JP6334082B2 - ホースの製造方法 - Google Patents

ホースの製造方法

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本発明は、ホースの製造方法およびホースに関する。
冷媒輸送用等のホースは、輸送する流体に対する耐薬品性などの化学的安定性だけでなく、流体輸送時の圧力に耐え得る耐圧性および耐久性等の強度が必要とさる。そして、ホースの強度を向上させるためにホース構造内において、例えば、樹脂層やゴム層に加えて有機繊維等からなる補強糸が巻きつけられることにより形成される複数の補強層が配置されるのが一般的である。しかし、補強糸を巻きつけ複数の補強層としたホースであっても、補強層のみでは、ホース製造工程の高圧下での加硫時においてその圧力により補強糸が乱れ不均衡な糸隙間を生じるおそれがあり、さらに補強糸の糸密度を大きくした補強層では、ホース使用時においてそれぞれの補強層間で層間剥離が発生するおそれがあった。この場合、補強層の糸密度を高くできず、十分な強度が得られないことがある。そこで、複数の補強層を配置するホースでは、各補強層の間に中間ゴム層を配置することにより、中間ゴム層の接着力で各補強層の層間や補強糸を安定化し、ホースの強度をさらに向上させている(例えば、引用文献1参照)。
特開平9−229241号公報
しかし、上記の複数の補強層を備え、各補強層の間に中間ゴム層が配置されたホースでは、中間ゴム層の接着力で補強糸を安定化させ強固な構造にすることができるものの、製造工程として中間ゴム層の形成工程が増え、材料コストや製造コストも増大していた。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、製造工数およびコストを低減しつつ、強度を向上させたホースを製造できるホースの製造方法、ならびに、製造工数およびコストを低減しつつ、強度を向上させたホースを提供することを目的とする。
前記課題を達成するための本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明のホースの製造方法は、少なくとも内側ゴム層と外側保護層とを有し、内側ゴム層および外側保護層の間に内側補強層と外側補強層とを備えるホースの製造方法において、前記内側ゴム層の径方向断面視において、外周縁が、複数の尖頂と、隣り合う該尖頂を連結する径方向内側に窪む凹線とからなる凹凸形状を呈する前記内側ゴム層を形成させる、内側ゴム層形成工程と、該内側ゴム層形成工程の後に、前記内側ゴム層の外周上に補強糸をスパイラル状に直接巻きつけ、前記補強糸が前記内側ゴム層の尖頂からホース中心に向かって食い込み、かつ、沈み込むことにより、前記外側補強層と前記内側補強層との間に前記尖頂付近のゴム介在させて、前記外側補強層と前記内側補強層の層間の接着性を向上させる、内側補強層形成工程と、該内側補強層形成工程の後に、前記内側補強層の外周上に補強糸を、前記内側補強層の前記補強糸と相互に交差するようにスパイラル状に直接巻きつけ前記外側補強層を形成させる、外側補強層形成工程とを含み、前記各凹線における前記ホースの中心からの距離が最も短くなる点を底点とし、前記ホースの中心から前記尖頂まで、前記ホースの中心から該底点まで、および前記ホースの中心から前記内側ゴム層の内周縁までのそれぞれの距離をDp、DbおよびDiとするとき、該Dp、Db、Diが、
0.2<(Db−Di)/(Dp−Di)≦0.5
の関係を満たし、前記尖頂の数が8〜12である、ことを特徴とする。
本発明のホースの製造方法によれば、製造工数およびコストを低減しつつ、強度を向上させたホースを製造できる。なお、本発明において「尖頂」とは、内側ゴム層の径方向断面視において、先端が尖った形状となっている頂点を指す。
ここで、本発明のホースの製造方法では、前記内側ゴム層形成工程が、押出成形により前記内側ゴム層を形成させる工程であることが好ましい。これによれば、内側ゴム層の外周縁に凹凸形状が効率的に形成され、製造工数およびコストをさらに低減することができる。
また、本発明のホースの製造方法では、ホースの性能およびコストの両立の観点から、前記内側補強層および/または前記外側補強層の前記補強糸が、ポリエステル系繊維糸またはアラミド系繊維糸とすることが好ましい。
さらに、本発明のホースの製造方法では、前記凹線は円弧状であることが好ましい。また、本発明のホースの製造方法では、前記内側補強層および前記外側補強層の糸密度は、75%〜85%であることが好ましい。
また、本発明のホースの製造方法では、前記ホースが冷媒輸送用ホースであることが好ましい。本発明のホースの製造方法で得られるホースは、各補強層の補強糸による糸密度を高くすることができるので、冷媒輸送用ホースに特に好適に適用できるためである。
本発明によれば、製造工数およびコストを低減しつつ、強度を向上させたホースを製造できるホースの製造方法、ならびに、製造工数およびコストを低減しつつ、強度を向上させたホースを提供することができる。
本発明のホースの一実施形態の構成を示す一部切欠図である。 本発明のホースの製造方法の一実施形態における、内側ゴム層形成工程により形成された内側ゴム層の一例を示す径方向断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に例示説明する。図1は、本発明のホースの一例について、ホース径方向から観察したときのホースの構造を示す一部切欠図である。
図1に示すホース10は、冷媒輸送用ホースであり、自動車のカークーラーや室内用エアコン等のフロンガスを輸送する配管ホースとして使用され、ホース10は、ホース内側から内側ゴム層2、内側補強層3、外側補強層4および樹脂またはゴムからなる外側保護層5が積層されて構成される。また、ホース10は、必要に応じてホース10の最内層側に内面樹脂層1を設けることができる。
そして、このホース10の製造方法では、内側ゴム層2の外周縁22に凹凸形状を形成させる、内側ゴム層形成工程と、内側ゴム層形成工程の後に、内側ゴム層2の外周上に補強糸31をスパイラル状に直接巻きつけ内側補強層3を形成させる、内側補強層形成工程と、内側補強層形成工程の後に、内側補強層3の外周上に補強糸41を、内側補強層3の補強糸31と相互に交差するようにスパイラル状に直接巻きつけ外側補強層4を形成させる、外側補強層形成工程とを含む。また、内側ゴム層形成工程で形成される内側ゴム層2の外周縁22の凹凸形状は、図2に示す内側ゴム層2の径方向断面視において、複数の尖頂21と、隣り合う該尖頂21を連結する径方向内側に窪む凹線23とからなる。さらに、内側ゴム層形成工程で形成される内側ゴム層2の外周縁22の凹凸形状は、各凹線23におけるホース10の中心Cからの距離が最も短くなる点を底点24とし、ホース10の中心Cから尖頂21まで、ホース10の中心Cから底点24まで、およびホース10の中心Cから内側ゴム層2の内周縁25までのそれぞれの距離をDp、DbおよびDiとするとき、Dp、Db、Diが、
0.2<(Db−Di)/(Dp−Di)<0.8
の関係を満たす。
したがって、このホース10の製造方法では、内側ゴム層形成工程で形成される内側ゴム層2の尖った尖頂21が、内側補強層形成工程で内側ゴム層2の外周上に直接巻きつける補強糸31が内側ゴム層2の尖頂21からホース10の中心Cに向かって食い込み、かつ、十分に沈み込むことになり、外側補強層形成工程で内側補強層3と外側補強層4との間に尖頂21付近のゴムが多く介在することとなり、内側補強層3と外側補強層4との層間の接着性が向上し、各補強層3、4の糸密度を高めることができる。その結果、内側補強層3と外側補強層4との層間を接着させるための中間ゴム層等の追加の層が不要になるので製造工数およびコストを低減しつつ、強度を向上させたホース10を得ることができる。
なお、内側ゴム層2の尖頂21が丸みを帯びた形状であると、内側補強層形成工程で内側ゴム層2の外周上に直接巻きつける補強糸31が内側ゴム層2の尖頂21からホース10の中心Cに向かって沈み込みにくくなる。また、0.8≦(Db−Di)/(Dp−Di)になると、内側補強層形成工程で内側ゴム層2の外周上に直接巻きつける補強糸31が内側ゴム層2の尖頂21から中心Cに向かって沈み込む量が少なくなり、各補強層3、4間に介在する内側ゴム層2のゴムが減少する。また、(Db−Di)/(Dp−Di)≦0.2になると、製造が難しくなり、製造されたホースに不良が発生する可能性がある。
なお、ホース10の中心Cから内側ゴム層2の尖頂21までの距離Dpは、複数ある尖頂21間で異なる場合には、中心Cから距離が最も長い尖頂21までの距離を指す。また、ホース10の中心Cから内側ゴム層2の底点24までの距離Dbは、複数ある底点24間で異なる場合には、中心Cから距離が最も短い底点24までの距離を指す。
なお、前述のとおり、ホース10の内側ゴム層2の「尖頂」とは、内側ゴム層2の径方向断面視において、先端が尖った形状となっている頂点を指すが、とても小さい丸み、例えば、金型制作上の限界、または押出成形直後の溶融状態の内側ゴム層のゴムが有する表面張力に起因する丸みなどの曲率半径は許容され、尖頂21とみなすものとする。
また、内側ゴム層2の径方向断面視において、内側ゴム層2の各尖頂21間を連結する径方向内側に窪む凹線23は、尖頂21より内側ゴム層2の内周側に窪む形状であればよく、凹線23は曲線状、直線状またはその組み合わせとすることができ、特には円弧状であることが好ましい。
さらに、内側ゴム層2の径方向視(側面視)において、内側ゴム層2の外周縁22の凹凸形状は、内側ゴム層2の軸方向Aに、筋状に直線的に延びている。
なお、内側ゴム層2の径方向断面視において、内側ゴム層2の内周縁25の形状は、通常は円形である。
ここで、このホース10の製造方法におけるホース最内層である内面樹脂層1を形成させる工程、内側ゴム層形成工程および外側保護層形成工程は、押出成形により層形成されることが好ましい。特に、内側ゴム層形成工程において押出成形により内側ゴム層2が形成されることにより、内側ゴム層2の外周縁22に凹凸形状が効率的に形成され、製造工数およびコストをさらに低減することができる。
なお、限定されるものではないが、ホース10の製造は全体として次のように行うことができる。マンドレル上に内面樹脂層1が所定の厚さおよび形状になるように押出成形された後に、内側ゴム層形成工程である内側ゴム層2が所定の厚さおよび外周縁22に凹凸形状が形成されるように押出成形される。続いて、スパイラル編み機を用いて補強糸31、41を上記内側ゴム層2の外周上に順次巻き付けることによって内側補強層形成工程および外側補強層形成工程が行われる。次いで、外側保護層5を所定の厚さおよび形状になるように外側補強層4の外周上に押出成形し、その後適当な条件にて加硫し、マンドレルを抜き出すことにより、ホース10を得る。なお、内面樹脂層1もしくは外側保護層5の内周にまたは外周上にその他の層を押出成形により、あるいはその他の方法によりさらに形成させることもできる。
ホース10の内面樹脂層1は、限定されるものではないが、本実施形態のような冷媒輸送用ホース10では、耐冷媒透過性を有する樹脂である、ポリアミド、ポリエステルもしくはポリオレフィン等またはそれら樹脂を複合樹脂として用いて形成させることができる。さらに、冷媒に対する耐薬品性向上のために、内面樹脂層1は、フッ素樹脂と上記樹脂とを積層し形成させることもできる。
ホース10の内側ゴム層2は、限定されるものではないが、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムおよびクロロスルホン化ポリエチレンゴム等を用いることができる。
内側ゴム層2の底点24での厚さ(Db−Di)は、ホース10の柔軟性、耐久性、水分透過性およびコストの観点から、0.5mm〜2.5mmとするのが好ましく、さらに上記ホース10の性能等の並立の観点から0.8mm〜2.0mmとするのがさらに好ましい。
ホース10の内側ゴム層2の尖頂21の数は5〜14であることが好ましい。尖頂21の数を5〜14にすることにより、内側補強層3と外側補強層4との間に介在する内側ゴム層2のゴムによる各補強層3、4の接着点の数を確保しつつ、内側ゴム層2の外周縁22の各尖頂21間の距離を適切に保つことができ、ホース10の強度を十分に向上させることができる。なお、内側ゴム層2の尖頂21の数が5未満になると、各補強層3、4の層間に介在する内側ゴム層2のゴムによる各補強層3、4の接着点の数が少なくなり、各補強層3、4の層間の接着性が低下する恐れがある。また、内側ゴム層2の尖頂21の数が14超になると、内側ゴム層2の外周縁22の各尖頂21間の距離が短くなり、内側補強層形成工程において内側ゴム層2に巻き付けた補強糸31が内側ゴム層2の尖頂21からホース10の中心Cに向かって沈み込みにくくなる傾向が有り、各補強層3、4の層間に介在する内側ゴム層2のゴムが減少し、各補強層3、4の層間の接着性が低下する恐れがある。
また、尖頂21の数を5〜14にすることにより、内側ゴム層2を成形する金型中の、内側ゴム層2の尖頂21に対応する部分をより鋭角に製作することができ、押出成形により内側ゴム層2の尖頂21を尖った形状にすることができる。
なお、同様の観点から、ホース10の内側ゴム層2の尖頂21の数は8〜12であることがより好ましい。
内側補強層3および外側補強層4の補強糸31、41は、限定されるものではないが、ポリエステル系繊維糸(PET、PENなど)、ナイロン(脂肪族ポリアミド)系繊維糸、アラミド(芳香族ポリアミド)系繊維糸、ビニロン系繊維糸、レーヨン系繊維糸、ポリケトン系繊維糸、炭素繊維糸、ガラス繊維糸またはこれらの複合材料が用いられる。性能およびコストの両立の観点からは、ポリエステル系繊維糸またはアラミド系繊維糸であることが好ましく、特に、PET系繊維糸、PEN系繊維糸またはアラミド系繊維糸であることがさらに好ましい。なお、内側補強層3および外側補強層4の補強糸31、41は、同一であっても、異なっていてもよい。
また、内側補強層3および外側補強層4の補強糸31、41の、ホース中心軸A(内側ゴム層2の軸方向A)に対する巻き角度θ、θは、それぞれ50度〜60度であることが好ましい。巻き角度θ、θが50度未満になると、ホース加圧時にホース長が短くなり易く、また内径が大きくなり耐久性が低下する恐れがある。また、巻き角度θ、θが60度超になると、ホース加圧時にホース長が長くなり、またホース製造が困難になる。
さらに、同様の観点からは、静止角度付近の52.5度〜57.5度であることがより好ましい。なお、ホース10の歪をなくす観点からは、補強糸31、41の巻き角度θ、θが同じ角度であることが好ましい。
さらに、内側補強層3および外側補強層4の補強糸31、41は、それぞれスパイラル状に巻き、また、相互に交差するように巻くことが必要である。補強糸31、41を相互に交差するようにスパイラル状に巻くことにより、ホース10の歪みを防止しつつホース10の強度が向上するからである。
また、補強糸31、41により形成される内側補強層3および外側補強層4の糸密度は、耐圧性や強度の観点から50%〜95%が好ましく、同様の観点から70%〜85%がさらに好ましく、特に75%〜85%が好ましい。なお、ホース10の歪をなくす観点からは、各補強層3、4の糸密度は同程度であることが好ましい。なお、「糸密度」とは、ホース径方向断面において、補強糸が最も密になる径における円周中に占める補強糸の百分率を指す。糸密度100%のときに補強糸が隙間なく密着状態となり、円周の全周を補強糸が占める状態となる。
ホース10の外側保護層5は、限定されるものではないが、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム等を用いることができる。
また、外側保護層5の厚さは、ホース10の耐外傷性、外観、生産性およびコストの観点から、0.5mm〜2.0mmとするのが好ましく、上記ホース10の性能等の並立の観点から、0.7mm〜1.5mmとするのがさらに好ましい。
内面樹脂層1、内側ゴム層2および外側保護層5には、通常用いられる添加剤を、例えば滑剤、充填剤、加工助剤または老化防止剤等の配合処方を、また内側ゴム層2にはさらに加硫剤または加硫促進剤等の配合処方を適用できる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明のホースの製造方法およびホースは、上記一例に限定されることは無く、本発明のホースの製造方法およびホースには、適宜変更を加えることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではない。
(実施例1〜4、参考例5)
表1に示す諸元で、図1および図2に示すような構成を有するホースを試作し、下記の方法で性能を評価した。結果を表1に示す。なお、試作したホースは、下記の方法に従い製造した。
マンドレル上に、ポリアミド樹脂からなる内面樹脂層、ブチルゴムからなり所定の尖頂数・形状を有する内側ゴム層をホース内層から外層へ順次押出成形により積層した。続いて、スパイラル編み機を用いて、内側補強層および外側補強層を形成させるためにPET系繊維糸の補強糸を内側ゴム層の外周上に順次巻き付けた。次いで、エチレンプロピレンジエンゴムからなる外側保護層を外側補強層の外周上に押出成形により積層し、その後、通常の条件で加硫処理を行った。そして、マンドレルを抜き出すことにより、ホースを得た。
(比較例1)
内側ゴム層の外周縁に尖頂を設けず円形とし、内側補強層糸密度を表1に示すように変化させた以外は、実施例1と同様の方法を用いてホースを試作し、下記の方法で性能を評価した。結果を表1に示す。
〈補強層間接着性〉
補強層間のはく離強さをJIS K6330−6 タイプ8の方法に従い測定した。具体的には、ホースを軸方向に対して直角に切断して、長さ25mmのリング状試験片を採取した。続いて、試験片の一部分に切り込みをいれて、試験片に円筒をはめ込んだ後に試験機に装着した。そして、外側補強層をはく離速度25mm/minで行い、補強層間のはく離強さを測定した。比較例1のホースについてのはく離強さを100として、指数評価した結果を表1に示す。数値が大きいほど、そのホースの補強層間の接着性が高いことを示す。
Figure 0006334082
*1 内側ゴム層の外周縁に尖頂が無いことを指す。
表1より、実施例1〜4、参考例5のホースでは、比較例1のホースと比較すると、内側ゴム層の外周縁に尖頂を設け、内側ゴム層を所定の寸法にすることにより、補強層間の接着性が向上していることがわかる。したがって、実施例1〜4、参考例5では、補強層間の接着性が向上しているので、補強層の糸密度を高めることができ、その結果、製造工数およびコストを低減しつつ、ホースの強度を向上することができる。
本発明によれば、製造工数およびコストを低減しつつ、強度を向上させたホースを製造できるホースの製造方法、ならびに、製造工数およびコストを低減しつつ、強度を向上させたホースを提供することができる。
1 内面樹脂層
2 内側ゴム層
3 内側補強層
4 外側補強層
5 外側保護層
10 ホース
21 尖頂
22 外周縁
23 凹線
24 凹線の底点
25 内周縁
31、41 補強糸
A 内側ゴム層の軸方向(ホース軸方向)
C ホースの中心
Db ホースの中心から底点までの距離
Dp ホースの中心から尖頂までの距離
Di ホースの中心から内側ゴム層の内周縁までの距離
θ、θ ホース軸方向に対する補強糸の巻き角度

Claims (6)

  1. 少なくとも内側ゴム層と外側保護層とを有し、内側ゴム層および外側保護層の間に内側補強層と外側補強層とを備えるホースの製造方法において、
    前記内側ゴム層の径方向断面視において、外周縁が、複数の尖頂と、隣り合う該尖頂を連結する径方向内側に窪む凹線とからなる凹凸形状を呈する前記内側ゴム層を形成させる、内側ゴム層形成工程と、
    該内側ゴム層形成工程の後に、前記内側ゴム層の外周上に補強糸をスパイラル状に直接巻きつけ、前記補強糸が前記内側ゴム層の尖頂からホース中心に向かって食い込み、かつ、沈み込むことにより、前記外側補強層と前記内側補強層との間に前記尖頂付近のゴム介在させて、前記外側補強層と前記内側補強層の層間の接着性を向上させる、内側補強層形成工程と、
    該内側補強層形成工程の後に、前記内側補強層の外周上に補強糸を、前記内側補強層の前記補強糸と相互に交差するようにスパイラル状に直接巻きつけ前記外側補強層を形成させる、外側補強層形成工程とを含み、
    前記各凹線における前記ホースの中心からの距離が最も短くなる点を底点とし、前記ホースの中心から前記尖頂まで、前記ホースの中心から該底点まで、および前記ホースの中心から前記内側ゴム層の内周縁までのそれぞれの距離をDp、DbおよびDiとするとき、該Dp、Db、Diが、
    0.2<(Db−Di)/(Dp−Di)≦0.5
    の関係を満たし、
    前記尖頂の数が8〜12である、ことを特徴とするホースの製造方法。
  2. 前記内側ゴム層形成工程が、押出成形により前記内側ゴム層を形成させる工程である請求項1に記載のホースの製造方法。
  3. 前記内側補強層および/または前記外側補強層の前記補強糸が、ポリエステル系繊維糸またはアラミド系繊維糸である請求項1または2に記載のホースの製造方法。
  4. 前記凹線は円弧状である請求項1〜3のいずれかに記載のホースの製造方法。
  5. 前記内側補強層および前記外側補強層の糸密度は、75%〜85%である請求項1〜4のいずれかに記載のホースの製造方法。
  6. 前記ホースが冷媒輸送用ホースである請求項1〜5のいずれかに記載のホースの製造方法。
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