JP6334274B2 - 懸濁液の移送方法 - Google Patents

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本発明は、懸濁液の移送方法に関する。本発明は、生存細胞等の懸濁成分を含む懸濁液の回収に有用なものである。
例えばCTC(Circulating Tumor Cell、血中循環腫瘍細胞)検査のように、ごく少量の細胞が分析対象となる場面がある。そのために、目的の細胞のみ、あるいは目的の細胞を含む細胞群のみを、効率的に回収する技術が求められる。
特許文献1には、細胞捕獲用のウェルと、該ウェルの底部に接続された狭チャネルと、該チャネルに開放するチャンバーからなる構成が開示されている。この構成では、目的の細胞を捕獲したウェルに対して狭チャネルから流体を噴出させ、目的の細胞を排出して回収することができる。
その他、磁性ビーズを用いた磁気的細胞分離の手法も開発されている(特許文献2,3)。
特許文献4には、エマルジョンアレイの作製方法とエマルジョンのリリース方法について開示されている。この技術では、アレイ状に並べられたW/Oエマルジョンを作製しており、該エマルジョンの水性成分として細胞を含む水溶液が例示されている。また、レーザー照射によってバブルを発生させ、目的のエマルジョンのみを押し出してリリースする方法が開示されている。この技術は、懸濁液における懸濁成分の分離技術に係るものといえる。
特表2003−514236号公報 特開2004−154151号公報 特表2010−536565号公報 特開2008−116254号公報
上記のように、目的の細胞のみを効率的に回収するための技術、さらに、懸濁液における懸濁成分の分離技術が種々開発されているが、さらなる技術開発が求められている。そこで本発明は、細胞懸濁液を含めた種々の懸濁液を効率的に回収できる技術を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するための本発明の1つの様相は、少なくとも、光を照射することによりガスを発生する光応答性ガス発生剤が底面に設置された細孔に懸濁液を入れる第一工程、前記細孔の開口部分を懸濁液の回収容器で覆う第二工程、及び、前記ガス発生剤に光を照射してガスを発生させて、前記懸濁液に前記ガスによる圧力を付与し、前記懸濁液を前記回収容器に移動させる第三工程、を含むことを特徴とする懸濁液の移送方法である。
本発明は懸濁液の移送方法に係るものである。本発明の懸濁液の移送方法は、第一工程、第二工程、及び第三工程の3つの工程を少なくとも含む。第一工程では、「光を照射することによりガスを発生する光応答性ガス発生剤」が底面に設置された細孔に、懸濁液を入れる。第二工程では、前記細孔の開口部分を懸濁液の回収容器で覆う。そして第三工程では、細孔の底面に設置されたガス発生剤に光を照射してガスを発生させて、細孔中の懸濁液にガスによる圧力を付与し、懸濁液を回収容器に移動させる。
本発明の懸濁液の移送方法では、光応答性ガス発生剤から発生させたガスの圧力を利用して細孔中の懸濁液を移送するので、操作が簡便であり、移送を短時間で行える。また、少量の懸濁液であっても確実に移送することができる。さらに、細孔を複数設けた場合には、目的の懸濁液が入った細孔のみを標的として光を照射することにより、目的の懸濁液のみを選択的に回収することができる。
好ましくは、前記ガス発生剤は、アゾ化合物及びアジド化合物からなる群より選択される少なくとも1つである。
好ましくは、前記回収容器には、懸濁液中の目的の懸濁成分との親和性が高い成分が含まれている。
かかる構成により、回収容器に移送された懸濁液から、目的の懸濁成分を容易に回収することができる。
好ましくは、前記懸濁液の懸濁成分は、生存細胞である。
かかる構成により、懸濁液中の生存細胞を容易に回収することができる。
好ましくは、前記第一工程において、前記細孔を複数有するプレートを用い、前記第三工程において、回収すべき懸濁液が入った細孔のガス発生剤のみに光を照射する。
かかる構成により、目的の懸濁液が入った細孔のみを標的として、目的の懸濁液のみを選択的に回収することができる。
好ましくは、前記光応答性ガス発生剤が粘接着性樹脂中に含有されている。
本発明によれば、細胞懸濁液等の懸濁液を効率的に回収することができる。
本発明を実施するための装置の一例を示す斜視図である。 図1の装置の分解斜視図である。 プレート本体の平面図である。 細胞回収プレートの底面図である。 細胞培養プレートにおける細孔部分を拡大して示す断面斜視図である。 細胞回収プレートにおける凹部部分を拡大して示す断面斜視図である。 図1の装置における細孔と凹部を含む部分の縦断面図である。 図1の装置を用いて懸濁液を回収する手順を説明する説明図であり、(a)は懸濁液を入れた状態、(b)は光を照射している状態、(c)は懸濁液の移送が完了した状態を示す。 実施例で行った実験結果を表す顕微鏡写真であり、(a)はガス発生前における細胞培養プレートの細孔の様子、(b)はガス発生後における細胞培養プレートの細孔の様子、(c)はガス発生後における細胞回収プレートの凹部の様子を表す。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。ただし、下記の実施形態は例示であり、本発明は下記の実施形態に何ら限定されない。また、下記の説明において参照する図面は模式的に記載されており、図面に描画された部材等の寸法の比率等は、実際の部材等の寸法の比率等とは異なる場合がある。具体的な部材等の寸法の比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。また、特に断らない限り、下記の説明における上下方向は、図1,2,7の姿勢を基準とする。すなわち、細胞回収プレート3が上側、細胞培養プレート2が下側となる姿勢を基準とする。
本発明の懸濁液の移送方法は、光応答性ガス発生剤から発生させたガスの圧力を利用して、細孔に入れた懸濁液を、該細孔の開口部分を覆う回収容器に移動させるものである。本発明で移送対象となる懸濁液の懸濁成分としては、DNA、タンパク質、細胞、水中懸濁物質、土壌懸濁物質、水中プランクトン等が挙げられる。以下、生存細胞を懸濁成分として含有する懸濁液を移送する実施形態を中心に説明する。
図1,2に示す細胞回収チップ1は、細胞培養プレート2と細胞回収プレート(回収容器)3とで構成されている。
細胞培養プレート2は、プレート本体5とガス発生フィルム6とで構成されている。プレート本体5は、図3に示すように、平面視が長方形である平板状の部材である。プレート本体5は、アクリル樹脂等の樹脂で構成されている。プレート本体5のサイズは、縦20〜30mm程度、横70〜80mm程度、高さ(厚み)1〜3mm程度である。
プレート本体5には、複数の細孔7が設けられている。細孔7は、プレート本体5を上下に貫通する円筒状の孔であり、縦横に規則正しく配置されている。すなわち、プレート本体5を平面視すると、細孔7の開口部8が円形を成し、縦横に規則正しく並んでいる。細孔7の直径は0.5〜10mm程度である。
なお、上記したプレート本体5のサイズや、細孔7のサイズ、数、形、配置については例示であり、特に限定はない。
プレート本体5の底面にはガス発生フィルム6が貼付されている。ガス発生フィルム6は、プレート本体5と平面視のサイズが略同じであるフィルムである。ガス発生フィルム6は、光を照射することによりガスを発生する光応答性ガス発生剤を含んでいる。詳細には、ガス発生フィルム6は、透光性かつガス不透過性のシートの上に、粘着性を有するバインダー樹脂に前記ガス発生剤を含有させた粘着剤を積層してなるものである。そしてガス発生フィルム6は、該粘着剤がプレート本体5の底面に接触するように貼付されている。
光応答性ガス発生剤とバインダー樹脂の具体例については後述する。
ガス発生フィルム6により、プレート本体5の細孔7の下側が塞がれる。これにより、図5に示すように、細孔7が有底の窪み(ウェル)となる。すなわち、細孔7の底面10は、ガス発生フィルム6の一部によって構成されている。
細胞回収プレート3は、細胞培養プレート2の上側に配置されている。図1,2に示すように、細胞回収プレート3は、平面視が長方形である平板状の部材である。細胞回収プレート3のサイズ(縦、横、高さ)は、細胞培養プレート2のサイズと同じである。そのため、平面視において、細胞培養プレート2と細胞回収プレート3の位置はちょうど重なる。細胞回収プレート3は、ジメチルポリシロキサン(PDMS)等のシリコン樹脂で構成されている。
図4に示すように、細胞回収プレート3の底面側には、複数の凹部11が設けられている。凹部11は、図6に示すような円筒状でかつ天面15を有する孔である。細胞回収プレート3を底面側から見ると、凹部11の開口部12が円形を成し、縦横に規則正しく並んでいる。
凹部11の直径は、細孔7の直径とほぼ同じである。凹部11の直径が、細孔7の直径より小さすぎると容量が不足し、大きすぎると表面張力が働きにくいため好ましくない。
凹部11の数と配置は、それぞれ細孔7の数と配置と一致している。そのため、細胞回収プレート3を細胞培養プレート2の上に重ねると、細孔7と凹部11とがちょうど重なる。詳細には、細孔7の開口部8の中心と凹部11の開口部12の中心とが重なり、開口部8と開口部12とが同心円を構成する。これにより、図7に示すように、細孔7の開口部8(図5)を凹部11が上から覆う形となり、細孔7と凹部11とが密閉状態を保ちながら連通する。
凹部11の天面15には、ガス抜き用の微細な貫通孔16が設けられている。
続いて、細胞回収チップ1を用いて細胞懸濁液を移送する方法について、図8を参照しながら説明する。なお図8では、各部材断面のハッチングを省略し、細胞懸濁液20にハッチングを付している。
図8(a)は細胞懸濁液20の移送開始前の状態を表している。すなわち、移送開始前において、細胞懸濁液20が細胞培養プレート2の各細孔7に入っている。そして、細胞回収プレート3が上から重ねられ、細孔7の開口部8を凹部11が覆い、細孔7と凹部11とが連通する。
まず、複数の細孔7のうち、目的の細胞懸濁液20が含まれている細孔7を予め選定する。次に、目的の細孔7のみに光を照射するために、光非透過性のフォトマスク18をガス発生フィルム6の底面側に設置する。フォトマスク18は、回収したい細胞懸濁液20が入った細孔7のみに光が照射される形状、換言すれば、回収対象でない細胞懸濁液20が入った細孔7には光が照射されない形状になるよう作製する。図8に示す例では、中央の細孔7に目的の細胞懸濁液20が入っている。一方、右側と左側の細孔7に入っている細胞懸濁液20は目的のものではない。
次に、細胞培養プレート2の下側から、光を照射する。このとき、フォトマスク18で覆われていない中央の細孔7のみに対して光が照射される(図8(b)の矢印参照)。照射された光は、中央の細孔7の底面10に当たる。底面10はガス発生フィルム6で構成されているので、底面10からガスが発生する。
発生したガスは細孔7内に供給され、細胞懸濁液20に当たる。これにより、細胞懸濁液20にガスによる圧力が付与され、細胞懸濁液20が押し上げられる。すなわち、細胞懸濁液20が凹部11に向かって移動する(図8(b))。
やがて、細胞懸濁液20は凹部11内に完全に移送される(図8(c))。
なお、フォトマスク18で覆われた右側と左側の細孔7については、光がガス発生フィルム6に到達しない。そのため、ガスは発生せず細胞懸濁液20の移動は起こらない。
目的の細胞懸濁液20の移送が完了すると、光照射を停止し、ガスの供給を停止する。そして、細胞回収プレート3を取り外す。これにより、目的の細胞懸濁液20を細胞回収プレート3に回収することができる。なお、ガス抜き用の貫通孔16は微細であるので、細胞懸濁液20が貫通孔16から漏れ出ることは基本的にないが、必要に応じて、細胞回収プレート3を取り外す前に貫通孔16をテープ等で塞いでもよい。
なお、細胞懸濁液20の懸濁成分たる生存細胞が接着性細胞の場合には、図8(a)の状態において、細胞が底面10に接着している。このとき、発生したガスの気泡が細胞に接触することにより、細胞剥離が同時に起こる。すなわち本実施形態では、細胞剥離と細胞懸濁液の移送の両方を同時に行うことができる。このようなガスを利用した細胞剥離では、細胞表面に与える負担が小さい。そのため、細胞表面の受容体等を破壊するおそれがなく、無傷により近い細胞を回収することができる。また、トリプシン処理等と比べて剥離条件が穏やかであるので、細胞間結合がある程度保持され、細胞をコロニーの状態で回収したい場合にも有用である。
細胞回収プレート3を細胞培養可能な材料で作製することにより、細胞懸濁液を回収した細胞回収プレート3を用いて、引き続き細胞培養を行うことができる。
凹部11を構成する材料に、懸濁成分たる細胞との親和性が高い成分を含ませることによって、細胞の回収や更なる選別を容易に行うことができる。
光を照射する際に用いる光源としては、例えば、発光ダイオード(LED)を用いることができる。その他の光源としては、レーザー、エレクトロルミネッセンス素子(EL素子)、プラズマ発光素子、外部電極形蛍光ランプ(EEFL)、マイクロハロゲンランプ、光ファイバ、並びに光セレクタの組み合わせにより取り出すことができる光源、などが挙げられる。
上記した実施形態では、ガス発生フィルム6によって細孔7の底面を構成しているが、他の実施形態も可能である。例えば、光応答性ガス発生剤を含有させた樹脂成型物をもって細孔7の底面を構成してもよい。
上記した実施形態では細胞懸濁液を移送する例を示したが、他の懸濁液についても同様にして移送することができる。
続いて、本発明で用いられる光応答性ガス発生剤について説明する。該光応答性ガス発生剤を構成する化合物としては、アゾ化合物、アジド化合物、ポリオキシアルキレン化合物等が挙げられる。このうちアゾ化合物又はアジド化合物が、ガス発生効率が高いため好適に用いられる。
該アゾ化合物としては、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、等が挙げられる。また該アジド化合物としては、3−アジドメチル−3−メチルオキセタン、グリシジルアジドポリマー、等が挙げられる。これらのアゾ化合物やアジド化合物については、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ガス発生剤を含有させるバインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また該バインダー樹脂自体が、光の照射によりガスを発生する性質を有していてもよい。該バインダー樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
またバインダー樹脂として、粘接着剤樹脂を用いることができる。該粘接着剤樹脂は、光の照射により粘着性が低下しない性質を有することが好ましい。この場合には、ガス発生剤に対して光照射が開始された後でも、高い粘接着性を維持可能である。また、粘接着剤樹脂は、例えば、光照射により架橋しない性質を有することが好ましい。上記粘接着剤樹脂としては、例えば、ゴム系粘接着剤樹脂、(メタ)アクリル系粘接着剤樹脂、シリコーン系粘接着剤樹脂、ウレタン系粘接着剤樹脂、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体系粘接着剤樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体粘接着剤樹脂、エポキシ系粘接着剤樹脂及びイソシアネート系粘接着剤樹脂、等が挙げられる。
上記ガス発生剤には、光増感剤を共存させてもよい。該光増感剤としては、チオキサントン、ベンゾフェノン、アセトフェノン類及びポルフィリン等が挙げられる。
さらに上記ガス発生剤には、必要に応じて種々の添加剤を共存させてもよい。該添加剤としては、カップリング剤、可塑剤、界面活性剤、粘着付与剤、架橋剤、安定剤、等が挙げられる。他の添加剤としては、多孔質体、フィラー、金属箔、マイクロカプセル等の粒子が挙げられる。ガス発生剤を含むバインダー樹脂にこれらの粒子が分散されていると、ガスの拡散がより一層早くなる。
以下、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
上記した構成を有する細胞回収チップ1を用いて、図8に示す手順で細胞懸濁液の回収を行った。
細胞培養プレート2として、アクリルプレート(縦25mm、横76mm、高さ2mm)を用いた。細孔7の直径を1mmとした。細孔7の数は85個(5行×17列)とした。
ガス発生フィルム6として、グリシジルアジドポリマーをアクリル樹脂に配合したものを用いた。
細胞回収プレート3として、シリコン樹脂(ジメチルポリシロキサン、PDMS)製のプレート(縦25mm、横76mm、高さ2mm)を用いた。凹部11の直径は1mm、深さは2mmとした。シリンジ針にて凹部11の天面15に貫通孔16を設けた。
光源として、LED(ナイトライド社製、5RFS)を用いた。
細胞培養プレート2の各細孔7に細胞懸濁液20(細胞濃度:50万個/mL)を2μL入れた。細胞培養プレート2の上に細胞回収プレート3を設置した。このとき、平面視において細孔7と凹部11との位置が一致した。
フォトマスクにて所望の細孔7のみに光が照射されるよう調整し、細胞培養プレート2の下から光を照射した。照射条件は、14.5×10-4mW/m2で10秒とした。これによりガス発生フィルム6からガスが発生し、所望の細孔7のみにガスが供給された。
光照射後、細胞回収プレート3を取り外し、細胞の回収状況を顕微鏡で観察した。図9(a)は光照射前における細孔7の顕微鏡写真、図9(b)は光照射後における細孔7の顕微鏡写真、図9(c)は光照射後における細胞回収プレート3の凹部11の顕微鏡写真である。すなわち、目的の細胞懸濁液20が凹部11に回収されていた。
また、回収された細胞は破壊された様子もなく、本方法は細胞へのダメージが少ないことも分かった。
3 細胞回収プレート(回収容器)
6 ガス発生フィルム
7 細孔
8 開口部
10 底面
20 細胞懸濁液(懸濁液)

Claims (6)

  1. 少なくとも、
    光を照射することによりガスを発生する光応答性ガス発生剤が底面に設置された細孔に懸濁液を入れる第一工程、
    前記細孔の開口部分を懸濁液の回収容器で覆う第二工程、及び、
    前記ガス発生剤に光を照射してガスを発生させて、前記懸濁液に前記ガスによる圧力を付与し、前記懸濁液を前記回収容器に移動させる第三工程、
    を含むことを特徴とする懸濁液の移送方法。
  2. 前記ガス発生剤は、アゾ化合物及びアジド化合物からなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の懸濁液の移送方法。
  3. 前記回収容器には、懸濁液中の目的の懸濁成分との親和性が高い成分が含まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の懸濁液の移送方法。
  4. 前記懸濁液の懸濁成分は、生存細胞であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の懸濁液の移送方法。
  5. 前記第一工程において、前記細孔を複数有するプレートを用い、
    前記第三工程において、回収すべき懸濁液が入った細孔のガス発生剤のみに光を照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の懸濁液の移送方法。
  6. 前記光応答性ガス発生剤が粘接着性樹脂中に含有されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の懸濁液の移送方法。
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