JP6341290B2 - 含フッ素エラストマー組成物および成形品 - Google Patents

含フッ素エラストマー組成物および成形品 Download PDF

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Description

本発明は、含フッ素エラストマー組成物および成形品に関する。
含フッ素エラストマー、特にテトラフルオロエチレン(TFE)単位を含むパーフルオロエラストマーは、優れた耐薬品性、耐溶剤性および耐熱性を示すことから、航空宇宙分野、半導体製造装置分野、化学プラント分野などの過酷な環境下でシール材などとして広く使用されている。
また、シール材に要求される特性を向上させるために、含フッ素エラストマーに充填材を添加することが知られている。
特許文献1では、耐熱性、低ガス透過性、及び、酸素やCF雰囲気下等でプラズマ照射されても安定性を有し、発塵しない半導体製造装置用シールを提供するために、ふっ素系エラストマー100重量部に対して、シリカ1〜50重量部及び有機過酸化物1〜10重量部を添加することが提案されている。
特許文献2では、耐プラズマ性を向上させるとともに、プラズマ照射後のパーティクルの発生を低減するために、架橋性フッ素系エラストマー成分に平均粒子径が0.5μm以下の酸化アルミニウム微粒子を添加することが提案されている。
特許文献3には、パーオキサイド加硫可能な含フッ素エラストマーの白色配合組成物であって、圧縮永久歪を悪化させない組成物を提供することを目的として、含フッ素エラストマーに、4〜5重量%水溶液のpHが9〜12の超微粒子ホワイトカーボンを添加することが提案されている。
特許文献4では、ドライエッチング装置内部の様にプラズマに直接曝される環境下において、耐熱性、加工性を維持し、さらに半導体の製造工程で曝されるフッ素系プラズマおよび酸素プラズマに対してともに重量変化が小さく、これらの処理において異物(パーティクル)の発生がない含フッ素エラストマー組成物を提供することを目的として、含フッ素エラストマーに、イソインドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、アンスラキノン系顔料、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、およびリン系酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を添加することが提案されている。
特許文献5には、酸素プラズマ照射およびCFプラズマ照射のいずれにおいても重量変化が小さいフィラーとして、主鎖中にアミド結合をもつ合成高分子化合物またはイミド結合をもつ合成高分子化合物からなるフィラーが記載されている。また、このフィラーを架橋性エラストマーに配合することも記載されている。
特開平06−302527号 国際公開第01/032782号 特開平2−219848号 国際公開第2004/094527号 国際公開第00/64980号
本発明は、耐熱性に優れた含フッ素エラストマー組成物を提供する。
本発明者らは、含フッ素エラストマー組成物の耐熱性を改良することができる充填材を鋭意検討した結果、従来は検討されたことのない特定の化合物が、含フッ素エラストマー組成物の耐熱性を改良する作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、含フッ素エラストマーと、
式(1):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(1)、
式(2):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(2)、
式(3):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(3)、
式(4):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(4)、及び、
式(5):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(5)
からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(a)とを含む含フッ素エラストマー組成物である。
含フッ素エラストマーは、パーフルオロエラストマーであることが好ましい。
化合物(a)は、含フッ素エラストマー100質量部に対して、0.5〜100質量部含まれることが好ましい。
本発明の含フッ素エラストマー組成物は、成形材料であることが好ましい。
本発明はまた、上述の含フッ素エラストマー組成物から得られる成形品でもある。
本発明の含フッ素エラストマー組成物は、上記構成を有することにより、耐熱性に優れる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は、含フッ素エラストマーと、化合物(a)とを含む含フッ素エラストマー組成物である。
本発明では、耐薬品性、耐熱性がある点から含フッ素エラストマーを用いる。上記含フッ素エラストマーとしては、部分フッ素化エラストマーであってもよいし、パーフルオロエラストマーであってもよいが、耐薬品性、耐熱性がさらに優れている点よりパーフルオロエラストマーを用いることが好ましい。
部分フッ素化エラストマーとしては、ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン(Pr)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/テトラフルオロエチレン(TFE)系フッ素ゴム等が挙げられる。なかでも、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム及びテトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライド45〜85モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマー55〜15モル%とからなる共重合体であることが好ましい。好ましくは、ビニリデンフルオライド50〜80モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマー50〜20モル%とからなる共重合体である。
本明細書において、上記含フッ素エラストマーを構成する各モノマーの含有量は、NMR、FT−IR、元素分析、蛍光X線分析をモノマーの種類によって適宜組み合わせることで算出できる。
上記ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマーとしては、テトラフルオロエチレン〔TFE〕、へキサフルオロプロピレン〔HFP〕、フルオロアルキルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、ヘキサフルオロイソブテン、フッ化ビニル、一般式(6):CH=CFRf61(式中、Rf61は炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、一般式(7):CH=CH−(CF−X(式中、XはH又はFであり、nは3〜10の整数である。)で表されるフルオロモノマー、架橋部位を与えるモノマー等のモノマー;エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル等の非フッ素化モノマーが挙げられる。これらをそれぞれ単独で、又は、任意に組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、TFE、HFP、フルオロアルキルビニルエーテル及びCTFEからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
フルオロアルキルビニルエーテルとしては、
一般式(8):CF=CF−ORf81
(式中、Rf81は、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるフルオロモノマー、
一般式(10):CF=CFOCFORf101
(式中、Rf101は炭素数1〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロアルキル基、炭素数5〜6の環式パーフルオロアルキル基、1〜3個の酸素原子を含む炭素数2〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロオキシアルキル基である)で表されるフルオロモノマー、及び、
一般式(11):CF=CFO(CFCF(Y11)O)(CF
(式中、Y11はフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。mは1〜4の整数である。nは1〜4の整数である。)で表されるフルオロモノマー
からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、
一般式(8)で表されるフルオロモノマーがより好ましい。
ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムの具体例としては、VdF/HFP系ゴム、VdF/HFP/TFE系ゴム、VdF/CTFE系ゴム、VdF/CTFE/TFE系ゴム、VDF/一般式(6)で表されるフルオロモノマー系ゴム、VDF/一般式(6)で表されるフルオロモノマー/TFE系ゴム、VDF/パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕系ゴム、VDF/PMVE/TFE系ゴム、VDF/PMVE/TFE/HFP系ゴム等が挙げられる。VDF/一般式(6)で表されるフルオロモノマー系ゴムとしては、VDF/CH=CFCF系ゴムが好ましく、VDF/一般式(6)で表されるフルオロモノマー/TFE系ゴムとしては、VDF/TFE/CH=CFCF系ゴムが好ましい。
上記VDF/CH=CFCF系ゴムは、VDF40〜99.5モル%、及び、CH=CFCF0.5〜60モル%からなる共重合体であることが好ましく、VDF50〜85モル%、及び、CH=CFCF20〜50モル%からなる共重合体であることがより好ましい。
上記テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムは、テトラフルオロエチレン45〜70モル%、プロピレン55〜30モル%、及び、架橋部位を与えるフルオロモノマー0〜5モル%からなる共重合体であることが好ましい。
上記含フッ素エラストマーは、パーフルオロエラストマーであってもよい。上記パーフルオロエラストマーとしては、TFEを含むパーフルオロエラストマー、例えばTFE/一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー共重合体及びTFE/一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
その組成は、TFE/PMVE共重合体の場合、好ましくは、45〜90/10〜55(モル%)であり、より好ましくは、55〜80/20〜45であり、更に好ましくは、55〜70/30〜45である。
TFE/PMVE/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、45〜89.9/10〜54.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、55〜77.9/20〜49.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、55〜69.8/30〜44.8/0.2〜3である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜90/10〜50(モル%)であり、より好ましくは、60〜88/12〜40であり、更に好ましくは、65〜85/15〜35である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜89.9/ 10〜49.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、60〜87.9/12〜39.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、65〜84.8/15〜34.8/0.2〜3である。
これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
上記パーフルオロエラストマーとしては、TFE/一般式(11)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるフルオロモノマー共重合体、TFE/一般式(11)で表されるパーフルオロビニルエーテル共重合体、TFE/一般式(8)で表されるフルオロモノマー共重合体、及び、TFE/一般式(8)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記パーフルオロエラストマーとしては、国際公開第97/24381号、特公昭61−57324号公報、特公平4−81608号公報、特公平5−13961号公報等に記載されているパーフルオロエラストマーも挙げることができる。
架橋部位を与えるモノマーとは、硬化剤により架橋を形成するための架橋部位をフルオロポリマーに与える架橋性基を有するモノマー(キュアサイトモノマー)である。
架橋部位を与えるモノマーとしては、
一般式(12):CX =CX−R 121CHR121
(式中、Xは、水素原子、フッ素原子又はCH、R 121は、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロ(ポリ)オキシアルキレン基又はパーフルオロ(ポリ)オキシアルキレン基、R121は、水素原子又はCH、Xは、ヨウ素原子又は臭素原子である)で表されるフルオロモノマー、
一般式(13):CX =CX−R 131
(式中、Xは、水素原子、フッ素原子又はCH、R 131は、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロポリオキシアルキレン基又はパーフルオロポリオキシアルキレン基、Xは、ヨウ素原子又は臭素原子である)で表されるフルオロモノマー、
一般式(14):CF=CFO(CFCF(CF)O)(CF−X
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、Xは、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヨウ素原子、臭素原子、又は、−CHIである)で表されるフルオロモノマー、及び、
一般式(15):CH=CFCFO(CF(CF)CFO)(CF(CF))−X
(式中、mは0〜5の整数、nは1〜3の整数、Xは、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヨウ素原子、臭素原子、又は−CHOHである)で表されるフルオロモノマー、及び、
一般式(16):CR162163=CR164−Z−CR165=CR166167
(式中、R162、R163、R164、R165、R166及びR167、は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。Zは、直鎖又は分岐状で酸素原子を有していてもよい、炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数3〜18のシクロアルキレン基、少なくとも部分的にフッ素化している炭素数1〜10のアルキレン基若しくはオキシアルキレン基、又は、
−(Q)−CFO−(CFCFO)(CFO)−CF−(Q)
(式中、Qはアルキレン基またはオキシアルキレン基である。pは0または1である。m/nが0.2〜5である。)で表され、分子量が500〜10000である(パー)フルオロポリオキシアルキレン基である。)で表されるモノマー
からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
は、フッ素原子であることが好ましい。Rf121及びRf131は炭素数が1〜5のパーフルオロアルキレン基であることが好ましい。R121は、水素原子であることが好ましい。Xは、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヨウ素原子、臭素原子、又は、−CHIであることが好ましい。Xは、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヨウ素原子、臭素原子、又は−CHOHであることが好ましい。
架橋部位を与えるモノマーとしては、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCOOH、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCHI、CF=CFOCFCFCHI、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)CN、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)COOH、CH=CFCFOCF(CF)CFOCF(CF)CHOH、CH=CHCFCFI、CH=CH(CFCH=CH、CH=CH(CFCH=CH、及び、CF=CFO(CFCNからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN及びCF=CFOCFCFCHIからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
上記含フッ素エラストマーは、高温における圧縮永久歪特性に優れる点から、ガラス転移温度が−70℃以上であることが好ましく、−60℃以上であることがより好ましく、−50℃以上であることが更に好ましい。また、耐寒性が良好であるという点から、5℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましく、−3℃以下であることが更に好ましい。
上記ガラス転移温度は、示差走査熱量計(メトラー・トレド社製、DSC822e)を用い、試料10mgを10℃/minで昇温することによりDSC曲線を得て、DSC曲線の二次転移前後のベースラインの延長線と、DSC曲線の変曲点における接線との2つの交点の中点を示す温度として求めることができる。
上記含フッ素エラストマーは、耐熱性が良好な点で、170℃におけるムーニー粘度ML(1+20)が30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、150以下であることが好ましく、120以下であることがより好ましく、110以下であることが更に好ましい。
上記含フッ素エラストマーは、耐熱性が良好な点で、140℃におけるムーニー粘度ML(1+20)が30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、180以下であることが好ましく、150以下であることがより好ましく、110以下であることが更に好ましい。
上記含フッ素エラストマーは、耐熱性が良好な点で、100℃におけるムーニー粘度ML(1+10)が10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、30以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、120以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、80以下であることが更に好ましい。
上記ムーニー粘度は、ALPHA TECHNOLOGIES社製 ムーニー粘度計MV2000E型を用いて、170℃又は140℃、100℃において、JIS K6300に従い測定することができる。
本発明の含フッ素エラストマー組成物は、更に、有機フィラーとして化合物(a)を含む。これにより、本発明の含フッ素エラストマー組成物は耐熱性に優れる。また、本発明の含フッ素エラストマー組成物から得られる成形品の圧縮永久歪特性及び耐熱性が向上する。また、化合物(a)を含むことで、得られる成形品の硬度が高くなることにより、耐チョーク性が改善されるという効果も奏される。
上記化合物(a)は、式(1):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(1)、式(2):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(2)、式(3):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(3)、式(4):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(4)、及び、式(5):
Figure 0006341290
(式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(5)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である。なかでも、化合物(a)は、得られる成形品の圧縮永久歪特性及び耐熱性がより優れる点から、化合物(1)及び化合物(2)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
これらの化合物(a)は、単独で用いても2種以上の混合物で用いてもよい。
上記化合物(a)の形状は、とくに限定されず、球状だけでなく、リン片状のものも使用することができる。球状のものであれば、異方性の少ない成形品が得られ、リン片状のものであれば、特定方向に補強性のある成形品が得られる。
上記化合物(a)の比表面積は、好ましくは0.5m/g以上であり、より好ましくは2m/g以上である。比表面積が0.5m/g未満であると、補強性が乏しくなる。
上記比表面積は、BET法に従い、表面分析計を用いて測定し得られる値である。
上記化合物(a)の添加量としては、含フッ素エラストマー100質量部に対して、0.5〜100質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましく、5〜25質量部が更に好ましい。化合物(a)の添加量が0.5質量部未満であると補強性に乏しく、化合物(a)の添加量が100質量部を超えると、硬くてシール性が低下する。
また、上記化合物(a)には、半導体製造装置用シール材として求められるクリーン性(ノンメタル)の点から、金属原子を含まないことが好ましい。
さらに、本発明の含フッ素エラストマー組成物は、一般的な充填剤を含有してもよい。
上記一般的な充填剤としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどのイミド構造を有するイミド系フィラー;ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリオキシベンゾエートなどのエンジニアリングプラスチック製の有機フィラー(化合物(a)は除く)、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化イットリウムなどの金属酸化物フィラー、炭化ケイ素、炭化アルミニウムなどの金属炭化物、窒化ケイ素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物フィラー、フッ化アルミニウム、フッ化カーボンなどの無機フィラーがあげられる。
これらの中でも、各種プラズマの遮蔽効果の点から、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ケイ素、ポリイミド、フッ化カーボンが好ましい。
また、上記無機フィラー、有機フィラーを単独で、または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
上記一般的な充填剤の配合量は、含フッ素エラストマー100質量部に対して、好ましくは0.5〜100質量部、より好ましくは5〜50質量部である。
さらに、本発明の含フッ素エラストマー組成物は、架橋剤を含有してもよい。
上記架橋剤は、特に限定されるものではなく、通常含フッ素エラストマーの架橋剤として使用されているものであればよいが、得られる成形品の耐熱性の点から、トリアジン架橋系架橋剤、オキサゾール架橋系架橋剤、イミダゾール架橋系架橋剤、チアゾール架橋系架橋剤が好ましい。
トリアジン架橋系架橋剤としては、テトラフェニルスズ、トリフェニルスズなどの有機スズ化合物、窒化ケイ素(Si)、窒化リチウム、窒化チタン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化バナジウム、窒化ジルコニウムなどの無機窒化物などがあげられる。
オキサゾール架橋系架橋剤、イミダゾール架橋系架橋剤、チアゾール架橋系架橋剤としては、たとえば一般式(20):
Figure 0006341290
(式中、Rは−SO−、−O−、−CO−、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基または単結合手または、
Figure 0006341290
で示される基であり、RおよびRは一方が−NHであり他方が−NHR、−NH、−OHまたは−SHであり、Rは水素原子、フッ素原子または一価の有機基であり、好ましくはRが−NHでありRが−NHRである。炭素数1〜6のアルキレン基の好ましい具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などをあげることができ、炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基としては、
Figure 0006341290
などがあげられる。なお、これらの化合物は、特公平2−59177号公報、特開平8−120146号公報などで、ビスジアミノフェニル化合物の例示として知られているものである)で示されるビスジアミノフェニル系架橋剤、ビスアミノフェノール系架橋剤、ビスアミノチオフェノール系架橋剤、一般式(21):
Figure 0006341290
で示されるビスアミドラゾン系架橋剤、一般式(22):
Figure 0006341290
(式中、R は炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基である)、
または一般式(23):
Figure 0006341290
(式中、nは1〜10の整数である)で示されるビスアミドオキシム系架橋剤などがあげられる。これらのビスアミノフェノール系架橋剤、ビスアミノチオフェノール系架橋剤またはビスジアミノフェニル系架橋剤などは従来シアノ基を架橋点とする架橋系に使用していたものであるが、カルボキシル基およびアルコキシカルボニル基とも反応し、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環を形成し、架橋物を与える。
とくに好ましい架橋剤としては、複数個の3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル基、または3−アミノ−4−メルカプトフェニル基を有する化合物、もしくは一般式(24):
Figure 0006341290
(式中、R、R、R、は前記と同じである)で示される化合物があげられ、具体的には、たとえば2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(一般名:ビス(アミノフェノール)AF)、2,2−ビス(3−アミノ−4−メルカプトフェニル)ヘキサフルオロプロパン、テトラアミノベンゼン、ビス−3,4−ジアミノフェニルメタン、ビス−3,4−ジアミノフェニルエーテル、2,2−ビス(3,4−ジアミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−メチルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−エチルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−プロピルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−パーフルオロフェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−ベンジルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンなどである。
これらの中でも、架橋剤としては耐熱性、耐スチーム性、耐アミン性、良好な架橋性の点から、2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンが好ましい。
本発明の含フッ素エラストマー組成物には、上記架橋剤とともに、上記以外の架橋剤を併用することができる。
上記以外の架橋剤としては、たとえば、パーオキサイド架橋剤、ポリオール架橋剤、ポリアミン架橋剤などをあげることができる。
パーオキサイド架橋において用いる架橋剤は、熱や酸化還元系の存在下で容易にパーオキシラジカルを発生し得る有機過酸化物であればよく、具体的には、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどをあげることができる。一般に活性−O−O−の量、分解温度などを考慮して有機過酸化物の種類並びに使用量が選ばれる。
また、この場合に用いることのできる架橋助剤としては、パーオキシラジカルとポリマーラジカルに対して反応活性を有する化合物であればよく、たとえばCH=CH−、CH=CHCH−、CF=CF−などの官能基を有する多官能性化合物があげられる。具体的には、たとえばトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアクリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N’−n−フェニレンビスマレイミド、ジプロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェート、ビスマレイミド、フッ素化トリアリルイソシアヌレート(1,3,5−トリス(2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル)−1,3,5−トリアジン2,4,6−トリオン)、トリス(ジアリルアミン)−S−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、1,6−ジビニルドデカフルオロヘキサンなどがあげられる。
ポリオール架橋に用いる架橋剤としては、ビスフェノールA、ビスフェノールAFなどの多価アルコール化合物があげられる。
ポリアミン架橋に用いる架橋剤としては、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)メタンカルバメートなどの多価アミン化合物があげられる。
上記架橋剤は、含フッ素エラストマー100質量部に対して、0.05〜10質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましい。架橋剤が、0.05質量部より少ないと、含フッ素エラストマーが充分架橋されない傾向があり、10質量部を超えると、架橋物の物性を悪化させる傾向がある。
とくに高純度かつ非汚染性が要求されない分野では、必要に応じて含フッ素エラストマー組成物に配合される通常の添加物、たとえば充填剤、加工助剤、可塑剤、着色剤などを配合することができ、前記のものとは異なる常用の架橋剤や架橋助剤を1種またはそれ以上配合してもよい。
本発明の含フッ素エラストマー組成物は、上記の各成分を、通常のエラストマー用加工機械、たとえば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて混合することにより調製することができる。この他、密閉式混合機を用いる方法によっても調製することができる。本発明の含フッ素エラストマー組成物は、架橋成形して成形品を得るための成形材料として好適に使用できる。
本発明の含フッ素エラストマー組成物を成形材料として予備成形体を得る方法は通常の方法でよく、金型にて加熱圧縮する方法、加熱された金型に圧入する方法、押出機で押出す方法など公知の方法で行なうことができる。ホースや電線などの押出製品の場合は押出後にスチームなどによる加熱架橋を行なうことで、成形品を得ることができる。
上記架橋条件としては、
(標準配合)
含フッ素エラストマー 100質量部
架橋剤 2,2−ビス[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン 1質量部
化合物 15質量部
(標準架橋条件)
混練方法 :ロール練り
プレス架橋 :180℃で20分間
オーブン架橋:290℃で18時間
であり、特にことわらない限りは、この条件で架橋する。
本発明はまた、上記含フッ素エラストマー組成物から得られる成形品でもある。
本発明の成形品は、特に高度なクリーンさが要求される半導体製造装置、特に高密度プラズマ照射が行なわれる半導体製造装置のシール材として好適に使用できる。上記シール材としては、O−リング、角−リング、ガスケット、パッキン、オイルシール、ベアリングシール、リップシールなどがあげられる。
そのほか、半導体製造装置に使用される各種のエラストマー製品、たとえばダイヤフラム、チューブ、ホース、各種ゴムロール、ベルトなどとしても使用できる。また、コーティング用材料、ライニング用材料としても使用できる。
なお、本発明でいう半導体製造装置は、特に半導体を製造するための装置に限られるものではなく、広く、液晶パネルやプラズマパネルを製造するための装置など、高度なクリーン度が要求される半導体分野において用いられる製造装置全般を含むものであり、たとえば次のようなものをあげることができる。
(1)エッチング装置
ドライエッチング装置
プラズマエッチング装置
反応性イオンエッチング装置
反応性イオンビームエッチング装置
スパッタエッチング装置
イオンビームエッチング装置
ウェットエッチング装置
アッシング装置
(2)洗浄装置
乾式エッチング洗浄装置
UV/O洗浄装置
イオンビーム洗浄装置
レーザービーム洗浄装置
プラズマ洗浄装置
ガスエッチング洗浄装置
抽出洗浄装置
ソックスレー抽出洗浄装置
高温高圧抽出洗浄装置
マイクロウェーブ抽出洗浄装置
超臨界抽出洗浄装置
(3)露光装置
ステッパー
コータ・デベロッパー
(4)研磨装置
CMP装置
(5)成膜装置
CVD装置
スパッタリング装置
(6)拡散・イオン注入装置
酸化拡散装置
イオン注入装置
本発明の成形品は、たとえば、CVD装置、プラズマエッチング装置、反応性イオンエッチング装置、アッシング装置またはエキシマレーザー露光機のシール材として優れた性能を発揮する。また、本発明の成形品には、有機系アウトガス量や金属含有量が少ないという優れた性能も期待できる。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
(圧縮永久歪の測定)
実施例および比較例で行った圧縮永久歪の測定は、実施例および比較例で得られた2次オーブン架橋後のO−リングを、JIS−K6262に準じて測定した。具体的には、実施例および比較例で得られた2次オーブン架橋後のO−リングを、25%加圧圧縮下に300℃で70時間保持したのち、25℃の恒温室内に30分間放置した試料を測定した。
(50%質量減少温度)
熱質量計(セイコーインスツルメンツ社製 TG−DTA6200)を用い、空気200ml/min、昇温速度10℃/min、温度範囲20〜600℃の条件で質量変化を測定し、50%質量減少時の温度を測定した。
実施例1
含フッ素エラストマー100質量部に対して、架橋剤1 1質量部、化合物1 15質量部を900質量部の含フッ素溶剤中で予備混合してから、60℃で含フッ素溶剤を揮発させ、オープンロールにて混練して架橋可能な含フッ素エラストマー組成物を得た。なお、表1中、含フッ素エラストマーは、CNVE(CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCN)を架橋基として含有するテトラフルオロエチレン(TFE)/パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)からなる含フッ素エラストマー(TFE/PMVE/CNVE=59.5/39.5/1.0(モル%))、架橋剤1は2,2−ビス−[3−アミノ−4−(N−フェニルアミノ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、化合物1は、2,6−ビス(2−ベンゾイミダゾリル)ピリジンである。また含フッ素溶剤はR−318(ダイキン工業(株)製、主成分:CCl)を用いた。
得られた含フッ素エラストマー組成物を、180℃で、20分間かけてプレス架橋を行ったのち、更に、290℃のエアオーブン中で18時間かけてオーブン架橋し、O−リング架橋成形品を得た。
得られたO−リング架橋成形品について、圧縮永久歪の測定を行った。結果を表1に示す。
実施例2、比較例1
含フッ素エラストマー組成物の成分を表1のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、O−リング架橋成形品、及び、比較O−リング架橋成形品を得た。圧縮永久歪の測定結果を表1に示す。なお、表1中、化合物2はペンタセン、化合物6はポリイミド粉末(UIP−S、宇部興産(株)製)である。
実施例3〜7、比較例2及び3
含フッ素エラストマー組成物の成分を表2のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、含フッ素エラストマー組成物を得た。得られた含フッ素エラストマー組成物について、50%質量減少温度の測定を行った。結果を表2に示す。なお、表2中、化合物3は3,4,9,10−ぺリレンテトラカルボン酸ジイミド、化合物4はN,N’−ジメチルキナクリドン、化合物5はキナクリドンキノンである。表2中、含フッ素エラストマー、化合物1、化合物2及び化合物6は、表1と同様である。
Figure 0006341290
Figure 0006341290
実施例8、比較例4
含フッ素エラストマー組成物の成分を表3のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、含フッ素エラストマー組成物を得た。実施例1と同様にして、得られた含フッ素エラストマー組成物から、O−リング架橋成形品、及び、比較O−リング架橋成形品を得た。得られたO−リング架橋成形品について、圧縮永久歪及び50%質量減少温度の測定を行った。圧縮永久歪の測定結果、50%質量減少温度の測定結果を表3に示す。なお、表3中、架橋剤2は、Siである。表3中、含フッ素エラストマー、化合物1及び化合物6は、表1と同様である。
Figure 0006341290
実施例1、2のO−リング架橋成形品は、比較例1の比較O−リング架橋成形品と比較して、シール性能の指標となる圧縮永久歪特性に優れることが分かった。
実施例3〜7の含フッ素エラストマー組成物は、比較例2及び3の含フッ素エラストマー組成物と比較して、50%質量減少温度が高く、耐熱性に優れることが分かった。
実施例8のO−リング架橋成形品は、比較例4の比較O−リング架橋成形品と比較して、シール性能の指標となる圧縮永久歪特性に優れ、50%質量減少温度が高く、耐熱性に優れることが分かった。
したがって、含フッ素エラストマー組成物を本発明の構成とすることに技術的意義が存在することが確認された。

Claims (3)

  1. TFE/一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー共重合体及びTFE/一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種のパーフルオロエラストマーである含フッ素エラストマーと、
    式(1):
    Figure 0006341290
    (式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(1)、
    式(2):
    Figure 0006341290
    (式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(2)、及び、
    式(3):
    Figure 0006341290
    (式中、芳香環は置換されていてもよい。)で表される化合物(3)
    からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(a)とを含み、
    化合物(a)は、含フッ素エラストマー100質量部に対して、0.5〜100質量部含まれる含フッ素エラストマー組成物。
    一般式(8):CF =CF−ORf 81
    (式中、Rf 81 は、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を表す。)
    一般式(10):CF =CFOCF ORf 101
    (式中、Rf 101 は炭素数1〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロアルキル基、炭素数5〜6の環式パーフルオロアルキル基、1〜3個の酸素原子を含む炭素数2〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロオキシアルキル基である)
    一般式(11):CF =CFO(CF CF(Y 11 )O) (CF
    (式中、Y 11 はフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。mは1〜4の整数である。nは1〜4の整数である)
  2. 成形材料である請求項記載の含フッ素エラストマー組成物。
  3. 請求項1又は2記載の含フッ素エラストマー組成物から得られる成形品。
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