JP6343552B2 - 光反射用熱硬化性樹脂組成物、これを用いた光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 - Google Patents

光反射用熱硬化性樹脂組成物、これを用いた光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、光半導体素子と蛍光体等の波長変換手段とを組み合わせた光半導体装置に用いられる光反射用熱硬化性樹脂組成物、これを用いた光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに光半導体装置に関する。
近年、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等の光半導体素子と蛍光体とを組み合わせた光半導体装置は、高エネルギー効率及び長寿命等の利点から、屋外用ディスプレイ、携帯液晶バックライト、及び車載用途等様々な用途に適用され、その需要が拡大している。
これに伴って、LEDデバイスの高輝度化が進み、素子の発熱量増大によるジャンクション温度の上昇、又は、直接的な光エネルギーの増大による素子材料の劣化が問題視され、近年、熱劣化及び光劣化に対して耐性を有する素子材料の開発が課題となっている。
こうした状況下、熱又は光に起因する輝度低下の問題を防止する技術として、下記特許文献1には、光半導体素子が搭載される部位に光反射率の高いリフレクターを設けた光半導体素子搭載用基板が提案されている。また、特許文献1には、トランスファー成形によりリフレクターを形成することが開示されており、その材料として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化触媒、白色顔料等を含有する光反射用熱硬化性樹脂組成物が提案されている。
特開2006−140207号公報
ところで、LEDパッケージの製造では、光半導体素子搭載用基板と光半導体素子との接続、光半導体素子の樹脂封止、基板実装時のはんだリフロー等の高温プロセスを経る。光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いて作製された光半導体素子搭載用基板の場合、樹脂材料が熱により変色すると、LEDパッケージにおける初期の光学特性の確保が困難となる傾向にある。加えて、光半導体素子搭載用基板には、高温下で長時間使用された際にも光学特性を維持することが求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、十分な光反射率及び成形加工性を有し、耐熱着色性に優れた光反射用熱硬化性樹脂組成物、それを用いた光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに、光半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、シリコーン樹脂及び白色顔料を含む熱硬化性樹脂組成物におけるシリコーン樹脂成分として、高度に化学構造が制御された特定のシリコーン樹脂を配合させることにより、光反射率の高い成形体をトランスファー成形により形成することができると共に、高温での熱処理後における成形体の光反射率の低下を従来よりも小さくすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、後述する特定のシリコーン樹脂、硬化触媒及び白色顔料を含む、光反射用熱硬化性樹脂組成物に関する。
上記白色顔料は、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム及び無機中空粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。上記白色顔料の含有量は、光反射用熱硬化性樹脂組成物の全量を基準として10〜90体積%であるとよい。
別の側面において、本発明は、上記光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物を備える、光半導体素子搭載用基板に関する。当該光半導体素子搭載用基板は、底面及び壁面から構成される凹部を有し、当該凹部の底面が光半導体素子の搭載部であってもよい。この場合、凹部の壁面の少なくとも一部が、上記光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物である。当該光半導体素子搭載用基板は、基板と、当該基板上に設けられた第1の接続端子及び第2の接続端子と、第1の接続端子と第2の接続端子との間に設けられた、上記光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物と、を備えていてもよい。
さらに別の側面において、本発明は、上記光半導体素子搭載用基板と、当該光半導体素子搭載用基板に搭載された光半導体素子と、を具備する、光半導体装置に関する。
さらに別の側面において、本発明は、底面及び壁面から構成される凹部を有する光半導体素子搭載用基板の製造方法に関する。本発明に係る製造方法は、凹部の壁面の少なくとも一部を、上記光反射用熱硬化性樹脂組成物をトランスファー成形して形成する工程を備える。
本発明によれば、十分な光反射率及び成形加工性を有し、耐熱着色性に優れた光反射用熱硬化性樹脂組成物、それを用いた光半導体素子搭載用基板及びその製造方法、並びに、光半導体装置を提供することができる。
光半導体素子搭載用基板の好適な一実施形態を示す斜視図である。 光半導体素子搭載用基板を製造する工程の一実施形態を示す概略図である。 光半導体素子搭載用基板に光半導体素子を搭載した状態の一実施形態を示す斜視図である。 光半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。 光半導体装置の他の実施形態を示す模式断面図である。 光半導体装置の他の実施形態を示す模式断面図である。 銅張積層板の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 銅張積層板を用いて作製された光半導体装置の一例を示す模式断面図である。 光半導体装置の他の実施形態を示す模式断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(光反射用熱硬化性樹脂組成物)
本実施形態の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、(A)シリコーン樹脂(以下、場合により「(A)成分」と表記する)、(B)硬化触媒(以下、場合により「(B)成分」表記する)、及び(C)白色顔料(以下、場合により「(C)成分」表記する)を含む。以下、(A)〜(C)成分について説明する。また、光反射用熱硬化性樹脂組成物を、単に、熱硬化性樹脂組成物と表記することがある。
(A)成分:シリコーン樹脂
本実施形態に係る(A)シリコーン樹脂は、(A1)成分、(A2)成分及び(A3)成分を含有する。
(A1)成分は、下記式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格と、下記式(1a)で表される基及び下記式(1b)で表される基とを有するシリコーン化合物であり、該シリコーン化合物1分子当たりに存在する式(1a)で表される基の数をaとし、式(1b)で表される基の数をbとした場合、a+b=4であり、0.5≦a≦3.5、0.5≦b≦3.5である、化合物である。
Figure 0006343552
aの範囲は、0.5〜3.5であり、好ましくは1.0〜3.0である。また、bの範囲は0.5〜3.5であり、好ましくは1.0〜3.0である。
a及びbの値は、化合物のH−NMR分析、及び、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で分析した分子量から算出することができる。
(A1)成分は、ダブルデッカー型シルセスキオキサン骨格を有するシリコーン化合物であり、結合エネルギーの高い結合を有すると共に、ダブルデッカー型シルセスキオキサン骨格が疎水性を示し、熱硬化後の耐湿性を向上させる性質を有する。このような化合物と、硬化触媒及び白色顔料とを組み合わせることにより得られる光反射用熱硬化性樹脂組成物は、十分に高い成形加工性を有し、高温環境下での酸化劣化による着色を抑制しつつ、光反射率が高く、耐熱着色性に優れた成形体を形成することができる。
(A1)成分は、作業環境内で液状であることが好ましく、具体的には融点又は軟化点が25℃以下であることが好ましく、5℃以下であることがより好ましい。(A1)成分の融点又は軟化点が25℃より大きい場合は、光反射用硬化性樹脂組成物を調製する際、白色顔料の分散性を向上するためにヒーター等の電熱器による加熱が必要となる。(A1)成分の融点又は軟化点が25℃より大きいと、光反射用硬化性樹脂組成物を調製する際の加熱による過剰な化学反応が進行することを防ぐために、温度管理のため設備、温度観測装置等の付帯設備が必要となることがある。
(A1)成分は、例えば、国際公開第2011/145638号に開示されている製造方法を参照して合成することができる。
(A1)成分としては、硬化後の硬度が高いという観点、並びに、白色顔料及び他の無機充填剤との混合時に分離が少なく、混合作業時の取扱い性及びトランスファー成形性が良好であるという観点から、数平均分子量(Mn)3000未満のものが好ましく、2000未満のものがより好ましく、1500未満のものが更に好ましい。(A1)成分のMnの下限値は、1200程度である。
「数平均分子量(Mn)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法に従って標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定した値を指す。具体的には、GPC測定装置として、日本分光(株)製 高速液体クロマトグラフ HPLC LC−2000Plusシリーズ、カラムShodex KF804L(昭和電工(株)製)(直列に2本接続)を使用し、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)、カラム温度40℃、流量1mL/分の条件で測定できる。
(A1)成分の粘度は、白色顔料と均一に混合でき、良好な作業性を得る観点から、25℃において1Pa・s以上が好ましく、3Pa・s以上がより好ましい。(A1)成分の粘度の上限値は、10Pa・s程度である。
「25℃における粘度」は、東機産業(株)製 TV−22形コーンプレートタイプ粘度計を用いて測定できる。
(A2)成分は、下記式(2)で表されるシリコーン化合物である。式(2)において、nは7〜9を満たす数である。
Figure 0006343552
式(2)で表されるシリコーン化合物は、市販の両末端ビニル基含有ジメチルポリシロキサンを用いることができる。
(A3)成分は、下記式(3)で表される化合物である。
Figure 0006343552
式(3)で表される化合物としては、例えば、JNC(株)製のサイラエース(登録商標)S510を挙げることができる。
(A)成分中の(A2)成分の含有割合は、(A1)成分100質量部に対して1〜20質量部であることが好ましい。また、(A)成分中に含まれる(A3)成分の含有割合は、(A1)成分100質量部に対して0.1〜3質量部であることが好ましい。
(A)成分の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の全量基準で、0.1〜40質量%であることが好ましく、3〜30質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることが更に好ましい。
(A)成分であるシリコーン樹脂は、商業的に入手可能なものを使用することができ、例えば、JNC株式会社製の商品名「CR−3033」が挙げられる。
(B)成分:硬化触媒
本実施形態に係る(B)成分である硬化触媒としては、(A1)成分及び(A2)成分のヒドロシリル化反応を促進する触媒活性を有するものであれば特に限定されない。(B)成分としては、例えば、カルステッド触媒、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体及びジカルボニルジクロロ白金が挙げられる。これらの硬化触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
白金−オレフィン錯体としては、例えば、Pt(CH=CH(PPh及びPt(CH=CHClが挙げられる。白金−ビニルシロキサン錯体としては、例えば、白金−2,4,6,8−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサン錯体、白金−(ViMeSiOSiMeVi)n及び白金−[(MeViSiO)]mが挙げられる。白金−ホスフィン錯体としては、例えば、白金−(PPh及び白金−(PBu)が挙げられる。白金−ホスファイト錯体としては、例えば、白金−[P(OPh)及び白金[P(OBu)が挙げられる。式中、Meはメチル基を、Buはブチル基を、Viはビニル基を、Phはフェニル基をそれぞれ表し、n及びmは、整数を表す。
これらの硬化触媒の中でも、触媒活性の点から、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体又は白金−ビニルシロキサン錯体が好ましい。
光反射用熱硬化性樹脂組成物中の(B)成分の含有量は特に限定されないが、トランスファー成形時に十分な硬化性を有するために、(A)成分100質量部に対して、0.01〜0.5質量部が好ましく、0.01〜0.3質量部がより好ましく、0.01〜0.2質量部が更に好ましい。
(C)成分:白色顔料
本実施形態に係る(C)成分である白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム及び無機中空粒子が挙げられる。これらは、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。光反射特性の観点からは、酸化チタンを用いることが好ましい。
無機中空粒子は、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム以外の材料から形成された粒子である。無機中空粒子としては、例えば、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス又はシラスの粒子が挙げられる。
白色顔料の中心粒径は、0.1μm〜50μmの範囲にあることが好ましい。この中心粒径が0.1μm未満であると粒子が凝集し易く分散性が悪くなる傾向があり、50μmを超えると硬化物の光反射特性が十分に得られ難くなる傾向がある。
白色顔料の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の全量基準で10〜90体積%の範囲であることが好ましく、10〜85体積%の範囲であることがより好ましい。白色顔料の含有量が10体積%未満であると、硬化物の光反射特性が十分に得られ難くなり、85体積%を超えると、熱硬化性樹脂組成物の成形性が悪くなり、光半導体素子搭載用基板等の作製が困難となる可能性がある。
光反射用熱硬化性樹脂組成物は、上述した成分以外に、無機充填剤、酸化防止剤、離型剤、分散剤、イオン捕捉剤等の各種添加剤を更に含有することができる。
無機充填剤としては、例えば、溶融球状シリカ、破砕状シリカ、シリカ、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム及び炭酸バリウムが挙げられる。無機充填剤の中心粒径は、白色顔料とのパッキング効率を向上させる観点から、1〜100μmの範囲内にあることが好ましい。無機充填剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の全量を基準として、5〜75体積%の範囲であることが好ましい。
光反射用熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じてカップリング剤等が添加されていてもよい。この場合、(A)成分の樹脂成分と、白色顔料、無機充填剤等の無機成分との界面接着性を向上させることができる。カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤等が挙げられる。シランカップリング剤としては、一般にエポキシシラン系、アミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及びこれらの複合系等、公知の化合物を用いることができる。カップリング剤の使用量は、無機成分に対する表面被覆量を考慮して適宜調整することが好ましいが、硬化性を向上させる観点から、熱硬化性樹脂組成物全量を基準として5質量%以下とすることが好ましい。白色顔料、無機充填剤等の無機成分が予め上記カップリング剤で処理されていてもよい。
光反射用熱硬化性樹脂組成物には、保存安定性を改良する目的、又は、製造過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を添加してもよい。硬化遅延剤としては、例えば、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。
脂肪族不飽和結合を含有する化合物として、プロパルギルアルコール類、エン−イン化合物類、マレイン酸エステル類等が例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示される。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示される。窒素含有化合物としては、アンモニア、1〜3級アルキルアミン類、アリールアミン類、尿素、ヒドラジン等が例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示される。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示される。
これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良好で、無色又は例えば淡黄色の比較的着色していないものが好ましい。硬化遅延剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
硬化遅延剤の添加量は、使用する硬化触媒1molに対し、0.1〜10000molの範囲が好ましく、1〜50molの範囲がより好ましい。
光反射用熱硬化性樹脂組成物には、特性を改質する目的で、(A)成分以外の熱硬化性樹脂を特性に悪影響を及ぼさない範囲で添加することが可能である。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シアナート樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ウレタン樹脂等が例示されるが、これに限定されるものではない。これらのうち、電子部品としての利便性が高く金属部品との接着性等に優れるという観点から、エポキシ樹脂が好ましい。上記熱硬化性樹脂としては、無色、又は、淡黄色のような比較的着色していないものが好ましい。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサフルオロビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート及びジアリルモノグリシジルイソシアヌレートが挙げられる。エポキシ樹脂を用いる場合、硬化剤として、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族酸又はこれらの無水物を更に添加するとよい。これらのエポキシ樹脂又は硬化剤は、それぞれ単独で用いても、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
光反射用熱硬化性樹脂組成物は、その用途から、硬化後の波長440〜700nmにおける光反射率が、80%以上となることが好ましい。この光反射率が80%未満である場合、光半導体装置の輝度向上に十分に寄与できない傾向がある。本実施形態の光反射用熱硬化性樹脂組成物は、上記光反射率が90%以上となるものであることが好ましい。また、光半導体装置の輝度を向上させる点で、硬化後の波長460nmにおける光反射率が、80%以上となることが好ましく、90%以上となることがより好ましい。
耐熱着色性を良好にする観点から、硬化後の成形物が、150℃の環境下に1000時間晒す耐熱性試験の後でも、波長440〜800nmにおいて80%以上の光反射率を保持することが好ましい。より好ましくは、上述の耐熱性試験後の測定時に、波長460nmにおける光反射率が85%以上となることがより好ましく、90%以上となることが更に好ましい。このような熱硬化性樹脂組成物の光反射特性は、熱硬化性樹脂組成物を構成する各種成分の配合量を適切に調整することによって実現することができ、より具体的には、無色の熱硬化樹脂成分と高屈折率の白色顔料を高充填することで達成できる。
光反射用熱硬化性樹脂組成物は、先に例示した各種成分を均一に分散混合することによって調製することができ、混合手段、条件等は特に制限されない。調製方法としては、例えば、ミキシングロール、押出機、ニーダー、ロール、エクストルーダー、らいかい機、自転と公転を組み合わせた攪拌混合機等の装置を用いて各種成分を混練し、次いで得られた混練物を冷却及び粉砕する方法が挙げられる。混練形式についても特に限定されないが、溶融混練とすることが好ましい。光反射用熱硬化性樹脂組成物は熱硬化反応性を有する化合物を用いるため、加熱による過剰な化学反応が進行するため、厳密な温度の管理のため、温度観測装置等の付帯設備が必要となり経済上も不利となる。そのような観点から混練は15〜30℃の室温で実施することが好ましい。しかしながら場合に応じて加熱を要する際の溶融混練時の条件は、使用する各種成分の種類又は配合量によって適宜決定すればよく、特に制限はないが、例えば、30〜100℃の温度範囲で5〜40分間にわたって実施することが好ましく、30〜100℃の温度範囲で10〜30分間にわたって実施することがより好ましい。溶融混練の温度が15℃未満であると、各種成分を十分に溶融混練することが困難であり、分散性が低下する傾向がある。一方、溶融混練を100℃よりも高温で実施すると、熱硬化性樹脂組成物の高分子量化が進行し、基板等の成形品を成形する前に熱硬化性樹脂組成物が硬化してしまう恐れがある。また、溶融混練の時間が1分未満であると、基板などの成形時に金型から樹脂が染み出し、バリが発生し易い傾向があり、40分よりも長いと、熱硬化性樹脂組成物の高分子化が進行し、成形前に熱硬化性樹脂組成物が硬化してしまう恐れがある。
(光半導体素子搭載用基板)
本実施形態に係る光半導体素子搭載用基板は、底面及び壁面から構成される凹部を有する。凹部の底面が光半導体素子搭載部(光半導体素子搭載領域)であり、凹部の壁面、すなわち凹部の内周側面の少なくとも一部が本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなるものである。
図1は、光半導体素子搭載用基板の一実施形態を示す斜視図である。光半導体素子搭載用基板110は、Ni/Agめっき104が形成された金属配線105(第1の接続端子及び第2の接続端子)と、金属配線105(第1の接続端子及び第2の接続端子)間に設けられた絶縁性樹脂成形体103’と、リフレクター103とを備え、Ni/Agめっき104が形成された金属配線105及び絶縁性樹脂成形体103’とリフレクター103とから形成された光半導体素子搭載領域(凹部)200を有している。この凹部200の底面は、Ni/Agめっき104が形成された金属配線105及び絶縁性樹脂成形体103’から構成され、凹部200の壁面はリフレクター103から構成される。リフレクター103及び絶縁性樹脂成形体103’が、上述の本実施形態に係る光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる成形体である。
光半導体素子搭載用基板の製造方法は特に限定されないが、例えば、光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いたトランスファー成形により製造することができる。図2は、光半導体素子搭載用基板を製造する工程の一実施形態を示す概略図である。光半導体素子搭載用基板は、例えば、金属箔から打ち抜き、エッチング等の公知の方法により金属配線105を形成し、電気めっきによりNi/Agめっき104を施す工程(図2(a))、次いで、該金属配線105を所定形状の金型151に配置し、金型151の樹脂注入口150から光反射用熱硬化性樹脂組成物を注入し、所定の条件でトランスファー成形する工程(図2(b))、そして、金型151を外す工程(図2(c))を経て製造することができる。このようにして、光半導体素子搭載用基板には、光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなるリフレクター103に周囲を囲まれてなる光半導体素子搭載領域(凹部)200が形成される。また、凹部200の底面は、第1の接続端子となる金属配線105及び第2の接続端子となる金属配線105と、これらの間に設けられ光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁性樹脂成形体103’とから構成される。なお、上記トランスファー成形の条件としては、金型温度170〜200℃、より好ましくは170〜190℃、成形圧力0.5〜20MPa、より好ましくは2〜8MPaで、60〜120秒間、アフターキュア温度120℃〜180℃で1〜3時間が好ましい。
(光半導体装置)
本実施形態に係る光半導体装置は、上記光半導体素子搭載用基板と、当該光半導体素子搭載用基板に搭載された光半導体素子とを有する。より具体的な例として、上記光半導体素子搭載用基板と、光半導体素子搭載用基板の凹部内に設けられた光半導体素子と、凹部を充填して光半導体素子を封止する蛍光体含有封止樹脂部とを備える光半導体装置が挙げられる。
図3は、光半導体素子搭載用基板110に光半導体素子100を搭載した状態の一実施形態を示す斜視図である。図3に示すように、光半導体素子100は、光半導体素子搭載用基板110の光半導体素子搭載領域(凹部)200の所定位置に搭載され、金属配線105とボンディングワイヤ102により電気的に接続される。図4及び図5は、光半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。図4及び図5に示すように、光半導体装置は、光半導体素子搭載用基板110と、光半導体素子搭載用基板110の凹部200内の所定位置に設けられた光半導体素子100と、凹部200を充填して光半導体素子を封止する蛍光体106を含む透明封止樹脂101からなる封止樹脂部とを備えており、光半導体素子100とNi/Agめっき104が形成された金属配線105とがボンディングワイヤ102又ははんだバンプ107により電気的に接続されている。
図6もまた、光半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。図6に示す光半導体装置では、リフレクター303が形成されたリード304上の所定位置にダイボンド材306を介してLED素子300が配置され、LED素子300とリード304とがボンディングワイヤ301により電気的に接続され、蛍光体305を含む透明封止樹脂302によりLED素子300が封止されている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれに制限されるものではない。例えば、本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物は光反射コート剤として用いることができる。この実施形態として、銅張積層板、光半導体素子搭載用基板及び光半導体素子について説明する。
本実施形態に係る銅張積層板は、上述した光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いて形成された光反射樹脂層と、該白色樹脂層上に積層された銅箔と、を備える。
図7は、銅張積層板の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図7に示すように、銅張積層板400は、基材401と、該基材401上に積層された白色樹脂層402と、該白色樹脂層402上に積層された銅箔403と、を備えている。ここで、白色樹脂層402は、上述した本発明の光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されている。
基材401としては、銅張積層板に用いられる基材を特に制限なく用いることができるが、例えば、エポキシ樹脂積層板等の樹脂積層板、光半導体搭載用基板などが挙げられる。
銅張積層板400は、例えば、本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物を基材401表面に塗布し、銅箔403を重ね、加熱加圧硬化して上記熱硬化性樹脂組成物からなる白色樹脂層402を形成することにより作製することができる。
熱硬化性樹脂組成物の基材401への塗布方法としては、例えば、印刷法、ダイコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の塗布方法を用いることができる。このとき、光反射用熱硬化性樹脂組成物には、塗布が容易となるように溶媒を含有させることができる。なお、溶媒を用いる場合、上述した各成分の配合割合で熱硬化性樹脂組成物全量を基準としたものについては、溶媒を除いたものを全量として設定することが好ましい。
加熱加圧の条件としては、特に限定されないが、例えば、130〜180℃、0.5〜4MPa、30〜600分間の条件で加熱加圧を行うことが好ましい。
上記銅張積層板を使用し、LED実装用等の光学部材用のプリント配線板を作製することができる。なお、図7に示した銅張積層板400は、基材401の片面に白色樹脂層402及び銅箔403を積層したものであるが、銅張積層板は、基材401の両面に白色樹脂層402及び銅箔403をそれぞれ積層したものであってもよい。また、銅張積層板は、基材401を用いることなく、白色樹脂層402及び銅箔403のみで構成されていてもよい。この場合、白色樹脂層402が基材としての役割をはたすこととなる。この場合、例えば、ガラスクロス等に熱硬化性樹脂組成物を含浸させ、硬化させたものを白色樹脂層402とすることができる。
図8は、銅張積層板を用いて作製された光半導体装置の一例を示す模式断面図である。図8に示すように、光半導体装置500は、光半導体素子410と、該光半導体素子410が封止されるように設けられた透明封止樹脂404とを備える表面実装型の発光ダイオードである。光半導体装置500において、光半導体素子410は、接着層408を介して銅箔403に接着されており、ボンディングワイヤ409により銅箔403と電気的に接続されている。
更に、光半導体素子搭載用基板の他の実施形態として、上述した光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いて、基材上の複数の導体部材(接続端子)間に形成された白色樹脂層を備える光半導体素子搭載用基板が挙げられる。また、光半導体装置の他の実施形態は、上記の光半導体素子搭載用基板に光半導体素子を搭載してなるものである。
図9は、光半導体装置の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図9に示すように、光半導体装置600は、基材601と、該基材601の表面に形成された複数の導体部材602と、複数の導体部材(接続端子)602間に形成された、上記光反射用熱硬化性樹脂組成物からなる白色樹脂層603と、を備える光半導体素子搭載用基板に、光半導体素子610が搭載され、該光半導体素子610が封止されるように透明封止樹脂604が設けられた、表面実装型の発光ダイオードである。光半導体装置600において、光半導体素子610は、接着層608を介して導体部材602に接着されており、ボンディングワイヤ609により導体部材602と電気的に接続されている。
基材601としては、光半導体素子搭載用基板に用いられる基材を特に制限なく用いることができるが、例えば、エポキシ樹脂積層板等の樹脂積層板などが挙げられる。
導体部材602は、接続端子として機能するものであり、例えば、銅箔をフォトエッチングする方法等、公知の方法により形成することができる。
光半導体素子搭載用基板は、光反射用熱硬化性樹脂組成物を基材601上の複数の導体部材602間に塗布し、加熱硬化して上記光反射用熱硬化性樹脂組成物からなる白色樹脂層603を形成することにより作製することができる。
光反射用熱硬化性樹脂組成物の基材601への塗布方法としては、例えば、印刷法、ダイコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の塗布方法を用いることができる。このとき、光反射用熱硬化性樹脂組成物には、塗布が容易となるように溶媒を含有させることができる。なお、溶媒を用いる場合、上述した各成分の配合割合で熱硬化性樹脂組成物全量を基準としたものについては、溶媒を除いたものを全量として設定することが好ましい。
光反射用熱硬化性樹脂組成物の塗膜を加熱硬化する際の加熱条件としては、特に限定されないが、例えば、130〜180℃、30〜600分間の条件で加熱を行うことが好ましい。
その後、導体部材602表面に余分に付着した樹脂成分は、バフ研磨等により除去し、導体部材602からなる回路を露出させ、光半導体素子搭載用基板とする。
また、白色樹脂層603と導体部材602との密着性を確保するために、導体部材602に対して酸化還元処理、CZ処理(メック株式会社製)等の粗化処理を行なうことも好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[合成例1]
フェニルトリクロロシラン(100g)、両末端ジメチルクロロシラン−ポリジメチルシロキサン(53g)、メチルビニルジクロロシラン(8.5g)及びトルエン200gを1Lのフラスコに溶解した後、発熱しないようにゆっくり水中に滴下し加水分解した。その後、還流条件で60分攪拌した。更に有機層をアルカリで中和し、共沸脱水後、溶剤を留去し、熱硬化型付加反応性シリコーン樹脂A1を合成した。
次に、フェニルトリクロロシラン(100g)、両末端ジメチルクロロシラン−ポリジメチルシロキサン(53g)、メチルジクロロシラン(6.9g)をトルエンに溶解した後、発熱しないようにゆっくり水中に滴下し加水分解した。その後還流条件で60分攪拌した。更に有機層をアルカリで中和し、共沸脱水後、溶剤を留去し、ヒドロシリル基含有熱硬化型付加反応性シリコーン樹脂B1を得た。
熱硬化型付加反応性シリコーン樹脂A1及びB1を1:1で混合したものを熱硬化型付加反応性シリコーン樹脂として使用した。
[合成例2]
メチルトリクロロシラン(100g)及びトルエン200gを1Lのフラスコに入れ、水8g及びイソプロピルアルコール60gの混合液を発熱しないようゆっくり滴下した後、加熱して還流条件で60分間還流しながら撹拌した。次いで、水250gを加えて分離した有機層を中性になるまで洗浄した後、共沸脱水後、溶剤を減圧留去することにより、無色透明の固体の縮合型ポリシルセスキオキサンを得た。
[合成例3]
トルエン100g、白金(0)−2,4,6,8−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサン錯体(白金1.7質量%)40μL、トリアリルイソシアヌレート10g及び1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン80gを500mLフラスコに加えて、120℃で2時間還流しながら攪拌した。次に、トルエンを減圧留去することにより無色透明のプレポリマーを得た後、トリアリルイソシアヌレート80gを加え、40℃で1時間混合して、イソシアヌル骨格含有シリコーン樹脂とした。
<光反射用熱硬化性樹脂組成物の調製>
(実施例1〜3及び比較例1〜9)
実施例1〜3及び比較例1〜9については、表1及び表2に示す配合割合(質量部)に従って、各成分を配合し、らいかい機によって十分に混練分散することによって白色粘土状の混練物を得た。この混練物を適宜取り扱い易いように手で大きさを調整し光反射用熱硬化性樹脂組成物とした。
なお、各表に示した各原料の配合量の単位は全て質量部であり、「−」の記載部分は該当する原料の配合がないことを意味している。
表1及び2中、*1〜13の詳細は以下のとおりである。
*1:ダブルデッカー型シルセスキオキサン(JNC社製、商品名:CR−3033)
*2:熱硬化型付加反応性シリコーン樹脂(合成例1)
*3:熱硬化型付加反応性シリコーン樹脂(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名:SILRES H 62C)
*4:縮合型ポリシルセスキオキサン(シリコーンゲル)(合成例2)
*5:縮合型ポリシルセスキオキサン(シリコーンゲル)(東レダウコーニング社製、商品名:JCR−6109)
*6:イソシアヌル骨格含有シリコーン樹脂(合成例3)
*7:トリスグリシジルイソシアヌレート(日産化学社製、商品名:TEPIC−S)
*8:ヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化社製、商品名:HH)
*9:白金(0)−2,4,6,8−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサン錯体(和光純薬社製、白金1.7質量%)
*10:テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート
*11:溶融シリカ(電気化学工業社製、商品名:FB−950)
*12:溶融シリカ(アドマテックス社製、商品名:SO−25R)
*13:酸化チタン(石原産業社製、商品名:CR63)
Figure 0006343552
Figure 0006343552
<光反射用熱硬化性樹脂組成物の評価>
実施例1〜3及び比較例1〜9で得られた光反射用熱硬化性樹脂組成物を、成形金型温度180℃、成型圧力14MPa、硬化時間300秒の条件でトランスファー成形した後、150℃で2時間の後硬化を行って、厚み3.0mmの試験片を作製した。得られた試験片を用い、下記の方法に従って初期及び熱処理後の光反射率の測定を行った。
(光反射率の測定)
[初期]
上記で得られた試験片について、積分球型分光光度計CM600d(コニカミノルタ株式会社製)を用いて、波長460nmにおける光反射率を測定した。
[熱処理後]
上記で得られた試験片を150℃のオーブン中に入れ、1000時間の熱処理をそれぞれ施した。各熱処理後の試験片について、上記と同様にして光反射率を測定した。
表1に示すように、実施例1〜3の熱硬化性樹脂組成物によれば、トランスファー成形によって光反射率が十分に高い成形体が得られ、成形体を高温で長時間熱処理した後の反射率低下、即ち着色を高度に抑制できることが確認された。
100…光半導体素子、101…透明封止樹脂、102…ボンディングワイヤ、103…リフレクター、103’…絶縁性樹脂成形体、104…Ni/Agめっき、105…金属配線、106…蛍光体、107…はんだバンプ、110…光半導体素子搭載用基板、150…樹脂注入口、151…金型、200…光半導体素子搭載領域、300…LED素子、301…ボンディングワイヤ、302…透明封止樹脂、303…リフレクター、304…リード、305…蛍光体、306…ダイボンド材、400…銅張積層板、401…基材、402…白色樹脂層、403…銅箔、404…透明封止樹脂、408…接着層、409…ボンディングワイヤ、410…光半導体素子、500,600…光半導体装置、601…基材、602…導体部材、603…白色樹脂層、604…透明封止樹脂、608…接着層、609…ボンディングワイヤ、610…光半導体素子。

Claims (8)

  1. シリコーン樹脂、硬化触媒及び白色顔料を含み、
    前記シリコーン樹脂が、
    (A1)成分:下記式(1)で表されるシルセスキオキサン骨格と、下記式(1a)で表される基及び下記式(1b)で表される基とを有するシリコーン化合物であり、該シリコーン化合物1分子当たりに存在する前記式(1a)で表される基の数をaとし、前記式(1b)で表される基の数をbとした場合、a+b=4であり、0.5≦a≦3.5、0.5≦b≦3.5である、化合物と、
    Figure 0006343552

    (A2)成分:下記式(2)で表されるシリコーン化合物と、
    Figure 0006343552

    [式(2)中、nは7〜9の数を示す。]
    (A3)成分:下記式(3)で表される化合物と、
    Figure 0006343552

    を含有し、
    前記白色顔料が、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム及び無機中空粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、光反射用熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記シリコーン樹脂中、前記(A2)成分の前記(A1)成分100質量部に対する含有割合が1〜20質量部であり、前記(A3)成分の前記(A1)成分100質量部に対する含有割合が0.1〜3質量部である、請求項1に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記白色顔料の含有量が、前記熱硬化性樹脂組成物の全量を基準として10〜90体積%の範囲内である、請求項1又は2に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物を備える、光半導体素子搭載用基板。
  5. 底面及び壁面から構成される凹部を有し、当該凹部の前記底面が光半導体素子の搭載部であり、
    前記凹部の前記壁面の少なくとも一部が、請求項1〜のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、光半導体素子搭載用基板。
  6. 基板と、当該基板上に設けられた第1の接続端子及び第2の接続端子とを備え、
    前記第1の接続端子と前記第2の接続端子との間に、請求項1〜のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物の硬化物を有する、光半導体素子搭載用基板。
  7. 請求項のいずれか一項に記載の光半導体素子搭載用基板と、当該光半導体素子搭載用基板に搭載された光半導体素子と、を有する、光半導体装置。
  8. 底面及び壁面から構成される凹部を有する光半導体素子搭載用基板の製造方法であって、 前記凹部の前記壁面の少なくとも一部を、請求項1〜のいずれか一項に記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物をトランスファー成形して形成する工程、
    を備える、光半導体素子搭載用基板の製造方法。
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