JP6343950B2 - ファクシミリ装置、オプションユニットおよび制御装置 - Google Patents

ファクシミリ装置、オプションユニットおよび制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、ファクシミリ装置、オプションユニットを接続した通信システムを制御する制御装置および当該オプションユニットに関する。
ファクシミリ機能やコピー・印刷機能などを備えた複合機等の本体に対し、ユーザーがオプションユニットとしての給紙カセット(給紙ユニット)を任意に増設可能である構成が知られている。このような給紙ユニットが前記本体に接続された場合、前記本体側では、各給紙ユニットの挙動を制御するには、接続された各給紙ユニットを個々に認識する(識別する)必要がある。
従来、増設可能な給紙ユニットの個々に識別情報(ID)を設定する手法として、各給紙ユニットの基板にディップスイッチを設け、ユーザーが前記本体に接続した給紙ユニット毎のディップスイッチを操作して個別にIDを設定する手法が知られている。ただしこのような手法は、ユーザーにとって煩雑であり、また、ユーザーがIDの設定を誤ると製品の誤動作の原因となり得る。一方、給紙ユニットが装着された本体側で自動的に給紙ユニットを認識する技術も提案されている(特許文献1,2参照)。
特開2002‐255382号公報 特開2003‐162181号公報
前記文献はいずれも、接続される給紙ユニットの台数に応じて、給紙ユニットの制御に必要な信号線の本数が増える構成となっており、給紙ユニットの台数Nに対して、前記文献1ではlogNの本数が必要であり、前記文献2ではN/2の本数が必要であった。このように、給紙ユニットの台数に応じて必要な信号線の本数が増える構成では、接続する台数が多いほど本体側の配線に要するコストが上がる。また、ユーザーが実際に接続させる給紙ユニットの台数とは関係なく、本体の製品仕様としては、接続し得る給紙ユニットの最大数に対応可能な配線数を備えておく必要があった。
本発明は上述の課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、オプションユニットの識別方法を改良したファクシミリ装置、オプションユニットおよび制御装置を提供する。
本発明の態様の一つは、原稿を読み取るスキャナーユニットと、前記読み取りにより生成された画像データの外部へのファクシミリ送信と、外部からファクシミリ送信された画像データの受信とを実行可能なファクシミリユニットと、前記受信された画像データに基づく画像を供給された用紙へ印刷する印刷ユニットと、前記用紙を供給するための給紙ユニットと、前記各ユニットと通信可能な制御部と、を備えるファクシミリ装置であって、前記給紙ユニットは、前記印刷ユニットに近い側を上位として一台以上搭載され、上位の給紙ユニットの下位側信号線と接続する上位側信号線と、下位の給紙ユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線とを有し、初期化処理の完了までは上位側信号線の電位を第1電位とし、下位側信号線の電位が第2電位であれば当該初期化処理を開始し、当該初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変更し、前記初期化処理は、前記制御部から送信される前記給紙ユニット毎にユニークな識別情報を設定する処理を含み、前記制御部は、前記設定された前記給紙ユニット毎の識別情報を用いて前記給紙ユニットに給紙の指示を行い、前記給紙ユニットは、前記給紙の指示に応じて、蓄積した用紙あるいは下位の給紙ユニットから供給された用紙を上位の給紙ユニットあるいは前記印刷ユニットへ供給する。
本発明によれば、ファクシミリ装置に搭載された各給紙ユニットは、下位側信号線の電位が第2電位であることを条件に初期化処理を開始し、初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を第1電位から第2電位へ変更するため、下位側の給紙ユニットから先に初期化処理が実行される。これにより制御部は、搭載された各給紙ユニット(オプションユニット)の数にかかわらず、それら給紙ユニットを識別情報により識別できるようになる。また、制御部は、各給紙ユニットとの通信(識別情報の送信等)はバス(共通の通信経路)を使用することができ、接続する給紙ユニットの数に応じて必要な信号線が増加することもない。具体的には、最下位の前記給紙ユニットが、最初に前記初期化処理を開始し、前記初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変更させて上位の給紙ユニットの下位側信号線の電位を前記第2電位とすることにより、当該最下位の給紙ユニットから最上位の給紙ユニットにかけて順番に前記初期化処理が実行される。かかる構成によれば、最下位の位置の給紙ユニットから順に初期化処理が実行され、最終的に全ての給紙ユニットで初期化処理が完了する。
本発明の態様の一つは、前記制御部は、最上位の前記給紙ユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線を有し、当該下位側信号線の電位が前記第2電位であれば全ての前記給紙ユニットの前記初期化処理の完了を認識するとしてもよい。
当該構成によれば、ファクシミリ装置に搭載された各給紙ユニットの初期化処理の完了を容易かつ確実に認識することができる。
本発明の態様の一つは、前記給紙ユニットの前記下位側信号線は、抵抗を介して前記第2電位の電源に接続するとしてもよい。
当該構成によれば、最下位の前記給紙ユニットが確実に最初に前記初期化処理を開始することができる。
本発明の態様の一つは、前記制御部は、前記ファクシミリ装置に電源が投入されてから、前記ファクシミリ装置が搭載可能な最大数の前記給紙ユニットが起動するまでに必要な所定時間を待機した後に、前記識別情報の送信を開始するとしてもよい。
当該構成によれば、各給紙ユニットへ電源が安定的に供給された状態で識別情報の送信が開始されるため、各給紙ユニットの初期化処理が円滑に実行される。
本発明の技術的思想は、上述したファクシミリ装置のみによって実現されるものではなく、前記制御部と前記給紙ユニットとの関係のように、通信システムを制御する制御部(制御装置)と当該通信システムの一部として接続されたオプションユニットとの関係において、広く実現される。一例として、通信を制御する制御部を含む通信システムに一台以上接続されるオプションユニットであって、接続が上位のオプションユニットの下位側信号線と接続する上位側信号線と、接続が下位のオプションユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線と、制御回路と、を有し、前記制御回路は、初期化処理の完了までは上位側信号線の電位を第1電位とし、下位側信号線の電位が第2電位であれば当該初期化処理を開始し、当該初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変更し、前記初期化処理は、前記制御部から送信される前記オプションユニット毎にユニークな識別情報を設定する処理と、前記設定した識別情報が用いられた前記制御部からの指示に応じた処理と、を行なう構成を一つの発明として捉えることができる。

前記オプションユニットは、例えば、前記制御部が通信により制御する印刷ユニットへ、前記制御部からの指示に応じて用紙を供給する給紙ユニットである。
また、オプションユニットを一台以上接続する通信システムを制御する制御装置であって、前記オプションユニットのうち接続が最上位の前記オプションユニットと接続する信号線を有し、前記オプションユニットを対象として、前記通信システムを通じてユニークな識別情報を送信する処理を、当該識別情報を設定した旨の返信を前記通信システムを通じていずれか一つの前記オプションユニットから得た場合に繰り返し実行し、前記識別情報を設定した前記オプションユニットが上位へ検知させる電位の変化を、前記信号線において検知した場合に、全ての前記オプションユニットがユニークな前記識別情報を設定したと認識する構成を一つの発明として捉えることができる。
むろん、前記オプションユニットと前記制御部(制御装置)とを含むシステムも一つの発明であり、このようなシステムは、一台の独立した製品内に存在してもよいし、複数台の製品に跨って存在してもよい。また、前記ファクシミリ装置、前記オプションユニット、前記制御部(制御装置)それぞれが実行する処理工程を備える各方法の発明や、それら方法の各工程をハードウェア(コンピューター)に実行させるコンピュータープログラム、さらには当該プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体、等の各種カテゴリーにて本発明が実現されてもよい。
本実施形態にかかる装置構成を概略的に示す図である。 ユニット側制御部間の接続態様等を例示する図である。 識別情報設定処理を示すフローチャートである。 接続回路を有するユニット側制御部を例示する図である。 他の例にかかる接続回路を有するユニット側制御部を示す図である。
本発明の実施形態を、以下の順序に従って説明する。
1.装置構成の概略
2.オプションユニットの識別情報の設定
3.オプションユニットの異常検知
4.他の実施形態
1.装置構成の概略
図1は、本実施形態にかかるファクシミリ装置10の構成を概略的に示している。ファクシミリ装置10は、複合機10とも呼ぶ。複合機10は、本体側制御部11、ファクシミリユニット20、スキャナーユニット30、印刷ユニット40(以上、本体)を含む。また、複合機10は、当該本体に対してユーザーが増設可能な「オプションユニット」の一種として、給紙ユニット50を1台以上搭載している。給紙ユニット50は、給紙カセット等と呼んでも良い。図1では、3台の給紙ユニット50が搭載された例を示している。
複合機10に搭載されたときに印刷ユニット40に最も近い位置(最上位)の給紙ユニット50を給紙ユニット50A、給紙ユニット50Aの一つ下位の給紙ユニット50を給紙ユニット50B、給紙ユニット50Bの一つ下位の給紙ユニット50を給紙ユニット50C、とも表記する。給紙ユニット50Cより下位の位置に、給紙ユニット50が更に増設されてもよい(図1において破線の矩形で示した位置参照)。本実施形態において、印刷ユニット40との関係で給紙ユニット50間の上位、下位、を言う場合は、印刷ユニット40に近いものをより上位と捉えるが、鉛直方向における上下を意味するとは限らない。
本体側制御部11では、CPU12が、例えば、ROM13に記憶されたプログラムをRAM14等のメモリーに展開してプログラムに従った演算を行なうことにより、複合機10の挙動を制御する。本体側制御部11は、特許請求の範囲における「制御部」や「制御装置」の一例に該当する。本体側制御部11は、ファクシミリユニット20、スキャナーユニット30、印刷ユニット40、給紙ユニット50と通信可能に接続しており、これらファクシミリユニット20、スキャナーユニット30、印刷ユニット40、給紙ユニット50を制御する。
ファクシミリユニット20は、不図示のファクシミリ通信回線と接続するモデムを備える。ファクシミリユニット20は、本体側制御部11の指示に基づいて、当該通信回線を介して外部からファクシミリ送信された画像データの受信や受信した画像データの解凍、および、スキャナーユニット30による読み取りにより生成された画像データの圧縮や圧縮後の画像データの当該通信回線を介した外部へのファクシミリ送信、を実行する。
スキャナーユニット30は、本体側制御部11の指示に基づいて、原稿台やADF(Auto Document Feeder)等にセットされた原稿を光学センサーで読み取り、原稿の画像データ(例えばビットマップデータ)を生成する。スキャナーユニット30によって生成された画像データは、印刷ユニット40による印刷の対象となったり、上述したようにファクシミリユニット20によるファクシミリ送信の対象となったりする。
印刷ユニット40は、用紙へインクやトナーといった色材を用いて画像の印刷を行うユニット(印刷エンジン)である。印刷ユニット40は、本体側制御部11の指示に基づいて、ファクシミリユニット20によって受信、解凍された画像データや、スキャナーユニット30が生成した画像データや、その他図示しない画像データの入力元(複合機10に接続されたパーソナルコンピューター(PC)、携帯型端末、デジタルスチルカメラ等)から受信した画像データに基づく印刷を行なう。印刷ユニット40内に不図示の給紙トレイが設けられても良い。つまり印刷ユニット40は、自身が有する給紙トレイに蓄積された用紙または給紙ユニット50から供給された用紙Mに印刷を行う。従って、複合機10としては、仮に給紙ユニット50が搭載されていなくても本体側のみで正常に稼働する。ただし本実施形態では上述したように、複合機10には給紙ユニット50が1台以上搭載されている。
各給紙ユニット50は同じ構成であり、ユニット側制御部51、ローラー57等を備える。ユニット側制御部51は、本体側制御部11の指示に基づいてローラー57等の稼働を制御する。給紙ユニット50は、内蔵するトレイに用紙Mを蓄積しており、ローラー57を回転させることにより用紙Mを上位へ供給する。図1の例では、最も下位の給紙ユニット50Cは、自己に蓄積した用紙Mを上位の給紙ユニット50Bへ供給する。給紙ユニット50Bは、自己に蓄積した用紙Mまたは下位の給紙ユニット50Cから供給された用紙Mを上位の給紙ユニット50Aへ供給する。最も上位の給紙ユニット50Aは、自己に蓄積した用紙Mまたは下位の給紙ユニット50Bから供給された用紙Mを印刷ユニット40へ供給する。図1では、破線の矢印により用紙Mの流れを例示している(前記文献1を適宜参照)。
以下では、給紙ユニット50Aが備えるユニット側制御部51をユニット側制御部51A、給紙ユニット50Bが備えるユニット側制御部51をユニット側制御部51B、給紙ユニット50Cが備えるユニット側制御部51をユニット側制御部51C、とも表記する。複合機10は、ユーザーから各種指示を受付けたり、複合機10の状態をユーザーに提示したりする、不図示の表示部(液晶パネル等)や操作部(ボタン、キー類やタッチパネル等)を有するとしてもよい。複合機10は、通話(電話)機能を備えるとしてもよい。
2.オプションユニットの識別情報の設定
上述の構成を踏まえ、オプションユニットの識別情報(ID)設定処理について説明する。
図2は、各ユニット側制御部51(51A,51B,51C)間の接続態様等を例示している。ユニット側制御部51(51A,51B,51C)はいずれも同じ構成を有しており、ユニット側制御部51としての機能を実現するために必要なプロセッサーやメモリー等を1チップ化したSoC(System-on-a-Chip)52(52A,52B,52C)を有する。SoC52(52A,52B,52C)は、特許請求の範囲における「制御回路」の一例に該当し、少なくとも、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)通信のための送信(Tx)端子(53A,53B,53C)、UART通信のための受信(Rx)端子(54A,54B,54C)、下位側入力端子(55A,55B,55C)、上位側出力端子(56A,56B,56C)を有する。送信端子53A,53B,53C、受信端子54A,54B,54C、下位側入力端子55A,55B,55C、上位側出力端子56A,56B,56Cについては、簡略化して、送信端子53、受信端子54、下位側入力端子55、上位側出力端子56、と表現することがある(図4参照)。
また図2では、本体側制御部11の主たる機能を担うSoC11A(例えば、CPU12、ROM13、RAM14等を1チップ化したSoC)を例示しており、SoC11Aは、少なくとも、UART通信のための送信(Tx)端子15、UART通信のための受信(Rx)端子16、下位側入力端子17を有する。SoC11Aの送信端子15からは信号線L1が延伸し、SoC11Aの受信端子16からは信号線L2が延伸している。図示するように、給紙ユニット50が複合機10へ搭載されたとき、給紙ユニット50内のユニット側制御部51が備える送信端子53は信号線L2と接続し、給紙ユニット50内のユニット側制御部51が備える受信端子54は信号線L1と接続する。
つまり、SoC11Aの送信端子15が信号線L1を介して各ユニット側制御部51A,51B,51Cの受信端子54A,54B,54Cと接続し、SoC11Aの受信端子16が信号線L2を介して各ユニット側制御部51A,51B,51Cの送信端子53A,53B,53Cと接続することにより、本体制御部11と各ユニット側制御部51A,51B,51Cとの間でUART通信を行うための環境(通信システムの一種)が構築される。
SoC52A,52B,52Cが有する下位側入力端子55A,55B,55Cからは下位側信号線(LLA,LLB,LLC)が延伸し、SoC52A,52B,52Cが有する上位側出力端子56A,56B,56Cからは上位側信号線(ULA,ULB,ULC)が延伸している。SoC11Aが有する下位側入力端子17からは下位側信号線L3が延伸している。下位側信号線L3,LLA,LLB,LLCはいずれも、抵抗Rを介して例えば3.3Vの電源Vccによって所定のハイ(H)レベルへプルアップされる構成となっている。上位側信号線ULA,ULB,ULC、下位側信号線LLA,LLB,LLCについても、簡略化して、上位側信号線UL、下位側信号線LL、と表現することがある(図4参照)。
給紙ユニット50が複合機10へ搭載されたとき、給紙ユニット50内のユニット側制御部51が備える下位側信号線LLは、下位の給紙ユニット50内のユニット側制御部51が備える上位側信号線ULと接続し、給紙ユニット50内のユニット側制御部51が備える上位側信号線ULは、上位の給紙ユニット50内のユニット側制御部51が備える下位側信号線LLと接続する。具体的には、図2に示すように、接続順位が最下位であるユニット側制御部51Cの上位側信号線ULCは、一つ上位のユニット側制御部51Bの下位側信号線LLBと接続し、ユニット側制御部51Bの上位側信号線ULBは、一つ上位のユニット側制御部51Aの下位側信号線LLAと接続する。接続順位が最上位であるユニット側制御部51Aの上位側信号線ULAは、SoC11Aの下位側信号線L3と接続する。
SoC52が有する端子は、図示したものに限られない。SoC52の仕様としては、駆動用の電源電圧の供給を受けるための電源入力端子、グラウンドと接続したGND端子、SoC11Aへ所要の割り込み信号を出力するための割り込み信号出力端子、給紙ユニット50が備え得るセンサー類(用紙Mのサイズや種類等を検知するセンサー、トレイの抜き差しを検知するセンサー、紙詰りを検知するセンサー、等)による検知結果をSoC11Aへ通信するための端子、等を備えるとしてもよい。
図3は、識別情報(ID)設定処理について、オプションユニット(給紙ユニット50)側の処理と、本体側制御部11側の処理と、をそれぞれフローチャートにより示している。オプションユニット側の処理は、主に、給紙ユニット50個々のユニット側制御部51のSoC52が同様に実行し、本体側制御部11側の処理は、SoC11Aが実行する。これら処理は、基本的には複合機10の電源が投入される度に実行される。
まず複合機10の電源が投入されると、SoC11Aがスリープ状態から起動する。SoC11Aは、複合機10が備える図示しない電源回路を制御することにより、電源回路から複合機10が備える各ユニット(ファクシミリユニット20、スキャナーユニット30、印刷ユニット40、給紙ユニット50…)への電源電圧の供給を開始させ、その後、所定時間待機する(ステップS200)。ここで言う所定時間とは、複合機10の電源が投入されてから複合機10が搭載可能な最大数の給紙ユニット50が起動するまでに必要な時間であり、予め決められている。複合機10に搭載される給紙ユニット50の台数は、前記最大数(例えば5台)以内でユーザーの任意である。しかし、当該所定時間の待機をした上でステップS210以下へ進むことで、実際に複合機10に搭載されている給紙ユニット50の全てを対象として後述のID設定を円滑に行うことができる。
一方、各給紙ユニット50は、前記所定時間の間に、前記電源回路からの電源供給を受けて起動する(ステップS100)。つまり、ユニット側制御部51のSoC52が起動し、また、給紙ユニット50内の各部(ローラー57等)の駆動に必要な電源が生成されて当該各部が駆動可能な状態となる。この際、各給紙ユニット50は、上位側出力端子56(56A,56B,56C)を所定のロー(L)レベルに切り替える。
次に、給紙ユニット50では、SoC52が、下位側信号線LLの電位が所定のLレベルであるか否か(Hレベルであるか)判定する(ステップS110)。Lレベルは「第1電位」の一例であり、Hレベルは「第2電位」の一例である。ただし、第1電位と第2電位は、それらの間に明確な差があればよく、第2電位の方を高電位とすることは発明の思想上必須ではない。本実施形態では、SoC52は、給紙ユニット50の「初期化処理」を完了するまでは上位側出力端子56からの出力(上位側信号線ULの電位)をLレベルに維持し、当該初期化処理を完了した場合に当該出力をHレベルへ切替える。従って、下位側信号線LLの電位がLレベルである場合は、下位に在る給紙ユニット50の上位側出力端子56からの出力がLレベルであり、当該下位の給紙ユニット50の初期化処理が完了していないことを意味する。一方、下位側信号線LLの電位がHレベルである場合は、下位の給紙ユニット50の初期化処理が完了したか、あるいは、そもそも下位に給紙ユニット50が存在しないことを意味する(下位側信号線LLがHレベルへプルアップされているため。)。
給紙ユニット50の初期化処理とは、後述するIDの設定を少なくとも含む処理である。ステップS110の判定は、下位側入力端子55の電位を検知することにより行う。下位側信号線LLの電位がLレベルである場合は、SoC52は、下位側信号線LLの電位がHレベルとなるまでステップS110の判定を繰り返す。SoC52は、下位側信号線LLの電位がHレベルであると判定すると、ステップS120以下へ進む。ステップS120へ進んだ給紙ユニット50は、ID待ちの状態へ移行する。
本体側制御部11では、SoC11Aが、下位側信号線L3の電位がLレベルであるか否か(Hレベルであるか)判定する(ステップS210)。当該判定は、下位側入力端子17の電位を検知することにより行う。下位側信号線L3の電位がLレベルである場合は、少なくとも最上位の給紙ユニット50の初期化処理が完了していないということであり、ステップS220へ進む。一方、下位側信号線L3の電位がHレベルである場合は、全ての給紙ユニット50の初期化処理が完了したことを認識し、SoC11Aは、図3のフローチャートを終える。
ステップS220では、SoC11Aは、複合機10に搭載されている給紙ユニット50の数を示す値iに1を加える(インクリメントする)。iの初期値は0である。
ステップS230では、SoC11Aは、i番目のID(IDi)を、ID待ち状態の給紙ユニット50のためのIDである旨を記述した特定のヘッダーを付した状態で送信端子15から送信する。IDiは、結果的に給紙ユニット50毎にユニークな情報であればよく、値iに応じて予め決められた数字等でもよいし、ステップS230の都度、乱数等により新たに生成してもよい。ステップS230で送信されたIDiは、信号線L1に受信端子54を接続させた全てのユニット側制御部51のSoC52に到達する。
給紙ユニット50のSoC52は、前記特定のヘッダーを読むことにより、ID待ち状態の給紙ユニット50のためのIDが送信されたことを認識し、現在自己がID待ち状態(ステップS120)である場合に限り、前記特定のヘッダーが付されたIDiを受信する(ステップS130)。IDiを受信したSoC52は、当該受信したIDiを自己(自己を有する給紙ユニット50)を識別するためのIDとして、所定のメモリーに記憶(設定)する(ステップS140)。
ステップS140のID設定を含む初期化処理を終えたSoC52は、上位側出力端子56からの出力(上位側信号線ULの電位)をHレベルに切替え(ステップS150)、そして、IDiの設定完了の旨をSoC11Aへ通知する(ステップS160)。これにより、SoC52はID待ちの状態を解除し、ID設定処理を終了する。当該ステップS160での通知は、信号線L2に接続させた送信端子53から送信する。以上により、1台の給紙ユニット50におけるID設定を含む初期化処理が完了する。初期化処理には、上述したID設定の他に、例えば、給紙ユニット50に蓄積された用紙Mのサイズや種類、紙詰まりの有無、その他給紙ユニット50の状態を信号線L2を介してSoC11Aへ通知する処理が含まれるとしてもよい。この場合、前記設定したIDが用いられたSoC11Aからの指示に応じて、このような給紙ユニット50の状態をSoC11Aへ通知するとしてもよい。
本体側制御部11では、SoC11Aは、ステップS230の後、ステップS160で発行されるIDiの設定完了の通知が来ることを待機し(ステップS240)、当該通知を受信端子16により受信した場合に、ステップS210以下を繰り返し実行する。また、SoC11Aは、このようなIDiの設定完了の通知を受信することにより、当該IDiを設定した給紙ユニット50が存在することを認識する。
図3で説明した処理を、図1,2の構成を参考にして具体的に説明する。まず、ステップS200の待機終了直後においては、最下位の給紙ユニット50Cの下位側信号線LLCの電位はHレベルであり、給紙ユニット50B,50Aの下位側信号線LLB,LLAおよび本体側制御部11の下位側信号線L3の電位はLレベルである。そのため、給紙ユニット50CのみがID待ち状態(ステップS120)である。従って、給紙ユニット50CにID1が設定される(ステップS220,S230,S130,S140)。
次に、給紙ユニット50Cが上位側出力端子56Cの電位をLレベルからHレベルに切替える(ステップS150)。これにより、給紙ユニット50Bの下位側信号線LLBの電位もHレベルとなり(下位側信号線LLAおよび下位側信号線L3の電位はLレベルのまま)、給紙ユニット50BのみがID待ち状態(ステップS120)となる。従って、給紙ユニット50BにID2が設定される(ステップS220,S230,S130,S140)。
次に、給紙ユニット50Bが上位側出力端子56Bの電位をHレベルに切替える(ステップS150)。これにより、給紙ユニット50Aの下位側信号線LLAの電位もHレベルとなり(下位側信号線L3の電位はLレベルのまま)、給紙ユニット50AのみがID待ち状態(ステップS120)となる。従って、給紙ユニット50AにID3が設定される(ステップS220,S230,S130,S140)。
次に、給紙ユニット50Aが上位側出力端子56Aの出力をHレベルに切替える(ステップS150)。これにより、本体側制御部11の下位側信号線L3の電位もHレベルとなり、ステップS210においてHレベルと判定される。以上の処理により、本体側制御部11(SoC11A)は、合計で3個のIDの設定を確認できたため(ステップS240)、複合機10には全部で3台の給紙ユニット50が搭載されていることを認識でき、かつ、最下位の給紙ユニット50(50C)を1番目のID(ID1)で識別し、次に上位の給紙ユニット50(50B)を2番目のID(ID2)で識別し、最上位の給紙ユニット50(50A)を3番目のID(ID3)で識別することができる。これによってID設定処理を終了する。
以後、本体側制御部11(SoC11A)は、給紙ユニット50毎のIDを用いることにより、通信相手の給紙ユニット50を特定して信号線L1,L2を介した各給紙ユニット50とのUART通信を実行することができる。例えば、本体側制御部11(SoC11A)は、給紙ユニット50毎のIDを用いて、各給紙ユニット50に給紙の指示(給紙コマンドの送信)を行う。給紙ユニット50は、自己を特定するIDを伴う給紙コマンドを受けた場合に、当該給紙コマンドに応じて、蓄積した用紙Mあるいは下位の給紙ユニット50から供給された用紙Mを上位の給紙ユニット50あるいは印刷ユニット40へ供給する。
このように本実施形態によれば、給紙ユニット50のID設定が下位から上位に向かって1台ずつ実行されたことが、給紙ユニット50が備える上位側信号線UL、下位側信号線LLおよび本体側制御部11が備える下位側信号線L3を通じて下位から上位に向かって伝わる構成とした。そのため複合機10では、ユーザーによって任意に搭載された給紙ユニット50の台数に依存せず、自動的に最下位の給紙ユニット50から最上位の給紙ユニット50にかけて順番に給紙ユニット50毎にユニークなIDが設定され、以後、各給紙ユニット50を確実に識別しながら駆動を制御することができる。従って、ユーザーにID設定の手間を一切煩わせることなく、かつ、IDの誤設定も生じない。
また、各給紙ユニット50へのIDの送信(ステップ230)やIDの設定完了の通知(ステップS160)や、本体側制御部11とID設定後の各給紙ユニット50との通信は、共通の信号線L1,L2を通じて行われる。そのため、接続する給紙ユニット50の台数に応じて給紙ユニット50のID設定や制御に要する信号線数を多く必要とする、ということが無く、オプションユニットの増設やオプションユニットとの通信を実現するためのコスト上昇(製品仕様の高額化)を招かない。
なお、給紙ユニット50のSoC52は、上位側出力端子56からの出力(上位側信号線ULの電位)をLレベルからHレベルへ切替えるタイミングを、必ずしも前記初期化処理の完了後とするのではなく、前記初期化処理の途中としてもよい。例えば上述したように、ID設定処理が初期化処理の一部であるならば、SoC52は、IDを設定したタイミングであって初期化処理が完了していないようなタイミングで上位側出力端子56からの出力をLレベルからHレベルへ切替えるとしてもよい。また、給紙ユニット50の状態については、初期化処理が完了するまでの状態の一部あるいは全部を称して初期状態と呼び、初期化処理完了後の状態を(後述の異常状態を除いて)通常状態と呼んでもよい。
3.オプションユニットの異常検知
次に、前記ID設定を含むオプションユニットの初期化処理を終えた複合機10において実行される、オプションユニットの異常検知処理について説明する。給紙ユニット50等のオプションユニットでは、前記供給される電源電圧や、ユニット側制御部51内部で生成するロジック電源などの異常、静電気の発生、等に起因して、個々にリセットする(駆動を停止し初期状態に戻る)ことがある。このようにリセットした状態は、一種の異常状態である。この場合、本体側では、できるだけ早期に当該リセット(いずれかのオプションユニットにおける異常発生)を検知し、リセットされていない他のオプションユニットを含む装置全体を安全に停止させる等の処理を行なう必要がある。
図4は、異常検知処理のための接続回路60を有するユニット側制御部51を例示している。接続回路60は、全ての給紙ユニット50A,50B,50C(全てのユニット側制御部51A,51B,51C)内に同じ構成で設けられている。接続回路60は、ユニット側制御部51内の上位側信号線ULと下位側信号線LLとを接続するように設けられている。接続回路60は、概略的には、下位の給紙ユニット50に異常(リセット)が発生したことによる下位側信号線LLの電位変化に応じて、上位側信号線ULに同じ電位変化を起こさせる。
具体的には、SoC52は、イネーブル端子58を有する。接続回路60においては、PNP型のトランジスタQ1が、ベースを、抵抗R1を介してイネーブル端子58に接続させている。トランジスタQ1は、エミッタが例えば3.3Vの電源Vccに接続しており、かつ、ベースとエミッタを抵抗R2が接続している。また、接続回路60においては、PNP型のトランジスタQ2が、ベースを、抵抗R3を介して下位側信号線LLに接続させている。トランジスタQ2は、エミッタがトランジスタQ1のコレクタに接続しており、かつ、ベースとエミッタを抵抗R4が接続している。
さらに、接続回路60においては、NPN型のトランジスタQ3が、ベースを、抵抗R5を介してトランジスタQ2のコレクタに接続させている。トランジスタQ3は、エミッタがグラウンドGNDに接続しており、かつ、ベースとエミッタを抵抗R6が接続している。トランジスタQ3のコレクタは、抵抗R7を介して例えば3.3Vの電源Vccに接続している。さらにトランジスタQ3のコレクタは、上位側信号線ULと接続している。
このような構成において、SoC52は、前記初期化処理が完了するまでは、イネーブル端子58をHi‐Z(無効状態)に維持し、前記初期化処理が完了した場合(通常状態となった場合)に、イネーブル端子58をLレベルの出力に切替える。これにより、前記初期化処理が完了した場合に、トランジスタQ1がオン状態となり、トランジスタQ2への電源供給が開始される(トランジスタQ2が動作可能な状態となる)。
上述したように、前記初期化処理が完了した後は、下位側信号線LLの電位はHレベルに維持されている。しかし、給紙ユニット50のユニット側制御部51(SoC52)は、自己をリセットした場合、再び前記初期化処理を行う前の状態(初期状態)に戻るため、上位側出力端子56の出力を再びLレベルとする。従って、ある給紙ユニット50(例えば、給紙ユニット50C)がリセットすると、当該給紙ユニット50(給紙ユニット50C)の上位側出力端子56の出力がLレベルへ切替わることに伴い、当該給紙ユニット50(給紙ユニット50C)の一つ上位の給紙ユニット50(給紙ユニット50B)の下位側信号線LLの電位もLレベルとなる。
トランジスタQ2のベースは下位側信号線LLに接続しており、下位側信号線LLの電位がHレベルに保たれている間は、トランジスタQ2はオフ状態を保つ。一方、下位側信号線LLの電位がLレベルとなった場合、トランジスタQ2はオン状態になる。例えば、給紙ユニット50Bが有する接続回路60では、下位に存在する給紙ユニット50Cがリセットした場合にトランジスタQ2がオン状態になる。トランジスタQ2がオン状態になると、トランジスタQ3のベースの電位が抵抗R5,R6の分圧比に応じて上昇してトランジスタQ3がオン状態になる。これにより、トランジスタQ3のコレクタが繋がる信号線の電位がグラウンドGNDに引っ張られてLレベルとなり、同時に上位側信号線ULの電位もLレベルとなる。
この後、一つ上位の給紙ユニット50(給紙ユニット50A)の接続回路60においても同様の切替え(トランジスタQ2,Q3のオン)が発生する。このような接続回路60が備えるトランジスタQ2,Q3は、下位側信号線LLの第2電位からの電位変化(HレベルからLレベルへの変化)に応じて、上位側信号線ULの電位を第2電位から切替える(HレベルからLレベルへ切替える)スイッチとして機能し、トランジスタQ1は、スイッチ(トランジスタQ2)の動作に必要な電源を供給する電源供給部として機能すると言える。
図2からも判るように、給紙ユニット50毎のユニット側制御部51(SoC52)は、本体側制御部11(SoC11A)の下位側入力端子17を起点として、下位側信号線L3、上位側信号線UL(ULA,ULB,ULC)および下位側信号線LL(LLA,LLB,LLC)を介して直列で接続されている。上述した接続回路60を各ユニット側制御部51が備える構成によれば、各ユニット側制御部51(SoC52)が直列接続されたいずれか一つの給紙ユニット50がリセットしたとき、当該リセットに伴う当該給紙カセット50の上位側出力端子56の電位変化が、接続の上位に位置する各給紙ユニット50へ順に伝わる。従って、本体側制御部11(SoC11A)は、最上位の給紙ユニット50の上位側信号線ULと繋がる下位側信号線L3の電位変化(HレベルからLレベルへの変化)を下位側入力端子17において監視することにより、給紙ユニット50の少なくとも一つに異常が発生した(リセットが生じた)ことを確実かつ迅速に検知することができる。
なお、本体側制御部11(SoC11A)は、複合機10に関する通常の各種制御を実行する中で、各給紙ユニット50に対して割り込みにより現在の状態(異常の有無)を繰り返し問い合わせることも可能である。本体側制御部11は、当該問い合わせに対する給紙ユニット50側からの応答を得ることにより、異常の有無を検知することができる。ただし、このような問い合わせを契機とした異常検知は、当該問い合わせの間隔に依存するため迅速性に課題があった。一方、上述の接続回路60を用いた手法によれば、本体側制御部11(SoC11A)から各給紙ユニット50へ問い合わせを行うのではなく、いずれかの給紙ユニット50でリセット(異常)が発生した場合に、異常発生に伴う電位変化が各給紙ユニット50の接続回路60を経由して直ちに本体側制御部11(SoC11A)へ伝わる。そのため、異常検知に関する迅速性がより優れていると言える。
また本実施形態によれば、接続回路60は個々の給紙ユニット50が有しているため、給紙ユニット50を複合機10に搭載させるだけで、前記異常検知のための配線が完成する。そのため、本体側制御部11を含む複合機10の本体側で、給紙ユニット50個々の異常を検知するための給紙ユニット50それぞれと接続する専用の制御線を設ける必要が無く、前記異常検知に要する配線コストを抑えることができる。
接続回路60の具体的構成は図4に示したものに限られず、例えば、図5に示す構成としてもよい。図5に示した接続回路60では、トランジスタQ1を廃し、イネーブル端子58をトランジスタQ2へ直接に繋げている。図5の構成においては、SoC52は、前記初期化処理が完了した場合に、イネーブル端子58から、トランジスタQ2を動作可能な状態とするレベルの電源電圧の供給を開始する。つまりイネーブル端子58が、スイッチ(トランジスタQ2)の動作に必要な電源を供給する電源供給部として機能する。
4.他の実施形態
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば後述するような実施形態を採用可能である。各実施形態を組み合わせた構成も、本発明の開示範囲に入る。
本体側制御部11とユニット側制御部51との間に構築される通信システムは、UART通信に限定されるものではない。例えば、当該通信システムでは、I2C(Inter-Integrated Circuit) 通信等、他のシリアル通信を採用してもよい。I2C通信が採用される場合、信号線L1,L2の一方はクロック信号の送信に使用され、他方はデータ信号の送信に使用される。また、通信システムには、USB(Universal Serial Bus)通信等が採用されてもよい。さらに、これら通信は無線で行ってもよい。
オプションユニットを上述のように給紙ユニット50として把握した場合、給紙ユニット50を増設可能な製品であれば本発明を適用可能である。つまり、本発明を適用する製品は、給紙を必要とし且つファクシミリ装置や複合機に該当しないプリンター等の製品であってもよい。
上述した通信システムは、ファクシミリ装置、複合機、プリンター等の独立した製品内に構築されるものであってもよいし、複数の製品や装置に跨って構築されるものであってもよい。また、オプションユニットは、給紙ユニットに限定されない。つまり本発明が提案する、制御部(制御装置)とオプションユニットとの関係は、ある場面に構築される通信システムを制御する側(マスター)と、通信システムに接続して個々に識別されながら制御される側(スレーブ)との関係に広く適用される。例えば、電気自動車に搭載される複数のバッテリー(電池)を想定したとき、バッテリーをコントロールする車載のコントローラーが、本発明が提案する制御部(制御装置)に該当し、当該コントローラーによってコントロールされる各バッテリーが、本発明が提案するオプションユニットに該当する。あるいは、PCと、これにユーザーによって任意に増設される増設機器とを想定したとき、PCが、本発明が提案する制御部(制御装置)に該当し、増設機器が、本発明が提案するオプションユニットに該当する。
このような、給紙ユニットを搭載する製品に止まらない広い観点に立てば、本実施形態は前記「2.オプションユニットの識別情報の設定」を実現するために、通信を制御する制御部を含む通信システムに一台以上接続されるオプションユニットであって、接続が上位のオプションユニットの下位側信号線と接続する上位側信号線と、接続が下位のオプションユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線と、制御回路と、を有し、前記制御回路は、初期化処理の完了までは上位側信号線の電位を第1電位とし、下位側信号線の電位が第2電位であれば当該初期化処理を開始し、当該初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変更し、前記初期化処理は、前記制御部から送信される前記オプションユニット毎にユニークな識別情報を設定する処理と、前記設定した識別情報が用いられた前記制御部からの指示に応じた処理と、を行なう構成を開示していると言える。さらに、本実施形態は、前記「2.オプションユニットの識別情報の設定」を実現するために、オプションユニットを一台以上接続する通信システムを制御する制御装置であって、前記オプションユニットのうち接続が最上位の前記オプションユニットと接続する信号線を有し、前記オプションユニットを対象として、前記通信システムを通じてユニークな識別情報を送信する処理を、当該識別情報を設定した旨の返信を前記通信システムを通じていずれか一つの前記オプションユニットから得た場合に繰り返し実行し、前記識別情報を設定した前記オプションユニットが上位へ検知させる電位の変化を、前記信号線において検知した場合に、全ての前記オプションユニットがユニークな前記識別情報を設定したと認識する構成を開示していると言える。
前記広い観点に立てば、さらに本実施形態は前記「3.オプションユニットの異常検知」を実現するために、通信を制御する制御部を含む通信システムに一台以上接続されるオプションユニットであって、接続が上位のオプションユニットの下位側信号線あるいは前記制御部が備える下位側信号線と接続する上位側信号線と、接続が下位のオプションユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線と、制御回路と、を有し、前記制御回路は、初期状態では上位側信号線の電位を第1電位とし、通常状態では上位側信号線の電位を前記第1電位と異なる第2電位とし、下位のオプションユニットに異常が発生したことによる前記下位側信号線の前記第2電位からの電位変化に応じて、前記上位側信号線の電位を前記第2電位から変化させる構成を開示していると言える。さらに、本実施形態は、前記「3.オプションユニットの異常検知」を実現するために、オプションユニットを一台以上接続する通信システムを制御する制御装置であって、直列で接続している前記オプションユニットのうち接続が最上位の前記オプションユニットと接続する信号線を有し、前記信号線の電位の変化により前記オプションユニットの少なくとも一つに異常が発生したことを検知する構成を開示していると言える。
10…ファクシミリ装置(複合機)、11…本体側制御部、11A…SoC、12…CPU、13…ROM、14…RAM、15…送信端子、16…受信端子、17…下位側入力端子、20…ファクシミリユニット、30…スキャナーユニット、40…印刷ユニット、50,50A,50B,50C…給紙ユニット、51,51A,51B,51C…ユニット側制御部、52,52A,52B,52C…SoC、53,53A,53B,53C…送信端子、54,54A,54B,54C…受信端子、55,55A,55B,55C…下位側入力端子、56,56A,56B,56C…上位側出力端子、57…ローラー、58…イネーブル端子、60…接続回路、L1,L2…信号線、L3,LL,LLA,LLB,LLC…下位側信号線、M…用紙、Q1,Q2,Q3…トランジスタ、UL,ULA,ULB,ULC…上位側信号線

Claims (8)

  1. 原稿を読み取るスキャナーユニットと、
    前記読み取りにより生成された画像データの外部へのファクシミリ送信と、外部からファクシミリ送信された画像データの受信とを実行可能なファクシミリユニットと、
    前記受信された画像データに基づく画像を供給された用紙へ印刷する印刷ユニットと、
    前記用紙を供給するための給紙ユニットと、
    前記各ユニットと通信可能な制御部と、を備えるファクシミリ装置であって、
    前記給紙ユニットは、前記印刷ユニットに近い側を上位として一台以上搭載され、上位の給紙ユニットの下位側信号線と接続する上位側信号線と、下位の給紙ユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線とを有し、下位側信号線は、抵抗を介して第2電位の電源に接続し、初期化処理の完了までは上位側信号線の電位を前記第2電位と異なる電位である第1電位とし、起動後に始めから下位側信号線の電位が前記第2電位である場合には起動後に始めから下位側信号線の電位が前記第2電位であることに応じて当該初期化処理を開始し、起動後に下位側信号線の電位が前記第1電位である場合には下位側信号線の電位が前記第1電位から前記第2電位になったことに応じて当該初期化処理を開始し、当該初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変更し、
    前記初期化処理は、前記制御部から送信される前記給紙ユニット毎にユニークな識別情報を設定する処理を含み、
    前記制御部は、前記設定された前記給紙ユニット毎の識別情報を用いて前記給紙ユニットに給紙の指示を行い、
    前記給紙ユニットは、前記給紙の指示に応じて、蓄積した用紙あるいは下位の給紙ユニットから供給された用紙を上位の給紙ユニットあるいは前記印刷ユニットへ供給する、ことを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 前記制御部は、最上位の前記給紙ユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線を有し、当該下位側信号線の電位が前記第2電位であれば全ての前記給紙ユニットの前記初期化処理の完了を認識する、ことを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  3. 前記制御部は、前記ファクシミリ装置に電源が投入されてから、前記ファクシミリ装置が搭載可能な最大数の前記給紙ユニットが起動するまでに必要な所定時間を待機した後に、前記識別情報の送信を開始することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のファクシミリ装置。
  4. 最下位の前記給紙ユニットが、最初に前記初期化処理を開始し、前記初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変更させて上位の給紙ユニットの下位側信号線の電位を前記第2電位とすることにより、当該最下位の給紙ユニットから最上位の給紙ユニットにかけて順番に前記初期化処理が実行されることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載のファクシミリ装置。
  5. 通信を制御する制御部を含む通信システムに一台以上接続されるオプションユニットであって、
    接続が前記制御部側のオプションユニットの下位側信号線と接続する上位側信号線と、
    接続が前記制御部側と反対側のオプションユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線と、
    制御回路と、を有し、
    前記下位側信号線は抵抗を介して第2電位の電源に接続し、
    前記制御回路は、初期化処理の完了までは上位側信号線の電位を前記第2電位と異なる電位である第1電位とし、起動後に始めから下位側信号線の電位が前記第2電位である場合には起動後に始めから下位側信号線の電位が前記第2電位であることに応じて当該初期化処理を開始し、起動後に下位側信号線の電位が前記第1電位である場合には下位側信号線の電位が前記第1電位から前記第2電位になったことに応じて当該初期化処理を開始し、当該初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変更し、
    前記初期化処理は、前記制御部から送信される前記オプションユニット毎にユニークな識別情報を設定する処理と、
    前記設定した識別情報が用いられた前記制御部からの指示に応じた処理と、を行なうことを特徴とするオプションユニット。
  6. 前記制御部が通信により制御する印刷ユニットへ、前記制御部からの指示に応じて用紙を供給する給紙ユニットであることを特徴とする請求項に記載のオプションユニット。
  7. 制御装置側のオプションユニットの下位側信号線と接続する上位側信号線と、前記制御装置側と反対側のオプションユニットの上位側信号線と接続する下位側信号線と、を有し、下位側信号線は抵抗を介して第2電位の電源に接続し、初期化処理の完了までは上位側信号線の電位を前記第2電位と異なる電位である第1電位とし、起動後に始めから下位側信号線の電位が前記第2電位である場合には起動後に始めから下位側信号線の電位が前記第2電位であることに応じて当該初期化処理を開始し、起動後に下位側信号線の電位が前記第1電位である場合には下位側信号線の電位が前記第1電位から前記第2電位になったことに応じて当該初期化処理を開始し、当該初期化処理の完了後に上位側信号線の電位を前記第1電位から前記第2電位へ変更するオプションユニットを一台以上接続する通信システムを制御する前記制御装置であって、
    前記オプションユニットのうち最も前記制御装置側の前記オプションユニットの上位側信号線と接続する第3信号線を有し、
    前記オプションユニットを対象として、前記通信システムを通じてユニークな識別情報を送信する処理を、当該識別情報を設定した旨の返信を前記通信システムを通じていずれか一つの前記オプションユニットから得た場合に繰り返し実行し、
    第3信号線の電位が前記第1電位から前記第2電位へ変わった場合に、全ての前記オプションユニットがユニークな前記識別情報を設定したと認識する、ことを特徴とする制御装置。
  8. 前記制御装置に電源が投入されてから、前記通信システムに接続される最大数の前記オプションユニットが起動するまでに必要な所定時間を待機した後に、前記識別情報の送信を開始することを特徴とする請求項7に記載の制御装置。
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