JP6338662B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に用いられる燃料噴射弁に関し、特に噴孔カップを噴孔カップ支持体に圧入、溶接固定するものに関する。
内燃機関には、運転状態に応じた適切な燃料量を燃料噴射弁の噴射時間に変換する演算を行い、燃料を供給する燃料噴射弁を駆動させる燃料噴射制御装置が備えられている。燃料噴射弁は、例えば、可動子が円筒状の可動子とこの可動子の中心部に位置する針弁とを含んで構成されており、中心部に燃料を導く燃料導入孔を有する固定子の端面と可動子の端面との間に隙間が設けられており、この隙間を含む磁気通路に磁束を供給する電磁ソレノイドを備えている。隙間を通る磁束によって可動子の端面と固定子の端面との間に生起された磁気吸引力で可動子を固定子側に引き付けて可動子を駆動し、針弁の弁体を弁座から引き離して弁座に設けた燃料通路を開くように構成されている。噴射される燃料量は、主に燃料の圧力と燃料噴射弁の噴口部の雰囲気圧力との差圧、並びに弁体を開いた状態に維持し、燃料が噴射されている時間により決定される。
電磁ソレノイドへの通電を停止すると、可動子に作用する磁気吸引力が消失し、弁体を閉鎖方向に付勢する弾性部材の力と、弁体と弁座間を流れる燃料の流速によって生じる圧力降下によって弁体及び可動子は閉鎖方向へと移動し、弁体が弁座に着座することで燃料通路を閉じる。弁体と弁座の当接により燃料がシールされ、意図しないタイミングで燃料が燃料噴射弁から漏れ出ることを防いでいる。
近年、燃料消費量低減という観点から、過給機と組み合わせて内燃機関の排気量を小さくし、熱効率の良い運転領域を使用することで車両搭載時の燃料消費量を低減させる試みが実施されている。排気量と燃料消費量の低減要求に伴い、内燃機関には小型、軽量化が要求され、それに伴い内燃機関に搭載される燃料噴射弁の小型化が必要となっている。
一方で、内燃機関の排出ガスに含まれる成分を一層低減することも求められており、極微量の漏れ燃料がある場合、内燃機関の停止中であっても燃料噴射弁に接続された燃料レールに残存する燃料が内燃機関内部のピストンとシリンダから構成される燃焼室に供給、蓄積され、次回内燃機関始動時に未燃燃料成分として排出される。近年の法規制値は、このような未燃燃料成分が排気ガスとして排出されると満足できないレベルにまで厳格化されている。燃料噴射弁には製品寿命に渡って漏れ燃料を限りなくゼロにすることが要求されており、燃料噴射弁先端からの燃料の漏れ量少なくするために、弁体と弁座が当接する部位は共に例えば1μm以下の形状精度が必要である。
また排出ガスに含まれるすす成分を低減するという観点から、燃料噴射弁は1回の噴射あたりたとえば2mgといった極微量の燃料を、ある定められた燃料噴霧形状で精度良く噴射することが要求されている。弁体のスムースかつばらつきの少ない動きを実現するために、弁体と弁座の上流に設けられた弁体を案内する案内部材との隙間は、例えば数μm程しかない。
燃料噴射弁の弁座と弁体を案内する案内部材は一体化されており、以下噴孔カップと呼称する。噴孔カップは燃料噴射弁を構成する上流側の部品(以下噴孔カップ支持体と呼称する)に圧入後、溶接固定される。
前述の理由から、燃料噴射弁を小型化する必要があり、噴孔カップと噴孔カップ支持体の外径を小さくする必要がある(以下小径化と呼称する)。
従来の燃料噴射弁の構成を維持したまま、小径化した場合、現行形状のままでは噴孔カップと噴孔カップ支持体の溶接部と、噴孔カップの弁座、弁体案内部との距離が小さくなる。溶接後の凝固時に発生するひずみによって噴孔カップは微小に変形するが、噴孔カップの溶接部と噴孔カップの弁座、弁体案内部の距離が小さくなると変形の影響が大きくなり、前述の精度を維持することができず、漏れ燃料の増加や、流量、噴霧ばらつきが悪化する。
従来技術の一例として、特許文献1に開示の燃料噴射弁では、案内部材と、渦流部材と、弁座部材とが互いに素材結合により結合されており、案内部材が渦流部材よりも小さな外径を有しており、該案内部材と該渦流部材との間の前記結合が案内部材の外周の領域で行われている燃料噴射弁が開示されている
燃料噴射弁が特に簡単な構造で経済的に製造可能である。この場合、噴射弁の、特に下流側の端部が簡単に、それにも拘わらず極めて正確に組立可能である。さらに利点が、案内部材及び弁座部材の面の精密な加工にある。案内部材と渦流部材と弁座部材との、既に噴射弁への組立の前に行われる堅い結合に基づき、案内部材内の案内開口と、弁座部材の弁座面と、案内部材若しくは弁座部材の、最終的に弁ケーシング若しくは弁座支持体と接触することになる接触面とが、一回の緊締(固定)で精密加工、例えば研削(研磨)され得る。
別の従来技術の一例として、特許文献2に開示の燃料噴射弁では、燃料噴射孔を有する弁座、燃料に旋回エネルギ− を与えて上記燃料噴射孔に上記燃料を供給する旋回体、上記燃料噴射孔を開閉する弁体、および上記旋回体を経由して上記燃料噴射孔に至る燃料通路を備えた燃料噴射装置であって、上記燃料通路は、上記旋回体を経由して上記燃料噴射孔に至る間に、上記弁座内に設けられた弁座内燃料通路、次いで上記旋回体と上記弁座との間の燃料旋回路を経由するものであることを特徴とするものが開示されている。
弁座を冷却するための燃料の一部を溜める燃料溜室を弁座の内部に設け、且つ上記燃料溜室は、前記連通路を介して上記燃料通路と連通しているので、燃料溜室内は常に低温の燃料の流入が可能であるので、弁座はその内部から効果的に冷却され、その結果、エンジンの燃焼熱を直接受ける弁座の燃料噴射孔並びにその近傍の弁座外面も低温度に保持されてカーボンデポジットの発生を抑制する効果がある。
特開2010−236557号公報 特開2006−029153号公報
特許文献1に記載のいずれの実施例の燃料噴射弁においては、弁座部材と弁座支持体と溶接結合されている。よって弁座部材と弁座支持体の直径を小さくする場合、溶接結合部位と噴孔カップの弁座部、または弁体案内部との距離が小さくなり、溶接後の凝固時に発生するひずみによって変形し、前述の精度を維持するには十分ではない。
特許文献2に記載のいずれの実施例の燃料噴射弁においては、燃料溜室が存在するため、溶接結合部位と噴孔カップの弁座との間に、剛性低い部位が存在することになる。しかしながら記載の実施例で噴孔カップと噴孔カップ支持体の外径を小さくする場合、同じ強度を維持するためには燃料溜室を縮小せざるを得えず、溶接結合部位と噴孔カップの弁座との間に剛性低い部位が存在しない、あるいは剛性の低下代が小さくなる。よって特許文献2に記載の燃料溜室が存在する場合でも、小径化する際に噴孔カップの弁座の変形を抑制し、前述の精度を維持するには十分ではない。
上記課題を解決するために、本発明の燃料噴射弁は、前記溶接固定部位と前記噴孔カップの弁座、案内部位との間に、溶接の際に生じるひずみに対して剛性が低下する形状を設けたことを特徴とする燃料噴射弁。
燃料噴射弁の噴孔カップ支持体、噴孔カップを小径化し、溶接部と噴孔カップの弁座部、または弁体案内部との距離が小さくなった際にも、溶接後の凝固時に発生するひずみによって、噴孔カップの弁座や案内部が変形を抑制し、所望の精度を維持することができ、漏れ燃料の増加や、流量、噴霧ばらつきの悪化を防止できる。
従来技術、本発明共通の実施形態による燃料噴射弁の全体断面図である。 従来技術による燃料噴射弁の部分拡大断面図である。 従来技術による燃料噴射弁の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による燃料噴射弁の部分拡大断面図である。
以下、図1から図8を用いて、従来技術による燃料噴射弁と比較して、本発明に係る燃料噴射弁の一実施例の構成について説明する。図1は従来技術、本発明共通の実施形態による燃料噴射弁の縦断面図である。図2から図8は図1の噴孔カップ116を中心とした部分拡大図で、本実施例における燃料噴射弁の特徴となる部品に限定し、形状を簡略化して示したものである。図2から図8では動作や機能分かり易くするために部品の大きさや隙間の大きさは実際の比率よりも誇張されており、機能を説明するために不要な部品は省略されている。各実施形態において同一の構成要素には同一の符号が与えられており、重複する説明は省略している。
図1において、噴孔カップ支持体101は直径が小さい小径筒状部22と直径が大きい大径筒状部23とを備えている。小径筒状部22の先端部分の内部に、案内部115,燃料噴射孔117を備えた噴孔カップ(燃料噴射孔形成部材)116が挿入または圧入され、噴孔カップ116の先端面の外周の縁部が全周溶接されることにより、小径筒状部22に固定される。案内部115は後述する可動子を構成する針弁114Aの先端に設けられた弁体114Bが燃料噴射弁の軸方向に上下運動する際に,外周を案内する機能を有する。
噴孔カップ116には案内部115の下流側に円錐状の弁座39が形成されている。この弁座39には針弁114Aの先端に設けた弁体114Bが当接または離反することで、燃料の流れを遮断したり燃料噴射孔に導いたりする。噴孔カップ支持体101の外周には溝が形成されており、この溝に樹脂材製のチップシール131に代表される燃焼ガスのシール部材が嵌め込まれている。
噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の内周下端部には可動子を構成する針弁114Aをガイドする針弁案内部材113が大径筒状部23の絞り加工部25に圧入固定されている。針弁案内部材113は中央に針弁114Aをその軸方向にガイドする案内部127が設けられており、その周囲に複数個の燃料通路126が穿孔されている。細長い形状の針弁114Aは針弁案内部材113の案内部127によって径方向の位置を規定され,かつ軸方向にまっすぐに往復運動するようガイドされる。なお、開弁方向は弁軸方向の上,閉弁方向は弁軸方向の下に向かう方向である。
針弁114Aの弁体114Bが設けられている端部とは反対の端部には針弁114Aの直径より大きい外径を有する段付き部129を有する頭部114Cが設けられている。段付き部129の上端面には針弁114Aを閉弁方向に付勢するスプリング110の着座面が設けられており、頭部114Cと併せてスプリング110を保持する。
可動子は針弁114Aが貫通する貫通孔128を中央に備えた可動子102を有する。可動子102と針弁案内部材113との間に可動子102を開弁方向に付勢するゼロスプリング112が保持されている。
頭部114Cの段付き部129の直径より貫通孔128の直径の方が小さいので、針弁114Aを噴孔カップ116の弁座に向かって押付けるスプリング110の付勢力もしくは重力の作用下においては、ゼロスプリング112によって保持された可動子102の上側面と針弁114Aの段付き部129の下端面が当接し、両者は係合している。これによりゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に逆らう上方への可動子102の動きあるいは、ゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に沿った下方への針弁114Aの動きに対して両者は協働して動くことにな
る。しかし、ゼロスプリング112の付勢力もしくは重力に関係なく針弁114Aを上方へ動かす力、あるいは可動子102を下方へ動かす力が独立して両者に作用したとき、両者は別々の方向に動くことができる。
噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の内周部には固定コア107が圧入され、圧入接触位置で溶接接合されている。この溶接接合により噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の内部と外気との間に形成される隙間が密閉される。固定コア107は中心に針弁114Aの段付き部129の直径よりわずかに大きい直径の貫通孔107Dが燃料導入通路として設けられている。
固定コア107の下端面や、可動子102の上端面及び衝突端面にはメッキを施して耐久性を向上させることがある。可動子に比較的軟らかい軟磁性ステンレス鋼を用いた場合においても、硬質クロムメッキや無電解ニッケルメッキを用いることで、耐久信頼性を確保することができる。
針弁114Aの頭部114Cに設けられた段付き部129の上端面に形成されたスプリング受け面には初期荷重設定用のスプリング110の下端が当接しており、スプリング110の他端が固定コア107の貫通孔107Dの内部に圧入される調整子54で受け止められることで、スプリング110が頭部114Cと調整子54の間に保持されている。調整子54の固定位置を調整することでスプリング110が針弁114Aを弁座39に押付ける初期荷重を調整することができる。
噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の外周にはカップ状のハウジング103が固定されている。ハウジング103の底部には中央に貫通孔が設けられており、貫通孔には噴孔カップ支持体101の大径筒状部23が挿通されている。ハウジング103の外周壁の部分は噴孔カップ支持体101の大径筒状部23の外周面に対面する外周ヨーク部を形成している。ハウジング103によって形成される筒状空間内には環状を成すように巻回された電磁コイル105が配置されている。コイル105は半径方向外側に向かって開口する断面がU字状の溝を持つ環状のコイルボビン104と、この溝の中に巻きつけられた銅線で形成される。コイル105の巻き始め,巻き終わり端部には剛性のある導体109が固定されており、固定コア107に設けた貫通孔より引き出されている。この導体109と固定コア107,噴孔カップ支持体101の大径筒部23の外周はハウジング103の上端開口部内周から絶縁樹脂を注入して、モールド成形され、樹脂成形体121で覆われる。かくして、電磁コイル(104,105)の周りにトロイダル状の磁気通路が形成される。
導体109の先端部に形成されたコネクタ43Aには高電圧電源、バッテリ電源より電力を供給するプラグが接続され、図示しないコントローラによって通電,非通電が制御される。コイル105に通電中は、磁気回路140を通る磁束によって磁気吸引ギャップにおいて可動子114の可動子102と固定コア107との間に磁気吸引力が発生し、可動子102がスプリング110の設定荷重を超える力で吸引されることで上方へ動く。このとき可動子102は針弁の頭部114Cと係合して、針弁114Aと一緒に上方へ移動し、可動子102の上端面が固定コア107の下端面に衝突するまで移動する。その結果、針弁114Aの先端の弁体114Bが弁座39より離間し、燃料が燃料通路118を通り、噴孔カップ116先端にある噴射孔117から内燃機関の燃焼室内に噴出する。
針弁114Aの先端の弁体114Bが弁座39より離間し、上方に引き上げられている間、細長い形状の針弁114Aは針弁案内部材113の案内部127と,噴孔カップ116の案内部115の2箇所によって弁軸方向に沿ってまっすぐに復動するようガイドされる。
電磁コイル105への通電が断たれると、磁束が消滅し、磁気吸引ギャップにおける磁気吸引力も消滅する。この状態では、針弁114Aの頭部114Cを反対方向に押す初期荷重設定用のスプリング110のばね力がゼロスプリング112の力に打ち勝って可動子114全体(可動子102,針弁114A)に作用する。その結果、可動子102はスプリング110のばね力によって、弁体114Bが弁座39に接触する閉弁位置に押し戻される。
針弁114Aの先端の弁体114Bが弁座39に接触し閉弁位置にある間、細長い形状の針弁114Aは針弁案内部材113の案内部127のみによりガイドされており,噴孔カップ116の案内部115とは接触していない。
このとき、頭部114Cの段付き部129が可動子102の上面に当接して可動子102を、ゼロスプリング112の力に打ち勝って針弁案内部材113側へ移動させる。弁体114Bが弁座39に衝突すると、可動子102は針弁114Aと別体であるため、慣性力によって針弁案内部材113方向への移動を継続する。このとき針弁114Aの外周と可動子102の内周との間に流体による摩擦が発生し、弁座39から再度開弁方向に跳ね返る針弁114Aのエネルギが吸収される。慣性質量の大きな可動子102が針弁114Aから切り離されているので、跳ね返りエネルギ自体も小さくなる。また、針弁114Aの跳ね返りエネルギを吸収した可動子102は自らの慣性力がその分だけ減少し、ゼロスプリング112を圧縮した後に受ける反発力も小さくなるため、可動子102自体の跳ね返り現象によって針弁114Aが開弁方向に再び動かされる現象は発生し難くなる。かくして、針弁114Aの跳ね返りは最小限に抑えられ、電磁コイル(104,105)への通電が断たれた後に弁が開いて、燃料が不作為に噴射される、いわゆる二次噴射現象が抑制される。
図2は図1に記載の従来技術の燃料噴射弁の噴孔カップ116近傍を拡大した断面図である。噴孔カップは噴孔カップ支持体22に圧入され、燃料噴射弁の軸方向、図2に示す下方向211からレーザで噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の縁部を照射され、溶接継ぎ目201が形成される。レーザ照射中に噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の縁部の金属は融解し、照射後に凝固するが、金属組織の変化によりひずみが発生する。燃料噴射弁の軸方向、図2に示す下方向211からレーザを照射し溶接する場合、噴孔カップにおける主な変形方向は図に示す矢印202の向きになる。従来技術の燃料噴射弁の噴孔カップ支持体22の直径Dであれば、この変形が噴孔カップの弁座39、あるいは
案内部115に与える変形量は目標とする精度に比べて小さく、燃料噴射弁の先端からの漏れ量や噴射量、噴霧のばらつきに与える影響は無視できるものであった。
図3は燃料噴射弁の小型化に対応するために、噴孔カップ支持体22の外径dを図2に示す噴孔カップ支持体22の外径Dよりも小さくし、従来と同様に噴孔カップ116は噴孔カップ支持体22に圧入され、燃料噴射弁の軸方向、図に示す下方向211からレーザで噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の縁部を照射され、溶接継ぎ目201が形成された場合である。噴孔カップ116における主な変形方向は図3に示す矢印202の向きになる。噴孔カップ支持体22の直径dは図2に示す噴孔カップ支持体22の直径Dよりも小さいため、噴孔カップ116の直径も小さくなり、溶接継ぎ目201と噴孔カップの弁座39、案内部115との距離が小さい。よって溶接継ぎ目201のひずみが噴孔カップの弁座39、案内部115与える変形量は図2に示す従来の燃料噴射弁よりも大きくなり、燃料噴射弁の先端からの漏れ量や噴射量、噴霧のばらつきに与える影響が無視できなくなる。
以下、本発明の特徴について実施例を用いて説明する。
図4は本発明の実施形態の一例である。図2、3とは異なり、噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の圧入部位205が噴孔カップ支持体22の案内部115よりも燃料噴射弁の上流(図4の上方)に位置し、レーザを燃料噴射弁の軸線とは直角方向207から入射させ溶接する。溶接によって発生する溶接継ぎ目は203のような形状となり、主なひずみの方向は図に示す矢印204の方向となる。本構成であれば、噴孔カップ支持体22の直径をdへ小さくした場合でも、溶接継ぎ目は203と噴孔カップ116の案内部位115や弁座39との間の距離を大きくすることができ、溶接のひずみによる変形の影響を小さくすることができる。さらに溶接継ぎ目203と噴孔カップ116の案内部位115の間の内径を一部拡大し、薄肉部部位206を形成することで、剛性を低下させ、噴孔カップ116の案内部位115、弁座39へ伝わる変形をさらに低減することが可能である。
図5は本発明のひとつの実施形態である。図2、3とは異なり、噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の圧入部位205が噴孔カップ支持体22の案内部115よりも燃料噴射弁の上流(図4の上方)に位置し、レーザを燃料噴射弁の軸線とは直角方向207から入射させ溶接する。溶接によって発生する溶接継ぎ目は203のような形状となり、主なひずみの方向は図に示す矢印204の方向となる。本構成であれば、噴孔カップ支持体22の直径をdへ小さくした場合でも、溶接継ぎ目は203と噴孔カップ116の案内部位115や弁座39との間の距離を大きくすることができ、溶接のひずみによる変形の影響を小さくすることができる。さらに溶接継ぎ目203と噴孔カップ116の案内部位115の間の外径d1を噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の圧入部位205よりも縮小することで、剛性を低下させ、噴孔カップ116の案内部位115、弁座39へ伝わる変形をさらに低減することが可能である。
図6は本発明のひとつの実施形態である。図2、3とは異なり、噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の圧入部位205が噴孔カップ支持体22の案内部115よりも燃料噴射弁の上流(図4の上方)に位置し、燃料噴射弁の軸方向、図6に示す下方向211からレーザで噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の縁部を照射し、溶接継ぎ目208を形成する。主なひずみの方向は図に示す矢印202の方向となる。本構成であれば、噴孔カップ支持体22の直径をdへ小さくした場合でも、溶接継ぎ目208と噴孔カップ116の案内部位115や弁座39との間の距離を大きくすることができ、溶接のひずみによる変形の影響を小さくすることができる。さらに溶接継ぎ目208と噴孔カップ116の案内部位115の間の外径d1を噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の圧入部位205よりも縮小することで、剛性を低下させ、噴孔カップ116の案内部位115、弁座39へ伝わる変形をさらに低減することが可能である。
図7は本発明のひとつの実施形態である。噴孔カップ116は噴孔カップ支持体22に圧入され、燃料噴射弁の軸方向、図2に示す下方向からレーザで噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の縁部を照射し、溶接継ぎ目201が形成される。噴孔カップ116における主な変形方向は図7に示す矢印202の向きになる。図2、3とは異なり、溶接継ぎ目201と噴孔カップ116の案内部115、弁座39との間に隙間209が存在するため、噴孔カップ116の剛性が低下し、案内部位115、弁座39へ伝わる変形を低減することが可能である。
図8は本発明のひとつの実施形態である。噴孔カップ116は噴孔カップ支持体22に圧入され、燃料噴射弁の軸方向、図に示す下方向211からレーザで噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22の下に凸となった縁部210を照射し、溶接継ぎ目201が形成される。本構成であれば、噴孔カップ支持体22の直径をdへ小さくした場合でも、溶接継ぎ目201と噴孔カップ116の案内部位115や弁座39との間の距離を大きくすることができ、溶接のひずみによる変形の影響を小さくすることができる。噴孔カップ116における主な変形方向は図7に示す矢印202の向きになる。図2、3とは異なり、溶接継ぎ目201と噴孔カップ116の案内部115、弁座39との間に隙間209が存在するため、噴孔カップ116の剛性が低下し、案内部位115、弁座39へ伝わる変形をさらに低減することが可能である。
公知となっている従来の発明では、弁座部材と弁座支持体の直径を小さくする場合、溶接結合部位と弁座部、または弁体案内部との距離が小さくなり、溶接後の凝固時に発生するひずみによって変形し、精度を維持するには十分ではなかった。本発明は、前記溶接固定部位と前記噴孔カップの弁座、案内部位との間に、溶接の際に生じるひずみに対して剛性が低下する形状を設けた燃料噴射弁の構造を提案するものである。
以上のように本実施例では、燃料噴射弁の噴孔カップ支持体、弁体カップを小径化し、溶接部と弁座部、または弁体案内部との距離が小さくなった際にも、溶接後の凝固時に発生するひずみによって、弁座や案内部が変形することを防止し、所望の精度を維持することができ、漏れ燃料の増加や、流量、噴霧ばらつきの悪化を防止できる。
なお、本実施例は、前記実施形態に限定されるものではない。また、本実施例の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
例として、実施例の中ではレーザを使用して溶接しているが、噴孔カップ116と噴孔カップ支持体22を融解、凝固させて固定する手段であれば本実施例の原理が適用できるため、効果を発揮することができる。
22…噴孔カップ支持体小径筒状部
23…噴孔カップ支持体大径筒状部
39…弁座
43A…コネクタ
101…噴孔カップ支持体
102…可動子
103…ハウジング
104…ボビン
105…ソレノイド
107…固定子
107D…固定子貫通孔(燃料通路)
109…導体
110…スプリング
112…ゼロスプリング
113…肩部
114A…弁体
114B…弁体先端部
114C…スプリングガイド用突起
115…案内部位
116…噴孔カップ
117…燃料噴射孔
121…樹脂成形体
126…燃料通路
128…貫通孔
136…隙間
201、203、208…溶接継ぎ目
202、204…変形方向
205…圧入部位
206…薄肉部部位
207、211…溶接方向
209…隙間
210…凸となった縁部

Claims (3)

  1. 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴孔と,燃料の噴射を断続する弁体に当接する弁座が前記噴孔の上流側に設けられ,前記弁座の上流側に前記弁体を案内する案内部が一体となった噴孔カップを備え、前記噴孔カップは噴孔カップ支持体に圧入、溶接固定されている燃料噴射弁において、
    前記噴孔カップの溶接固定された部位が前記案内部の案内部位よりも上流にあり、
    前記溶接固定された部位と前記弁座及び前記案内部位との間に、前記溶接固定された部位及び前記案内部の案内部位に対して肉厚の薄い薄肉部位を設け
    前記薄肉部位は、前記案内部位と前記溶接固定された部位との間の前記噴孔カップの内径を、前記噴孔カップが噴孔カップ支持体に圧入、溶接固定されている部位の内径より拡大して形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴孔と,燃料の噴射を断続する弁体に当接する弁座が前記噴孔の上流側に設けられ,前記弁座の上流側に前記弁体を案内する案内部が一体となった噴孔カップを備え、前記噴孔カップは噴孔カップ支持体に圧入、溶接固定されている燃料噴射弁において、
    前記噴孔カップの溶接固定された部位が前記案内部の案内部位よりも上流にあり、
    前記溶接固定された部位と前記弁座及び前記案内部位との間に、前記溶接固定された部位及び前記案内部の案内部位に対して肉厚の薄い薄肉部位を設け、
    前記薄肉部位は、前記案内部位と前記溶接固定された部位との間の前記噴孔カップの外径を、前記噴孔カップが噴孔カップ支持体に圧入、溶接固定されている部位の外径より縮小して形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁であって、
    燃料が噴射される噴孔と、
    燃料の噴射を断続する弁体と、
    前記弁体に当接する弁座が前記噴孔の上流側に設けられ、前記弁座の上流側に前記弁体を案内する案内部が一体となった噴孔カップと、
    前記噴孔カップを支持する噴孔カップ支持体と、
    を備え、
    前記噴孔カップは前記噴孔カップ支持体に圧入、溶接固定されており、
    前記溶接固定された部位と前記弁座及び前記案内部の案内部位とが、前記弁体の軸と垂直な平面で重ならない位置にあり、前記溶接固定された部位と前記弁座及び前記案内部の案内部位との間に、前記溶接固定された部位及び前記案内部の案内部位に対して肉厚の薄い薄肉部位を設けたことを特徴とする燃料噴射
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