JP6340187B2 - バタフライ弁 - Google Patents

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Description

本発明は、バタフライ弁に関し、詳しくは、弁箱内を横切るように配置した弁体を弁棒で回動させることによって流路を開閉するバタフライ弁に関する。
バタフライ弁は、流路の一部となる円筒状の弁箱と、該弁箱の軸線に直交する方向に配置された弁棒と、該弁棒を回動中心として回動する円盤状の弁体とを備えており、閉弁時には、弁体が弁箱内を横切る状態となる。従来のバタフライ弁における弁体は、いわゆるレンズ型弁体あるいは複数の補強リブを有する平板型弁体が多く用いられており、弁体におけるオリフィス側の下流部分やノズル側の上流部分などにキャビテーション抑制用の部材を設けたり、加工を施したりしていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2013−119867号公報
したがって、従来のバタフライ弁は、弁体の構造上、上流側と下流側とが決まってしまうので、管路網などの連絡管や、親子バタフライ弁などの管路充水用として用いる場合、流体の流れ方向によって性能が大きく異なり、弁の設置方向に制約を受けることが多い。
そこで本発明は、流体の流れ方向に影響されずに、減圧制御、流量制御を行うことができるバタフライ弁を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のバタフライ弁は、流路の一部となる円筒状の弁箱と、該弁箱の軸線に直交する方向に配置された弁棒と、該弁棒を回動中心として回動する円盤状の弁体とを備えたバタフライ弁において、前記弁体は、前記弁棒の外径寸法より小さな厚さ寸法の平板状に形成された弁体本体部と、該弁体本体部の中央部直径方向に設けられた弁棒挿通用筒状部とを備えるとともに、前記弁棒挿通用筒状部の外面は、前記弁体本体部の外面より突出した状態に形成され、前記弁棒挿通用筒状部の外面から前記弁体本体部の外面に至る弁体外面は、前記弁棒に直交する断面において、外面側が凹となる双曲面で形成され、該双曲面の両端は、接線方向に滑らかに繋がって、前記弁棒挿通用筒状部の外面及び前記弁体本体部の平面部外面に連続している
ことを特徴としている。
本発明のバタフライ弁によれば、弁体外面の要部を双曲面で形成しているので、弁体の半月部の図心に最大主応力を集中させることができ、弁体の応力分布を均一化することができる。これにより、弁体の薄肉化が図れ、軽量化及び製造コストの削減を図ることができる。また、弁体の表面が双曲面であることから、弁が途中開度のときに流体の流れが分散され、弁体の下流側に発生する乱流を拡散させることができ、下流側における渦の成長を抑制することができる。
本発明のバタフライ弁の一形態例を示す正面図である。 全閉状態としたバタフライ弁の断面平面図である。 半開状態としたバタフライ弁の断面平面図である。 半開状態としたバタフライ弁の弁体の状態を示す斜視図である。
本形態例に示すバタフライ弁は、流路の一部となる円筒状の弁箱11と、該弁箱11の軸線に直交する方向に配置された弁棒12と、該弁棒12を回動中心として回動する円盤状の弁体13とを備えており、弁棒12の下端は、弁箱11の下部を回動可能に貫通して止着部材14によって保持されており、弁棒12の上端は、弁箱11の上部を回動可能に貫通して弁棒カバー12a内を上方に延出し、開閉器15に連結されている。また、弁箱11の両端外周には、前後の配管に接続するためのフランジ16がそれぞれ設けられており、弁箱11の内周には、円筒状のメタルシート17が装着されている。
前記弁体13は、前記弁棒12の外径寸法より小さな厚さ寸法の平板状に形成された弁体本体部21と、該弁体本体部21の中央部直径方向に設けられた弁棒挿通用筒状部22とを備えており、弁棒挿通用筒状部22の上下両端部には、弁棒挿通用筒状部22の内部に挿通した弁棒12と弁体13とを固定するためのリーマボルトを取り付けるリーマボルト取付部23が設けられている。
弁棒挿通用筒状部22の外面は、弁体本体部21の外面より突出した状態となっており、リーマボルト取付部23の近傍を除く弁棒挿通用筒状部22の突出した外面部分から弁体本体部21の平面状の外面に至る弁体外面は、弁棒12に直交する断面において、外面側が凹となる双曲面24で形成され、双曲面24の両端は、接線方向に滑らかに繋がるように、弁棒挿通用筒状部22の外面及び弁体本体部21の平面部外面に連続している。
このように、弁体13の外面に双曲面24を形成することにより、弁体13の半月部の図心Cの部分に最大主応力を集中させて応力分布を均一にすることができるので、弁体13の薄肉化による軽量化を図ることができる。また、弁体表面が双曲面であることから、弁体13が途中開度の場合でも、弁体13の形状によって流体の流れが効果的に分散し、従来のレンズ型や平板型の弁体に比べて、弁体13の下流側に発生する乱流が拡散され、より大きな絞りと、弁体下流側に発生する渦との相互作用により、渦の相互干渉によって渦が打ち消し合い、渦の成長を抑制することができる。
さらに、弁箱11内を通過する流体流れを弁体13によって剪断する状態になるので、流体を下流側に効率よく拡散させることができる。これにより、下流域に発生する乱流の密度が均一になり、エントロピーの増大を抑制することができ、乱流速度分布の均一性の復帰も早めることができる。さらに、弁体13が対称形であることから、流体の流れ方向によって制御性能が影響されることもなく、弁の設置方向に制約を受けることがなくなる。
11…弁箱、12…弁棒、12a…弁棒カバー、13…弁体、14…止着部材、15…開閉器、16…フランジ、17…メタルシート、21…弁体本体部、22…弁棒挿通用筒状部、23…リーマボルト取付部、24…双曲面、C…図心

Claims (1)

  1. 流路の一部となる円筒状の弁箱と、該弁箱の軸線に直交する方向に配置された弁棒と、該弁棒を回動中心として回動する円盤状の弁体とを備えたバタフライ弁において、
    前記弁体は、前記弁棒の外径寸法より小さな厚さ寸法の平板状に形成された弁体本体部と、該弁体本体部の中央部直径方向に設けられた弁棒挿通用筒状部とを備えるとともに、
    前記弁棒挿通用筒状部の外面は、前記弁体本体部の外面より突出した状態に形成され、
    前記弁棒挿通用筒状部の外面から前記弁体本体部の外面に至る弁体外面は、前記弁棒に直交する断面において、外面側が凹となる双曲面で形成され、
    該双曲面の両端は、接線方向に滑らかに繋がって、前記弁棒挿通用筒状部の外面及び前記弁体本体部の平面部外面に連続している
    ことを特徴とするバタフライ弁。
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