JP6346606B2 - 炭化水素流を処理するための方法及び装置 - Google Patents

炭化水素流を処理するための方法及び装置 Download PDF

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Description

[0001]本出願は、両方とも2012年5月31日出願の米国出願61/653,557及び61/653,596、並びに両方とも2013年5月23日出願の米国出願13/900,618及び13/900,632に対する優先権を主張する。
[0002]本発明は炭化水素流を処理するための方法及び装置に関する。より詳しくは、本発明は、混合することができ、芳香族化合物を含んでいてよい2以上の炭化水素供給流を処理して窒素化合物及び不飽和脂肪族化合物を除去するための方法及び装置に関する。
[0003]C〜C20オレフィンアルキル化剤又はポリアルキル芳香族炭化水素トランスアルキル化剤を用いるベンゼンのアルキル化又はトランスアルキル化は、アルキルベンゼン類を製造するための主要な供給源の1つである。例えば、エチルベンゼンは、しばしばエチレンを用いるベンゼンのアルキル化によって製造される。エチルベンゼンは、次にエチルベンゼンの脱水素化によってスチレンを製造するための前駆体として用いることができる。しばしば、エチルベンゼン及びスチレンの製造施設はエチルベンゼン−スチレン複合施設に統合されていて、エチルベンゼンを製造した後に、それを下流のスチレンプラントに送って、エチルベンゼンを脱水素化によってスチレンに転化させるようになっている。スチレンは、次に広く用いられているプラスチックであるポリスチレン又は他の生成物を製造するために用いることができる。
[0004]アルキルベンゼン製造プラントにおいては、ベンゼンを、C〜C20オレフィンアルキル化剤又はポリアルキル芳香族炭化水素トランスアルキル化剤と一緒に、アルキル化及び/又はトランスアルキル化反応器に供給する。通常は、ベンゼンはエチレンと一緒にアルキル化反応器中に供給して、そこでアルキル化触媒上でベンゼン及びエチレンをアルキル化することによってエチルベンゼンを形成する。エチルベンゼン生成物流は、通常はポリエチルベンゼンのような他の成分を更に含む。この流れは次に分離区域に送ることができ、そこで流れの中の他の成分からエチルベンゼンを分離して精製エチルベンゼン流を形成する。
[0005]エチルベンゼン−スチレン複合施設においては、エチルベンゼンを次に、エチルベンゼンをスチレンに転化させるための複合施設の下流のスチレンプラント又は区域に送る。1つの現在のプロセスによれば、エチルベンゼンはスチレンプラント内の脱水素化反応器に送って、そこで脱水素化反応を行って、スチレン、トルエン、ベンゼン、及びエチルベンゼンの混合流を形成する。混合流はエチルベンゼン−スチレン分離器に送って、別々のエチルベンゼン流及びスチレン流を形成する。通常はエチルベンゼン−スチレン分離器に抑制剤を加えて、スチレンの重合及び分離器内の腐食を制限する。多くの場合においては、抑制剤は窒素化合物を含む。エチルベンゼン流はエチルベンゼン再循環カラムに送ることができ、そこでベンゼン及びトルエンからエチルベンゼン再循環流を分離する。エチルベンゼンは、更なるスチレンを生成させるために1つ又は複数の脱水素化反応器に再循環して戻すことができる。ベンゼン及びトルエンは通常はベンゼン−トルエン分離器に送って、そこで流れを分離して販売することができる。
[0006]芳香族転化プロセスのための触媒は、一般にゼオライトモレキュラーシーブを含む。例としては、ゼオライトベータ(US−4,891,458);ゼオライトY、ゼオライトオメガ、及びゼオライトベータ(US−5,030,786);X、Y、L、B、ZSM−5、MCM−22、MCM−36、MCM−49、MCM−56、及びオメガ結晶タイプ(US−4,185,040);X、Y、超安定Y、L、オメガ、及びモルデナイトゼオライト(US−4,774,377);並びにUZM−8ゼオライト(US−6,756,030及びUS−7,091,390)が挙げられる。スチレン区域によって生成するベンゼン流は、窒素、不飽和脂肪族化合物、及び水のような汚染物質を含んでおり、この流れをアルキル化反応器に再循環して戻して更なるエチルベンゼンを生成させるのは望ましくなかったことが当該技術において公知である。これらの汚染物質は、ppm及びppbレベルにおいても累積的に作用して、芳香族アルキル化触媒のような芳香族転化触媒を被毒してそれらの有用寿命を大きく短縮する可能性がある。より詳しくは、ベンゼン流中の窒素化合物、並びに水及びジエン類或いは他の不飽和脂肪族化合物は、アルキル化又はトランスアルキル化区域内のアルキル化又はトランスアルキル化触媒を失活させて、このために触媒を交換又は再生しなければならないという更なる費用が追加されることが知られている。更に、この流れの中の汚染物質のために、このベンゼン流の第三者への販売は、一般にベンゼンの通常の市場価値よりも劣る。
[0007]芳香族転化プロセスの上流の芳香族炭化水素流から1以上のタイプの窒素化合物及び/又は他の汚染物質を除去するための、クレイ、ゼオライト、又は樹脂吸着剤を有する種々の保護床が当該技術において公知である。例としては、US−7,205,448;US−7,744,828;US−6,297,417;US−5,220,099;WO−00/35836;WO−01/07383;US−4,846,962;US−6,019,887;及びUS−6,107,535;が挙げられる。流れから窒素化合物を吸着するために、酸性モレキュラーシーブH−Yが用いられている。より詳しくは、スチレンモノマー製造区域からの再循環ベンゼン流を処理して、この流れをアルキル化区域への更なる供給流として用いることができるようにするための幾つかのアプローチが提案されている。また、エチルベンゼン製造区域への新しいベンゼン供給流を処理するための種々のアプローチも用いられている。
[0008]米国特許出願13/314,796;13/314,749;及び13/314,842に記載されているような最近の試みは、オレフィン系化合物、特にブタジエン又はイソプレンのようなジエン類を、ベンゼン供給流又はスチレンプラントから排出されるベンゼン流から、窒素化合物除去保護床を通して流れを送る前に除去することに焦点を置いている。このようにして、保護床触媒を流れと接触させる前に、ジエン類の大きな割合を流れから除去して、ジエン類が保護床と接触すること、及び窒素吸着剤が被毒することを制限することができる。このことを考慮すると、これらの出願は、流れを窒素除去吸着剤と接触させる前に再循環流又は新しい供給流中に存在するジエン類、又は他のC〜C20オレフィンアルキル化剤、或いはポリアルキル芳香族炭化水素トランスアルキル化剤の少なくとも一部を除去して、これらの化合物によって窒素保護床の寿命が短くなることを制限するために、ベンゼン又は他の芳香族流を、クレイ、酸性モレキュラーシーブ、及び/又は活性炭などの吸着剤及び/又は触媒と接触させることを提案している。
[0009]スチレンモノマー製造区域からの再循環ベンゼン流はアルキル化区域に供給される新しいベンゼン供給流とは異なる汚染物質の成分及び濃度を有しているので、再循環ベンゼン流は新しいベンゼン流とは別々に処理して汚染物質を除去する。言い換えれば、再循環ベンゼン供給流は新しいベンゼン流よりも高いレベルの汚染物質の除去が必要であり、異なる汚染物質を除去する必要がある可能性があるので、再循環ベンゼン流は新しい供給流の処理区域とは別の再循環流処理区域を通して送って、これらの異なる濃度及びタイプの汚染物質を除去することができるようにする。
米国特許第4,891,458号明細書 米国特許第5,030,786号明細書 米国特許第4,185,040号明細書 米国特許第4,774,377号明細書 米国特許第6,756,030号明細書 米国特許第7,091,390号明細書 米国特許第7,205,448号明細書 米国特許第7,744,828号明細書 米国特許第6,297,417号明細書 米国特許第5,220,099号明細書 WO−00/35836 国際公開第01/07383 米国特許第4,846,962号明細書 米国特許第6,019,887号明細書 米国特許第6,107,535号明細書 米国特許出願13/314,796号明細書 米国特許出願13/314,749号明細書 米国特許出願13/314,842号明細書
[0010]原油価格が上昇することによって、石油化学プロセスにおいて再循環するために利用可能な流れを利用する新たな関心が生まれた。而して、上記で議論したような供給材料中における汚染物質の存在に関連する問題を回避しながら、芳香族転化プロセスにおいて用いるための有効で経済的な方法で供給材料及び再循環流を利用する方法を突き止めることが望ましい。
[0011]図1は、種々の態様による炭化水素供給流処理区域のフロー図である。 [0012]図2は、種々の態様による炭化水素供給流処理区域を含むアルキル化施設のフロー図である。 [0013]図3は、種々の態様によるスチレンモノマー施設のフロー図である。 [0014]図4は、実施例1にしたがって示すグラフであり、y軸上に臭素指数、及びx軸に運転時間を示している。
[0015]例えばベンゼン供給流をアルキル化及び/又はトランスアルキル化してエチルベンゼンを形成すること、及びエチルベンゼン流を脱水素化してスチレンモノマー流を形成することのような炭化水素転化プロセスは周知である。本明細書において与える種々の形態は、2以上の炭化水素供給流を1つの炭化水素転化プロセスに合流させ、混合した炭化水素供給流を処理してそれから汚染物質を除去するための方法及び装置を提供する。2以上の炭化水素供給流は、それぞれ芳香族炭化水素化合物を含み、同じ芳香族炭化水素化合物を含んでいてよい。種々の形態による2以上の炭化水素供給流は、異なるタイプ及び/又は濃度の汚染物質などの異なる組成を有し、異なる供給源から与えることができる。例えば、1つの炭化水素流は新しい炭化水素供給流であってよく、他の炭化水素供給流は再循環した炭化水素供給流であってよい。種々の形態によれば、混合した炭化水素供給流から除去される汚染物質には、1種類以上の窒素化合物及び1種類以上の不飽和脂肪族化合物を含めることができる。本明細書に記載する種々の形態によれば、混合した炭化水素供給流から水を除去することもできる。処理した混合炭化水素供給流は、混合した炭化水素供給流と比べて減少した窒素化合物及び不飽和脂肪族炭化水素の含量を有する。
[0016]一形態によれば、2以上の炭化水素供給流の芳香族炭化水素化合物は、ベンゼン、トルエン、及びナフタレン、並びにこれらの置換誘導体からなる群から選択することができ、ベンゼン及びその誘導体が好ましい芳香族化合物である。一形態によれば、2以上の供給流が同じ芳香族炭化水素化合物を含む可能性があるが、芳香族炭化水素化合物の濃度は異なる可能性がある。2以上の供給流中に芳香族炭化水素化合物などの他の炭化水素化合物が存在する可能性もある。芳香族化合物は、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシル基、及びアルコキシ基(そのアルキル基も1乃至20個以下の炭素原子を含む)からなる群から選択される1以上の置換基を有していてよい。置換基がアルキル又はアルコキシ基である場合には、アルキル鎖上においてフェニル基で置換されていてもよい。
[0017]非置換及び単置換ベンゼン類、トルエン類、及びナフタレン類が最もしばしば用いられるが、多置換芳香族化合物を用いることもできる。好適なアルキル化可能な芳香族化合物の例としては、上記で言及したものに加えて、アントラセン、フェナントレン、ビフェニル、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン等;フェノール、クレゾール、アニソール、エトキシ−、プロポキシ−、ブトキシ−、ペントキシ−、ヘキソキシベンゼンなど;を挙げることができる。ベンゼン、トルエン、キシレン、及び/又は他の供給芳香族化合物の供給源としては、ナフサ改質ユニットからの生成物流、芳香族抽出ユニット、スチレンモノマー製造ユニットからの再循環流、並びにパラキシレン及び他の芳香族化合物を製造するための石油化学複合施設が挙げられる。しかしながら、炭化水素供給流は少なくとも1種類の芳香族炭化水素化合物を含む。一例によれば、炭化水素供給流中の芳香族化合物の濃度は、炭化水素供給材料の5重量%〜99.9重量%の範囲である。他の例によれば、炭化水素供給流は50重量%〜99.9重量%の間の芳香族化合物を含み、90重量%〜99.9重量%の間の芳香族化合物を含んでいてよい。
[0018]一形態によれば、2以上の芳香族炭化水素供給流を混合して、混合した芳香族供給流を処理区域に送る。一形態によれば、混合する1つの芳香族供給流は、混合する他の芳香族供給流と異なる組成を有する。例えば、1つの芳香族供給流は、例えば当該技術において公知なように、ナフサを改質して芳香族化合物を形成し、芳香族化合物を抽出及び分離して新しい芳香族供給流を形成するような上流のプロセスから供給される新しい芳香族供給流を含んでいてよい。新しい芳香族供給流はまた他の供給源から供給することもできる。他の芳香族供給流は、例えば下流のプロセスからの再循環流などの他の供給源から供給することができる。例えば、ベンゼン再循環流は、下流か又は別のスチレンモノマー製造区域からの副生成物として供給することができる。種々の形態によれば、2以上の供給流は異なる供給源から供給されるので、これらは異なる組成を有する。以下の記載においては、説明を容易にするために、1つの芳香族供給流が新しい芳香族供給流であり、他の芳香族供給流が再循環芳香族供給流である例を示すが、1つの供給流が1つの供給源から供給され、他の供給流が他の供給源から供給される他の構成が本発明において意図されることを理解すべきである。
[0019]一形態によれば、新しい芳香族供給流は窒素化合物を含み、有機窒素化合物を含む可能性がある。有機窒素化合物としては、通常は、インドール類、ピリジン類、キノリン類、ジエタノールアミン(DEA)、N−ホルミル−モルホリン(NFM)などのモルホリン類、及びN−メチルピロリドン(NMP)のような塩基性窒素化合物が挙げられる。有機窒素化合物としてはまた、アセトニトリル、プロピオニトリル、及びアクリロニトリルのような弱塩基性ニトリル類を挙げることもできる。新しい芳香族供給流中の窒素化合物としては、ニトリル類のような弱塩基性窒素化合物を挙げることができる。或いは又は更には、新しい芳香族供給流は、インドール類、ピリジン類、キノリン類、ジエタノールアミン(DEA)、N−ホルミル−モルホリン(NFN)などのモルホリン類、及びN−メチルピロリドン(NMP)のような塩基性窒素化合物を含む可能性がある。新しい芳香族供給流は、弱塩基性有機窒素化合物、及びより強い塩基性の有機窒素化合物の両方を含む可能性がある。新しい芳香族供給流はまた、例えばジオレフィンのようなオレフィン系化合物のような不飽和脂肪族化合物も含む可能性がある。新しい芳香族供給流は更に水を含む可能性がある。
[0020]一形態によれば、不飽和脂肪族化合物としては、不飽和環式炭化水素、並びに1以上の二重結合を有する直鎖及び分岐鎖のオレフィン系炭化水素(オレフィン)を挙げることができる。而して、本明細書において用いる「オレフィン」及び「オレフィン系炭化水素」という用語はジオレフィン化合物を包含する。一例においては、不飽和脂肪族化合物はオレフィン化合物であり、不飽和脂肪族化合物はジオレフィン化合物であってよい。他の例においては、不飽和脂肪族化合物は、分子あたり4個、5個、又は6個の炭素原子を有する1種類以上のジオレフィン化合物であり、即ち不飽和脂肪族化合物は、C〜Cの非環式及び環式ジオレフィン、及びこれらの混合物からなるジオレフィンの群から選択することができる。更に他の例においては、ジオレフィン化合物は、ブタジエン類、ペンタジエン類、メチルブタジエン類、ヘキサジエン類、メチルペンタジエン類、ジメチルブタジエン類、アセチレン類、シクロペンタジエン、アルキルシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
[0021]一例においては、新しい芳香族供給材料中のジオレフィン化合物の濃度は、新しい芳香族供給材料の10重量ppb〜100重量ppmの範囲であり;ジオレフィン化合物の濃度は、新しい芳香族供給材料の100重量ppb〜1000重量ppmの範囲である可能性がある。新しい芳香族供給流は、モノオレフィンのような他のオレフィンを含む可能性がある。通常は、新しい芳香族供給流中の全てのオレフィンの総計濃度は、1重量%のオレフィン以下である。
[0022]一形態によれば、新しい芳香族供給流は10重量ppb〜100重量ppmの範囲の塩基性窒素化合物含量を有する。他の例においては、新しい芳香族供給材料中の塩基性窒素化合物の濃度は、新しい芳香族供給材料の100重量ppb〜10重量ppmの範囲である。他の例においては、新しい芳香族供給材料中の弱塩基性窒素化合物の濃度は、新しい芳香族供給材料の10重量ppb〜1重量ppmの範囲、他の例においては100重量ppb〜1重量ppmの間である可能性がある。更に他の例においては、新しい芳香族供給材料中の全ての有機窒素化合物の総計濃度は10重量ppb〜100重量ppmの範囲である。
[0023]一形態によれば、新しい芳香族供給流は水を含む。一例においては、新しい芳香族供給流中の水の濃度は、新しい芳香族供給流の1〜5,000重量ppmの範囲である。他の例によれば、新しい芳香族供給流中の水の濃度は1〜1,000重量ppmの範囲である。新しい芳香族供給流はまた、例えばアルコール及びケトンのような新しい芳香族供給流から水成分と共に除去することができる酸素化物を水に加えて含む可能性もある。
[0024]一例においては、新しい供給流は、ベンゼンを含む芳香族化合物、有機窒素化合物を含む窒素化合物、及びオレフィン化合物を含む不飽和脂肪族化合物を含む。他の例においては、新しい供給流は、ベンゼンを含む芳香族化合物、塩基性有機窒素化合物を含む窒素化合物、及び分子あたり4〜6個の炭素原子を有するオレフィン化合物を含む不飽和脂肪族化合物を含む。他の例においては、新しい供給流は、ベンゼンを含む芳香族化合物、塩基性有機窒素化合物を含む窒素化合物、及びジオレフィン化合物を含む不飽和脂肪族化合物を含む。
[0025]一形態によれば、再循環芳香族供給流は窒素化合物も含む。再循環芳香族供給流中の窒素化合物としては、ニトリル類などの上記で議論した有機窒素化合物のような弱塩基性窒素化合物を挙げることができる。再循環芳香族供給流の窒素化合物は、新しい芳香族供給流中の窒素化合物と同じである可能性があり、又は異なる可能性がある。更に又は或いは、再循環芳香族供給流の窒素化合物は、新しい芳香族供給流中の窒素化合物と異なる濃度で存在する可能性がある。例えば、1つの芳香族供給流がニトリル類又は他の弱塩基性窒素成分を含む場合には、再循環芳香族供給流はより高い濃度のニトリル又は他の弱塩基性窒素成分を含む可能性がある。同様に、1つの芳香族供給流が塩基性有機窒素化合物を含む場合には、再循環芳香族供給流は弱塩基性有機窒素化合物を含む可能性がある。再循環芳香族供給流はまた、例えば1つの芳香族供給流に関して上記に記載したもののような不飽和脂肪族化合物も含む可能性がある。再循環芳香族供給流中の不飽和脂肪族化合物は、新しい芳香族供給流と同じか又は異なる不飽和脂肪族化合物を含む可能性がある。また、再循環芳香族供給流中の不飽和脂肪族化合物の濃度も、新しい芳香族供給流中における濃度と異なる可能性がある。再循環芳香族供給流は、1つの芳香族供給流中におけるものと同じか又は異なる濃度の水を更に含む可能性がある。
[0026]一形態によれば、再循環芳香族供給流中の窒素化合物は、上流のプロセス又は下流のプロセス(この場合にはプロセス流は上流に再循環して戻される)において抑制剤又は遅延剤を加えることに起因する。説明を容易にするために、抑制剤及び遅延剤は、ここから先においては「抑制剤」と総称する。特定のプロセス中に流れに種々の窒素化合物を含む抑制剤を加えることは、流れの中の成分の重合を抑制し、及び/又は処理ユニット内の装置の腐食を減少させることが分かっている。例えば、下記において再び更に言及する図3に示すように、例えば分離区域255内においてスチレン流中の他の成分からスチレン生成物を分離する間にスチレン流内でスチレンモノマーが重合することを抑止するために、エチルベンゼン−スチレン複合施設のスチレンモノマー製造区域205に抑制剤を加えることができる。抑制剤はまた、これらのプロセスを実施するのに用いる容器内における腐食を減少させるように機能させることもできる。この例においては、ベンゼン流をスチレンモノマー製造区域205から再循環して、ベンゼンを含む炭化水素供給流の少なくとも一部を与える場合には、再循環ベンゼン流は抑制剤の添加の上流からの残留窒素化合物を含む可能性がある。炭化水素供給流の窒素化合物は、抑制剤窒素化合物と同じか、又は例えば抑制剤窒素化合物の反応又は転化のために抑制剤窒素化合物と異なる形態で存在する可能性がある。
[0027]商業的に使用されている特許抑制剤の化学組成は広くは知られていないが、かかる抑制剤の幾つかの通常の特性は一般的に理解されている。US−7,276,636(参照として本明細書中に包含する)は、3欄41行〜4欄65行において、抑制剤の使用の記載、抑制剤の一般的な特徴、及び商業プロセスにおいて用いることができる抑制剤の例を与える。これらの抑制剤及び他のものによって、炭化水素供給流中に存在する窒素化合物が導入される可能性がある。抑制剤中において見ることができる窒素化合物の幾つかの非限定的な具体例としては、ジニトロフェノール類、2−sec−ブチル−4,6−ジニトロフェノール、ジアルキルヒドロキシルアミン類、及びニトロキシド類、並びにUS−7,276,636において記載されているものが挙げられる。
[0028]一例においては、再循環芳香族供給流中のジオレフィン化合物の濃度は再循環芳香族供給流の30重量ppb〜3000重量ppmの範囲であり;ジオレフィン化合物の濃度は再循環芳香族供給流の50重量ppb〜2000重量ppmの範囲である可能性がある。再循環芳香族供給流の流れは、モノオレフィンのような他のオレフィンを含む可能性がある。通常は、再循環芳香族供給流中の全てのオレフィンの総計濃度は1.0重量%のオレフィン以下である。
[0029]一例においては、再循環芳香族供給流の流れは、1重量ppm〜10重量ppmの範囲の窒素成分含量を有する。他の例においては、再循環芳香族供給流中の有機窒素化合物の濃度は、再循環芳香族供給流の30重量ppb(重量基準で10億分の1)〜1モル%の範囲であり;有機窒素化合物の濃度は、再循環芳香族供給流の30重量ppb〜100重量ppm(重量基準で100万分の1)の範囲である可能性がある。更に他の例においては、再循環芳香族供給流中のニトリル類のような弱塩基性有機窒素化合物の濃度は、再循環芳香族供給流の100重量ppb〜100重量ppmの範囲である。
[0030]一形態によれば、再循環芳香族供給流は水を含む。一例においては、再循環芳香族供給流中の水の濃度は10〜5,000重量ppmの範囲である。他の例によれば、再循環芳香族供給流中の水の濃度は10〜1,000重量ppmの範囲である。再循環芳香族供給流はまた、例えばアルコール及びケトンのような再循環芳香族供給流から水成分と共に除去することができる酸素化物も水に加えて含む可能性がある。
[0031]一例においては、再循環供給流は、ベンゼンを含む芳香族化合物、有機窒素化合物を含む窒素化合物、及びオレフィン化合物を含む不飽和脂肪族化合物を含む。他の例においては、再循環供給流は、ベンゼンを含む芳香族化合物、塩基性有機窒素化合物を含む窒素化合物、及び分子あたり4〜6個の炭素原子を有するオレフィン化合物を含む不飽和脂肪族化合物を含む。他の例においては、再循環供給流は、ベンゼンを含む芳香族化合物、塩基性有機窒素化合物を含む窒素化合物、及びジオレフィン化合物を含む不飽和脂肪族化合物を含む。
[0032]一形態によれば、新しい芳香族供給流の体積流量を、再循環芳香族供給流の体積流量よりも大きくして、混合芳香族供給流がより大きい体積の新しい芳香族供給流を含むようにする。一例においては、新しい芳香族供給流の体積流量は、再循環芳香族供給流の体積流量の10倍〜100倍の間である。他の例においては、新しい芳香族供給流の体積流量は、再循環芳香族供給流の体積流量の30倍〜100倍の間である。この点に関し、混合芳香族供給流は、90%〜99%の間の新しい芳香族供給流、及び1%〜10%の間の再循環芳香族供給流を含む。
[0033]一形態によれば、新しい芳香族供給流及び再循環芳香族供給流を混合して混合供給流を形成する。混合芳香族供給流は次に処理区域に送って、混合炭化水素供給流から汚染物質を除去する。驚くべきことに、混合芳香族供給流を形成した新しい芳香族供給流及び再循環芳香族供給流が異なる組成を有していても、処理区域内において汚染物質を除去するために用いる材料を迅速に失活させることなく混合芳香族供給流から許容できるレベルの窒素化合物及び不飽和脂肪族化合物の汚染物質を除去するために、通常の処理区域が有効であることが見出された。本明細書においては1つの芳香族供給流を他の芳香族供給流と混合することに関して炭化水素転化プロセス及び装置を記載しているが、これは2つより多い供給流を用いるシステム及び2つより多い炭化水素供給流が存在するシステムにおいても実施することができ、更なる炭化水素供給流を第1及び第2の炭化水素供給流と混合することができることを認識すべきである。
[0034]図1を参照すると、混合芳香族供給流を処理するための装置2及びプロセスが与えられている。装置2は、供給流から1種類以上の化合物を除去するための複合処理区域4を含む。処理区域は、混合芳香族供給流を処理するための1以上の容器5を含む。一形態によれば、1つの芳香族供給流、例えば新しい芳香族供給流を、ライン又は導管10を通して複合処理区域に供給する。他の芳香族供給流、例えば再循環芳香族供給流は、ライン又は導管15を通して複合処理区域4に供給する。新しい芳香族供給流及び再循環芳香族供給流は、新しい供給材料のライン10と再循環供給材料のライン15との間の接合部を通して、処理区域に導入する前に混合する。一例においては、接合部は、図1に示すように、処理区域4の上流又はその中のライン10とライン15の間に与えられている、新しい芳香族供給流及び再循環芳香族供給流を混合するための継手17を含む。他の例においては、接合部は処理区域4内の容器5を含み、新しい芳香族供給流及び再循環芳香族供給流は容器5内で混合される。
[0035]一形態によれば、処理区域は、混合芳香族供給流から1種類以上の不飽和脂肪族化合物を除去するための不飽和脂肪族除去区域20を含む。不飽和脂肪族化合物除去区域20は、ライン25によって接合部16と流体連絡しており、不飽和脂肪族化合物除去区域入口30、及び不飽和脂肪族化合物除去区域出口35を含む。不飽和脂肪族化合物除去区域20は、供給流から少なくとも1種類の不飽和脂肪族化合物を除去して、不飽和脂肪族除去区域20に導入される混合芳香族供給流よりも低い1種類以上の不飽和脂肪族化合物の濃度を有する不飽和脂肪族化合物が減少した供給流を与える。一形態によれば、不飽和脂肪族化合物除去区域は、供給流中の1以上の他の成分から不飽和脂肪族化合物を除去するために、供給流中の1以上の他の成分よりも混合芳香族供給流中の不飽和脂肪族化合物を優先的に吸着するか又は転化させる不飽和脂肪族化合物選択性材料を含む。不飽和脂肪族化合物除去区域20はまた、下記において更に記載するように、混合芳香族供給流から1種類以上の有機窒素化合物の一部を除去することもできる。不飽和脂肪族化合物除去選択性材料は、新しい芳香族供給流から存在する可能性がある塩基性有機窒素化合物を混合芳香族供給流から除去する点で特に有効である可能性がある。有益には、不飽和脂肪族除去区域20は、供給流から1種類以上の不飽和脂肪族化合物を除去し、また供給流から1種類以上の窒素化合物の一部を除去することもできる。これによって、下流の窒素除去吸着剤に起こる失活を有利に減少させることができる。
[0036]一形態によれば、供給流処理区域4はまた、窒素除去区域入口45及び窒素除去区域出口50を有する窒素除去区域40も含む。不飽和脂肪族化合物が減少した供給流は、不飽和脂肪族化合物除去区域20と窒素除去区域40の間の流体連絡を与えるライン55を通して窒素除去区域40に供給する。窒素除去区域40は、供給流から1種類以上の窒素化合物を除去して、入口45を通して窒素除去区域40に導入される水が減少した供給流よりも低い窒素濃度を有する窒素芳香族化合物が減少した供給流を与える。一形態によれば、窒素除去区域40は、供給流と接触させて、供給流から窒素化合物を除去するために供給流中の1以上の他の成分よりも窒素を優先的に吸着する窒素選択性吸着剤を含む。窒素が減少した供給流は、出口50を通して窒素除去区域40から排出される。
[0037]他の形態によれば、処理区域4に、混合芳香族供給流から低分子量の化合物を分離するための軽質留分分離装置55、例えば分別カラムを含ませることができる。例えば、芳香族化合物がベンゼンを含む場合には、分離装置55は、当業者に理解されるように、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ブテン類、及びブタジエン、並びに他の低分子量化合物からなる群から選択される1種類以上の化合物などの少なくとも1種類の低分子量化合物を分離することができる。軽質留分分離装置55は、不飽和脂肪族化合物除去区域20及び窒素除去区域40の一方又は両方の上流に配置することができる。図1に示すように、軽質留分分離装置55は、混合芳香族供給流を不飽和脂肪族化合物除去区域に送る前に低分子量化合物を除去するために、接合部16と不飽和脂肪族化合物除去区域20の間に配置することができ、接合部16及び不飽和脂肪族化合物除去区域20の両方と流体連絡させることができる。
[0038]一形態によれば、1以上の熱交換器60を処理区域4内に含ませて、混合芳香族供給流を接触温度に加熱するように構成することができる。熱交換器60は、不飽和脂肪族化合物除去区域20の上流に配置して、供給流を不飽和脂肪族化合物除去区域20に導入する前に混合供給流を接触温度に加熱することができる。或いは又は更には、熱交換器は、混合供給流を窒素除去区域40に導入する前に混合供給流を接触温度に加熱するために、不飽和脂肪族化合物除去区域20と窒素除去区域40の間に配置することができる。
[0039]他の形態によれば、芳香族化合物分離装置65、例えば分別カラムを与えて、濃縮された芳香族炭化水素供給流を与えることができる。芳香族化合物分離装置65は、分離装置65に導入される流れから水の一部を除去するために与えることができる。分離装置65はまた、流れから他の成分を除去することもできる。図1及び2は、説明を容易にするために1つの別の芳香族分離装置65を示しているが、より大きなシステム内において芳香族分離装置に1以上の他の分離装置を含ませることができることを理解すべきである。例えば、図2に示すエチルベンゼン製造施設において、芳香族化合物分離装置にベンゼン分別カラム155を含ませることができる。この点に関し、水及び/又は他の成分を除去して濃縮された芳香族供給流を形成するために、窒素除去区域40から排出される流れを、ベンゼン分別カラム155又は炭化水素転化プロセス中の他の分離装置に送ることができる。濃縮された芳香族供給流は、次に例えばライン160又は他のラインを通してアルキル化又はトランスアルキル化区域に送ることができる。同様に、水を除去するために水除去区域を与えることができ、これには流れから水を除去するための水除去材料を含ませることができる。例えば、窒素が減少した芳香族供給流に接触させて、流れから水の少なくとも一部を除去するための水選択性吸着剤を、水除去区域内に与えることができる。
[0040]上記に記載したより多くの特定の態様を参照すると、不飽和脂肪族化合物除去区域20は不飽和脂肪族化合物除去材料を含む。不飽和脂肪族化合物除去材料には、混合芳香族供給流と接触させて、芳香族化合物を含む供給流中の1以上の他の成分よりも1種類以上の不飽和脂肪族化合物を優先的に混合芳香族供給流から吸着するための吸着剤を含ませることができる。不飽和脂肪族化合物除去材料にはまた、不飽和脂肪族化合物を除去するために混合芳香族供給流中の1種類以上の不飽和脂肪族化合物を他の化合物に転化させる反応を触媒する触媒を含ませることもできる。不飽和脂肪族化合物除去材料にはまた、混合芳香族供給流と接触させて、流れから1種類以上の不飽和脂肪族化合物を除去するように構成されている1種類以上の他の材料を含ませることもできる。
[0041]一例においては、不飽和脂肪族化合物除去材料はクレイを含む。好適なクレイとしては、例えば、バイデライト、ヘクトライト、ラポナイト、モンモリロナイト、ノントナイト、サポナイト、ベントナイト、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な商業的に入手できるクレイ吸着剤の例としては、BASFから入手できるFシリーズの吸着剤、及びSud-Chemieから入手できるCO630G及びCO616GSのようなTONSIL吸着剤が挙げられる。一態様においては、クレイ吸着剤は、酸活性化ベントナイトおよび又はモンモリロナイトクレイである。他の例においては、不飽和脂肪族化合物除去材料は活性炭を含む。活性炭は当該技術において周知であり、石油コークス、石炭、木材、及びココナツ殻のような植物殻などの種々の供給源から、炭化及び/又は活性化プロセス工程を用いて誘導することができる。活性化は、例えばCO、HO、及びこれらの混合物の雰囲気下における熱処理、化学処理工程、及びこれらの組み合わせによって行うことができる。好適な活性炭は商業的に入手することができ、例えばCalgonから入手することができる。
[0042]更に他の例においては、不飽和脂肪族除去材料には、炭化水素供給流から不飽和脂肪族化合物を吸着させるか又は他の形態で除去する酸性モレキュラーシーブが含まれる。好適な酸性モレキュラーシーブとしては、US−4,440,871;US−4,310,440;及びUS−4,567,029;(これらは参照として本明細書中に包含する)において開示されている種々の形態のシリコアルミノホスフェート及びアルミノホスフェート;並びにゼオライトモレキュラーシーブが挙げられる。本明細書において用いる「モレキュラーシーブ」という用語は、高結晶質であり、結晶学的に決定された微多孔性又はチャネルを有し、γ−アルミナのような材料とは異なる吸着性デシカントの1つのクラスとして定義される。このクラスの結晶質吸着剤に含まれる好ましいタイプのモレキュラーシーブは、ゼオライトとして通常知られているアルミノシリケート材料である。「ゼオライト」という用語は、一般に、その多くが結晶質の構造である天然及び合成の水和金属アルミノシリケートの一群を指す。焼成形態のゼオライトモレキュラーシーブは、一般式:
Me2/nO:Al:xSiO:yH
(式中、Meはカチオンであり、xは2〜無限大の値を有し、nはカチオンの価数であり、yは2〜10の値を有する)
によって表すことができる。用いることができる代表的な周知のゼオライトとしては、ゼオライトDとも呼ばれるチャバザイト、クリノプチロライト、エリオナイト、フォージャサイト、ゼオライトベータ(BEA)、ゼオライトオメガ、ゼオライトX、ゼオライトY、MFIゼオライト、ゼオライトMCM−22(MWW)、フェリエライト、モルデナイト、ゼオライトA、ゼオライトP、及びUZM−8タイプのゼオライト(これらは下記において示す)が挙げられる。上記に規定のゼオライトの幾つかの詳細な説明は、D.W. Breck, ZEOLITE MOLECULAR SIEVES, John Wiley and Sons, New York, 1974において見ることができる。
[0043]種々の合成材料と天然材料との間には、化学組成、結晶構造、及びX線粉末回折パターンのような物理特性において大きな相違が存在する。モレキュラーシーブは微細結晶の凝集体として存在するか、或いは微粉末として合成され、好ましくは大規模吸着用途のために錠剤化又はペレット化される。モレキュラーシーブの収着特性が選択性及び能力の両方に関して実質的に変化しないままであるので非常に満足できるペレット化方法は公知である。一態様においては、吸着剤としては、アルミナ又はシリカバインダーを有するゼオライトY及び/又はゼオライトX、及び/又はアルミナ又はシリカバインダーを有するベータゼオライトが挙げられる。一態様においては、酸性モレキュラーシーブはゼオライトYである。
[0044]一態様においては、モレキュラーシーブは、通常は耐熱性無機酸化物バインダーと組み合わせて用いる。バインダーとしてはアルミナ又はシリカを挙げることができ、前者が好ましく、γ−アルミナ、η−アルミナ、及びこれらの混合物が特に好ましい。モレキュラーシーブは吸着剤の5〜99重量%の範囲で存在させることができ、耐熱性無機酸化物は1〜95重量%の範囲で存在させることができる。一態様においては、モレキュラーシーブは、吸着剤の少なくとも50重量%の量、より好ましくは吸着剤の少なくとも70重量%の量で存在させる。
[0045]この例によるモレキュラーシーブは酸性である。酸性レベルに関する基準としてケイ素/アルミニウムの比を用いる場合、ケイ素/アルミニウムの比は、一態様においては100以下、更なる態様においては25以下でなければならない。モレキュラーシーブ上のカチオンは望ましくない。したがって、ゼオライトY及びベータゼオライトの場合にはナトリウムのようなアルカリ金属を除去してより多くの酸部位を曝露し、それによって吸着能力を増加させるために酸洗浄を行うことが望ましい。骨格からバインダー中にアルミニウムが移動することも、酸性度を減少させるので回避しなければならない。アルカリ土類及び希土類元素のような多少のレベルのカチオンをゼオライトX又はY中に導入することによって、骨格アルミニウムの熱安定性及び水熱安定性が向上して、骨格から移動する骨格アルミニウムの量が最小になり、変動する酸性強度の部位を与えることができる。カチオンの導入レベルは、より高いカチオン導入レベルにおいて生じる可能性がある吸着性能の抑制を起こすことなく、全体的な酸性度及び/又は水熱安定性を向上させるようにバランスを取らなければならない。本発明のモレキュラーシーブ吸着剤は、アルキル化又はトランスアルキル化ユニットのような下流の反応器内のアルキル化触媒と同じ組成を有していてよい。しかしながら、アルキル化触媒がモレキュラーシーブ吸着剤よりも高価である場合には、アルキル化触媒とモレキュラーシーブの組成は好ましくは異なる。
[0046]処理する混合芳香族供給流は、1種類以上の不飽和脂肪族化合物を除去し、不飽和脂肪族化合物が減少した芳香族供給流を生成させる接触条件において、不飽和脂肪族化合物除去材料と接触させる。不飽和脂肪族化合物は、不飽和脂肪族化合物除去材料による吸着、反応、及び反応性吸着のような種々のメカニズムによって炭化水素流から除去することができる。不飽和脂肪族化合物が減少した流れは、混合芳香族供給流の不飽和脂肪族化合物含量と比べてより低い不飽和脂肪族化合物含量を有する。
[0047]一形態によれば、不飽和脂肪族化合物除去材料はまた、有機窒素化合物の少なくとも一部も供給流から除去する。不飽和脂肪族化合物除去材料は、再循環芳香族供給流から存在する弱塩基性有機窒素化合物の少なくとも一部を除去することができる。不飽和脂肪族化合物除去材料は、新しい芳香族供給流から存在する塩基性有機窒素化合物の一部を除去するのに特に有効である可能性がある。理論に縛られることは意図しないが、不飽和脂肪族化合物の少なくとも一部を芳香族供給流から除去することによって、下流の窒素除去吸着剤がこれらの成分によって汚染されず、窒素除去吸着剤の有用寿命が増加すると考えられる。同様に、窒素除去吸着剤と接触させる前に芳香族供給流から塩基性有機窒素化合物の少なくとも一部を除去することによって、窒素除去吸着剤がこれらの化合物によって汚染されなくなり、窒素除去吸着剤の寿命が増加すると考えられる。次に、下流の窒素除去吸着剤と接触させることによって、混合芳香族供給流中に残留する窒素化合物を除去することができる。
[0048]接触条件としては、少なくとも25℃の温度、及び重量基準で炭化水素供給流に対して少なくとも50ppmの量の水を存在させることが挙げられる。水は、接触条件における炭化水素供給流の飽和点に等しいか又はこれを超える量で存在させることができる。一態様においては、水は、重量基準で炭化水素供給流に対して少なくとも250ppmの量で存在させる。他の態様においては、水は、重量基準で炭化水素供給流に対して300ppm〜800ppmの範囲の量で存在させる。接触中の水の量は任意の好適な方法で制御することができる。例えば、炭化水素供給材料の水含有量を監視し、乾燥するか、及び/又は水若しくは水生成化合物を供給流に加えることによって制御することができる。水又は水生成化合物は別の流れとして接触工程に導入することができ、水又は水生成化合物を加えて所望の含量を得ながら、供給流を合致する水レベルに乾燥することができる。一例においては、接触温度は25℃〜300℃の範囲であり、接触温度は45℃〜250℃の範囲であってよい。他の例においては、接触温度は75℃〜225℃の範囲であり、接触温度は125℃〜300℃の範囲であってよい。
[0049]一例においては、水の量は、重量基準で炭化水素供給流に対して少なくとも50ppmである。他の例においては、水の量は、重量基準で炭化水素供給流に対して少なくとも250ppmである。他の例においては、水の量は、接触条件における炭化水素供給流の飽和点に等しいか又はこれを超える。更なる例においては、水の量は、重量基準で炭化水素供給流に対して300ppm〜800ppmの範囲である。これらの例のそれぞれに関して、接触温度には、直前のパラグラフにおいて記載した範囲を含めることができる。場合によっては、接触条件に、34.5kPa(ゲージ圧)〜4136.9kPa(ゲージ圧)の圧力を更に含ませることができる。一例においては、接触は液相又は部分的に液相の供給材料を用いて行う。気相接触を用いることもできる。
[0050]炭化水素混合物のオレフィン及びジオレフィンなどの不飽和脂肪族化合物の含量を評価するために、臭素指数が一般に用いられる。(「ジオレフィン」及び「ジエン」という用語は本発明においては互換的に用いられることを留意すべきである。)一例においては、不飽和脂肪族化合物除去区域50によって、炭化水素供給流中のジオレフィンの濃度を減少させて、臭素指数が少なくとも50%減少するようにする。臭素指数は、他の例においては少なくとも70%、他の例においては少なくとも90%、更に他の例においては少なくとも95重量%減少させる。本発明において用いる炭化水素流又は混合物の臭素指数は、方法UOP304を用いて求める。他に示していない限りにおいて、本発明において用いるUOP304のような分析法は、ASTM International, 100 Barr Harbor Drive, West Conshohocken, PA,米国から入手できる。
[0051]窒素除去区域40によって、処理した炭化水素流と比べてより低い窒素化合物の濃度を有する窒素が減少した芳香族供給流が生成し、これは出口50からライン又は導管70を通して排出することができる。上記で議論したように、芳香族炭化水素流から窒素化合物を除去するための種々の方法は当該技術において周知である。例えば、US−7,205,448;US−7,744,828;US−6,297,417;(これらのそれぞれはその全部を参照として本明細書中に包含する)を参照。簡潔に言うと、窒素を除去するのに有効な少なくとも1種類の吸着剤を含む窒素除去区域40に処理した炭化水素流を導入する。好適な吸着剤としては、クレイ、樹脂、及びゼオライトが挙げられる。通常は、クレイ及びゼオライト吸着剤は酸性である。窒素除去区域40には、クレイ又は樹脂吸着剤をゼオライト吸着剤の上流に配置するように2つの吸着剤を含ませることができ、処理した炭化水素流をまずクレイ又は樹脂吸着剤と接触させて中間体流を生成し、これを次にゼオライト吸着剤と接触させる。温度及び存在させる水の量などの異なる運転条件が、窒素除去区域40内の異なる吸着剤及び複数の吸着剤の使用に関して開示されている。
[0052]一形態によれば、混合芳香族供給流を、窒素除去条件において酸性モレキュラーシーブを含む吸着剤と接触させて、減少した窒素含量を有するアルキル化基質流を生成させる。一例においては、モレキュラーシーブはゼオライトである。用いることができる周知のゼオライトとしては、ゼオライトDとも呼ばれるチャバザイト、クリノプチロライト、エリオナイト、フォージャサイト、ゼオライトベータ(BEA)、ゼオライトオメガ、ゼオライトX、ゼオライトY、MFIゼオライト、ゼオライトMCM−22(MWW)、フェリエライト、モルデナイト、ゼオライトA、ゼオライトP、及びUZM−8タイプのゼオライト(下記に示す)が挙げられる。一態様においては、窒素除去条件は、少なくとも120℃乃至300℃の範囲の温度、及び重量基準で処理した炭化水素流に対して20ppm〜500ppmの範囲の量で水を存在させることを含む。
[0053]一形態によれば、処理区域4は、不飽和脂肪族化合物除去区域20及び窒素除去区域40の両方を含む。一形態によれば、不飽和脂肪族化合物除去区域20及び窒素除去区域40は直列に与えて、混合芳香族供給流を不飽和脂肪族化合物除去区域20及び窒素除去区域40に順次通過させることによって混合芳香族供給流を処理するようにする。
[0054]不飽和脂肪族化合物除去区域50には、図1に示す不飽和脂肪族化合物選択性材料を保持するための不飽和脂肪族化合物除去容器75を含ませて、炭化水素供給流を、入口30を通して不飽和脂肪族化合物除去容器75に導入して不飽和脂肪族化合物選択性材料と接触させ、出口35を通して排出するようにすることができる。入口30及び出口35は、容器52への入口及びそれからの出口であってよい。不飽和脂肪族化合物除去区域20はまた、窒素除去区域40と単一の容器中に組み合わせることもできる。単一の容器内の内部構造又は装置によって異なる区域を分離することができる。この点に関し、入口及び/又は出口30及び35は、脂肪族化合物除去区域20及び1以上の他の区域を含むより大きい容器の特定の領域へ又はそれからの入口及び/又は出口であってよい。
[0055]窒素除去区域40には、図1に示す窒素選択性吸着剤を保持するための窒素除去容器80を含ませて、炭化水素供給流を、入口45を通して窒素除去容器80に導入して窒素選択性吸着剤と接触させ、出口50を通して排出するようにすることができる。このアプローチにおいては、入口45及び出口50は容器80への入口及び出口であってよい。窒素除去区域40はまた、不飽和脂肪族化合物除去区域20と単一の容器中に組み合わせることもできる。単一の容器内の内部構造又は装置によって異なる区域を分離することができる。この点に関し、入口及び/又は出口は、窒素除去区域40及び1以上の他の区域を含むより大きい容器の特定の領域へ又はそれからの入口及び/又は出口であってよい。
[0056]一例においては、例えば窒素化学ルミネセンス法:ASTM−D4629によって測定して窒素の少なくとも50%を、炭化水素供給流から除去することができる。他の例においては、窒素の70%〜99.99%の間、他の例においては90%〜99.99%の間が、窒素選択性モレキュラーシーブと接触させた際に炭化水素供給流から除去される。一形態によれば、窒素除去区域30への炭化水素供給流は、0.03〜10ppmの間の窒素を含む。
[0057]図2を参照すると、一形態によれば、アルキル化区域110への混合ベンゼン供給流を処理するための炭化水素流処理区域4が与えられる。種々の形態によれば、新しいベンゼン供給流はライン102に沿って供給され、再循環ベンゼン流はライン103に沿って供給される。新しいベンゼン供給流はベンゼンを含み、上記で言及したように水、窒素化合物、不飽和脂肪族化合物を含む可能性がある。再循環ベンゼン供給流はベンゼンを含み、同じか又は異なる窒素化合物、同じか又は異なる不飽和脂肪族化合物を含む可能性があり、水を含む可能性もある。これらの成分の濃度も異なる可能性がある。新しいベンゼン供給流及び再循環ベンゼン供給流は、ライン102と103の間の接合部16を通して混合する。上記で議論したように、接合部16は継ぎ手であってよく、或いはそこで流れを混合する容器であってよい。混合ベンゼン供給流は、次に処理区域4内で処理する。図1に関して上記に記載したようにベンゼンを含む供給流を炭化水素流処理区域4内で処理して窒素化合物及び不飽和脂肪族化合物の少なくとも一部を除去した後、処理した供給流を導管又はライン105に沿ってアルキル化区域110に送る。他の形態によれば、上記で記載したように、処理した流れを分離装置、例えばベンゼン分別カラム155に送って、例えばライン160によってアルキル化区域に戻すことができる。一形態によれば、図2は、アルキル化区域110がアルキル化反応器115及びトランスアルキル化反応器120の両方を含む形態を示す。しかしながら、アルキル化区域110はアルキル化反応器115又はトランスアルキル化反応器120のいずれかを含ませなくてもよく、1つより多いアルキル化反応器115及び/又はトランスアルキル化反応器120を含ませることができる。図2は、処理した炭化水素供給流を他の供給流と混合してアルキル化反応器115中に送る形態を示す。しかしながら、処理した炭化水素供給流は、1以上の他の流れと混合してアルキル化反応器115又はトランスアルキル化反応器120中に送るか、或いはアルキル化反応器115又はトランスアルキル化反応器120中に直接送ることができることを理解すべきである。また、混合供給流を処理区域4に送る前に、1以上の他の流れを新しいベンゼン供給流及び/又は再循環ベンゼン供給流と混合することができることも理解すべきである。
[0058]一形態においては、処理した炭化水素流はライン105を通してアルキル化反応器115及びトランスアルキル化反応器120の一方又は両方に送る。他の供給流125をアルキル化区域110に導入して、処理した炭化水素供給流と混合するか、或いはアルキル化反応器115及び/又はトランスアルキル化反応器120の一方又は両方に別々に送ることができる。更に又は或いは、1以上の更なる流れをアルキル化区域110に送ることができる。アルキル化剤をアルキル化反応器115中に導入して、処理した炭化水素流及びアルキル化触媒と接触させてアルキル化ベンゼン生成物を生成させることができ、これはライン135を通して下流に送る。例えば、ライン130を通してエチレンをアルキル化反応器115に導入して、処理したベンゼン供給流の存在下でアルキル化触媒と接触させてエチルベンゼン流を生成させることができる。
[0059]酸性触媒によって触媒するオレフィン系アルキル化剤による芳香族アルキル化基質の選択的アルキル化において、オレフィンは2乃至少なくとも20個以下の炭素原子を含んでいてよく、分岐又は線状オレフィンで、末端又は内部オレフィンのいずれかであってよい。而して、オレフィンの具体的な性質は特に重要ではない。低級オレフィンの中で、エチレン及びプロピレンが最も重要な代表例である。オレフィン供給流は、ライン130を通して導入することができ、例えばエチレン及び/又はプロピレンのアルキル化剤を含ませることができる。アルキル化剤はまた、トランスアルキル化反応器120内のポリアルキルベンゼンのアルキル構成物質によって与えることもできる。かかるアルキル化剤を与えることができるポリアルキルベンゼンの顕著な例は、ジエチルベンゼン、トリエチルベンゼン、及びジイソプロピルベンゼンである。
[0060]広範囲の触媒をアルキル化区域110において用いることができる。本発明において用いるのに好ましい触媒はゼオライト触媒である。本発明の触媒は、通常は耐熱性無機酸化物バインダーと組み合わせて用いる。好ましいバインダーはアルミナ又はシリカである。好適なゼオライトとしは、US−5,723,710に記載されているゼオライトベータ、ZSM−5、PSH−3、MCM−22、MCM−36、MCM−49、MCM−56、タイプYゼオライト、及びUZM−8が挙げられ、これにはUS−6,756,030に記載されているアルミノシリケート及び置換アルミノシリケートゼオライト、並びにUS−7,091,390に記載されているUZM−8HSのような変性UZM−8ゼオライトが含まれる。US−6,756,030及びUS−7,091,390のそれぞれは、その全部を参照として本明細書中に包含する。
[0061]接触芳香族アルキル化区域の基本的構成は当該技術において公知である。供給芳香族アルキル化基質及び供給オレフィンアルキル化剤を予備加熱し、概して1つ〜4つの直列の反応器に充填する。それぞれの反応器内における反応の正味の発熱を補償するために、
好適な冷却手段を反応器の間に与えることができる。好適な手段をそれぞれの反応器の上流又はそれぞれの反応器に与えて、更なる供給芳香族化合物、供給オレフィン、或いは他の流れ(例えば、反応器の流出流、又は1種類以上のポリアルキルベンゼンを含む流れ)をアルキル化区域内の任意の反応器に充填することができる。それぞれのアルキル化反応器115に1以上のアルキル化触媒床を含ませることができる。通常は、アルキル化区域内に直列の8つの反応器を存在させる。本発明は、US−7,420,098(その全部を参照として本明細書中に包含する)に記載されているもののような二重区域芳香族アルキル化プロセスを包含する。
[0062]アルキル化反応を行う特定の条件は、芳香族化合物及び用いるオレフィンによって定まる。1つの条件は、反応を少なくとも部分液相条件下で行うことである。したがって、反応圧力は、オレフィンが少なくとも部分的に液相中に溶解した状態で保持されるように調節する。より高級のオレフィンに関しては、反応は自生圧において行うことができる。アルキル化条件としては、通常は、1379kPa(ゲージ圧)〜6985kPa(ゲージ圧)の間の範囲の圧力が挙げられる。C〜C20の範囲のオレフィンによる芳香族化合物のアルキル化は、60℃〜400℃の温度で行うことができる。連続プロセスにおいては、この空間速度は大きく変化させることができるが、通常はオレフィンに関して0.1〜8時−1の重量毎時空間速度(WHSV)である。特に、エチレンによるベンゼンのアルキル化は150℃〜250℃の温度で、そしてプロピレンによるベンゼンのアルキル化は90℃〜200℃の温度で行うことができる。本プロセスにおいて用いるアルキル化可能な芳香族化合物/オレフィンの比は、所望のモノアルキル化の程度、並びに反応混合物の芳香族成分及びオレフィン成分の相対的なコストによって定まる。プロピレンによるベンゼンのアルキル化に関しては、ベンゼン/オレフィンのモル比は、0.1程度の低さ乃至10程度の高さであってよい。エチレンによってベンゼンをアルキル化する場合には、ベンゼン/オレフィンの比は0.1〜10の間であってよい。
[0063]アルキル化反応区域は、しばしば広範囲の二次副生成物を与える。例えば、エチレンによってベンゼンをアルキル化してエチルベンゼンを生成させる場合には、反応区域は、他のエチレン縮合生成物に加えてジ及びトリエチルベンゼンも生成させる可能性がある。本発明において意図する他の非限定的な代表的反応としては、プロピレンによってベンゼンをアルキル化してクメンを生成させることが挙げられる。このタイプの反応においては、反応区域は、更に多くの縮合生成物に加えてジ及びトリイソプロピルベンゼンを生成させる可能性がある。当該技術において周知なように、これらのポリアルキル化芳香族化合物は、トランスアルキル化区域内で更なる芳香族基質と接触させて更なるモノアルキル化生成物を生成させることができる。例えばUS−7,622,622及びUS−7,268,267(これらは参照として本明細書中に包含する)を参照。トランスアルキル化反応はアルキル化反応区域内で行うことができ、アルキル化反応はトランスアルキル化区域において行うことができることを留意すべきである。而して、本明細書において用いるアルキル化区域110とは、その中でアルキル化及びトランスアルキル化反応の一方又は両方が行われる区域を指す。一態様においては、アルキル化されたベンゼン生成物は、エチルベンゼン及びクメンの少なくとも1つを含む。
[0064]また、アルキル化区域110によって生成したアルキル化芳香族流から濃縮されるアルキル化芳香族流を分離するためのアルキル化芳香族分離区域を与えることもできる。アルキル化芳香族分離区域には、1以上の蒸留又は分別カラム、或いはアルキル化芳香族流中の他の成分から濃縮されたアルキル化芳香族流を分離するための当該技術において公知の他の分離装置を含ませることができる。本明細書において用いる「濃縮」という用語は、得られる流れが他の成分を含まないことを意味するものではなく、分離装置中に供給される流れよりも高い濃度の所望の生成物を有することを意味することを留意すべきである。例えば、図2に示すように、アルキル化区域によってライン135を通してエチルベンゼン流を生成させる場合には、アルキル化芳香族分離区域には、ベンゼン、ポリエチルベンゼン、及び他の成分を含む流れから濃縮されたエチルベンゼン流を分離するためのエチルベンゼン分離区域150を含ませることができる。ベンゼン分別カラム155をアルキル化区域110の出口と流体連絡させることができ、これはライン135を通してアルキル化区域出口からエチルベンゼン流を受容し、供給流からベンゼンを分離し、これを、ライン160を通るアルキル化ベンゼン再循環流によってベンゼン分別カラムから排出するように構成することができる。アルキル化ベンゼン再循環流は、更なるベンゼン供給材料としてアルキル化区域110に戻すことができる。エチルベンゼン分別カラム165はライン170を通してベンゼン分別カラム155と流体連絡させることができ、ライン170を通してベンゼンが減少したエチルベンゼン流を受容して、分別によって濃縮されたエチルベンゼン流を生成させるように与えることができる。エチルベンゼンは生成物流を与えることができ、或いはライン175を通して下流に移送することができる。ライン185を通してエチルベンゼンが減少した流れを受容して濃縮したポリエチルベンゼン流を分離するポリエチルベンゼン分別カラム180を与えることができ、濃縮したポリエチルベンゼン流は、更なるエチルベンゼンを生成させるために、トランスアルキル化反応器への供給材料としてライン190を通してトランスアルキル化反応器120に再循環して戻すことができる。
[0065]一形態によれば、炭化水素流には、スチレンモノマー製造区域から供給されるベンゼン再循環流を含ませることができる。図3を参照すると、スチレン製造プラントのスチレン製造区域205の一例が示されている。エチルベンゼン供給流は、ライン210を通してスチレンモノマー製造区域205に供給することができる。エチルベンゼン供給流は、図2に関して上記に記載したように、アルキル化区域110内においてアルキル化し、分離区域150によってアルキル化区域のエチルベンゼン流を分離して、ベンゼンなどの1種類以上の他の成分を含んでいてもよい濃縮されたエチルベンゼン流を、ライン175を通して供給することによってエチルベンゼン流を形成することによってライン210を通して供給することができ、或いは他の供給源から供給することができる。スチレンモノマー製造区域205においては、ライン215を通してエチルベンゼン流を脱水素化区域220に送り、そこで脱水素化反応を行ってライン215を通してスチレン流を生成させる。
[0066]スチレンモノマー製造プラントの一般的な配置及び運転は周知であり、1つのプロセスフローがUS−4,479,025(参照として本明細書中に包含する)に概して記載され且つ示されている。代表的なシステムにおいては、脱水素化区域220は、当該技術において一般的に知られているような、エチルベンゼン流と接触させてエチルベンゼンの一部をスチレンに転化させて混合スチレン流を形成するための脱水素化触媒を有する1以上の脱水素化反応器を含む。脱水素化区域220にはまた、水蒸気供給源及び/又は発生器225、並びに、エチルベンゼン供給流と混合して脱水素化区域220に送る水蒸気を加熱するための過熱器230を含ませることもできる。脱水素化区域220においては、流れの中のエチルベンゼンを、脱水素化条件下で脱水素化触媒と接触させて、未反応のエチルベンゼン、スチレン、ベンゼン、水蒸気、及び水素を含む流れを生成させる。混合スチレン流は熱交換器235によって冷却し、凝縮器240に送って混合相流を生成させる。この流れは、混合相分離器内において、炭化水素が溶解している水を含む液相、蒸気相、及び炭化水素液相に分離する。炭化水素液相流は、スチレン、エチルベンゼン、ベンゼン、及び他の成分を含む可能性があり、ライン250を通して分離区域255に送る。
[0067]図3に示すように、分離区域には、ライン265を通るスチレン濃縮流から、ライン260を通るベンゼン及びトルエンを含むエチルベンゼン流を分離するためのエチルベンゼン/スチレン分離器255を含ませることができる。濃縮スチレン流は、ライン265を通してスチレン仕上げカラム270に送って、ライン275を通るスチレン生成物を生成させることができる。エチルベンゼン流は、ライン260を通してエチルベンゼン再循環カラム280に送ることができる。エチルベンゼン再循環カラムは、エチルベンゼン再循環流、及びベンゼンなどのより軽質の炭化水素成分を含む流れを分離して、これはライン285を通してベンゼンカラム290に送る。ベンゼンカラム290はベンゼン再循環流を分離し、これはライン295を通してベンゼンカラム290から排出する。
[0068]一形態によれば、スチレンが重合すること及び/又は分離装置の腐食が引き起こされることを制限するために、当該技術において一般的に知られているように、抑制剤を炭化水素液相流に加える。上記に記載したように、抑制剤としては、スチレンの重合及び/又は装置の腐食を制限することが一般的に知られている1種類以上の窒素化合物を挙げることができる。可能性のある抑制剤を上記に記載する。図3に示すように、抑制剤は、抑制剤供給源292からライン293を通してエチルベンゼン/スチレン分離器255中に導入することができる。
[0069]図2に戻ると、ベンゼン再循環流は、ライン300を通し、図2に示すライン103を通してアルキル化区域110に戻して、そこで、エチレンの存在下で混合ベンゼン流を処理し、次にアルキル化して更なるエチルベンゼンを形成するために新しいベンゼン供給流と混合する。図3に関して上記に記載したスチレンモノマー製造区域205内での脱水素化及び分離プロセス中に抑制剤及び水蒸気を導入することにより、再循環ベンゼン流は、通常は、水、1種類以上の窒素含有化合物、及び上記に記載の1種類以上の不飽和脂肪族化合物を含み、新しいベンゼン供給流と異なる組成を有する。この点に関し、ベンゼン再循環流は、ライン300を通して、図1及び2に関して上記に記載した炭化水素処理区域4に送って、ベンゼン再循環流がアルキル化区域110(ここでは、これらの成分はアルキル化又はトランスアルキル化触媒の失活を引き起こすか、又は他の形態で触媒の寿命を短くする可能性がある)に導入される前に、これらの成分の少なくとも一部を除去することができる。
[0070]それぞれ図2及び3に示す代表的なエチルベンゼン製造プラント及びスチレンモノマー製造プラントは、1つの可能なプロセスフローを示すように意図されるものであり、発明の範囲を限定することは意図しておらず、これは他のプロセスフローにおいて実施することができる。
[0071]上記の記載及び例は、その範囲を限定することなく本発明を例示するように意図される。本発明の特定の態様を示し且つ記載したが、数多くの変更及び修正が当業者に想到され、添付の特許請求の範囲においてはこれらの変更及び修正の全部がカバーされ、これらは本発明の真の精神及び範囲内に含まれることが認識されるであろう。
実施例1:
[0072]供給流から不飽和脂肪族化合物を除去するためのクレイ吸着剤の代表例としては、Engelhardから入手できる商業的に入手できるF-24酸性クレイ吸着剤が挙げられる。このクレイを、装填する前に窒素下225℃において4時間乾燥した。ベンゼン中の0.3重量%のイソプレンの混合物を、等温栓流反応器内において、2.25時−1の液時空間速度でクレイの上に通した。反応器圧力は500psigであり、反応器温度は190℃であった。イソプレンの転化率を評価するために臭素指数を用いた。供給材料は1,000の臭素指数を有しており、生成物は通常は5より小さい臭素指数を有していた。
[0073]1,000の臭素指数を有する0.3重量%のイソプレンを含むベンゼン供給流(>99重量%のベンゼン)を用いて、下記に記載するようにして、F-24クレイ吸着剤の不飽和脂肪族化合物を除去する有効性を評価した。ベンゼン供給材料の分析結果を図4に示し、これは試験からの流出流又は生成物の分析結果を示す。
実施例2:
[0074]比較例として、供給流から窒素化合物を除去するための酸性ゼオライト吸着剤は、商業的に入手できるNiGuard-1吸着剤を含んでいた。NiGuard-1吸着剤を、窒素下287℃において4時間乾燥して正確な重量を得た。吸着剤を等温栓流反応器中に装填し、ベンゼンによって550psigまで加圧し、170℃に加熱した。反応器流出流に関する露点分析器によって反応器流出流中の水が一定の量になるのが読み取られるまで、600ppmの水を含む90g/時のベンゼンをその上に通すことによって吸着剤を平衡化した。反応器を170℃の一定の温度に維持し、反応器を通して純粋なベンゼンを90g/時で流して、システムを550psigまで加圧した。システムが550psigに達したら、供給材料を90g/時で導入し、反応器流出流をガスクロマトグラフィーによって分析した。
[0075]異なる量の水、ジオレフィン、及び有機窒素成分を含む疑似ベンゼン再循環流(>99重量%のベンゼン)(600重量ppmの水、703重量ppmのイソプレン、及び52ppmのアセトニトリル、並びにベンゼン)を試験において用いた。ガスクロマトグラフィーによって窒素化合物含量を求めた。実施例2の試験からの流出流又は生成物の分析結果を下表1に報告する。
実施例3:
[0076]代表例として、実施例1によるクレイ保護床を、実施例2のNiGuard-1吸着剤の上流に配置した。等温栓流反応器内において、27cmのF-24クレイを27cmのNiGuard-1吸着剤の上流に配置した。ベンゼン流は、NiGuard-1の上を通す前にF-24クレイの上を通した。実施例2に記載するようにして、窒素化合物を導入する前に600ppmの水で両方の吸着剤を平衡化し、実施例2に記載するようにして試験を行った。実施例3の試験からの流出流又は生成物の分析結果を下表1に報告する。
Figure 0006346606
[0077]データは、NiGuard-1吸着剤の上流にクレイ吸着剤のF-24を配置すると、破過までの時間が40.5時間から65時間へ大きく増加したことを示す。また、破過における窒素吸着率も、N-24クレイ床をNiGuard-1の上流に配置すると0.432%から0.694%に増加し、これは酸性クレイ吸着剤のF-24をNiGuard-1ゼオライト吸着剤の上流に配置すると窒素吸着性能が全体的に大きく向上したことを示す。

Claims (7)

  1. ナフサ改質プロセスからの芳香族化合物及び第1の濃度の窒素化合物を含む1つの芳香族供給流、並びに、スチレンモノマー製造区域からのベンゼン、不飽和脂肪族化合物、水、及び第2のより高い濃度の第2の窒素化合物を含む他の芳香族供給流を処理する方法であって;
    他の芳香族供給流を1つの芳香族供給流と混合して混合芳香族供給流を形成し;
    混合芳香族供給流をクレイ及び酸性モレキュラーシーブからなる群から選択される不飽和脂肪族化合物除去材料と接触させて、混合芳香族供給流から不飽和脂肪族化合物の少なくとも一部を除去し;
    混合芳香族供給流をクレイ、樹脂吸着剤、及びゼオライト吸着剤からなる群から選択される窒素除去吸着剤と接触させて、混合芳香族供給流から窒素化合物の少なくとも一部を除去して、処理した芳香族供給流を生成させる;
    ことを含み、
    前記混合芳香族供給流を前記不飽和脂肪族化合物除去材料と接触させた後に窒素除去吸着剤と接触させる、
    上記方法。
  2. 1つの芳香族供給流が10重量ppb〜1重量ppmの間の窒素化合物濃度を有し、他の芳香族供給流が1重量ppm〜10重量ppmの間の窒素化合物濃度を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 他の芳香族供給流が10重量ppm〜1000重量ppmの間の不飽和脂肪族化合物濃度を有し、1つの芳香族供給流が100重量ppmより低い不飽和脂肪族化合物濃度を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記混合芳香族供給流を、流れから低分子量化合物を分離する分離装置に導入することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記混合芳香族供給流を不飽和脂肪族化合物除去材料と接触させる前に、混合芳香族供給流を45℃〜250℃の間の接触温度に加熱することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  6. 処理した混合芳香族供給流を芳香族化合物分離カラム中に導入して、処理した混合芳香族供給流よりも高い芳香族化合物の濃度を有する処理した供給流を形成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  7. ナフサ改質プロセスからの 芳香族化合物、及び第1の濃度の第1の窒素化合物を含む1つの芳香族供給流、並びにスチレンモノマー製造区域からのベンゼン、不飽和脂肪族化合物、及び第2のより高い濃度の第2の窒素化合物を含む他の芳香族供給流を処理するための装置であって;
    1つの芳香族供給流を供給するための第1供給ライン;
    他の芳香族供給流を供給するための第2供給ライン;
    1つの芳香族供給流を他の芳香族供給流と混合するための、第1供給ラインと第2供給ラインの接合部;
    接合部と流体連絡しており、不飽和脂肪族化合物除去区域を通して混合芳香族供給流を流しながらそれと接触させて供給流から不飽和脂肪族化合物を除去するように構成されているクレイ及び酸性モレキュラーシーブからなる群から選択される不飽和脂肪族化合物除去材料を含む不飽和脂肪族化合物除去区域;及び
    不飽和脂肪族化合物除去区域の下流に流体連絡しており、窒素除去区域を通して混合芳香族供給流を流しながらそれと接触させて混合供給流から第1及び第2の窒素化合物の少なくとも一部を除去して処理した供給流を生成させるように構成されているクレイ、樹脂吸着剤、及びゼオライト吸着剤からなる群から選択される窒素選択性吸着剤を含む窒素除去区域;
    を含む上記装置。
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