JP6334271B2 - 余寿命算出方法、劣化診断方法、劣化診断装置、及びプログラム - Google Patents
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Description
電力設備の導体を支持したり、部材を電気的に遮断するバリヤなどとして絶縁材料が用いられる。絶縁材料の絶縁特性は経年劣化、あるいは設置環境に浮遊する塵埃やガスの付着などで低下する。絶縁特性が低下すると放電やトラッキングを生じて設備停止に至ることがあるため、絶縁材料の余寿命は電力設備の劣化を診断するためのバロメータになる。
図1は、受変電設備に使用される真空遮断器のモデル図である。真空遮断器の真空バルブの収納に使用される絶縁材料の1つに、例えば、絶縁バリヤがある。絶縁バリヤは単体での交換が困難であり、絶縁バリヤの絶縁性能が低下すると真空遮断器全体を交換する必要がある。従って、この絶縁バリヤの特性を評価し余寿命を算出することにより、設備の余寿命の目安とすることができる。
入力部2は、例えば、キーボードやボタン、タッチパネルに配されたタッチセンサであり、ユーザが情報を入力するためのユーザインタフェースである。なお、入力部2は、劣化診断装置1と接続される他の装置から情報の入力を受けてもよい。
記憶部3は、絶縁抵抗の寿命しきい値など各種情報を記憶する。
絶縁抵抗推定部41は、絶縁抵抗の推定に用いられる各評価項目の測定値を入力部2から受信し、受信した測定値から診断時の推定絶縁抵抗値R1を算出する。絶縁抵抗の推定に用いられる評価項目は、絶縁材料の色調、光沢度、表面粗さ、ぬれ性、汚損度など絶縁特性の変化と相関のある材料特性や、イオン含有量など絶縁特性の変化と相関のある環境因子のうち1以上である。各評価項目は、絶縁材料の種類によって異なりうる。
算出部42は、絶縁材料が新品であった時の絶縁抵抗の初期値R0と、経過時間T0とを入力部2から受信する。算出部42は、初期値R0及び経過時間T0と、絶縁抵抗推定部41が算出した推定絶縁抵抗値R1とに基づいて定められる直線L0の傾きa1を算出する。
診断部43は、劣化度合いを判定可能な情報を入力部2から受信する。診断部43は、受信した情報から判定された劣化度合いに応じた係数を傾きa1に乗算し、傾きa2を算出する。係数は1以上の値であり、劣化度合いが大きいほど大きな値である。診断部43は、診断時の推定絶縁抵抗値R1を通る傾きa2の直線L2(係数が1の場合、直線L2=直線L1)が寿命しきい値と交わるまでの診断時からの期間を余寿命として算出する。このように、診断部43は、直線L0の診断時以降の傾きを絶縁材料の劣化度合いに応じて変更する。
入力部2は、絶縁材料の絶縁抵抗を推定するために用いられる各評価項目の測定値と、絶縁抵抗の初期値R0と、初期値R0が得られてから診断時までの経過時間T0と、劣化度合いを判定可能な情報との入力を受ける(ステップS105)。
また、上記において、絶縁抵抗推定部41が推定絶縁抵抗値R1を算出しているが、他の装置において推定した推定絶縁抵抗値R1の入力を入力部2が受けてもよい。
また、上記において、入力部2は、劣化度合いを判定可能な情報の入力を受けているが、劣化度合いを判定可能な情報から判定された劣化度合いの入力を受けてもよい。劣化度合いを判定可能な情報は、絶縁材料の絶縁抵抗を推定するために用いられる評価項目のうち一部の評価項目の測定値の情報であってもよい。
また、上記において、入力部2は、経過時間T0の入力を受けているが、経過時間T0を算出可能な情報の入力を受けてもよい。例えば、入力部2は、絶縁抵抗の初期値R0が得られたときの日時と、各評価項目の測定日時(診断時の日時)の情報の入力を受けてもよい。算出部42は、これらの日時の差分から経過時間T0を算出する。
直線の傾きを材料の劣化度によって変えるためには、例えば安全領域、注意領域、危険領域または劣化度小、劣化度中、劣化度大などの段階に分類にするのが望ましい。そこで、本実施形態では、各段階のそれぞれに応じた係数を用いる。
本実施形態では、絶縁抵抗に関連する評価項目についての絶縁材料や環境因子の測定結果から劣化度合いを判定する。
本実施形態では、高湿度における絶縁抵抗と低湿度における絶縁抵抗の桁数を劣化度として用いて係数を決定する。一般に絶縁材料の絶縁抵抗は、測定環境の中でも特に湿度の影響を大きく受ける。この湿度の影響による絶縁材料の劣化度合いの差も顕著である。
なお、時間経過に伴う絶縁材料の絶縁抵抗の変化を直線(線形)で表すことができれば、時間の座標軸が等間隔の目盛りを用いた線形座標軸、絶縁抵抗の座標軸が対数の目盛りを用いた対数座標軸でなくてもよく、任意の目盛りの座標軸を用いることができる。
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、絶縁抵抗推定部及び診断部を持つことにより、使用中の絶縁材料の劣化度合いを診断することができる。
Claims (10)
- 時間と絶縁材料の絶縁抵抗とを座標軸とする平面において前記絶縁材料の絶縁抵抗の初期値から前記絶縁材料の診断時の推定絶縁抵抗値までを結んだ第1の直線の傾きを算出する算出過程と、
前記診断時の前記推定絶縁抵抗値を通り、前記第1の直線の傾きを前記絶縁材料の劣化度合いに応じて変更した傾きの第2の直線が絶縁抵抗のしきい値に達するまでの前記診断時からの期間により余寿命を算出する診断過程と、
を有する余寿命算出方法。 - 前記診断過程においては、前記絶縁材料の絶縁特性の変化と相関がある評価項目の前記診断時における測定値に基づいて劣化度合いを複数の段階のいずれかに分類し、分類された前記段階に対応した係数と前記第1の直線の傾きとの積を前記第2の直線の傾きとする請求項1に記載の余寿命算出方法。
- 前記絶縁材料の劣化度合いは、前記診断時における前記絶縁材料の色調、光沢度、表面粗さ、ぬれ性、汚損度、及びイオン含有量のうち1以上の測定値に基づいて判定される請求項1または請求項2に記載の余寿命算出方法。
- 前記診断過程においては、前記診断時の前記絶縁材料の低湿度における推定絶縁抵抗値の桁数及び高湿度における推定絶縁抵抗値の桁数の比により求められる係数と前記第1の直線の傾きとの積を前記第2の直線の傾きとする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の余寿命算出方法。
- 前記平面は、時間経過に伴う前記絶縁材料の絶縁抵抗の変化を直線で表す目盛りの座標軸を用いる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の余寿命算出方法。
- 絶縁材料の絶縁特性の変化と相関がある評価項目の測定結果及び高湿度の環境因子に基づいて算出される推定絶縁抵抗値の桁数と、前記測定結果及び低湿度の環境因子に基づいて算出される推定絶縁抵抗値の桁数との比により前記絶縁材料の劣化度合いを判断する劣化診断方法。
- 時間と絶縁材料の絶縁抵抗とを座標軸とする平面において前記絶縁材料の絶縁抵抗の初期値から前記絶縁材料の診断時の推定絶縁抵抗値までを結んだ第1の直線の傾きを算出する算出部と、
前記診断時の前記推定絶縁抵抗値を通り、前記第1の直線の傾きを前記絶縁材料の劣化度合いに応じて変更した傾きの第2の直線が絶縁抵抗のしきい値に達するまでの前記診断時からの期間により余寿命を算出する診断部と、
を備える劣化診断装置。 - 絶縁材料の絶縁特性の変化と相関がある評価項目の測定結果及び高湿度の環境因子に基づいて高湿度における推定絶縁抵抗値を算出する処理と、前記測定結果及び低湿度の環境因子に基づいて低湿度における推定絶縁抵抗値を算出する処理とを実行する絶縁抵抗推定部と、
前記高湿度における推定絶縁抵抗値の桁数と前記低湿度における推定絶縁抵抗値の桁数との比により前記絶縁材料の劣化度合いを判断する診断部と、
を備える劣化診断装置。 - コンピュータを、
時間と絶縁材料の絶縁抵抗とを座標軸とする平面において前記絶縁材料の絶縁抵抗の初期値から前記絶縁材料の診断時の推定絶縁抵抗値までを結んだ第1の直線の傾きを算出する算出手段と、
前記診断時の前記推定絶縁抵抗値を通り、前記第1の直線の傾きを前記絶縁材料の劣化度合いに応じて変更した傾きの第2の直線が絶縁抵抗のしきい値に達するまでの前記診断時からの期間により余寿命を算出する診断手段と、
を具備する劣化診断装置として機能させるためのプログラム。 - コンピュータを、
絶縁材料の絶縁特性の変化と相関がある評価項目の測定結果及び高湿度の環境因子に基づいて高湿度における推定絶縁抵抗値を算出する処理と、前記測定結果及び低湿度の環境因子に基づいて低湿度における推定絶縁抵抗値を算出する処理とを実行する絶縁抵抗推定手段と、
前記高湿度における推定絶縁抵抗値の桁数と前記低湿度における推定絶縁抵抗値の桁数との比により前記絶縁材料の劣化度合いを判断する診断手段と、
を具備する劣化診断装置として機能されるためのプログラム。
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