JP6338599B2 - 2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドのビルディングブロック、その製造及び使用 - Google Patents

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Description

本発明は、式(I)
Figure 0006338599
[式中、Rは、n価の基であり、nは、2から4までの、好ましくは2から3の整数であり、かつxは、1からn−1の整数である]の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド、式(II)
Figure 0006338599
の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸を、式R(NCO)[式中、R及びnは、上記の意味を有する]のポリイソシアネートと反応させることによる、式(I)の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドを製造する方法、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド置換されたプレポリマーの製造のための、式(I)の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドの使用、並びにそれによって得られる、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド置換された当該プレポリマーに関する。
我々の国際特許出願であるWO2013/092011A1(優先日:2011年12月22日、国際公開日:2013年6月27日)には、本発明の化合物と構造的に類似した化合物が記載されており、式(III)
Figure 0006338599
[式中、Rは、特に、n−1個の一般式(IV)
Figure 0006338599
の更なる2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド基で置換されたn価の基(n>1)であってよい]の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド、これらの2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドを製造する方法、一般式(V)
Figure 0006338599
の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸を製造する方法、及び(ポリ)ヒドロキシウレタンを製造するための当該2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドの使用が記載されている。しかしながら、PCT/EP2012/072589には、分子中に−NCO基を有する本発明による化合物は記載されていない。
WO2004/003001A1には、一般式(VI)
Figure 0006338599
[式中、R及びRは、互いに独立した基、RとRが一緒になったO又はRとRが一緒になってC原子と結合されている3〜6員のシクロアルキル基であってもよく、Rは、水素、直鎖の又は分岐したC−Cアルキル、C−C12シクロアルキル或いはC−C15アリールであってもよく、Rは、直鎖の又は分岐したC−Cアルキル或いはC−C15アリールであってもよい]の化合物が記載されている。総じて、WO2004/003001A1には、タイプ(VI)のエナンチオマーの酵素的なラセミ体分離が記載されているが、これらの化合物の合成は示されていない。
EP1941946A1には、特に、特定の二置換有機カーボネートの製造のためのカルボニトリド触媒の使用が記載されている。これらのカーボネートは、一般式(VII)
Figure 0006338599
[式中、R10及びR11は、互いに独立して、任意の置換基から選択される。当該置換基は、アルキル、アリール、ヘテロアリール及びCOAのエステル基であってもよく、Aは、さらに、アルキル又はアリール、例えば、直鎖の又は分岐したC−Cアルキル、好ましくはC−Cアルキル、特に好ましくはメチル又はエチルであってもよい]の化合物であってもよい。しかしながら、2−オキソ−1,3−ジオキソラン系の合成は示されていない。
JP2006−003433Aには、液晶表示素子用のシール剤組成物が開示されており、当該組成物は、一般式(VIII)
Figure 0006338599
[式中、Rは、H、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシル基、任意に置換された芳香族環、直鎖の、分岐した又は環式のアルキル基、アシル基又はエステル基である]の化合物を含んでいる。2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸(R=COOH)も言及されている。
EP0001088A1には、特に、一般式(IX)
Figure 0006338599
[式中、RはH又はCHであってもよい]の2−オキソ−1,3−ジオキソランが記載されている。
EP2397474A1には、式(X)
Figure 0006338599
[式中、Rは、特に、Me若しくはEt、又は最大でn−1個の更なる2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキシル基で置換されていてもよいn価の基であってもよい]の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸、対応するエポキシドのカルボニル化によりこれらを製造する方法、これらをエステル交換する方法、並びにヒドロキシウレタンの製造のための及びアミンのブロッキングのための末端基としてのこれらの使用が記載されている。
US2010/0317838A1には、式(XI)
Figure 0006338599
[式中、Z=Oであり、n=0であり、基W1又はW1aの少なくとも1つは保護されたグリコシドを有し、かつ基W1又はW1aは、互いに独立して、特に、アミド基であってもよい]の化合物が記載されている。
ポリイソシアネートに基づくポリウレタンは、ポリマー類に広く適用されている。このようなポリマーは、靴、マットレス、自動車部品、スポーツ用品、人工皮革等に使用される。建築化学においても、これらのポリマーは、最も広く適用される材料の1つであり、例えば、いくつか例を挙げると、鉱業、屋根、床、タイルの固着及び防水材料等の分野におけるシーラント、接着剤、コーティング及びフォーム用の材料である。このようにして得られた硬化した組成物は、酸、アルカリ及び化学薬品に対する高い耐性において有利である。しかしながら、低分子量イソシアネート化合物のモノマーは、本質的に有毒で刺激性がある。毒性の程度は、モノマーの揮発性と直接相関する。これらの事実は、閉鎖された工業的な生産プロセス(例えば、靴、フォーム、成形部品等)において大きな役割を果たすものではないが、硬化を開放された場所で実施する適用に関しては、特に、日曜大工(do-it-yourself)における及び噴霧散布におけるイソシアネートの使用について、健康上の問題に大きな懸念がある。したがって、ポリウレタンを得るためのイソシアネートの使用を避けるために、相当な作業量が、産業上及び学術的に投資された。
最も有望な方法は、アミンを用いた環式カーボネートの開環によってヒドロキシウレタンを得ることである。環式カーボネート化合物は、毒物学的に許容される。それ故、例えば、グリセロールカーボネート(4−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1,3−ジオキソラン)は、化粧品中に通常使用されている。
環式カーボネート化合物は、アミンと反応して開環し、特に、ヒドロキシウレタンを生じる(以下の反応式を参照):
Figure 0006338599
グリセロールカーボネートをベースとする系の欠点は、低いレギオ選択性であり、これにより、反応経路A、B及びC、室温での系の比較的低い反応性がもたらされ、更には、開環速度を上げる触媒が既に形成された生成物の部分分解につながり得る逆反応の明らかな促進ももたらされる。
上記のEP2397474A1において、これらの問題は、基Rにおいて、エーテル基の代わりにエステル基を用いることにより部分的に解消された。この電子吸引基は、反応速度において著しい向上及び反応経路Aの優先的選択をもたらした。第二級ヒドロキシウレタン[I]が形成された場合であっても、逆反応は観察されなかった。しかしながら、分子中に2以上の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキシル基を有するバインダーの製造は、エステル交換反応を介して行われ、当該エステル交換反応の間に、シクロカーボネート環も攻撃され得るため、困難である。
上記のUS2010/0317838A1では、この開環反応は基Rの性質とは無関係である印象を与える(エステル基又はアミド基等を含み得る請求項1の化合物の開環に関する、US2010/0317838A1の請求項17を参照)。しかしながら、この印象には明らかに誤解を招く恐れがある。
第1に、4位で基Rにより置換された、アミンを有する2−オキソ−1,3−ジオキソランの反応性について、当該反応性は、R=Me<R=H<R=Ph<R=CHOPh<<R=CFの順序で増大するとの研究がなされていた(特に、H.Tomita, F.Sanda, T.Endo, Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol. 39, 3678-3685 (2001))。
第2に、上記のEP2397474A1の生成物の場合、ポリマーの主鎖は、エステル結合を介してつながっている。つまり、以下の反応式において、Rは、ポリマーの主鎖を意味し、開環(硬化)反応は、一定量のエステル結合のアミノリシスを伴い、非反応性アルコールの形態で主鎖の脱離が引き起こされる。
Figure 0006338599
上記のPCT/EP2012/072589において、この問題は、エステル基の代わりにアミド基を用いることにより部分的に解決された。これらの化合物は、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸と、適切なイソシアネートとの反応によって得られる。このようにして形成されたアミドの場合、アミノリシス自体が不可能である。アミノ交換反応が生じると、形成されるアミンは、環式カーボネート基を更に攻撃する反応性硬化剤として作用し得る。よって、生成物の架橋及び硬化がより進行しやすい(例えば、以下の反応式)。
Figure 0006338599
しかしながら、市販されているポリイソシアネートの数には限りがあり、バインダーの合成はかなり制限される。バインダー合成において、柔軟性は高いほどより望ましい。それ故、本発明が直面する技術的課題は、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド置換されたプレポリマーの製造に使用できる、分子中に−NCO基を有する代替の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドを提供することである。
したがって、本発明は、式(I)
Figure 0006338599
[式中、Rは、n価の基であり、nは、2から4の整数であり、かつxは、1からn−1の整数である]の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドを提供することである。本発明におけるこれらの化合物は、通常のポリオールとの反応を介して、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド置換されたプレポリマーの製造に使用することが可能であるため、「ビルディングブロック」と称される。
本発明の目的にとって、「n価の基」の記載は、一般的に、Rがn個の置換基によって置換される基であることを意味する。換言すれば、Rは「n」の価数を有する基である。
好ましい態様において、nは、2から3の整数であってもよい。形式的な観点から、Rは、−NCO基の引抜き後のn価のポリイソシアネートになり得る。ここで、本発明における文脈上、当該「引き抜き」の記載は、化学操作によるものではなく、単に、ポリイソシアネートの化学式から−NCO基を形式的に除外したものである。nが2又は3である場合、xは1又は2である。
前記のポリイソシアネートは、n=2〜4、好ましくはn=2〜3の−NCO官能価(分子中の−NCO基の数)を有する、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、又は脂肪族と芳香族とが組合わされたポリイソシアネートであってもよい。
本発明の目的にとって、本発明によるポリイソシアネートは、二量体(ウレトジオン)及び三量体(イソシアヌレート)を含むことも意図している。ここでは、HDI三量体に属するものが特に重要である。さらに、オリゴマーも含まれ、そのようなオリゴマーには、例えば、
Figure 0006338599
の「ポリメリックMDI」(o=0〜2)等が含まれる。一方、本発明においては、o=0〜10のポリメリックMDIも考慮される。
また、化学量論よりも過剰のNCO基が存在する場合、ポリオールとポリイソシアネートとのプレポリマーを使用してもよい。適切なポリオールには、特に、エチレンオキシレン単位、プロピレンオキシド単位及びブチレンオキシド単位を含み得るポリオキシアルキレンポリオール(「ポリエーテルポリオール」とも称する)、脂肪族ジオール及びポリオール、更にはポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオール、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、(水素化、エポキシ化)大豆油、並びにこれらのポリオールの混合物が含まれる。
市販されているポリイソシアネートの選択肢には、テトラメチレン1,4−ジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(HDI)、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(TMDI)、ドデカメチレン1,12−ジイソシアネート、リシンジイソシアネート及びリシンエステルジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート−IPDI)、1,4−ジイソシアナト−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDI)、2,2’−、2,4’−及び4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、シクロヘキサン1,3−ジイソシアネート及びシクロヘキサン1,4−ジイソシアネート(CHDI)、1,3−及び1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシル−2,2−プロパン、m−及びp−フェニレンジイソシアネート、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ジイソシアナトベンゼン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニル(TODI)、2,4−及び2,6−トルイレンジイソシアネート(TDI)、2,2’−、2,4’−及び4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン1,2−ジイソシアネート及びナフタレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、m−及びp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、HDI三量体、ポリメリックMDI、並びにこれらの混合物が含まれ得る。
他の観点から、Rは、直鎖状、分岐した又は環式のC−C22アルキレン基、C−C20アリーレン基、C−C20アルカリーレン基、ポリエーテル基、ポリカーボネート基、ポリエステル基、ポリ(メタ)アクリレート基、並びにこれらの組み合わせから選択されるものとして定義され得る。
更に、本発明は、式(II)
Figure 0006338599
の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸を、式R(NCO)[式中、R及びnは、上記の意味を有する]のポリイソシアネートと反応させることを特徴とする、本発明による2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドを製造する方法を提供する。
ポリイシソアネートは、R(NCO)で表されるため、式(I)の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドを得るためには、当該反応において最大(n−1)個の−NCO基が用いられ得ることは明らかである。
本発明の方法の好ましい態様によれば、この反応は、第級アミン、有機金属化合物及びこれらの混合物から選択される触媒の存在下で行われる。
好ましい触媒は、ジメチルシクロヘキシルアミン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジブチル錫ジラウレート(DBTL)、ビスマスカルボキシレート、例えばビスマスオクタノエート又はビスマスネオデカノエート、チタン若しくはジルコニウムアルコキシレート又はカルボキシレート、並びにこれらの混合物から選択される。
また、本発明は、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド置換されたプレポリマー(すなわち、バインダー)の製造のための、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドの使用を提供する。市販されているポリイソシアネート及びポリオールの可能な選択肢に基づき、数多くのそのようなバインダー(プレポリマー)を製造することができ、これらは更に、例えば、市販されているアミン硬化剤で硬化させることができる。
更に、本発明は、得られうる2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド置換されたプレポリマーを提供する。
本発明の内容を、以下の実施例により詳細に示す。化学シフトの単位はppmで表す。
例1:4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランの製造(参考例)
Figure 0006338599
80gの炭酸ナトリウムを、1000mlの三ツ口フラスコ中の200mlの蒸留水で溶解させた。溶液を10℃に冷却した。続いて、58.5gのアクリル酸メチルを加え、約10分後に、更に、10℃で、400mlの7%強次亜塩素酸ナトリウム水溶液を攪拌下に添加した。その後、この系を直ちにCOで集中的に噴流させた。温度を、室温まで上昇させた。フラスコを、約25℃〜30℃で更に1時間COで集中的に噴流させた。その間、温度は、氷浴を用いて時折冷却することによって上記の範囲内に維持した。得られた白色固体を、吸引濾過を介して濾別した。濾液を90mlのジクロロメタンで4回抽出した。合した有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾別した。濾液をロータリーエバポレーターで除去した。メチルエポキシプロピオネートが、50〜60%の収率かつ97%の純度で得られた。
20gのメチルエポキシプロピオネートを、20gのtert−ブチルメチルエーテル及び1gのテトラブチルアンモニウムブロミドと混合した。均一混合物を、100mlの加圧反応器に移し、40℃かつ20barのCO圧力で4日間カルボキシル化した。カルボキシル化後、二相系が得られ、上相は、tert−ブチルメチルエーテルからなり、下相は、4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランからなっていた(純度94%(GC)、収率94%)。
生成物は、以下の特徴を有していた:
1H NMR (500 MHz, CDCl3): 3.82 (3H, s, CH3), 4.50 (1H, dd, J = 5.5, 9.0, CH2), 4.66 (1H, dd, J = 9.0, 9.0, CH2), 5.09 (1H, dd, J = 9.0, 5.5, CH);
13C NMR (125 MHz, CDCl3): 53.81 (CH3), 67.00 (CH2), 72.34 (CH), 153.97 (-O-CO-O-), 167.42 (-CO-O-);
IR (neat): 1812 cm-1 (-O-CO-O-), 1742 cm-1 (-CO-O-)。
例2:4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランの製造(参考例)
Figure 0006338599
最初の装入材料として、940mlの7%強次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、2000mlの三ツ口フラスコ中に入れた。溶液を、氷/塩水浴を用いて0℃に冷却した。続いて、58.5gのアクリル酸メチルを加え、混合物を30分間0℃に維持した。その後、低温の混合物を除去し、更に約1.5時間撹拌し、それにより、混合物は65〜70℃まで熱せられた。無色の濁った溶液が形成された。更に、この溶液を室温に冷却し、150mlのジクロロメタンで4回抽出した。合した有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾別した。濾液をロータリーエバポレーターで除去した。メチルエポキシプロピオネートが、70〜80%の収率かつ97%の純度で得られた。更に、実施例1に記載されているように反応を実施し、4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランが得られた。
例3:4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランの製造(参考例)
Figure 0006338599
20gのメチルエポキシプロピオネートを、20gのアセトニトリル、1.5gのベンジルトリメチルアンモニウムクロリド及び1.5gのZnBrと混合した。均一混合物を、100mlの加圧反応器に移し、30barのCO圧力下、25℃で6日間カルボキシル化した。カルボキシル化後、混合物を、100gのアセトニトリルで希釈した。混合物を、酸化アルミニウム及び活性炭で精製した。その後、アセトニトリルを蒸留した。これにより、4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン(純度72%(GC)、収率65%)が得られた。
例4:4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランの製造(参考例)
Figure 0006338599
20gのメチルエポキシプロピオネートを、20gのtert−ブチルメチルエーテル及び1.5gのテトラブチルアンモニウムブロミド及び1.5gのヨウ化カリウムと混合した。均一混合物を、100mlの加圧反応器に移し、30barのCO圧力下、50℃で6日間カルボキシル化した。カルボキシル化後、二相系が得られ、上相は、tert−ブチルメチルエーテルからなり、下相は、4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランからなっていた(純度83%(GC)、収率79%)。
例5:4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランの酸加水分解(参考例)
Figure 0006338599
73g(0.5mol)の4−メトキシカルボニル−2−オキソ−1,3−ジオキソランを、11g(0.55mol)の水及び48g(0.8mol)の酢酸と共に3時間還流下で加熱した。続いて、混合物をシクロヘキサンに加え、分離した油状物を全揮発性分から慎重に分離させ、残留物を、塩化メチレンを用いて無色の結晶性沈殿が形成されるまで磨砕した。沈殿物を、ジエチルエーテルで洗浄し真空下で乾燥させた。これにより、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸が得られた。
融点: 119-121℃;
1H-NMR (CDCl3/DMSO-d6 (1/0.1 [mol/mol])): 9.486 (broad, s; 1H); 5.012 (dd; 1H); 4.637 (t; 1H); 4.506 (dd; 1H);
13C-NMR (CDCl3/DMSO-d6 (1/0.1 [mol/ mol])): 168.425 (CO 酸); 153.348 (CO シクロカーボネート); 72.247 (CH-COOH); 66.988 (CH2CH-COOH);
IR (ν [cm-1]): 2977 bs (OH 酸), 2751 bw, 2658 bw, 2621 bw, 2538 bw, 2407 bw, 1785 bm (CO シクロカーボネート), 1793 bs (CO 酸), 1546 w, 1481 w, 1431 w, 1399 s, 1345 w, 1325 w, 128 m, 1196 s, 1087 s, 1074 s, 1039 m, 928 w, 832 s, 769 s, 724 m, 699 s, 650 m, 633 s, 525 s。
例6:グリセロールカーボネートのN−オキシドを媒介した酸化(参考例)
Figure 0006338599
(JOC 2003;68;4999頁以下に類似する方法)最初の装入材料として、118.1g(1mol)のグリセロールカーボネート、168g(2mol)の炭酸水素ナトリウム、232g(1mol)のトリクロロイソシアヌル酸、18g(1mol)の水、1.5g(0.01mol)のTEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)及び5g(0.05mol)のNaBrを、1.5lのアセトン中に0℃で攪拌しながら添加した。混合物を室温に昇温させ、更に12時間撹拌し、その後濾別した。濾液を蒸発によって濃縮させた。得られた油状物を、クロロホルムを用いて還流下で加熱した。これにより、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸が97%の収率で得られた。
例7:グリセロールカーボネートの空気酸化(Aerobic oxidation)(参考例)
Figure 0006338599
118g(1mol)のグリセロールカーボネート(4−(ヒドロキシルメチル)−2−オキソ−1,3−ジオキソラン)、16.3g(0.1mol)のN−ヒドロキシフタルイミド、7.8g(0.045mol)のm−クロロ安息香酸及び1.3g(0.05mol)のアセチルアセトナートコバルト(II)を、300mlの氷酢酸及び1lの酢酸エチル中に溶解した。酸素雰囲気下で、溶液を酸素で飽和し、6時間還流下で加熱した。全揮発性分を留去し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕した。不溶性成分を、ジクロロメタンとトルエンを用いた洗浄により除去した。これにより、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸が得られた。収率は、約15%であった。
例8:グリセロールカーボネートの空気酸化(参考例)
Figure 0006338599
11.81g(0.1mol)のグリセロールカーボネート(4−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1,3−ジオキソラン)、0.50g(0.002mol)の硝酸マンガン(II)四水和物(Mn(NO・4HO)、0.58g(0.002mol)の硝酸コバルト(II)六水和物(Co(NO・6HO)及び1.88g(0.012mol)のTEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)を、100mlの酢酸中に溶解した。赤色溶液を、酸素雰囲気下で、室温で72時間撹拌し、蒸留により乾燥させ、粗生成物を再結晶により精製した。これにより、白色から黄色の針状結晶の形態で2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸が得られた。収率は、約75%であり、分析データは、実施例5のデータと一致していた。
例9:2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸とIPDIとの反応
Figure 0006338599
イソホロンジイソシアネート(IPDI)をベースとした、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドのビルディングブロックを製造した。乾燥窒素の雰囲気下で、3.33gのイソホロンジイソシアネート(IPDI)(0.015mol)及び0.018g(1mol%)の4−DMAPを、10mlの乾燥THF中に溶解した。2.0gの2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4−カルボン酸(0.015mol)を、40mlの乾燥THF中に溶解し、滴下漏斗を介して混合物にゆっくりと添加した。反応は、24時間室温で攪拌することにより行い、その後溶媒を蒸発させ、黄色いゲル状の生成物がほぼ定量的収率で得られた。ゲルをシクロヘキサンから再結晶し、2つの異性体の混合物として、白色粉末が得られた。
融点: 93℃(摂氏);
NCO含量: 11.66 % (理論値: 13.48 %);
1H-NMR (DMSO-d6): 8.35 (s, 1H, NH), 5.12 (dm, 1H, シクロカーボネート), 4.65 (m, 1H, シクロカーボネート), 4.39 (m, 1H, シクロカーボネート), 3.31 (m, 2H, CH2), 2.89 (m, 1H, CH), 1.61-0.70 (m, 15H, アルキル-CH2及び-CH3);
13C-NMR (DMSO-d6): 167.4 (CON), 165.9 (CON'), 154.4 (OC(O)O), 122.3 (NCO), 73.3 (CH-シクロカーボネート), 67.4 (CH2-シクロカーボネート), 52.2 (アルキル-CH2), 46.6 (アルキル-CH2), 44.8 (CH2-N), 42.2 (アルキル-CH2), 36.1 (CH-N), 34.8 (CH3), 31.3 (CH3), 27.3 (CH3), 25.1 (Cquart.-Me2), 22.9 (Cquart.-CH2-N) ppm;
IR (ν [cm-1]): 3316 (m, NH), 2954 (m), 2925 (m), 2874 (m), 2253 (s, NCO), 1812 (s, CO-シクロカーボネート), 1790 (s, CO-シクロカーボネート), 1671 (s, CO-アミド), 1546 (s, C-N), 1462 (w), 1366 (m), 1304 (w), 1241 (w), 1156 (s), 1062 (s), 895 (w), 857 (w), 767 (m), 729 (w), 577 (m), 470 (w), 432 (w)。
例10:ビルディングブロックとポリプロピレングリコールとの反応
Figure 0006338599
DBTL(1mol%)の存在下で、実施例9で得られた混合物を、Lupranol(登録商標)1000と反応させ、二官能性プレポリマーを得た。具体的には、実施例9の生成物の7.76g(0.025mol)を乾燥THF中に溶解し、24.61gのLupranol(登録商標)1000(0.012molのポリプロピレングリコール;BASF社)及び0.10gのDBTL(0.16mmol)を加えて、反応混合物を、2時間65℃で加熱した。溶媒の蒸発後、異性体の混合物として、黄色〜オレンジ色にわずかに混濁した油状物が得られた。
IRスペクトルは、直接のプレポリマー合成を介したLupranol(登録商標)1000、IPDI及び2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸から製造されたプレポリマーのIRスペクトルとほとんど一致していた。両方の生成物共に、アミン(IPDA、TMD、トリス(アミノエチル)アミン等)で硬化した場合、粘着性のあるゼリー状の生成物を形成した。
例11:2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸とTDIとの反応
Figure 0006338599
トルエン−2,4−ジイソシアネート(TDI)をベースとした、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドのビルディングブロックを製造した。乾燥窒素の雰囲気下で、6.97gのトルエン−2,4−ジイソシアネート(0.04mol)及び5.28gの2−オキソ−[1,3]−ジオキソラン−4−カルボン酸(0.04mol)を、50mlの乾燥THF中に溶解し、24時間0℃で攪拌した。その後溶媒を蒸発させ、黄色いワックス状固体の生成物が、ほぼ定量的収率で得られた。
融点: 109-111℃(摂氏);
NCO-含量: 15.70 % (理論値: 16.02 %);
1H-NMR (DMSO-d6): 10.49 (s, 1H, NH), 7.52-7.11 (m, 3H, Ar), 5.27 (m, 1H, シクロカーボネート), 4.71 (m, 1H, シクロカーボネート), 4.55 (m, 1H, シクロカーボネート), 2.24 (m, 3H, CH3);
13C-NMR (THF-d8): 166.9 (NHC(O)O), 154.4 (OC(O)O), 138.2, 133.6, 131.5, 129.6 (Ar), 126.1 (NCO), 118.5, 117.5 (Ar), 74.6 (CH-シクロカーボネート), 68.0 (CH2-シクロカーボネート), 17.8 (CH3)。
例12:2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸とTDIとの反応
Figure 0006338599
乾燥窒素の雰囲気下で、13.94gのトルエン−2,4−ジイソシアネート(TDI)(0.08mol)及び10.56gの2−オキソ−[1,3]−ジオキソラン−4−カルボン酸(0.08mol)を、70mlの乾燥THF又はアセトン中に溶解した。0.12g(1mol%)の1,8−ジアゾビシクロ[5.4.0]−ウンデセ−7−エン(DBU)を加え、反応混合物を、12時間周囲温度で攪拌した。その後溶媒を蒸発させ、白色固体の生成物が、定量的収率で得られた。
分析データは、上記のデータと良好に一致している。反応は、触媒として4−DMAPを用いた乾燥アセトニトリル中で行うこともできる。
例13:ビルディングブロックとヘキサン−1,6−ジオールとの反応
DBTL(0.02質量%)の存在下で、実施例11又は12で得られた生成物を、ヘキサン−1,6−ジオールと反応させ、二官能性プレポリマーを得た。具体的には、当該生成物の5.0g(0.019mol)を乾燥THF中に溶解し、1.13gのヘキサン−1,6−ジオール(9.53mmol)及び1.2mgのDBTL(0.002mmol)を加えた。反応混合物を、4時間60℃で加熱した。溶媒の蒸発後、黄色〜茶色の粉末状の生成物が得られた。
1H-NMR (DMSO-d6): 10.42 (s, 2H, NH-アミド), 8.83 (s, 2H, NH-ウレタン), 7.78-7.11 (m, 3H, Ar), 5.29 (m, 1H, シクロカーボネート-CH), 4.71 (m, 1H, シクロカーボネート-CH2), 4.56 (m, 1H, シクロカーボネート-CH2’), 4.07 (4H, m, CH2-O), 2.17 (m, 3H, CH3), 1.63 (m, 4H, CH2-ヘキシル), 1.40 (4H, m, CH2-ヘキシル)。
得られた二官能性のバインダーを、様々なアミン、例えば、Lupasol FG(登録商標)(BASF社)、ポリエーテルアミンT403又はIPDAで硬化させた、硬化生成物を得ることができる。硬化時間及び被膜特性は、アミン構造に依存し、かつ数秒(Lupasol FG)から数時間(T403)の間で調整し得る。被膜特性は、硬くて脆性のあるもの(Lupasol FG)から、軟らかくて弾性のあるもの(T403)まで多様にある。
例14:2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸とDesmodur N3600との反応
Figure 0006338599
Desmodur N3600(NCO23%のHDI三量体;Bayer社)をベースとした、環式のカーボネート官能基を1つ含んだ2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドのビルディングブロックを製造した。
乾燥窒素の雰囲気下で、15.0gのDesmodur N3600(NCO 0.082mol)及び3.61gの2−オキソ−[1,3]−ジオキソラン−4−カルボン酸(0.027mol)及び0.04gのDBUを、50mlの乾燥THF中に溶解し、12時間25℃で攪拌した。その後溶媒を蒸発させ、無色の油状物が、定量的収率で得られた。
NCO-含量: 11.3 % (理論値: 14.2 %);
1H-NMR (THF-d8): 7.79 (s, 1H, NH), 5.02 (m, 1H, シクロカーボネート), 4.65 (m, 1H, シクロカーボネート), 4.49 (m, 1H, シクロカーボネート), 3.87 (m, 6H, 3x CH2-N), 3.34 (t, 4H, 2x CH2-NCO), 3.26 (m, 2H, CH2-N-アミド), 1.67- 1.37 (m, 24H, 12 x CH2) ppm。
例15:2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸とDesmodur N3600との反応
Figure 0006338599
Desmodur N3600(HDI三量体;Bayer社)をベースとした、環式のカーボネート官能基を2つ含んだ2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドのビルディングブロックを同様に製造した。
乾燥窒素の雰囲気下で、15.0gのDesmodur N3600(NCO 0.082mol)及び7.23gの2−オキソ−[1,3]−ジオキソラン−4−カルボン酸(0.055mol)及び0.08gのDBUを、60mlの乾燥THF中に溶解し、12時間25℃で攪拌した。その後溶媒を蒸発させ、無色で粘性のある油状の生成物が、定量的収率で得られた。
NCO-含量: 4.3 % (理論値: 6.2 %);
1H-NMR (THF-d8): 7.81 (s, 2H, NH), 5.05 (m, 2H, シクロカーボネート), 4.67 (m, 2H, シクロカーボネート), 4.50 (m, 2H, シクロカーボネート), 3.85 (m, 6H, 3x CH2-N), 3.34 (t, 2H, CH2-NCO), 3.26 (m, 4H, CH2-N-アミド), 1.67- 1.37 (m, 24H, 12 x CH2) ppm。
どちらの場合も、遊離イソシアネート基は、ジオール又はポリオールとの反応を介してオリゴ−官能性バインダーの製造に使用できる。

Claims (10)

  1. 式(I)
    Figure 0006338599
    [式中、
    Rは、直鎖の、分岐した又は環式のC 2 −C 22 アルキレン基、C 6 −C 20 アリーレン基、C 6 −C 20 アルカリーレン基、ポリエーテル基、ポリカーボネート基、ポリエステル基、ポリ(メタ)アクリレート基、上記基の組み合わせ、およびポリイソシアネートから置換基としてのn個の−NCO基を除外した構造を有する部分の基から選択される基であり、
    nは、2から4の整数であり、かつ
    xは、1からn−1の整数である]の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド。
  2. nは、2から3の整数である、請求項1に記載の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド。
  3. 前記ポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、又は脂肪族と芳香族とが組合わされたポリイソシアネートである、請求項1または2に記載の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド。
  4. 前記ポリイソシアネートは、テトラメチレン1,4−ジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(HDI)、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(TMDI)、ドデカメチレン1,12−ジイソシアネート、リシンジイソシアネート及びリシンエステルジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート−IPDI)、1,4−ジイソシアナト−2,2,6−トリメチルシクロへキサン(TMCDI)、2,2’−、2,4’−及び4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、シクロヘキサン1,3−ジイソシアネート及びシクロヘキサン1,4−ジイソシアネート(CHDI)、1,3−及び1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシル−2,2−プロパン、m−及びp−フェニレンジイソシアネート、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ジイソシアナトベンゼン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニル(TODI)、2,4−及び2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、2,2’−、2,4’−及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン1,2−ジイソシアネート及びナフタレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、m−及びp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、HDI三量体、ポリメリックMDI、並びにこれらの混合物から選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド。
  5. 式(II)
    Figure 0006338599
    の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸を、式R(NCO)n[式中、R及びnは、請求項1から4までのいずれか1項に記載の意味を有する]のポリイソシアネートと反応させることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドを製造する方法。
  6. 前記反応を、第三級アミン、有機金属化合物及びこれらの混合物から選択される触媒の存在下で行うことを特徴とする、請求項に記載の方法。
  7. 前記触媒は、ジメチルシクロヘキシルアミン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジブチル錫ジラウレート(DBTL)、ビスマスカルボキシレートチタン若しくはジルコニウムアルコキシレート又はカルボキシレート、並びにこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  8. ビスマスカルボキシレートが、ビスマスオクタノエート又はビスマスネオデカノエートであることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド置換されたプレポリマーの製造のための、請求項1からまでのいずれか1項に記載の2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミドの使用。
  10. 請求項によって得られる、2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド置換されたプレポリマー。
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