以下に、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
<装置構成>図1及び図2を参照して、本発明を適用した実施形態の電子機器(本実施形態では、デジタルカメラを例に挙げる)の機能及び外観について説明する。
本実施形態のデジタルカメラ100の背面外観を示す図1において、表示部101は画像や各種情報を表示する液晶表示パネル(LCD)などからなる。電源ボタン102は電源のオン、オフを切り替えるス操作部である。シャッターボタン103は撮影指示を行うための操作部である。モード切替ボタン104は各種モードを切り替えるための操作部である。動画記録ボタン105は動画記録の開始指示を行うための操作部である。メニューボタン106はデジタルカメラ100の各種設定を行うためのメニュー画面を表示する操作部である。ユーザは、表示部101に表示されたメニュー画面と、一体的な形状の上下左右の4方向ボタン107やSETボタン108やコントローラホイール109を用いて直感的に各種設定を行うことができる。コントローラホイール109は回転操作可能な操作部材である。
記録媒体110はメモリカードなどの記録媒体であり、不図示の記録媒体スロットに格納される。電池111は、アルカリ電池やリチウム電池などの一次電池やNiCd電池やNiMH電池、リチウムイオン電池などの二次電池であり、不図示の電池ボックスに格納される。記録媒体スロットに格納された記録媒体110は、デジタルカメラ100との通信が可能となる。蓋112は記録媒体スロットおよび電池ボックスの蓋である。
コネクタ113は接続ケーブル114とデジタルカメラ100とを接続するインターフェースである。
本実施形態のデジタルカメラ100の内部構成を示す図2において、撮影レンズ203はズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群である。シャッター204は絞り機能を備える。撮像部205は被写体の光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS等で構成される撮像素子である。A/D変換器206は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器206は、撮像部205から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。バリア202は、デジタルカメラ100の、撮影レンズ203を含む撮像系を覆うことにより、撮影レンズ203、シャッター204、撮像部205を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
画像処理部207は、A/D変換器206からのデータ、又は、メモリ制御部209からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部207では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部201が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部207ではさらに、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
A/D変換器206からの出力データは、画像処理部207及びメモリ制御部209を介して、或いは、メモリ制御部209を介してメモリ210に直接書き込まれる。メモリ210は、撮像部205によって得られ、A/D変換器206によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部101に表示するための画像データを格納する。メモリ210は、所定枚数の静止画や所定時間の動画および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ210は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器208は、メモリ210に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部101に供給する。こうして、メモリ210に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器208を介して表示部101により表示される。表示部101は、LCD等の表示器上に、D/A変換器208からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器206によって一旦A/D変換され、メモリ210に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器208においてアナログ変換し、表示部101に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダとして機能し、スルー画像表示を行える。なお、スルー画像を言い換えるとライブビュー画像、スルー画像表示を言い換えるとライブビューであるものとする。
不揮発性メモリ213は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ213には、システム制御部201の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部201は、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ213に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。212はシステムメモリであり、RAMが用いられる。システムメモリ212には、システム制御部201の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ213から読み込んだプログラム等を展開する。また、システム制御部201はメモリ210、D/A変換器208、表示部101等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー211は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
電源ボタン102、シャッターボタン103、モード切替ボタン104、その他の操作部105〜109は、システム制御部201に各種の動作指示を入力するための操作手段である。
モード切替ボタン104は、システム制御部201の動作モードを、例えば、静止画撮影モード、動画記録モード、再生モード、外部機器接続モード、メニューモードその他のモードのいずれかに切り替える。静止画撮影モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモードなどがある。モード切替ボタン104で、静止画撮影モードに含まれるこれらのモードのいずれかに直接切り替えられる。あるいは、モード切替ボタン104で静止画撮影モードに一旦切り替えた後に、静止画撮影モードに含まれるこれらのモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしても良い。同様に、動画記録モードにも複数のモードが含まれていても良い。
第1シャッタースイッチ103aは、シャッターボタン103の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でオンとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。
第2シャッタースイッチ103bは、シャッターボタン103の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でオンとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部201は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部205からの信号読み出しから記録媒体110に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理(撮影・記録シーケンス)の動作を開始する。
操作部は、上述した操作部105〜109の他に、表示部101に対する接触を検知可能なタッチパネルを含む。タッチパネルと表示部101とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネルを光の透過率が表示部101の表示を妨げないように構成し、表示部101の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネルにおける入力座標と、表示部101上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザが表示部101上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUIを構成することができる。
タッチパネルは、表示部101に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、シーンごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタンなどがある。例えば、メニューボタン106が押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部101に表示される。ユーザは、表示部101に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタン107やSETボタン108やコントローラホイール109を用いて直感的に各種設定を行うことができる。
コントローラホイール109は、4方向ボタン107と共に選択項目を指示する際などに使用される。コントローラホイール109を回転操作すると、操作量に応じて電気的なパルス信号が発生し、このパルス信号に基づいてシステム制御部201はデジタルカメラ100の各部を制御する。このパルス信号によって、コントローラホイール109が回転操作された角度や、何回転したかなどを判定することができる。なお、コントローラホイール109は回転操作が検出できる操作部材であればどのようなものでも良い。例えば、ユーザの回転操作に応じてコントローラホイール109自体が回転してパルス信号を発生するダイヤル操作部材であっても良い。また、タッチセンサよりなる操作部材で、コントローラホイール109自体は回転せず、コントローラホイール109上でのユーザの指の回転動作などを検出するものであっても良い(いわゆる、タッチホイール)。
電源制御部214は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路などにより構成され、電池111の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部214は、その検出結果及びシステム制御部201の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体110を含む各部へ供給する。
電源部215は、電池111としてのアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、リチウムイオン電池等の二次電池、ACアダプタなどからなる。記録媒体I/F216は、メモリカードなどの記録媒体110とのインターフェースである。記録媒体110は、撮影された画像を記録するためのメモリカードなどの記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
外部I/F217は、無線アンテナや有線ケーブルによって外部機器300と通信可能に接続し、映像や音声の送受信を行う。外部I/F217は無線LAN(Local Area Network)やインターネットにも接続可能である。外部I/F217は撮像部205で撮像された画像データ(スルー画像を含む)や、記録媒体110に記録されている画像ファイルを外部機器300に送信でき、また、外部機器300から画像データやその他の各種情報を受信できる。
電池認証部218は、不図示の電池ボックスに装着されている電池111と通信を行い、電池が純正品であるか否かを判定する。
本実施形態のデジタルカメラ100では中央1点AFや顔AFなどのオートフォーカス技術を用いた撮影が可能である。中央1点AFとは撮影画面内の中央位置1点に対してAFを行うことである。顔AFとは顔検出機能によって検出された撮影画面内の顔(主顔)に対してAFを行うことである。
ここで、顔検出機能について説明する。
システム制御部201は、メモリ210に保持されている画像データ(スルー画像を含む)を読み出し、水平方向および垂直方向のバンドパスフィルタをかけ、エッジ成分を検出する。次に、システム制御部201は、検出されたエッジ成分のパターンマッチングを行い、目及び鼻、口、耳の候補群を抽出する。さらに、システム制御部201は、パターンマッチングにより抽出された目の候補群の中から、予め設定された条件(例えば2つの目の距離、傾き等)を満たすものを、目の対と判断し、目の対があるもののみを目の候補群として絞り込む。そして、システム制御部201は、絞り込まれた目の候補群とそれに対応する顔を形成する他のパーツ(鼻、口、耳)を対応付け、また、予め設定された非顔条件フィルタを通すことで顔を検出し、検出結果に応じて顔の特徴情報を生成しシステムメモリ212に記憶する。なお、検出された顔をユーザに通知するために、例えば顔の位置座標やサイズに応じて、表示部101に顔枠などを画像と重ね合わせて表示することも可能である。
以上のようにライブビュー表示あるいは再生表示される画像データを解析して、画像中の被写体の特徴情報を抽出することが可能である。本実施形態では被写体の特徴情報として顔情報を例に挙げたが、これ以外に赤目判定や目の検出、目つむり検出、笑顔検出などの様々な情報がある。
なお、顔AFと同時に顔AE、顔FE、顔WBを行うことができる。顔AEとは検出された顔の明るさに合わせて、画面全体の露出を最適化することである。顔FEとは検出された顔を中心にフラッシュの調光をすることである。顔WBとは、検出された顔の色に合わせて画面全体のホワイトバランスを最適化することである。
個人認証部219は、顔の特徴情報が登録されたデータベースを参照することにより、上記のように検出された顔から特定の人物を認証する機能を備えている。なお、この個人認証機能をシステム制御部201に持たせても良い。
なお、ハードウェアの構成は図2に示すものに限定されず、例えば1つのハードウェアが表示制御、通信制御、記録制御、画像処理制御などを行い、デジタルカメラ100の各手段として機能しても良い。また、複数のハードウェアが協働して1つの手段として機能しても良い。
<画面表示例>次に、図3を参照して、本実施形態の各モード処理における画面表示例について説明する。
以下では、デジタルカメラ100を起動(電源オン)してから電池の認証処理が完了するまでの静止画撮影時および動画記録時の表示画面の遷移について説明する。
図3(a)は、動画記録モード時のスルー画像の表示状態を示している。
図3(b)は、図3(a)のスルー画像の表示中に動画記録開始指示を受けたときの状態を示している。電池認証が完了したか否かに依らず、動画記録開始指示を受けた場合には動画記録処理を開始する。
図3(c)は、図3(b)の動画記録中に電池認証に失敗し、動画記録が停止された状態を示している。動画記録モード時に電池認証が失敗した場合に動画記録を中断することで、模倣電池が使用されていた場合の異常な発熱を防ぐことができる。なお、電池認証に成功した場合は、動画記録を継続する。また、動画記録時間が事前に決まっていて、なおかつ録画時間が短い場合には、模倣電池使用による発熱は小さいと考えられるため、録画を継続しても良い。
図3(d)は、静止画撮影モード時のスルー画像表示状態を示している。
図3(e)は、図3(d)のスルー画像表示中に撮影準備指示(SW1オン)を受けてAE/AF動作が行われたときの状態を示している。
図3(f)は、図3(e)のAE/AF動作中に撮影指示(SW2オン)を受けて静止画撮影・記録動作が行われたときの状態を示している。静止画撮影モード時は、電池認証に失敗する前に撮影指示を受け静止画記録を開始した場合には記録が完了するまで中断しないが、電池認証に失敗した後に撮影指示を受けた場合には記録動作を抑制する。このように、静止画撮影時には電池認証に失敗する前の撮影指示を受け付けて記録動作を行うことにより撮影チャンスを逃すことを防ぐことができる。
また、静止画連写撮影時には記録動作を開始する前に電池認証が完了したか否かを判定し、認証失敗の場合には撮影を中断する。また、セルフタイマー撮影時には、カウントダウン中であっても記録動作を開始していないのであれば撮影を中断する。
<カメラ起動後の動作>次に、図4から図11を参照して、本実施形態の電池認証失敗処理を含むカメラ起動後の動作について説明する。
なお、図4から図10の処理は、システム制御部201が不揮発性メモリ213に格納されたプログラムをシステムメモリ212に展開して実行し、各部を制御することにより実現される。また、図4の処理は、電池111が装着された状態で電源ボタン102が押下されて電源がオンされると開始される。
ステップS401では、システム制御部201は、電池認証部218により電池認証処理を開始する。
ステップS402では、システム制御部201は、電池認証済みフラグがオンであるか否かを判定する。電池認証済みフラグは電池認証処理が完了するとオンにセットされ、システムメモリ212に記憶されている変数である。判定の結果、電池認証が完了している場合にはステップS406へ進み、完了していない場合にはステップS403へ進む。
ステップS403では、システム制御部は、電池認証部218から電池認証完了通知を受けているか否かを判定する。判定の結果、電池認証完了通知を受けている場合にはステップS404へ進み、受けていない場合にはステップS406へ進む。
ステップS404では、システム制御部201は、電池認証部218が電池認証に成功したか否かを判定する。判定の結果、成功した場合(つまり、純正電池であると判定された場合)にはステップS405へ進み、失敗した場合(つまり、純正電池ではないと判定された場合)にはステップS413へ進む。
ステップS405では、システム制御部201は、電池認証済みフラグをオンにしてシステムメモリ212に記憶しする。
また、ステップS414、S415では、システム制御部201は、電池認証失敗処理を実行し、電池認証済みフラグをオンにしてシステムメモリ212に記憶し、ステップS413へ進む。
ステップS406では、システム制御部201は、モード切替ボタン104の位置からカメラの動作モードを判定する。そして、ステップS406で静止画撮影モードと判定された場合はステップS407、動画記録モードの場合はステップS408、再生モードの場合はステップS409、外部機器接続モードの場合はステップS410、メニューモードの場合はステップS411、その他のモードの場合はステップS412に進む。各モード処理の詳細については後述する。なお、その他モードには複数の処理が含まれているが、本発明との関連性が低いため詳細な説明は省略する。
上述した各モード処理が終了すると、ステップS413に進み、システム制御部201は、電源ボタン102の押下または自動電源オフ時間の経過により電源オフ要求があったか否かを判定する。電源オフ要求がない場合にはステップS402へ戻り、電源オフ要求があった場合には電源をオフして、本処理を終了する。
<電池認証失敗処理>次に、図5を参照して、図4のステップS414における電池認証失敗処理について説明する。
ステップS501では、システム制御部201は、表示部101に図11(a)に示すような電池種別を問い合わせる確認画面を表示し、使用している電池が純正品であると思っているか否かをユーザに問い合わせる。ユーザは図11(a)の確認画面に表示されている選択肢のいずれかを選択することにより、純正電池であると思っているか否かを選択可能である。
ステップS502では、システム制御部201は、ユーザが図11(a)の選択肢から、純正電池であると思っているか(図11(a)の「はい」が選択)、純正電池ではないことを認識しているるか(図11(a)の「いいえ」が選択)を判定する。判定の結果、「いいえ」(純正電池でないことを認識している)が選択された場合はステップS503に進み、「はい」(純正電池であると思っている)が選択された場合はステップS505へ進む。
ステップS503では、システム制御部201は、表示部101に図11(b)に示すような非純正電池の使用を継続するか否かを問い合わせる確認画面を表示し、使用を継続するか否かをユーザに問い合わせる。
ステップS504では、システム制御部201は、図11(b)の選択肢から、ユーザに継続使用の意思があるか否かを判定する。判定の結果、継続使用の意思がある場合(図11(b)の「はい」が選択)は本処理を終了し、継続使用の意思がない場合(図11(b)の「いいえ」が選択)はステップS506に進む。
ステップS505では、システム制御部201は、表示部101に図11(c)に示すような純正電池以外の電池を使用していることにより電源をオフすることを通知する画面を表示し、電源がオフされることをユーザに通知する。この場合、ユーザは使用している電池が純正品ではないのに、純正品であると誤認していると推定できる。
ステップS506では、システム制御部201は、電源オフ要求を行い、電源制御部214により電源をオフし、本処理を終了する。
<静止画撮影モード処理>次に、図6を参照して、図4のステップS407における静止画撮影モード処理について説明する。
ステップS601では、システム制御部201は、表示部101にスルー画像(ライブビュー画像)を表示する。
ステップS602では、システム制御部201は、電池認証済みフラグがオンであるか否か、すなわち電池認証が完了しているか否かを判定する。判定の結果、電池認証が完了している場合はステップS606へ進み、完了していない場合にはステップS603へ進む。
ステップS603では、システム制御部201は、電池認証部218から電池認証完了通知を受けているか否か判定する。
電池認証完了通知を受けている場合はステップS604へ進み、受けていない場合はステップS606へ進む。
ステップS604では、システム制御部201は、電池認証部218が電池認証に成功したか否かを判定する。判定の結果、電池認証に成功している場合はステップS605へ進み、失敗した場合はステップS613へ進む。
ステップS605では、システム制御部201は、電池認証済みフラグをオンにしてシステムメモリ212に記憶する。
ステップS606では、システム制御部201は、撮影準備指示(SW1オン)が行われたか否かを判定する。判定の結果、SW1がオンの場合はステップS611へ進み、オフの場合はステップS607へ進む。
ステップS607では、システム制御部201は、AE/AF動作を行う。
ステップS608では、システム制御部201は、撮影指示(SW2オン)が行われたか否かを判定する。判定の結果、SW2がオンの場合はステップS609へ進み、オフの場合はステップS610へ進む。
ステップS609では、システム制御部201は、SW1のオン状態が解除(オフ)されたか否かを判定する。判定の結果、SW1がオフの場合はステップS611へ進み、オンの場合はステップS608へ戻る。
ステップS610では、システム制御部201は、撮影・記録シーケンス処理を行う。すなわち、撮像部205からの信号読み出し、読み出した信号を画像ファイルにするための画像処理(RAWデータの現像処理を含む)、記録媒体110への画像ファイルの書き込み処理といった一連の撮影処理を行う。
ステップS611では、システム制御部201は、電源オフ要求があったか否かを判定する。判定の結果、電源オフ要求がない場合はステップS612へ進み、電源オフ要求があった場合は本処理を終了する。
ステップS612では、システム制御部201は、モード切替ボタン104によりモード変更指示があったか否かを判定し、モード変更指示がない場合はステップS602へ戻り、モード変更指示があった場合は本処理を終了する。
ステップS613、S614では、システム制御部201は、電池認証失敗処理を実行し、電池認証済みフラグをオンにしてシステムメモリ212に記憶し、ステップS611へ進む。
このように、静止画撮影モード時に撮影準備指示(SW1オン)が行われた後は、SW1のオン状態が解除される(ステップS609でYES)か、撮影・記録シーケンスが完了する(ステップS610)までは、電池認証完了通知に応じた処理(ステップS603でYES)は実行されない。従って、電池認証完了前に撮影指示がなされ、静止画の撮影・記録シーケンスの途中で電池認証が完了し、認証失敗の場合(純正電池ではないと判定)であっても、静止画撮影が中断されることはない。すなわち、静止画撮影モードにおいては、電源をオンしてからすぐに静止画撮影を行うことができ、とっさの撮影チャンスも逃すことなく撮影することができる。一方で、静止画を撮影しようとしていない場面(SW1がオフの状態)で電池認証完了通知を受けて、認証失敗の場合には電池認証失敗処理(S613)によって電源がオフされる場合がある。このようにすることで、とっさの撮影チャンスでの静止画撮影を妨げることなく、ユーザが意図せずに純正品ではない電池を使用していた場合の不具合を未然に防止することができる。静止画の撮影途中で電池認証が完了し、認証失敗の場合には、撮影途中の静止画の記録処理を最後まで行い、静止画撮影処理の終了後、電池認証失敗処理が行われる。
<動画記録モード処理>次に、図7を参照して、図4のステップS408における動画記録モード処理について説明する。
なお、図7のステップS701からS705、S717からS720はそれぞれ、図6のステップS601からS605、S611からS614と同様の処理である。よって、以下では、図6と異なる点を中心に説明を進める。
ステップS706では、システム制御部201は、動画記録ボタン105が押下されて動画記録開始指示が行われたか否かを判定する。判定の結果、動画記録開始指示が行われた場合はステップS707へ進み、行われない場合はステップS717へ進む。
ステップS707では、システム制御部201は、動画記録処理を開始する。すなわち、処理開始後に記録された動画データを記録媒体110に書き込む。このように、電池認証完了前(ステップS703でNO)であっても動画の記録を開始することができるので、ユーザはとっさの撮影チャンスを逃さずに動画の記録を開始することができる。純正電池を使用している場合は後述する通り電池認証が完了しても動画の記録を継続することができるので、電池認証完了まで動画の記録が開始できずに撮影チャンスを逃してしまう、ということを防ぐことができる。
ステップS708では、システム制御部201は、動画記録停止指示が行われたか否かを判定する。判定の結果、動画記録停止指示が行われた場合はステップS714へ進み、行われない場合はステップS709へ進む。
ステップS709では、システム制御部201は、電池認証部218から電池認証完了通知を受けているか否か判定する。判定の結果、電池認証完了通知を受けている場合はステップS710へ進み、受けていない場合はステップS708へ戻る。
ステップS710では、システム制御部201は、電池認証部218が電池認証に成功したか否か判定する。判定の結果、成功した場合はステップS711へ進み、失敗した場合はステップS715へ進む。
ステップS711では、システム制御部201は、再度動画記録停止指示が行われるまで待ち、動画記録停止指示が行われた場合はステップS712へ進む。
ステップS712、S713では、システム制御部201は、動画記録処理を停止し、電池認証済みフラグをオンにしてシステムメモリ212に記憶し、ステップS717へ進む。
ステップS714では、システム制御部201は、動画記録処理を停止し、ステップS717へ進む。
ステップS715では、システム制御部201は、動画記録処理を停止し、ステップS716へ進む。すなわち、動画記録処理では電池認証完了前に動画の記録を開始することができるが、電池認証の結果、認証失敗の場合には即座に動画の記録が停止される。このようにすることで、動画記録処理という、処理時間が長く処理負荷も高い処理を純正品ではない電池を使用して継続してしまうことによりデジタルカメラが故障してしまう、ということを防ぐことができる。なおこの場合、電源オンから電池認証が完了するまでの短い時間の動画が記録されてしまうが、この短い動画は不要となる可能性が高いので、後でこの動画(動画ファイル)の全体を削除するようにしても良い。
ステップS716では、システム制御部201は、電池認証失敗処理を実行する。この電池認証失敗処理では、図5で説明した通り、電源がオフされる場合がある。
なお、本実施形態においては、動画記録モード時において認証失敗の場合には処理を中断(停止)する例を説明したが、数秒程度の短い時間の録画であれば、認証失敗の場合にも中断せずに行っても良い。数秒程度の短い時間であれば最後まで処理を行っても純正品ではない電池を使用することによる不具合、悪影響が出る可能性が低いからである。
<再生モード処理>次に、図8を参照して、図4のステップS409における再生モード処理について説明する。
なお、図8のステップS801からS804、S815からS818はそれぞれ、図6のステップS602からS605、S611からS614と同様の処理である。よって、以下では、図6と異なる点を中心に説明を進める。
ステップS805では、システム制御部201は、記録媒体110に記録されている画像ファイル(静止画、動画)を再生する。再生される画像ファイルは、ユーザがファイル一覧画面から選択したものであったり、ファイル名順に自動再生されるものである。
ステップS806では、システム制御部201は、再生停止指示が行われたか否かを判定する。判定の結果、再生停止指示が行われた場合はステップS812へ進み、行われない場合はステップS807へ進む。
ステップS807では、システム制御部201は、電池認証部218から電池認証完了通知を受けているか否か判定する。判定の結果、電池認証完了通知を受けている場合はステップS808へ進み、受けていない場合はステップS806へ戻る。
ステップS808では、システム制御部201は、電池認証部218が電池認証に成功したか否か判定する。判定の結果、成功した場合はステップS809へ進み、失敗した場合はステップS813へ進む。
ステップS809では、システム制御部201は、再度再生停止指示が行われるまで待ち、再生停止指示が行われた場合はステップS811へ進む。
ステップS813、S814では、システム制御部201は、画像の再生を停止し、電池認証済みフラグをオンにしてシステムメモリ212に記憶し、ステップS815へ進む。このように、画像の再生、例えば動画の再生自体は、電池認証完了前に開始できるが、認証失敗(純正電池ではないと判定)の場合は、電池認証が完了した時点で再生していた動画の再生を停止する。
このように、再生モード時においては電池認証完了前に画像の再生を開始することができるが、認証失敗の場合(純正電池ではないと判定)には即座に再生が停止される。このようにすることで、電池認証が完了しているか否かに関わらず素早く画像を再生することができるので、ユーザを待たせることなく画像を鑑賞できる。一方で、認証失敗の場合には、処理時間が長く処理負荷も高い動画再生処理を純正品ではない電池を使用して継続してしまうことによりデジタルカメラが故障してしまう、ということを防ぐことができる。
<外部機器接続モード処理>次に、図9を参照して、図4のステップS410における外部機器接続モード処理について、外部機器と無線接続を行う例を説明する。
なお、図9のステップS902からS905、S916(S919)、S917(S920)はそれぞれ、図6のステップS602からS605、S613、S614と同様の処理である。よって、以下では、図6と異なる点を中心に説明を進める。
ステップS901では、システム制御部201は、表示部101に図11(d)に示すような無線接続メニュー画面を表示する。
ステップS906では、システム制御部201は、ユーザ操作により無線接続開始指示が行われたか否かを判定する。判定の結果、無線接続開始指示が行われた場合はステップS907に進み、行われていない場合はステップS902に戻る。なお、無線接続開始指示に関するユーザ操作には、接続方式の選択(カメラをアクセスポイントとするか、他のアクセスポイントを介して接続するか、等)、接続相手機器の選択操作(SSIDなどの接続IDの入力を含んでも良い)、選択した接続相手機器への接続の実行開始指示が含まれる。
ステップS907では、システム制御部201は、表示部101に図11(e)に示すような無線接続処理中であることを通知する接続待機画面を表示する。
ステップS908では、システム制御部201は、電池認証済みフラグがオンであるか否か、すなわち電池認証が完了しているか否かを判定する。判定の結果、電池認証が完了している場合はステップS912へ進み、完了していない場合はステップS909へ進む。
ステップS909では、システム制御部201は、電池認証部218から電池認証完了通知を受けるまで待ち、電池認証完了通知を受けた場合はステップS910へ進む。すなわち、電池認証完了前であっても無線接続のための操作、無線接続開始の実行指示は受け付けられるが、実際の接続処理は電池認証が完了するまで行われない。これは、電池認証完了前の時点では、まだ認証失敗となって電源をオフする可能性があり、接続を確立してもすぐに接続が切断されてしまう可能性があるからである。接続を確立した後すぐに接続を切断してしまうと、接続相手の外部機器の電力消費、処理負荷が無駄になってしまう。このように、接続を確立した後に電池認証が原因ですぐに接続が切断されてしまうという状況を防ぐため、電池認証が完了するまでは接続の確立を行わない。ただし、ユーザの操作感を損なわないように、無線接続開始指示までの操作は、電池認証完了前であっても受け付ける。
ステップS910では、システム制御部201は、電池認証部218が電池認証に成功したか否か判定する。判定の結果、成功した場合はステップS911へ進み、失敗した場合はステップS919へ進む。
ステップS911では、システム制御部201は、電池認証済みフラグをオンにしてシステムメモリ212に記憶し、ステップS912へ進む。
ステップS912では、システム制御部201は、無線接続処理を開始し無線接続状態に遷移させる。
ステップS913では、システム制御部201は、電源オフ要求があったか否かを判定する。判定の結果、電源オフ要求がない場合はステップS914へ進み、電源オフ要求があった場合は本処理を終了する。
ステップS914では、システム制御部201は、無線接続が解除されたか否かを判定する。判定の結果、無線接続が解除されていない場合はステップS915に進み、解除された場合は本処理を終了する。
ステップS915では、モード切替ボタン104によりモード変更指示があったか否かを判定し、モード変更指示がない場合はステップS813へ戻り、モード変更指示があった場合は本処理を終了する。
また、ステップS918(S921)では、システム制御部201は、電源オフ要求がない場合はステップS906(S912)へ進み、電源オフ要求があった場合は本処理を終了する。
本実施形態のように外部機器と無線接続を行う方式として、例えば、WiFi、BlueTooth(登録商標)、赤外線通信などがある。また、PCやプリンタのような外部機器に対してUSB(Universal Serial Bus)などの有線で接続する場合でも本実施形態を適用できる。プリンタと接続する場合には特に、接続確立に伴ってプリンタ側がインクやトナーの消費を伴う印刷準備処理を行うことが考えられるが、この印刷準備処理が無駄に行われてインクやトナーが浪費されてしまう可能性も低減することができる。
このように、外部機器接続モード時においては、電池認証が完了するまで外部機器との接続の開始を待たせることにより、認証失敗の場合に接続中断処理を行うことがないため接続相手の機器への影響を少なくすることができる。また、外部機器との接続開始は行わないがユーザによる接続操作は許可するため、処理中によりユーザが待たされる感覚を軽減することができる。さらには、認証成功の場合は電池認証処理をユーザに意識させないようにすることが可能である。
<メニューモード処理>次に、図10を参照して、図4のステップS411におけるメニューモード処理について説明する。
なお、図10のステップS1004からS1006、S1009からS1012はそれぞれ、図6のステップS603からS605、S611から614と同様の処理である。よって、以下では、図6と異なる点を中心に説明を進める。
ステップS1001では、システム制御部201は、電池認証済みフラグがオンであるか否か、すなわち電池認証が完了しているか否かを判定し、電池認証が完了している場合はステップS1008へ進み、完了していない場合はステップS1002へ進む。
ステップS1002では、システム制御部201は、図11(f)に示すようなメニュー画面における「個人認証設定」の選択肢をグレーアウトするように画面表示用データを生成する。
ステップS1003では、システム制御部201は、表示部101に図11(f)に示すようなメニュー画面を表示し、表示されたメニュー画面に対するユーザからの各種操作を受け付ける。図11(f)に示すメニュー画面において、画面最下列の「個人認証設定」の項目をグレーアウトして(通常表示時とは表示形態を変えて)表示する。ユーザは、メニュー画面に表示された各項目のうち、個人認証設定の項目は選択できず、個人認証に関する設定処理操作を行うことはできない。他の項目は選択することができる。
ステップS1007では、システム制御部201は、図11(f)に示すようなメニュー画面における「個人認証設定」の選択肢をグレーアウトを解除する。
ステップS1008では、システム制御部201は、表示部101に図11(g)に示すようなメニュー画面を表示し、表示されたメニュー画面に対するユーザからの各種操作を受け付ける。なお、ステップS1007からステップS1008に進んだ場合は、メニュー画面は新たに表示するのではなく、表示されていたメニュー画面について、「個人認証設定」の項目の表示形態の変更が行われる。図11(g)に示すメニュー画面は、図11(f)とは異なり、個人認証設定の項目はグレーアウトされていない。ユーザが個人認証設定の項目を選択した場合は、その下位の階層で、例えば以下の(1)から(4)の操作が可能である。
(1)個人認証を「入」とするか「切」とするかの設定。「入」に設定した場合、撮影時にスルー画像から検出された顔が、登録された人物であると判定されると、登録された人物の名前をスルー画像に重畳して表示する。また、登録された人物に優先的にピントを合わせる顔AFを行う。
(2)新たな人物情報の登録操作。登録したい人物の顔をユーザに撮影させ、撮影された画像から顔の特徴データを抽出して、不揮発性メモリ213に格納される辞書データに登録する。
(3)登録した人物の名前、誕生日などのプロフィール情報の編集。
(4)登録した人物情報の削除
図10に戻り、ステップS1009およびS1010では、システム制御部201は、電源オフ要求があった場合は本処理を終了し、電源オフ要求がない場合はモード変更指示があるまでステップS1009とS1010の処理を繰り返し行う。
また、ステップS1013では、システム制御部201は、電源オフ要求があった場合は本処理を終了し、電源オフ要求がない場合はステップS1007へ進む。
このように、メニューモード処理においては、電池認証完了前に、メニュー画面の項目のうち、個人認証設定に関する機能はグレーアウトした上で選択不可状態とし、実行を禁止することができる。
なお、電池認証完了前に実行を禁止する機能として、記録済み動画の編集や静止画をつなぎ合わせた新規の動画の作成などの編集に関する機能を禁止するようにしても良い。動画の編集は処理負荷が特に高く、編集実行指示がなされてから内部的な処理が完了するまでに時間を要する。従って、電池認証完了前に動画編集処理が開始された場合、編集処理が完了する前、すなわち編集処理の途中で電池認証が完了する可能性がある。そして、認証失敗の場合には編集処理が完了することなく電源がオフとなる可能性がある。このような状況を防止するために、電池認証が完了するまでは動画の編集処理は開始しない。なお、電池認証完了前に動画の編集処理を開始できるように設計する場合は、動画撮影と同様に、認証失敗であった場合には編集処理を中断することが好適である。動画編集は処理負荷が高く時間がかかるため、低品質な模倣電池で実行してしまうと不具合を起こす可能性が高まるからである。
なお、システム制御部201の制御は1つのハードウェアが行っても良いし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行っても良い。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラなどの電子機器に適用した場合を例にして説明したが、本発明はこの例に限定されず、例えば、電池認証機能や人物認証機能などを有する装置であれば適用可能である。すなわち、本発明は、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
[他の実施形態]本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び当該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。