JP6342926B2 - 芝移植・栽培用シート - Google Patents
芝移植・栽培用シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP6342926B2 JP6342926B2 JP2016026046A JP2016026046A JP6342926B2 JP 6342926 B2 JP6342926 B2 JP 6342926B2 JP 2016026046 A JP2016026046 A JP 2016026046A JP 2016026046 A JP2016026046 A JP 2016026046A JP 6342926 B2 JP6342926 B2 JP 6342926B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- turf
- dwarf
- lawn
- cultivation
- champion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 42
- 244000025254 Cannabis sativa Species 0.000 claims description 16
- 238000002054 transplantation Methods 0.000 claims description 13
- CRQQGFGUEAVUIL-UHFFFAOYSA-N chlorothalonil Chemical compound ClC1=C(Cl)C(C#N)=C(Cl)C(C#N)=C1Cl CRQQGFGUEAVUIL-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 8
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 21
- 241001241702 Cynodon dactylon x Cynodon transvaalensis Species 0.000 description 16
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 13
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 12
- 239000000463 material Substances 0.000 description 12
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 8
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 8
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 5
- 230000000877 morphologic effect Effects 0.000 description 5
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 4
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 4
- 239000004576 sand Substances 0.000 description 4
- 239000002689 soil Substances 0.000 description 4
- 238000004659 sterilization and disinfection Methods 0.000 description 4
- 238000005406 washing Methods 0.000 description 4
- 239000002028 Biomass Substances 0.000 description 3
- 229920000742 Cotton Polymers 0.000 description 3
- 241000219146 Gossypium Species 0.000 description 3
- 241001494496 Leersia Species 0.000 description 3
- 238000003892 spreading Methods 0.000 description 3
- 230000007480 spreading Effects 0.000 description 3
- 244000052363 Cynodon dactylon Species 0.000 description 2
- 208000026487 Triploidy Diseases 0.000 description 2
- 238000013461 design Methods 0.000 description 2
- 238000011161 development Methods 0.000 description 2
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 2
- 241000894007 species Species 0.000 description 2
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 2
- 238000009966 trimming Methods 0.000 description 2
- 241000339490 Brachyachne Species 0.000 description 1
- 241000195493 Cryptophyta Species 0.000 description 1
- 241001278055 Cynodon transvaalensis Species 0.000 description 1
- 241000196324 Embryophyta Species 0.000 description 1
- 208000035199 Tetraploidy Diseases 0.000 description 1
- 241000981595 Zoysia japonica Species 0.000 description 1
- 230000000844 anti-bacterial effect Effects 0.000 description 1
- 239000003899 bactericide agent Substances 0.000 description 1
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 238000009395 breeding Methods 0.000 description 1
- 230000001488 breeding effect Effects 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000007598 dipping method Methods 0.000 description 1
- 238000007667 floating Methods 0.000 description 1
- 239000002917 insecticide Substances 0.000 description 1
- 230000009545 invasion Effects 0.000 description 1
- 238000007726 management method Methods 0.000 description 1
- 230000035772 mutation Effects 0.000 description 1
- 239000004745 nonwoven fabric Substances 0.000 description 1
- 230000035699 permeability Effects 0.000 description 1
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 1
- 230000008569 process Effects 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
- 238000009331 sowing Methods 0.000 description 1
- 238000005507 spraying Methods 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000013585 weight reducing agent Substances 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
- 239000002759 woven fabric Substances 0.000 description 1
- 238000013316 zoning Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
- Cultivation Of Plants (AREA)
Description
したがって本発明は、少なくとも以下の発明に関する:
[1]芝のほふく茎をほぐし少なくとも2つのネットに保持せしめた芝移植・栽培用シートであって、前記芝がハイブリッド・バミューダグラスである芝移植・栽培用シート。
[2]前記芝のほふく茎が2つのネットの間に挟持されて保持されている前記[1]に記載の芝移植・栽培用シート。
[3]ハイブリッド・バミューダグラスが、ウルトラドワーフ、ティフグリーン、ティフドワーフ、ティフウェイ(419)及びティフウェイIIからの1種又は2種以上を含む、前記[1]又は[2]に記載の芝移植・栽培用シート。
[4]ハイブリッド・バミューダグラスがウルトラドワーフを含む前記[3]に記載の芝移植・栽培用シート。
[5]ウルトラドワーフがチャンピオンドワーフ、ミニバーディー、フロラドワーフ、MSスプリーム及びティフイーグル等からの1種又は2種以上を含む、前記[4] に記載の芝移植・栽培用シート。
[6]ウルトラドワーフがチャンピオンドワーフである前記[5]に記載の芝移植・栽培用シート。
[7]芝生の上で行われるボール競技の競技場の芝生又は公園あるいは庭園の芝生について予め設計された表面形状を、芝生の生育後にも保持する芝生の植栽方法であって、
芝のほふく茎をほぐし少なくとも1つのネットに保持せしめた芝移植・栽培用シートであって、前記芝がハイブリッド・バミューダグラスである芝移植・栽培用シートにより、前記競技場又は公園あるいは庭園の芝生を生育させる予定地の少なくとも一部に芝を移植すること、
移植された芝を生育せしめること、
を含む芝生の植栽方法。
[8]前記芝のほふく茎が2つのネットの間に挟持されて保持されている前記[7]に記載の方法。
[9]ボール競技の競技場がゴルフ場、サッカー場、ラグビー場、ホッケー場又は野球場である前記[7]又は[8]に記載の方法。
[10]ボール競技の競技場がゴルフ場である前記[9]に記載の方法。
[11]ハイブリッド・バミューダグラスがウルトラドワーフを含む前記[7]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[12]ウルトラドワーフがチャンピオンドワーフ、ミニバーディー、フロラドワーフ、MSスプリーム及びティフイーグルからの1種又は2種以上を含む、前記[11]に記載の方法。
[13]ウルトラドワーフがチャンピオンドワーフである前記[12]に記載の方法。
[14]ボール競技の競技場がゴルフ場であり、ハイブリッド・バミューダグラスとしてチャンピオンドワーフが用いられる前記[7]に記載の方法。
の形成・維持を容易に行うことができる。
理論に束縛されるものではないが、芝移植・栽培用シートは、自在に変形し得るネットを用いているため予め設計された表面形状に対する追従性に優れるばかりでなく、芝としてドワーフ種であるハイブリッド・バミューダグラスを採用することにより、必要な刈り込みの回数を少なくして芝刈り機等の重機の重量による表面形状への影響を軽減することができるため、表面形状の形成・維持及び転がるボールの速度の減衰が阻害されにくい芝面の形成・維持が容易に行えるのである。このような特性により、本発明の芝移植・栽培用シートによれば、芝が生育する期間中あるいは生育後にスポーツ競技等によって芝がダメージを受けた場合において、重機による作業を可能ならしめるといった効果も奏する。
芝生を植栽する施工において所望の表面形状を形成するためには、施工地点の表面形状に追従し、さらに表面形状を所望の期間にわたり維持することが必要である。理論に束縛されるものではないが、施工時の追従性に関係する芝の形態上の主たる特性としてストロン直径(ほふく茎の直径)と節間の長さが考えられ、副次的な特性として葉幅と葉身長(葉長)が考えられる。すなわち、ストロン直径及び節間が小さい芝の苗においては、アンジュレーションの維持及び追従性により優れると考えられる。苗がより変形しやすく柔軟性に富み、当該苗が、接しているか又は近傍に存在する外部の形状に追従しやすいためである。
これらの観点に鑑み、ティフウェイ(419)と同様な形態的な特徴をストロン直径及び節間について有するティフグリーン、ティフドワーフは、ティフウェイ(419)と同等のアンジュレーションへの追従性を有し、それらのアンジュレーションへの追従性は従来技術において用いられる芝を上回ると考えられる。同様な観点から、上記各芝品種と同様な形態的な特徴をストロン直径及び節間について有するチャンピオンドワーフ以外のウルトラドワーフ(ミニバーディー、フロラドワーフ、MSスプリーム及びティフイーグル)に分類される芝についても、アンジュレーションへの追従性はティフウェイ(419)等の上記各芝品種と同等であり、それらのアンジュレーションへの追従性も従来技術において用いられる芝を上回ると考えられる。
表面形状の維持に関係する芝の形態上の特性としては、単位面積当たりのバイオマス量(クッション性)が考えられる。バイオマス量が大きい方が、クッションにより優れるため、追従により一旦形成された所望の表面形状が、芝生を管理するより長い期間にわたり維持されるためである。
アンジュレーションの維持についても、本発明に用いられるハイブリッド・バミューダグラス、とくにウルトラドワーフ、ティフグリーン、ティフドワーフ、ティフウェイ(419)及びティフウェイII、なかんずくウルトラドワーフ(チャンピオンドワーフ、ミニバーディー、フロラドワーフ、MSスプリーム及びティフイーグル)は、従来技術において用いられる芝を上回ると考えられる。
このように、ハイブリッド・バミューダグラスを用いる本発明により、芝生を形成する場所における所望の表面形状を従来技術より効率的に形成し、かつより長期にわたり維持し得る資材・方法が提供されるのである。
なお、本明細書において「表面形状を維持する」とは、アンジュレーションと称される起伏を有する表面やほぼフラットな表面が、企図された形状に実質的に維持されることを意味する。例えば、競技場や公園・庭園の表面が、実用的に問題のない程度に維持されることを意味する。
上記のとおり本発明は、芝のほふく茎をほぐし少なくとも2つのネットに保持せしめた芝移植・栽培用シートであって、前記芝がハイブリッド・バミューダグラスである芝移植・栽培用シートに関する。
図1に本発明の芝移植・栽培用シートの例を断面図で示す。ほふく茎1はハイブリッド・バミューダグラスのほふく茎であり、2及び3は上下のネットを示す。上下のネットいずれも木綿製であってよく、ネットの目の大きさは1.0cm角であってよく、前記上下のネット2及び3の間にほふく茎1を挟んでロール状に巻いて保存及び運搬をしてよい(図2。10はロール状に巻いた本発明の芝移植・栽培用シートを示す。)。ネットまたはシートのサイズ(長さ及び幅)は使用場所、施工地の表面の形状及び/又は使用目的に応じて変更可能であり、施工地の表面の形状に合わせて切断してもよい。
本発明の芝移植・栽培用シートの大きさは、通常の短冊状切り芝の大きさが30cm×37cm程度であるのに対し、はるかに長い帯状の形状である。本発明の芝移植・栽培用シートの大きさは本発明の目的を達成する限りにおいてとくに限定されないところ、約1m×約50mであり、好ましくは約1.15m×約46m(正味50m2)程度であるが、使用目的に応じて適宜改変してよい。
本発明の芝移植・栽培用シートにおいて、芝を保持することができるものであればネットの目の大きさはとくに限定されず、例えば約1cm2〜約4cm2(例えば1.8cm×1.8cm)であってよい。
前記目の形状も限定されずほぼ正方形の形状及び矩形状等の多角形が例示される。またネットの目の大きさ及び形状は必ずしも均一でなくてよく、例えば前記の大きさ及び形状のものがそれぞれ混在していてもよい。
本発明の芝移植・栽培用シートのうち、ネットを1つのみ用いるものにおいては、比較的大きめの目を有するネットであってよい。ネットを1つのみ用いる本発明の芝移植・栽培用シートにおける目の大きさは、例えば約1cm2〜約4cm2(例えば1.8cm×1.8cm)であってよい。この場合、ほふく茎をその一部がネットに絡め、またほふく茎の実質的に全体が少なくとも一部の他のほふく茎と相互に絡まり合うような状態にすることにより、ほふく茎をネットに保持することができる。ここで「芝を保持する」とは、ネットに保持せしめた芝が、その後の製造工程、運搬工程及び施工時において2つのネットを用いて挟持する場合と実質的に同程度であることを意味する。
ネットを2つ用い該2つのネットの間にほふく茎が挟持されて保持されている本発明の芝移植・栽培用シートにおいては、ほふく茎はネットの目の大きさにかかわらず2つのネットの間に挟持されて保持されるため、ネットの目の大きさの自由度はより高い。したがって、ネットを2つ用いる本発明の芝移植・栽培用シートにおける目の大きさは、例えば約1cm2〜約4cm2(例えば1.8cm×1.8cm)であってよい。芝のほふく茎をほぐし、2つのネットの間に挟持する挟持の仕方も、移植後の芝の生育が阻害されず、また本発明の目的が達成されればとくに限定されない。
本発明の芝移植・栽培用シートにおけるハイブリッド・バミューダグラスは、本発明の目的を達成するものであればとくに限定されないところ、ハイブリッド・バミューダグラスが、ウルトラドワーフ、ティフグリーン、ティフドワーフ、ティフウェイ(419)及びティフウェイIIからの1種又は2種以上を含むものは好ましく、ウルトラドワーフを含む本発明の芝移植・栽培用シートはより好ましい。
-非常に密度の高い芝生を形成する
-地下茎の発達が旺盛であるためクッション性が高い(押圧によるダメージ自体が少ない)
-葉幅が細く、きめの細かい芝生を形成する
-垂直方向への伸長は遅いが、横方向への伸長は速いため工期を短くできる
-雑草や藻類の侵入が少ない
前記ボール競技の競技場として、ゴルフ場、サッカー場、ラグビー場、ホッケー場及び野球場が例示される。
公園あるいは庭園には通常の公園・庭園のほか、学校、幼稚園・保育園等の教育施設の校庭・園庭が包含される。
なお、本発明の芝移植・栽培用シートはゴルフ場のみに適用場面が限定されるものではない。本発明の芝移植・栽培用シートは、芝生の表面がフラットであることが企図される施設にも好適に用いることができるためである。すなわち、本発明の芝移植・栽培用シートは、ゴルフ以外の競技場又は公園あるいは庭園にも好適に用いられる。
2つのネットを用いる場合は、製造現場又は植栽現場において、床面あるいは植栽地に延展して静置したネットに、所望の個体数のほぐされた苗をほぼ均等な密度になるように置き、上からもう1つのネットをかぶせてよい。又は延展したネット上にほぐされた苗をほぼ均等な密度になるように置いてもよい。2つのネットの少なくとも一方に、さらに他の1つ以上のネットを重ねてもよい。
保持される芝の密度(苗量)は、約100g/m2〜約500g/m2であってよい。なお、ほふく茎を完全にほぐすことにより該ほふく茎に付着していた土壌は脱落するところ、高圧洗浄等の洗浄を行うことは一層の軽量化に資するため好ましい。また、噴霧・浸漬等により、各種殺菌剤・殺虫剤による消毒処理を行うことも植栽後のより健全な生育に資するため好ましい。一方、校庭用や公園用等においては消毒処理を行わないことも好ましい。本発明の芝移植・栽培用シートによる芝の移植は、通常ロール状で提供される同シートを所望の場所に延展し、目土施工(目土掛け)を行えばよく、10,000m2程度の場所について1日〜2日で施工を完了することができる。その後の芝の生育は、本技術分野において通常行われる方法に従うことができる。
また、本発明は以下の方法にも関する:
芝生の上で行われるボール競技の競技場の芝生又は公園あるいは庭園の芝生について予め設計された表面形状を、芝生の生育後にも保持する芝生の植栽方法であって、
芝のほふく茎をほぐし少なくとも1つのネットに保持せしめた芝移植・栽培用シートであって、前記芝がハイブリッド・バミューダグラスである芝移植・栽培用シートにより、前記競技場又は公園あるいは庭園の芝生を生育させる予定地の少なくとも一部に芝を移植すること、
移植された芝を生育せしめること、
を含む芝生の植栽方法。
本発明の方法には、芝生の施工現場において芝の苗を撒き、その上に1つ又は2つ以上のネット又はシートを広げて該撒かれた苗にかぶせ、苗を保持する植栽方法も包含される。本発明の方法によれば、用いられるネット又はシートの枚数にかかわらず、ネット又はシートを広げて苗を保持する工程において、ネット又はシートを当該場所の地形(アンジュレーションやフラットな地形)に合わせて張ることができる。芝のほふく茎が2つのネットの間に挟持されて保持されている(2重ネット)芝移植・栽培用シートを用いる本発明の方法は、植栽時に苗の脱落がより少ないばかりでなく、コスト及び作業時間等における優位性があるため好ましい。上記2重ネットを用いる態様においては、ネット又はシートを地形に合わせて張ることがより容易かつ正確に行える利点もある。
公園あるいは庭園には通常の公園・庭園のほか、学校、幼稚園・保育園等の教育施設の校庭・園庭が包含される。
したがって、ボール競技の競技場がゴルフ場であり、ハイブリッド・バミューダグラスとしてチャンピオンドワーフが用いられる本発明の方法はとくに好ましい。
またボール競技の競技場がゴルフ場であり、ハイブリッド・バミューダグラスとしてチャンピオンドワーフが用いられる本発明の方法は好ましい。この場合、芝のほふく茎が2つのネットの間に挟持されて保持されている芝移植・栽培用シートを用いる本発明の方法はより好ましい。
[実施例1]ウルトラドワーフ(チャンピオンドワーフ)を用いた本発明の芝移植・栽培用シート
芝(チャンピオンドワーフ)のほふく茎を完全にほぐし、高圧洗浄・噴霧消毒処理をした後、2枚の木綿ネットの間に挟み本発明の芝移植・栽培用シートを製造した。供試された芝の密度(苗量)は、約300g/m2であった。
同様な方法により、他のハイブリッド・バミューダグラス(ミニバーディー、フロラドワーフ、MSスプリーム及びティフイーグル等)についても本発明の芝移植・栽培用シートを製造することができる。
関東地方にあるゴルフ場において、チャンピオンドワーフを用いて形成された芝面におけるゴルフボールの転がり(グリーンスピード)を測定した(2013年4月〜8月)。
スティンプメーターを用い、一定の高さ26.06cmから一定の角度(20度)において放出されたゴルフボールの転がる距離を測定してゴルフボールの転がりの指標とした。
その結果、本発明の芝移植・栽培用シートを用いて形成された芝面における計測距離は9.0ftであり、USGA(全米ゴルフ場協会)による一般のゴルフ場についてのパッティンググリーンのスピードを評価する評価区分において、最も優れた「速い」区分(表1)に相当するものであった。
したがって本発明の芝移植・栽培用シートを用いて形成された芝面におけるゴルフボールの転がりは、極めて優れていることが明らかである。
関東地方にあるゴルフ場において、チャンピオンドワーフを用いて形成された芝生のアンジュレーション維持能の指標として、単位面積当たりのバイオマス量(クッション性)を測定した(2013年4月〜8月)。
その結果、チャンピオンドワーフ5を用いて形成された芝面における地下茎を含む根域の厚みは、それぞれ8.3mm及び13.8mmであり、ゾイシア等を用いた芝生をはるかに上回る厚みが得られた。地下茎及び根からなる根域の量(体積)も顕著に多かった(図3の右側)。
したがって本発明の芝移植・栽培用シートを用いて形成された芝面におけるアンジュレーション維持能、すなわち芝移植前の表面形状を維持する特性は、極めて優れていることが推測された。
なお図3においてティフドワーフ4についても併せて示した(図3の左側)。ティフドワーフ4もゾイシア等を用いた芝生を上回る厚みが得られた。
米国の8ヶ所(テキサス州の2ヶ所、アラバマ州の2ヶ所、アリゾナ州の1ヶ所、ミズーリー州の1ヶ所、カリフォルニア州の1ヶ所及びフロリダ州の1ヶ所)において、チャンピオンドワーフの生育について試験を行った(2003年)。
その結果、チャンピオンドワーフを用いて形成された芝における生育指標(葉幅、葉身長、ストロン直径及び節間)の数値は表2に示すとおりであり、極めて矮性であった。また、チャンピオンドワーフの成長点は葉頂から1/3付近の低位置に存在するため、一層の低刈りが可能であることが明らかになった。
したがって本発明の芝移植・栽培用シートを用いて形成された芝面における低刈り耐性能は、極めて優れていることが推測された。
1.目的:
アンジュレーション(不陸)のある斜面地において本発明を実施し、アンジュレーションへの追従性を比較例との対比により明らかにする。
2.試験場所:株式会社ニチノー緑化 技術センター
3.実施日:2015年11月6日
4.材料と方法:
下記表3に示す品種を用いた。ティフウェイ(419)とチャンピドワーフは本発明の実施例である。比較例として、コモンバミューダである武蔵を用いた。 芝苗量は、いずれの品種についても実用量とした。すなわち、ティフウェイ(419)と武蔵については150g/m2とし、チャンピドワーフについては250g/m2とした。芝苗量とアンジュレーションへの追従性との間は負の相関がある。
各品種において、1重ネットと2重ネットを用いる区を設けた。1重ネット試験区は上記[7]の本発明の実施例であり、2重ネット試験区上記[1]の本発明の実施例である。
各区あたり2m2の面積(2m×1m)を取り、上記芝苗量にて施工した。
試験区の配置は下図のとおりであった。図の左右が北と南の方角である。
2重ネットを用いる区においては、試験区外でネット(目の大きさ:1.8cm×1.8cm)を敷均した上に芝苗を撒き、さらにその上からネット(目の大きさ:1.8cm×1.8cm)をかぶせ、2重のネットを両方とも合わせて一旦巻き取り(ゴーローン製品と同じ形状にし)、試験区で延展した(図5)。すなわち、2重ネットを用いる区においてはゴーローン(登録商標)の製造に相当する実作業を行い、製造されたゴーローン(登録商標)に相当する部材を処理したことになる。その後重機により目砂を行った。
下記表4に、パネラーによるコメントと併せて示す。表中、「419」はティフウェイ(419)を、「チャンピオン」はチャンピオンドワーフを表す。
いずれの区においても、アンジュレーションに追従した。したがって、本発明について、1重ネットを用いたる方法においても十分な効果と実用性が認められた。
品種間においては、差がみられた。すなわち、ティフウェイ(419)(ハイブリッドバミューダグラス)を用いた区(本発明)においては、比較例である武蔵(コモンバミューダ)を用いた区よりアンジュレーションへの追従性は明らかに高く、チャンピオンドワーフを用いた区(本発明)においてはさらに優れたアンジュレーションへの追従性が認められた。すなわち、アンジュレーションへの追従性はチャンピオンドワーフ(本発明)、ティフウェイ(419)(ハイブリッドバミューダグラス)(本発明)、武蔵(コモンバミューダ)の順に高く、本発明の資材及び方法は、比較例である従来技術を顕著に上回る効果を奏することが明らかになった。
また、施工性についても同様な傾向が明らかに認められ、チャンピオンドワーフ(本発明)、ティフウェイ(419)(ハイブリッドバミューダグラス)(本発明)、武蔵(コモンバミューダ)の順に優れていた。
上記のようにアンジュレーションへの追従性はチャンピオンドワーフ(本発明)が最も優れていた。このことは、チャンピオンドワーフを処理した区においては他の区より芝苗量が多くアンジュレーション維持がなされにくい条件であったにもかかわらずとくに優れたアンジュレーションへの追従性を示したことを考慮すると、本発明においてチャンピオンドワーフを用いる態様は、極めて優れた効果を少なくともアンジュレーションへの追従性について奏することが明らかである。
本試験に供試した3種の芝の形態を比較して顕著に認められる差異は、ストロン直径(ほふく茎の直径)と節間に少なくとも存在する。すなわち、ストロン直径及び節間ともに、武蔵、ティフウェイ(419)、チャンピオンドワーフの順に小さく(すなわち武蔵>ティフウェイ(419)>チャンピオンドワーフ)、このことがアンジュレーションへの追従性に影響したと推察される。したがって、ティフウェイ(419)(ストロン直径:約0.45mm、節間長:約25mm)と同様な形態的な特徴をストロン直径及び節間長について有するティフグリーン(それぞれ0.48mm、28.3mm)、ティフドワーフ(それぞれ0.41cm、24.8mm)においても、ティフウェイ(419)と同様なアンジュレーションへの追従性が示されると考えられる(表5)。
さらに、ティフウェイ(419)と同様な形態的な特徴をストロン直径及び節間長について有し、葉長はティフウェイ(419)より短い他のウルトラドワーフ(ミニバーディー、フロラドワーフ、MSスプリーム及びティフイーグル)に分類される芝については、アンジュレーションへの追従性はティフウェイ(419)と同等以上であると考えられる(表5)。
2・・・上網
3・・・下網
4・・・ティフドワーフ
5・・・チャンピオンドワーフ
10・・・芝移植・栽培用シート
Claims (12)
- 芝のほふく茎をほぐし少なくとも2つのネットに保持せしめた芝移植・栽培用シートであって、前記芝がウルトラドワーフであり、保持される芝の密度(苗量)が100g/m 2 〜500g/m 2 である芝移植・栽培用シート。
- 前記芝のほふく茎が2つのネットの間に挟持されて保持されている請求項1に記載の芝移植・栽培用シート。
- 保持される芝の密度(苗量)が250g/m 2 〜500g/m 2 である請求項1又は2に記載の芝移植・栽培用シート。
- ウルトラドワーフがチャンピオンドワーフ、ミニバーディー、フロラドワーフ、MSスプリーム及びティフイーグルからの1種又は2種以上を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の芝移植・栽培用シート。
- ウルトラドワーフがチャンピオンドワーフである請求項4に記載の芝移植・栽培用シート。
- 芝生の上で行われるボール競技の競技場の芝生又は公園あるいは庭園の芝生について予め設計された起伏を有する表面形状を、芝生の生育後にも保持する芝生の植栽方法であって、
芝のほふく茎をほぐし、少なくとも1つのネットに保持せしめた、保持される芝の密度(苗量)が100g/m 2 〜500g/m 2 である芝移植・栽培用シートであって、前記芝がウルトラドワーフである芝移植・栽培用シートにより、前記競技場又は公園あるいは庭園の芝生を生育させる予定地の少なくとも一部に、前記予め設計された起伏を有する表面形状が形成されるように芝を移植すること、
移植された芝を、前記予め設計された起伏を有する表面形状を維持しつつ生育せしめること、
を含む芝生の植栽方法。 - 保持される芝の密度(苗量)が250g/m 2 〜500g/m 2 である請求項6に記載の方法。
- 前記芝のほふく茎が2つのネットの間に挟持されて保持されている請求項7に記載の方法。
- ボール競技の競技場がゴルフ場である請求項8に記載の方法。
- ウルトラドワーフがチャンピオンドワーフ、ミニバーディー、フロラドワーフ、MSスプリーム及びティフイーグルからの1種又は2種以上を含む、請求項9に記載の方法。
- ウルトラドワーフがチャンピオンドワーフである請求項10に記載の方法。
- ボール競技の競技場がゴルフ場であり、ウルトラドワーフとしてチャンピオンドワーフが用いられる請求項7に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015026432 | 2015-02-13 | ||
JP2015026432 | 2015-02-13 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016152803A JP2016152803A (ja) | 2016-08-25 |
JP6342926B2 true JP6342926B2 (ja) | 2018-06-13 |
Family
ID=56760353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016026046A Active JP6342926B2 (ja) | 2015-02-13 | 2016-02-15 | 芝移植・栽培用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6342926B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2572652B2 (ja) * | 1989-08-06 | 1997-01-16 | 山陽芝生株式会社 | 移植用マット状芝及びその製造方法並びに移植方法 |
JPH05268830A (ja) * | 1991-11-15 | 1993-10-19 | Sanyo Shibafu Kk | 芝ランナーの渦巻ロール製品 |
AU2006304159B2 (en) * | 2005-10-14 | 2012-09-06 | Archer-Daniels-Midland Company | Fertilizer compositions and methods of using |
-
2016
- 2016-02-15 JP JP2016026046A patent/JP6342926B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016152803A (ja) | 2016-08-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6329313B1 (ja) | 柑橘類の栽培方法 | |
JP6250861B1 (ja) | 苗木の生産方法 | |
Christian et al. | Agronomy of miscanthus | |
Duble | Turfgrasses: Their management and use in the southern zone | |
US20140075604A1 (en) | Method for making a turf of stoloniferous or rhizomatous plant species | |
CN102668830A (zh) | 一种天然草与人造草混合系统草坪建植方法 | |
JP6357445B2 (ja) | 農村における畦畔法面での二重ネット工法によるシバ植栽方法 | |
JPH07207614A (ja) | 芝舗装構造およびその施工法 | |
JP6342926B2 (ja) | 芝移植・栽培用シート | |
CN104956903A (zh) | 一种薯藤冬眠育苗法 | |
Irizarry et al. | Early yield of five cacao families at three locations in Puerto Rico12 | |
KR20110070626A (ko) | 억새의 대량 증식 방법 | |
HOSSAIN | EFFECT OF LEAF CUTTING ON GROWTH AND YIELD OF MORDERN AMAN RICE VARIETIES | |
CN105210682A (zh) | 一种提高圆冠榆抗逆性的高位嫁接整形修剪培育方法 | |
JP2006503593A (ja) | カーペット型の芝生栽培用フィルム | |
JP6881721B1 (ja) | リンドウの栽培方法 | |
Mika et al. | Intensive plum orchard with summer training and pruning | |
Cantaluppi et al. | Replicated Asparagus cultivar evaluation 2007-2012 | |
JP4129416B2 (ja) | 花卉の育苗方法及び栽培方法 | |
Anderson et al. | Rootstock effects on growth and productivity of'Montmorency'sour cherry | |
CN110754230A (zh) | 一种簸箕柳高产营林的简易扦插育苗方法 | |
USPP27565P3 (en) | Eremochloa ophiuroides (Munro) Hack plant named ‘SS-0607’ | |
Whidden | Commercial blueberry production methods in Hillsborough County | |
Kosina | Orchard performance of some new plum rootstocks in the Czech Republic | |
Gross | Looking kindly at kikuyugrass |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170920 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20171012 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20180124 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180201 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180328 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20180328 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180515 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180517 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6342926 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |