JP6346070B2 - 光コネクタ - Google Patents
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Description
光コネクタの嵌合構造は、ハウジングに光ファイバを保持した二つの光コネクタをコネクタ嵌合することによって、各光コネクタの光ファイバ同士を光学的に接続する。
特許文献1に開示されている光コネクタ100は、図16及び図17に図示するように、ハウジング101と、光ファイバケーブル102と、板バネ103と、固定部材104とを備えて構成されている。
光ファイバケーブル102は、一対の光ファイバ105の先端にフェルール106が装着されている。
ハウジング嵌合部109は、図16に図示するように、嵌合相手となる光コネクタ(図示せず)に嵌合する部分として形成されている。
また、フェルール収容部110は、図17に図示するように、ハウジング嵌合部109に連成され、光ファイバケーブル102のフェルール106(図16参照)を保持収容する二つのフェルール保持収容室111を含んで形成されている。光ファイバ105の光軸方向におけるフェルール収容部110の後端側の内面左右両側には、被係合部(図示せず)が設けられている。被係合部は、後述する係合部108(図16参照)が係合する部分として設けられている。
さらに、ハウジング101の下面には、図17に図示するように、装着部112が形成されている。装着部112は、フェルール収容部110に連通して形成され、固定部材104を装着する部分として設けられている。
まず、作業者は、一対の光ファイバ105に装着した各フェルール106をフェルール収容部110に収容する。
そして、作業者は、図16に図示する固定部材104を、図17に図示するハウジング101の装着部112に嵌入する。すると、固定部材104の係合部108がハウジング101の被係合部に係合する。これにより、固定部材104は、図17に図示するように、ハウジング101の装着部112に装着する。以上により、ハウジング101に対する固定部材104の組み付けが完了する。
このように、ハウジング101に組み付けられた固定部材104は、一対の光ファイバ105に装着したフェルール106を下方から支持することになる。したがって、固定部材104は、フェルール106をフェルール収容部110内に位置決めし、フェルール106がハウジング101から脱落するのを防ぐことができるようになっている。
このように、固定部材104が動くと、固定部材104がハウジング101から外れて落下することがあり、固定部材104を破損させてしまうような場合がある。このため、固定部材104を破損なく組み付ける組み付け作業性が悪いという問題点があった。
このような光コネクタ100が外部からの衝撃を受けると、図18に図示するように、固定部材104の先端側が下方へ落ち込むことがある。このように、固定部材104の先端側が下方へ落ち込むと、固定部材104がハウジング101の装着部109から垂れ下がってしまうという不具合が生じる場合がある。すなわち、このような不具合によっても、固定部材104をハウジング101に組み付ける組み付け作業性が悪くなるという問題点があった。
このような光コネクタ100にあっては、ハウジング101に固定部材104を組み付けた後に、固定部材104の先端側がばたつくことがある。このように、固定部材104の先端側がばたつくと、固定部材104によって位置決めされているフェルール106がばたつくことがある。そして、フェルール106がばたつくと、フェルール106を装着した一対の光ファイバ105もばたつくことになる。このように、光ファイバ105がばたつくと、光コネクタ間での結合ばらつきが増えることがある。このため、システムリンクでの通信が不成立になるという問題点があった。
他の一つの課題は、光コネクタ間での結合ばらつきを防ぎ、システムリンクの信頼性を向上することができる光コネクタを提供することにある。
また、本発明によれば、固定部材が本係合状態のときに、光ファイバの光軸方向における固定部材の一端側に形成された係合部がハウジングの被係合部に係合し、光ファイバの光軸方向における固定部材の他端側に形成された第2の係合部がハウジングの第2の被係合部に係合する。このことから、光コネクタが外部からの衝撃を受けても、光ファイバの光軸方向における固定部材の一端又は他端のいずれか一方が下方へ落ち込みハウジングの装着部から垂れ下がることがなくなる。
したがって、より確実に、固定部材をハウジングに組み付ける組み付け作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
さらに、本発明によれば、固定部材が本係合状態のときに、光ファイバの光軸方向における固定部材の一端側及び他端側をハウジングに係合して置くことができる。そのため、光コネクタが外部からの衝撃を受けても、光ファイバの光軸方向における固定部材の一端側又は他端側のいずれかが下方へ落ち込むことがなく、固定部材をハウジングの装着部に確実に組み付けておくことができる。そうすることにより、固定部材によって光ファイバをハウジングに確実に固定することができる。このことから、光ファイバのばたつきや、光軸ズレを防ぐことができる。したがって、光コネクタ間での結合ばらつきを防ぎ、システムリンクの信頼性を向上することができるという効果を奏する。
図1は本発明の第1光コネクタの実施例1を示す分解斜視図、図2は図1に図示する第1ハウジングを斜め後方から視た斜視図、図3は第1固定部材を斜め前方から視た斜視図、図4は図1おけるA−A間断面図であり、第1ハウジングに第1固定部材を組み付ける前の状態を示す断面図、図5は第1ハウジングに第1固定部材を仮係合した状態を図示する断面図、図6は第1ハウジングに第1固定部材を本係合した状態を示す断面図、図7は第2光コネクタの分解斜視図、図8は図7に示す第2ハウジングを斜め後方から視た斜視図、図9は図7に図示する第2固定部材を斜め後方から視た斜視図、図10は図7おけるB−B間断面図であり、(a)は第2ハウジングに第2固定部材を仮係合した状態を図示する断面図、(a)は第2ハウジングに第2固定部材を本係合した状態を図示する断面図、図11は第2固定部材が仮係合状態で第1光コネクタと第2光コネクタとが嵌合を開始した場合の光コネクタの嵌合構造の断面図、図12は第1光コネクタと第2光コネクタとが嵌合を開始した状態の光コネクタの嵌合構造の断面図である。
なお、図中の矢印は、前後、上下、左右の各方向を示している(矢印の各方向は一例であるものとする)。
本発明の実施例に係る光コネクタの嵌合構造は、第1光コネクタ1と、第2光コネクタ2と、を嵌合することによって構成され、この嵌合構造によって第1光コネクタ1に設けられる第1光ファイバ3(図1参照)と、第2光コネクタ2に設けられる第2光ファイバ4(図7参照)と、を光学的に接続するものである。
第1光コネクタ1は、図1に図示するように、先端にフェルール5を取り付けた一対の第1光ファイバ3と、第1ハウジング7と、第1固定部材9と、を備えて構成されている。
フェルール5は、第1光ファイバ3の先端を貫通孔によって保持する円筒状金属部材である。
また、第1ハウジング嵌合部11には、第1光コネクタ1と第2光コネクタ2との嵌合の際、後述する第2固定部材10の嵌合方向突出壁部61に突き当たって嵌合方向への移動を阻止されないように、嵌合方向突出壁部61をガイドするガイド溝15が形成されている。
このガイド溝15は、嵌合方向突出壁部61の両側面に向かい合う一対の溝内側面16と、嵌合方向突出壁部61の下面に向かい合う溝底面17と、を備えている。
このため、一対の溝内側面16、及び、溝底面17が嵌合方向突出壁部61に重なる部分の面積を大きくなるように調整すると、第2固定部材10が仮係合状態で無理に嵌合するときの荷重を大きくすることができ、第2固定部材10が仮係合状態にあることを検知し易くなる。
例えば、仮係合時嵌合阻止壁部53は、第2固定部材10が仮係合状態で嵌合する場合にかかる荷重が本係合状態で係る荷重の2倍以上3倍以下の範囲となるように嵌合完了状態で第1ハウジング7に重なる部分の面積を調整するとよい。
また、第1ハウジング7は、第1固定部材9を仮係合状態及び本係合状態で係合する被係合部20(図4ないし図6参照)と、第1固定部材9を仮係合状態及び本係合状態で係合する一対の第2の被係合部21と、を備えている。
本実施例においては、後述する第1固定部材9の係合部26が係合することができるように断面略円弧状に形成されている。
より具体的には、第2の被係合部21は、側壁22の下端面から所定の間隔を隔てて開口部24を形成することによって、開口部24の上側内縁面と、側壁22の上端面とを2つの係合突起部29によって挟持する面とする壁からなる。
また、開口部24は、各係合突起部29が内部に収まるように前後方向の幅を調整するとともに、上下方向で先端部の係合突起部29から基端部の係合突起部29まで内部に収まるように上下方向の幅を調整する。
この第1固定部材9は、合成樹脂等の絶縁材からなり、本体部分を構成する底壁25と、係合部26と、一対の第2の係合部27と、を備えている。
底壁25は、フェルール収容部12の装着部19を覆うように装着部19の形状に対応した外形矩形状をなす。底壁25の上面には、壁部33が突出して形成されている。
壁部33は、第1光ファイバ3の光軸方向に沿って、長さ方向が底壁25の先端の縁部中間から底壁25の中央部近傍まで延びるように設けられている。壁部33の先端64は、特許請求の範囲における「係合部が設けられる部分」に相当するものである。
係合部26は、半球状をなし、係合部26が形成される壁部33の先端64の肉厚よりも小さい半径となるように形成されている。
具体的には、係合部26は、壁部33の先端64の上下方向の肉厚の1/4未満となる半径を有する半球状に形成されている。
以下、3つの係合突起部29を区別して説明する場合、先端部の係合突起部29を先端係合突起部30と、中間の係合突起部29を中間係合突起部31と、基端部の係合突起部29を基端係合突起部32と、それぞれいうものとする。
このため、第1固定部材9は、先端係合突起部30と中間係合突起部31との間に第2の被係合部21を挟持するようにして第1ハウジング7に仮係合する。
また、第1固定部材9は、中間係合突起部31と基端係合突起部32との間に第2の被係合部21を挟持するようにして第1ハウジング7に本係合する。
すなわち、第1固定部材9は、先端係合突起部30と中間係合突起部31とを用いた仮係合状態から中間係合突起部31と基端係合突起部32とを用いた本係合状態に変化させて第1ハウジング7に係合することができるようになっている。
まず、作業者は、図1に図示する一対の第1光ファイバ3に取り付けた各フェルール5をフェルール収容部12に収容する。
そして、作業者は、第1固定部材9を第1ハウジング7の下側から第1ハウジング7の下面の装着部18に向けて、図4に矢印Bで図示する方向に組み付ける。
以上により、第1固定部材9の第1ハウジング7への組み付けが完了する。
第2光コネクタ2は、図7に図示するように、先端にフェルール6を取り付けた一対の第2光ファイバ4と、第2ハウジング8と、第2固定部材10と、一対の光ファイバ4に対応して設けた二つの割スリーブ35と、バネ部材36と、を備えて構成されている。
この第2ハウジング嵌合部37は、上壁40のフェルール収容部38側端部に、第2固定部材10の後述する仮係合時嵌合阻止壁部53が第2ハウジング嵌合部37内に挿通可能に開口した挿通用スリット42を形成する。
第2ハウジング8の各被係合部45は、第2ハウジング8の一方の側壁46の一部を第2固定部材10の後述する3つの係合突起部56の隣り合う二つの係合突起部23に挟持可能な幅に形成した部分である。
より具体的には、被係合部45は、側壁46の上端面から所定の間隔を隔てて開口部47を形成することによって、開口部47の上側内縁面と、側壁46の上端面とを二つの係合突起部56によって挟持する面とする壁からなる。
また、開口部47は、各係合突起部56が内部に収まるように前後方向の幅を調整するとともに、上下方向で先端部の係合突起部56から基端部の係合突起部56まで内部に収まるように上下方向の幅を調整する。
なお、第2ハウジング8の後壁63の内面の所定位置(例えば、図7に図示する矢印Dが指示する部分)に被係合部(図示せず)を設ける場合において、この被係合部は、特許請求の範囲における「第2の被係合部」に相当するものである。
この第2固定部材10は、合成樹脂等の絶縁材からなり、図9に図示するように、本体部分を構成する天井壁51と、一対の係合部52と、仮係合時嵌合阻止壁部53と、第2光ファイバ固定壁部54と、を備えている。
なお、後述する第2光ファイバ固定壁部54の外面の所定の位置(例えば、図9に図示する矢印Eが指示する部分)に係合部(図示せず)を設ける場合において、一対の係合部52は、特許請求の範囲における「第2の係合部」に相当するものである。
以下、三つの係合突起部56を区別して説明する場合、先端部の係合突起部56を先端係合突起部57と、中間の係合突起部56を中間係合突起部58と、基端部の係合突起部56を基端係止突起部59と、それぞれいうものとする。
このため、第2固定部材10は、先端係合突起部57と中間係合突起部58との間に被係合部45を挟持するようにして第2ハウジング8に仮係合する。
また、第2固定部材10は、中間係合突起部58と基端係合突起部59との間に被係合部45を挟持するようにして第2ハウジング8に本係合する。
すなわち、第2固定部材10は、先端係合突起部57と中間係合突起部58とを用いた仮係合状態から中間係合突起部58と基端係合突起部59とを用いた本係合状態に変化させて第2ハウジング8に係合することができるようになっている。
この嵌合方向突出壁部61は、第2固定部材10が、第2ハウジング8に仮係合及び本係合した状態で、第2ハウジング嵌合部37側に突出するように位置する。
このため、第2固定部材10を第2ハウジング8に係合する場合、嵌合方向突出壁部61は、挿通用スリット42に挿通するとともに、ガイドスリット50を通って第2ハウジング嵌合部37内に移動するようになっている。
第2光ファイバ固定壁部54には、この第2光ファイバ固定壁部54の外面の所定の位置(例えば、図9に図示する矢印Eが指示する部分)に係合部(図示せず)を設けてもよいものとする。第2光ファイバ固定壁部54における係合部が形成される部分は、特許請求の範囲における「係合部が設けられる部分」に相当するものである。
係合部は、第2ハウジング8の被係合部に係合する部分であり、係合部は、第2光ファイバ固定壁部54の外面から第2光ファイバ4の光軸方向に凸状に突出して形成されている。
係合部は、半球状をなし、係合部が形成される第2光ファイバ固定壁部54の肉厚よりも小さい半径となるように形成されている。
具体的には、係合部は、第2光ファイバ固定壁部54の肉厚の1/4未満の半径を有する半球状に形成されている。
この割スリーブ35は、円筒状の弾性部材であり、周方向の一箇所に一端から他端まで延びるスリットを形成することによって、フェルール5及びフェルール6の径に応じて拡大するようになっている。
このようなバネ部材36によって、第1光コネクタ1と第2光コネクタ2とのコネクタ嵌合状態において、第1光ファイバ3の各フェルール5が第2光ファイバ4の対応する各フェルール6と光接続に必要な所定の間隔を保ちながら向かい合わすようになっている。
まず、作業者は、一対の第2光ファイバ4に取り付けた各フェルール6をフェルール収容部38に収容する。
この仮係合状態では、仮係合時嵌合阻止壁部53の嵌合方向突出壁部61が第2ハウジング嵌合部37内に嵌入する第1コネクタハウジング7に突き当てられるように位置している。
以上により、第2固定部材10の第2ハウジング8への組み付けが完了する。
図11に図示するように、第2光コネクタ2の第2固定部材10が仮係合状態で第1ハウジング嵌合部11を第2ハウジング嵌合部37内に嵌入する場合、第1ハウジング嵌合部11が第2ハウジング嵌合部37内の嵌合完了位置に到達する前に嵌合方向突出壁部61に突き当てられ、第1光コネクタ1の移動が阻止される。
このため、第1光コネクタ1と第2光コネクタ2とを嵌合することができず、作業者は、第2固定部材10が仮係合状態である旨を知ることができる。
そこで、作業者は、第2固定部材10を第2ハウジング8に本係合にしてから、再度、第1ハウジング嵌合部11を第2ハウジング嵌合部37内に嵌入する。
したがって、従来よりも固定部材9,10を破損なく組み付ける組み付け作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、本発明の光コネクタによれば、固定部材9,10が本係合状態のときに、光ファイバ3,4の光軸方向における固定部材9,10の一端側に形成された係合部26がハウジング7,8の被係合部20に係合し、光ファイバの光軸方向における固定部材9,10の他端側に形成された第2の係合部27,52がハウジングの第2の被係合部21,45に係合する。このことから、外部からの衝撃を受けても、光ファイバ3,4の光軸方向における固定部材9,10の一端又は他端のいずれか一方が下方へ落ち込みハウジング7,8の装着部18,43から垂れ下がることがなくなる。
したがって、より確実に、固定部材9,10をハウジング7,8に組み付ける組み付け作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
さらに、本発明の光コネクタによれば、固定部材9,10が本係合状態のときに、光ファイバ3,4の光軸方向における固定部材9,10の一端側及び他端側をハウジング7,8に係合しておくことができる。そのため、外部からの衝撃を受けても、光ファイバ3,4の光軸方向における固定部材9,10の一端側又は他端側のいずれかが下方へ落ち込むことがなく、固定部材9,10をハウジング7,8の装着部18,43に確実に組み付けておくことができる。そうすることにより、固定部材9,10によって光ファイバ3,4をハウジング7,8に確実に固定することができる。このことから、光ファイバ3,4のばたつきや、光軸ズレを防ぐことができる。
したがって、光コネクタ間での結合ばらつきを防ぎ、システムリンクの信頼性を向上することができるという効果を奏する。
したがって、固定部材9,10をハウジング7,8に組み付ける組み付け作業性のさらなる向上を図ることができるという効果を奏する。
図13には、本発明に係る光コネクタの実施例2が示されている。
図13は、本発明の光コネクタの実施例2における第1固定部材を示す図であって、(a)は、第1固定部材の先端部分の斜視図、(b)は、(a)に図示する係合部のF−F間断面図である。
係合部91は、第2ハウジング(図示せず)の被係合部に係合することにより、第1固定部材90を第2ハウジングに固定する部分として形成されている。係合部91は、第1固定部材90の壁部33の先端64から第1光ファイバ3(図1参照)の光軸方向(図13において矢印で指し示す前方向)に突出して形成されている。なお、壁部33の先端64は、特許請求の範囲における「係合部が設けられる部分」に相当するものである。係合部91の先端位置の高さは、実施例1の係合部26の先端位置の高さと同じ高さに形成されている(係合部91の先端位置の高さは一例であるものとする)。
球面状部分93は、係合部91の先端部となる部分として形成されている。球面状部分93は、円柱状部分92の先端に連続し、凸レンズのような球面状の形状に形成されている。このように、係合部91の先端部を球面状に形成することにより、単に円柱状に形成された係合部に比べて、第1ハウジング7(図1及び図2参照)に対する第1固定部材90の組み付けが容易となる。
図14には、本発明に係る光コネクタの実施例3が示されている。
図14は、本発明の光コネクタの実施例3における第1固定部材を示す図であって、(a)は、第1固定部材の先端部分の斜視図、(b)は、(a)に図示する係合部のG−G間断面図である。
係合部95は、第2ハウジング(図示せず)の被係合部に係合することにより、第1固定部材94を第2ハウジングに固定する部分として形成されている。係合部95は、第1固定部材94の壁部33の先端64から第1光ファイバ3(図1参照)の光軸方向(図14において矢印で指し示す前方向)に突出して形成されている。なお、壁部33の先端64は、特許請求の範囲における「係合部が設けられる部分」に相当するものである。係合部95の先端位置の高さは、実施例1の係合部26の先端位置の高さと同じ高さに形成されている(係合部95の先端位置の高さは一例であるものとする)。
係合部95の先端部97は、球面状の形状を有し、図14(b)に図示するように、断面が円弧状に形成されている。このように、係合部95の先端部97を球面状に形成することにより、先端が球面状に形成されていない円錐状の形状を有する係合部に比べて、第1ハウジング7(図1及び図2参照)に対する第1固定部材94の組み付けが容易となる。係合部95は、図14に図示するように、先端部97を係合部95の中心軸よりも下方にずれた位置に配置するように形成されている。
図15には、本発明に係る光コネクタの実施例4が示されている。
図15は、本発明の光コネクタの実施例4を示す斜視断面図である。
なお、第2光コネクタの構成及び構造は、実施例1で説明した第2光コネクタ2と同様の構成及び構造であるものとする。
具体的には、光ファイバ係止部80は、第1ハウジング73の左側壁81と、第1ハウジング73の右側壁82のそれぞれの内面に連成され弾性片状に形成される弾性突出片部83と、弾性突出片部83の先端に連成されフェルール保持収容室79の内側に突出するように形成される係止突起部84と、を備えている。
まず、第1光ファイバ71を、この先端にフェルール72を取り付けた状態で、第1ハウジング73の挿入口84に挿通する。
しかる後、フェルール72がフェルール保持収容室79の光ファイバ係止突起84を通過すると、フェルール72の第1フランジ73と第2フランジ74との間に光ファイバ係止突起84が係合する。
このように、フェルール72の第1フランジ73と第2フランジ74との間に光ファイバ係止突起84が係合すると、フェルール72はフェルール保持収容室79により確実に保持されることになる。
以上により、第1ハウジング73への第1光ファイバ71の組み付けが完了する。
したがって、光コネクタ間での結合ばらつきを、より確実に防ぎ、システムリンクの信頼性を、より向上することができるという効果を奏する。
すなわち、例えば、図8に図示する第2ハウジング8のフェルール収容部38に形成されたフェルール保持収容室39内にも光ファイバ係止部を設ける構成としてもよいものとする。
この光ファイバ係止部は、具体的には、第2ハウジング8の両側壁46のそれぞれの内面に連成され弾性片状に形成される弾性突出片部と、弾性突出片部の先端に連成されフェルール保持収容室39の内側に突出するように形成される係止突起部と、を備える構成となる。
Claims (6)
- 光ファイバを保持するハウジングと、前記ハウジングとは別体に設けられ且つ該ハウジングに組み付けることにより前記光ファイバを該ハウジングに固定する固定部材と、を備え、
前記固定部材に、該固定部材における前記光ファイバの光軸方向の一端から該光軸方向に凸状に突出する係合部を形成し、
前記ハウジングに、該ハウジングにおける前記光軸方向先端側の内壁と、該内壁を凹状にして前記係合部を係合する被係合部とを設け、
前記固定部材を前記ハウジングに対して仮係合状態から本係合状態に係合状態を変化させて係合するにあたり、前記仮係合状態では前記内壁に前記係合部を係合し、前記本係合状態では前記被係合部に前記係合部を係合する
ことを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1に記載の光コネクタにおいて、
前記固定部材の前記光ファイバの光軸方向の他端側に、前記ハウジングに係合する第2の係合部を設けるとともに、前記ハウジングに、前記第2の係合部を係合する第2の被係合部を設け、
前記固定部材を前記ハウジングの装着部に圧入して保持される前記仮係合状態から、前記係合部を前記被係合部に係合し前記第2の係合部を前記第2の被係合部に係合することにより前記本係合状態に係合する
ことを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1又は2に記載の光コネクタにおいて、
前記係合部を、前記固定部材における前記係合部が設けられる部分の肉厚よりも小さい半径を有する半球状に形成する
ことを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1又は2に記載の光コネクタにおいて、
前記係合部を、前記固定部材における前記係合部が設けられる部分の肉厚よりも小さい半径を有する円柱状に形成し、該先端を球面状に形成する
ことを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1又は2に記載の光コネクタにおいて、
前記係合部を、前記固定部材における前記係合部が設けられる部分の肉厚よりも小さい半径を有する略円錐状に形成し、該先端を球面状に形成する
ことを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1、2、3、4又は5に記載の光コネクタにおいて、
前記ハウジングには、前記光ファイバに係合し前記ハウジングから前記光ファイバが該光軸方向に抜けるのを防止する光ファイバ係止部を設ける
ことを特徴とする光コネクタ。
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