JP6343050B1 - 木質ペレット燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転モードを温風モードと輻射モードとに良好に切り替えられるようにする。【解決手段】ペレットストーブ10では、運転モードが温風モードにされた際に、温風モータが駆動されて、温風ファン76が回転されることで、加熱された空気が吹出口74から室内に吹出される。また、運転モードが輻射モードにされた際に、温風モータが駆動されずに、温風ファン76が回転されないことで、加熱された空気が自然対流によってスリット70から室内に放出される。【選択図】図2

Description

本発明は、燃焼室において木質ペレットを燃焼させる木質ペレット燃焼装置に関する。
木質ペレットストーブには、温風を出して室内を暖める温風式ストーブ(例えば特許文献1)と、温風を出さずにストーブ本体から発せられる輻射熱だけで室内を暖める輻射式ストーブ(例えば特許文献2)がある。両者にはそれぞれ長所と短所がある。
温風式ストーブは、室内の空気を強制対流させながら短時間で温度ムラを少なくして暖めることができるが、温風ファンによる騒音や風を不快に感じる人が少なくない。
輻射式ストーブは、室内の空気を自然対流させながら静穏に暖めることができるが、室内が暖まるまでに時間がかかる。
このようなことから、木質ペレットストーブでは、室内の状況や好みに応じて運転モードを温風モードと輻射モードとに切り替えられるようにすることが望ましい。
特開2009−041788号公報 特開2007−101124号公報
温風式ストーブでは、燃焼室の周囲に熱交換室が設けられており、この熱交換室に空気を通すことで温風が作り出されている。従来の温風式ストーブで運転モードを温風モードから輻射モードにしようとした場合、温風ファンを停止すると熱交換室内の空気の流れも停止するため、逃げ場のない熱気が熱交換室やその周囲に立ち込めてストーブ本体が異常に過熱し故障するという問題がある。
本発明は、かかる問題を解決し、運転モードを温風モードと輻射モードとに良好に切り替えられるようにする木質ペレット燃焼装置を得ることを目的とするものである。
請求項1に記載の木質ペレット燃焼装置は、木質ペレットが燃焼されて空気が加熱される燃焼室と、前記燃焼室の外側に設けられ、空気が前記燃焼室において加熱された空気との間で熱交換されて加熱される熱交換室と、外部の空気の温度が所定温度未満である際に、自動的に運転モードを温風モードにすることで、温風ファンを作動させて前記熱交換室において加熱された空気を外部に吹出すと共に、外部の空気の温度が所定温度以上である際に、自動的に運転モードを輻射モードにすることで、前記温風ファンを停止させて前記熱交換室において加熱された空気を外部に放出する運転手段と、を備えたものである。
請求項2に記載の木質ペレット燃焼装置は、請求項1に記載の木質ペレット燃焼装置において、前記熱交換室を上側に開放する開放口を備えたものである。
請求項3に記載の木質ペレット燃焼装置は、請求項1又は請求項2に記載の木質ペレット燃焼装置において、前記運転手段が操作されて運転モードを温風モードと輻射モードとに切り替えるようにしたものである。
請求項1に記載の木質ペレット燃焼装置では、燃焼室において木質ペレットが燃焼されて空気が加熱されると共に、熱交換室の空気が燃焼室において加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。
ここで、運転モードを温風モードにすることで、温風ファンを作動させて熱交換室において加熱された空気を外部に吹出し、外部(室内)の空気を強制対流させながら短時間で温度ムラを少なくして暖めることができる。
また、運転モードを輻射モードにすることで、温風ファンを停止させて熱交換室において加熱された空気を外部に放出し、外部(室内)の空気を自然対流により静穏に暖めることができる。
請求項2に記載の木質ペレット燃焼装置では、開放口が熱交換室を上側に開放させている。このため、運転モードが輻射モードにされた際に、熱交換室において加熱された空気を上側の外部に良好に自然放出することができ、ストーブ本体が異常に過熱することがない。
請求項3に記載の木質ペレット燃焼装置では、運転手段が操作されて運転モードが温風モードと輻射モードとに切り替えられ、部屋の状況や好みに応じて運転モードを選択することができる。
請求項1に記載の木質ペレット燃焼装置では、運転手段が自動的に操作されて運転モードが温風モードと輻射モードとに切り替えられ、部屋の状況に応じた適切な運転モードが選択される。
請求項1に記載の木質ペレット燃焼装置では、外部の空気の温度が所定温度未満である際に運転手段が運転モードを温風モードにし、外部(室内)の空気を強制対流させながら所定温度まで温度ムラを少なくして早期に上昇させることができる。
また、外部の空気の温度が所定温度以上である際に運転手段が運転モードを輻射モードにし、外部(室内)の空気を静穏に暖めながら所定温度に維持することができる。
本発明の実施形態に係るペレットストーブを示す右斜め前方から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係るペレットストーブを示す右方から見た断面図である。 本発明の実施形態に係るペレットストーブを示す前方から見た断面図である。 本発明の実施形態に係るペレットストーブの運転モードが温風モードにされた際を示す右方から見た断面図である。 本発明の実施形態に係るペレットストーブの運転モードが温風モードにされた際を示す前方から見た断面図である。 本発明の実施形態に係るペレットストーブの運転モードが輻射モードにされた際を示す右方から見た断面図である。 本発明の実施形態に係るペレットストーブの運転モードが輻射モードにされた際を示す前方から見た断面図である。
図1には、本発明の実施形態に係る木質ペレット燃焼装置としてのペレットストーブ10が右斜め前方から見た斜視図にて示されている。また、図2には、ペレットストーブ10が右方から見た断面図にて示されており、図3には、ペレットストーブ10が前方から見た断面図にて示されている。なお、図面では、ペレットストーブ10の前方を矢印FRで示し、ペレットストーブ10の左方を矢印LHで示し、上方を矢印UPで示している。
本実施形態に係るペレットストーブ10は、密閉式(FF式)のものにされると共に、建物の室内に設置されている。
図1〜図3に示す如く、ペレットストーブ10には、略直方体箱状の筐体12が設けられており、筐体12は、ペレットストーブ10の外面を構成している。筐体12の後壁の下部には、通気口14が貫通形成されており、通気口14は、筐体12内を筐体12の後側の室内に開放させている。
筐体12の後部の上側部分には、収容部としての漏斗状のホッパ16が設けられており、ホッパ16内は上側に開放されている。ホッパ16の上側には、略板状のホッパ蓋16Aが設けられており、ホッパ蓋16Aは、ホッパ16内を上側から閉鎖している。ホッパ蓋16Aは、回動可能にされており、ホッパ蓋16Aが上側に回動されて、ホッパ16内が上側に開放される。ホッパ16内には、加工燃料である例えば円柱状の木質ペレット18が収容されており、木質ペレット18は、間伐材等が粉砕圧縮加工されて製造されている。
ホッパ16の下側には、供給手段としての供給スクリュー20が固定されている。供給スクリュー20には、円筒状の搬送筒20Aが設けられており、搬送筒20Aの軸方向は、前方へ向かうに従い上方へ向かう方向に傾斜されている。搬送筒20A内の下端部(後端部)には、ホッパ16内の下端が連通されており、搬送筒20A内の下端部には、ホッパ16内の木質ペレット18が流下される。搬送筒20A内には、スクリュー20Bが同軸上に設けられており、スクリュー20Bの下端(後端)には、供給駆動手段としての供給モータ20Cが接続されている。供給モータ20Cは、運転手段を構成する制御装置22に電気的に接続されており、制御装置22の制御により供給モータ20Cが駆動されることで、スクリュー20Bが回転されて、搬送筒20A内の木質ペレット18が上側(前側)に搬送される。搬送筒20Aの上端部(前端部)には、供給筒20Dが接続されており、供給筒20Dの軸方向は、前方へ向かうに従い下方へ向かう方向に傾斜されている。供給筒20D内の上端部(後端部)は、搬送筒20A内の上端部に連通されており、搬送筒20A内の上端部に搬送された木質ペレット18が供給筒20D内を前側に流下される。
筐体12の前部には、直方体状の燃焼室24が設けられており、燃焼室24は、前壁が筐体12の前壁にされると共に、後壁に供給スクリュー20の供給筒20Dが貫通されている。燃焼室24の左壁及び右壁の上端部には、長尺矩形状の加熱孔26が貫通形成されており、加熱孔26は、前後方向に延伸されている。
燃焼室24の後側の下部には、直方体形箱状の燃焼箱28が設けられており、燃焼箱28の後壁は、燃焼室24の後壁にされている。燃焼箱28の前側かつ上側の部分には、直方体形箱状の燃焼炉30が設けられており、燃焼炉30の前壁、左壁及び右壁は、それぞれ燃焼箱28の前壁、左壁及び右壁にされると共に、燃焼炉30内は、燃焼箱28の上側に開放されている。燃焼炉30の下壁及び後壁は、ロストル30Aにされており、ロストル30Aには、多数の空気孔32が貫通形成されている。燃焼炉30内の上側には、供給スクリュー20の供給筒20Dの前端(下端)が配置されており、供給筒20D内を前側に流下された木質ペレット18が燃焼炉30内に流下されて供給される。また、燃焼箱28内の燃焼炉30外側の部分は、給気室34にされている。
燃焼炉30の後壁には、点火筒36が接続されており、点火筒36は、内部が燃焼炉30内に連通されると共に、燃焼室24の後壁を貫通されて燃焼室24から後方に延出されている。点火筒36内には、点火ヒータ38が設けられており、点火ヒータ38は、制御装置22に電気的に接続されている。点火ヒータ38は、制御装置22の制御により発熱可能にされており、点火ヒータ38が発熱されて、燃焼炉30内の木質ペレット18が加熱されることで、点火ヒータ38が当該木質ペレット18に点火可能にされている。
燃焼箱28の後壁(燃焼室24の後壁)には、点火筒36の下側において、給気筒40が接続されており、給気筒40は、内部が燃焼箱28内の給気室34に連通されると共に、燃焼室24から後方に延出されている。
点火筒36の後側及び給気筒40の後側には、給気箱42が接続されており、給気箱42は、内部が点火筒36内及び給気筒40内に連通されている。給気箱42の後壁には、給気管42Aが接続されており、給気管42Aは、内部が給気箱42内に連通されると共に、給気箱42から後側に延出されている。給気管42Aは、給気中継箱43を介して給気管42Bに連通され、給気管42Bは筐体12の後壁の下部を貫通して建物の外側(屋外)に延出されている。
燃焼室24の左側及び右側には、それぞれ直方体状の左加熱室44及び右加熱室46が設けられており、左加熱室44及び右加熱室46の前壁は、筐体12の前壁にされている。左加熱室44の右壁は、燃焼室24の左壁にされると共に、右加熱室46の左壁は、燃焼室24の右壁にされており、左加熱室44及び右加熱室46は、燃焼室24の加熱孔26を介して燃焼室24に連通されている。
燃焼室24の下端部には、燃焼箱28の直下において、直方体形箱状の灰受トレイ48が嵌合されており、灰受トレイ48内は、上側に開放されて、燃焼室24に連通されている。燃焼室24の前壁の下端部には、矩形状の灰受口50が貫通形成されており、灰受口50には、灰受トレイ48の前壁が嵌合されている。灰受トレイ48は、前後方向にスライド可能にされており、灰受トレイ48が前側にスライドされることで、灰受トレイ48を燃焼室24外(筐体12外)に取り出し可能にされている。また、燃焼室24の灰受トレイ48嵌合部分に灰受トレイ48が嵌合されることで、燃焼室24の灰受トレイ48嵌合部分より上側が燃焼室24の灰受トレイ48嵌合部分より後側に連通されておらず、灰受トレイ48が燃焼室24外に取り出された際には、燃焼室24の灰受トレイ48嵌合部分より上側が燃焼室24の灰受トレイ48嵌合部分より後側に連通される。
燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の後壁の下端部には、給気筒40の下側において、排気箱52が接続されており、排気箱52内は、左加熱室44及び右加熱室46に連通されている。排気箱52内には、循環手段を構成する循環部としての排気ファン54が設けられており、排気ファン54には、循環手段を構成する循環駆動部としての排気モータ56が接続されている。排気モータ56は、制御装置22に電気的に接続されており、制御装置22の制御により排気モータ56が駆動されることで、排気ファン54が回転されて、左加熱室44及び右加熱室46の空気が排気箱52内に吸引される(図4〜図7参照)。このため、建物の外側の空気が後記排気管58外周の給気管42B内、給気中継箱43内、給気管42A内、給気箱42内及び点火筒36内を介して燃焼炉30内に吸引される。また、給気箱42内に吸引された空気が、給気筒40内、燃焼箱28内の給気室34及び燃焼炉30のロストル30Aの空気孔32を介して燃焼炉30内に吸引される。さらに、燃焼炉30内に吸引された空気が、燃焼室24に吸引されて、燃焼室24の各加熱孔26を介して左加熱室44及び右加熱室46に吸引される。
排気箱52の後壁には、排気管58が接続されており、排気管58は、内部が排気箱52内に連通されると共に、後方に延出されて給気中継箱43及び給気管42Bの中に嵌通されている。排気管58は、建物の外側(屋外)に延出されており、排気ファン54によって排気箱52内に吸引された空気が排気管58内を介して建物の外側に排出される。
左加熱室44の左側及び右加熱室46の右側には、それぞれ熱交換室としての直方体状の左熱交換室60及び右熱交換室62が設けられており、左熱交換室60の右壁及び右熱交換室62の左壁の上端部以外の部分は、それぞれ左加熱室44の左壁及び右加熱室46の右壁にされている。左熱交換室60の左壁及び右熱交換室62の右壁は、それぞれ筐体12の左壁及び右壁にされており、左熱交換室60及び右熱交換室62の前壁及び上壁は、それぞれ筐体12の前壁及び上壁にされている。
燃焼室24、左加熱室44、右加熱室46、左熱交換室60及び右熱交換室62の後側には、熱交換室としての略直方体状の後熱交換室64が設けられており、後熱交換室64の前壁の上端部、左端部及び右端部以外の部分は、燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の後壁にされている。後熱交換室64の前壁の左端部及び右端部は、それぞれ左熱交換室60及び右熱交換室62の後壁にされており、後熱交換室64の左端部及び右端部の上部は、前側に開放された通過孔69が形成されて、それぞれ左熱交換室60及び右熱交換室62の上部に連通されている。後熱交換室64の左壁、右壁及び上壁は、それぞれ筐体12の左壁、右壁及び上壁にされており、後熱交換室64の後壁の上側部分は、断熱構造材で構成されてホッパ16の前壁に接合されている。後熱交換室64の後壁には、供給スクリュー20の搬送筒20Aが貫通されており、後熱交換室64の下部は、後側に開放されて、ホッパ16及び供給スクリュー20の下側を介して筐体12後壁の通気口14に連通されている。
燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の上側には、熱交換室としての略直方体状の上熱交換室66が設けられており、上熱交換室66の下壁は、燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の上壁にされると共に、上熱交換室66の上壁は、筐体12の上壁にされている。上熱交換室66の前壁は、筐体12の前壁にされており、上熱交換室66の左壁、右壁及び後壁は、それぞれ左熱交換室60の右壁、右熱交換室62の左壁及び後熱交換室64の前壁にされている。上熱交換室66の左壁、右壁及び後壁には、それぞれ矩形状の通過孔68が複数貫通形成されており、上熱交換室66の左壁、右壁及び後壁における複数の通過孔68は、それぞれ上熱交換室66を左熱交換室60、右熱交換室62及び後熱交換室64の上端部に連通させている。上熱交換室66の上壁には、開放口としての矩形状のスリット70が複数貫通形成されており、複数のスリット70は、上熱交換室66を筐体12の上側の室内に開放させている。
燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の下側には、直方体状の温風室72が設けられており、温風室72の上壁は、燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の下壁にされると共に、温風室72の左端部及び右端部は、それぞれ左熱交換室60及び右熱交換室62の下端部に連通されている。温風室72の下壁は、筐体12の下壁にされており、温風室72の前壁は、筐体12の前壁にされている。温風室72の前壁には、鎧戸状の吹出口74が貫通形成されており、吹出口74は、温風室72を筐体12下端部の前側の室内に開放させている。
温風室72内には、温風ファン76が設けられており、温風ファン76には、温風モータ78が接続されている。温風モータ78は、制御装置22に電気的に接続されており、制御装置22の制御により温風モータ78が駆動されることで、温風ファン76が回転されて、温風室72の空気が吹出口74から前側に吹出される(図4及び図5参照)。このため、筐体12の後側の室内の空気が、筐体12後壁の通気口14を介して後熱交換室64に吸引されて、上熱交換室66後壁の複数の通過孔68を介して上熱交換室66に吸引されると共に、左熱交換室60及び右熱交換室62の上部の通過孔69を介してそれぞれ左熱交換室60及び右熱交換室62に吸引される。また、筐体12の上側の室内の空気が、上熱交換室66上壁の複数のスリット70を介して上熱交換室66に吸引される。さらに、上熱交換室66に吸引された空気が、上熱交換室66の左壁及び右壁における複数の通過孔68を介してそれぞれ左熱交換室60及び右熱交換室62に吸引される。しかも、左熱交換室60及び右熱交換室62に吸引された空気が温風室72に吸引される。
ペレットストーブ10の外側(例えば筐体12の後壁外側)には、検出手段としての室温サーミスタ80が設けられており、室温サーミスタ80は、ペレットストーブ10の外部における室内の空気の温度(室温)を検出可能にされると共に、制御装置22に電気的に接続されている。
制御装置22には、運転手段を構成する操作部としての操作パネル82が電気的に接続されており、操作パネル82は、ペレットストーブ10の外側に設けられて、ペレットストーブ10のユーザが操作可能にされている。操作パネル82は、操作されることで、制御装置22がペレットストーブ10の運転をONとOFFとに切り替え(選択)可能にされる。また、操作パネル82は、操作されることで、制御装置22がペレットストーブ10の制御モードを自動モードと手動モードとに切り替える。
ペレットストーブ10の制御モードが自動モードにされた場合には、室温サーミスタ80が検出した室内の空気の温度が所定温度(例えば22℃)未満である際に、制御装置22がペレットストーブ10の運転モードを温風モードにすると共に、室温サーミスタ80が検出した室内の空気の温度が所定温度以上である際に、制御装置22がペレットストーブ10の運転モードを輻射モードにする。
ペレットストーブ10の制御モードが手動モードにされた場合には、操作パネル82が操作されることで、制御装置22がペレットストーブ10の運転モードを温風モードと輻射モードとに切り替える。
次に、本実施形態の作用を説明する。
以上の構成のペレットストーブ10では、操作パネル82が操作されて、運転がONにされると、供給スクリュー20において、制御装置22の制御により供給モータ20Cが駆動されて、スクリュー20Bが回転されることで、ホッパ16内の木質ペレット18が、搬送筒20A内に流下されて、搬送筒20A内を搬送される。さらに、搬送筒20A内を搬送された木質ペレット18が、供給筒20D内を流下されて、燃焼室24における燃焼炉30内に流下される。
また、制御装置22の制御により排気モータ56が駆動されて、排気ファン54が回転されることで、左加熱室44及び右加熱室46の空気が排気箱52内に吸引されて、排気管58内を介して建物の外側に排出される(図4〜図7参照)。このため、建物の外側の空気が排気管58外周の給気管42B内、給気中継箱43内、給気管42A内、給気箱42内及び点火筒36内を介して燃焼炉30内に吸引される。また、給気箱42内に吸引された空気が、給気筒40内、燃焼箱28内の給気室34及び燃焼炉30のロストル30Aの空気孔32を介して燃焼炉30内に吸引される。さらに、燃焼炉30内に吸引された空気が、燃焼室24に吸引されて、燃焼室24の各加熱孔26を介して左加熱室44及び右加熱室46に吸引される。
しかも、制御装置22の制御により点火ヒータ38が発熱して点火筒36内の空気を加熱する。このため、当該空気が燃焼炉30内に吸引されて燃焼炉30内の木質ペレット18を加熱することで、当該木質ペレット18が点火される。さらに、給気室34の空気が燃焼炉30のロストル30Aの空気孔32を介して燃焼炉30内に吸引(噴出)される。これにより、当該木質ペレット18が燃焼されて、燃焼炉30の上側に炎Fが立ち上ることで、燃焼室24の空気が加熱されて、当該空気が燃焼室24の各加熱孔26を介して左加熱室44及び右加熱室46に吸引される。なお、当該木質ペレット18の燃焼により灰が発生して燃焼室24に飛散するが、当該灰は自然落下して灰受トレイ48内に収容される。
また、ペレットストーブ10の運転モードが温風モードにされた際(図4及び図5参照)には、制御装置22の制御により温風モータ78が駆動されることで、温風ファン76が回転されて、温風室72の空気が吹出口74から前側に吹出される。このため、筐体12の後側の室内の空気が、筐体12後壁の通気口14を介して後熱交換室64に吸引されて、上熱交換室66後壁の複数の通過孔68を介して上熱交換室66に吸引されると共に、左熱交換室60及び右熱交換室62の上部の通過孔69を介してそれぞれ左熱交換室60及び右熱交換室62に吸引される。また、筐体12の上側における室内の空気が、上熱交換室66上壁の複数のスリット70を介して上熱交換室66に吸引される。さらに、上熱交換室66に吸引された空気が、上熱交換室66の左壁及び右壁における複数の通過孔68を介してそれぞれ左熱交換室60及び右熱交換室62に吸引される。しかも、左熱交換室60及び右熱交換室62に吸引された空気が温風室72に吸引される。
これにより、後熱交換室64の空気が後熱交換室64の前壁(燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の後壁)を介して燃焼室24の加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。さらに、上熱交換室66の空気が上熱交換室66の下壁(燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の上壁)を介して燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。また、左熱交換室60の空気が左熱交換室60の右壁(左加熱室44の左壁)を介して左加熱室44の加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。さらに、右熱交換室62の空気が右熱交換室62の左壁(右加熱室46の右壁)を介して右加熱室46の加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。
したがって、後熱交換室64、上熱交換室66、左熱交換室60及び右熱交換室62において加熱された空気が、温風ファン76によって、温風室72に吸引されて、吹出口74から筐体12下端部の前側の室内に吹出される。このため、室内の空気が、ペレットストーブ10によって強制対流されながら暖められて、短時間で温度ムラを少なくされて暖められる。
一方、ペレットストーブ10の運転モードが輻射モードにされた際(図6及び図7参照)には、温風モータ78が駆動されずに、温風ファン76が回転されない。
このため、後熱交換室64の空気が後熱交換室64の前壁(燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の後壁)を介して燃焼室24の加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。これにより、後熱交換室64の空気が、自然対流により、上熱交換室66後壁の複数の通過孔68、左熱交換室60及び右熱交換室62の上部の通過孔69を介してそれぞれ上熱交換室66、左熱交換室60及び右熱交換室62に流入されると共に、筐体12の後側の室内の空気が、自然対流により、筐体12後壁の通気口14を介して後熱交換室64に流入される。
また、左熱交換室60の空気が左熱交換室60の右壁(左加熱室44の左壁)を介して左加熱室44の加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。さらに、右熱交換室62の空気が右熱交換室62の左壁(右加熱室46の右壁)を介して右加熱室46の加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。これにより、左熱交換室60及び右熱交換室62の空気が、それぞれ、自然対流により、上熱交換室66の左壁及び右壁における複数の通過孔68を介して上熱交換室66に流入される。しかも、温風室72の空気が、自然対流により、左熱交換室60及び右熱交換室62に流入されると共に、筐体12下端部の前側における室内の空気が、自然対流により、吹出口74から温風室72に流入される。
さらに、上熱交換室66の空気(後熱交換室64、左熱交換室60及び右熱交換室62から流入された空気を含む)が上熱交換室66の下壁(燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の上壁)を介して燃焼室24、左加熱室44及び右加熱室46の加熱された空気との間で熱交換されて加熱される。これにより、上熱交換室66の空気が、自然対流により、上熱交換室66上壁の複数のスリット70から上側に放出される。
したがって、後熱交換室64、左熱交換室60、右熱交換室62及び上熱交換室66において加熱された空気が、自然対流によって、複数のスリット70から筐体12の上側の室内に放出される。さらに、室内の空気が燃焼室24からの輻射熱によって加熱される。このため、室内の空気が、送風されずに静穏に暖められて、所定温度に維持される。
ここで、上述の如く、ペレットストーブ10の運転モードが輻射モードにされた際には、温風モータ78が駆動されずに、温風ファン76が回転されない。このため、温風モータ78及び温風ファン76による騒音の発生を抑制でき、ペレットストーブ10の静音性を向上できる。
さらに、上熱交換室66、後熱交換室64、左熱交換室60及び右熱交換室62が複数のスリット70によって筐体12の上側に開放されている。このため、ペレットストーブ10の運転モードが輻射モードにされた際には、上熱交換室66、後熱交換室64、左熱交換室60及び右熱交換室62の加熱された空気を自然対流によって複数のスリット70から室内に良好に放出させることができ、室内の空気の温度低下を良好に抑制できる。しかも、温風ファン76が回転されなくても、上熱交換室66、後熱交換室64、左熱交換室60及び右熱交換室62の熱を複数のスリット70から室内に良好に放出でき、上熱交換室66、後熱交換室64、左熱交換室60及び右熱交換室62の過熱を良好に抑制できると共に、燃焼炉30内において木質ペレット18を安定して燃焼させることができる。
また、ペレットストーブ10の制御モードが手動モードにされた場合には、操作パネル82が操作されることで、制御装置22がペレットストーブ10の運転モードを温風モードと輻射モードとに切り替える。このため、ペレットストーブ10の運転モードを手動で選択できる。
さらに、ペレットストーブ10の制御モードが自動モードにされた場合には、室温サーミスタ80が検出した室内の温度が所定温度未満である際に、制御装置22がペレットストーブ10の運転モードを温風モードにすると共に、室温サーミスタ80が検出した室内の空気の温度が所定温度以上である際に、制御装置22がペレットストーブ10の運転モードを輻射モードにする。このため、ペレットストーブ10の運転モードを容易に切り替えることができる。また、室内の温度が所定温度未満である際にペレットストーブ10の運転モードが温風モードにされることで、室内の空気の温度ムラを少なくしつつ、室内の空気を短時間で暖めることができる。さらに、室内の空気の温度が所定温度以上である際にペレットストーブ10の運転モードが輻射モードにされることで、室内の空気をやわらかに暖めることができて、室内の空気の温度低下を抑制できる。
また、上述の如く、ペレットストーブ10の運転モードが温風モードのみならず輻射モードに切り替えられる。このため、室内の暖房の快適性を向上できると共に、ペレットストーブ10の省エネルギー性能を向上できる。
なお、本実施形態では、本発明をペレットストーブ10に対して適用した場合について説明した。しかしながら、本発明は木質ペレットを燃料として用いるボイラー等に対しても適用することができる。
10 ペレットストーブ(木質ペレット燃焼装置)
18 木質ペレット
22 制御装置(運転手段)
24 燃焼室
60 左熱交換室(熱交換室)
62 右熱交換室(熱交換室)
64 後熱交換室(熱交換室)
66 上熱交換室(熱交換室)
70 スリット(開放口)
76 温風ファン
78 温風モータ
82 操作パネル(運転手段)

Claims (3)

  1. 木質ペレットが燃焼されて空気が加熱される燃焼室と、
    前記燃焼室の外側に設けられ、空気が前記燃焼室において加熱された空気との間で熱交換されて加熱される熱交換室と、
    外部の空気の温度が所定温度未満である際に、自動的に運転モードを温風モードにすることで、温風ファンを作動させて前記熱交換室において加熱された空気を外部に吹出すと共に、外部の空気の温度が所定温度以上である際に、自動的に運転モードを輻射モードにすることで、前記温風ファンを停止させて前記熱交換室において加熱された空気を外部に放出する運転手段と、
    を備える木質ペレット燃焼装置。
  2. 前記熱交換室を上側に開放する開放口を備える請求項1記載の木質ペレット燃焼装置。
  3. 前記運転手段が操作されて運転モードを温風モードと輻射モードとに切り替える請求項1又は請求項2記載の木質ペレット燃焼装置。
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