JP6342679B2 - 位置検出装置 - Google Patents
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Description
エンコーダ部101は、スケール102と、このスケール102に対して相対移動可能に設けられた検出ヘッド部103と、で構成される。スケールか検出ヘッド部かのいずれかに測定対象物が取り付けられ、測定対象物の変位や位置の測定が行われる。
検出ヘッド部103は、スケール102に対して相対変位可能であり、スケール102に対する相対変位に応じて信号を出力する。スケール102に対する相対変位を検出する方式としては、光電式、磁気式、電磁誘導式、静電容量式などがある。光電式エンコーダを例にすると、スケール102に一定ピッチ(一定周期)でスリットが設けられ、検出ヘッド部103にはスケール102からの反射光または透過光を受光する受光素子アレイ(不図示)が設けられる。以後の説明のため、スリットのピッチ(周期)をλで表わす。
互いに90度位相差を有するA相信号とB相信号とが得られるので、検出ヘッド部103の動きの方向もわかる。例えば、A相信号とB相信号とを図3に示すような円形のリサージュ図形10にプロットしたとすれば、検出ヘッド部103の移動方向に応じて点の移動方向(右回転か左回転か)が違ってくる。例えば、スケール102が直線形状である場合、検出ヘッド部103が右にλ移動したら上位カウンタ120を一つカウントアップ、検出ヘッド部103が左にλ移動したら上位カウンタ120を一つカウントダウンする。なお、上位カウンタ120は、電源のオンオフによってカウント値がリセットされるようになっていてもよい。
POS=HOD×2^16+IPD
レジスタ部160は、原点トリガ信号をトリガとして上位カウンタ120のカウント値および内挿部130からの内挿値をラッチする。
レジスタ部160は、上位カウンタ120のカウント値をラッチする上位ラッチ部161と、内挿部130からの内挿値をラッチする下位ラッチ部162と、を有する。上位ラッチ部161でラッチした値をHODLで表わし、下位ラッチ部162でラッチした値をIPDLで表わすとする。(ラッチされた値であることを下付のLで示した。)
上位ラッチ部161でラッチしたHODLと下位ラッチ部162でラッチしたIPDLとを合成すれば原点位置(ORG)が求まる。
ORG=HODL×2^16+IPDL
すなわち、減算手段190によって次のように減算処理すればよい。
DIS=POS−ORG
図5の下段を参照されたい。
例えば、直線状のスケール102に沿って左から右に検出ヘッドを一定速度で移動させたと考えてほしい。このときに、正弦波形のB相信号が図5の下段のように得られたとする。図5では、2周期分の信号を示している。周期が変わるタイミングで上位カウンタ120がカウントアップされる。ここでは、上位カウンタ120のカウンタ値HODが4から5にカウントアップしたとする。
すなわち、本発明の目的は、再現性が高い原点位置設定を可能とする位置検出装置を提供することにある。
対象物の変位に応じて周期性のアナログ信号を出力するとともに全測長範囲の中で一回だけ立ち上がる原点信号を出力するエンコーダ部と、前記アナログ信号の1周期ごとにカウントアップまたはカウントダウンする上位カウンタと、前記アナログ信号の1周期内を内挿する内挿部と、を備え、前記上位カウンタのカウント値と前記内挿部による内挿値とを合成して対象物の位置を検出する位置検出装置であって、
前記上位カウンタのカウント値を前記原点信号に応じてラッチする上位ラッチ部と、
前記内挿部による内挿値を前記原点信号に応じてラッチする下位ラッチ部と、
前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)と前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)とに基づいて補正原点を設定する補正原点設定部と、を備え、
前記補正原点設定部には、所定の演算によって算出され、ゼロから1周期内のいずれかの値として設定される補正境界値(BOD)が予め設定されており、
前記補正原点設定部は、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)と前記補正境界値(BOD)との大小比較に基づいて前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)を補正し、この補正後の値を原点とする
ことを特徴とする。
前記補正原点設定部は、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)がゼロと補正境界値(BOD)との間であれば、前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)を原点とし、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)が補正境界値(BOD)を超えている場合には、前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)に1を加算した値を原点とする
ことが好ましい。
前記補正原点設定部は、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)が補正境界値(BOD)を超えている場合には、前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)を原点とし、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)がゼロと補正境界値(BOD)との間であれば、前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)から1を減算した値を原点とする
ことが好ましい。
原点信号に従って前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)と前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)と原点情報とするとき、
複数の原点情報の平均値または中央値に半周期に相当する長さを加算し、内挿値に相当する桁だけを抽出した値を補正境界値とした
ことが好ましい。
前記エンコーダ部のエンコーダパターンの設計値から求められる前記上位カウンタのカウント境界位置と、設計上の原点信号発生位置と、の距離をDとし、このDを内挿値に置き換えた値を下位ビットデータXとするとき、
前記下位ビットデータXに半周期に相当する長さを加算し、内挿値に相当する桁だけを抽出した値を補正境界値とした
ことが好ましい。
原点信号に従って前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)と前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)と原点情報とするとき、
複数の原点情報を取得した結果、原点情報のバラツキが1周期に相当する長さを超えている場合には、エラー報告を行う
ことが好ましい。
すなわち、原点としては、上位カウンタ120のカウンタ値HODだけをラッチするようにしてしまえばよい。図6を参照すると、原点信号が一定の位置で発せられた場合、原点トリガ信号の遅延が1周期内に収まっていれば上位カウンタ120のカウンタ値HODは同じ(HOD=5)である。原点として上位カウンタ120のカウント値だけをラッチする構成を機能ブロック図として表わすと例えば図7のようになる。下位桁である内挿値IPDは原点設定に使用しないとすれば(内挿値に相当する下位桁を総てゼロにすれば)、原点ORGは常に一定の位置になる。リサージュ図形10の位相(偏角)でいうと、位相ゼロのところに原点が揃えられる。その結果として、高い再現性で原点を得られることになる、ように思える。
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
本発明の位置検出装置200に係る第1実施形態について説明する。
図9は、第1実施形態に係る位置検出装置200の機能ブロック図である。
図1との対比でいうと、レジスタ部160と原点記憶部180の間に補正原点設定部270を導入した点が新しい。
補正原点設定部270による処理(補正原点設定方法)を図10、図11、図12、図15のフローチャートを参照して説明する。
図11のフローチャートに示すように、本実施形態では原点を設定(ST500)するにあたって、上位カウンタ120のカウンタ値HODや内挿部130からの内挿値IPDを原点トリガ信号に応じてレジスタ部160でラッチ(ST300)するのであるが、これらラッチした値をそのまま原点として用いるのではなく、補正原点設定部270で補正(ST400)した値を原点として設定(ST500)するわけである。
ここで、補正処理(ST400)をするにあたっては、図10のフローチャートに示すように、補正境界値というものを予め用意しておく必要がある(ST100、ST200)。
そこで、まず、補正境界値の算出(ST100)について説明する。
補正境界値を算出するにあたって、補正のための基礎データを収集しておかなければならない。したがって、まず、原点情報を複数回取得する(ST110)。ここで、以後の説明のため、原点トリガ信号に従ってレジスタ部160でラッチされる上位カウンタ120のカウンタ値(HODL)および内挿部130による内挿値(IPDL)を「原点情報」と称することとする。(複数回といっても曖昧であろうから例を挙げるとすると、10回、20回、50回、100回などということになるが、下限や上限を殊更決める必要はない。)原点情報を複数回取得するにあたっては、検出ヘッド部103を左右に複数回往復移動させればよい。
ORG=HODL×2^16+IPDL
この時点で原点のバラツキが1ピッチ(1波長λ)を超えているような場合には(ST120:NO)、適切な補正はもはや不可能であり、この場合、エラー処理(ST170)で終了となる。
例えば、最大値と最小値との差をバラツキとしてもよいだろうし、標準偏差(σ)の6倍(6σ)をバラツキとしてもよいだろう。
(平均値を中央値に置き換えても作用効果は実質的に同等であると考えられる。)
この平均値をOAVGと表わすことにする。
ST140において、平均値OAVGのデータのうち内挿データに相当する下位ビットだけを抽出する。言い換えて、平均値OAVGのデータのうち上位カウンタ120のカウント値に相当する上位ビットを0にしても同じことである。この抽出した下位ビットデータをXとおくことにする。
そして、Yのうちの内挿データに相当する下位ビットだけを抽出する(ST160)。求まる値をBODとおく。このBODを補正境界値とする(ST160)。
図13を参照されたい。ST140において、平均値OAVGのデータのうち内挿データに相当する下位ビットだけを抽出して、これをXとおいた。このXを例示すると、例えば図13のようになる。ここでは、Xの値は半波長(λ/2)よりも小さい値であるとした。Xは、原点情報を平均した平均値の下位ビットであった。ということは、個々の計測で得られる原点情報は、Xを中心として前後に広がっていると考えることができる。ただし、ST120の判定により、原点情報のバラツキが1波長以下に保証されていることを思い起こされたい。したがって、個々の計測で原点情報にバラツキが生じるとしても、その幅はXに対してプラスマイナス半波長以内であろうと考えてよかろう。このことを考えると、Xに半波長(λ/2)を加えて、これを補正境界値(BOD)とすることの意味がご理解いただけよう。具体的には、このXに半波長(λ/2)分を加えてYとし(ST150)、Yのうちの下位ビットだけを抽出して補正境界値(BOD)とした(ST160)。この例では、YとBODとは同じである。
まず、原点情報をラッチするところはこれまでと同じである(ST300)。すなわち、原点トリガ信号に従ってレジスタ部160(上位ラッチ部161、下位ラッチ部162)が原点情報をラッチするわけである。そして、ラッチしたこの原点情報を補正して原点とするわけである(ST400)。
すでにST300において原点情報がラッチされている。すなわち、上位カウンタ120のカウンタ値(HODL)と、内挿部130の内挿値(IPDL)と、がそれぞれラッチされている。さて、HODLを仮の原点として設定する。つまり上位カウンタ120のカウント値だけを原点として用いるわけである。ただし、前述したように、運が悪ければ、原点位置が1ピッチ(λ)分違ってくることになる。そこで、補正境界値(BOD)を用いて補正する。
ラッチした内挿値(IPDL)が0(ゼロ)と補正境界値(BOD)との間にあれば(ST420:YES)、補正の必要はなく、仮原点、つまり、ラッチした上位カウンタ120のカウンタ値(HODL)をそのまま原点とする(ST430)。
もう少し正確に表現すると、ラッチした上位カウンタ120のカウンタ値(HODL)を用い、さらに、内挿値に相当する下位桁を総てゼロにする、ということであって、原点は次の値になる。
ORG=HODL×2^16+0000
ラッチした内挿値(IPDL)が0(ゼロ)と補正境界値(BOD)との間ではないとはどういう場合かというと、考えられるケースを図13と図14とにE1、E2、E3で例示してみた。
(原点情報はXを中心として1波長内にあるのであるから、E1、E2、E3の場合を考えれば十分である。)
これらは、上位カウンタ120のカウント境界からみて手前にある。
ラッチした内挿値(IPDL)が0(ゼロ)と補正境界値(BOD)との間ではないということは(ST420:NO)、ラッチした内挿値(IPDL)が補正境界値(BOD)を超えている(IPDL>BOD)、ということである。この場合、仮原点(=ラッチした上位カウンタ120のカウンタ値HODL)に1を加え(ST440)、これを原点とする。
もう少し正確に表現すると、ラッチした上位カウンタ120のカウンタ値(HODL)に1を加え、さらに、内挿値に相当する下位桁を総てゼロにする、ということであって、原点は次の値になる。
ORG=(HODL+1)×2^16+0000
このようにすれば、ST430の結果とST440の結果とは常に整合するであろう。これによって、原点は常に同じ位置となり、高い再現性をもって常に同じ原点が得られることになる。
原点ORGは、補正後の上位カウンタ120のカウント値HODOを用いて次のようになる。
ORG=HODO×2^16+0000
DIS=POS−ORG
POS=HOD×2^16+IPD
ORG=HODO×2^16
(1)内挿値のデータは細かくて分解能が高いものであるが、内挿値データも含めて原点に設定してしまうと、製品ごとあるいは計測ごとに原点がふらついてしまうという問題を生む。
この点、本実施形態においては原点(ORG)の値としては、内挿値に相当するデータは0000に揃えることとし、上位カウンタ120の値だけに基づいて原点を決めることとしている。
これにより、上位カウンタ120のカウント値の切り替わり境界が原点になる。
これにより、原点位置のバラツキがなくなり、原点設定の再現性が高まるという効果を奏する。
この点、本実施形態では、補正境界値(BOD)を予め設定してある。そして、原点情報としてラッチした内挿データ(IPDL)と補正境界値(BOD)との大小比較に基づいてラッチした上位カウンタ120のカウント値(HODL)の補正を行うこととしている。これによって、原点は常に同じ位置となり、高い再現性をもって常に同じ原点が得られるという効果を奏する。
これに対抗する考え方として、単純に、補正境界値をλ/2に設定してしまう、という考え方があるかもしれない。この考え方は単純な四捨五入であるが、原点トリガ信号の発生タイミングの分布領域がλ/2を跨がっているような場合には上手く機能しないであろう。
例えば図13をよく見てもらえるとその意味がよくわかるであろう。
本実施形態のように原点情報を複数回取得した上で平均値Xを求めるというのは手間が掛かるのであるが、高い再現性をもって常に同じ原点が得るという目的を考えると本実施形態のように補正境界値(BOD)を算出することには意義がある。
なお、原点が上位カウンタ120のカウント値のみで決定されることから、減算タイミングを工夫すると演算回数を減らせる。
図16に変形例を示す。
原点記憶部180には、補正後の上位カウンタ120のカウント値HODOを記憶させておけばよい。減算手段190によって、上位カウンタ120のカウント値HODから原点としてのHODOを先に減算してしまい、それから、絶対位置情報算出部240で原点を基準とする絶対位置情報DISを求めればよい。
DIS=(HOD−HODO)×2^16+IPD
第1実施形態では、スケール102に原点マークを設けておき、検出ヘッド部103が前記原点マークを検出すると検出ヘッド部103からZ相信号が出る、とした。
ここで、原点信号をどのように発生させるかは種々のバリエーションが有り得る。変形例2を図17に示す。
図17において、スケール支持部300と検出ヘッド支持部310とを互いに相対移動可能な状態で対向配置し、さらに、スケール支持部300でスケール102を支持し、検出ヘッド支持部310で検出ヘッド部103を支持する。
スケール支持部300に原点マーク301を設け、検出ヘッド支持部310に原点検出部320を配置する。そして、原点検出部320が原点マーク301を検出して原点信号(Z相信号)を出力する。
原点検出部320を検出ヘッド部103から分離し、原点マーク301もスケール102から分離したので、原点検出部320が原点マーク301を検出する方式を自由に選定することができる。例えば、原点検出部320としては、フォトインタラプタ、近接スイッチ、メカニカルスイッチ、などを用いることができるであろう。
図18に変形例3のフローチャートを示す。
第1実施形態においては、ラッチした内挿値(IPDL)が0(ゼロ)と補正境界値(BOD)との間にあれば(ST420:YES)、仮原点、つまり、ラッチした上位カウンタ120のカウンタ値(HODL)をそのまま原点とした(ST430)。また、ラッチした内挿値(IPDL)が補正境界値(BOD)を超えている(IPDL>BOD)場合には、仮原点(=ラッチした上位カウンタ120のカウンタ値HODL)に1を加えて(ST450)、これを原点とした。
この関係を逆にしても整合性がとれる。つまり、一つ手前のカウント境界を原点にする、ということである。
図18に示すように、ラッチした内挿値(IPDL)が0(ゼロ)と補正境界値(BOD)との間にあれば(ST420:YES)、仮原点(=ラッチした上位カウンタ120のカウンタ値HODL)から1を減じて(ST450)、これを原点とする。
また、ラッチした内挿値(IPDL)が補正境界値(BOD)を超えている(IPDL>BOD)場合には、仮原点、つまり、ラッチした上位カウンタ120のカウンタ値(HODL)をそのまま原点とする(ST460)。
上記第1実施形態においては、複数回取得した原点情報の平均値を算出し(ST110、ST130)、この平均値OAVGの下位ビットデータX(ST140)から補正境界値BODを演算で算出した(ST150、ST160)。この場合、原点情報を複数回取得したり(ST110)、平均値OAVGを求めたり(ST130)するのにやや手間が掛かるという問題がある。そこで、下位ビットデータXに相当する値を純粋にエンコーダ部101の設計値と演算とに基づいて求めることも考えられる。
前記名目原点の前後いずれかのカウント境界を原点ORGにしたいとする。
名目原点と原点ORGとの距離をDと表わせば、この距離Dも演算で求められる。そして、このDを内挿値に置き換えると、下位ビットデータXに相当する値となる。
一周期(λ)を2の16乗分の1の精度で内挿するとすれば、Xは次のようになる。
X=(2^16×D)/λである。
あとの処理(ST150、ST160)は前述の通りであり、このように補正境界値BODが設計値と演算とに基づいて求められる。
Claims (6)
- 対象物の変位に応じて周期性のアナログ信号を出力するとともに全測長範囲の中で一回だけ立ち上がる原点信号を出力するエンコーダ部と、前記アナログ信号の1周期ごとにカウントアップまたはカウントダウンする上位カウンタと、前記アナログ信号の1周期内を内挿する内挿部と、を備え、前記上位カウンタのカウント値と前記内挿部による内挿値とを合成して対象物の位置を検出する位置検出装置であって、
前記上位カウンタのカウント値を前記原点信号に応じてラッチする上位ラッチ部と、
前記内挿部による内挿値を前記原点信号に応じてラッチする下位ラッチ部と、
前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)と前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)とに基づいて補正原点を設定する補正原点設定部と、を備え、
前記補正原点設定部には、所定の演算によって算出され、ゼロから1周期内のいずれかの値として設定される補正境界値(BOD)が予め設定されており、
前記補正原点設定部は、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)と前記補正境界値(BOD)との大小比較に基づいて前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)を補正し、この補正後の値を原点とする
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1に記載の位置検出装置において、
前記補正原点設定部は、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)がゼロと補正境界値(BOD)との間であれば、前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)を原点とし、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)が補正境界値(BOD)を超えている場合には、前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)に1を加算した値を原点とする
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1に記載の位置検出装置において、
前記補正原点設定部は、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)が補正境界値(BOD)を超えている場合には、前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)を原点とし、
前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)がゼロと補正境界値(BOD)との間であれば、前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)から1を減算した値を原点とする
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の位置検出装置において、
原点信号に従って前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)と前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)とを原点情報とするとき、
複数の原点情報の平均値または中央値に半周期に相当する長さを加算し、内挿値に相当する桁だけを抽出した値を補正境界値とした
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の位置検出装置において、
前記エンコーダ部のエンコーダパターンの設計値から求められる前記上位カウンタのカウント境界位置と、設計上の原点信号発生位置と、の距離をDとし、このDを内挿値に置き換えた値を下位ビットデータXとするとき、
前記下位ビットデータXに半周期に相当する長さを加算し、内挿値に相当する桁だけを抽出した値を補正境界値とした
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の位置検出装置において、
原点信号に従って前記上位ラッチ部でラッチした値(HODL)と前記下位ラッチ部でラッチした値(IPDL)とを原点情報とするとき、
複数の原点情報を取得した結果、原点情報のバラツキが1周期に相当する長さを超えている場合には、エラー報告を行う
ことを特徴とする位置検出装置。
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