JP6335279B2 - 式x1−gqretpegaeakpwy−x2の環状ペプチドを含んでなる医薬組成物および体外肺処置のための使用 - Google Patents

式x1−gqretpegaeakpwy−x2の環状ペプチドを含んでなる医薬組成物および体外肺処置のための使用 Download PDF

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Description

本発明は、移植前に肺機能を調整/改善するための体外肺処置方法に関する。
肺移植では、レシピエントの生活の質、さらには生存期間を向上させため、罹患肺の一部または全部を死亡したドナー由来の健康な肺に置き換える。肺移植の最も一般的な適応症は、気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)、特発性肺線維症および嚢胞性線維症である。他の適応症としては、α1アンチトリプシン欠損症による気腫、特発性肺動脈高血圧症およびサルコイドーシスが挙げられる。肺のドナーおよびレシピエントの平均年齢はそれぞれ約35歳および50歳である。未補正基準生存率は成人肺移植について3か月で約90%、10年で約30%の範囲である。全生存期間の中央値(または「ハーフライフ(half-life)」)は現在約5.5年である。最初の30日以内および最初の1年以内の成人レシピエントにおける肺移植後の死の主な原因は移植不全および非サイトメガロウイルス感染症である。1年後は、閉塞性細気管支炎(BOS)が罹患率および死亡率の別の主な危険因子となる(Am J Respir Crit Care Med. 2011 Nov 1;184(9):1055-61)。
重篤な虚血期間の後、器官への血液供給が回復すると、再灌流障害(RI)と呼ばれる器官の実質性の傷害や機能不全が生ずる。虚血再灌流障害(IRI)は臓器移植、主要組織の切除およびショック状態において散見される。肺保存の改良や外科技術および周術期ケアの改善にも関わらず、虚血再灌流が誘発する肺傷害は、肺移植後初期の罹患率および死亡率の重要な原因であり続けている。症候群は典型的には移植後最初の72時間以内に生じ、非特異的肺胞損傷、肺浮腫および低酸素血症により特徴付けられる。臨床スペクトルは、胸部X線のわずかな浸潤物と関連する軽度の低酸素血症から、陽圧換気、薬物療法および場合により体外式膜型人工肺を必要とする非常に重篤な状態まで及び得る(King RC et al, Ann Thorac Surg. 2000 Jun;69(6):1681-5)。この症候群を言い表すのに多くの用語が使用されているが、死や72時間を超える長期間の人工呼吸器使用を頻繁に招く最も重症型の傷害に起因する一次移植不全とともに、虚血再灌流障害が最も一般的に使用される。術後早期の著しい罹患率や死亡率に加えて、深刻な虚血再灌流障害は、長期にわたる移植片機能不全の原因となり得る急性拒絶反応のリスクの増加とも関連している(Fiser SM et al, Ann Thorac Surg. 2002 Apr;73(4):1041-7; discussion 1047-8)。
IRIは、状態についての主要な基準としての貧酸素化により特徴づけられ、また、病理学でびまん性肺胞障害(IDAD)により明らかとなったような、低肺コンプライアンス、間質/肺胞浮腫、胸部X線写真上の肺浸潤、肺血管抵抗の増加、肺内シャントおよび急性肺胞傷害により特徴づけられる。臨床的には、患者は、長期通気、ICUおよび病院全体の長期滞在、医療費の増大ならびに罹患および死亡のリスクの増加に直面する。
肺移植は、医療管理が無効である終末期肺疾患患者のための療法の中心となっている。しかしながら、肺移植を待つ患者の数は提供可能なドナーの数をはるかに上回っている。世界的に、脳死ドナーから提供される肺のわずか15〜20%しか使用されず、一方で、ドナー選択の基準を満たさないことから80%の肺が却下されている。ドナー肺の損傷は、移植後の移植片機能不全および移植不全を招く貧ガス交換または胸部X線浸潤物等の臨床所見により明らかとなる。ドナー肺の数を増やすための方法が多数提唱されている。肺移植については、生存する血縁肺ドナープログラムと関係しているものもあれば、最終的にドナーの不足を緩和するための方法として非心拍ドナーを重視するものもある。いくつかのセンターでは生存する血縁ドナーが成功裏に使用され、非心拍ドナーの使用もヒトにおいて実行可能であることが示されているが、技術的、医学的および倫理的な配慮から、これらの方法は全体的に少数の患者に限られたままである。
過去10年にわたり拡張されたドナー肺の使用が全体的な肺移植活動を徐々に増加させているにも関わらず、いくつかの研究では、これらの進歩的な肺の使用が長期ICU滞在、初期罹患率の上昇および1年での肺活量測定の悪化を招くことが示されている(Kawut SM et al, Transplantation. 2005 Feb 15;79(3):310-6; Pierre AF et al, J Thorac Cardiovasc Surg. 2002 Mar;123(3):421-7; 4, 5)。
よって、各ドナーを個別に慎重に検討し、また、拡張された移植用のドナー肺を選択することを受け入れるリスクと順番待ちの間にレシピエントが死亡するリスクとを常に比較検討すべきである。ドナー肺の正確な評価は、安全に移植に使用できる肺を選択することに重要な要素である。残念ながら、現在の臨床ドナー選択基準を用いる移植後の結果の予測は不正確であり、胸部X線評価や気管支鏡検査の所見等の評価はかなり主観的である。移植後の結果の決定における臨床パラメータの不確かさは、認識されていない、深刻な原発性移植片機能不全(PGD)を招く傷害を有する肺を使用することにつながることがある。さらに重要なことには、もし臓器をより詳細に評価することが可能であれば、現在移植用として臨床的に却下されている肺の約40%を安全に利用できると推定されている(Ware LB et al, Lancet. 2002 Aug 24;360(9333):619-20)。これらの肺は利用可能なドナー肺を著しく増加させるであろう。
心拍停止後のドナーからの肺を使用するという概念に基づいて、「生体内(in vivo)」では評価することができない肺の肺機能を評価するために、「生体外(ex vivo)」灌流(EVLP)技術を使用することができる。60〜90分の短期間の「生体外」評価の後、提供された肺をヒト肺移植に成功裏に用い得る(Steen S et al, Ann Thorac Surg. 2007 Jun;83(6):2191-48; Ingemansson R et al, Ann Thorac Surg. 2009 Jan;87(1):255-60)。
他の研究でもまた、動物モデルおよび臨床的に不適合なヒト肺において肺機能を評価するために、適切な溶液での短期間「生体外」灌流の実行可能性が実験に基づいて示されている(Rega FR et al, Ann Surg. 2003 Dec;238(6):782-92; Erasmus ME et al, Transpl Int. 2006 Jul;19(7):589-93; Egan TM et al, Ann Thorac Surg. 2006 Apr;81(4):1205-1310-12)。
このEVLP技術とそれに続く肺移植の概念は、臨床現場へも成功裏に伝達されている。しかしながら、現在までEVLPは「生体外」でドナー肺機能を評価することのみに使用され、EVLPはドナー肺を再調整するため、および/または治療的に有効な薬剤を肺に投与するためには用いられていない。
本明細書に例示されるペプチドはすでに医薬として以下に開示されている:
−WO2006/013183(肺表面活性物質を伴うペプチドの投与)、
−WO2010/099556(透過性亢進の処置)、
−WO2011/085423(肺内または非経口投与)、
−Parastoo et al, J.Med.Chem. 2010, 53, 8021-8029(A549細胞におけるアミロライド感受性ナトリウム流の活性化)。
しかしながら、体外肺処置についてはこれらのいずれの文献にも記載されていない。
Vadasz et al, Crit Car Med 2008, vol 36 no. 5, 1543-1550およびElia et al, Am J Resp and Crit Car Med 2003, vol 168,Nr. 9, 1043-1050には動物モデルが記載され、ここでは、使用するペプチドの活性を示すために体外で肺が処置されている。肺機能を改善するための体外処置やこのように処置された肺をレシピエントに移植することについては示されておらず、意図もされていない。さらに、これらの文献に従って使用された肺は、上皮/内皮バリアの損傷により再植え込み(re-implantation)に適していない。
今般、驚くべきことに、植え込み前にドナー肺を「生体外で」灌流し、通気してもよいこと、そして、このように生体外で処置された肺を生物活性化合物を投与することにより植え込み前に調整し、移植前の肺の換気性能を向上させてもよいことが見出された。
1つの面において、本発明によれば、下記式:
1−GQRETPEGAEAKPWY−X2
[式中、
1は、天然または非天然アミノ酸、特にはC、KSP、K、オルニチン、4−アミノブタン酸、β−アラニンのアミノ酸(配列)から選択される天然または非天然アミノ酸を含んでなる、1〜4個、特には1〜3個のアミノ酸(配列)を含んでなり、かつ、
2は、天然アミノ酸、特にはC、D、GおよびEの群から選択される天然アミノ酸から選択される1つのアミノ酸を含んでなり、かつ、
1は、左側の最初の位置にN末端アミノ酸を含んでなり、かつ、X2は、右側の最後の位置にC末端アミノ酸を含んでなる。]
のアミノ酸配列の環状化合物で肺を生体外で処置することを含んでなる、体外で肺機能を調整/改善する方法が提供される。
本発明の方法におけるアミノ酸配列として有用な天然アミノ酸は知られており、例えば、G、A、V、L、I、M、P、F、W、S、T、N、Q、C、U、Y、D、E、H、K、Rを含んでなる。
本発明の方法におけるアミノ酸配列として有用な非天然アミノ酸は、下記を含んでなる:
−天然アミノ酸の主要構造を有するが、αアミノ酸とは異なるアミノ酸、
−D型の天然アミノ酸、すなわち天然L型以外のものであり、つまり、アルキル基がL配置ではなくD配置にある天然アミノ酸、
−2〜12、例えば2〜6の炭素原子、少なくとも1つのアミノ基(例えば、1つまたは2つ)および少なくとも1つのカルボキシ基(例えば、1つまたは2つ)、加えて所望により天然アミノ酸にも存在する置換基、例えば、OH、−CONH2、−NH−C(=NH2)NH2、SH、(C1-4)アルキル−S−、フェニル、ヘテロシクリル(例えば、5または6員環を含んでなり、N、O、Sから選択され、好ましくはNである少なくとも1つの異種原子(例えば、1つまたは2つ)を含んでなり、これらはフェニル等のさらなる環とアニールされていてもよく、例えば、プロリニル、インドリル、イミダゾリルを含んでなる)を含んでなる非天然アミノ酸。
本発明の方法におけるアミノ酸配列の非天然アミノ酸は、オルニチン、4−アミノ酪酸、β−アラニンを含んでなる。
別の面において、式Iのアミノ酸配列の環状化合物は、
−配列番号1:
シクロ(CGQRETPEGAEAKPWYC)
[式中、両末端のシステイン残基はジスルフィド架橋を形成する。]の配列;
−配列番号2:
シクロ(KSPGQRETPEGAEAKPWYE)
[式中、N末端のリジン残基のε−炭素原子に結合しているアミノ基とC末端のグルタミン酸残基のγ−炭素に結合している側鎖カルボキシル基との間でアミド結合が形成される。]の配列;
−配列番号3:
シクロ(KGQRETPEGAEAKPWYG)
[式中、N末端のリジン残基の側鎖のε−炭素原子に結合しているアミノ基とC末端のグリシン残基のカルボキシル基との間でアミド結合が形成される。]の配列;
−配列番号4:
シクロ(オルニチン−GQRETPEGAEAKPWYG)
[式中、N末端のオルニチン残基の側鎖のδ−炭素に結合しているアミノ基とC末端のグリシン残基のカルボキシル基との間でアミド結合が形成される。]の配列;
−配列番号5:
シクロ(4−アミノブタン酸−GQRETPEGAEAKPWYD)
[式中、N末端の4−アミノブタン酸残基のアミノ基とC末端のアスパラギン酸残基のβ−炭素に結合している側鎖カルボキシル基との間でアミド結合が形成される。]の配列;および
−配列番号6:
シクロ(β−アラニン−GQRETPEGAEAKPWYE)
[式中、N末端のβ−アラニン残基(3−アミノプロパン酸残基)のアミノ基とC末端のグルタミン酸残基のγ−炭素に結合している側鎖カルボキシル基との間でアミド結合が形成される。]の配列
を含んでなる。
配列番号7:
シクロ(CGQREAPAGAAAKPWYC)
[式中、両末端のシステイン残基の間でジスルフィド架橋が形成される。]の配列は比較のためだけに製造されたものであって、本発明の部分を形成するものではない。
本発明による方法において有用な環状化合物は、本明細書おいて「本発明の(による)環状化合物」とも表され、いずれの形態、例えば、遊離形態および塩形態の化合物を含んでなり、例えば、生物学的環境においては、通常、本発明の化合物は塩の形態である。
さらなる面において、本発明の環状化合物は、塩の形態である。
このような塩としては、好ましくは、薬学的に許容可能な塩を含んでなるが、例えば、製造/単離/精製を目的とする、薬学的に許容されない塩も含まれる。
生物学的環境において、本発明の環状化合物の塩は、通常、塩酸塩である。
遊離形態の本発明の環状化合物は、塩形態の対応する環状化合物に変換してもよく、逆の場合も同様である。
本発明の環状化合物は、異性体および異性体混合物、例えば、光学異性体の形態で存在してよい。本発明の環状化合物は、例えば不斉炭素原子を含んでいてもよく、それゆえ、エナンチオマー、ジアステレオ異性体およびこれらの混合物、例えばラセミ化合物の形態で存在することができる。本発明の環状化合物は、本発明の環状化合物におけるこのような不斉炭素原子の各置換基に関して、(R)−、(S)−または(R,S)−配置、好ましくは(R)−または(S)−配置で存在していてもよい。異性体混合物は、適宜、例えば、純粋な異性体を得るための従来法に従って、例えばこれに類似的に、分離されてもよい。本発明は、いずれの異性体形態およびいずれの異性体混合物の本発明の化合物を含んでなる。天然アミノ酸の場合は、置換基の配置が、通常天然アミノ酸でみられるものである。
本発明の環状化合物は、適宜、例えば、従来法または本明細書に記載される方法、例えば固相ペプチド合成に従って、例えばこれに類似的に、そして場合により、ジイソプロピルカルボジイミドおよび/またはN−ヒドロキシベンゾトリアゾール等の適当なカップリング剤およびN,N−ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒を用いる、2−クロロトリチルクロリド樹脂についてのフルオレニルメトキシカルボニル/t−ブチル保護方法に従って、製造してもよい。保護されたアミノ酸は、C末端アミノ酸から開始するペプチド鎖に続けて連結されてもよい。フルオレニルメトキシカルボニル保護基の脱保護は、塩基、例えばピペリジン(N,N−ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒中の20%ピペリジン等)を用いて行ってよい。(部分的に)保護されていてもよい完成したペプチドの樹脂からの切り出しは、適宜、例えば、適当な溶媒、例えば、CH2Cl2等のハロゲン化炭化水素中の酢酸等の酸(例えば、酢酸およびCH2Cl2の1:1の混合物中)により行ってよい。
システイン含有ペプチドの場合、樹脂からの切り出しの後、側鎖の脱保護は、必要に応じて、例えばトリフルオロ酢酸(TFA)等の強酸、例えば、95%TFA/5%H2Oを用いて行ってよい。ジスルフィド結合を得るための環化は、例えば、pH8.5にて90時間の粗直鎖ペプチドのエアレーションにより達成可能な、末端システイン残基の酸化により行ってよい。得られた粗ペプチド生成物は、RP−C18−シリカゲルカラム等の適当なカラムでのクロマトグラフィー、例えば、逆相中圧液体クロマトグラフィー(RP−MPLC)により、5%〜40%アセトニトリル 水の勾配等の溶出勾配を便利に用いて精製してもよい。トリフルオロ酢酸対イオンは、例えば、Lewatit MP64カラム等のカラム上で、例えば、酢酸により置換されてもよい(酢酸型)。水での最終洗浄の後、酢酸塩としての精製されたペプチドは、凍結乾燥されてよく、淡色、例えば、白色の粉末の形態で得られてよい。
システイン不含ペプチドの場合、環化工程は、適宜、例えば、樹脂から切り出した後、部分的に保護されたままの直鎖ペプチドに行ってもよい。システイン不含ペプチドの選択的環化の後、必要に応じて、TFAにおいて側鎖の脱保護を行ってもよい。精製工程は、例えば、クロマトグラフィーを介して(例えば、分取RP−MPLCにより)行ってもよい。このようにして得られたペプチドにおいて、トリフルオロ酢酸イオンの酢酸による置換を例えば上記のように行ってもよい。ペプチドの酢酸型の凍結乾燥は、例えば、システイン含有ペプチドと同様に行ってもよい。
得られたペプチドの分子量は、エレクトロスプレーイオン化質量分析またはMALDI−TOF−MSにより確認してもよい。例えば、分析高速液体クロマトグラフィーにより、純度を決定してもよい。
本発明の環状化合物(例えば、式Iの化合物を含む)は、興味深い薬理活性を示し、それゆえ、医薬として有用である。例えば、実施例に示される試験結果により、本発明の環状化合物を吸入適用すると、動的肺コンプライアンスおよび動静脈pO2の差のΔpO2の双方が肺で改善されることが示された。また、本発明の環状化合物が投与されると細胞ナトリウムイオン電流が増強されることが示された。驚くべきことに、配列番号7のアミノ酸配列を有する化合物におけるアミノ酸配列は配列番号1〜6のアミノ酸配列を有する化合物と比べてむしろ類似であるにも関わらず、配列番号7のアミノ酸配列を有する化合物は、配列番号1〜6のアミノ酸配列を有する化合物が良好な活性を示したアッセイにおいて活性を示さなかった。
従って、本発明の環状化合物は、例えば移植前、体外での肺機能を調整/改善に適応される。
驚くべきことに、最良の状態での本発明の環状化合物の投与は、吸入投与、例えば、それぞれ吸入投与に適した投与、すなわち、肺組織へ噴霧(スプレー)することにより行うことができることが見出された。
驚くべきことに、本発明の、例えば、配列番号1〜6のアミノ酸配列(の1つ)を有する環状化合物の肺組織を通しての血中への能動または受動輸送は、望ましくなく、起こるべきではないことが見出されたが、これは、もし環状化合物が、肺組織の表面上に隔離され、頂端配向のアミロライド感受性ナトリウムイオンチャネルを活性化できるように経口吸入を通して肺気腔に達すると、本発明の、例えば、配列番号1〜6のアミノ酸配列の環状化合物の生理学的有効性に大いに寄与することが見出されたためである。
そのために、まず、本発明の、例えば、配列番号1〜6のアミノ酸配列(の1つ)の環状化合物は、水溶液を得るために水に溶解し、得られた溶液を、例えば不純物を除去するために濾過してもよい。得られた濾液は、例えば保管形態が望まれる場合は凍結乾燥してもよい。驚くべきことに、このようにして得られた凍結乾燥された本発明の環状化合物は長期間安定である。凍結乾燥物の安定性は2〜8℃で24か月間および25℃、60%相対湿度で6か月間の後に決定した。そのために、通常の研究室での分析方法、例えば、目視検査や逆相HPLCを使用した。
2〜8℃で24か月の保管の後、パッチクランプ実験により生物学的活性も決定した。凍結乾燥物は記載の条件下で安定であることが分かり、外観は変化せず、式Iの環状ペプチドの含有量および純度は同等であればわずかな変動を示すのみであった。また、生物学的活性も実質的に変わらぬままであった。
配列番号1のアミノ酸配列を有する環状化合物の水溶液の安定性試験を以下の表に示す。
ネブライザーを用いて式I、すなわち配列番号1のアミノ酸配列の環状化合物の水溶液をエアロゾルに変換した。水溶液を3つの異なるネブライザーに供した後、液滴の粒径を測定し、以下の表に示す。
適切な実験により、エアロゾルとして吸入した後、式Iの環状化合物は肺組織に存在するが、血中には事実上存在しない証拠が提供された。注射投与によれば、式Iの環状化合物は主に血中に存在することが見出された。
吸入/スプレーによる、例えば、エアロゾルの形態での投与について、第一の溶解工程からの水溶液または水に再溶解された得られた凍結乾燥物を、例えばネブライザーの使用によりスプレー(噴霧)に供し、エアロゾルを得る。驚くべきことに、本発明の、例えば、配列番号1〜6のアミノ酸配列(の1つ)の環状化合物の水溶液は、また、通常使用される安定化剤および/または補助剤を添加せずとも予想以上に長時間安定であることを見出した。また、溶解された本発明の環状化合物を含んでなる蒸発液滴のサイズも有利な影響を与えることが示された。例えば、好ましい態様において、特に良い結果を得るためには、噴霧された液滴(の多く)の液滴サイズは5μmを超えない(上限)。液滴サイズの適当な下限は単に液滴の実施可能性に依存する。
肺移植をシミュレーションする体外系におけるブタ肺の肺機能に対する本発明の、特には配列番号1のアミノ酸配列を有する環状化合物の影響についての試験において、図2Aおよび図2Bに示されるように、吸入/スプレーによる投与を通して、すなわち、エアロゾルの使用により、動的肺適合や動静脈pO2の差のΔpO2が改善されることが示された。
別の面において、本発明によれば、例えば、式Iのペプチドの少なくとも1つを含んでなる医薬組成物であって、エアロゾルを得るためにスプレー(吸入)することに適している、またはスプレー(吸入)に適したエアロゾルの製造に適している形態であり、液滴のサイズが5μmを超えない、医薬組成物が提供される。
驚くべきことに、本発明により提供されるエアロゾルは、安定化剤も他の補助剤も必要とされない。
図1は、配列番号1〜6のアミノ酸配列の環状ペプチドの適用される濃度に依存した活性を示す。x軸は、配列番号1〜6の環状タンパク質の濃度をnM(対数目盛り)で示し、y軸はナトリウムイオン電流を%で示す。 図2は、肺移植をシミュレーションする体外での肺灌流(ex vivo)における配列番号1のペプチドの吸入適用の結果を示す。図2Aにおいて、x軸には時点T1〜T4を(1時間ごとに測定を行った)、y軸にはコンプライアンスを示し、図2Bにおいては、x軸には再び時点T1〜T4を、y軸には動静脈pO2の差のΔpO2を示す。測定は配列番号1のペプチドの吸入投与後、1時間ごとに1回行った。対照として注入用水(WFI)を用いた。グループごとに8回の実験の平均を示す。
以下の実施例においていずれの温度も℃(セ氏温度)示す。
実施例1:ペプチド合成
いずれのペプチドも、2−クロロトリチルクロリド樹脂上でフルオレニルメトキシカルボニル/t−ブチル保護方法に従って固相ペプチド合成により合成した。ジイソプロピルカルボジイミドおよびN−ヒドロキシベンゾトリアゾールをカップリング試薬として使用した。カップリング工程はいずれもN,N−ジメチルホルムアミドにおいて行った。保護されたアミノ酸はC末端アミノ酸から開始するペプチド鎖に続けて結合させた。フルオレニルメトキシカルボニルの脱保護は、N,N−ジメチルホルムアミド中の20%ピペリジンにおいて行った。完成した部分的に保護されたペプチドの樹脂からの切り出しは、酢酸およびジクロロメタンの1:1の混合物において行った。システイン含有ペプチドの場合、樹脂からの切り出しの後、側鎖の脱保護を95%トリフルオロ酢酸、5%水において行い、その後、pH8.5にて90時間、粗直鎖ペプチドのエアレーションにより達成可能な末端システイン残基の酸化により環化を行った。粗ペプチド生成物を、RP−C18−シリカゲルカラムでの逆相中圧液体クロマトグラフィー(RP−MPLC)により、5%〜40%アセトニトリルの勾配で精製した。最後に、トリフルオロ酢酸対イオンを、Lewatit MP64カラム上で、酢酸により置換した(酢酸型)。水での最終洗浄の後、酢酸塩としての精製されたペプチドを凍結乾燥し、白色から灰白色の粉末として得た。システイン不含ペプチドの場合、2−クロロトリチルクロリド樹脂から切り出した後、環化工程を部分的に保護された直鎖ペプチドに行った。システイン不含ペプチドの選択的環化の後、トリフルオロ酢酸において側鎖の脱保護を行い、その後、分取RP−MPLCクロマトグラフィーによりトリフルオロ酢酸イオンの酢酸による置換とペプチドの酢酸型の凍結乾燥をシステイン含有ペプチドと同様に行った。ペプチドの分子量はエレクトロスプレーイオン化質量分析またはMALDI−TOF−MSにより確認し、それらの純度は分析高速液体クロマトグラフィーにより決定した。
配列番号1のペプチドの純度は96.3%であった。m/z(ESI)1924.2(M++1)。
配列番号2のペプチドの純度は96.3%であった。m/z(ESI)1924.2(M++1)。
配列番号3のペプチドの純度は98.8%であった。m/z(ESI)1888.2(M++1)。
配列番号4のペプチドの純度は97.4%であった。m/z(ESI)1873.4(M++1)。
配列番号5のペプチドの純度は100%であった。m/z(MALDI−TOF)1901.6(M++1)。
配列番号6のペプチドの純度は100%であった。m/z(MALDI−TOF)1902.7(M++1)。
配列番号7のペプチドの純度は95%であった。m/z(MALDI−TOF)1778.02(M++1)。
実施例2:本発明の環状化合物の生物活性の評価
実験は、80〜90代継代のヒト上皮細胞系統A549(ATTAC Nr. CCL−185)について行った。細胞は、10%ウシ胎児血清を補充し、1%ペニシリン−ストレプトマイシンを含有するダルベッコ変法イーグル培地/栄養混合物F−12ハムで増殖させた。いずれの培養培地もシグマ−アルドリッチGmbH(セントルイス、MO)より購入した。
配列番号1〜7のペプチドのナトリウムイオン電流に対する生物活性をA549細胞についてプレーティング後24〜48時間、室温(19〜22度)で試験した。電流はホールセル様式でのパッチクランプ法で記録した。培養された細胞を有するガラスカバー片を1ml容量のチャンバーに写し、倒立顕微鏡(Zeiss、Axiovert 100)のステージに載せた。チャンバーは、以下の組成(mM):145 NaCl、2.7 KCl、1.8 CaCl2、2 MgCl2、5.5グルコースおよび10HEPESであり、1M NaOH溶液でpH7.4に調整したバス溶液を1ml含有する。マイクロピペットをフレーミング・ブラウンマイクロピペットプラー(P87、サッター・インスツルメンツ、CA、USA)を用いて薄壁のホウケイ酸ガラスキャピラリー(ワールド・プレシジョン・インスツルメンツ・インコーポレイテッド、FL、USA)から引いて、マイクロフォージ(ナリシゲ、東京、日本)で磨き、抵抗が2.0〜3.5MΩの範囲の電極を得た。ピペット溶液は、mMで:135メタンスルホン酸カリウム、10 KCl、6 NaCl、1 Mg2ATP、2 Na3ATP、10 HEPESおよび0.5 EGTA(エチレングリコール四酢酸)を含有し、1M KOH溶液でpH7.2に調整した。ピペットおよびバス溶液のための化学物質はシグマ−アルドリッチ(ウイーン、オーストリア)により供給された。電気生理学的測定はAxopatch 200B パッチクランプ増幅器(アクソン・インスツルメンツ、CA、USA)を用いて行った。容量過渡をキャンセルし、直列抵抗を補償した。ホールセル電流は5kHzのフィルターを通し、10kHzでサンプリングした。データ取得および保管はpCLAMP10.0ソフトウェアを備えるPC(アクソン・インスツルメンツ、CA、USA)に直接処理させた。
GΩ−シール形成の後、5分の平衡期間に次いで、20mVずつ増加する−100および+100mVの間の保持電位(Eh)(各Ehで1分間)で対照を記録した。その後、蒸留水で調製されたストック溶液のアリコートを累積的にバス溶液に添加し、配列番号1〜6のペプチドの濃度を3.5〜240nMの範囲とした。洗浄相は約1分続けた。定常状態に達した後、同一実験プロトコールを各濃度のペプチドに対し、対照記録の間に適用した。濃度反応曲線およびEC50値を適合させ、−100mVのEhで記録された電流をSigmaPlot9.0を用いて評価した。EC50の差についてはスチューデントのt検定を用いて統計的有意性(P<0.05)を計算した。イオン選択性の評価については、配列番号1〜7のペプチドの添加前に、ナトリウムイオン電流を10〜100μMのアミロライド塩酸塩水和物により阻止した。これに続く10mM塩化テトラエチルアンモニウム(TEA)の添加は、観察されるすべての電流の増加がカリウム電流によるものであるのかどうかを示した。これらの実験もEh=−100mVで行った。
ホールセル記録を用いてパッチクランプアッセイにおいて測定されたナトリウムイオン電流に対する配列番号1〜7のペプチドの影響を決定した結果を、ホールセル記録様式を用いるA549細胞系統でのパッチクランプアッセイにおける細胞ナトリウムイオン電流に対する配列番号1〜7のペプチドの活性を記載する表1に示す。アッセイにおける各ペプチドの活性については、各ペプチドについて、最大活性(すなわち、電流の最大増加、I)の50%が観察される効果濃度であるEC50(nM)で表す。
配列番号1〜6のペプチドについて、ホールセル様式を用いる細胞系統A549でのパッチクランプアッセイから得られた用量反応曲線を、ナトリウムイオン電流に対する配列番号1〜6のペプチドの濃度反応曲線を示す図1に示す。最大ナトリウムイオン電流を100%に設定した。配列番号1〜6のすべてのペプチドについて、120nMのペプチド濃度で最大効果が観察された。配列番号7のペプチドは活性を示さなかった。
実施例3:脱グリコシル化細胞表面に対する配列番号1〜7のペプチドの影響
上記のホールセル様式実験において、パッチクランプ測定の直前に、A549細胞を酵素「PNGase F」(ペプチド−N4−(N−アセチル−β−D−グルコサミニル)アスパラギンアミダーゼF)100ユニットで1〜5分間インキュベートし、1mLバスのチャンバーに移す前に、培養された細胞を有するカバーガラス片を外液ですすいだ。対照の記録後、240nMの配列番号1〜7のアミノ酸配列のペプチドをバス溶液に添加した。対照条件下で前処置をせず、引き続いて配列番号1〜7のペプチドを添加する細胞と、PNGase Fによる前処置を伴う細胞からホールセル電流をEh=−100mVで記録した。
ホールセル様式におけるパッチクランプアッセイを用いる脱グリコシル化実験の結果を、配列番号1〜7のペプチドによるナトリウムイオン電流の活性化に対するA549細胞の脱グリコシル化の影響を示す表2に示す。ホールセル電流はEh=−100mVで記録した。バス溶液中の配列番号1〜7のペプチド濃度は240nMであった。
表2の結果は、パッチクランプアッセイの前、PNGase FでのA549細胞の前処置は、配列番号1〜6のペプチドのナトリウム電流を増加させる能力を無効にすることを明確に示した。ペプチドをバス溶液に添加せず、−100mVの保持電位での対照条件では、非処置細胞においてもPNGase Fで前処置した細胞においてもナトリウムイオン電流が25.4pAであった。非処置細胞においては、バス溶液へ配列番号1〜6のペプチドを添加し(最終濃度240nM)、−100mVの保持電位で、感受性ナトリウムイオン電流は1,000pA以上となった。配列番号7のペプチドは活性を示さなかった。
実施例4:ブタへの肺移植実験
脳死ブタを仰向けにし、縦胸骨切開を行った。心膜と両胸膜腔を開いた。下および上大静脈を包囲した。右心室排出管で巾着縫合により流入カテーテルを肺動脈に置いた。下および上大静脈を接続させることにより流入閉塞を、大動脈をクランプすることにより排出閉塞を得た。その後、流入カテーテルを通して、冷等張保護溶液(50ml/ブタのkg体重、カリウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、デキストラン、グルコース、緩衝液イオンを含んでなる)の順行性の流れで肺を保護した。左心耳の切断により排出を生じさせた。その間に肺を50%酸素に曝し、氷スラッシュを両胸膜腔と縦隔に入れた。
外植技術は、まとめると、以下の工程に従って、心臓と食道を採取した。
a)気管の両側の胸腔に渡る軟組織を切開する。
b)両肺間膜の切断(非常に深く、困難な露出)、その後、それぞれ、下部胸部下行大動脈または食道のVCIの切断。
c)残存する縦隔接着の鈍的分離。
d)ホッチキスでの気管閉鎖前のドナー肺の完全拡張。
外植の後、肺をガーゼで包み、低カリウム−デキストラン−細胞外溶液で満たした断熱アイスバッグに入れ、4℃で18〜24時間保存した。温度プローブを容器に沈め、冷蔵庫に入れた。
生体外肺調整のために、EVLP技術を用いた(血管外肺灌流)。EVLP技術では、ドナー肺をポンプ、ベンチレーターおよびフィルターから構成される回路に置いた。EVLP技術では、温度を37℃まで上昇させることができる。EVLP技術では、酸素を肺に送達するためにベンチレーターを用いる。ポンプは、ヒトアルブミンおよび栄養素を含有する細胞外溶液とともに肺を灌流するために用いる。EVLPの間、肺の機能は、鍵となる指標に関して定期的に評価することができる。
実験ブタ肺移植実験については、EVLP回路を2.0リットルのヒトアルブミン溶液でプライムした。この細胞外溶液は最適な膠質浸透圧を有した。回路を脱気した後、肺と接続するまでプライム物質を20℃で循環させた。ヘパリン、セフロキシム、メチルプレドニゾロンを灌流液に添加した。
ブタドナー肺の準備は、左心房を副子固定して開き、閉鎖された灌流回路を維持するために、左心房(LA)カフに組み込まれた圧力監視付きカテーテルを有するシラスティックの漏斗状のチューブに縫い付けることで開始した。確実かつ十分な排水の流出を達成するために、そのチューブを、連続する5−0mモノフィラメント縫合糸を使用し、LAカフに固定し吻合した。同型のカニューレを肺動脈(PA)の挿管のために使用し、必要に応じてPAサイズに合わせるために調整した。500ml緩衝細胞外溶液を用いてバックテーブル逆行流を行った。ドナー肺をEVLP回路にのせる前に、気道を洗浄するために気管を開き、直接気管支の吸出しを行った。気管内チューブ(サイズ8mm I.D.)を気管に導入し、臍帯テープでしっかりと固定した。その後、肺をEVLP回路ユニットに移した。最初に、PAカニューレを脱気させるために、LAカニューレと回路を接続し、逆流をゆっくりと開始した。脱気が完了次第、PAカニューレを回路に接続し、150ml/分の順行性の流れを灌流液を用いて室温で開始した。次の30分で、灌流の温度を段階的に37℃に上昇させた。温度が32〜34℃に到達次第、ドナーブタ肺の機械的通気をベンチレーターにより開始し、灌流液の流速を段階的に上昇させた。
EVLPガスの流れは、肺へ酸素を供給し、ガス変換器膜により二酸化炭素を流入灌流液に提供し(86%N2、6%O2、8%CO2)、流入灌流液pCO2を35〜45mmHgに維持するために開始される(0.5L/分のガス流で開始し、流入灌流液pCO2に基づいて滴定)。肺が十分に拡張されると、標準単一液体噴霧系を用いて、単回投与量のAP301(5ml水中、1mg/kg)を、EVLP回路系により通気され、灌流されたドナーブタ肺に適用した。
EVLP実験の間、灌流を定期的に評価した。以下の機能パラメータは毎時間測定し、記録した。
−肺動脈流(PAF):L/分
−(平均)肺動脈圧(PAP):mmHg
−左心房圧(LAP):mmHg
−肺血管抵抗(PVR=[PAP−LAP]×80/PAF):ダイン/秒/cm−5
−気道の中圧、最高圧およびプラトー圧(mAwP、ピークAwP、プラトーAwP):cm H2
−動的コンプライアンス(mL/cm H2O)
−灌流液ガス分析−流入(PA)および流出(PV)pO2、pCO2およびpH。
結果
本研究は、肺移植をシミュレーションする体外系における肺機能に対する配列番号1のペプチドの影響を評価した。研究の結果によれば、図2Aおよび図2Bに示されるように、吸入適用すると、配列番号1のペプチドで処置された肺において動的肺コンプライアンスや動静脈pO2の差のΔpO2の双方が改善されることが示された。
配列番号7のペプチドを肺適用しても、肺機能に対する影響を改善しなかった。
実施例5:ブタへの肺移植実験
実施例4による配列番号1のペプチドでのドナー肺の前処置の後、肺をレシピエントブタに再植え込みした。移植された肺を再灌流した直後、配列番号1のペプチドを投与した。
第6肋骨間空で左開胸を行い、左肺の肺門の準備をした。左肺動脈も左心房も隠れているので左側の半奇静脈を切開し、切断した。切開後、OP領域への露出を容易にするために結紮した末端を引っ張った。右肺動脈および気管支を囲んだ。血管クランプを用いて左肺切除術を行った。植込みの直前に、メチルプレドニゾロンの単回静脈投与量(500〜1000mg)およびヘパリンの低投与量(100IU/kg、上記参照)を適用した。その後、気管支吻合のための4−0 PDSならびに肺動脈および左心房吻合のための5−0 プロレンを用いてドナー肺を再植え込みした。ブタには、右肺にさらなる葉(静脈葉)が左心房への2つの静脈とともに存在する(静脈葉への1つの個別の静脈、主要の右下葉静脈の幹から発生する1つのさらなる静脈)。ドナーの左心房において、バックテーブル分離の間にこれらの静脈を縫合により閉じ、筋心房カフ/縫合線を実現化した。左心房の左部分を個別にクランプするのは、サテンスキー鉗子のための右平面を探すのが困難なため危険である。左心房のクランプにブタがほとんど耐えられず、よって、クランプは心房吻合完了後直ちに開放し、右天然肺の後毛細管の肺動脈圧を低減させるべきである。この後、気管支吻合を行った。動脈吻合を、ドナーの主肺動脈のレシピエント肺動脈幹へのパッチにより行い、幅広い吻合と右心室への大きな流出領域を確実にした。
血管吻合終了後、標準的な方法において植え込まれた肺を逆行、その後順行で流した。その後、動脈クランプを部分的に10分間開放し、制御された再灌流を提供した。
再灌流まで局所的低体温を継続するよう注意を払った。移植された肺への通気は標準様式により再灌流の間に開始した。ネブライザーによる配列番号1のペプチドの投与(5ml水中、1 mg/kg)は、関連グループのレシピエント動物への通気の開始時に開始した。
再植え込み後、胸部は開いたままにし、移植された肺をプラスティックバッグで覆った。
左ドナー肺を24時間のさらなる期間について評価した。
以下のパラメータで評価した:
酸素化パラメータによる移植片機能の機能評価:動脈血ガス分析および左肺静脈からの選択的血液ガス分析を2時間ごとに24時間行った。呼吸指数を計算した: RI=PaO2/FiO2
肺コンプライアンスを麻酔ベンチレータの圧力および容量データから計算した。
湿/乾重量比の測定による血管外肺水の評価による移植片機能の評価。
血行動態測定(オンライン測定)による移植片機能の機能評価および肺血管抵抗(PVR):肺動脈圧(PAP)を含む血行動態を継続的に測定した。心拍出量(CO)は、スワン−ガンツカテーテルを用いて測定した。肺血管抵抗は以下の式で計算する:PVR(ダイン.秒−1.cm−5)=(PAP−LAP)×80/CO。
結果
本研究は、再植え込み後の肺機能に対する配列番号1のペプチドの影響を評価した。
配列番号1のペプチドでドナー肺を前処置することにより、当初の移植片機能およびガス交換を改善し、肺浮腫の発症を低減し、虚血再灌流障害により誘発される移植された肺の機能不全の割合を低減した。

Claims (9)

  1. 下記式:
    1−GQRETPEGAEAKPWY−X2
    [式中、
    1は、天然または非天然アミノ酸を含んでなる、1〜4個、特には1〜3個のアミノ酸(配列)を含んでなり、かつ、
    2は、天然アミノ酸から選択される1つのアミノ酸を含んでなる。]
    のアミノ酸配列の環状化合物を用いて肺を生体外で処置することを含んでなる、体外でドナー機能を改善する方法。
  2. 式Iの化合物中のX1が、C、KSP、K、オルニチン、4−アミノブタン酸およびβ−アラニンを含んでなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 2が、C、D、GおよびEの群から選択される1つのアミノ酸を含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 環化が、X1における最初のアミノ酸残基とX2における最後のアミノ酸残基との間で生じる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 環化が、アミド結合またはジスルフィド架橋により生じる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 式Iの化合物が、
    −配列番号1:
    シクロ(CGQRETPEGAEAKPWYC)
    [式中、両末端のシステイン残基がジスルフィド架橋を形成する。];
    −配列番号2:
    シクロ(KSPGQRETPEGAEAKPWYE)
    [式中、N末端のリジン残基のε−炭素原子に結合しているアミノ基とC末端のグルタミン酸残基のγ−炭素に結合している側鎖カルボキシル基との間でアミド結合が形成される。];
    −配列番号3:
    シクロ(KGQRETPEGAEAKPWYG)
    [式中、N末端のリジン残基の側鎖のε−炭素原子に結合しているアミノ基とC末端のグリシン残基のカルボキシル基との間でアミド結合が形成される。];
    −配列番号4:
    シクロ(オルニチン−GQRETPEGAEAKPWYG)
    [式中、N末端のオルニチン残基の側鎖のδ−炭素に結合しているアミノ基とC末端のグリシン残基のカルボキシル基との間でアミド結合が形成される。];
    −配列番号5:
    シクロ(4−アミノブタン酸−GQRETPEGAEAKPWYD)
    [式中、N末端の4−アミノブタン酸残基のアミノ基とC末端のアスパラギン酸残基のβ−炭素に結合している側鎖カルボキシル基との間でアミド結合が形成される。];および
    −配列番号6:
    シクロ(β−アラニン−GQRETPEGAEAKPWYE)
    [式中、N末端のβ−アラニン(3−アミノプロパン酸)残基のアミノ基とC末端のグルタミン酸残基のγ−炭素に結合している側鎖カルボキシル基との間でアミド結合が形成される。]
    からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 式Iの環状化合物が、塩の形態である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 式I[式中、X1およびX2は請求項1〜7のいずれか一項において定義された通りである。]の環状化合物がスプレーにより投与される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 式I[式中、X1およびX2は請求項1〜7のいずれか一項において定義された通りである。]の環状化合物がネブライザーの使用により投与される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
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