JP6335600B2 - 流動評価装置及び流動評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流動評価装置及び流動評価方法に関する。
出店、出店に伴う広告展開、不動産の取得等の準備として、ある地点の立地を評価することが一般的に行われている。そして、そのような評価においては、その地点に最も近い鉄道等の駅を評価することが多い。駅の評価は様々な観点から行われる。典型的には、駅周辺の人口、駅における乗降客数、駅周辺の所定の施設(学校等)数等が評価される。
特許文献1のネットワーク分析器は、例えば、大都市圏の鉄道網又は高速道路網の混雑状況を表示する。当該ネットワーク分析器は、駅(又はインターチェンジ)を“ノード”とし、ノード間の直接的な路線のつながりを“リンク”とする。そして、あるノードiから他のノードjに直接至るリンクが実際に存在するか否かを、“Nij=1”又は“Nij=0”によって示す。さらに、当該ネットワーク分析器は、“Nij”を要素とする遷移行列の固有ベクトルを計算する。そして、ネットワーク形状を有する鉄道網又は高速道路網のうち、ネックとなるような、最も混雑するリンクを特定する。
特開2008−130067号公報(段落0004等)
駅を評価する場合、駅周辺の人口等、駅に関連付けられた情報を使用する技術は従来から存在する。しかしながら、駅間の流動、例えばある駅で乗車し別のある駅で降車する乗客の数を併用し駅の評価をする技術、換言すれば、ある駅と別のある駅とのつながりを意識して駅を評価する技術はなかった。そのため、A駅周辺に立地する店舗が別の駅に広告を掲載する場合、どの駅を選択すればよいか、というような調査をすることはできなかった。特許文献1のネットワーク分析器は、ノード間の直接的なつながりの有無のみを問題にしている。そして、ノード間の流れの大きさ(乗客数、車両数等)を問題にしていない。よって、混雑解消のための方策(駅構造の改修、車線幅の拡大)等には役立つかも知れないが、前記したような“ある駅と別のある駅とのつながりを意識”した駅評価には向かない。
そこで、本発明は、駅に関連付けられた情報及び駅間のつながりに関する情報の両者を併用して駅を評価することを目的とする。
本発明の流動評価装置は、交通機関が発着する停車場に関連付けて停車場の属性を示す情報が記憶される第1の関連情報と、停車場のうち、交通機関の乗客が乗車した乗車停車場と、乗客が降車した降車停車場との組合せに関連付けて、乗客の数が記憶される第2の関連情報と、を格納する記憶部と、属性及び乗客の数に基づいて、停車場に対する評価を行う制御部と、を有することを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、駅に関連付けられた情報及び駅間のつながりに関する情報の両者を併用して駅を評価することが可能になる。
本実施形態に係る流動評価装置の構成等を説明する図である。 本実施形態に係る路線情報の一例を示す図である。 (a)は、本実施形態に係る駅マスタの一例を示す図であり、(b)は、本実施形態に係る地価情報の一例を示す図であり、(c)は、本実施形態に係る人口情報の一例を示す図であり、(d)は、本実施形態に係る店舗情報の一例を示す図であり、(e)は、本実施形態に係る学校情報の一例を示す図である。 本実施形態に係る駅情報の一例を示す図である。 (a)は、本実施形態に係る改札情報の一例を示す図であり、(b)は、本実施形態に係る駅間流動情報の一例を示す図である。 (a)は、本実施形態に係る駅間の流動の一例を示す図であり、(b)は、本実施形態に係る商圏の考え方を示す図である。 本実施形態に係る検索条件入力画面の一例を示す図である。 本実施形態に係る駅評価シートを説明する図である。 本実施形態に係る検索条件入力画面の一例を示す図である。 本実施形態に係る駅評価シートを説明する図である。 本実施形態に係る全体処理手順のフローチャートである。 (a)は、本実施形態に係る駅評価処理手順(その1)のフローチャートであり、(b)は、本実施形態に係る駅評価処理手順(その2)のフローチャートである。 本実施形態に係る駅評価の予測方法の一例を示す図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る評価結果出力画面の一例を示す図である。
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら説明する。本実施形態は、鉄道の駅の例である。しかしながら、本発明の適用範囲は、鉄道の駅に限定されることなく、例えば、路線を通行するバス、航空機、船舶を含むあらゆる交通機関が発着する停車場に対して適用可能である。本実施形態においては、停車場の一例として“駅”を採用する。
(流動評価装置)
図1に沿って、流動評価装置1の構成等を説明する。流動評価装置1は、一般的なコンピュータである。流動評価装置1は、中央制御装置11、キーボード、マウス等の入力装置12、ディスプレイ等の出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15及び通信装置16を有する。これらはバスによって相互に接続されている。主記憶装置14における、データ統合部21及び駅評価部22は、プログラムである。以降、「○○部は」と主体を記した場合は、中央制御装置11が、補助記憶装置15から各プログラムを読み出し、主記憶装置14にロードしたうえで、各プログラムの機能(詳細後記)を実現するものとする。補助記憶装置15は、路線情報31、駅マスタ32、駅情報37及び駅間流動情報39を記憶する。
なお、“第1の関連情報”及び“第2の関連情報”には、それぞれ、駅情報37及び駅間流動情報39が相当する。
流動評価装置1は、ネットワーク7を介して、鉄道事業者サーバ2、地価サーバ3、人口サーバ4、店舗サーバ5及び学校サーバ6と通信可能である。鉄道事業者サーバ2は、路線情報31及び改札情報38(詳細後記)を格納する。地価サーバ3、人口サーバ4、店舗サーバ5及び学校サーバ6は、それぞれ、地価情報33、人口情報34、店舗情報35及び学校情報36(詳細後記)を格納する。流動評価装置1の補助記憶装置15が格納する路線情報31と、鉄道事業者サーバ2が格納する路線情報31とは同じものである。
図2に沿って、路線情報31を説明する。路線情報31は、路線ごとに作成され、それぞれの路線情報31は、路線名101、路線ID102、距離マトリックス103、運賃マトリックス104及び所要時間マトリックス105を有する。
路線名は、路線の名称である。
路線IDは、路線を一意に特定する識別子である。
距離マトリックス103は、駅名を横軸(列)及び縦軸(行)とする行列である。横軸と縦軸との交点のセルには、横軸の駅と縦軸の駅との間の距離(km)が記憶されている。
運賃マトリックス104も、駅名を横軸及び縦軸とする行列である。横軸と縦軸との交点のセルには、横軸の駅と縦軸の駅との間の運賃(円)が記憶されている。
所要時間マトリックス105も、駅名を横軸及び縦軸とする行列である。横軸と縦軸との交点のセルには、縦軸の駅から横軸の駅へ行く所要時間(分)が記憶されている。
距離マトリクス103及び運賃マトリクス104においては、i行j列のセルに記憶されている値と、j行i列のセルに記憶されている値とは同じである。しかしながら、所要時間マトリクス105においては、i行j列のセルに記憶されている値と、j行i列のセルに記憶されている値とは同じであるとは限らない(駅間に標高差があることによる)。
(駅マスタ)
図3(a)に沿って、駅マスタ32を説明する。駅マスタ32においては、駅ID欄111に記憶された駅IDに関連付けて、駅名欄112には駅名が、路線ID欄113には路線IDが、所在地欄114には所在地が記憶されている。
駅ID欄111の駅IDは、駅を一意に特定する識別子である。
駅名欄112の駅名は、駅の名称である。
路線ID欄113の路線IDは、図2の路線IDと同じである。
所在地欄114の所在地は、駅が所在する地点の行政上の住所表示である。所在地は、その地点の経度及び緯度であってもよい(以下における“所在地”においても同様)。
(地価情報)
図3(b)に沿って、地価情報33を説明する。地価情報33においては、地点ID欄121に記憶された地点IDに関連付けて、所在地欄122には所在地が、地価欄123には地価が、時点欄124には時点が記憶されている。
地点欄121の地点IDは、地価が算定される地点を一意に特定する識別子である。
所在地欄122の所在地は、地価が算定される地点の行政上の住所表示である。
地価欄123の地価は、路線価格(万円/m)である。ただし、路線価格の替わりに“公示価格”等の他の種類の公開情報が記憶されてもよいし、任意の主体が鑑定する評価額が記憶されてもよい。
時点欄124の時点は、当該レコードが作成された時点の年月である。
(人口情報)
図3(c)に沿って、人口情報34を説明する。人口情報34においては、地区ID欄131に記憶された地区IDに関連付けて、地区名欄132には地区名が、人口欄133には人口が、時点欄134には時点が記憶されている。
地区ID欄131の地区IDは、地区を一意に特定する識別子である。地区とは、人口統計の単位となる地理上の区画である。ある地点はいずれか1つの地区に属するものとする。
地区名欄132の地区名は、地区の名称である。
人口欄133の人口は、地区に居住する人口を、年齢層別かつ男女別に並べた“人口ベクトル”である。人口ベクトルの要素は、先頭(最も左)から順に、“10歳未満男の人口”、“10歳未満女の人口”、“10歳代男の人口”、“10歳代女の人口”、“20歳代男の人口”、“20歳代女の人口”、・・・示す。年齢層の幅は、“10歳”に限定されない。
時点欄134の時点は、当該レコードが作成された時点の年月である。
(店舗情報)
図3(d)に沿って、店舗情報35を説明する。店舗情報35においては、店舗ID欄141に記憶された店舗IDに関連付けて、店舗名欄142には店舗名が、所在地欄143には所在地が、商品又は役務欄144には商品又は役務が、時点欄145には時点が記憶されている。
店舗ID欄141の店舗IDは、店舗を一意に特定する識別子である。
店舗名欄142の店舗名は、店舗の名称である。
所在地欄143の所在地は、店舗が所在する地点の行政上の住所表示である。
商品又は役務欄144の商品又は役務は、店舗が提供する商品又は役務である。
時点欄145の時点は、当該レコードが作成された時点の年月である。
(学校情報)
図3(e)に沿って、学校情報36を説明する。学校情報36においては、学校ID欄151に記憶された学校IDに関連付けて、学校名欄152には学校名が、所在地欄153には所在地が、設立欄154には設立母体が、男女欄155には男女区分が、難易度欄156には難易度が、時点欄157には時点が記憶されている。
学校ID欄151の学校IDは、学校を一意に特定する識別子である。
学校名欄152の学校名は、学校の名称である。学校名は、文字列“大学”、“高等学校(高校)”、“中学校”及び“小学校”のうちのいずれか1つを必ず含む。
所在地欄153の所在地は、学校が所在する地点の行政上の住所表示である。
設立欄154の設立母体は、学校を設立した主体であり、“国立”、“私立”、“都立”、“市立”、“区立”等のうちのいずれかである。
男女欄155の男女区分は、学校が受け入れる生徒(児童、学生)の性別であり、“男”、“女”及び“共学”のうちのいずれかである。共学とは当然男女を示す。
難易度欄156の難易度は、学校の入試難易度を示す数値であり、ここでは大手予備校が公表する“偏差値”を使用する。
時点欄157の時点は、当該レコードが作成された時点の年月である。
(駅情報)
図4に沿って、駅情報37を説明する。駅情報37においては、駅ID欄161に記憶された駅IDに関連付けて、駅名欄162には駅名が、路線ID欄163には路線IDが、地価欄164には地価が、周辺人口欄165には周辺人口が、周辺店舗数欄166には周辺店舗数が、周辺学校数欄167には周辺学校数が、時点欄168には時点が記憶されている。
駅ID欄161の駅IDは、図3(a)の駅IDと同じである。
駅名欄162の駅名は、図3(a)の駅名と同じである。
路線ID欄163の路線IDは、図3(a)の路線IDと同じである。
地価欄164の地価は、地価を有する複数の地点のうち、駅に最も近い地点の地価(例えば、路線価格)である。
周辺人口欄165の周辺人口は、駅の地点を中心とする所定の半径の円の内部の領域に居住する人口である。ここでの人口は、前記した人口ベクトルの型式を有する。
周辺店舗数欄166の周辺店舗数は、駅の地点を中心とする所定の半径の円の内部の領域に所在する店舗の数を、商品又は役務のカテゴリ別に並べた“店舗数ベクトル”である。店舗数ベクトルの要素は、先頭(最も左)から順に、“食料品店の数”、“日用品店の数”、“百貨店の数”、・・・を示す。ユーザは、ここでのカテゴリを任意に設定できる。ただし、図3(d)における商品又は役務が決まれば、カテゴリが1つ決まるものとする。
周辺学校数欄167の周辺学校数は、駅の地点を中心とする所定の半径の円の内部の領域に所在する学校の数を、タイプ別、かつ、“大学、高等学校、中学校、小学校”の別に並べた“学校数ベクトル”である。学校数ベクトルの要素は、先頭(最も左)から順に、“タイプaの大学の数”、“タイプbの大学の数”、“タイプcの大学の数”、“タイプaの高校の数”、“タイプbの高校の数”、“タイプcの高校の数”、・・・を示す。タイプa、タイプb及びタイプcは、それぞれ、国立、都立及び私立であってもよいし、男(子校)、女(子校)及び共学(校)であってもよいし、“難易度60以上”、“難易度40以上60未満”及び“難易度40未満”であってもよい。
時点欄168の時点は、当該レコードの基準年月(詳細後記)である。
ちなみに、詳細は後記するが、データ統合部21は、駅マスタ32(図3(a))、地価情報33(図3(b))、人口情報34(図3(c))、店舗情報35(図3(d))及び学校情報36(図3(e))をまとめたうえで、駅情報37を作成する。この処理は“統合”処理と呼ばれる。
(改札情報)
図5(a)に沿って、一般的に考えられる改札情報38を説明する。改札情報38においては、データID欄171に記憶されたデータIDに関連付けて、乗車駅欄172には乗車駅の駅IDが、降車駅欄173には降車駅の駅IDが、降車時点欄174には降車時点が、個人情報欄175のうち、性別欄175aには性別が、年齢欄175bには年齢が、氏名欄175cには氏名が、住所欄175dには住所が記憶されている。
データID欄171のデータIDは、改札情報38のレコードを一意に特定する識別子である。
乗車駅欄172の乗車駅の駅IDは、乗客が定期を含むIC乗車券又は切符を改札装置に通して乗車した駅の駅IDである。
降車駅欄173の降車駅の駅IDは、乗客が定期を含むIC乗車券又は切符を改札装置に通して降車した駅の駅IDである。
降車時点欄174の降車時点は、乗客が降車駅にて定期を含むIC乗車券又は切符を改札装置に通した時点の年月日時分秒である。
性別欄175aの性別は、定期を含むIC乗車券に紐付けられた乗客の性別である。
年齢欄175bの年齢は、定期を含むIC乗車券に紐付けられた乗客の年齢である。
氏名欄175cの氏名は、定期を含むIC乗車券に紐付けられた客の氏名である。
住所欄175dの住所は、定期を含むIC乗車券に紐付けられた乗客の住所である。
なお、“乗車停車場”及び“降車停車場”には、それぞれ、乗車駅及び降車駅が相当する。
ある乗客が、乗車した後降車するまでの行動を“乗車機会”と呼ぶ。改札情報38の1つのレコードは、1つの乗車機会に対応している。ただし、切符又は非記名式のIC乗車券による乗車機会に対応するレコードの個人情報欄175は、空欄となる。
(駅間流動情報)
図5(b)に沿って、駅間流動情報39を説明する。駅間流動情報39においては、統合データID欄181に記憶された統合データIDに関連付けて、乗車駅欄182には乗車駅の駅IDが、降車駅欄183には降車駅の駅IDが、統合時点欄184には統合時点が、乗客数欄185には乗客数が記憶されている。
統合データID欄181の統合データIDは、駅間流動情報39のレコードを一意に特定する識別子である。詳細は後記するが、データ統合部21は、改札情報38の複数のレコードをまとめて、駅間流動情報39の1つのレコードを作成する。この処理もまた“統合”処理と呼ばれる。
乗車駅欄182の乗車駅の駅IDは、図5(a)の乗車駅の駅IDと同じである。
降車駅欄183の降車駅の駅IDは、図5(a)の降車駅の駅IDと同じである。
統合時点欄184の統合時点は、統合処理によってまとめられた改札情報38のレコードの降車時点が含まれる範囲である。ここでの統合時点は、“2014年1月”というように月単位となっているが、日、週、年等、他の単位であってもよい。
乗客数欄185の乗客数は、統合処理によってまとめたれた改札情報38のレコードの数である。
駅間流動情報39のレコードは、乗車駅、降車駅及び統合時点の組合せの数だけ存在する。より細かく、例えば、さらに男女別、年齢層別にレコードを統合することも可能である。因みに、駅間流動情報39の1行目のレコードに注目すると、「2014年1月1日から31日までの期間において、駅“G001”で乗車し、駅“G002”で降車した乗客の数は、“50,000人”である」ということがわかる。
(駅評価のための関数)
いま、変数“xPQ”、“x”及び“α”を以下のように定義する。
PQ=P駅で乗車し、Q駅で降車する乗客数
=P駅で乗車し、任意の駅で降車する乗客数
α=評価したい内容に関する重み係数(例えば、任意の駅において一旦降車した乗客が、当該駅で再び乗車する確率等を考慮して決定)
そのうえで、駅を評価するための第1の関数“f”を定義する。
f(xPQ)=xPQ/x
f(xPQ)の値は、例えば次の大きさを示す。
・Q駅周辺の店舗が、P駅に広告を掲出する効果
・P駅周辺に勤務地を有する個人が、Q駅周辺で自宅を取得する効果
・P駅周辺に従業員寮を有する企業が、Q駅に支店を出店する効果
さらに、駅を評価するための第2の関数“F”を定義する。
F(xPQ)=f(xPQ)+Σ[α×f(xPT)×f(xTQ)]
ここで、Σは、すべての駅を示すT(=A,B,C,・・・)についての和を示す。T駅は、P駅ではなく、かつ、Q駅でもない駅である。T駅は、乗換駅であってもなくてもよい。T駅は、P駅とQ駅との間にあってもなくてもよい。
F(xPQ)の第1項“f(xPQ)”は、P駅で乗車してQ駅で降車した乗客数に基づく“Q駅”に対する評価値である。F(xPQ)の第2項“Σ[α×f(xPT)×f(xTQ)]”は、P駅で乗車し、P駅及びQ駅以外の駅で降車し、その後当該駅で再度乗車し、Q駅で降車した乗客数に基づく“Q駅”に対する評価値である。
また、上記例ではT駅はある一駅としているが、複数駅であってもよい。たとえは、二駅(T1駅、T2駅)とした場合は下記として表すことができる 。
F(xPQ)=f(xPQ)+Σ[α×f(xPT1)×f(xT1T2)×f(xT2Q)]
f(xPQ)は、単に個々の駅を評価する値ではなく、ある駅を基準とした場合、その基準となる駅から他の駅がどのように評価されるかを示す値である。換言すれば、fは、特定の駅に対する評価を、基準となる駅ごとに区別して評価する関数である。そして、f(xPQ)の値は、P駅とQ駅との“つながり”を評価しているといえる。Fは、複数のfが合成された関数である。よって、Fもまた、特定の駅に対する評価を、基準となる駅ごとに区別して評価する関数であり、F(xPQ)の値もまた、P駅とQ駅との“つながり”を潜在的に評価しているといえる。上記例では、Fは確率のみを利用して算出したが、これに乗客数をかけて評価値とすることも考えられる。
なお、乗車駅と降車駅を入れ替えた2つの値、例えば、“xPQ”及び“xQP”は、有意な差異を有さない場合も多い。なぜなら、“xPQ”と“xQP”とは、同じ駅間の行き帰りの乗客数であるからである。
説明をより具体的かつ簡略的にするために、鉄道網の形状が、図6(a)の通りであるとする。ここでの形状は、図2の路線図とは符合していない。すなわち、B駅は、A駅及びB駅を含む第1の路線と、B駅、C駅及びD駅を含む第2の路線との乗換駅である。さらに、乗客数も、図6(a)の通りであるとする。すなわち、xBA=100、xCA=5、xDA=10、xCB=40、xDB=10である。また、図6(a)には示していないがx=500、x=50、x=50、α=1である。
これらの数値例を基づいて、F(xCA)の値及びF(xDA)の値を算出すると、以下の通りとなる。
F(xCA)=f(xCA)+α×f(xCB)×f(xBA
=5/50+1×(40/50)×(100/500)=0.26
F(xDA)=f(xDA)+α×f(xDB)×f(xBA
=10/50+1×(10/50)×(100/500)=0.24
これらの算出結果が意味していることは、例えば、“B駅で一旦降車し再乗車する乗客の数等も考慮すれば、A駅近くの店舗は、D駅に広告を掲出するよりも、C駅に広告を掲出するほうがよい”ということである。このように、第2の関数“F”を使用することによって、A駅から見て一見つながりがなさそうではあるが無視できないC駅を発見することができる。このC駅のような駅を、A駅についての“潜在的乗車駅”と呼ぶ。
本実施形態の駅評価部22は、以下の3種類の評価方法によって、評価対象の駅(Q駅)を評価する。
(評価方法1:単体評価)
駅評価部22は、Q駅周辺の地価、Q駅周辺の店舗、(乗車駅を捨象した)Q駅での降車人数等を使用して、Q駅を評価する。
(評価方法2:流動評価)
駅評価部22は、乗車駅を考慮した第1の関数fを使用して、Q駅を評価する。このとき、駅評価部22は、乗車駅ごとの評価値f(xAQ)、f(xBQ)、f(xCQ)、・・・を算出することになる。
(評価方法3:潜在流動評価)
駅評価部22は、乗車駅及び潜在的乗車駅を考慮した第2の関数Fを使用して、Q駅を評価する。このとき、駅評価部22は、乗車駅ごとの評価値F(xAQ)、F(xBQ)、F(xCQ)、・・・を算出することになる。このとき、これらの評価値の意味は、途中降車及び再乗車等も考慮されているという点で、流動評価とは異なる。また、上記の例を全ての駅に対して適用した場合、評価値Fを算出する一手法として、特許文献1のネットワーク分析器の遷移行列において、更に各リンクに重みを付けたものに対して固有値を算出する、といったことも考えられる。
(商圏の考え方)
図6(b)に沿って商圏の考え方を説明する。単体評価は、従来から存在する方法である。駅評価部22が単体評価を使用して決定する商圏(広告を頒布すべき地理的範囲等)は、例えばA駅を中心とした半径200mの円201の内部の領域である。さらに、現場における現実的な制約(横断することが困難な大通り等)を考慮すれば、商圏は、矩形202の内部の領域であるとしてもよい。
これに対して、駅評価部22は、流動評価を使用することによって、A駅とつながりのあるB駅の周辺203もまた商圏に含まれると判断することができる。さらに、潜在流動評価を使用することによって、B駅を介してA駅と潜在的につながっているC駅の周辺204もまた商圏に含まれると判断することができる。
(実施例1:出店のための駅評価)
図7及び図8に沿って、出店のための駅評価について説明する。
駅評価部22は、出力装置13に検索条件入力画面50(図7)を表示する。検索条件入力画面50は、ユーザが目標駅に対して要求する条件を入力する画面である。
(1)地価欄51において、ユーザは、チェックボックス51aにチェックマークを入力し、欄51bに“300”を入力し、欄51cに“500”を入力し、優先度欄51pでボタン“低”を選択している。
(2)人口(若年層)欄52において、ユーザは、チェックボックス52aにチェックマークを入力し、優先度欄52pでボタン“中”を選択している。一方、ユーザは、チェックボックス52b及び52cにはチェックマークを入力していない。
(3)人口(中高年層)欄53において、ユーザは、チェックボックス53a、53b及び53cにチェックマークを入力し、優先度欄53pでボタン“高”を選択している。
(4)競合店舗欄54において、ユーザは、チェックボックス54a及び54cにチェックマークを入力し、欄54bに“食料品店”を入力し、優先度欄54pでボタン“中”を選択している。
(5)特定駅へのアクセス欄55において、ユーザは、チェックボックス55a及び55bにチェックマークを入力し、欄55fに“G駅”を入力し、優先度欄55pでボタン“中”を選択している。一方、ユーザは、チェックボックス55c、55d及び55eにはチェックマークを入力していない。
以上の入力例から、ユーザは、次のような駅(目標駅)を検索しようとしていることがわかる。
(1)目標駅の周辺の地価が“300万円/m”〜“500万円/m”であること。もちろん、その範囲内で安い方が望ましいこと。
(2)目標駅の周辺に若年層人口が多いこと。なお、若年層人口とは、ここでは例えば、30歳未満の男女を意味するものとするが、ユーザの設定で自由に定義を変更できる。
(3)他の駅から目標駅に鉄道を利用して来る中高年層の乗客数が多いこと。そして、途中降車なしで目標駅に来る乗客と同様に、途中降車をした後目標駅に来る乗客もカウントしたいこと。なお、中高年層人口とは、ここでは例えば、50歳以上の男女を意味するものとするが、ユーザの設定で自由に定義を変更できる。
(4)目標駅の周辺に食料品店が少ないこと。目標駅と同様に、目標駅へ来る乗客が多い駅の周辺の食料品店もカウントしたいこと。
(5)G駅から目標駅に来る乗客数が多いこと。例えば、G駅は、出店予定の店舗の従業員が通勤のため乗車する駅である。
(6)なお、地価、若年層人口、中高年層人口、競合店舗及び特定駅へのアクセスという評価項目のうち、中高年層人口を、他の評価項目に比して重視する。一方、地価を、他の評価項目に比して重視しない。
すると、駅評価部22は、すべての駅について以下の処理を行う。そのうち、2014年1月の時点を有する駅情報37等を使用したうえで、A駅について実行した処理の内容が図8の“駅評価シート”60に示されている。
(1:図8の欄61参照)
駅評価部22は、“300〜500”をキーとして、駅情報37(図4)の地価欄164を検索する。検索の結果、30件の駅が該当したとする。A駅は、30件のうち地価が安い順で第5位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“80点”であったとする。さらに、優先度“低”に対応する重み“0.8”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“64.0点”を取得する。
(2:図8の欄62参照)
駅評価部22は、“30歳未満男女”をキーとして、駅情報37(図4)の周辺人口欄165を検索する。そして、“30歳未満男女”の合計人口が多い順に、駅情報37のレコードを並べ替える。その結果、A駅は、全数100のレコードのうち合計人口が多い順で第50位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“50点”であったとする。さらに、優先度“中”に対応する重み“1.0”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“50.0点”を取得する。
(3:図8の欄63参照)
駅評価部22は、第2の関数Fを駅間流動情報39(図5(b))に適用し、F(xBA)、F(xCA)、F(xDA)、F(xEA)、・・・を算出する。このうち、値が大きい順で、第1位のものがF(xSA)であり、第2位のものがF(xRA)であったとする。このことは、A駅に来る乗客(途中降車する乗客も含む)のうち、S駅で乗車する乗客を最も重視すべきであり、R駅で乗車する乗客をその次に重視すべきであることを示している。
駅評価部22は、駅情報37を参照し、“A駅”における“50歳以上男女の周辺人口”、“S駅”における“50歳以上男女の周辺人口”及び“R駅”における“50歳以上男女の周辺人口”の合計値を取得する。そして、合計値が“10000人”であった場合、“A駅:10000人”というデータを一時的に主記憶装置14に保存する。
このようにして、駅評価部22は、目標駅と目標駅に来る乗客の多い2つの駅について“50歳以上男女の周辺人口”の合計値を取得する処理を、目標駅がB駅、C駅、D駅、・・・である場合についても繰り返す。すると、“A駅:10000人”、“B駅:8000人”、“C駅:12000人”、“D駅:9000人”、・・・というデータが、全駅数(100駅)だけ保存されることになる。ここでの“2つの駅”はあくまでも一例であり、ユーザは、目標駅に来る乗客の多い駅の数を任意に設定できる(以下同様)。
最後に、駅評価部22は、“A駅:10000人”、B駅:8000人”、“C駅:12000人”、“D駅:9000人”、・・・を人口の多い順にならび替え、A駅の順位を取得する。A駅は、全数100の駅のうち人口が多い順で第30位であった。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“70点”であった。さらに、優先度“高”に対応する重み“1.2”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“84.0点”を取得する。
ユーザが、図7のチェックボックス53bにチェックマークを入力し、かつ、チェックボックス53cにはチェックマークを入力しなかった場合、駅評価部22は、第1の関数fを使用して同様の処理を実行する。
(4:図8の欄64参照)
駅評価部22は、駅情報37を参照し、“A駅”における“食料品店数”、“S駅”における“食料品店数”及び“R駅”における“食料品店数”の合計値を取得する。そして、合計値が“100店”であった場合、“A駅:100店”というデータを一時的に主記憶装置14に保存する。なお、ここでの“S駅”及び“R駅”は、前記した(3)の処理における、それぞれF(xSA)及びF(xRA)に対応している。
このようにして、駅評価部22は、目標駅と目標駅に来る乗客の多い2つの駅について“食料品店数”の合計値を取得する処理を、目標駅がB駅、C駅、D駅、・・・である場合についても繰り返す。すると、“A駅:100店”、“B駅:80店”、“C駅:120店”、“D駅:90店”、・・・というデータが、全駅数(100駅)だけ保存されることになる。
最後に、駅評価部22は、“A駅:100店”、B駅:80店”、“C駅:120店”、“D駅:90店”、・・・を店数の少ない順にならび替え、A駅の順位を取得する。A駅は、全数100の駅のうち店数が少ない順で第30位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“70点”であったとする。さらに、優先度“中”に対応する重み“1.0”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“70.0点”を取得する。
ユーザが、図7のチェックボックス54aにチェックマークを入力し、かつ、チェックボックス54cにはチェックマークを入力しなかった場合、駅評価部22は、第1の関数fを使用して同様の処理を実行する。
(5:図8の欄65参照)
駅評価部22は、駅間流動情報39(図5(b))を参照し、xGA、xGB、xGC、xGD、・・・を算出する。そして、これらを値の大きい順に並び替える。xGAが、全数100駅のうち、値が大きい順で5位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“90点”であったとする。さらに、優先度“中”に対応する重み“1.0”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“90.0点”を取得する。
なお、値が大きい順に評価するか、小さい順に評価するかはユーザの設定次第である。例えば、値が大きい程、その駅間の乗客数が多く、列車本数も多く、運転間隔も短い。利便性を重視する場合、駅評価部22は、値が大きいほどスコアを高くする。駅の混雑等を避けるため快適性を重視する場合、駅評価部22は、値が小さいほどスコアを高くする。
駅評価部22は、第1の関数fを駅間流動情報39(図5(b))に適用し、f(xGA)、f(xGB)、f(xGC)、f(xGD)、・・・を算出してもよい。さらに、第2の関数Fを駅間流動情報39(図5(b))に適用し、F(xGA)、F(xGB)、F(xGC)、F(xGD)、・・・を算出してもよい。その後の処理は前記と同様である。
(6:図8の欄66参照)
駅評価部22は、各評価項目についてのスコア及び補正後スコアを合計する。そして、地価の条件を満たしている駅を合計後の補正後スコア(総合補正後スコア)が高い順に並べた場合の順位を取得する。
(実施例2:不動産購入のための駅評価)
図9及び図10に沿って、不動産購入のための駅評価について説明する。
駅評価部22は、出力装置13に検索条件入力画面70(図9)を表示する。検索条件入力画面70もまた、ユーザが目標駅に対して要求する条件を入力する画面である。
(1)地価欄71において、ユーザは、チェックボックス71aにチェックマークを入力し、欄71bに“300”を入力し、欄71cに“500”を入力し、優先度欄71pでボタン“高”を選択している。
(2)食料品店数欄72において、ユーザは、チェックボックス72aにチェックマークを入力し、優先度欄72pでボタン“中”を選択している。一方、ユーザは、チェックボックス72b及び72cにはチェックマークを入力していない。
(3)日用品点数欄73において、ユーザは、チェックボックス73a、73b及び73cにチェックマークを入力し、優先度欄73pでボタン“低”を選択している。
(4)百貨店数欄74において、ユーザは、チェックボックス74a、74b及び74cのいずれにもチェックマークを入力していない。優先度欄74pにおいて、ボタン“低”、“中”及び“高”のいずれも選択していない。なお、欄75及び欄78においても同様である。
(5)中学校数欄76において、ユーザは、チェックボックス76aにチェックマークを入力し、タイプ欄76bに“a”を入力し、優先度欄76pでボタン“中”を選択している。一方、ユーザは、チェックボックス76c及び76dにはチェックマークを入力していない。
(6)高校数欄77において、ユーザは、チェックボックス77a及び77cにチェックマークを入力し、タイプ欄77bに“b”を入力し、優先度欄77pでボタン“中”を選択している。一方、ユーザは、チェックボックス77dにはチェックマークを入力していない。
(7)特定駅へのアクセス欄79において、ユーザは、チェックボックス79a及び79dにチェックマークを入力し、欄79fに“E駅”を入力し、優先度欄79pでボタン“中”を選択している。一方、ユーザは、チェックボックス79b、79c及び79eにはチェックマークを入力していない。
以上の入力例から、ユーザは、次のような駅(目標駅)を検索しようとしていることがわかる。
(1)目標駅の周辺の地価が“300万円/m”〜“500万円/m”であること。もちろん、その範囲内で安い方が望ましいこと。
(2)目標駅の周辺に食料品店が多いこと。
(3)目標駅の周辺に日用品店が多いこと。そして、目標駅から多くの乗客が行く先の駅の周辺にも日用品店数が多いこと。そして、目標駅で乗車した後途中降車せずに“行く先の駅”に行く乗客と同様に、目標駅で乗車した後途中降車して “行く先の駅”に行く乗客もカウントしたいこと。
(4)目標駅の周辺にタイプ“a”の中学校が多いこと。“a”はどのような内容でもかまわない。ここでは、“a”は男子校を示すものとする。
(5)目標駅の周辺にタイプ“b”の高校が多いこと。“b”はどのような内容でもかまわない。ここでは、“b”は私立校を示すものとする。そして、目標駅から多くの乗客が行く先の駅の周辺にも高校数が多いこと。
(6)E駅から目標駅に来る所要時間が短いこと。例えば、E駅は、不動産を購入しようとしているユーザの勤務先の周辺の駅である。
(7)なお、地価、食料品店数、日用品店数、中学校数、高校数及び特定駅へのアクセスという評価項目のうち、地価を、他の評価項目に比して重視する。一方、日用品店数を、他の評価項目に比して重視しない。
すると、駅評価部22は、すべての駅について以下の処理を行う。そのうち、2014年1月の時点を有する駅情報37等を使用したうえで、A駅について実行した処理の内容が図10の“駅評価シート”80に示されている。
(1:図10の欄81参照)
駅評価部22は、“300〜500”をキーとして、駅情報37(図4)の地価欄164を検索する。検索の結果、30件の駅が該当したとする。A駅は、30件のうち地価が安い順で第5位であった。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“80点”であった。さらに、優先度“高”に対応する重み“1.2”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“96.0点”を取得する。
(2:図10の欄82参照)
駅評価部22は、“食料品店数”をキーとして、駅情報37(図4)の周辺店舗数欄166を検索する。そして、食料品店数が多い順に、駅情報37のレコードを並べ替える。その結果、A駅は、全数100のレコードのうち食料品店数が多い順で第10位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“90点”であったとする。さらに、優先度“中”に対応する重み“1.0”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“90.0点”を取得する。
(3:図10の欄83参照)
駅評価部22は、第2の関数Fを駅間流動情報39(図5(b))に適用し、F(xAB)、F(xAC)、F(xAD)、F(xAE)、・・・を算出する。このうち、値が大きい順で、第1位のものがF(xAS)であり、第2位のものがF(xAR)であったとする。このことは、A駅で乗車する乗客(途中降車する乗客も含む)のうち、S駅で降車する乗客を最も重視すべきであり、R駅で降車する乗客をその次に重視すべきであることを示している。駅評価部22は、駅情報37を参照し、“A駅”における“日用品店数”、“S駅”における“日用品店数”及び“R駅”における“日用品店数”の合計値を取得する。そして、合計値が“10店”であった場合、“A駅:10店”というデータを一時的に主記憶装置14に保存する。
このようにして、駅評価部22は、目標駅と目標駅から行く乗客の多い2つの駅について“日用品店数”の合計値を取得する処理を、目標駅がB駅、C駅、D駅、・・・である場合についても繰り返す。すると、“A駅:10店”、“B駅:8店”、“C駅:12店”、“D駅:9店”、・・・というデータが、全駅数(100駅)だけ保存されることになる。
最後に、駅評価部22は、“A駅:10店”、B駅:8店”、“C駅:12店”、“D駅:9店”、・・・を日用品店数の多い順にならび替え、A駅の順位を取得する。A駅は、全数100の駅のうち店数が多い順で第30位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“70点”であったとする。さらに、優先度“低”に対応する重み“0.8”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“56.0点”を取得する。
ユーザが、図9のチェックボックス73bにチェックマークを入力し、かつ、チェックボックス73cにはチェックマークを入力しなかった場合、駅評価部22は、第1の関数fを使用して同様の処理を実行する。
(4:図10の欄84参照)
駅評価部22は、“タイプa中学校”をキーとして、駅情報37(図4)の周辺学校数欄167を検索する。そして、タイプaの中学校数が多い順に、駅情報37のレコードを並べ替える。その結果、A駅は、全数100のレコードのうちタイプaの中学校数が多い順で第40位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“60点”であったとする。さらに、優先度“中”に対応する重み“1.0”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“60.0点”を取得する。
(5:図10の欄85参照)
駅評価部22は、第1の関数fを駅間流動情報39(図5(b))に適用し、f(xAB)、f(xAC)、f(xAD)、f(xAE)、・・・を算出する。このうち、値が大きい順で、第1位のものがf(xAS)であり、第2位のものがf(xAR)であったとする。このことは、A駅で乗車する乗客のうち、S駅で降車する乗客を最も重視すべきであり、R駅で降車する乗客をその次に重視すべきであることを示している。駅評価部22は、駅情報37を参照し、“A駅”における“タイプbの高校数”、“S駅”における“タイプbの高校数”及び“R駅”における“タイプbの高校数”の合計値を取得する。そして、合計値が“10校”であった場合、“A駅:10校”というデータを一時的に主記憶装置14に保存する。
このようにして、駅評価部22は、目標駅と目標駅から行く乗客の多い2つの駅について“タイプbの高校数”の合計値を取得する処理を、主たる駅がB駅、C駅、D駅、・・・である場合についても繰り返す。すると、“A駅:10校”、“B駅:8校”、“C駅:12校”、“D駅:9校”、・・・というデータが、全駅数(100駅)だけ保存されることになる。
最後に、駅評価部22は、“A駅:10校”、B駅:8校”、“C駅:12校”、“D駅:9校”、・・・をタイプbの高校数の多い順にならび替え、A駅の順位を取得する。A駅は、全数100の駅のうちタイプbの高校数が多い順で第70位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“30点”であったとする。さらに、優先度“中”に対応する重み“1.0”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“30.0点”を取得する。
(6:図10の欄86参照)
駅評価部22は、路線情報31(図2)の所要時間マトリクス105を参照し、“E駅からA駅へ行く所要時間”、“E駅からB駅へ行く所要時間”、“E駅からC駅へ行く所要時間”、・・・を取得する。そして、取得した所要時間を短い順に並び替えた結果、“E駅からA駅へ行く所要時間”が、全数(100駅)のうち短い順で第20位であったとする。駅評価部22は、任意の方法によって、その順位をスコアに換算する。その結果、スコアは、100点満点で“80点”であったとする。さらに、優先度“中”に対応する重み“1.0”をスコアに対して乗算する。乗算の結果、補正後スコア“80.0点”を取得する。
なお、図9において、ユーザがチェックボックス79c又は79eにチェックマークを入力している場合もある。これらの場合、駅評価部22は、図2のそれぞれ、距離マトリクス103又は運賃マトリクス104を参照したうえで同様の処理を実行する。
(7:図10の欄87参照)
駅評価部22は、各評価項目についてのスコア及び補正後スコアを合計する。そして、地価の条件を満たしている駅を合計後の補正後スコア(総合補正後スコア)が高い順に並べた場合の順位を取得する。
(全体処理手順)
図11に沿って、全体処理手順を説明する。
ステップS301において、データ統合部21は、地価情報等を取得する。具体的には、データ統合部21は、ネットワーク7を介して、地価サーバ3にアクセスし、地価情報33(図3(b))を取得する。同様にして、データ統合部21は、人口サーバ4、店舗サーバ5及び学校サーバ6にアクセスし、それぞれ、人口情報34(図3(c))、店舗情報35(図3(d))及び学校情報36(図3(e))を取得する。
このように外部サーバから入手する情報は、例えば、店舗情報35における店舗名、学校情報36における学校名のような個人情報を含む場合がある。この場合、データ統合部21は、個人情報部分を意味のない記号等に置き換えたうえで(匿名化)、これらの情報を取得するものとする。
ステップS302において、データ統合部21は、駅マスタ32(図3(a))に地価を加える。具体的には、第1に、データ統合部21は、駅マスタ32から未処理の任意のレコードを1つ取得する。ここで取得されたレコードを“基準駅レコード”と呼ぶ。
第2に、データ統合部21は、基準駅レコードの所在地からの距離が最も短い所在地を有し、かつ、現時点を含む月よりも前のある1つの月(過去月)の時点を有する地価情報33(図3(b))のレコードを取得する。そして、取得したレコードの地価を取得する。なお、補助記憶装置15は地図データ(図示せず)を格納しており、データ統合部21は、2つの所在地間の距離を取得できるものとする。
第3に、データ統合部21は、基準駅レコードに新たな“地価”欄を作成し、作成した地価欄に取得した地価を記憶する。
ステップS303において、データ統合部21は、駅マスタ32に周辺人口を加える。具体的には、第1に、データ統合部21は、基準駅レコードの所在地を中心とし所定の半径(例えば1km)を有する円の内部の領域に属する地区名を有し、かつ、過去月の時点を有する人口情報34(図3(c))のレコードをすべて取得する。そして、取得したレコードの人口ベクトルを要素ごとに合計する。
第2に、データ統合部21は、基準駅レコードに新たな“周辺人口”欄を作成し、作成した周辺人口欄に合計した人口ベクトルを記憶する。
ステップS304において、データ統合部21は、駅マスタ32に周辺店舗数を加える。具体的には、第1に、データ統合部21は、基準駅レコードの所在地を中心とし所定の半径(例えば200m)を有する円の内部の領域に属する所在地を有し、かつ、過去月の時点を有する店舗情報35(図3(d))のレコードをすべて取得する。そして、取得したレコードに基づいて店舗数ベクトルを作成する。
第2に、データ統合部21は、基準駅レコードに新たな“周辺店舗数”欄を作成し、作成した周辺店舗数欄に作成した店舗数ベクトルを記憶する。
ステップS305において、データ統合部21は、駅マスタ32に周辺学校数を加える。具体的には、第1に、データ統合部21は、基準駅レコードの所在地を中心とし所定の半径(例えば1km)を有する円の内部の領域に属する所在地を有し、かつ、過去月の時点を有する学校情報36(図3(e))のレコードをすべて取得する。そして、取得したレコードに基づいて学校数ベクトルを作成する。
第2に、データ統合部21は、基準駅レコードに新たな“周辺学校数”欄を作成し、作成した周辺学校数欄に作成した学校数ベクトルを記憶する。
第3に、データ統合部21は、基準駅レコードに新たな“時点”欄を作成し、作成した時点欄に過去月を示す年月(“2014年1月”等)を記憶し、基準駅レコードから所在地欄114を削除したうえで、完成したレコードを駅情報37(図4)のレコードとする。
データ統合部21は、ステップS302からステップS305までの処理を、すべての“基準駅レコード”について繰り返し、かつ、“過去月”を1月ずつ遡らせた上で所定の回数だけ繰り返す(前記した“統合”処理)。これらの繰り返し処理を終了した段階で、データ統合部21は、図4のような駅情報37を完成していることになる。なお、本実施形態においては、地価情報33、人口情報34、店舗情報35及び学校情報36は、1月に1回更新されるものとする。
ステップS306において、データ統合部21は、改札情報38(図5(a))等を取得する。具体的には、データ統合部21は、ネットワーク7を介して、鉄道事業者サーバ2にアクセスし、路線情報31(図2)及び改札情報38(図5(a))を取得する。このとき、データ統合部21は、改札情報38に含まれる個人情報部分を削除したうえで、改札情報38を取得するものとする。
ステップS307において、データ統合部21は、駅間流動情報39(図5(b))を作成する。具体的には、第1に、データ統合部21は、改札情報38(個人情報を削除したもの)のレコードを、乗車駅、降車駅、及び、降車時点が属する過去月の組合せごとにソートし、ソートしたレコード群ごとにレコードの数(乗客数となる)をカウントする。
第2に、データ統合部21は、駅間流動情報39の新たなレコードを作成する。そして、新たなレコードの統合データID欄181、乗車駅欄182、降車駅欄183、統合時点欄184及び乗客数欄185に、それぞれ、採番したデータID、乗車駅、降車駅、過去月を示す年月(“2014年1月”等)及び乗客数を記憶する。ステップS307の処理もまた、前記した“統合”処理である。
ステップS308において、駅評価部22は、駅評価処理手順(詳細後記)を実行する。その後、駅評価部22は、全体処理手順を終了する。
(駅評価処理手順)
図12(a)に沿って、駅評価処理手順(その1)を説明する。駅評価処理手順(その1)は、出店のために駅を評価する場合における、全体処理手順のステップS308の詳細である。
ステップS311において、駅評価部22は、出店のための駅評価画面を表示する。具体的には、駅評価部22は、出力装置13に検索条件入力画面50(図7)を表示する。
ステップS312において、駅評価部22は、評価項目及び評価条件を受け付ける。具体的には、駅評価部22は、ユーザが、検索条件入力画面50の各欄51〜55に対して、チェックマークを入力し、優先度を示すボタンを押下し、文字を入力するのを受け付ける。
ステップS313において、駅評価部22は、駅ごとの評価を実行する。具体的には、駅評価部22は、前記した方法で、路線情報31(図2)、駅情報37(図4)及び駅間流動情報39(図5(b))を参照し、すべての過去月について、かつ、すべての駅についての“駅評価シート”を作成する。このとき、ユーザが入力した条件に応じて、駅評価部22は、第1の関数“f”及び/又は第2の関数“F”を使用することになる。
いま、説明を単純にするために、現在時点が含まれる月を“N”とし、“N”から順に時点を遡った5つの過去月を、“N−1”、“N−2”、“N−3”、“N−4”及び“N−5”とする。ステップS313までの処理において、駅評価部22は、5つの過去月について、すべての駅の駅評価シート60(図8)を作成し終わっていることになる。なお、過去月の数は“5”に限定されないことはもちろんである。
ステップS314において、駅評価部22は、駅ごとの将来のスコアを予測する。具体的には、駅評価部22は、現在時点を含む月“N”並びに“N”から順に時点を将来に進めた2つの将来月“N+1”及び“N+2”の計3つの月について、各駅の各評価項目についての補正後スコアを予測する。そして、さらに各駅の総合補正後スコアを予測する。なお、将来月の数は“2”に限定されないことはもちろんである。
駅評価部22は、例えば以下の3つの予測方法を使用する。
(予測方法1:図13(a)参照)
駅評価部22は、横軸に時点、縦軸にスコアを有する座標平面において、各過去月のスコア(実績値)を示す5つの点“●”をプロットする。そして、各点からの距離の2乗和が最小となるような回帰直線を決定する。さらに、横軸の目盛が“N”、“N+1”及び“N+2”である、縦軸に平行な3本の直線がその回帰直線と交わる箇所に3つの点“◎”をプロットする。そして、3つの点“◎”の縦軸の目盛を取得することによって、“N”、“N+1”及び“N+2”に対応するスコア(予測値)を取得する。
(予測方法2:図13(b)参照)
駅評価部22は、横軸に時点、縦軸にスコアを有する座標平面において、過去月“N−2”及び“N−1”のスコア(実績値)を示す2つの点“●”をプロットする。そして、2つの点“●”を両端に有する線分を決定する。さらに、横軸の目盛が“N”、“N+1”及び“N+2”である、縦軸に平行な3本の直線が、その線分の延長部分と交わる点に3つの点“◎”をプロットする。そして、3つの点“◎”の縦軸の目盛を取得することによって、“N”、“N+1”及び“N+2”に対応するスコア(予測値)を取得する。
(予測方法3:図13(c)参照)
駅評価部22は、横軸に時点、縦軸にスコアを有する座標平面において、各過去月のスコア(実績値)を示す5つの点“●”をプロットする。そして、各点を通過する曲線のうち最も長さが短くなるような回帰曲線を決定する。次に、回帰曲線を周期性のある任意の曲線(例えば正弦曲線)で近似する。さらに、横軸の目盛が“N”、“N+1”及び“N+2”である、縦軸に平行な3本の直線がその近似した曲線の延長部分と交わる点に3つの点“◎”をプロットする。そして、3つの点“◎”の縦軸の目盛を取得することによって、“N”、“N+1”及び“N+2”に対応するスコア(予測値)を取得する。
予測方法1は、人口動態及び都市化の進展が安定している場合に適している。予測方法2は、人口動態及び都市化の進展が安定しておらず、かつ、直近の趨勢を反映したい場合に適している。予測方法3は、人口動態及び都市化の進展が周期性を有して変化する場合に適している。
ステップS315において、駅評価部22は、評価結果を表示する。具体的には、第1に、駅評価部22は、出力装置13に評価結果出力画面90a(図14(a))を表示する。図14(a)において、駅評価部22は、現時点から見て直近の過去月“N−1”における各評価項目の補正後スコアが大きい順に、駅名とその補正後スコアの組合せを表示する(欄92〜欄96)。さらに、“N−1”における総合補正後スコアが大きい順に、駅名とその総合補正後スコアの組合せを表示する(欄91a)。
第2に、駅評価部22は、“N”における総合補正後スコア(予測したスコアである)が大きい順に、駅名とその総合補正後スコアの組合せをランキングして表示する(欄91b)。図14(a)は、単純化のために、1つの予測時点“N”についてある1つの予測方法で予測したランキング(欄91b)を表示している。しかしながら、予測時点が“N”、“N+1”、“N+2”、・・・のようにt個存在し、予測時点が“予測方法1”、“予測方法2”、“予測方法3” 、・・・のようにu種類存在する場合、駅評価部22は、t×u個の予測ランキング91bを表示できることになる。
その後、駅評価部22は、駅評価処理手順(その1)を終了する。
図12(b)に沿って、駅評価処理手順(その2)を説明する。駅評価処理手順(その2)は、不動産購入のために駅を評価する場合における、全体処理手順のステップS308の詳細である。
ステップS321において、駅評価部22は、不動産購入のための駅評価画面を表示する。具体的には、駅評価部22は、出力装置13に検索条件入力画面70(図9)を表示する。
ステップS322において、駅評価部22は、評価項目及び評価条件を受け付ける。具体的には、駅評価部22は、ユーザが、検索条件入力画面70の各欄71〜79に対して、チェックマークを入力し、優先度を示すボタンを押下し、文字を入力するのを受け付ける。
ステップS323において、駅評価部22は、駅ごとの評価を実行する。具体的な処理内容は、ステップS313と同様である。ステップS323までの処理において、駅評価部22は、5つの過去月について、すべての駅の駅評価シート80(図10)を作成し終わっていることになる。
ステップS324において、駅評価部22は、駅ごとの将来のスコアを予測する。具体的な処理内容は、ステップS314と同様である。
ステップS325において、駅評価部22は、評価結果を表示する。具体的には、駅評価部22は、出力装置13に評価結果出力画面90b(図14(b))を表示する。図14(b)についての説明は、前記した図14(a)についての説明と同様である。
その後、駅評価部22は、駅評価処理手順(その2)を終了する。
(実施形態の効果)
(1)本実施形態の流動評価装置によれば、駅間のつながりを駅間の乗客数に基づいて評価できる。よって、単にその駅の静的な性質だけでなく、他の駅との動的な関係を評価できる。
(2)本実施形態の流動評価装置は、駅間を移動する乗客数を入力とする第1の関数“f”及び第2の関数“F”を使用する。よって、ある駅とつながりのある他の駅を数量的かつ客観的に特定することができる。さらに、第2の関数“F”を使用すれば、潜在的なつながりのある他の駅を特定することができる。
(3)本実施形態の流動評価装置は、複数の項目ごとのスコアに対してユーザが選択した優先順位に基づく重みを乗算する。よって、個々のユーザの事情に応じたきめこまかな駅評価ができる。
(4)本実施形態の流動評価装置が第1の関数“f”及び第2の関数“F”のうちのいずれを使用するかは、ユーザが自由に設定できる。よって、簡便で短時間の処理、精緻で長時間の処理を自由に選択できる。
(5)本実施形態の流動評価装置によれば、将来において人口動態等が変化する可能性がある場合であっても、将来における駅の評価を予測できる。
(6)本実施形態の流動評価装置によれば、外部の公開データを基に駅情報を作成する。よって、必要とされる駅の属性に応じて、柔軟に駅情報を作成できる。
(7)本実施形態の流動評価装置は、外部から入手する情報に含まれる個人情報を削除又は匿名化する。よって、外部機関(企業、官公庁等)の協力が得やすい。
(8)本実施形態の流動評価装置は、駅の評価がよい順に駅をランキングする。よって、ユーザは、単に最上位の駅だけでなく、次点の駅、その次の駅をも知ることができる。
(9)本実施形態の流動評価装置は、将来の評価結果を予測する方法として、前記した3つの方法を有する。よって、路線の乗客数が安定している場合だけでなく、路線の乗客数の季節変動、路線における直近の都市化の進行等がある場合においても、精度の高い予測が可能になる。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウエアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 流動評価装置
2 鉄道事業者サーバ
3 地価サーバ
4 人口サーバ
5 店舗サーバ
6 学校サーバ
11 中央制御装置(制御部)
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置(記憶部)
15 補助記憶装置(記憶部)
16 通信装置
21 データ統合部
22 駅評価部
31 路線情報
32 駅マスタ
33 地価情報
34 人口情報
35 店舗情報
36 学校情報
37 駅情報
38 改札情報
39 駅間流動情報

Claims (9)

  1. 交通機関が発着する停車場に関連付けて前記停車場の属性を示す情報が記憶される第1の関連情報と、
    前記停車場のうち、前記交通機関の乗客が乗車した乗車停車場と、前記乗客が降車した降車停車場との組合せに関連付けて、前記乗客の数が記憶される第2の関連情報と、
    を格納する記憶部と、
    前記属性及び前記乗客の数に基づいて、前記停車場に対する評価を行う制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    過去の評価結果に基づいて、将来の評価結果を予測すること、
    を特徴とする流動評価装置。
  2. 前記制御部は、
    前記乗車停車場で乗車し前記降車停車場で降車した乗客の数を入力とする第1の関数、及び、
    前記乗車停車場で乗車し前記降車停車場で降車した乗客の数を入力とし、かつ、前記乗車停車場で乗車し、前記乗車停車場とも前記降車停車場とも異なる停車場で途中降車した後、前記異なる停車場で再乗車し、前記降車停車場で降車した乗客の数を入力とする第2の関数、
    のうちの少なくとも1つを使用することによって、前記評価を行うこと、
    を特徴とする請求項1に記載の流動評価装置。
  3. 前記制御部は、
    複数の項目にわけて前記評価を行い、
    前記項目ごとに優先度を受け付け、
    前記受け付けた優先度に応じた重みを前記項目の評価結果に対して乗算し、
    乗算した評価結果を合計して前記停車場に対する総合評価を行うこと、
    を特徴とする請求項2に記載の流動評価装置。
  4. 前記制御部は、
    前記項目のそれぞれについて、前記第1の関数を使用するか否か、及び、前記第2の関数を使用するか否かのユーザ選択を受け付けること、
    を特徴とする請求項3に記載の流動評価装置。
  5. 前記制御部は、
    複数の外部装置から入手した複数の情報に基づいて、前記第1の関連情報及び前記第2の関連情報のうちの少なくとも1つを作成すること、
    を特徴とする請求項に記載の流動評価装置。
  6. 前記制御部は、
    前記複数の外部装置から入手した複数の情報に含まれる個人情報を、削除又は匿名化すること、
    を特徴とする請求項に記載の流動評価装置。
  7. 前記制御部は、
    前記評価結果がよい順に、前記停車場を表示すること、
    を特徴とする請求項に記載の流動評価装置。
  8. 前記制御部は、
    前記将来の前記評価結果を予測するに際し、
    時系列の過去の評価結果に基づいて回帰直線を求める第1の予測方法、
    時系列の過去の評価結果のうち、直近の過去の評価結果の変化傾向を求める第2の予測方法、及び、
    時系列の過去の評価結果の周期的変化傾向を求める第3の予測方法、
    のうちの少なくとも1つを使用すること、
    を特徴とする請求項に記載の流動評価装置。
  9. 流動評価装置の記憶部は、
    交通機関が発着する停車場に関連付けて前記停車場の属性を示す情報が記憶される第1の関連情報と、
    前記停車場のうち、前記交通機関の乗客が乗車した乗車停車場と、前記乗客が降車した降車停車場との組合せに関連付けて、前記乗客の数が記憶される第2の関連情報と、
    を格納しており、
    前記流動評価装置の制御部は、
    前記属性及び前記乗客の数に基づいて、前記停車場に対する評価を行
    過去の評価結果に基づいて、将来の評価結果を予測すること、
    を特徴とする前記流動評価装置の流動評価方法。
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