JP6337127B2 - 光電場増強デバイスおよび光電場増強デバイスの製造方法 - Google Patents

光電場増強デバイスおよび光電場増強デバイスの製造方法 Download PDF

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    • G01N21/65Raman scattering

Description

本発明は、局在プラズモンを誘起しうる微細な金属凹凸構造を備えた光電場増強デバイスに関するものである。
金属表面における局在プラズモン共鳴現象による電場増強効果を利用したセンサデバイスやラマン分光用デバイス等の電場増強デバイスが知られている。ラマン分光法は、物質に単波長光を照射して得られる散乱光を分光して、ラマン散乱光のスペクトル(ラマンスペクトル)を得る方法であり、物質の同定等に利用されている。
ラマン分光法には、微弱なラマン散乱光を増強するために、表面増強ラマン散乱(SERS:Surface Enhanced Raman Scattering)と呼ばれる、局在プラズモン共鳴によって増強された光電場を利用したラマン分光法がある(非特許文献1参照)。これは、表面にナノオーダの凹凸を有する金属体に試料を接触させた状態で光を照射すると、局在プラズモン共鳴による光電場増強が生じ、金属体表面に接触された試料のラマン散乱光強度が増強されるという原理を利用するものである。試料を担持する担体(基板)として、表面に金属凹凸構造を備えた基板(光電場増強デバイス)を用いることにより表面増強ラマン分光法を実施することができる。
表面に金属微細凹凸構造を備えた基板としてはSi基板の表面に凹凸を設け、その凹凸表面に金属膜を形成した基板が主に用いられている(特許文献1参照)。
また、Al基板の表面を陽極酸化して一部を金属酸化物層(Al23)とし、陽極酸化の過程で金属酸化物層内部に自然形成され、金属酸化物層の表面において開口した複数の微細孔内に、金属が充填された基板も提案されている(特許文献2参照)。
さらには、透明基板上にベーマイトからなる微細凹凸構造を設け、その微細凹凸構造上に金属膜を成膜することにより金属微細構造を表面に備えた電場増強基板も提案されている(特許文献3参照)。
上述のような光電場増強デバイスを形成する場合、検体からのラマン散乱光の信号強度が最も強くなるように制御することが好ましく、ラマン散乱光は、プラズモン共鳴波長とラマン励起波長が一致しているとき増強度が最大となる。
プラズモン共鳴波長は、光電場増強デバイスにおける金属微細構造の形状、サイズおよび金属微細構造の周囲環境の屈折率などに依存している。
例えば、円板状の金微粒子において、その厚みを薄くすることで、プラズモン共鳴波長が長波側にシフトすることが知られている(非特許文献2参照)。また、より高い光電場増強を得るためには、高いアスペクト比の金属構造を有することが好ましいことが知られている(非特許文献3参照)。高いアスペクト比の金属構造は、先鋭化された部分を有するため、励起された表面プラズモンが先鋭化された部分に集中し、非常に大きな電場を形成するためである。
さらに、誘電体の周りに金属膜が形成されたコアシェル構造を有する金属微細構造であれば、誘電体の屈折率や金属と誘電体の体積比を調整することで、表面プラズモンの共鳴波長を自由度高く制御することが可能となることが知られている(非特許文献4)。
特表2006−514286号公報 特開2005−172569号公報 特開2012−063293号公報 特許第4783907号公報
Optics Express Vol. 17, No. 21, 18556 Appl. Phys. Lett., Vol. 83, 4625, 2003 Principles of Surface-Enhances Raman Spectroscopy J. Phys. Chem. C 2008, 112, 4146-41504
しかしながら、非特許文献4のコアシェル構造は、コアシェル粒子を基板上に分散させたものであり、液体サンプルを滴下することによる粒子の凝集が生じる恐れがあり、基板面内にコアシェル粒子を均一に分散させた状態での信号測定が困難であると考えられる。コアシェル粒子が不均一に分散した場合、増強場から発せられるラマン散乱や蛍光などの信号強度にバラツキが生じ、定量的な測定が困難となるという問題がある。
特許文献4では、平板基板に対し蒸着方向を数回変更させて透明物質を蒸着させることにより、多数の微小柱状体からなる異方性を有する微細凹凸構造を形成し、その上に、貴金属を同じく斜め方向から蒸着することで高アスペクトの金属微細構造を有する光電場増強基板を作製している。この方法は、金属微細凹凸構造を蒸着のみで作製することができるが、蒸着方向を数回変更させて蒸着する必要があり、簡易な作製方法とは言い難い。また、微細凹凸構造が異方性を有しているため、貴金属からなる微細構造も異方性を有し、励起光の偏光方向によりプラズモンの共鳴波長が異なり、ラマン散乱光強度が偏光方向に大きく依存する。そのため、本基板を使用する際には励起光の偏光を調整する必要があり、定量測定時の信号強度バラツキの要因となってしまう。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、プラズモン共鳴波長の設計自由度が高く、光学異方性を抑制した高感度な光電場増強デバイスを提供することを目的とする。
本発明光電場増強デバイスは、励起光の照射により表面に局在プラズモンが誘起され、表面に載置された試料から発せられる信号光の強度を増強する光電場増強デバイスであって、
光学等方性を有する針状微細凹凸構造を表面に備えた基板と、
針状微細凹凸構造の先端部に形成された多数の偏平粒子からなる偏平粒状構造層と、
各偏平粒子の表面に形成された金属層からなる金属構造層とを備えている。
基板、針状微細凹凸構造および偏平粒状構造層がいずれも光学的に透明であることが好ましい。
上記光電場増強デバイスにおいては、偏平粒子は、平均厚みに対する平均長さの比が2以上であることが好ましい。
偏平粒状構造層が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素または酸化チタンからなるものであることが好ましい。
針状微細凹凸構造が金属の水和物または金属酸化物の水和物からなるものであることが好ましい。
針状微細凹凸構造が酸化アルミニウムの水和物からなるものであることが特に好ましい。
金属層が、各偏平粒子上において、平均厚みに対する平均長さの比が2以上で形成されていることが好ましい。より好ましい厚みに対する長さの比は、5以上である。
金属層が、各偏平粒子上において、凹凸表面を有していることが好ましい。
金属層は、金、銀、銅、プラチナおよびアルミニウムのうちのいずれかからなるものであることが好ましい。
本願発明の光電場増強デバイスは、光学等方性を有する針状微細凹凸構造上に、偏平粒子からなる偏平粒状構造層を備えているので光電場増強の偏光依存性が抑制される。さらに、偏平粒子とその表面に形成された金属層からコアシェル粒子が構成されており、コアシェル粒子は微細凹凸構造によって固定されているため、液体サンプルを滴下しても、粒子が凝集することがないため、基板面内において均一に光電場増強を行うことが可能である。
本発明の光電場増強デバイスの一実施形態である光電場増強基板を示す斜視図である。 図1に示した光電場増強基板の側面の一部IIの拡大図である。 本実施形態の光電場増強基板の製造工程を説明するための図である。 針状微細凹凸構造層の表面SEM画像を示す図である。 偏平粒状構造層を形成した光電場増強基板の表面および断面SEM画像である。 厚み10nm、20nm、30nmで金属構造層を形成した光電場増強基板の各表面SEM画像である。 偏平粒子上に金属層を蒸着成膜する場合の工程を示す図である。 厚み10nm、20nm、30nmで金属構造層を形成したそれぞれの光電場増基板の吸収スペクトルを示す図である。 円板粒子の厚みを10nm、20nm、30nmと変化させた場合について、計算値で求めた吸収係数の波長依存性を示すグラフである。 球粒子の直径を10nm、50nm、100nmと変化させた場合について、計算値で求めた吸収係数の波長依存性を示すグラフである。 光電場増強基板を用いたラマン分光測定により得られたラマンシフトスペクトル分布を示すグラフである。 ラマンシフトスペクトル分布を検出する際における励起光の偏光を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の光電場増強デバイスおよびその製造方法の一実施形態について説明する。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
図1は、本発明の光電場増強デバイスの一実施形態である光電場増強基板1を示す斜視図であり、図2は、図1に示した光電場増強基板1の側面の一部IIの拡大図である。本実施形態の光電場増強基板1は、励起光の照射により表面に局在プラズモンが誘起され、その照射により表面に載置された試料から発せられる信号光の強度を増強するものである。
具体的には、光電場増強基板1は、図1および図2に示すように、光学等方性を有する針状微細凹凸構造を表面に備えた基板10と、針状微細凹凸構造の先端部に形成された多数の偏平粒子13aからなる偏平粒状構造層13と、各偏平粒子13aの表面に形成された金属層14aからなる金属構造層14とを備えたものである。
基板10は、ガラスや樹脂で構成された基板本体11を備え、この基板本体11上に針状微細凹凸構造を構成する針状微細凹凸構造層12が形成されている。
針状微細凹凸構造層12は、金属酸化物の水和物または金属の水和物からなるものである。微細凹凸構造が、金属または金属酸化物の水和物であれば、基板上に簡易にランダムな微細凹凸構造を形成することができ好ましい。具体的には、たとえばアルミナ水和物が挙げられ、より詳細には、アルミナ1水和物であるベーマイト(Al・HOあるいはAlOOHと表記される)や、アルミナ3水和物(水酸化アルミニウム)であるバイヤーライト(Al・3HOあるいはAl(OH)と表記される。)が挙げられる。特に、ベーマイトであれば、反射防止機能を有し、かつ基板上に簡易に形成することができ好ましい。また、その他にも、チタンや酸化チタン、酸化マグネシウムの水和物(Ti・HO、TiO・HO、MgO・HO)からも構成することができる。
針状微細凹凸構造層12は、透明であり、かつ図2に示すように、大きさ(頂角の大きさ)や向きが様々な針状の構造体がランダムに形成されたものである。このように凸部がランダムに形成されていることにより光学等方性を有するものとなっている。
ここで、「光学等方性を有する」とは、直交する2つの偏光方向に対する光学特性(ここでは、反射および透過)の一方に対する他方の比が2倍以下であることとしている。なお、その比が2倍超えであれば光学的に異方性を有していると看做す。
ここで、針状構造とは、基板面から遠ざかるにつれ、基板面に平行な面の微細構造断面積が減少していくような構造のことをいう。
この針状微細凹凸構造層12の針状微細凹凸は、平均周期(平均ピッチ)および平均深さが励起光の波長より短く、この上に、後述する偏平粒状構造層13が形成可能なものであればよい。励起光としては、通常可視光、もしくは赤外光を用いる。なお、ここで、針状微細凹凸構造層12において、平均周期は針状構造体の最隣接の先端同士の距離の平均値であり、平均深さは針状構造体の先端部から隣接する底部までの距離の平均値である。
具体的には、針状微細構造の平均周期および平均深さは数10nm〜数100nmオーダーであるが、特に、平均周期および平均深さともに500nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより望ましい。さらに、増強された光電場を効率よく発生させるためには、平均周期および平均深さともに10〜150nmであることがより好ましい。なお、平均周期および平均深さは、走査型電子顕微鏡画像から画像処理により求めることができる。
偏平粒状構造層13は、図2に示すように、針状微細凹凸構造層12の先端部に形成された多数の偏平粒子13aから構成されるものである。偏平粒子13a同士の間には隙間が設けられ孤立して形成されている。この偏平粒子13aは、針状微細凹凸構造層12が形成された基板平面の垂直方向に対して斜め方向から粒子材料を蒸着することによって形成されたものである。偏平粒子13aの形状はさまざまであるが、偏平粒子の厚みに対する長さのアスペクト比(平均長さ/平均厚み)が2以上であることが望ましい。なお、平均厚みと平均長さの算出方法については、後で詳述する。
偏平粒子13aの材料は特に限定されるものではないが、屈折率nが1以上のものであることが好ましい。特には、透明体であることが好ましく、アルミナ(Al)、酸化ケイ素(SiO)、酸化チタン(TiO)などの誘電体からなるものであることが好ましい。
基板、微細凹凸構造に加え、偏平粒子も透明であれば、基板裏面側から励起光を入射させたり、信号光を計測したりすることが可能となり、デバイス上のサンプルによる励起光の散乱、吸収、屈折の影響を受けることなく計測でき好ましい。ここで、透明とは、該光電場増強デバイスに照射される光(励起光)およびデバイス上の検体から発せられる光(検出光)に対し、50%以上の透過率を有することを意味する。
金属構造層14は、図2に示すように、偏平粒子13aの表面を被覆するように形成された金属層14aから構成されるものであり、ここでも、金属層14a同士は孤立して形成されている。金属層14aの形状もさまざまではあるが、金属層14aの厚みに対する長さのアスペクト比(平均長さ/平均厚み)が2以上であることが望ましい。可視〜近赤外(波長1000nm以下)において、アスペクト比2以上であれば、プラズモン共鳴ピークを有し、かつ電場増強度がアスペクト比1の場合よりも大きくなる。アスペクト比は5以上がより好ましく、さらには10以上のアスペクト比であれば、ノイズ光の抑制が可能な近赤外光において高い電場増強(プラズモン共鳴ピーク)を有するため、好ましい。
金属層14aは蒸着により形成することができ、その厚みは、蒸着量により制御することができる。蒸着量の制御により容易にアスペクト比を変化させることができる。金属層14aのアスペクト比を大きくすることで大きな光電場増強を得ることができる。
また、金属の蒸着量を10nm以下の厚みとなるようにしたり、斜め蒸着を用いたりすることで、表面に凸凹を有する金属層を形成することができる。表面の凸凹は金属層14aが形成される偏平粒子サイズよりも小さいものとなり、金属層表面の凹凸構造による電場の集中が生じ、さらなる光電場増強効果が期待できる。
金属層14aの材料としては、励起光の照射を受けて局在プラズモンを生じるものであればよいが、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、プラチナ(Pt)、またはこれらを主成分とする合金であることが好ましい。特には、AuあるいはAgがより好ましい。
次に、本実施形態の光電場増強基板1の製造方法について説明する。図3は、本実施形態の光電場増強基板1の製造工程を示すものであり、工程毎の断面図である。
基板本体11として、ガラス基板(BK−7:コーニング社製Eagle2000)を用いた。
この基板本体11をアルカリ洗浄液(セミコクリーン)を用いて超音波洗浄(45kHz)した後、基板本体11にスパッタ装置(キャノンアネルバ社製)を用いて、50nmのアルミニウム層20を成膜した。なお、表面形状測定器(TENCOR社製)を用いて、アルミニウム厚みを測定し、厚み50nm(±10%)であることを確認した。
その後、ウォーターバス(西精機株式会社)の中に純水を用意して沸騰させ、その沸騰水の中にアルミニウム層20が形成された基板本体11を浸水させて、15分間経過後に取出した。この際、アルミニウム層20が形成された基板本体11を沸騰水に浸水させて3〜4分程度でアルミニウムが透明化したことを確認した。これは煮沸処理(ベーマイト処理)により、アルミニウムが、バイヤーライトまたはベーマイトからなる針状微細凹凸構造となったためである。ベーマイトからなる針状微細凹凸構造層12の表面を、SEM(日立製S4100)にて観察した結果を図4に示す。
ベーマイトからなる針状微細凹凸構造は花びらのようなベーマイトの花弁構造から構成されており、図4に示す上面から観察で、花弁構造が接合し、その接合部分を頂点とした針状構造となっていることがわかる。図4のSEM画像からは、花弁構造が接合して形成された多数の稜線が四方八方にランダムに形成されている構造にも見える。
ベーマイトはこのような針状の構造となっているため、基板本体11から遠ざかるにつれベーマイトの断面が減少していき、実効屈折率が連続的に減少していくことから、反射防止膜としても機能するものである。微細凹凸構造が反射防止機能を有することで、基板表面における励起光および検出光の反射を抑制し、検出される信号強度が大きくなり好ましい。
なお、ここでは、水熱反応させる金属としてアルミニウムを用いたが、上述したような他の金属であってもよい。また、アルミナ(Al)のような金属酸化物であっても、同様に針状微細凹凸構造を形成することが可能である。また、これらの金属を基板本体11に積層する方法として、本実施形態ではスパッタ法を用いているが、加熱蒸着法やソルゲル法を用いてもよい。
また、水熱反応として、アルミニウム層20が形成された基板本体11の煮沸を行っているが、アルミニウム層20が形成された基板本体11を高温の水蒸気と反応させる工程であってもよい。針状微細凹凸構造を作製する方法としては、金属または金属酸化物を水熱反応させることでできるベーマイトの作製方法が、簡単かつ大面積なデバイスを作製できるためより好ましい。
次に、針状微細凹凸構造層12が形成された基板平面に垂直な方向Vに対して80°(θ)傾けた方向から、EB(Electric Beam)蒸着によりアルミナを蒸着させることによって、針状微細凹凸構造層12上にアルミナからなる多数の偏平粒子13aを形成して偏平粒状構造層13を形成した。ここでの蒸着膜厚は、110nmとした。このときの蒸着膜厚は、上述した基板本体11と同様にして洗浄を行った別のガラス基板にテープでマスクし、そのマスクしたガラス基板を針状微細凹凸構造層12が形成された基板10と同時に蒸着装置に配置してそのガラス基板上に偏平粒子材料を蒸着させ、テープを剥がした後の蒸着された偏平粒子材料の層の段差を厚みとして測定したものである。
なお、上述したような80°の方向からの斜め蒸着は、例えば、水平設置された蒸着源に対して基板1を傾けて配置することによって実施することができる。基板平面に対する蒸着ビームの入射角度(基板平面に垂直な軸に対する蒸着ビームの傾き角度)は、80°以上90°未満の高角度蒸着とすることが特に好ましい。
図5に、基板の針状微細凹凸構造層12上に偏平粒状構造層13を形成した状態をSEMによって観察した結果を示す。図5の左図Aが上面図であり、右図Bが断面図である。図5の上面図における薄いグレーの粒状部分が偏平粒子であり、薄いグレーの線状部分および濃いグレーの部分は針状微細凹凸構造層12の表面である。
図5に示すように、蒸着角度80°の斜め蒸着により偏平粒状構造層13を形成した場合、偏平粒子13a同士の間に隙間ができており、下地の針状微細凹凸構造層12の表面が見えていることがわかる。さらに、断面図のSEM像から、蒸着角度80°の斜め蒸着によって、針状微細凹凸構造の先端部に図中破線で示すように偏平粒子13aが傾いた状態で形成されていることがわかる。
針状微細凹凸構造層12のランダムに形成された凸部先端に偏平粒子13aは形成されているため、それらの配列もランダムなものとなっていることがわかる。
最後に、基板平面に垂直な方向からEB蒸着により金を蒸着した。
膜厚10nm、20nm、30nmの金膜を金属層として成膜した場合の表面の平面視におけるSEM画像A,B,Cを図6に示す。これらの写真から膜厚を変化させても平面視における金属構造層14の大きさはほとんど変化していないことがわかる。
図7に偏平粒子13a上における金属層14aの成膜過程を模式的に示す。図7に示すように、成膜の当初においては金属層14aは偏平粒子13a上に粒子状に付着し、その粒子数が徐々に多くなって、隣接する粒子同士がつながって表面が凸凹した連続した金属層14aとなり、厚みが厚くなるにつれて徐々に表面の凹凸がなだらかになり、厚みが十分厚くなると表面の凹凸がほとんどない金属層14aとなる。図6に示すSEM画像においては明確ではないが、蒸着膜厚が概ね10nm以下であれば金属層14aは凹凸表面を持つものとなっている。表面に凹凸を有する金属層14aにおいては、凸部の先端、あるいは凸部間にホットスポットが形成され、大きな光電場増強が期待される。
このように、針状微細凹凸構造層12を備えた基板10に対し、斜め方向から偏平粒子材料を蒸着することで、微細凹凸構造上に多数の偏平粒子からなる偏平粒状構造層を大面積かつ均一性高く簡易に作製することができる。また、続いて偏平粒状構造層上に金属を蒸着することで、ランダムに配列した(光学等方性を有する)コアシェル状の微細構造を有する光電場増強デバイスを作製できる。
上記のように、偏平粒子に金属層を備えたコアシェル構造では、偏平粒子の屈折率を調整することでプラズモン共鳴波長を容易に変化させることができる。コアとなる偏平粒子には誘電体が一般的に用いられるが、材料、組成を変化させることにより屈折率を調整することができる。
偏平粒状構造層の偏平粒子の平均長さおよび平均厚さは、具体的には、図5の右図に示すような断面のSEM画像において、偏平粒子の部分を画像処理で抽出し、その抽出した偏平粒子の断面を楕円近似し、SEM画像内に現れている全ての楕円の長軸の平均を算出して平均長さとし、全ての楕円の短軸の平均を算出して平均厚さとして求めるものとする。
金属構造層の金属層の平均長さおよび平均厚さは、同様に断面のSEM画像を取得し、そのSEM画像において、金属層の部分を画像処理で抽出し、その抽出した偏平粒子の断面を楕円近似し、SEM画像内に現れている全ての楕円の長軸の平均を算出して平均長さとし、全ての楕円の短軸の平均を算出して平均厚さとして求めるものとする。
「デバイスの吸収スペクトル測定」
分光光度計(日立U-4000)を用いて、上述のようにして作製した、金属層の形成厚みが異なる3つのデバイスについて、それぞれ吸収スペクトルの測定を行った。図8に金属層の厚みが10nm、20nm、30nmである場合における吸収スペクトル(吸収率を規格化)を示す。プラズモン共鳴による吸収ピーク波長が金の膜厚が薄くなるにつれ、521nm、541nm、572nmと長波側にシフトしていることがわかる。
図9に、直径100nmの金の円板粒子の厚みを10nm、20nm、30nmと変化させたときの吸収係数の波長依存性をAppl. Phys. Lett, Vol. 83, 4625, 2003(既述の非特許文献2)に基づいて計算した結果を示す。円板粒子における吸収係数は、その厚みが薄くなるにしたがい、吸収ピークが長波側にシフトすることがわかる。ここでは、直径100nmと固定しており、偏光方向に対して円板粒子サイズが変化しない構造である。
本デバイスでは、蒸着量が少なくなるにつれ、偏平粒子上の金属層の厚みが薄くなり、図9に示した円板粒子の計算と同様に長波側にプラズモン共鳴による吸収ピークがシフトしていると考えられる。また、J. Chem. Phys. 2003,119, 5281-5289に記載されているようなコアシェル効果も長波側シフトに影響していると考えられる。
一方、図10に、金の球粒子の直径を10nm、50nm、100nmと変化させた時の吸収係数の波長依存性をChem. Soc. Rev., Vo.37, 1792-1805, 2008に基づいて計算した結果を示す。この結果から、金粒子の場合その径が大きく、すなわち光の偏光方向の大きさが大きくなるに従い、吸収ピークが長波側にシフトすることがわかる。
一般的な蒸着による微細構造の作製時、例えば、針状微細凹凸構造層表面に直接金属を蒸着するような場合には、蒸着量が大きくなるにつれ、金属の微細構造、すなわち凸部に形成される金属の粒径が大きくなる。図10に示す通り、プラズモン共鳴波長を長波長側にシフトさせたい場合には、従来の場合でも金属の粒径を大きくすればよいことがわかる。しかし、凹凸構造状に蒸着により金属構造を形成する場合、金属凸部を大きくしすぎると隣り合う凸部と接触してしまいプラズモン共鳴が低下してしまう。また、金属凸部同士の接触を防ぐために、凹部間隔を広げる凹凸の周期が大きくなると励起ビームスポット内に生じるホットスポット数が減少してしまい、各位置での増強度バラツキの大きなホットスポットの影響を大きく受ける。つまり、面内における信号バラツキが増大し、定量的な測定が困難となる。すなわち、従来の微細金属構造では、プラズモン共鳴波長を制御することは難しい。
これに対し、上述した本実施形態の光電場増強基板は、偏平粒子上に金属層を形成するので、金属層の大きさ(面方向の長さ)を大きくすることなく、厚みを変化させることができるので、プラズモン共鳴波長の調整自由度が高い。さらに、コアシェル型の構成であるため、偏平粒子の屈折率を変化させたり、偏平粒子と金属層との体積比を調整したりすることによってもプラズモン共鳴波長を変化させることができる。また、偏平粒子の大きさはその蒸着方向および蒸着量により調整することができ、金属構造層のサイズの調整も容易である。
したがって、検体のラマン散乱光の波長に応じて、偏平粒子の屈折率および大きさ(蒸着方向と蒸着量)、金属層の厚みなどを適宜設定することにより、光増強効果の高い構造の光増強電場デバイスとすることができる。
次に、上述したようにして作製した光電場増強基板1を用いてラマン散乱光を測定した結果について説明する。
光電場増強基板1上に被検体として、エタノールにローダミン6Gを溶かした溶液(100×10−6mol/L)を滴下し、乾燥させた測定サンプルを用い、ラマン散乱光を測定した。
ラマン散乱光は、小型ラマン分光装置(QE65000)を用いて検出した。励起光としては、ピーク波長785nmのレーザ光を用い、倍率60倍の対物レンズで観察した。対物レンズ直後のレーザーパワーは0.5mWであった。また、励起光の被検体への照射時間は5秒とした。
図11は、ラマン分光装置により検出されたラマンシフトスペクトル分布を示すグラフである。ここでは、図12に示すように、基板1の面内において、励起光の偏光を蒸着方向Deの傾き方向に対して平行D1とした場合と、垂直D2とした場合の2通りのラマンシフトスペクトル分布を検出した。図11において偏光方向が平行D1の場合を実線、偏光方向が垂直D2の場合を一点鎖線で示している。
直交する2つの偏光方向に対するラマン信号値の、一方に対する他方の比が2倍超えであるときに、異方性を有すると看做すが、図11に示す通り、本例においては偏光方向が異なっていても、ラマンスペクトルがほぼ同じであり、金属微細凹凸構造が光学等方性を有していることが明らかになった。

Claims (11)

  1. 励起光の照射により表面に局在プラズモンが誘起され、前記表面に載置された試料から発せられる信号光の強度を増強する光電場増強デバイスであって、
    光学等方性を有する針状微細凹凸構造を表面に備えた基板と、
    該針状微細凹凸構造の先端部に形成された多数の偏平粒子からなる偏平粒状構造層と、
    前記各偏平粒子の表面に形成された金属層からなる金属構造層とを備え
    前記偏平粒子が透明な誘電体からなる光電場増強デバイス。
  2. 前記針状微細凹凸構造を含む前記基板および前記偏平粒状構造層がいずれも光学的に透明である請求項1記載の光電場増強デバイス。
  3. 前記偏平粒子が、平均厚みに対する平均長さの比が2以上である請求項1または2項記載の光電場増強デバイス。
  4. 前記偏平粒状構造層が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素または酸化チタンからなる請求項1から3いずれか1項記載の光電場増強デバイス。
  5. 前記針状微細凹凸構造が金属または金属酸化物の水和物からなる請求項1から4いずれか1項記載の光電場増強デバイス。
  6. 前記針状微細凹凸構造が酸化アルミニウムの水和物からなる請求項1から5いずれか1項記載の光電場増強デバイス。
  7. 前記金属層が、平均厚みに対する平均長さの比が2以上である請求項1から6いずれか1項記載の光電場増強デバイス。
  8. 前記金属層が、凹凸表面を有している請求項1から7いずれか1項記載の光電場増強デバイス。
  9. 前記金属層が、金、銀、銅、プラチナおよびアルミニウムのうちのいずれかからなる請求項1から8いずれか1項記載の光電増強デバイス。
  10. 基板平面にランダムに配列された針状微細凹凸構造を形成し、
    該針状微細凹凸構造が形成された前記基板平面に垂直な方向に対して斜め方向から透明な誘電体を蒸着することによって、前記針状微細凹凸構造の先端部に多数の偏平粒子を形成して該多数の偏平粒子からなる偏平粒状構造を形成し、
    前記偏平粒子の表面に、前記基板平面に垂直な方向から金属を蒸着することによって、各偏平粒子の表面に金属層を形成して該各偏平粒子の表面に形成された前記金属層からなる金属構造層を形成する光電場増強デバイスの製造方法。
  11. 前記基板平面に垂直な方向に対して80°以上傾けた方向から前記誘電体を蒸着する請求項10記載の光電場増強デバイスの製造方法。
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