JP6341144B2 - 車両用衝突検知装置 - Google Patents
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本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両への衝突が発生したことを精度よく検出することができる製造の容易な車両用衝突検知装置を提供することにある。
また、第1電極および第2電極を、中空部材の外周面に貼付等するのみで、第2変形検出部によって、中空部材の変形を決定することができる。したがって、製造が容易で、低コストの車両用衝突検知装置にすることができる。
尚、本発明による車両用衝突検知装置は、歩行者衝突のみではなく、車両に対するすべての衝突検知を対象としている。
図1乃至図8に基づき、本発明の実施形態1による歩行者保護システム1(車両用衝突検知装置に該当する)について説明する。尚、各々の図において方向を示す表示は、車両VEに対する向きを表しており、例えば、「前」という表示は、矢印の方向が車両VEの前方に該当していることを示している。また、図3および図6において、後述する圧力導入チューブ32および圧力センサ33は省略されている。以下、車両VEに対する歩行者の衝突を中心に説明しているが、本発明による車両用衝突検知装置は、歩行者衝突のみではなく、車両VEに対するすべての衝突検知を対象としている。
図1に示したように、車両VEの前端部には、フロントバンパー21(車両の前方部に該当する)が取り付けられている。フロントバンパー21は左右方向(車幅方向)に延びており、バンパーカバー22とバンパーアブソーバー23とを含んでいる。バンパーカバー22は、合成樹脂材料にて形成されており、車両VEの前方部における意匠面を成している。バンパーアブソーバー23は、車両VEの前方部において衝突が発生した場合の衝撃吸収材として、バンパーカバー22の後方に設けられている。バンパーアブソーバー23は、例えば、発泡ポリプロピレンのような発泡樹脂によって形成されている。
圧力チャンバ31には、圧力検出空間31aに連通する一対の圧力導入チューブ32が取り付けられている。圧力導入チューブ32は、圧力チャンバ31の長手方向の両端部に接続されている。それぞれの圧力導入チューブ32における圧力チャンバ31に接続されていない側の端部には、圧力センサ33(第1変形検出部に該当する)が接続されている。圧力センサ33には、半導体歪ゲージ式圧力センサまたは静電容量式圧力センサあるいはその他の圧力センサが使用される。圧力センサ33は、圧力検出空間31a内の空気の圧力Pdet(圧力検出空間内の圧力に該当し、以下、圧力検出値Pdetと言う)を検知している。尚、圧力チャンバ31の片側の端部のみに、圧力センサ33を設けてもよい。
図3に示したように、互いに対向した前方導体板34および後方導体板35により、複数のコンデンサC1、C2、C3、C4が形成されている。以下、コンデンサC1、C2、C3、C4を包括して、コンデンサC1〜C4と言う。
歩行者保護装置5(保護装置に該当する)に含まれるカウルエアバッグ装置51は、フロントバンパー21に歩行者が衝突した際に、図1に示したエンジンフードHE上からフロントウィンドウWF下部にかけてバッグを展開させ、衝突した歩行者を保護する。
また、ポップアップフード52も、歩行者保護装置5に含まれている。ポップアップフード52は、フロントバンパー21に歩行者が衝突した際に、エンジンフードHEの後端を上昇させる。これによって、ポップアップフード52は緩衝部材となって、歩行者がエンジンなどの剛性を有した部材に衝突することを防ぎ、衝突した歩行者を保護する。
車両VEにおいて、図示しない運転席前側のフロアトンネル上には、歩行者保護ECU6が取り付けられている。歩行者保護ECU6は、図示しない入出力装置、CPU、RAM等により形成された制御装置である。図4に示したように、歩行者保護ECU6には、上述した圧力センサ33、コンデンサC1〜C4、速度センサ4、カウルエアバッグ装置51およびポップアップフード52が、通信線によって接続されている。
歩行者保護ECU6は、車速判定部61、メイン判定部62、インピーダンス検出回路63、セーフィング判定部64、衝突位置検出部65、閾値設定部66、第1AND回路67、第2AND回路68および保護装置ドライバー69を含んでいる。
有効質量Mとは、衝突時における圧力検出値Pdetを用い、運動量と力積の関係を利用して算出する質量をいう。車両VEと物体OB(図6示)との衝突が発生した場合、歩行者とは質量の異なる衝突物では、圧力センサ33による圧力検出値Pdetが、歩行者の場合とは異なる。このため、人体の有効質量Mと、想定される他の衝突物の有効質量Mとの間に閾値を設定することにより、衝突物の種類を切り分けることが可能となる。この有効質量Mは、次式に示すように、圧力センサ33による圧力検出値Pdetの所定時間における区間積分値を、車速検出値Vdetで除することにより算出される。
M={∫Pdet(t)dt}/Vdet
尚、有効質量Mを算出する他の方法として、衝突した物体の運動エネルギーEを表す式E={M(Vdet)2}/2を用いて算出することが可能である。この場合、有効質量Mは、M=2×E/(Vdet)2により算出される。
各々のコンデンサC1〜C4は、前方導体板34と後方導体板35との間の距離に応じた容量CCを有している。容量CCは、下式によって算出される。
CC=ε0×εa×(S/d)
但し、Sは前方導体板34の面積、dは前方導体板34と後方導体板35との間の距離、ε0は真空の誘電率、εaは圧力検出空間31a内の空気の比誘電率とする。
図6に示したように、車両VEのフロントバンパー21に物体OB(衝突物に該当する)が衝突すると、圧力チャンバ31の圧力検出空間31aは圧縮されて変形し、圧力検出空間31a内の圧力検出値Pdetが上昇する。またそれとともに、衝突部位に位置したコンデンサC2の前方導体板34と後方導体板35との間の距離dが減少し、コンデンサC2の容量CCが増大する。したがって、コンデンサC2に接続されたインピーダンス検出回路63において、電流検出値Idetも増大する。すなわち、インピーダンス検出回路63は、前方導体板34と後方導体板35との間の距離dに応じて変化する容量CCに応じて、電流検出値Idetを形成している。
一般的に、歩行者BH(衝突物に該当する)が、フロントバンパー21の左右方向中央部付近に衝突した時(図7A示)に比べて、フロントバンパー21の左右方向端部付近に衝突した場合(図7B示)は、車両VEに加わる衝撃が同じであっても、圧力検出空間31a内の圧力検出値Pdetが低めになる。したがって、閾値設定部66は、歩行者BHがフロントバンパー21の左右方向端部付近に衝突した時は、フロントバンパー21の左右方向中央部付近に衝突した場合に比べて、有効質量閾値Mthを低く設定している。
保護装置ドライバー69は、第2AND回路68の出力端と歩行者保護装置5に接続されており、第2AND回路68からH信号が出力されている場合に、カウルエアバッグ装置51またはポップアップフード52を作動させる。
以下、図8に基づいて、歩行者保護ECU6による、歩行者保護システム1の制御方法について説明する。最初に、速度センサ4から車速判定部61に対し、車両VEの車速検出値Vdetが入力される(ステップS101)。次に、車速判定部61によって、車速検出値Vdetが、第1車速閾値Vth1以上であり、かつ、第2車速閾値Vth2以下であるか否かが判定される(ステップS102)。車速検出値Vdetが、第1車速閾値Vth1未満、または、第2車速閾値Vth2を越えていると判定された場合、本制御フローを終了する。車速検出値Vdetが、第1車速閾値Vth1以上であり、かつ、第2車速閾値Vth2以下であると判定された場合、圧力センサ33からメイン判定部62に対し、圧力検出値Pdetが入力される(ステップS103)。その後、メイン判定部62において、圧力検出値Pdetと車速検出値Vdetとから有効質量Mが算出される(ステップS104)。
本実施形態によれば、圧力検出空間31a内の圧力を検出することにより、圧力チャンバ31の変形を決定するメイン判定部62を備えている。また、前方導体板34と後方導体板35との間の距離dに応じて形成された電流検出値Idetに基づいて、圧力チャンバ31の変形を決定するセーフィング判定部64を備えている。さらに、歩行者保護ECU6は、メイン判定部62によって検出された圧力チャンバ31の変形と、セーフィング判定部64によって検出された圧力チャンバ31の変形とに基づいて、衝突の発生を検出している。これによって、衝突判定の冗長性を満足し、車両VEへの衝突が発生したことを精度よく検出することができる。
また、前方導体板34および後方導体板35を、圧力チャンバ31の前方外周面31bまたは後方外周面31cに貼付等するのみで、セーフィング判定部64によって、圧力チャンバ31の変形を決定することができる。したがって、その製造工程を複雑化する必要がなく、製造が容易で、低コストの歩行者保護システム1にすることができる。
また、互いに対向した導体板34、35によりコンデンサC1〜C4が形成され、セーフィング判定部64は、コンデンサC1〜C4の容量CCに応じて形成された電流検出値Idetに基づいて、圧力チャンバ31の変形を決定している。これにより、前方導体板34と後方導体板35との間の距離の減少に起因したコンデンサC1〜C4の容量CCの低下を利用して、圧力チャンバ31の変形を容易に決定することができる。また、圧力チャンバ31の変形を決定するために、コンデンサC1〜C4の容量CCに応じて変化する電流検出値Idetを検出するのみでよいため、インピーダンス検出回路63を簡単な回路構成にすることができる。
図9に基づき実施形態1の第1変形例によるチャンバ構造体3Aについて説明する。尚、図9において、圧力導入チューブ32および圧力センサ33は省略されている。本変形例によるチャンバ構造体3Aは、実施形態1によるチャンバ構造体3に対し、前方導体板34に、絶縁シート36f(絶縁部材に該当する)を介して前方ガード電極37f(導電部材に該当する)が取り付けられている点が異なっている。さらに、後方導体板35に、絶縁シート36r(絶縁部材に該当する)を介して後方ガード電極37r(導電部材に該当する)が取り付けられている点も異なっている。その他の構成は、実施形態1によるチャンバ構造体3と同様である。尚、導体板34、35のうち、前方導体板34のみに、絶縁シート36fを介して前方ガード電極37fが取り付けられていてもよいし、後方導体板35のみに、絶縁シート36rを介して後方ガード電極37rが取り付けられていてもよい。以下、絶縁シート36fおよび絶縁シート36rを包括して、絶縁シート36f、36rと言い、前方ガード電極37fおよび後方ガード電極37rを包括して、ガード電極37f、37rと言う。
上述したように、導体板34、35に対し、それぞれ絶縁した状態でガード電極37f、37rを取り付けている。これにより、車両VE上における、チャンバ構造体3A以外の他部材FRとガード電極37f、37rとの間に容量(図9においてCnsにて示す)が発生することはあっても、他部材FRと導体板34、35との間の容量結合を防止することができる。
本変形例によれば、導体板34、35に対し、それぞれ絶縁シート36f、36rを介して、ガード電極37f、37rを取り付け、他部材FRと導体板34、35との間の容量結合を防止している。これにより、コンデンサC1〜C4において、精度よく前方導体板34と後方導体板35との間の距離に応じた容量CCを発生させることができる。したがって、電流検出値Idetに基づいて、圧力チャンバ31の変形を精度よく決定することができる。
図10および図11に基づき実施形態1の第2変形例による歩行者保護システム1について説明する。尚、図10において、圧力導入チューブ32および圧力センサ33は省略されている。本変形例による歩行者保護ECU6は、実施形態1によるインピーダンス検出回路63と同様のインピーダンス検出回路70(水分検出部に該当する)を含んでいる。図11に示したように、インピーダンス検出回路70は、発振回路と電流検出回路とを併せた構成によって形成されている。インピーダンス検出回路70は、チャンバ構造体3の隣り合った前方導体板34同士に接続されている。図11に示したインピーダンス検出回路70は、隣接した前方導体板34ごとに(合計3個)形成され、各々のインピーダンス検出回路70は、隣り合った双方の前方導体板34にそれぞれ接続されている。インピーダンス検出回路70は、インピーダンス検出回路63と同様に、高周波電圧源70a、アンプ70b、検出用抵抗70cおよびボルトメーター70dにより形成されている。
図10に示したように、隣り合った前方導体板34同士の間には、容量Cwおよび直流抵抗分rwが存在している。したがって、インピーダンス検出回路70において、検出用抵抗70cには、隣接した前方導体板34同士(第1電極同士に該当する)の間の容量Cwおよび直流抵抗分rwに応じた判定電流Idwが流れる。そして、ボルトメーター70dによって検出された検出用抵抗70cの両端の電圧から、判定電流Idwが求められる。
尚、後方導体板35を複数個設け、隣り合った後方導体板35同士(第2電極同士に該当する)の間の容量Cwおよび直流抵抗分rwを検出し、それらに基づいて、圧力チャンバ31内における水分の有無を検出してもよい。
本変形例によれば、インピーダンス検出回路70は、判定電流Idwを媒介して、隣り合った前方導体板34の間の容量Cwおよび直流抵抗分rwを検出している。そして、検出した容量Cwおよび直流抵抗分rwに基づいて、圧力チャンバ31内における水分の有無を検出している。これにより、圧力チャンバ31内の水分が、圧力チャンバ31内に形成された空気穴を塞ぐことを防止することができる。したがって、常に、圧力検出空間31a内の圧力を、正確に検出することができ、歩行者保護システム1を正常に作動させることができる。
図12乃至図16Bに基づき、実施形態2による歩行者保護システム1について説明する。尚、図12において、圧力導入チューブ32および圧力センサ33は省略されている。本実施形態によるチャンバ構造体3Bにおいては、圧力チャンバ31の前方外周面31bに、前方導体板34に代えて複数のインダクター38(第1電極および第2電極のうちの一側、コイルに該当する)が、車幅方向に並ぶように取り付けられている。各々のインダクター38は、導線がコイル状に巻回されて形成されており、軸方向(図13Bにおける上下方向)に所定の長さを有している。また、圧力チャンバ31の後方外周面31cには、車幅方向に延びた一続きの導電板39(第1電極および第2電極のうちの他側に該当する)が取り付けられている。導電板39は、銅または鉄といった導電性の良好な板材により形成されている。上述した場合と異なり、圧力チャンバ31の後方外周面31cに、複数のインダクター38を設け、前方外周面31bに、導電板39を取り付けてもよい。また、導電板39は、それぞれインダクター38と対向した複数の導電板によって形成されていてもよい。
車両VEのフロントバンパー21に衝突が発生すると、圧力チャンバ31の圧力検出空間31aは圧縮されて変形し、衝突部位に位置したインダクター38と導電板39との間の距離が減少し、磁束φが増大する(図14A示)。インダクター38による磁束φの増大にともなって、導電板39における渦電流ECも増大する(図14B示)。これにより、渦電流ECとインダクター38との相互誘導によって、インダクター38のインピーダンスが変化する。インピーダンス検出回路71は、それぞれのインダクター38のインピーダンスに応じて形成された電気信号に基づいて、圧力チャンバ31の変形量を検出している。インダクター38のインピーダンスに基づいて、インダクター38と導電板39との間の距離を検出する方法は公知であって、例えば、特許公開公報である特開2002−90105号または特開2011−119114号に開示されている。
また、閾値設定部66は、検出された歩行者衝突が発生した車両VEの車幅方向の位置Yに基づいて、有効質量閾値Mthを設定している。
また、実施形態1と同様に、歩行者保護ECU6は、車両VEが所定の車速条件を満たしている時に、有効質量Mが有効質量閾値Mth以上であって、かつ、それぞれのインダクター38のインピーダンスに応じて形成された電気信号が所定の閾値以上(または以下)である場合には、車両VEに衝突が発生したと判定する。車両VEに衝突が発生したと判定された場合、歩行者保護装置5が作動される。
また、圧力チャンバ31の前方外周面31bには、図16Aおよび図16Bに示した平面コイル38B(第1電極、コイルに該当する)を取り付けてもよい。平面コイル38Bは、導線が、平面上において、矩形状に巻回されて形成されている。
圧力チャンバ31の前方外周面31bに、平面コイル38Aまたは平面コイル38Bを取り付けることにより、チャンバ構造体3Bの前後方向長さを低減することができる。
本実施形態によれば、圧力チャンバ31の前方外周面31bに、インダクター38が取り付けられ、後方外周面31cには、導電板39が取り付けられている。そして、インピーダンス検出回路71は、インダクター38に所定の周波数を有する電流を流した場合の、インダクター38のインピーダンスに応じて形成された電気信号に基づいて、圧力チャンバ31の変形を決定している。これにより、インダクター38と導電板39との間の距離の減少に起因したインダクター38のインピーダンスの変化を利用して、圧力チャンバ31の変形を容易に決定することができる。また、圧力チャンバ31の変形を決定するために、インダクター38のインピーダンスに応じて形成された電気信号を検出するのみでよいため、インピーダンス検出回路71を簡単な構成にすることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
フロントバンパー21における歩行者衝突の発生を検出するために、有効質量Mを使用する代わりに、圧力検出空間31a内の圧力を所定の圧力閾値と比較してもよいし、圧力検出空間31a内の圧力に基づいて算出された荷重を、所定の荷重閾値と比較してもよい。あるいは、圧力検出空間31a内の圧力または圧力検出空間31a内の圧力に基づいて算出された荷重を、有効質量Mと併用してもよい。
Claims (7)
- 車両(VE)の前方部(21)に車幅方向に延びるように配置され、前記車両の衝突により変形する柔軟性を有し、内部に圧力検出空間(31a)を有する中空部材(31)と、
該中空部材の前方外周面(31b)に取り付けられた第1電極(34、38)および後方外周面(31c)に取り付けられた第2電極(35、39)と、
前記圧力検出空間内の圧力(Pdet)を検出することにより、前記中空部材の変形を決定する第1変形検出部(33、62)と、
前記第1電極と前記第2電極との間の距離に応じて電気信号(Idet)を形成し、形成された前記電気信号に基づいて、前記中空部材の変形を決定する第2変形検出部(63、64、71)と、
前記第1変形検出部によって決定された前記中空部材の変形と前記第2変形検出部によって決定された前記中空部材の変形とに基づいて、衝突物(OB、BH)を保護する保護装置(5)の作動を必要とする衝突の発生を検出する衝突判定部(67)と、
を備えた車両用衝突検知装置(1)。 - 前記第1変形検出部は、
前記圧力検出空間内の圧力に基づいて検出される所定の物理量(M)が、所定の衝突閾値(Mth)以上である場合に、前記中空部材の変形を決定するものであって、
前記第1電極および前記第2電極のうちの少なくとも一方(34、38)は、前記中空部材の前方外周面または前記後方外周面において、車幅方向に並ぶように複数個設けられ、
各位置に設けられた前記第1電極と前記第2電極との間の距離に応じて形成された前記電気信号に基づいて、衝突が発生した車幅方向の位置(Y)を検出する衝突位置検出部(65)と、
前記衝突位置検出部によって検出された衝突が発生した前記車幅方向の位置に基づいて、前記衝突閾値を設定する閾値設定部(66)と、
を備えた請求項1記載の車両用衝突検知装置。 - 前記衝突判定部は、
前記物理量が前記衝突閾値以上であり、かつ、前記第2変形検出部により形成された前記電気信号が所定の電気的閾値(Ith)以上である場合に、衝突の発生を検出する請求項2記載の車両用衝突検知装置。 - 前記第1電極および前記第2電極は、それぞれ導体板(34、35)により形成されることによって、互いに対向した前記第1電極と前記第2電極とによりコンデンサ(C1、C2、C3、C4)が形成され、
前記第2変形検出部は、
前記コンデンサの容量(CC)に応じて形成された前記電気信号に基づいて、前記中空部材の変形を決定する請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。 - 前記第1電極および前記第2電極のうちの少なくとも一方には、絶縁部材(36f、36r)を介して、導電部材(37f、37r)が取り付けられた請求項4記載の車両用衝突検知装置。
- 隣り合った前記第1電極同士の間の容量または隣り合った前記第2電極同士の間の容量を検出し、検出された当該容量に基づいて、前記中空部材における水分の有無を検出する水分検出部(70)を備えた請求項4または5に記載の車両用衝突検知装置。
- 前記第1電極および前記第2電極のうちの一側はコイル(38、38A、38B)により形成されるとともに、他側は導電板(39)により形成され、
前記第2変形検出部(71)は、
前記コイルに所定の周波数を有した電流を流した場合の、前記コイルのインピーダンスに応じて形成された前記電気信号に基づいて、前記中空部材の変形を決定する請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。
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