメント構造を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明は、車両幅方向に横架されたインパネリインフォースメント本体と、前記インパネリインフォースメント本体の助手席側の部位とこの部位の車両前後方向の前方に位置する車体ボディ構成部材との間に取付け固定されたブレース部材とを含むインパネリインフォースメント構造において、前記ブレース部材は、車両前後方向において相互に直列に連結された複数のブレース構成部材を含み、前記複数のブレース構成部材の前記連結された連結部位は、前記車体ボディ構成部材に車両前後方向の後方への負荷が加わった際、分離可能に、かつ、前記車体ボディ構成部材が車両前後方向の後方に移動を許容する連結手段にて連結されているものである。
また、前記複数のブレース構成部材は、断面が相互に相似する相似形状に形成されていることが好ましい。
また、前記複数のブレース構成部材のうち、前記車体ボディ構成部材側に位置するブレース構成部材は、分離した後は、前記インパネリインフォースメント本体側に位置するブレース構成部材の中に入るとともに、前記インパネリインフォースメント本体側に位置する前記ブレース構成部材は、前記分離した後の前記車体ボディ構成部材側に位置するブレース構成部材に対して上方に移動不能に規制する規制部を有することが好ましい。
また、前記連結手段は、溶接であることが好ましい。
本発明によれば、車両前突時に、インパネリインフォースメント本体の助手席側の後退量を低減して、助手席側の乗員空間を確保できる効果を奏する。
一実施形態のインパネリインフォースメント構造の概略斜視図。 ステアリングコラムの支持構造の概略説明図。 同じくステアリングコラムの支持構造の要部平面図。 インパネリインフォースメント構造の概略平面図。 ブレース部材の断面図。 (a)、(b)はブレース部材の作用の説明図。 ステアリングサポートブラケット及びダッシュトゥブレースの右側面図。 ステアリングサポートブラケット及びダッシュトゥブレースの左側面図。 ダッシュトゥブレースの第1部材の斜視図。 ダッシュトゥブレースの第2部材の斜視図。 ダッシュトゥブレースの第3部材の斜視図。 ダッシュトゥブレースの第4部材の斜視図。 ステアリングコラム支持部材を構成する第1コラム支持部材の斜視図。 ステアリングコラム支持部材を構成する第2コラム支持部材の斜視図。 従来のインパネリインフォースメント構造の平面図。
以下、本発明のインパネリインフォースメント構造を具体化した一実施形態について図1〜図14を参照して説明する。なお、図において矢印FRは車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印OUTは車幅方向外方を示している。
図1、図2に示すように、車両のエンジンルームERと車両室内空間CHとを仕切る位置には、ダッシュパネル10が上下方向に及び車両幅方向に延在するように配置されている。ダッシュパネル10は、その上端部がカウルのカウルインナパネルの下部に溶接固定されている。また、ダッシュパネル10の下端部はフロアパネル11に溶接固定されている。ダッシュパネル10は、車体ボディ構成部材に相当する。
図2に示すようにエンジンルームER内には、図示しないエンジンが配置されるとともに、ブレーキブースタ14が配置されている。ブレーキブースタ14は前記ダッシュパネル10に対して固定されている。ブレーキブースタ14からは、図示しない踏力伝達軸が車両室内空間CHに突出されている。前記踏力伝達軸には、ダッシュパネル10に対して図示しないブラケットを介して揺動自在に支持されたブレーキペダル12に付与される乗員の踏力が伝達され、ブレーキブースタ14はその踏力を増強する。前記ブレーキブースタ14には、当該ブレーキブースタ14によって増強された圧力を液圧に変換するための液圧変換用のマスタシリンダ16と、液圧系統の体積変化に追従してブレーキフルードを貯留及び補充するリザーバタンク18とが一体的に配設されている。
ダッシュパネル10の後方には、鋼管からなるインパネリインフォースメント本体20が設けられている。インパネリインフォースメント本体20は長手方向が車両幅方向に沿った筒形状(例えば円筒形状)に形成されており、その長手方向の両端部はフロントピラー(図示しない)等に固定されて横架されている。また、図1に示すようにインパネリインフォースメント本体20において、車両幅方向の中間部における運転席側及び助手席側には、一対のフロアブレース22、24の上端が連結されている。フロアブレース22、24の下端はフロアパネル11に対してボルト及びナット等の締結手段により固定されている。
図1、図2に示すように、インパネリインフォースメント本体20において、運転席側には、ステアリングコラム支持部材としてのステアリングサポートブラケット30及びダッシュトゥブレース40が設けられている。また、図2に示すようにステアリングサポートブラケット30には、ステアリングコラム90が取付けられている。ステアリングコラム90は、本実施形態ではテレスコピック機能及びチルト機能を有する。また、図1に示すように、インパネリインフォースメント本体20において、助手席側には、ダッシュパネル10と連結されたブレース部材50が設けられている。
(ステアリングサポートブラケット30について)
図2、図7、図8に示すようにステアリングサポートブラケット30は、インパネリインフォースメント本体20の後面上部及び後面下部にそれぞれ取付けられた鉄製の第1コラム支持部材31と、鉄製の第2コラム支持部材32とからなる。図13に示すように、第1コラム支持部材31は、インパネリインフォースメント本体20の後面上部に沿うように合わせて形成された取付板31aを有しており、前記後面上部に対して溶接等により固定されている。なお、取付板31aは、インパネリインフォースメント本体20の外周面形状に沿うように形成されているため、インパネリインフォースメント本体20が円筒形状の場合は、その外周面形状に沿う形状とは湾曲された形状である。なお、インパネリインフォースメント本体20が、例えば、断面角筒状であれば、その外周面の1つの平板形状に合わせて、取付板31aは全体が平板状に形成されていてもよく、或いは、相互に隣接する2つ以上の平板形状に沿うように断面角形状であってもよい。なお、後述する第2コラム支持部材32、第1部材42、及び第2部材44における説明において、インパネリインフォースメント本体20の「外周面に沿うように」とする表現は、上記の意味に解釈するものと理解されたい。取付板31aの下端には後方へ延在する平板部31bが形成されている。また、図13に示すように、取付板31aの上面と平板部31bの上面との間には、車両幅方向において離間した一対の補強リブ31cが突出形成されている。補強リブ31cの下面には、プレス成形により、取付板31a及び平板部31bの下面側から上面側に向かってコ字状の溝が凹設されている。
図14に示すように、第2コラム支持部材32は、インパネリインフォースメント本体20に取付けられる基端側の部位と、インパネリインフォースメント本体20よりも後方に延在して配置される先端側の部位を有する。第2コラム支持部材32は鉄製の平板材からなり、先端側の部位及び基端側の部位の下面には、車両前後方向に沿って配置された一対のコ字状の溝32aを上面に有する補強リブ32bがプレス成形により形成されている。また、第2コラム支持部材32の基端側部位の車両幅方向の両端は、インパネリインフォースメント本体20の下部の外周面形状に沿うように合わせて凹設された取付面32cを有し、同取付面32cにて、インパネリインフォースメント本体20に対して溶接固定されている。また、第2コラム支持部材32の先端側の部位上面には、一対の溝32a間に配置された平板部32dと、車両幅方向の両端部に形成された平板部32eを有する。
第2コラム支持部材32の先端側の部位は、平板部32d,32eが第1コラム支持部材31の平板部31bに当接した状態で溶接固定されている。そして、第1コラム支持部材31の補強リブ31cと、第2コラム支持部材32の補強リブ32bで囲まれた部位が、閉断面構造を有している。このことにより、後述する第4部材48よりもステアリングサポートブラケット30の強度が高められている。図2、図7、図14に示すように、平板部32dの下面には、一対のボルト34が溶接固定され、下方に延出されている。ステアリングコラム90は、図2に示すようにこの一対のボルト34に対して、ステアリングコラム90に設けられた取付ブラケット92が挿通されてナットにより締結されることにより、ステアリングサポートブラケット30により支持されている。
(ダッシュトゥブレース40について)
図7、図8に示すようにダッシュトゥブレース40は、いずれも鉄製からなる第1部材42、第2部材44、第3部材46、及び第4部材48を有する。
図9に示すように第1部材42は、一対の側壁42a、及び両側壁42aの上部間を連結する頂壁42bにて断面コ字状に形成されていて下方に開口部を備えた溝42cを有する。また、両側壁42aの後端面は、インパネリインフォースメント本体20の前面上部(すなわち、外周面形状)に沿うように合わせて形成された取付フランジ42dを有しており、前記前面上部に対して溶接固定されている。図7、図8に示すように第1部材42の先端は車両前方に延出されている。
図10に示すように第2部材44は、一対の側壁44a、及び両側壁44aの上部間を連結する頂壁44bにて断面コ字状に形成されていて下方に開口部を備えた溝44cを有する。一対の側壁44aの車両前後方向に配置される基端側(後端側)及び先端側(前端側)は、中央部よりも上下方向の幅が広く形成された拡幅部44eを有する。両側壁44aの後端には、インパネリインフォースメント本体20の前面下半部(すなわち、外周面形状)に沿うように合わせて形成された取付フランジ44dを有しており、前記前面下半部に対して溶接固定されている。また、図7、図8に示すように第2部材44は車両前方、かつ斜め下方に延出されている。第2部材44の両側壁44aの先端側の拡幅部44e外面には、貫通孔44fがそれぞれ形成され、そのうち、図7に示すように一方の拡幅部44eの外面には貫通孔44fと同軸に配置されたウェルドナット45が固定されている。前記貫通孔44fには、図8に示すようにステアリングコラム90のチルト軸となるボルト47が挿通されてウェルドナット45に螺合されている。前記チルト軸となるボルト47は、ステアリングコラム90に設けられた図示しないブラケットに上下方向に揺動自在に連結されており、ステアリングコラム90は、このチルト軸を揺動中心にして上下方向の傾斜角度の調整が可能になっている。
図11に示すように第3部材46は、一対の側壁46a、及び両側壁46aの前部間を連結する頂壁46bにて断面コ字状に形成されていて後方に開口部を備えた溝46cを有する。一対の側壁46aの車両上下方向に配置される上端側及び下端側は、中央部よりも車両前後方向の幅が広く形成された拡幅部46eを有する。また、頂壁46bの上端には、後方へ折曲げ形成された折曲片46fが形成されている。図3、図7に示すように第3部材46は、折曲片46fが第1部材42の頂壁42bの前端上面に対して、また、上端の各拡幅部46eが第1部材42の各側壁42aの前端外面にそれぞれ溶接されている。また、第3部材46は、下端の各拡幅部46eが第2部材44の各側壁44aの前端外面に対して、並びに下端において、拡幅部46eよりもさらに下方の各頂壁46bが第2部材44の各側壁44aにそれぞれ溶接されている。このように、各拡幅部46eが、第1部材42及び第2部材44の各側壁42a、44aに対して重ね合わせて溶接固定されることにより、強度が高められている。また、第3部材46は第1部材42と第2部材44との先端に連結されることにより、また、その形状の設定により、第1部材42との連結箇所を中心に第3部材46が後方へ回転しないように、すなわち変形しないようにされている。なお、本明細書において、強度には、圧縮強度、引張強度、ねじれ強度等を含むものと理解されたい。このようにして、ダッシュトゥブレース40において、第3部材46が第1部材42及び第2部材44の前端(先端)に対して連結固定されていることにより、形状が三角形状となるようにされ、強度が高められている。ダッシュトゥブレース40の各部材はコ字状に形成されていることによっても強度が高められている。
図1に示すように、第3部材46の頂壁46bの前面46dは、平面に形成されていて、ブレーキブースタ14の後面14aに対する相対面としている。
図12に示すように、第4部材48は、車両前後方向に延在する一対の側壁48a、及び両側壁48aの車両幅方向の一端部間を連結する頂壁48bにて断面コ字状に形成されていて、頂壁48bとは反対側の車両幅方向に開口部を備えた溝48cを有する。図3、図8に示すように、頂壁48bの後端は、取付片48dが車両後方に延出されていて、図8に示すように取付片48dにて第3部材46の車幅方向外方側の側壁46aの外面に対して溶接固定されている。図12に示す上方側の側壁48a及び下方側の側壁48aの基端は、上方及び下方へそれぞれ折り曲げ形成された折曲げ片48e、48fを有していて、折曲げ片48e、48fにて第3部材46の頂壁46bの外面に対して溶接固定されている。図3に示すように、第4部材48の頂壁48bは、車幅方向外方から内方へ、かつ、車両前後方向の前方へ向かって延在するように斜状に配置されている。頂壁48bの前端(先端)は、ダッシュパネル10に対して平行に形成されるとともに、図示しない貫通孔及びウェルドナット48gが形成されていて、ダッシュパネル10に対して図示しないボルトがウェルドナット48gに螺合されることにより締結固定されている。また、頂壁48bは、ダッシュパネル10に平行に配置された前端以外は、前述したように斜状に配置されて平面を有している。また、各側壁46aにおいて、その前後幅は、前端側の方が、後端側よりも短くされている。
このように第1〜第3部材が三角形状をなす構成等により全体として強度が高められているのに比して、第4部材48は、前端側の側壁48aの前後幅が後端側の側壁48aよりも短くされていることにより、その強度は高くないものとされている。ダッシュトゥブレース40は、第4部材48が占める領域を易破壊部としている。また、ステアリングサポートブラケット30と、ダッシュトゥブレース40において、第1〜第3部材により三角形状をなす領域とを合わせた領域を難破壊部としている。
ブレーキブースタ14は、図3に示すように平面視した場合、その中心軸線Lが車両前後方向に延びるように設定されるとともに、ステアリングコラム90の中心軸線L1から車幅方向外方へオフセットして配置されている。また、ブレーキブースタ14の後面14aは円錐台形状に形成されている。そして、図3に示すようにブレーキブースタ14の後面14aにおいて車両上下方向の中央から上半分の一部分が第3部材46の前面46dに相対するように配置されている。
すなわち、第3部材46の前面46d上部と、ブレーキブースタ14の後面14a上部とは、下記の関係となるように配置して設定されている。
図3においてブレーキブースタ14の中心軸線Lを含む仮想鉛直面Vと、仮想鉛直面Vに対して直交するとともに第3部材46の前面46d上部を含む仮想平面Hとを想定する。さらに、図2に示すように仮想平面Hと平行であるとともに、ブレーキブースタ14の後面14a上部に接する仮想平面Jを想定した場合、前記仮想平面Jは、前記ブレーキブースタ14の後面14a上部に対して線接触で接するように配置される。この関係は、前面46d(相対面)上部が、車両幅方向から側面視した場合に、ブレーキブースタ14の後面14a上部が描く直線の傾きと同角度となるように配置されていることに相当する。ここで、図2に示すように、仮想平面Jと仮想平面Hとの間が、第4部材48が潰れることでブレーキブースタ14等の移動が許容される空間域としている。このようにして、第3部材46の前面46d上部と、ブレーキブースタ14の後面14a上部との相対関係を上記関係としたことにより、ブレーキブースタ14が後方へ移動した際に、ブレーキブースタ14は、前面46dの上部側に衝突することになる。この結果、ブレーキブースタ14は、前面46dの下部側に衝突した場合に比して、ステアリングコラム90の上方への突量を軽減できる。
(ブレース部材50について)
次に、ブレース部材50について図1、図4、図5を参照して説明する。ブレース部材50は、複数の鉄製からなるブレース構成部材52、54から構成されている。図5に示すようにブレース構成部材52は、一対の側壁52a,52bと両側壁の上端間を連結する頂壁52cとから断面コ字状に形成されて、頂壁52cの外面が上方に向いている。そして、ブレース構成部材52は、図4に示すように基端がインパネリインフォースメント本体20に対して溶接により固定されている。頂壁52cは規制部に相当する。また、ブレース構成部材52の先端は、車両前後方向の前方へ延在して配置されている。
図5に示すようにブレース構成部材54は、一対の側壁54a,54bと、両側壁の上端間を連結する頂壁54cとから断面コ字状に形成されて、頂壁54cの外面が上方に向いている。すなわち、ブレース構成部材54は、ブレース構成部材52の断面コ字状形状よりも小さい相似形状を有しており、ブレース構成部材52との非連結時には、ブレース構成部材52内において、車両前後方向の後方に移動自在となっている。
また、ブレース構成部材54は、図4に示すように基端がブレース構成部材52の先端に対して溶接により固定されている。ブレース構成部材54の基端及びブレース構成部材52の先端は、連結部位に相当する。
また、図1に示すようにブレース構成部材54の先端は、車両前後方向の前方へ延在して配置されるとともに、下方に折曲げされた屈曲片54dが、ダッシュパネル10に対して図示しないボルト及びナットにより締結されている。
上記のようにブレース構成部材54の基端とブレース構成部材52の先端の連結は、両者の継目に対して前記溶接により行われている。この溶接は、車両前突時において、ダッシュパネル10に車両前後方向の後方に負荷が加わった際に、剥離による両部材の分離が可能な程度でよい。
ブレース構成部材52、54の車両前後方向の長さは、図6(b)に示すようにブレース構成部材54がブレース構成部材52から分離した際、ダッシュパネル10の移動距離M分の移動を阻害しない長さとなっていればよい。この移動距離Mは、予め設定された距離であって、インパネリインフォースメント本体20と助手席の空間を確保するために設定された距離である。
例えば、ブレース構成部材52の車両前後方向の長さが図6(b)で示す移動後のブレース構成部材54の基端位置よりも前方へ長くされて、同図の移動距離Mの範囲内にまでブレース構成部材52の先端が進入する場合は、好ましくない。
(実施形態の作用)
次に上記のように構成されたインパネリインフォースメント構造の作用を説明する。
車両前突時、エンジン等の後退に起因してダッシュパネル10がブレース部材50を押圧すると、ブレース構成部材54とブレース構成部材52の連結部位の溶接が剥離して、両連結部位が分離する。この分離により、図6(a)から図6(b)に示すように、ブレース構成部材54はブレース構成部材52の中に入り車両前後方向の後方へ移動する。このとき、分離して移動するブレース構成部材54は頂壁52cにより車両上限方向の上方への移動が規制されるため、ブレース構成部材54が、ブレース構成部材52から上方へ移動することはない。この移動は最大でもM分可能である。このため、車両前突時において、インパネリインフォースメント本体20と助手席の空間が確保できる。
また、前記車両前突時において、ダッシュトゥブレース40では、ブレーキブースタ14が車両室内側を押圧すると、難破壊部は潰れず、第4部材48が潰れる。このため、ダッシュトゥブレース40が一部しか、すなわち限定的にしか潰れないため、ステアリングコラムの後退量が低減されるとともに、ステアリングコラム90の上方への突量を低減する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、ブレース部材50は、車両前後方向において相互に直列に連結された複数のブレース構成部材52、54を含む。また、ブレース構成部材52、54の連結された連結部位は、ダッシュパネル10(車体ボディ構成部材)に車両前後方向の後方への負荷が加わった際、分離可能に、かつ、ダッシュパネル10が車両前後方向の後方に移動を許容する溶接にて連結されている。
この結果、車両前突時に、インパネリインフォースメントの助手席側の後退量を低減して、助手席側の乗員空間を確保できる。このことにより、衝突時において乗員確保ができるため、乗員傷害値を低減することができる。
(2)本実施形態では、ブレース構成部材52、54は、断面が相互に相似する相似形状に形成されている。この結果、ブレース構成部材52、54の連結組立する場合、容易に連結することができる。
(3)本実施形態では、ダッシュパネル10(車体ボディ構成部材)側に位置するブレース構成部材54は、分離した後は、インパネリインフォースメント本体20側に位置するブレース構成部材52の中に入る。また、ブレース構成部材52は、分離した後のブレース構成部材54に対して上方に移動不能に規制する頂壁52c(規制部)を有する。
この結果、分離して移動するブレース構成部材54は頂壁52cにより車両上限方向の上方への移動が規制されるため、ブレース構成部材54が、ブレース構成部材52から上方へ移動することはない。
(4)本実施形態では、ブレース構成部材52とブレース構成部材54とは溶接で連結される。この結果、ブレース構成部材52とブレース構成部材54とを、ボルト、ナットで締結する場合とは異なり、部品点数を少なくでき、製造コストを低減できる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、ブレース構成部材52、54の形状を断面コ字状に形成したが、断面コ字状に限定するものではない。例えば、ブレース構成部材52、54の形状を断面ハット状にしてもよく、或いは、閉断面構造(円管、角管等)にしてもよい。
・前記連結手段は、溶接に限定するものではなく、他の連結手段であってもよい。例えば、ブレース構成部材52、54の連結部位(すなわち、端部)を接着剤で接着してもよい。
・また、ブレース構成部材52、54の連結部位となる端部に外向きフランジをそれぞれ形成し、前記外向きフランジ同士をネジで締結してもよい。この場合、ブレース構成部材54の外向きフランジの基部に脆弱部を設けるようにする。そして、車両前突時にブレース構成部材54が車両前後方向の後方に押圧されると、前記脆弱部が破壊されてブレース構成部材54の外向きフランジが分離することにより、ブレース構成部材54がブレース構成部材52内を移動するようにする。この場合の連結手段は、前記ネジ及びブレース構成部材54に設けられた脆弱部を有する外向きフランジで構成されている。
・前記実施形態では、ブレース部材50を、ブレース構成部材52,54で構成したが、3つ以上のブレース構成部材を直列に溶接等の連結手段で連結してもよい。
・前記実施形態では、ブレース部材50を助手席側のダッシュパネル10と連結したが、カウルインナパネル等の車体ボディ構成部材に連結してもよい。
10…ダッシュパネル(車体ボディ構成部材)、11…フロアパネル、
12…ブレーキペダル、14…ブレーキブースタ、14a…後面、
16…マスタシリンダ、18…リザーバタンク、
20…インパネリインフォースメント本体、22、24…フロアブレース、
30…ステアリングサポートブラケット(ステアリングコラム支持部材)
31…第1コラム支持部材、31a…取付板、31b…平板部、
31c…補強リブ、32…第2コラム支持部材、32a…溝、
32b…補強リブ、32c…取付面、32d、32e…平板部、34…ボルト、
40…ダッシュトゥブレース、42…第1部材、42a…側壁、
42b…頂壁、42c…溝、42d…取付フランジ、
44…第2部材、44a…側壁、44b…頂壁、44c…溝、
44d…取付フランジ、44e…拡幅部、44f…貫通孔、
45…ウェルドナット、46…第3部材、46a…側壁、46b…頂壁、
46c…溝、46d…前面、47…ボルト、48…第4部材、
48a…側壁、48b…頂壁、48c…溝、48d…取付片、
48g…貫通孔、48e、48f…折曲げ片、
48g…ウェルドナット、50…ブレース部材、52…ブレース構成部材、
52a、52b…側壁、52c…頂壁(規制部)、54…ブレース構成部材、
54a、54b…側壁、54c…頂壁、54d…屈曲片、
100…インパネリインフォースメント本体、
ER…エンジンルーム、CH…車両室内空間、
H、J…仮想平面、V…仮想鉛直面、
L…ブレーキブースタの中心軸線、L1…ステアリングコラムの中心軸線。

Claims (4)

  1. 車両幅方向に横架されたインパネリインフォースメント本体と、
    前記インパネリインフォースメント本体の助手席側の部位とこの部位の車両前後方向の前方に位置する車体ボディ構成部材との間に取付け固定されたブレース部材と
    前記インパネリインフォースメント本体の運転席側の部位とこの部位の車両前後方向の前方に位置する車体ボディ構成部材との間に取付け固定されたダッシュトゥブレースとを含むインパネリインフォースメント構造において、
    前記ブレース部材は、車両前後方向において相互に直列に連結された複数のブレース構成部材を含み、
    前記複数のブレース構成部材の連結された連結部位は、前記車体ボディ構成部材に車両前後方向の後方への負荷が加わった際、分離可能に、かつ、前記車体ボディ構成部材が車両前後方向の後方に移動を許容する連結手段にて連結されており、
    前記複数のブレース構成部材のうち、前記車体ボディ構成部材側に位置するブレース構成部材は、前記インパネリインフォースメント本体側に位置する前記ブレース構成部材よりも、車両前後方向において長く形成されているとともに、前記ブレース部材は、前記ダッシュトゥブレースよりも長く形成されているインパネリインフォースメント構造。
  2. 前記複数のブレース構成部材は、断面が相互に相似する相似形状に形成され、前記インパネリインフォースメント本体は、車両幅方向に沿った筒形状に形成されているとともに、運転席側が助手席側よりも太く形成されている請求項1に記載のインパネリインフォースメント構造。
  3. 前記複数のブレース構成部材のうち、前記車体ボディ構成部材側に位置するブレース構成部材は、分離した後は、前記インパネリインフォースメント本体側に位置するブレース構成部材の中に入るとともに、
    前記インパネリインフォースメント本体側に位置する前記ブレース構成部材は、前記分離した後の前記車体ボディ構成部材側に位置するブレース構成部材に対して上方に移動不能に規制する規制部を有する請求項2に記載のインパネリインフォースメント構造。
  4. 前記連結手段は、前記車体ボディ構成部材側に位置するブレース構成部材の基端と前記インパネリインフォースメント本体側に位置する前記ブレース構成部材の先端との継目に対して行われる溶接である請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のインパネリインフォースメント構造。
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