JP6344858B2 - 振動式直線搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動を利用して部品を直線的に搬送する振動式直線搬送装置に関する。
特許文献1〜4に示すように、従来から搬送路を往復振動させて部品を直線的に搬送するように構成された振動式直線搬送装置が知られている。このような振動式直線搬送装置は、スリムでコンパクトでありながら、振動ボウルフィーダと同様に部品を整列させながら供給する完結した整列供給装置となり得るので、近年では製造メーカの生産ライン等で数多く使われている。
特開2011−6174 特開2008−260590 特開2007−217186 実用新案登録第3185146号
特許文献1,2,3に記載された先行技術では、上り勾配を伴う戻し送路(復路搬送路)が必須の構成要素となっているが、上り勾配が急になると、部品を搬送することが困難になったり、部品が転がり落ちたりするため、搬送路の高低差を大きくすることが困難であった。特許文献4に開示された先行技術では、往路搬送路および復路搬送路のそれぞれを上下二段に構成して搬送路の全長を長くしているので、上り勾配が急になることを抑えつつ搬送路の高低差を大きくすることができる。この先行技術では、往路搬送路および復路搬送路を共に振動発生器に直接連結して振動させているので個々の振動の調整(共振調整)は不要であるが、特許文献1のような一般的な振動式直線搬送装置と組み合わせた場合は、それぞれの共振点に近づける調整が必要であり、この調整が困難であるという問題があった。
本発明は、上記問題に対処するためになされたものであり、往路搬送路および復路搬送路の各振動系を共振させるための調整を簡単に行うことができる、振動式直線搬送装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る振動式直線搬送装置の特徴は、搬送対象物品を一方から他方に向かって直線的に案内する第1往路搬送路と、前記第1往路搬送路の前記他方側の端部に繋がって前記搬送対象物品を前記他方から前記一方に向かって直線的に案内する第1復路搬送路と、振動を発生させる振動発生装置と、第1ばね要素を有し、前記第1往路搬送路に前記振動発生装置が発生させた前記振動を伝達して前記搬送対象物品に前記一方から前記他方に向かう搬送力を付与するための第1振動伝達機構と、第2ばね要素を有し、前記第1復路搬送路に前記振動発生装置が発生させた前記振動を伝達して前記搬送対象物品に前記他方から前記一方に向かう搬送力を付与するための第2振動伝達機構と、前記第2振動伝達機構の全体としてのばね定数を無段階に調整するためのばね定数調整手段とを備え、前記第2振動伝達機構は、前記第1復路搬送路よりも下方に配置され、前記第1復路搬送路に前記第2ばね要素を介して連結された反作用質量体を有しており、前記ばね定数調整手段は、一端が前記第1復路搬送路に接続された第1トーションバーと、一端が前記反作用質量体に接続された第2トーションバーと、一端が前記第1トーションバーに接続され、かつ、他端が前記第2トーションバーに接続され、前記振動発生装置が発生させた前記振動により変位して前記第1トーションバーおよび前記第2トーションバーにねじり力を付与する連結アームと、前記第1トーションバーおよび前記第2トーションバーに対する前記連結アームの接続位置をこれらの軸方向において調整することによってこれらの有効長さを無段階に調整するように構成された有効長さ調整機構とを有していることにある。
この構成では、振動発生装置が発生させる振動によって、第1往路搬送路および第1振動伝達機構を含む第1振動系が振動されるとともに、第1復路搬送路および第2振動伝達機構を含む第2振動系が振動される。したがって、第1振動系を共振させるためには、振動発生装置から第1振動系に伝わる振動の周波数を第1振動系の固有周波数にほぼ一致させればよい。第2振動系を共振させるためには、第2振動系の固有周波数を振動発生装置から第2振動系に伝わる振動の周波数にほぼ一致させればよい。第1振動系に伝わる振動の周波数の調整は、例えば、振動発生装置の出力周波数を制御することによって簡単に行うことができる。また、第2振動系の固有周波数の調整は、ばね定数調整手段で第2振動伝達機構の全体としてのばね定数を無段階に調整することによって簡単に行うことができる。つまり、往路搬送路および復路搬送路の各振動系を共振させるための調整を簡単に行うことができる。
また、この構成では、有効長さ調整機構で第1トーションバーおよび第2トーションバーの有効長さを調整することによって、第1復路搬送路および第2振動伝達機構を含む第2振動系の固有周波数を調整することができる。有効長さ調整機構で第1トーションバーおよび第2トーションバーの有効長さを調整する際には、第1トーションバーおよび第2トーションバーに対する連結アームの接続位置をこれらの軸方向において調整するだけでよい。
また、本発明は、上記目的を達成するため、本発明に係る振動式直線搬送装置の特徴は、搬送対象物品を一方から他方に向かって直線的に案内する第1往路搬送路と、前記第1往路搬送路の前記他方側の端部に繋がって前記搬送対象物品を前記他方から前記一方に向かって直線的に案内する第1復路搬送路と、振動を発生させる振動発生装置と、第1ばね要素を有し、前記第1往路搬送路に前記振動発生装置が発生させた前記振動を伝達して前記搬送対象物品に前記一方から前記他方に向かう搬送力を付与するための第1振動伝達機構と、第2ばね要素を有し、前記第1復路搬送路に前記振動発生装置が発生させた前記振動を伝達して前記搬送対象物品に前記他方から前記一方に向かう搬送力を付与するための第2振動伝達機構と、前記第2振動伝達機構の全体としてのばね定数を無段階に調整するためのばね定数調整手段とを備えてもよい。
この構成では、振動発生装置が発生させる振動によって、第1往路搬送路および第1振動伝達機構を含む第1振動系が振動されるとともに、第1復路搬送路および第2振動伝達機構を含む第2振動系が振動される。したがって、第1振動系を共振させるためには、振動発生装置から第1振動系に伝わる振動の周波数を第1振動系の固有周波数にほぼ一致させればよい。第2振動系を共振させるためには、第2振動系の固有周波数を振動発生装置から第2振動系に伝わる振動の周波数にほぼ一致させればよい。第1振動系に伝わる振動の周波数の調整は、例えば、振動発生装置の出力周波数を制御することによって簡単に行うことができる。また、第2振動系の固有周波数の調整は、ばね定数調整手段で第2振動伝達機構の全体としてのばね定数を無段階に調整することによって簡単に行うことができる。つまり、往路搬送路および復路搬送路の各振動系を共振させるための調整を簡単に行うことができる。
この場合、振動式直線搬送装置は、前記第1往路搬送路の上方にこれと一体的に設けられ、前記第1復路搬送路の前記一方側の端部に繋がって前記搬送対象物品を前記一方から前記他方に向かって直線的に案内する第2往路搬送路と、前記第1復路搬送路の上方にこれと一体的に設けられ、前記第2往路搬送路の前記他方側の端部に繋がって前記搬送対象物品を前記他方から前記一方に向かって直線的に案内する第2復路搬送路とを備えることができる。この構成では、往路搬送路および復路搬送路のそれぞれが上下二段に構成されており、搬送路の全長が長くなっているので、上り勾配が急になることを抑えつつ搬送路の高低差を大きくすることができる。
また、振動式直線搬送装置は、前記第2ばね要素は板ばねを有しており、前記第2振動伝達機構は、前記第1復路搬送路よりも下方に配置され、前記第1復路搬送路に前記板ばねを介して連結された反作用質量体を有しており、前記ばね定数調整手段は、前記板ばねの上端部を前記第1復路搬送路に接続するための上側接続部と、前記板ばねの下端部を前記反作用質量体に接続するための下側接続部と、前記上側接続部または前記下側接続部を上下方向に移動させて前記上側接続部または前記下側接続部による前記板ばねの接続位置を調整することによって、前記板ばねの有効スパンを無段階に調整するように構成された有効スパン調整機構とを有することができる。この構成では、有効スパン調整機構で板ばねの有効スパンを調整することによって、第1復路搬送路および第2振動伝達機構を含む第2振動系の固有周波数を調整することができる。有効スパン調整機構で板ばねの有効スパンを調整する際には、上側接続部または下側接続部を上下方向に移動させて板ばねの接続位置を調整するだけでよい。
また、振動式直線搬送装置は、前記第2振動伝達機構は、前記第1復路搬送路よりも下方に配置され、前記第1復路搬送路に前記第2ばね要素を介して連結された反作用質量体を有しており、前記ばね定数調整手段は、前記第1復路搬送路に設けられた第1支持部と、前記第1復路搬送路の振動方向において前記第1支持部と対向するように前記反作用質量体に設けられた第2支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部との間に配置された非線形ばねと、前記第1支持部と前記第2支持部との間隔を調整することによって前記非線形ばねの動作長さを無段階に調整するように構成された動作長さ調整機構とを有することができる。この構成では、動作長さ調整機構で非線形ばねの動作長さを調整することによって、第1復路搬送路および第2振動伝達機構を含む第2振動系の固有周波数を調整することができる。動作長さ調整機構で非線形ばねの動作長さを調整する際には、第1支持部と第2支持部との間隔を調整するだけでよい。
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本発明の一実施形態に係る振動式直線搬送装置の構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る振動式直線搬送装置の構成を示す平面図である。 図1におけるIII-III線断面図である。 第2ばね要素およびばね定数調整手段の構成を前方から見た図である。 図4におけるV-V線断面図である。 他の実施形態に係る振動式直線搬送装置の構成を示す正面図である。 図6に示したばね定数調整手段の構成を示す断面図である。 図7におけるVIII-VIII線断面図である。 他の実施形態に係る振動式直線搬送装置の構成を示す正面図である。 図9に示したばね定数調整手段の構成を示す斜視図である。
以下、本発明に係る振動式直線搬送装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(振動式直線搬送装置10の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る振動式直線搬送装置10の構成を示す正面図である。図2は、振動式直線搬送装置10の構成を示す平面図である。図3は、図1におけるIII-III線断面図である。以下の説明で用いる「前、後、左、右」の各方向は、図2中の矢印で示す方向を基準とする。また、方向を示す概念としての「一方」は「後方」を意味し、「他方」は「前方」を意味するものとする。
図1および図2に示す振動式直線搬送装置10は、機械部品、食品および薬品などの搬送対象物品(図示省略)を前後方向において直線的に往復搬送し、搬送対象物品を姿勢制御しながら整列させて、前方に供給するものである。搬送対象物品を姿勢制御したり、整列させたりする工程は、一般に「ツーリング」または「オリエンテーションデバイス」と称される。
図2および図3に示すように、振動式直線搬送装置10は、往路搬送路ユニット12と、復路搬送路ユニット14と、ツーリングユニット16とを備えている。これらが一体となって搬送対象物品を搬送するための搬送部18が構成されている。
図2に示すように、往路搬送路ユニット12は、搬送対象物品を一方から他方に向かって直線的に案内する第1往路搬送路20と、第1往路搬送路20の上方において搬送対象物品を一方から他方に向かって直線的に案内する第2往路搬送路22とを有している。図3に示すように、第1往路搬送路20および第2往路搬送路22は、上下二段に一体的に形成されている。第1往路搬送路20の搬送面R1は、上り勾配が0度となるように形成されており、第2往路搬送路22の搬送面R3は、上り勾配が1度となるように形成されている。第2往路搬送路22の底部24は、一定厚さの板状に形成されており、第1往路搬送路20の天井面Q1は、搬送対象物品の搬送方向に向かって1度の勾配で高くなるように形成されている。また、第1往路搬送路20の互いに対向する2つの側面T1,T2間の間隔は、搬送対象物品の搬送方向に向かって広くなっている。したがって、搬送面R1と天井面Q1と2つの側面T1,T2とで囲まれた空間S1は、搬送対象物品の搬送方向に向かって広くなっており、搬送面R1を搬送される搬送対象物品は、空間S1において詰まり難い。
図2に示すように、復路搬送路ユニット14は、搬送対象物品を他方から一方に向かって直線的に案内する第1復路搬送路26と、第1復路搬送路26の上方において搬送対象物品を他方から一方に向かって直線的に案内する第2復路搬送路28とを有している。図3に示すように、第1復路搬送路26および第2復路搬送路28は、上下二段に一体的に形成されている。第1復路搬送路26の搬送面R2は、上り勾配が6度となるように形成されており、第2復路搬送路28の搬送面R4は、上り勾配が6.5度となるように形成されている。第2復路搬送路28の底部30は、一定厚さの板状に形成されており、第1復路搬送路26の天井面Q2は、搬送対象物品の搬送方向に向かって6.5度の勾配で高くなるように形成されている。したがって、搬送面R2と天井面Q2と2つの側面U1,U2とで囲まれた空間S2は、搬送対象物品の搬送方向に向かって広くなっており、搬送面R2を搬送される搬送対象物品は、空間S2において詰まり難い。
図2に示すように、第1往路搬送路20の他方側の端部20bは、第1復路搬送路26の他方側の端部26bに繋がっている。第1復路搬送路26の一方側の端部26aは、第2往路搬送路22の一方側の端部22aに繋がっている。第2往路搬送路22の他方側の端部22bは、第2復路搬送路28の他方側の端部28bに繋がっている。これにより第1往路搬送路20の一方側の端部20aから第2復路搬送路28の一方側の端部28aに至る搬送路18が構成されている。この搬送路18では、第1往路搬送路20の一方側の端部20aが最も低くなっており、第2復路搬送路28の一方側の端部28aが最も高くなっている。
図2に示すように、第1往路搬送路20の他方側の端部20bと、第1復路搬送路26の他方側の端部26bとの間には、搬送対象物品の流入量を一定量に制限するための制限板32が設けられている。制限板32の下端部は、搬送方向に向かって開かれている。これにより、復路搬送路ユニット14の空間S2や制限板32における搬送対象物品の詰まりが発生し難くなっている。
図2に示すように、第2往路搬送路22と第2復路搬送路28との境界部には、前後方向に長いスリット状の貫通孔34が、復路搬送路ユニット14の空間S2に向けて貫通するように形成されている。復路搬送路ユニット14の空間S2を構成する部分は、トンネル状に形成されているが、空間S2の内部を貫通孔34から簡単に視認できる。したがって、空間S2を搬送される搬送対象物品の搬送状況を簡単に確認できる。
図2に示すように、ツーリングユニット16は、搬送対象物品を姿勢制御したり、整列させたりするためのツーリング部36と、姿勢制御されて整列させられた搬送対象物品を前方に向けて搬送するためのシュート部38とを有している。図示していないが、ツーリング部36には、ツーリングに適した形状をした切り欠きやツーリング部材が設けられている。ツーリング部36で姿勢制御されなかった搬送対象物品や、整列させられなかった搬送対象物品は、ツーリング部36から第1往路搬送路20に落下して搬送路18の上流側端部に戻される。
図3に示すように、振動式直線搬送装置10は、さらに、振動発生装置40と、第1振動伝達機構42と、第2振動伝達機構44と、ばね定数調整手段46とを備えている。振動発生装置40、第1振動伝達機構42および第2振動伝達機構44は、第1往路搬送路20および第1復路搬送路26よりも下方に配置された下側振動体48を共有している。下側振動体48は、往路搬送路ユニット12および復路搬送路ユニット14に対する「反作用質量体」として機能する。
図3に示す振動発生装置40は、電気エネルギーを直線往復運動に変換して、往路搬送路ユニット12、復路搬送路ユニット14およびツーリングユニット16を往復変位させるための振動を発生させるものである。この振動発生装置40は、上記の下側振動体48と、電磁石(図示省略)と、可動鉄心(図示省略)とを有している。下側振動体48は、振動発生装置40が発生させた振動を吸収する「反作用質量体」であり、鉄等からなるブロック状の本体部48aと、本体部48aにボルト50を用いて接続された板状のカバー48bとを有している。本体部48aの下面には、ゴムおよびコイルバネ等の弾性を有する複数(本実施形態では4個)の防振弾性体52が設けられている。
図示していないが、電磁石は、交流電圧を印加することによって磁力を発生するように構成されており、下側振動体48における本体部48aに固定されている。可動鉄心は、電磁石に対して接近と離隔とを繰り返すように構成されており、往路搬送路ユニット12を支持する上側振動体54に固定されている。電磁石には、任意の周波数の交流電圧を供給するための電源制御部(図示省略)が接続されている。したがって、電磁石に供給する交流電圧の周波数を電源制御部で制御することによって、振動発生装置40が発生させる振動の周波数を調整することができる。
図3に示すように、第1振動伝達機構42は、往路搬送路ユニット12を構成する第1往路搬送路20に振動発生装置40が発生させた振動を伝達して、搬送対象物品に一方から他方に向かう搬送力を付与するものである。第1振動伝達機構42は、上記の下側振動体48と、上記の上側振動体54と、前後一対の第1ばね要素56とを有している。上側振動体54は、振動発生装置40が発生させた振動を吸収するものであり、ブロック状の本体部54aを有している。本体部54aの上面には、往路搬送路ユニット12が載置されている。この往路搬送路ユニット12が本体部54aに対して複数のボルト58を用いて接続されている。前後一対の第1ばね要素56のそれぞれは、下側振動体48と上側振動体54とを連結する板ばね56aを有している。上側振動体54および往路搬送路ユニット12は、前後一対の板ばね56aを介して下側振動体48に対して支持されている。
図3に示すように、第2振動伝達機構44は、復路搬送路ユニット14を構成する第1復路搬送路26に振動発生装置40が発生させた振動を伝達して、第1復路搬送路26および第2復路搬送路28のそれぞれの搬送対象物品に他方から一方に向かう搬送力を付与するものである。第2振動伝達機構44は、「反作用質量体」としての下側振動体48と、下側振動体48のカバー48bに2本のボルト60で接続された前後一対の第2ばね要素62とを有している。本実施形態の各第2ばね要素62は、2枚の板ばね64で構成された板ばねである。
図4は、第2ばね要素62およびばね定数調整手段46の構成を前方から見た図である。図5は、図4におけるV-V線断面図である。図4および図5に示すように、本実施形態では、前後一対の第2ばね要素62のそれぞれに対してばね定数調整手段46が設けられている。前側のばね定数調整手段46と後側のばね定数調整手段46とは、ほぼ同様に構成されているので、以下には、前側のばね定数調整手段46について説明し、後側のばね定数調整手段46についての説明は省略する。
図4に示すように、ばね定数調整手段46は、第2ばね要素62を構成する2枚の板ばね64の上端部を第1復路搬送路26に接続する上側接続部66と、2枚の板ばね64の下端部を下側振動体48に接続する下側接続部68と、2枚の板ばね64の有効スパンを無段階に調整する有効スパン調整機構70とを有している。
図4に示すように、上側接続部66は、第1復路搬送路26に固定されるブロック状の固定部72と、各板ばね64の上端部を前後方向から挟持するための挟持部74とを有している。固定部72には、貫通孔72aが左右方向に延びて形成されている。貫通孔72aに挿通されたボルト76が第1復路搬送路26に形成されたねじ穴78に螺合されることによって、固定部72が第1復路搬送路26に固定されている。図5に示すように、固定部72が第1復路搬送路26に固定された状態において、固定部72の上部は第1復路搬送路26に当接されており、これによりボルト76を中心とする上側接続部66の回動が防止されている。
図5に示すように、挟持部74は、固定部72と一体的に形成されたブロック状のばね接続部80と、板状の座金82と、各板ばね64の上端部間に配置された板状のスペーサ84とを有している。ばね接続部80には、2つのねじ穴80aが左右方向に間隔を隔てて形成されている。座金82、前側の板ばね64、スペーサ84、後側の板ばね64のそれぞれには、各ねじ穴80aに対応する2つの貫通孔が形成されている。これらの貫通孔に挿通されたボルト86がねじ穴80aに螺合されることによって、各板ばね64の上端部がばね接続部80に接続されている。
図5に示すように、下側接続部68は、下側振動体48に固定される固定部90と、板ナット92と、板状の座金94と、板状の第1スペーサ96と、板状の第2スペーサ98とを有している。
図4に示すように、固定部90は、前方から見たときの形状が四角形となるようにブロック状に形成されている。固定部90の左側部には、2つのねじ穴100が上下方向に間隔を隔てて左右方向に延びて形成されている。下側振動体48のカバー48bには、各ねじ穴100に対応する2つの貫通孔102が形成されており、各貫通孔102に挿通されたボルト60が各ねじ穴100に螺合されることによって、固定部90が下側振動体48に固定されている。
図4に示すように、固定部90には、2つの貫通孔90aが左右方向に間隔を隔てて前後方向に貫通して形成されている。各貫通孔90aは、上下方向に長い長孔である。固定部90の前面の左右方向両端部には、座金94および第2スペーサ98(図5)を上下方向に案内するための突起状のガイド部90bが上下方向に延びて形成されている。固定部90の前面の下端部には、各板ばね64の下端部に当接する突起状の当接部90cが左右方向に延びて形成されている。図5に示すように、固定部90の後面の左右方向両端部には、板ナット92を上下方向に案内するための突起状のガイド部90dが上下方向に延びて形成されている。
図5に示すように、板ナット92には、2つのねじ穴92aが左右方向に間隔を隔てて形成されている。板ナット92の左右方向長さは、左右両側のガイド部90d,90d間の長さよりもやや短くされている。座金94および第2スペーサ98には、板ナット92の各ねじ穴92aに対応する貫通孔が形成されている。各板ばね64には、固定部90の各貫通孔90aに対応する貫通孔(長孔)が上下方向に長くなるように形成されている。座金94、第2スペーサ98、各板ばね64および第1スペーサ96のそれぞれの左右方向長さは、左右両側のガイド部90b,90b間の長さよりもやや短くされている。座金94、前側の板ばね64、第1スペーサ96、後側の板ばね64、第2スペーサ98および固定部90のそれぞれの貫通孔に挿通されたボルト104がねじ穴92aに螺合されることによって、各板ばね64が第2スペーサ98と座金94との間で固定されている。
図5に示すボルト104を緩めた状態では、このボルト104と座金94と第1スペーサ96と第2スペーサ98と板ナット92を上下方向に移動させることができるので、下側接続部68による各板ばね64の接続位置を変更でき、各板ばね64の有効スパンLを調整できる。下側接続部68に組み込まれたこれらの部品によって、各板ばね64の有効スパンLを調整するための有効スパン調整機構70が構成されている。各板ばね64の下端部は当接部90cに当接しているので、ボルト104を緩めた状態でも各板ばね64と固定部90との位置関係は変わらない。したがって、各板ばね64で支持された第1復路搬送路26の高さは変わらない。
図5に示すように、各板ばね64の有効スパンLのうち、最長有効スパンをL1とし、最短有効スパンをL2とすると、本実施形態では、最長有効スパンL1が50mmとなり、最短有効スパンL2が40mmとなる。最長有効スパンL1と最短有効スパンL2との間では、有効スパンLを無段階に調整できる。
(振動式直線搬送装置10の動作)
上記のように構成された振動式直線搬送装置10は、各種の製品を製造する製造ラインに設置される。振動式直線搬送装置10を使用する際には、作業者は、搬送対象物品の種類を考慮して、ツーリングユニット16にツーリング部材(図示省略)を取り付ける。
また、作業者は、図3に示す振動発生装置40の電源制御部(図示省略)を操作して、往路搬送路ユニット12、ツーリングユニット16および第1振動伝達機構42を含む第1振動系W1に伝達される振動の周波数が、第1振動系W1の固有周波数に近づくように振動発生装置40の出力周波数を制御する。これにより、往路搬送路ユニット12およびツーリングユニット16を大きく振動(共振)させることができるので、第1往路搬送路20、第2往路搬送路22およびツーリングユニット16の搬送対象物品を一方から他方に向けて効率よく搬送することができる。
また、作業者は、図5に示す有効スパン調整機構70を操作して、復路搬送路ユニット14および第2振動伝達機構44を含む第2振動系W2(図3)の固有周波数を、振動発生装置40から第2振動系W2に伝達される振動の周波数に近づくように調整する。これにより、復路搬送路ユニット14を大きく振動(共振)させることができるので、第1復路搬送路26および第2復路搬送路28の搬送対象物品を他方から一方に向けて効率よく搬送することができる。
一般に、板ばねのヤング率をE、幅をb、板厚をt、有効スパンをLとすると、ばね定数Kは、以下の数1式で与えられる。図5に示すように、本実施形態では、第2ばね要素62が2枚の板ばね64で構成されているので、全体では2倍のばね定数となる。
Figure 0006344858
数1式より、板ばねのばね定数Kは、有効スパンLの3乗に反比例することがわかる。本実施形態では、2枚の板ばね64の有効スパンLを、有効スパン調整機構70によって40〜50mmまでの範囲で調整できるので、最短有効スパンL2(40mm)では、最長有効スパンL1(50mm)の約2倍のばね定数Kを得ることができる。
一般に、振動系の質量をmとすると、当該振動系の固有周波数(円振動数)ωは、以下の数2式で与えられる。本実施形態では、第2振動系W2(図3)が復路搬送路ユニット14と前後一対の第2ばね要素62とを有しているので、復路搬送路ユニット14の質量を質量mとし、1つの第2ばね要素62全体のばね定数をばね定数Kとして、固有周波数(円振動数)ωが算出される。
Figure 0006344858
数1式および数2式より、本実施形態では、第2振動系W2(図3)の固有周波数ωを最低周波数から最高周波数まで2倍近くに調整できることがわかる。例えば、各板ばね64の有効スパンLが最長有効スパンL1(50mm)のときの固有周波数を100Hzとすると、最短有効スパンL2(40mm)のときの固有周波数を200Hz程度まで高くすることができる。第2振動系W2(図3)の固有周波数が、振動発生装置40から第2振動系W2に伝わる振動の周波数に近づくと、復路搬送路ユニット14が大きく振動(共振)し、第1復路搬送路26および第2復路搬送路28の搬送対象物品が他方から一方に向けて効率よく搬送される。
(振動式直線搬送装置10の効果)
本実施形態によれば、上記構成により以下の各効果を奏することができる。すなわち、本実施形態では、振動発生装置40から第1振動系W1に伝わる振動の周波数を第1振動系W1の固有周波数にほぼ一致させることによって第1振動系W1を共振させているが、第1振動系W1に伝わる振動の周波数の調整は、振動発生装置40の出力周波数を制御することによって簡単に行うことができる。また、第2振動系W2の固有周波数を振動発生装置40から第2振動系W2に伝わる振動の周波数に一致させることによって第2振動系W2を共振させているが、第2振動系W2の固有周波数の調整は、ばね定数調整手段46で簡単に行うことができる。
図3に示すように、往路搬送路ユニット12および復路搬送路ユニット14のそれぞれが上下二段に構成されており、搬送路18の全長が長くなっているので、上り勾配を緩やかにしながら搬送路18の高低差を大きくすることができる。
図5に示すように、有効スパン調整機構70で各板ばね64の有効スパンLを調整することによって、第2振動系W2(図3)の固有周波数を簡単に調整できる。つまり、有効スパン調整機構70で各板ばね64の有効スパンLを調整する際には、上側接続部66または下側接続部68を上下方向に移動させて各板ばね64の接続位置を調整するだけでよい。
(他の実施形態)
なお、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、図5に示すように、上記実施形態では、下側接続部68が有効スパン調整機構70を有しているが、上側接続部(図示省略)が有効スパン調整機構70を有していてもよい。この場合でも、上側接続部を上下方向に移動させて上側接続部による各板ばね64の接続位置を調整することによって、板ばねの有効スパンを無段階に調整できる。また、上記実施形態のばね定数調整手段46は、第2ばね要素62と一体的に形成されているが、ばね定数調整手段は、第2ばね要素から独立して形成されてもよい。
(振動式直線搬送装置110の構成)
図6は、他の実施形態に係る振動式直線搬送装置110の構成を示す正面図である。図7は、振動式直線搬送装置110で用いられるばね定数調整手段114の構成を示す断面図である。図6に示すように、振動式直線搬送装置110では、第2振動伝達機構112の全体としてのばね定数を無段階に調整するためのばね定数調整手段114が、第2ばね要素116から独立して形成されている。なお、ばね定数調整手段114は第2振動伝達機構112の一部である。
図6に示すように、ばね定数調整手段114は、第1復路搬送路118に設けられた前後一対の第1支持部120と、下側振動体122に設けられた前側の第2支持部124と、下側振動体122に設けられた後側の第2支持部124’と、前後一対の非線形ばね126と、非線形ばね126の動作長さを無段階に調整するための動作長さ調整機構128とを有している。下側振動体122は、第1復路搬送路118に第2ばね要素116を介して連結された「反作用質量体」である。
図6に示すように、各第1支持部120は、第1復路搬送路118の下部から下方に突出するように半円状に形成されている。前側の第2支持部124は、第1復路搬送路118の振動方向において前側の第1支持部120に対して後方から対向するように設けられている。後側の第2支持部124’は、第1復路搬送路118の振動方向において後側の第1支持部120に対して前方から対向するように設けられている。各非線形ばね126は、円錐状のコイルばねであり、前側の第1支持部120と前側の第2支持部124との間および後側の第1支持部120と後側の第2支持部124'との間にそれぞれ配置されている。
図7に示すように、各第2支持部124,124’は、前方から見たときの形状が四角形(図示省略)となるようにブロック状に形成されている。各第2支持部124,124’には、ねじ穴124a,124’aが前後方向に延びて形成されている。各非線形ばね126の大径側の端部は、各第1支持部120に形成された溝120aに配置されている。各非線形ばね126の小径側の端部は、各第2支持部124,124'に形成された溝124b,124'bに配置されている。
図7に示すように、動作長さ調整機構128は、基台130と、調整ねじ部132とを有している。基台130は、下側振動体122に固定される固定部134と、調整ねじ部132を支持する支持部136とを有している。固定部134には、固定用のボルト137が挿通される2つの貫通孔134aが前後方向に間隔を隔てて形成されている。固定部134には、各第2支持部124,124'が当接されている。
図8は、図7におけるVIII-VIII線断面図である。図7は、ばね定数調整手段114全体の断面を示しているが、図8は、ばね定数調整手段114の基台130の断面を示している。図7に示すように、基台130の支持部136には、調整ねじ部132が挿通される貫通孔138が前後方向に延びて形成されている。図8に示すように、支持部136における基端部136aと先端部136bとの間には、支持部136の表面(上面)から貫通孔138に至るスリット140が形成されている。先端部136bにおけるスリット140と対応する部分には、貫通孔142が形成されており、基端部136aにおけるスリット140と対応する部分には、ねじ穴144が形成されている。貫通孔142には、ボルト146が挿通されており、このボルト146がねじ穴144に螺合されている。
図7に示すように、調整ねじ部132は、基台130の貫通孔138に配置された棒状部150と、棒状部150の前後両側に設けられた前側雄ねじ部152および後側雄ねじ部154と、棒状部150と後側雄ねじ部154との間に設けられた回転操作部156とを有している。前側雄ねじ部152および後側雄ねじ部154は、互いに逆方向の雄ねじを有しており、回転操作部156は、六角ナットで構成されている。前側雄ねじ部152は、前側の第2支持部124のねじ穴124aに螺合されており、後側雄ねじ部154は、後側の第2支持部124'のねじ穴124'aに螺合されている。
図6に示す第2振動伝達機構112においては、前後一対の第2ばね要素116およびばね定数調整手段114を含む全体が、特定のばね定数を持つことになる。このばね定数は、ばね定数調整手段114で無段階に調整できる。ばね定数を調整する際には、作業者は、図7に示すボルト146を緩めてスリット140を挟んだ両側の部分を互いに離間させる。すると、貫通孔138に挿通された調整ねじ部132を挟持する力が低下して、調整ねじ部132が回転可能となる。
続いて、作業者は、図7に示す回転操作部156をスパナで回転させる。回転操作部156を回転させると、前側雄ねじ部152および後側雄ねじ部154が同量だけ同時に回転される。したがって、前後一対の第2支持部124,124'が互いに反対方向に同量だけ移動され、前側の第1支持部120と前側の第2支持部124との間隔および後側の第1支持部120と後側の第2支持部124'との間隔が調整される。これにより、前後一対の非線形ばね126が同量だけ無段階に圧縮され、各非線形ばね126の動作長さが最長有効長さM1から最短有効長さM2までの間で無段階に調整される。その結果、各非線形ばね126のばね定数が無段階に調整され、ひいては第2振動伝達機構112の全体のばね定数が無段階に調整される。ばね定数の調整作業が完了すると、作業者は、ボルト146を締め付けて調整ねじ部132を固定する。
図7に示す動作長さ調整機構128は、ボルト146を締め付けたときに、貫通孔138の内面が調整ねじ部132を締め付け方向(すなわち固定部134側)に押圧するように構成されてもよい。例えば、貫通孔138の軸心は、各第2支持部124,124'に形成されたねじ穴124a,124'aの軸心に対して固定部134側にずらして配置されてもよい。この構成によれば、調整ねじ部132に接続された前後一対の第2支持部124,124'を固定部134に押し付けることができるので、運転時のがたつきを防止できる。
非線形ばね126としては、円錐状のコイルばねに代えて、巻きピッチを変化させたコイルばねや、素線の径を変化させたコイルばねや、紡錘形等の他の形状のコイルばねが用いられてもよい。非線形ばね126の数は、その形状や大きさに応じて適宜変更されてもよい。例えば、対称形状(紡錘形等)のコイルばねを用いる場合には、その数は1つであってもよい。
(振動式直線搬送装置160の構成)
図9は、他の実施形態に係る振動式直線搬送装置160の構成を示す正面図である。図10は、振動式直線搬送装置160で用いられるばね定数調整手段164の構成を示す斜視図である。図9に示すように、振動式直線搬送装置160では、第2振動伝達機構162の全体としてのばね定数を無段階に調整するためのばね定数調整手段164が、第2ばね要素166から独立して形成されている。なお、ばね定数調整手段164は第2振動伝達機構162の一部である。第2振動伝達機構162においては、前後一対の第2ばね要素166と、ばね定数調整手段164とを含む全体が特定のばね定数を持つことになる。
図9に示すように、ばね定数調整手段164は、第1復路搬送路168に設けられた第1トーションバー170と、下側振動体169に設けられた第2トーションバー172と、これらを連結する連結アーム174とを有している。下側振動体169は、第1復路搬送路168に第2ばね要素166を介して連結された「反作用質量体」である。
図10に示すように、第1トーションバー170および第2トーションバー172は、鋼によって六角形の棒状に形成されている。これらは、捻る時の反発力を利用したばねの一種である。第1トーションバー170および第2トーションバー172のそれぞれの基端部には、基台170a,172aが設けられている。第1トーションバー170および第2トーションバー172に対応する基台170aおよび172aを接続する方法としては、溶接による方法や圧入による方法が用いられてもよい。基台170aおよび172aには、2つの貫通孔(図示省略)が前後方向に間隔を隔てて形成されている。基台170aの各貫通孔に挿通されたボルト170bが第1復路搬送路168に形成されたねじ穴(図示省略)に螺合されることによって、第1トーションバー170の一端が第1復路搬送路168に接続されている。基台172aの各貫通孔に挿通されたボルト172bが下側振動体169に形成されたねじ穴(図示省略)に螺合されることによって、第2トーションバー172の一端が下側振動体(反作用質量体)169に接続されている。
図10に示すように、連結アーム174は、第1トーションバー170に接続される第1部分176と、第2トーションバー172に接続される第2部分178と、第1部分176と第2部分178とを連結する連結部180とを有している。
図10に示すように、第1部分176は、図9に示す第2ばね要素166とほぼ同じ角度で傾斜する棒状の本体部182aと、本体部182aの上端部に後方から近接するように設けられた挟持部184aとを有している。本体部182aの上端と挟持部184aの上端とは、弾性変形可能な薄肉部186aを介して連結されている。本体部182aと挟持部184aとの境界部には、第1貫通孔188aが左右方向に延びて形成されている。第1貫通孔188aは、本体部182aおよび挟持部184aの互いに対向する対向面(図示省略)によって、第1トーションバー170の断面とほぼ同じサイズの六角形に形成されている。挟持部184aにおける本体部182aと対向する部分には、ボルト190aが挿通される第2貫通孔(図示省略)が形成されており、本体部182aにおける挟持部184aと対向する部分には、ボルト190aが螺合されるねじ穴(図示省略)が形成されている。これらの第2貫通孔およびねじ穴は、第1貫通孔188aとの干渉を避けるように、第1貫通孔188aの下方(または上方)に形成されている。
図10に示すように、第2部分178は、第1部分176と点対称となるように構成されている。つまり、第2部分178は、第1部分176と同様に、本体部182bと、挟持部184bと、薄肉部186bと、第1貫通孔188bと、ボルト190bとを有している。第1部分176と第2部分178とは、前後方向にずれて配置されており、第1部分176の下端と第2部分178の上端とは、板状の連結部180を介して連結されている。第1部分176と連結部180との境界部には、弾性変形可能な薄肉部192が形成されており、第2部分178と連結部180との境界部には、弾性変形可能な薄肉部194が形成されている。
連結アーム174を用いて第1トーションバー170と第2トーションバー172とを連結する際には、作業者は、連結アーム174の一端に設けられた第1貫通孔188aに第1トーションバー170を挿通させ、連結アーム174の他端に設けられた第1貫通孔188bに第2トーションバー172を挿通させる。続いて、連結アーム174を第1トーションバー170および第2トーションバー172の軸方向に移動させて、連結アーム174を所定位置に配置する。その後、ボルト190aを締め付けて、本体部182aと挟持部184aとで第1トーションバー170を挟持する。また、ボルト190bを締め付けて、本体部182bと挟持部184bとで第2トーションバー172を挟持する。
ボルト190a,190bを緩めると、第1トーションバー170および第2トーションバー172に対する連結アーム174の固定状態を解除できるので、連結アーム174の位置を上記軸方向において調整できる。つまり、第1トーションバー170および第2トーションバー172の有効長さNを、最長有効長さN1から最短有効長さN2までの間で無段階に調整できる。有効長さNを短くするにつれて、有効長さNの3乗に反比例してばね定数が増加する。この作業により、第2振動伝達機構162の全体のばね定数を簡単に調整できる。第1トーションバー170および第2トーションバー172は、振動発生装置40が発生させた振動等で連結アーム174が変位したとき、連結アーム174から捻り力を受けるが、曲げ荷重も同時に受けてこれに伴う変形を生じる。したがって、ばね定数調整手段164は、これらを合わせたばね定数を持つことになる。
なお、図10に示す連結部180は、薄肉部192,194を弾性変形させることによって、第1トーションバー170および第2トーションバー172の上下方向における取付誤差を吸収するものであるが、この連結部180は省略されてもよい。また、図10に示す第1トーションバー170および第2トーションバー172の断面形状は、特に限定されるものではなく、例えば、四角形や五角形等の他の形状であってもよい。
10…振動式直線搬送装置、20…第1往路搬送路、26…第1復路搬送路、
40…振動発生装置、42…第1振動伝達機構、44…第2振動伝達機構、
46…ばね定数調整手段、56…第1ばね要素、62…第2ばね要素

Claims (2)

  1. 搬送対象物品を一方から他方に向かって直線的に案内する第1往路搬送路と、
    前記第1往路搬送路の前記他方側の端部に繋がって前記搬送対象物品を前記他方から前記一方に向かって直線的に案内する第1復路搬送路と、
    振動を発生させる振動発生装置と、
    第1ばね要素を有し、前記第1往路搬送路に前記振動発生装置が発生させた前記振動を伝達して前記搬送対象物品に前記一方から前記他方に向かう搬送力を付与するための第1振動伝達機構と、
    第2ばね要素を有し、前記第1復路搬送路に前記振動発生装置が発生させた前記振動を伝達して前記搬送対象物品に前記他方から前記一方に向かう搬送力を付与するための第2振動伝達機構と、
    前記第2振動伝達機構の全体としてのばね定数を無段階に調整するためのばね定数調整手段とを備え
    前記第2振動伝達機構は、前記第1復路搬送路よりも下方に配置され、前記第1復路搬送路に前記第2ばね要素を介して連結された反作用質量体を有しており、
    前記ばね定数調整手段は、
    一端が前記第1復路搬送路に接続された第1トーションバーと、
    一端が前記反作用質量体に接続された第2トーションバーと、
    一端が前記第1トーションバーに接続され、かつ、他端が前記第2トーションバーに接続され、前記振動発生装置が発生させた前記振動により変位して前記第1トーションバーおよび前記第2トーションバーにねじり力を付与する連結アームと、
    前記第1トーションバーおよび前記第2トーションバーに対する前記連結アームの接続位置をこれらの軸方向において調整することによってこれらの有効長さを無段階に調整するように構成された有効長さ調整機構とを有している、振動式直線搬送装置。
  2. 前記第1往路搬送路の上方にこれと一体的に設けられ、前記第1復路搬送路の前記一方側の端部に繋がって前記搬送対象物品を前記一方から前記他方に向かって直線的に案内する第2往路搬送路と、
    前記第1復路搬送路の上方にこれと一体的に設けられ、前記第2往路搬送路の前記他方側の端部に繋がって前記搬送対象物品を前記他方から前記一方に向かって直線的に案内する第2復路搬送路とを備えている、請求項1に記載の振動式直線搬送装置。
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