以下、本発明を、パチンコ遊技機である遊技機1に適用した実施形態(第1実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2と、外枠Woと、前枠Wfと、ガラス枠を有している。外枠Woは、遊技機1の外枠を構成し、前枠Wfは、外枠Woの前面に取り付けられている。そして、ガラス枠は、前記前枠Wfに開閉可能にヒンジで取り付けられている。
遊技盤2の縁には、外側誘導レール3及び内側誘導レール4が略円形に配置されている。そして、前記遊技盤2上には、遊技領域Rが、前記外側誘導レール3及び内側誘導レール4によって区画されている。当該遊技領域Rには、複数の誘導釘(図示せず)が遊技盤2表面に設けられており、遊技球を誘導する。
又、遊技機1は、発射装置30と、上側球受け皿32と、下側球受け皿33と、スピーカ35と、装飾ランプ等からなるランプ装置と、遊技者によって操作可能な遊技ボタンスイッチと、を当該遊技機1の前面に有している。発射装置30は、操作レバー31を用いた遊技者の発射操作に応じて、遊技球を前記遊技領域Rへ向けて弾発発射するための装置である。上側球受け皿32は、発射装置30へ供給する遊技球と、払い出された遊技球とを受けるための受け皿である。下側球受け皿33は、上側球受け皿32の満杯時に遊技球を受けるための受け皿である。スピーカ35は、遊技機1における遊技の進行状況に応じて、効果音等を発する。
前記遊技領域Rの中心線上には、上部から下部に向かって順に、図柄表示装置10と、本発明の特定入賞口に相当する第1入賞口20と、アウト口27が配設されている。そして、第1入賞口20の右上には、第2入賞口21と、図柄変動開始用ゲート23と、大入賞口25が配設されており、第1入賞口20の左上には、風車22が配設されている。前記第1入賞口20と、第2入賞口21と、大入賞口25は、遊技盤2に形成された遊技領域R内を流下する遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞装置に相当し、各入賞口に遊技球が入賞(入球)して入賞(入球)が検出された場合、一の入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。尚、一の入賞球の検出に対する賞品球(遊技球)の払出個数は、前記入賞口(入賞装置)毎に設定されている。
前記図柄表示装置10は、図柄等が表示可能なものであって、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。当該図柄表示装置10は、特別図柄表示部11と、普通図柄表示部とを有している。又、図柄表示装置10は、特別図柄保留球数及び普通図柄保留球数を表示する。特別図柄保留球数は、特別図柄表示部11における特別図柄の変動表示中に、前記第1入賞口20に対する遊技球の入賞回数を意味する。そして、当該実施形態において、特別図柄保留球数は、第1特別図柄保留球数と、第2特別図柄保留球数を含んで構成されている。第1特別図柄保留球数は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数であり、第1入賞口20に対する遊技球の入賞時に、後述する入賞検出処理(S14)で第1特別図柄に設定された当否判定の保留を意味する。第2特別図柄保留球数は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数であり、第1入賞口20に対する遊技球の入賞時に、後述する入賞検出処理(S14)で第2特別図柄に設定された当否判定の保留を意味する。普通図柄保留球数は、図柄表示装置10における普通図柄の変動表示中に、前記図柄変動開始用ゲート23を遊技球が通過した回数を意味する。
特別図柄表示部11は、当否判定の結果を表示する為の特別図柄を変動表示可能な表示手段であり、左特別図柄と、中特別図柄と、右特別図柄とを、それぞれ変動表示し、所定時間変動表示した後、当否判定の結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄を停止表示する。特別図柄表示部11は、特別図柄に加え、背景画像(キャラクタ、背景、文字等を含む)を表示可能に構成されており、当該背景画像が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっていてもよい。又、本実施形態では、遊技機1は、入賞順を記憶し入賞順に変動を開始するように構成されている。
又、特別図柄は、上述したように左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄を含んでおり、それぞれ『1、2、3、4、5、6、7、8、9』の9通りの数字図柄によって構成されている。当該特別図柄は、大当たり後も低確率状態での遊技となる普通図柄(0、2、4、6、8)と、大当たり後、高確率遊技となる確変図柄(1、3、5、7、9)で構成されている。本実施形態においては、遊技の当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、前記特別図柄表示部11に大当たりの特別図柄組合せ(例えば、『1、1、1』(いわゆる‘1’のゾロ目)や『2、2、2』(いわゆる‘2’のゾロ目)等、同一数字の組合せ)で特別図柄が停止表示され、遊技者に有利な特典を付与する大当たり遊技(特別遊技)に移行する。遊技者に有利な特典は、本実施例では、遊技者による遊技球の獲得し易さ増大に設定されている。
図柄表示装置10における普通図柄表示部は、記号或いは絵(キャラクター)等の小当たり判定用普通図柄を変動表示及び停止表示する。当該普通図柄表示部に変動及び停止表示される普通図柄は、『○』と『×』の2種類からなり、小当たり(普通図柄当たり)の場合には、小当たり普通図柄『○』で停止表示される。一方、小当たり外れ(普通図柄外れ)の場合には、小当たり外れ普通図柄『×』で停止表示される。
又、前記遊技盤2の背面には、第1入賞口検出スイッチが入賞球用通路に設けられており、前記第1入賞口20への遊技球の入賞を検出する。前記第1入賞口20への遊技球の入賞検出は、乱数値の取得の起因および前記特別図柄の変動表示開始の起因とされ、更には、遊技者にとって有利となる大当たり状態となるか否かを判定する当否判定手段の判定を行うための判定条件の成立に設定されている。
又、前記特別図柄表示部11で特別図柄の変動表示中に、前記第1入賞口20に遊技球が入賞しても、直ちに新たな特別図柄の変動表示を開始することができない為、遊技機1は、前記第1入賞口20への入賞回数を特別図柄保留球数として記憶し、前記特別図柄表示部11における特別図柄の変動表示を一旦保留すると共に、前記特別図柄保留球数の記憶値を図柄表示装置10に表示する。そして、当該遊技機1は、前記特別図柄表示部11における前記特別図柄の変動開始によって、或いは変動終了による当否判定結果の表示によって、前記特別図柄保留球数の記憶値を減算すると共に、図柄表示装置10における特別図柄保留球数の表示個数を減らす。尚、前記第1入賞口20への入賞回数記憶値の上限値(即ち、特別図柄1に係る特別図柄保留球数、及び、特別図柄2に係る特別図柄保留球数の上限値)は、それぞれ、当該変動中の記憶を除いて4に設定されている。
尚、特別図柄保留球数が設定上限数まで記憶されている時には、前記第1入賞口検出スイッチがそれ以上遊技球の入賞を検出しても、特別図柄保留球数としては記憶されない無効球とされる。当該無効球については、遊技機1は、特別図柄の変動及び当否判定を行うことなく、入賞に対する賞品球(賞品遊技球)を所定数払い出す。
第2入賞口21は、大当たり状態時、或いは高確率状態時や時短状態時(変動時間が短縮し、開閉部材が高確状態と同様に通常よりも開放し易い状態)に遊技領域Rの右側に向かって発射された遊技球を入賞可能に構成されており、2つの開閉部材を有している。第2入賞口21の開閉部材は、遊技機1背面に配設された第2入賞口用ソレノイドによって、略垂直で遊技球の入賞困難な閉状態(通常状態)と、略V字形(逆ハの字形)で遊技球の入賞可能な開状態との間を変化可能に制御されている。又、第2入賞口21は、開閉部材が閉状態の時は入賞出来ない或いは入賞が困難な状態となっているため、開状態にならないと入賞し難い構成になっている。第2入賞口21の開状態への移行は、前記普通図柄表示部で普通図柄が変動した後、小当たりを示す特定の普通図柄(本実施形態では『○』)で確定停止表示された時に行われる。
前記図柄変動開始用ゲート23は、前記遊技盤2背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチによって、図柄変動開始用ゲート23を通過する遊技球が検出された場合に、前記普通図柄表示部における普通図柄の変動を開始させる。又、当該遊技機1は、前記普通図柄の変動表示中に、前記図柄変動開始用ゲート23を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4回まで普通図柄保留球数として記憶すると共に、図柄表示装置10における普通図柄保留球数値を表示する。そして、遊技機1は、普通図柄の変動開始によって、普通図柄保留球数を減らし、図柄表示装置10における普通図柄保留球数の表示個数を減らす。
前記大入賞口25は、前記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板26を備えている。大入賞口25は、通常、開閉板26によって閉塞された状態とされ、当否判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技(特別遊技)時に、所定ラウンド開放される。大入賞口25内には、入賞球数カウントスイッチが配設されており、大入賞口25に入賞した入賞球を検出する。尚、第1入賞口検出スイッチ、第2入賞口検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチは、入賞装置に入賞した遊技球を検出する入賞検出手段に相当する。
発射装置30は、操作レバー31の操作により駆動する発射モータを、遊技機1裏側に有し、当該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射する。前記発射装置30により発射された遊技球は、前記遊技盤2表面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して、遊技領域Rに誘導される。前記遊技領域Rに誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口27から遊技盤2裏側へ排出される。
前記遊技機1の裏側には、複数の制御基板や装置等が配設されている。制御基板の主なものとしては、主制御基板40と、サブ制御基板50と、表示制御基板55と、音声制御基板60と、払出制御基板65と、発射制御基板70と、電源基板等を有している。又、装置としては、貸球払出装置66と、賞球払出装置67と、外部端子と、球無し検出スイッチと、球貯留タンクと、球誘導樋とを有している。又、各制御基板は、単独で又は複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。
次に、遊技機1における制御系について、図2を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、当該遊技機1の裏側には、遊技系統の制御を行う主制御基板40と、サブ制御基板50と、及び当該主制御基板40の制御下で図柄表示装置10における特別図柄の可変表示を行う表示制御基板55と、音声制御を行う音声制御基板60と、払出制御基板65と、発射制御基板70と、ランプやLED等の発行体の制御を行うランプ制御基板等が配設されている。
主制御基板40は、遊技情報に従って遊技を制御すると共に、遊技情報を記憶する記憶手段を備えた遊技制御装置に相当し、CPU41、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを少なくとも備えている。当該主制御基板40は、サブ制御基板50、払出制御基板65と接続され、又、中継回路を介して第1入賞口20や大入賞口25等と接続されている。前記主制御基板40のCPU41は、後述する各種制御プログラムを実行して、遊技に関する制御を行う。
CPU41は、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、大当たりや小当たり(第1入賞口20の拡開開放を行う普通図柄当たり)に係る乱数等も生成し、又、各制御基板に対して制御コマンドを出力可能に構成されている。
そして、主制御基板40のRAMは、第1入賞口検出スイッチで検出された特別図柄保留球数(即ち、第1特別図柄保留球数及び第2特別図柄保留球数)及び普通図柄変動開始スイッチで検出された普通図柄用保留球数の記憶領域や、CPU41で生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPU41の作業領域を備えている。尚、第1特別図柄保留級数の記憶領域と、第2特別図柄保留球数の記憶領域は、主制御基板40のRAMに個別に形成されており、それぞれ、最大4個までの保留を記憶するように構成されている。主制御基板40のROMは、遊技上の制御プログラムや制御データと共に、大当たりや小当たりの数値等を記憶している。尚、主制御基板40は、電源基板から電源供給を受けて作動する。
サブ制御基板50は、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板40とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板55、音声制御基板60やランプ制御基板とを結ぶ入出力回路を備えている。前記サブ制御基板50は、前記主制御基板40から出力された制御信号に従って遊技の制御を行う。前記主制御基板40からの制御信号には、前記特別図柄表示部11に対する変動データや前記ランプ装置に対する制御信号等が含まれ、その制御信号の内容に合わせて遊技の制御を行っている。
前記サブ制御基板50のROMは、制御用のプログラムやデータ定数、前記特別図柄表示部11での演出のデータ等を記憶している。又、サブ制御基板50のRAMは、各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。前記ランプ制御基板は、装飾ランプ等のランプ装置と接続されており、前記サブ制御基板50を介して、ランプ制御基板に送信された制御信号によって、ランプ装置の作動を制御する。前記サブ制御基板50は、電源基板から電源供給を受けて作動する。
表示制御基板55は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、当該マイクロコンピュータとサブ制御基板50を結ぶ入力回路と、前記マイクロコンピュータと図柄表示装置10を結ぶ出力回路等で構成され、前記サブ制御基板50から出力される制御信号に基づいて、前記図柄表示装置10における表示の制御を行う。前記表示制御基板55のROMは、表示制御用のプログラムを記憶している。前記表示制御基板55は、前記サブ制御基板50からの制御信号に基づいて、ROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて特別図柄表示部11に出力される。
音声制御基板60は、配線等の電気的接続手段により、主制御基板40と接続されており、主制御基板40から出力された制御信号に基づいてスピーカ35から発する音声を制御する。即ち、音声制御基板60は、前記サブ制御基板50から出力される制御信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは、音声信号を増幅してスピーカ35に出力する。
払出制御基板65は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有し、配線等による電気的接続手段によって、主制御基板40と、貸球払出装置66と、賞球払出装置67と接続されている。払出制御基板65は、前記主制御基板40から出力される制御信号を受信して、貸球払出装置66による遊技球の貸出、賞球払出装置67による賞球の払出に係る制御を実行する。前記払出制御基板65は、電源基板から供給される電源によって作動する。前記払出制御基板65のROMは、制御用のプログラムを記憶している。前記払出制御基板65のRAMは、種々の入賞口への入賞検出に基づいて、前記賞球払出装置67により払い出される賞品球(遊技球)の払出個数を、一の入賞球の検出に対する払出個数毎に記憶可能となっている。発射制御基板70は、前記発射装置30における発射モータの制御を行う。
電源基板は、遊技機1外部より供給される主電源から遊技機1に適する所定電圧の遊技機用電源を生成して、主制御基板40やサブ制御基板50、払出制御基板65等に供給する。前記主電源は、遊技店側で所定の電圧(例えば、直流(AC)24V)に変換されて供給される。
続いて、遊技機1において実行される制御処理について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図3〜図18は、第1実施形態に係る遊技機1の制御処理を示すフローチャートである。
上述したように、遊技機1における制御処理は、主制御基板40のCPU41によって、各種制御プログラムを実行することによって実現される。先ず、遊技機1におけるメイン処理について、図3を参照しつつ説明する。遊技機1に対する電源投入時には、主制御基板40のCPU41は、初期設定等を含むメインプログラムを実行する。
図3に示すように、メイン処理では、CPU41は、先ず、初期設定処理を実行する(S1)。初期設定処理(S1)においては、CPU41は、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等を実行する。尚、電源投入時のみに必要な処理は、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。
続くS2においては、CPU41は、割込み禁止処理(S2)、特別図柄主要乱数更新処理(S3)、割込み許可処理(S4)を実行し、その後、再び割込み禁止処理(S2)に処理を戻す。割込み許可処理(S4)の後、割込み禁止処理へ処理を戻すループ処理の過程で、CPU41は、割込み処理を実行する(S5)。
前記割込み禁止処理(S2)では、CPU41は、4msecごとに割込み処理(S5)が入ってきても、割込み許可となるまで、割込み処理の実行を禁止する。次の特別図柄主要乱数更新処理(S3)では、CPU41は、特別図柄主要乱数更新処理(S3)毎に、種々の乱数に対して1加算し、乱数の設定上限値に至ると次に最小値に戻して、再び加算を行う。更新された乱数は、前記主制御基板40のRAMに記憶される。割込み許可処理(S4)では、CPU41は、4msec毎に入ってくる割込み処理(S5)の実行を許可する。
次に、メイン処理で実行される割込み処理(S5)の処理内容について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図4に示すように、割込処理(S5)においては、CPU41は、出力処理(S11)、入力処理(S12)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S13)、入賞検出処理(S14)、普通動作処理(S15)、特別動作処理(S16)、保留球数処理(S17)、その他の処理(S18)を順に実行する。
出力処理(S11)では、CPU41は、各処理で設定された出力用のコマンド(制御信号)を、各制御基板に送信する。続く入力処理(S12)では、CPU41は、遊技機1に取り付けられている各種センサが検知した場合の信号入力を実行する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S13)では、CPU41は、前記メイン処理におけるループ処理内で行われている特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同様の処理を実行する。
入賞検出処理(S14)においては、CPU41は、第1入賞口20への入賞、図柄変動開始用ゲート23への入賞等を検出し、各種乱数値の取得を行う(本発明の乱数取得手段に相当)。この入賞検出処理(S14)で第1入賞口20への入賞を検出すると、CPU41は、第1入賞口20への入賞に係る抽選の対象を、第1特別図柄(特図1:第1当否判定権利)と、第2特別図柄(特図2:第2当否判定権利)の何れかに所定の条件の下で切り替える(本発明の判定権利切替設定手段に相当)。
ここで、入賞検出処理(S14)の処理内容について、図5を参照しつつ詳細に説明する。図5は、第1実施形態に係る入賞検出処理の処理内容を示すフローチャートである。図5に示すように、入賞検出処理(S14)では、CPU41は、前記第1入賞口20への入賞を検出したか否かを判断する(S21)。第1入賞口20への入賞を検出した場合(S21:YES)、CPU41は、S22に処理を移行し、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S21:NO)、CPU41は、S32に処理を移行する。
S22に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMに形成された始動口選択カウンタの数値が3であるか否かを判断する。ここで、始動口選択カウンタは、第1入賞口20への入賞に対する当否判定の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)の何れかに選択する為のカウンタである(本発明の計数カウンタに相当)。始動口選択カウンタの数値が切替回数に相当する3でない(即ち、「0」「1」「2」の何れかである)場合、CPU41は、第1特別図柄に係る当否判定を行う為に、S23に処理を移行する。始動口選択カウンタの数値が3である場合(S22:YES)、CPU41は、第2特別図柄に係る当否判定を行う為に、S26に処理を移行する。
S23においては、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S23:YES)、CPU41は、入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S23:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S24)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S25)。その後、CPU41は、S29に処理を移行する。
ここで、S25等で取得される大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等の各種乱数値について説明する。大当たり乱数値は、特別図柄の大当たりを抽選する乱数値であり、0〜629の数値範囲をとる。大当たり乱数値は、遊技機1の電源投入時、0からスタートし、特別図柄主要乱数更新処理毎に1加算される。大当たり図柄乱数値は、大当たり図柄の選択に使用する乱数値であり、0〜9の数値範囲をとる。又、大当たり図柄乱数値が奇数値を示す場合、遊技機1における遊技は確変になる。リーチ乱数値は、当否判定の結果がはずれの場合に、リーチをするか否かの判定に使用する乱数値であり、0〜126の数値範囲をとる。尚、大当たりの場合は、必ずリーチを行うので、このリーチ乱数値が使用されることはない。演出乱数用カウンタは、第1〜第6変動パターンテーブル内で変動パターンを選択する際に用いられるものであり、0〜198の数値範囲の演出乱数を備える。この演出乱数は、電源投入時、0から始まり、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理毎に1ずつ加算され、数値が198に至ると、次に0にされて再び加算を繰り返すようになっている。
S26においては、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S26:YES)、CPU41は、入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S26:NO)、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S27)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S28)。その後、CPU41は、S29に処理を移行する(特別図柄に係る特別図柄保留球数の記憶が本発明の乱数記憶手段に相当する)。
S29に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMに形成された始動口選択カウンタの数値に1加算する。その後、CPU41は、始動口選択カウンタの数値が3より大きいか否かを判断する(S30)。始動口選択カウンタが3より大きい場合(S30:YES)、CPU41は、始動口選択カウンタの数値を0にクリアし(S31)、入賞検出処理(S14)を終了する。一方、始動口選択カウンタが3以下である場合(S30:NO)、CPU41は、そのまま入賞検出処理(S14)を終了する。その為、本実施形態では、第1特別図柄に係る当否判定と、第2特別図柄に係る当否判定は互いに切替回数が設定されており、1:3の関係で構成されている。
入賞検出処理において、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S21:NO)に移行するS32以後の処理について説明する。S32では、CPU41は、前記図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出したか否かを判断する。図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出した場合(S32:YES)、CPU41は、S33に処理を移行する。一方、図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出していない場合(S32:NO)、CPU41は、入賞検出処理を終了する。
S33においては、CPU41は、普通図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。普通図柄保留球数が4以上である場合(S33:YES)、CPU41は、そのまま入賞検出処理(S14)を終了する。一方、4未満である場合(S33:NO)、CPU41は、普通図柄保留球数に1を加算し(S34)、その後、小当たり乱数値を取得して、取得した小当たり乱数値を主制御基板40のRAMにおける対応する領域に記憶する(S35)。小当たり乱数値を記憶した後、CPU41は、入賞検出処理(S14)を終了する。又、図示されていないが、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S21:NO)で、第2入賞口21への入賞を検出した場合、CPU41は、S26〜S28と同様の処理を実行する。つまり、第2入賞口21への入賞の場合、始動選択カウンタの加算等は行われない。
上述したように、割込み処理において、入賞検出処理(S14)を終了すると、CPU41は、普通動作処理を実行する(図4参照)。ここで、普通動作処理(S15)の処理内容について、図6を参照しつつ詳細に説明する。
図6に示すように、普通動作処理(S15)に移行すると、CPU41は、先ず、第2入賞口21の開閉部材が開放中か否かを確認する(S41)。第2入賞口21の開閉部材が開放中である場合(S41:YES)、CPU41は、S49に処理を移行する。一方、前記第2入賞口21が閉鎖中である場合(S41:NO)、CPU41は、S42に処理を移行する。
S42では、CPU41は、普通図柄保留球数が0か否かを確認する。普通図柄保留球数が0である場合(S42:YES)、CPU41は、普通動作処理(S15)を終了する。一方、普通図柄保留球数が0でない場合(S42:NO)、CPU41は、主制御基板40のRAMに記憶されている小当たり乱数値をロードし(S43)、現在確変中(高確率状態)であるか否かを確認する(S44)。
確変中ではない低確率状態である場合(S44:NO)、CPU41は、取得した小当たり乱数値に基づいて、低確率状態での大当たりであるか否かを判断する(S45)。低確率状態での大当たりである場合(S45:YES)、CPU41は、開閉部材解放処理(S46)を実行し、第2入賞口21を開放時間1秒、開放回数1回で開放する。その後、CPU41は、普通動作処理(S15)を終了する。低確率状態での大当たりでない場合(S45:NO)、CPU41は、そのまま普通動作処理(S15)を終了する。
確変中(高確率状態)である場合(S44:YES)、CPU41は、取得した小当たり乱数値に基づいて、高確率状態での大当たりであるか否かを判断する(S47)。高確率状態での大当たりである場合(S47:YES)、CPU41は、開閉部材解放処理(S48)を実行し、第2入賞口21を開放時間2秒、開放回数3回で開放する。その後、CPU41は、普通動作処理(S15)を終了する。高確率状態での大当たりでない場合(S47:NO)、CPU41は、そのまま普通動作処理(S15)を終了する。
S41において、第2入賞口21が開放中であると判断された場合(S41:YES)、CPU41は、第2入賞口21の開放処理時間が経過(終了)したか否かを判断する(S49)。開放処理時間が経過している場合(S49:YES)、CPU41は、開閉部材閉鎖処理(S50)を実行し、第2入賞口21の開閉部材を閉状態にする。その後、CPU41は、普通動作処理(S15)を終了する。一方、開放処理時間が経過していない場合(S49:NO)、CPU41は、そのまま普通動作処理(S15)を終了する。
上述したように、割込み処理において、普通動作処理(S15)を終了すると、CPU41は、特別動作処理を実行する(図4参照)。ここで、特別動作処理(S16)の処理内容について、図7を参照しつつ詳細に説明する。
図7に示すように、特別動作処理(S16)に移行すると、CPU41は、特別動作ステータスが1〜4の何れであるかを判断する(S51、S53、S55)。前記特別動作ステータスが1の場合(S51:YES)、CPU41は、特別図柄待機処理(S52)を実行する。前記特別動作ステータスが2の場合(S53:YES)、CPU41は、変動中処理(S54)を実行する。前記特別動作ステータスが3の場合(S55:YES)、CPU41は、特別図柄確定処理(S56)を実行する。特別動作ステータスが4の場合(S55:NO)、CPU41は、特別電動役物処理(S57)を実行する。特別図柄待機処理(S52)、変動中処理(S54)、特別図柄確定処理(S56)、特別電動役物処理(S57)の何れかを実行した後、CPU41は、特別動作処理(S16)を終了し、割込み処理における保留球数処理(S17)に処理を移行する。
特別動作ステータスが1の場合に行われる特別図柄待機処理(S52)の処理内容について、図8を参照しつつ詳細に説明する。特別図柄待機処理(S52)に移行すると、CPU41は、図8に示すように、特別図柄保留球数が0か否かを判断する(S61)。特別図柄保留球数が0でない場合(S61:NO)、CPU41は、特別図柄大当たり判定処理(S62)を実行する。特別図柄保留球数が0である場合(S61:YES)、CPU41は、S69に処理を移行する。
特別図柄大当たり判定処理(S62)の処理内容(本発明の当否判定手段に相当)について、図9を参照しつつ詳細に説明する。図9に示すように、特別図柄大当たり判定処理(S62)に移行すると、CPU41は、先ず、主制御基板40のRAMから、取得している大当たり乱数値をロードし(S81)、現在確変中(高確率状態)であるか否かを確認する(S82)。
確変中ではない低確率状態である場合(S82:NO)、CPU41は、ロードした大当たり乱数値に基づいて、低確率状態での大当たりであるか否かを判断する(S83)。具体的には、CPU41は、ロードした大当たり乱数値が3、397(奇数)の何れかであった場合に、低確率状態での大当たりであると判断する。低確率状態での大当たりである場合(S83:YES)、CPU41は、大当たりフラグをONにセットし(S85)、その後、特別図柄大当たり判定処理(S62)を終了する。低確率状態での大当たりでない場合(S83:NO)、CPU41は、そのまま特別図柄大当たり判定処理(S62)を終了する。
確変中(高確率状態)である場合(S82:YES)、CPU41は、ロードした大当たり乱数値に基づいて、高確率状態での大当たりであるか否かを判断する(S84)。具体的には、CPU41は、ロードした大当たり乱数値が3、397、33、53、59、113、173、227、281、337、449、503(奇数)の何れかであった場合に、高確率状態での大当たりであると判断する。高確率状態での大当たりである場合(S84:YES)、CPU41は、大当たりフラグをONにセットし(S85)、その後、特別図柄大当たり判定処理(S62)を終了する。高確率状態での大当たりでない場合(S84:NO)、CPU41は、そのまま特別図柄大当たり判定処理(S62)を終了する。尚、特別図柄表示部11における特別図柄の組み合わせが大当たりとなる抽選確率は、低確率時は1/315であり、最高確率時は6/315の2種類である。
特別図柄待機処理(S52)において、特別図柄大当たり判定処理(S62)を終了すると、CPU41は、特別図柄選択処理(S63)を実行し、前記特別図柄表示部11で停止表示する特別図柄を決定する。ここで、特別図柄選択処理(S63)の処理内容について、図10、図11を参照しつつ詳細に説明する。
図10、図11に示すように、特別図柄選択処理(S63)に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMに形成された大当たりフラグがONであるか否かを判断する(S91)。大当たりフラグがONである場合(S91:YES)、CPU41は、S92に処理を移行する。大当たりフラグがONでない場合(S91:NO)、CPU41は、外れ図柄乱数値に基づくデータ(例えば、サブ制御基板50へ送信する為の外れデータや取得したリーチ乱数値)をセットする(S116)。その後、CPU41は、特別図柄選択処理(S63)を終了する。
S92に移行すると、CPU41は、ONされている大当たりフラグが入賞検出処理(S14)で特別図柄1に対応付けられたものであるか、特別図柄2に対応付けられたものであるかを判断する。特別図柄1(特図1)に係るものである場合(S92:YES)、CPU41は、S93に処理を移行し、特別図柄1に係る当否判定を行う。一方、特別図柄2(特図2)に係るものである場合(S92:NO)、CPU41は、S104に処理を移行し、特別図柄2に係る当否判定を行う。
S93においては、CPU41は、特別図柄1に係る当否判定について、確変中のものであるか否かを判断する。通常状態である場合(S93:NO)、CPU41は、S94に処理を移行し、通常状態における特別図柄1の当否判定を行う。確変中である場合(S93:YES)、CPU41は、S99に処理を移行し、確変中における特別図柄1の当否判定を行う。
S94〜S98の処理では、CPU41は、当該大当たりフラグに対応する大当たり図柄乱数値に基づいて(S94、S96)、通常状態における特別図柄1に係る当否判定の特典として、大当たりラウンド数や大当たり後の確変状態への移行の有無等の特典の内容を設定する。大当たり図柄乱数値が1、5、9の何れかである場合(S94:YES)、CPU41は、「大当たりラウンド数:8ラウンド、大当たり後の確変あり」を特典の内容として設定する(S95)。大当たり図柄乱数値が3、7の何れかである場合(S96:YES)、CPU41は、「大当たりラウンド数:16ラウンド、大当たり後の確変あり」を特典の内容として設定する(S97)。大当たり図柄乱数値が0、2、4、6、8の何れかである場合(S96:NO)、CPU41は、「大当たりラウンド数:16ラウンド、大当たり後の確変なし」を特典の内容として設定する(S98)。S95、S97、S98で特典内容を設定した後、CPU41は、S115に処理を移行する。
S99〜S103の処理では、CPU41は、当該大当たりフラグに対応する大当たり図柄乱数値に基づいて(S99、S101)、確変中における特別図柄1に係る当否判定の特典として、大当たりラウンド数や大当たり後の確変状態への移行の有無等の特典の内容を設定する。大当たり図柄乱数値が1、9の何れかである場合(S99:YES)、CPU41は、「大当たりラウンド数:8ラウンド、大当たり後の確変あり」を特典の内容として設定する(S100)。大当たり図柄乱数値が3、5、7の何れかである場合(S101:YES)、CPU41は、「大当たりラウンド数:16ラウンド、大当たり後の確変あり」を特典の内容として設定する(S102)。大当たり図柄乱数値が0、2、4、6、8の何れかである場合(S101:NO)、CPU41は、「大当たりラウンド数:16ラウンド、大当たり後の確変なし」を特典の内容として設定する(S103)。S100、S102、S103で特典内容を設定した後、CPU41は、S115に処理を移行する。
S104においては、CPU41は、特別図柄2に係る当否判定について、確変中のものであるか否かを判断する。通常状態である場合(S104:NO)、CPU41は、S105に処理を移行し、通常状態における特別図柄2の当否判定を行う。確変中である場合(S104:YES)、CPU41は、S110に処理を移行し、確変中における特別図柄2の当否判定を行う。
S105〜S109の処理では、CPU41は、当該大当たりフラグに対応する大当たり図柄乱数値に基づいて(S105、S107)、通常状態における特別図柄2に係る当否判定の特典として、大当たりラウンド数や大当たり後の確変状態への移行の有無等の特典の内容を設定する。大当たり図柄乱数値が1、9の何れかである場合(S105:YES)、CPU41は、「大当たりラウンド数:8ラウンド、大当たり後の確変あり」を特典の内容として設定する(S106)。大当たり図柄乱数値が3、5、7の何れかである場合(S107:YES)、CPU41は、「大当たりラウンド数:16ラウンド、大当たり後の確変あり」を特典の内容として設定する(S108)。大当たり図柄乱数値が0、2、4、6、8の何れかである場合(S107:NO)、CPU41は、「大当たりラウンド数:16ラウンド、大当たり後の確変なし」を特典の内容として設定する(S109)。S106、S108、S109で特典内容を設定した後、CPU41は、S115に処理を移行する。
S110〜S114の処理では、CPU41は、当該大当たりフラグに対応する大当たり図柄乱数値に基づいて(S110、S112)、確変中における特別図柄1に係る当否判定の特典として、大当たりラウンド数や大当たり後の確変状態への移行の有無等の特典の内容を設定する。大当たり図柄乱数値が9である場合(S110:YES)、CPU41は、「大当たりラウンド数:8ラウンド、大当たり後の確変あり」を特典の内容として設定する(S111)。大当たり図柄乱数値が1、3、5、7の何れかである場合(S112:YES)、CPU41は、「大当たりラウンド数:16ラウンド、大当たり後の確変あり」を特典の内容として設定する(S113)。大当たり図柄乱数値が0、2、4、6、8の何れかである場合(S112:NO)、CPU41は、「大当たりラウンド数:16ラウンド、大当たり後の確変なし」を特典の内容として設定する(S114)。S111、S113、S114で特典内容を設定した後、CPU41は、S115に処理を移行する。
S115においては、CPU41は、大当たり図柄乱数値に基づくデータ(例えば、サブ制御基板50へ送信する為のデータ)をセットする(S115)。その後、CPU41は、特別図柄選択処理(S63)を終了し、S64に処理を移行する。
特別図柄待機処理(S52)において、特別図柄選択処理(S63)を終了すると、CPU41は、特別図柄変動パターン作成処理(S64)を実行し、前記特別図柄表示部11における特別図柄の変動パターンを設定する。ここで、特別図柄変動パターン作成処理(S64)の処理内容について、図12を参照しつつ詳細に説明する。
図12に示すように、特別図柄変動パターン作成処理(S64)に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMを参照して、通常状態であるか否かを判断する(S121)。通常状態である場合(S121:YES)、CPU41は、S122に処理を移行する。通常状態でなく確変中である場合(S121:NO)、CPU41は、S127に処理を移行する。
S122に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMを参照して、大当たりフラグがONであるか否かを判断する。大当たりフラグがONである場合(S122:YES)、CPU41は、通常状態中の当たりに係る複数の変動パターンにより構成されたテーブル(第1変動パターンテーブル)から、変動パターンカウンタ値に基づいて、変動パターンを選択する(S123)。その後、CPU41は、S132に処理を移行する。一方、大当たりフラグがONでない場合(S122:NO)、CPU41は、S124に処理を移行する。
S124では、CPU41は、主制御基板40のRAMを参照して、リーチ乱数とリーチ成立乱数値が一致しているか否かを判断する。リーチ乱数とリーチ成立乱数値が一致している場合(S124:YES)、CPU41は、通常状態中のリーチハズレに係る複数の変動パターンにより構成されたテーブル(第2変動パターンテーブル)から、変動パターンカウンタ値に基づいて、変動パターンを選択する(S125)。その後、CPU41は、S132に処理を移行する。一方、リーチ乱数とリーチ成立乱数値が一致していない場合(S124:NO)、CPU41は、通常状態中のハズレに係る複数の変動パターンにより構成されたテーブル(第3変動パターンテーブル)から、変動パターンカウンタ値に基づいて、変動パターンを選択する(S126)。その後、CPU41は、S132に処理を移行する。
S127に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMを参照して、大当たりフラグがONであるか否かを判断する。大当たりフラグがONである場合(S127:YES)、CPU41は、確変中の当たりに係る複数の変動パターンにより構成されたテーブル(第4変動パターンテーブル)から、変動パターンカウンタ値に基づいて、変動パターンを選択する(S128)。その後、CPU41は、S132に処理を移行する。一方、大当たりフラグがONでない場合(S127:NO)、CPU41は、S129に処理を移行する。
S129では、CPU41は、主制御基板40のRAMを参照して、リーチ乱数とリーチ成立乱数値が一致しているか否かを判断する。リーチ乱数とリーチ成立乱数値が一致している場合(S129:YES)、CPU41は、確変中のリーチハズレに係る複数の変動パターンにより構成されたテーブル(第5変動パターンテーブル)から、変動パターンカウンタ値に基づいて、変動パターンを選択する(S130)。その後、CPU41は、S132に処理を移行する。一方、リーチ乱数とリーチ成立乱数値が一致していない場合(S129:NO)、CPU41は、確変中のハズレに係る複数の変動パターンにより構成されたテーブル(第6変動パターンテーブル)から、変動パターンカウンタ値に基づいて、変動パターンを選択する(S131)。その後、CPU41は、S132に処理を移行する。
S132においては、CPU41は、選択した変動パターンに応じたコマンドを送信バッファにセットし、続いて、その他の処理(S133)を実行する。その後、CPU41は、特別図柄変動パターン作成処理(S64)を終了し、特別図柄乱数シフト処理(S65)に処理を移行する。
特別図柄乱数シフト処理(S65)では、主制御基板40のRAMにおける特別図柄保留球数のデータ記憶領域において、ロード順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄変動保留のデータが、先の処理でロードされて空席となることに起因して、CPU41は、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄変動保留のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトを実行する。
ここで、特別図柄乱数シフト処理(S65)の処理内容について、図13を参照しつつ詳細に説明する。特別図柄乱数シフト処理(S65)に移行すると、CPU41は、先ず、当否判定の判定結果に基づく特別図柄の変動表示が実行されたことにより、前記主制御基板40のRAMに記憶されていた特別図柄保留球数から1減算する(S141)。S142に移行すると、CPU41は、各保留に対応するデータを、各保留から1減算した保留のRAMアドレスにシフトする。続いて、CPU41は、最上位(ロード順位が最後、本実施形態では4個目)の保留に対応するRAMアドレスに0をセットする(S143)。その後、CPU41は、特別図柄乱数シフト処理(S65)を終了し、S66に処理を移行する。
S66に移行すると、CPU41は、特別図柄変動開始設定処理(S66)を実行し、特別図柄の変動開始に必要な処理を行う。次いで、CPU41は、特別動作ステータスを2に設定して(S67)、待機中を解除する(S68)。その後、CPU41は、特別図柄待機処理(S52)を終了する。
特別図柄待機処理(S52)において、特別図柄保留球数が0と判断された場合(S61:YES)、CPU41は、特別図柄表示部11が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中であるか否を判断する(S69)。待機画面(待ち受け画面)中である場合(S69:YES)、CPU41は、特別図柄待機処理(S52)を終了する。一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合(S69:NO)、CPU41は、待機画面設定処理(S70)を実行し、特別図柄表示部11を待機画面(待ち受け画面)にする。待機画面設定処理(S70)は、この設定処理(S70)がなされてから所定時間の間、前記第1入賞口20に遊技球が入賞しない場合に、待ち受け画面をセットするコマンドを出力する処理である。その後、CPU41は、待機中にセットし(S71)、その後にこの特別図柄待機処理(S52)を終了する。
次に、特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S54)の処理内容について、図14を参照しつつ詳細に説明する。変動中処理(S54)に移行すると、CPU41は、先ず、特別動作タイマ判定処理(S151)を実行し、動作タイマの値が0であるか否か(即ち、特別図柄の変動時間(変動態様の変動時間)が終了したか否か)を判断する(S152)。動作タイマが0であり、変動時間が終了している場合(S152:YES)、CPU41は、変動停止コマンドをセットし(S153)、特別動作ステータスを3にセットする(S154)。その後、CPU41は、その他の処理(S155)を実行し、変動中処理(S54)を終了する。一方、動作タイマが0でなく、変動時間中である場合(S152:NO)、CPU41は、そのまま変動中処理(S54)を終了する。
続いて、特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S56)の処理内容について、図15を参照しつつ詳細に説明する。特別図柄確定処理(S56)に移行すると、CPU41は、先ず、主制御基板40のRAMを参照して、大当たりフラグがONか否か(即ち、大当たりか否か)を判断する(S161)。大当たりフラグがONである場合(S161:YES)、CPU41は、ラウンドカウンタをセットし(S162)、特別動作ステータスを4にセットする(S163)。その後、CPU41は、特別図柄確定処理(S56)を終了する。一方、大当たりフラグがONでない場合(S161:NO)、CPU41は、特別動作ステータスを1にセットし(S164)、その後、特別図柄確定処理(S56)を終了する。
特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S57)の処理内容について、図16、図17を参照しつつ詳細に説明する。特別電動役物処理(S57)に移行すると、CPU41は、先ず、確変フラグをOFFにし(S171)、前記特別図柄表示部11で大当たりオープニングが実施されたか否かを確認する(S172)。大当たりオープニングが実施されていない場合(S172:NO)、CPU41は、大当たりオープニングを実施し(S173)、その後、S174に処理を移行する。一方、大当たりオープニングが実施済である場合(S172:YES)、CPU41は、そのままS174に処理を移行する。
S174においては、CPU41は、主制御基板40のRAMを参照し、大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)であるか否かを判断する。大当たり終了フラグがONではない場合(S174:NO)、CPU41は、S175に処理を移行する。一方、大当たり終了フラグがONである場合(S174:YES)、CPU41は、S185に処理を移行する。
S175に移行すると、CPU41は、現在、大入賞口25が開放中か否かを判断する(S175)。大入賞口25が閉鎖中である場合(S175:NO)、CPU41は、大入賞口25の開放時間か否かを判断する(S176)。一方、大入賞口25が開放中である場合(S175:YES)、CPU41は、S178に処理を移行する。
大入賞口25の開放時間中である場合(S176:YES)、CPU41は、大入賞口開放処理(S177)を実行し、その後、特別電動役物処理(S57)を終了する。一方、大入賞口25の開放時間となっていない場合(S176:NO)、CPU41は、そのまま、特別電動役物処理(S57)を終了する。
大入賞口25が開放中と判断された場合(S175:YES)に移行するにおいては、CPU41は、大入賞口25に10個遊技球が入賞したか否か(S178)、若しくは、ラウンド終了時間(例えば、30秒)経過したか否か(S179)の何れかであるか否かを判断する。10個の入賞でもなく、ラウンド終了時間も経過していない場合(S178:NO、S179:NO)、CPU41は、そのまま特別電動役物処理(S57)を終了する。一方、大入賞口25に遊技球が10個入賞した、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合(S178:YES又はS179:YES)、CPU41は、大入賞口閉鎖処理(S180)を実行し、大入賞口閉鎖のコマンドを出力バッファにセットする。その後、CPU41は、ラウンドカウンタの値から1減算する(S181)。
続くS182においては、CPU41は、主制御基板40のRAMを参照し、ラウンドカウンタが0か否かを判断する。ラウンドカウンタが0である場合(S182:YES)、CPU41は、大当たり終了処理(S183)を実行し、大当たり終了フラグをONにセットする(S184)。その後、CPU41は、特別電動役物処理(S57)を終了する。一方、ラウンドカウンタが0でない場合(S182:NO)、CPU41は、そのまま特別電動役物処理(S57)を終了する。
大当たり終了フラグがON(即ち、大当たり終了)である場合(S174:YES)に移行するS185においては、CPU41は、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理を実行する。その後、CPU41は、大当たりフラグをOFFにセットし(S186)、S187に処理を移行する。
S187においては、CPU41は、確変フラグがONであるか否かを判断する(S187)。確変フラグがONである場合(S187:YES)、CPU41は、確変実行フラグをONにセットし(S188)、S190に処理を移行する。確変フラグがOFFである場合(S187:NO)、CPU41は、確変実行フラグをOFFにセットし(S189)、S190に処理を移行する。S190では、CPU41は、特別動作ステータスを1にセットし、その後、特別電動役物処理(S57)を終了する。
図4に示すように、特別動作処理(S16)を終了すると、CPU41は、保留球数処理(S17)を実行する。保留球数処理(S17)において-は、図18に示すように、CPU41は、先ず、現在の保留球数をロードし(S191)、保留球数を出力バッファにセットする(S192)。
保留球数処理(S17)を終了すると、CPU41は、その他の処理(S18)を実行する。その他の処理(S18)では、CPU41は、遊技制御に必要なその他の処理を実行する。
以上説明したように、第1実施形態に係る遊技機1は、入賞検出処理(S14)によって、第1入賞口20に対する遊技球の入賞を検出すると、第1特別図柄に係る当否判定と、第1特別図柄に係る当否判定より遊技者に有利な(第1特別図柄の当否判定よりも第2特別図柄の当否判定の方が高確率状態或いは時短状態に成り易いや大当たりラウンド数が多いラウンド数と成り易いや大当たりになる確率が高い等)第2特別図柄に係る当否判定を、始動口選択カウンタの数値に基づいて、切替設定する(図5参照)。これにより、当該遊技機1によれば、第1入賞口20に対応する複数種類の当否判定(第1特別図柄に係る当否判定、第2特別図柄に係る当否判定)における入賞(判定)割合を安定させること
ができ、多種多様なバリエーションを実現し得る。
又、当該遊技機1は、入賞検出処理(S14)によって、始動口選択カウンタの値が「0」「1」「2」である場合に、第1入賞口20に設定されている当否判定の対象を、第1特別図柄に係る当否判定に設定し、予め定められた「3」に達した場合に、第1入賞口20に設定されている当否判定の対象を、第2特別図柄に係る当否判定に設定する(図5参照)。従って、当該遊技機1によれば、始動口選択カウンタに対する数値を適宜、第1特別図柄、第2特別図柄に対して設定することにより、第1入賞口20に対応する複数種類の当否判定(第1特別図柄に係る当否判定、第2特別図柄に係る当否判定)における入賞(判定)割合を、所望の態様で安定させることができ、より多種多様なバリエーションを実現し得る。
更に、当該遊技機1は、主制御基板40のRAMに、第1特別図柄保留級数の記憶領域と、第2特別図柄保留球数の記憶領域とを個別に有しており、夫々、最大4個までの保留を記憶するように構成されている。従って、当該遊技機1によれば、第1入賞口20への遊技球の入賞に係る保留を、見かけ上、より多く行うことができる。
(第2実施形態)
次に、上述した実施形態とは異なる実施形態(第2実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。第2実施形態に係る遊技機1は、上述した第1実施形態と基本的構成及び、主制御基板40のCPU41によって実行される制御処理の内容を略同一に構成されており、入賞検出処理(S14)の処理内容が相違している。従って、第2実施形態では、第1実施形態との相違点である入賞検出処理(S14)の内容について、図19を参照しつつ詳細に説明する。
第2実施形態に係る遊技機1においても、入賞検出処理(S14)に移行すると、CPU41は、第1入賞口20への入賞、図柄変動開始用ゲート23への入賞等を検出し、各種乱数値の取得を行う。この入賞検出処理(S14)で第1入賞口20への入賞を検出すると、CPU41は、第1入賞口20への入賞に係る抽選の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)の何れかに所定の条件の下で切り替える。
図19に示すように、第2実施形態に係る入賞検出処理(S14)では、CPU41は、先ず、前記第1入賞口20への入賞を検出したか否かを判断する(S201)。第1入賞口20への入賞を検出した場合(S201:YES)、CPU41は、S202に処理を移行し、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S201:NO)、CPU41は、S211に処理を移行する。
S202に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMに形成された始動口選択フラグがONであるか否かを判断する。ここで、始動口選択フラグは、第1入賞口20への入賞に対する当否判定の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)の何れかに選択する為のフラグである。始動口選択フラグがONでない場合(S202:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る当否判定を行う為に、S203に処理を移行する。始動口選択フラグがONである場合(S202:YES)、CPU41は、第2特別図柄に係る当否判定を行う為に、S207に処理を移行する。
S203においては、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S203:YES)、CPU41は、第2実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S203:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S204)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S205)。続いて、CPU41は、始動口選択フラグをONにセットし(S206)、その後、第2実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
S207においては、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S207:YES)、CPU41は、第2実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S207:NO)、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S208)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S209)。続いて、CPU41は、始動口選択フラグをOFFにセットし(S210)、その後、第2実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S201:NO)に移行するS211以後の処理について説明する。S211では、CPU41は、前記図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出したか否かを判断する。図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出した場合(S211:YES)、CPU41は、S212に処理を移行する。一方、図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出していない場合(S211:NO)、第2実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
S212においては、CPU41は、普通図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。普通図柄保留球数が4以上である場合(S212:YES)、CPU41は、そのまま第2実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、4未満である場合(S212:NO)、CPU41は、普通図柄保留球数に1を加算し(S213)、その後、小当たり乱数値を取得して、取得した小当たり乱数値を主制御基板40のRAMにおける対応する領域に記憶する(S214)。小当たり乱数値を記憶した後、CPU41は、第2実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。尚、図示されていないが、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S201:NO)で、第2入賞口21への入賞を検出した場合、CPU41は、S207〜S209と同様の処理を実行する。つまり、第2入賞口21への入賞の場合、始動選択フラグのON・OFF等は行われない。
以上、説明したように、第2実施形態に係る遊技機1は、入賞検出処理(S14)によって、第1入賞口20に対する遊技球の入賞を検出すると、第1特別図柄に係る当否判定と、より遊技者に有利な第2特別図柄に係る当否判定を、始動口選択フラグのON/OFFに基づいて、交互に切替設定する(図19参照)。つまり、第1特別図柄に係る当否判定と第2特別図柄に係る当否判定に対する設定回数が1づつに設定されている。これにより、当該遊技機1によれば、第1入賞口20に対応する複数種類の当否判定(第1特別図柄に係る当否判定、第2特別図柄に係る当否判定)における入賞(判定)割合を安定させることができ、多種多様なバリエーションを実現し得る。
又、当該遊技機1は、主制御基板40のRAMに、第1特別図柄保留級数の記憶領域と、第2特別図柄保留球数の記憶領域とを個別に有しており、夫々、最大4個までの保留を記憶するように構成されている。従って、当該遊技機1によれば、第1入賞口20への遊技球の入賞に係る保留を、見かけ上、より多く行うことができる。
(第3実施形態)
続いて、第1実施形態、第2実施形態とは異なる実施形態(第3実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。第3実施形態に係る遊技機1は、上述した各実施形態と基本的構成及び、主制御基板40のCPU41によって実行される制御処理の内容を略同一に構成されており、入賞検出処理(S14)の処理内容が相違している。従って、第3実施形態では、上述の各実施形態との相違点である入賞検出処理(S14)の内容について、図20、図21を参照しつつ詳細に説明する。
第3実施形態に係る遊技機1においても、入賞検出処理(S14)に移行すると、CPU41は、第1入賞口20への入賞、図柄変動開始用ゲート23への入賞等を検出し、各種乱数値の取得を行う。この入賞検出処理(S14)で第1入賞口20への入賞を検出すると、CPU41は、第1入賞口20への入賞に係る抽選の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)、第3特別図柄(特図3)の何れかに所定の条件の下で切り替える。
図20に示すように、第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)では、CPU41は、先ず、前記第1入賞口20への入賞を検出したか否かを判断する(S221)。第1入賞口20への入賞を検出した場合(S221:YES)、CPU41は、S222に処理を移行し、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S221:NO)、CPU41は、S236に処理を移行する。
S222に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMに形成された始動口選択カウンタの数値が1であるか否かを判断する。ここで、始動口選択カウンタは、第1入賞口20への入賞に対する当否判定の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)、第3特別図柄(特図3)の何れかに選択する為のカウンタである。始動口選択カウンタの数値が1である場合(S222:YES)、CPU41は、第2特別図柄に係る当否判定を行う為に、S230に処理を移行し、1でない場合(S222:NO)、CPU41は、S223に処理を移行する。S223においては、CPU41は、始動口選択カウンタの数値が2であるか否かを判断する。始動口選択カウンタの数値が2である場合(S223:YES)、CPU41は、第3特別図柄に係る当否判定を行う為に、S227に処理を移行し、2でない場合(S223:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る当否判定を行う為に、S224に処理を移行する。
S224においては、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S224:YES)、CPU41は、第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S224:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S225)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S226)。その後、CPU41は、S233に処理を移行する。
一方、S227においては、CPU41は、第3特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S227:YES)、CPU41は、第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第3特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S227:NO)、CPU41は、第3特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S228)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S229)。その後、CPU41は、S233に処理を移行する。
図21に示すように、S230においては、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S230:YES)、CPU41は、第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S230:NO)、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S231)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S232)。その後、CPU41は、S233に処理を移行する。
図20に示すように、S233に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMに形成された始動口選択カウンタの数値に1加算する。その後、CPU41は、始動口選択カウンタの数値が3以上であるか否かを判断する(S234)。始動口選択カウンタが3以上である場合(S234:YES)、CPU41は、始動口選択カウンタの数値を0にクリアし(S235)、第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、始動口選択カウンタが3未満である場合(S234:NO)、CPU41は、そのまま第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S221:NO)に移行するS236以後の処理について、図21を参照しつつ説明する。S236では、CPU41は、前記図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出したか否かを判断する。図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出した場合(S236:YES)、CPU41は、S237に処理を移行する。一方、図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出していない場合(S236:NO)、第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
S237においては、CPU41は、普通図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。普通図柄保留球数が4以上である場合(S237:YES)、CPU41は、そのまま第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、4未満である場合(S237:NO)、CPU41は、普通図柄保留球数に1を加算し(S238)、その後、小当たり乱数値を取得して、取得した小当たり乱数値を主制御基板40のRAMにおける対応する領域に記憶する(S239)。小当たり乱数値を記憶した後、CPU41は、第3実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。尚、図示されていないが、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S221:NO)で、第2入賞口21への入賞を検出した場合、CPU41は、S230〜S232と同様の処理を実行する。つまり、第2入賞口21への入賞の場合、始動選択カウンタの切替等は行われない。
以上、説明したように、第3実施形態に係る遊技機1は、入賞検出処理(S14)によって、第1入賞口20に対する遊技球の入賞を検出すると、第1特別図柄に係る当否判定と、より遊技者に有利な第2特別図柄に係る当否判定と、第3特別図柄に係る当否判定とを、始動口選択カウンタの数値に基づいて、順次切替設定する(図20、図21参照)。つまり、第1特別図柄に係る当否判定と、第2特別図柄に係る当否判定と、第3特別図柄に係る当否判定に対する設定回数が1づつに設定されている。これにより、当該遊技機1によれば、第1入賞口20に対応する複数種類の当否判定(第1特別図柄に係る当否判定、第2特別図柄に係る当否判定、第3特別図柄に係る当否判定)における入賞(判定)割合を安定させることができ、多種多様なバリエーションを実現し得る。
又、図20、図21に示すように、当該遊技機1は、入賞検出処理(S14)によって、始動口選択カウンタの値が「0」である場合(S223:NO)に、第1入賞口20に設定されている当否判定の対象を、第1特別図柄に係る当否判定に設定し、「1」である場合(S222:YES)に、第1入賞口20に設定されている当否判定の対象を、第2特別図柄に係る当否判定に設定し、「3」である場合(S223:YES)に、第1入賞口20に設定されている当否判定の対象を、第3特別図柄に係る当否判定に設定する。従って、当該遊技機1によれば、始動口選択カウンタに対する数値を適宜、第1特別図柄、第2特別図柄、第3特別図柄に対して設定することにより、第1入賞口20に対応する複数種類の当否判定(第1特別図柄に係る当否判定、第2特別図柄に係る当否判定、第3特別図柄に係る当否判定)における入賞(判定)割合を、所望の態様で安定させることができ、より多種多様なバリエーションを実現し得る。
(第4実施形態)
続いて、第1実施形態〜第3実施形態とは異なる実施形態(第4実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。第4実施形態に係る遊技機1は、上述した各実施形態と基本的構成及び、主制御基板40のCPU41によって実行される制御処理の内容を略同一に構成されており、入賞検出処理(S14)の処理内容が相違している。従って、第4実施形態では、上述の各実施形態との相違点である入賞検出処理(S14)の内容について、図22、図23を参照しつつ詳細に説明する。
第4実施形態に係る遊技機1においても、入賞検出処理(S14)に移行すると、CPU41は、第1入賞口20への入賞、図柄変動開始用ゲート23への入賞等を検出し、各種乱数値の取得を行う。この入賞検出処理(S14)で第1入賞口20への入賞を検出すると、CPU41は、後述する始動口選択乱数更新処理(図23参照)により取得された始動口選択乱数に基づいて、第1入賞口20への入賞に係る抽選の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)の何れかに切り替える。
図22に示すように、第4実施形態に係る入賞検出処理(S14)では、CPU41は、先ず、前記第1入賞口20への入賞を検出したか否かを判断する(S241)。第1入賞口20への入賞を検出した場合(S241:YES)、CPU41は、S242に処理を移行し、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S241:NO)、CPU41は、S250に処理を移行する。
S242に移行すると、CPU41は、始動口選択乱数を取得してロードする。当該始動口選択乱数は、第1入賞口20への入賞に対する当否判定の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)の何れかに選択する為の乱数値であり、後述する始動口選択乱数更新処理(図23参照)を、繰り返し実行することにより更新されて、主制御基板40のRAMに更新値が記憶され、第1入賞口20への入賞を起因に取得される(本発明の選択乱数取得手段に相当)。
S243においては、CPU41は、取得してロードされた始動口選択乱数の値が50以上であるか否かを判断する。始動口選択乱数値が50未満である場合(S243:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る当否判定を行う為に、S244に処理を移行する。始動口選択乱数値が50以上である場合(S243:YES)、CPU41は、第2特別図柄に係る当否判定を行う為に、S247に処理を移行する。
S244においては、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S244:YES)、CPU41は、第4実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S244:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S245)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S246)。その後、CPU41は、第4実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
S247においては、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S247:YES)、CPU41は、第4実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S247:NO)、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S248)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S249)。その後、CPU41は、第4実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。尚、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等の取得タイミングは、始動口選択乱数値の取得タイミングと異なっているが、同じでもよいものとする。
第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S241:NO)に移行するS250以後の処理について説明する。S250では、CPU41は、前記図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出したか否かを判断する。図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出した場合(S250:YES)、CPU41は、S251に処理を移行する。一方、図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出していない場合(S250:NO)、CPU41は、第4実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
S251においては、CPU41は、普通図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。普通図柄保留球数が4以上である場合(S251:YES)、CPU41は、そのまま第4実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、4未満である場合(S251:NO)、CPU41は、普通図柄保留球数に1を加算し(S252)、その後、小当たり乱数値を取得して、取得した小当たり乱数値を主制御基板40のRAMにおける対応する領域に記憶する(S253)。小当たり乱数値を記憶した後、CPU41は、第4実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。尚、図示されていないが、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S241:NO)で、第2入賞口21への入賞を検出した場合、CPU41は、S247〜S249と同様の処理を実行する。つまり、第2入賞口21への入賞の場合、始動選択乱数の取得は行われない。
続いて、第4実施形態における始動口選択乱数更新処理の処理内容について、図23を参照しつつ詳細に説明する。当該始動口選択乱数更新処理は、遊技機1に対して電源が投入されている間、主制御基板40のCPU41により繰り返し実行され、所定の数値範囲(本実施形態では0〜69の範囲)で、始動口選択乱数の値を随時更新する。
S261においては、CPU41は、主制御基板40のRAMを参照し、始動口選択乱数値が70以上であるか否かを判断する。始動口選択乱数が70未満である場合(S261:YES)、CPU41は、始動口選択乱数の数値に1を加算し、主制御基板40のRAMに格納する。その後、CPU41は、始動口選択乱数更新処理を終了する。一方、始動口選択乱数が70以上である場合(S261:YES)、CPU41は、始動口選択乱数の数値を0にクリアし(S263)、その後、始動口選択乱数更新処理を終了する。
以上、説明したように、第4実施形態に係る遊技機1は、入賞検出処理(S14)によって、第1入賞口20に対する遊技球の入賞を検出すると、第1特別図柄に係る当否判定と、より遊技者に有利な第2特別図柄に係る当否判定を、始動口選択乱数更新処理(図23参照)により随時更新される始動口選択乱数に対する取得値に基づいて、切替設定する(図22参照)。これにより、当該遊技機1によれば、第1入賞口20に対応する複数種類の当否判定(第1特別図柄に係る当否判定、第2特別図柄に係る当否判定)における入賞(判定)割合を安定させることができ、多種多様なバリエーションを実現し得る。
又、当該遊技機1は、始動口選択乱数更新処理(図23参照)によって随時更新される始動口選択乱数の値に基づいて、入賞検出処理(S14)によって、第1入賞口20に設定されている当否判定の対象を、第1特別図柄に係る当否判定と、第2特別図柄に係る当否判定の何れかに、ランダムに設定する(図22参照)ことでランダム性を付与し得る。従って、当該遊技機1によれば、第1入賞口20に対応する複数種類の当否判定(第1特別図柄に係る当否判定、第2特別図柄に係る当否判定)における入賞(判定)割合を、所望の態様で安定させることができ、更に多種多様なバリエーションを実現し得る。
更に、当該遊技機1は、主制御基板40のRAMに、第1特別図柄保留級数の記憶領域と、第2特別図柄保留球数の記憶領域とを個別に有しており、夫々、最大4個までの保留を記憶するように構成されている。従って、当該遊技機1によれば、第1入賞口20への遊技球の入賞に係る保留を、見かけ上、より多く行うことができる。
(第5実施形態)
続いて、第1実施形態〜第4実施形態とは異なる実施形態(第5実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。第5実施形態に係る遊技機1は、上述した各実施形態と基本的構成及び、主制御基板40のCPU41によって実行される制御処理の内容を略同一に構成されており、入賞検出処理(S14)の処理内容が相違している。従って、第5実施形態では、上述の各実施形態との相違点である入賞検出処理(S14)の内容について、図24を参照しつつ詳細に説明する。
第5実施形態に係る遊技機1においても、入賞検出処理(S14)に移行すると、CPU41は、第1入賞口20への入賞、図柄変動開始用ゲート23への入賞等を検出し、各種乱数値の取得を行う。この入賞検出処理(S14)で第1入賞口20への入賞を検出すると、CPU41は、第1入賞口20への入賞に係る抽選の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)の何れかに所定の条件の下で切り替える。
図24に示すように、第5実施形態に係る入賞検出処理(S14)では、CPU41は、先ず、前記第1入賞口20への入賞を検出したか否かを判断する(S271)。第1入賞口20への入賞を検出した場合(S271:YES)、CPU41は、S272に処理を移行し、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S271:NO)、CPU41は、S281に処理を移行する。
S272に移行すると、CPU41は、主制御基板40のRAMに形成された始動口選択フラグがONであるか否かを判断する。ここで、始動口選択フラグは、第1入賞口20への入賞に対する当否判定の対象を、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)の何れかに選択する為のフラグである。始動口選択フラグがONでない場合(S272:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る当否判定を行う為に、S273に処理を移行する。始動口選択フラグがONである場合(S272:YES)、CPU41は、第2特別図柄に係る当否判定を行う為に、S277に処理を移行する。
S273においては、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S273:YES)、CPU41は、第1入賞口20に対する遊技球の入賞を有効に活用すべく、S278に処理を移行する。一方、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S273:NO)、CPU41は、第1特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S274)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S275)。続いて、CPU41は、始動口選択フラグをONにセットし(S276)、その後、第5実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
S277においては、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。4以上である場合(S277:YES)、CPU41は、第1入賞口20に対する遊技球の入賞を有効に活用すべく、S274に処理を移行する。一方、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数が4未満である場合(S277:NO)、CPU41は、第2特別図柄に係る特別図柄保留球数に「1」加算し(S278)、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値等を取得して、主制御基板40のRAMの対応する領域に記憶する(S279)。続いて、CPU41は、始動口選択フラグをOFFにセットし(S280)、その後、第5実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S271:NO)に移行するS281以後の処理について説明する。S281では、CPU41は、前記図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出したか否かを判断する。図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出した場合(S281:YES)、CPU41は、S282に処理を移行する。一方、図柄変動開始用ゲート23への遊技球の通過を検出していない場合(S281:NO)、第5実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。
S282においては、CPU41は、普通図柄保留球数が4以上であるか否かを判断する。普通図柄保留球数が4以上である場合(S282:YES)、CPU41は、そのまま第5実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。一方、4未満である場合(S282:NO)、CPU41は、普通図柄保留球数に1を加算し(S283)、その後、小当たり乱数値を取得して、取得した小当たり乱数値を主制御基板40のRAMにおける対応する領域に記憶する(S284)。小当たり乱数値を記憶した後、CPU41は、第5実施形態に係る入賞検出処理(S14)を終了する。尚、図示されていないが、第1入賞口20への入賞を検出しなかった場合(S271:NO)で、第2入賞口21への入賞を検出した場合、CPU41は、S277〜S279と同様の処理を実行するが、その際のS277において、第2特図保留球数が4以上の場合は、第1特図保留球数に1加算しないで処理を終了する。つまり、第2入賞口21への入賞の場合、切替設定は行われない。
以上、説明したように、第5実施形態に係る遊技機1は、入賞検出処理(S14)によって、第1入賞口20に対する遊技球の入賞を検出すると、第1特別図柄に係る当否判定と、より遊技者に有利な第2特別図柄に係る当否判定を、始動口選択フラグのON/OFFに基づいて、切替設定する(図24参照)。これにより、当該遊技機1によれば、第1入賞口20に対応する複数種類の当否判定(第1特別図柄に係る当否判定、第2特別図柄に係る当否判定)における入賞(判定)割合を安定させることができ、多種多様なバリエーションを実現し得る。
又、当該遊技機1は、主制御基板40のRAMに、第1特別図柄保留級数の記憶領域と、第2特別図柄保留球数の記憶領域とを個別に有しており、夫々、最大4個までの保留を記憶するように構成されている。従って、当該遊技機1によれば、第1入賞口20への遊技球の入賞に係る保留を、見かけ上、より多く行うことができる。
更に、当該遊技機1は、始動口選択フラグにより第1特別図柄に係る当否判定を選択している状態で、主制御基板40のRAMにおける第1特別図柄保留球数が上限値である4個以上である場合(S273:YES)に、当該入賞に係る当否判定の対象を第2特別図柄に設定する(S278)。又、当該遊技機1は、始動口選択フラグにより第2特別図柄に係る当否判定を選択している状態で、主制御基板40のRAMにおける第2特別図柄保留球数が上限値である4個以上である場合(S277:YES)に、当該入賞に係る当否判定の対象を第1特別図柄に設定する(S274)。これにより、当該遊技機1によれば、本来無効となる第1入賞口20に対する遊技球の入賞を有効活用することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、本実施形態においては、当否判定の対象である特別図柄の種類は、第1特別図柄(特図1)、第2特別図柄(特図2)に限定されるものではなく、より多種類の特別図柄としてもよい。又、上述した実施形態では、入賞順を記憶し、入賞順に変動を開始することが好ましいが、第1特別図柄(特図1)や第2特別図柄(特図2)等の何れかの特別図柄の変動を優先するように構成しても良いものとする。又、種々の乱数値の範囲や変動パターン等は、これに限定されるものではない。更に、上述した実施形態での切替処理を、フリップフロップ回路等を使用した回路によって構成してもよいとする。
又、上述した実施形態においては、第1入賞口20を、本発明における「特定入賞口」として説明していたが、この態様に限定されるものではない。所謂、始動入賞口に限らず、種々の入賞口に適用することも可能である。又、当否判定権利数も、上述した実施形態における数に限定されるものではない。
更に、上述した実施形態では、一の第1入賞口20が本発明に係る「特定入賞口」として機能していたが、この態様に限定されるものではない。例えば、遊技領域R内に配設されている複数の入賞口を、本発明に係る「特定入賞口」として機能させてもよい。
上述した実施形態として具体化した本発明の各側面については、以下の手段(1)〜手段(6)として概念的に説明することができる。
(手段(1)の構成)
本発明の一側面に係る手段(1)としての遊技機は、遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な特定入賞口と、前記特定入賞口への前記遊技球の入賞を起因に、当否判定を受けるための当否判定権利を発生させ、且つ、当該当否判定権利に対応する乱数を取得する乱数取得手段と、前記当否判定権利に対応する乱数を、予め定められた保留上限数まで記憶して保留することが可能な乱数記憶手段と、前記当否判定権利に対応する乱数を用いて当否判定を行う当否判定手段と、前記当否判定権利の発生に基づいて、特別図柄を変動表示後、停止表示することによって、前記当否判定の結果を表示する表示手段と、前記当否判定手段による当否判定の結果が当たりになることに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与実行手段と、を有する遊技機であって、前記当否判定権利は、複数の当否判定権利により構成され、前記複数の当否判定権利は、少なくとも第1当否判定権利と、前記第1当否判定権利よりも遊技者に有利な特典を付与することが可能な第2当否判定権利を有し、前記特定入賞口に対応する前記当否判定権利は、前記第1当否判定権利或いは前記第2当否判定権利の何れかが設定されるように構成されると共に、予め定められた所定契機を起因として、前記特定入賞口に設定されている当否判定権利を他の当否判定権利に切替設定する判定権利切替設定手段を備えることを特徴とする。
(手段(1)の効果)
当該手段(1)に係る遊技機は、遊技盤と、特定入賞口と、乱数取得手段と、乱数記憶手段と、当否判定手段と、表示手段と、特典付与実行手段と、判定権利切替設定手段と、を有しており、判定権利切替設定手段によって、前記特定入賞口に対応する前記当否判定権利として設定されている前記第1当否判定権利或いは前記第2当否判定権利の何れかを、予め定められた所定契機を起因として、他の当否判定権利に切替設定する。これにより、当該遊技機によれば、特定入賞口に対応する複数種類の当否判定(第1当否判定権利、第2当否判定権利)における入賞(判定)割合を安定させることができ、多種多様なバリエーションを実現し得る。
(手段(2)の構成)
本発明の一側面に係る手段(2)としての遊技機は、手段(1)に記載の遊技機であって、前記判定権利切替設定手段によって前記特定入賞口に設定されている当否判定権利の取得回数を計数する計数カウンタを有し、前記判定権利切替設定手段は、前記計数カウンタの値が予め定められた切替回数に達した場合に、前記特定入賞口に設定されている当否判定権利を他の当否判定権利に切り替えることを特徴とする。
(手段(2)の効果)
当該手段(2)に係る遊技機は、前記計数カウンタの値が予め定められた切替回数に達した場合に、前記判定権利切替設定手段によって、前記特定入賞口に設定されている当否判定権利を他の当否判定権利に切り替える。従って、当該遊技機によれば、計数カウンタに対する切替回数を適宜設定することにより、特定入賞口に対応する複数種類の当否判定(第1当否判定権利、第2当否判定権利)における入賞(判定)割合を、所望の態様で安定させることができ、より多種多様なバリエーションを実現し得る。
(手段(3)の構成)
本発明の一側面に係る手段(3)としての遊技機は、手段(2)としての遊技機であって、前記切替回数は、前記複数の当否判定権利の種類毎に回数が設定されていることを特徴とする。
(手段(3)の効果)
当該手段(3)に係る遊技機において、前記計数カウンタの値が予め定められた切替回数に達した場合に、前記判定権利切替設定手段によって、前記特定入賞口に設定されている当否判定権利を他の当否判定権利に切り替える。ここで、切替回数は、複数の当否判定権利の種類毎に回数が設定されているので、当該遊技機によれば、計数カウンタに対する切替回数を適宜設定することにより、特定入賞口に対応する複数種類の当否判定(第1当否判定権利、第2当否判定権利)における入賞(判定)割合を、所望の態様で安定させることができ、より多種多様なバリエーションを実現し得る。
(手段(4)の構成)
本発明の一側面に係る手段(4)としての遊技機は、手段(1)に記載の遊技機であって、前記判定権利切替設定手段は、前記特定入賞口に前記遊技球が入賞した場合に、所定の乱数値範囲から前記当否判定用の乱数と異なる一の選択乱数を取得する選択乱数取得手段を有し、前記選択乱数取得手段によって取得された前記選択乱数に基づいて、前記特定入賞口に設定されている当否判定権利を、前記第1当否判定権利或いは前記第2当否判定権利の内、他方の当否判定権利に切り替えることを特徴とする。
(手段(4)の効果)
当該手段(4)に係る遊技機は、特定入賞口に前記遊技球が入賞した場合に、選択乱数取得手段によって取得された前記選択乱数に基づいて、判定権利切替設定手段によって、前記特定入賞口に設定されている当否判定権利を他の当否判定権利に切り替えることで、ランダム性を付与し得る。従って、当該遊技機によれば、特定入賞口に対応する複数種類の当否判定(第1当否判定権利、第2当否判定権利)における入賞(判定)割合を、所望の態様で安定させることができ、更に多種多様なバリエーションを実現し得る。
(手段(5)の構成)
本発明の一側面に係る手段(5)としての遊技機は、手段(1)乃至手段(4)の何れかに記載の遊技機であって、前記乱数記憶手段は、少なくとも、前記判定権利切替設定手段により設定された第1当否判定権利に対応して取得された乱数を、予め定められた第1保留上限数まで記憶して保留することが可能な第1乱数記憶手段と、前記判定権利切替設定手段により設定された第2当否判定権利に対応して取得された乱数を、予め定められた第2保留上限数まで記憶して保留することが可能な第2乱数記憶手段と、を有することを特徴とする。
(手段(5)の効果)
当該手段(5)に係る遊技機は、乱数記憶手段に、少なくとも、予め定められた第1保留上限数まで記憶して保留することが可能な第1乱数記憶手段と、予め定められた第2保留上限数まで記憶して保留することが可能な第2乱数記憶手段と、を有している。従って、当該遊技機によれば、特定入賞口への遊技球の入賞に係る保留を、見かけ上、より多く行うことができる。
(手段(6)の構成)
本発明の一側面に係る手段(6)としての遊技機は、手段(1)に記載の遊技機であって、前記乱数記憶手段は、少なくとも、前記判定権利切替設定手段により設定された第1当否判定権利に対応して取得された乱数を、予め定められた第1保留上限数まで記憶して保留することが可能な第1乱数記憶手段と、前記判定権利切替設定手段により設定された第2当否判定権利に対応して取得された乱数を、予め定められた第2保留上限数まで記憶して保留することが可能な第2乱数記憶手段と、を有し、前記判定権利切替設定手段は、記第1当否判定権利が設定されている状態で、前記第1乱数記憶手段に前記第1保留上限数分の乱数が保留された場合に、前記第2当否判定権利に切替設定する一方、前記第2当否判定権利が設定されている状態で、前記第2乱数記憶手段に前記第2保留上限数分の乱数が保留された場合に、前記第1当否判定権利に切替設定することを特徴とする。
(手段(6)の効果)
当該手段(6)に係る遊技機によれば、第1当否判定権利が設定されている状態で、前記第1乱数記憶手段に前記第1保留上限数分の乱数が保留された場合に、前記判定権利切替設定手段によって、前記第2当否判定権利に切替設定し、前記第2当否判定権利が設定されている状態で、前記第2乱数記憶手段に前記第2保留上限数分の乱数が保留された場合に、前記判定権利切替設定手段によって前記第1当否判定権利に切替設定するので、本来無効となる特定入賞口に対する遊技球の入賞を有効活用し得る。