JP6332745B2 - 体重管理装置、体重管理方法及び体重管理プログラム - Google Patents
体重管理装置、体重管理方法及び体重管理プログラム Download PDFInfo
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で計算する。なお、この式で摂取/消費比が計算できるのは、本実施形態においては、原理的に維持モードCとペットモードの体重値の限度値に限られる。
本発明においては、ある期間T日間の体重測定値ωt(t=1〜T)(kg)に基づいて、測定対象の体重の限度値を計算するが、その計算原理について説明する。
∂Wt/∂t=(It−Et)/Ft ……式1
が成り立つ。
Et=fE(Wt,t) ……式2
として計算することが多い。しかし、この食事誘発性熱産生による産熱量の変化を考慮すると、食事誘発性熱産生の食事によるエネルギー摂取量に占める割合をDR、としたときに、Etを求める式は、次の式:
Et=(1−DR)・fE(Wt,t)+DR・It ……式3
で表される。本実施形態においては、日本人の平均値であるDR=0.1を使用するが、食事誘発性熱産生の影響を考慮しないで、Et=fE(W,t)としてもよい。更に、DRを平均値としての産熱割合DR1と個人としての産熱割合DR2とを区別して、
Et=(1−DR1)・fE(Wt,t)−DR2・It ……式4
としてもよい。これは、食物の糖質、脂質、たんぱく質の比率により食事誘発性熱産生による産熱量が変わることを考慮した式である。例えば、高タンパク食でDR2=0.15という値が知られている。
It=IS(ISは定数)
It=IS−{fE(Wt,1)−fE(Wt,t)}
It=〔IS・W1/fE(W1,1)〕・〔fE(Wt,t)/Wt〕
のように設定できる。従って、以下It=fI(IS,Wt,t)と表記する。
∂Wt/∂t=〔fI(IS,Wt,t)−fE(Wt,t)〕/fF(Wt,t)
∂Wt/∂t=〔fI(IS,Wt,t)−{(1−DR)・fE(Wt,t)+DR・It}〕/fF(Wt,t)
∂Wt/∂t=〔fI(IS,Wt,t)−{(1−DR1)・fE(Wt,t)+DR2・It}〕/fF(Wt,t)
になる。このように式1の微分方程式の右辺は、IS、Wt及びtをパラメータに持つ関数により表すことができるので、以下、G(IS,Wt,t)と表記する。
It=fI(IS,Wt,t)=IS(一定),
fE(Wt,t)=k1+k2・Wt+k3・t(knは定数),
Et=fE(Wt,t),
Ft=F0(定数)
とすると、G(IS,Wt,t)=〔IS−(k1+k2・Wt+k3・t)〕/F0
となり、微分方程式は、次式:
∂Wt/∂t=〔IS−(k1+k2・Wt+k3・t)〕/F0
になる。この例の微分方程式は1階の微分方程式なので、未定定数が1つ増えた一般解が得られる。
∂Wt/∂t=G(IS,Wt,t) ……式5
の一般解を、C0を未定定数として、次式:
Wt=fW(IS,t,C0) ……式6
で表記する。ここで、関数G(IS,Wt,t)は、式5の微分方程式の解曲線の接線の傾きを与えるので、以下「勾配関数」と呼ぶ。
Wa=fW(IS,ta,C0), Wb=fW(IS,tb,C0)
を解くことにより原理的にISとC0を決定できる。
Wt+1=Wt+G(IS,Wt,t) ……式7
を使って補間または近似を行う。式7の漸化式に決定したISとW1を代入してt=1から順次Wtの値を計算し、Wtの上限値または下限値を計算することで、体重の限度値が算出できる。
It=IS(一定) ……式8
となる。エネルギー消費量Eaがエネルギー摂取量Iaよりも大きいときは、体重Waが減少していき、体重の減少に伴ってエネルギー消費量Eaが減少していく。逆に、エネルギー消費量Eaがエネルギー摂取量Iaよりも小さいときは、体重Waが増加していく。時刻Φの時点で、エネルギー消費量とエネルギー摂取量が等しくなるので、体重の変化もゼロになる。この時点で体重がLaの値以上に減少しない「限度値」となる。
It=IS−〔fE(Wt,1)−fE(Wt,t)〕 ……式9
で表される。(b)1でエネルギー摂取量のグラフIbは、徐々に減少しており、エネルギー消費量Ebのグラフが上から徐々に近づいているが、維持モードAのEa及びIaとは異なり、エネルギー消費量Ebが減少した分更にIbが減るので、EbとIbが交わることはない。そのため、(b)2の体重Wbの曲線に見るように、維持モードBの体重変化は、限度値Lbに収束していくため、限度値Lbは収束値となる。
It=〔IS・W1/fE(W1,1)〕・〔fE(Wt,t)/Wt〕 ……式10
で与えられる。
∂Wt/∂t=〔fE(Wt,t)・(1−DR)/Ft〕・(C/Wt−1)……式11
で表すことができる。この式11の微分方程式の一般解は、〔fE(Wt,t)・(1−DR)/Ft〕>0なら、tを無限大にしたときに値Cに収束することが、発明者の計算例及び数式分析により分かっている。1−DR>0であり、fE(Wt,t)も基礎代謝量に基づくエネルギー消費量を表すので、正の値をとるため、一般のfE(Wt,t)の式で、式10の維持条件と式3のEtを使った時に、Cの値を計算すればWtの収束値を得ることができる。
エネルギー摂取量の初期条件を決定する手法には、大きく2通りある。1つは、エネルギー摂取量の初期値ISを直接計算してからそのISを使って限度値を算出する手法で、もう1つは、限度値の計算と同時にエネルギー摂取量の初期条件そのものは算出しないで間接的にエネルギー摂取量の初期条件を決定する手法がある。間接的にエネルギー摂取量の初期条件を決定する手法としては、体重の限度値を測定データから計算する計算式による場合がある。限度値が計算式により算出されることで、間接的にエネルギー摂取量の初期条件が決まるためである。
∂Wt/∂t=(It−Et)/Ft=G(IS,Wt,t)
を変形して期間n〜T日で積分すると、nからT日目までの体重変化の総量を表す式が、次の積分方程式:
∫n T(∂Wt/∂t)dt=∫n T(It−Et)/Ft dt=∫n TG(IS,Wt,t)dt
……式12
として得られる。式12の積分方程式を未定の初期条件ISについて予め数式処理で解き、Wtに体重測定データωt(t=1〜T)を代入してコンピュータに積分の近似計算をさせることでエネルギー摂取量Itの初期条件ISを求めることができる。ここで得られた初期条件IS及び体重測定データを使用して、式7の漸化式を使ってコンピュータに下限値または上限値としての限度値を計算させる。
∂Wt/∂t=(IS−k・Wt)/F0 ……式13
のようになる。式13を解くと、
Wt=IS/k+C0・Exp(−k・t/F0) (C0は定数) ……式14
になる。式14を分析すると、日数tを限りなく大きくしたときにWtがIS/kに収束することがわかる。従って、体重値の限度値Lは、次式:
L=IS/k
として算出できる。このとき、未定定数ISとC0は、W1=ω1、WT=ωTを代入すると、次の連立方程式:
ω1=IS/k+C0・Exp(−k・1/F0),
ωT=IS/k+C0・Exp(−k・T/F0)
を満たす。L=IS/kと置き換えると、次のように、W1とWTとから、次の数式処理の過程:
C0=(ω1−L)/Exp(−k・1/F0)
ωT=L+〔(ω1−L)/Exp(−k・1/F0)〕・Exp(−k・T/F0)
ωT=L+(ω1−L)・Exp〔−k・(T−1)/F0〕
L=〔ωT−ω1・Exp{−k・(T−1)/F0}〕/〔1−Exp{−k・(T−1)/F0}〕
で処理し、Lを求める計算式:
L=ωT+(ωT−ω1)/〔Exp{k・(T−1)/F0}−1〕 ……式15
を導出できる。コンピュータに、式15の計算式のωT及びω1に、実際の体重測定データを代入させてLを計算させることにより、L=IS/kという関係から、体重の限度値Lを求めると同時に、エネルギー摂取量の初期条件であるISを決定させることができる。なお、式15の同値変形式や級数展開による近似式を使ってもよい。
式12の積分方程式による近似や、式15の計算式のような補間法を使用して体重の限度値を計算する手法においては、期首と期末の2つの測定データの精度が計算結果に大きく影響する。すなわち、式12の左辺:∫n T(∂Wt/∂t)dtは、積分を実行すると、WT−Wnとなり、中間の体重の変化に依存せずに期首と期末のWtの値により値が決まる。また、式15におけるように、体重測定データは、期首ω1と期末ωTの2つのデータしか使用していないこともある。しかし、体重の測定値は、一時的に、エネルギーを持たない体水分量や、未消化の食物量などによる影響を受けている。期首と期末の体重測定データをそのまま使用すると、限度値の計算にこれらが敏感に影響することから、期首または期末の数日間の平均体重を使用して計算するとよい。それにより、このような体水分や未消化の食物の量の一時的な影響を除去することができる。そこで、式12の積分方程式による近似や、式15の計算式のような補間法を使用する場合においては、適宜、体重測定データの平均値または移動平均を使用して計算を行わせる。もっとも、最小二乗法を使用して、エネルギー摂取量の初期条件だけでなく体重の初期値をも探索の対象にするときは、このような理由で体重データの平均値を使用する必要はなく、比較的精度の高い値を得ることができる。
次に、目安期間の体重管理における意義と計算原理について説明する。体重の限度値は、一定の維持条件を保った場合にどこまで体重が変化するかを示す値であるが、限度値に至る過程で、いつごろどの程度変化するのかを把握することも体重管理にとって重要な観点となる。そこで、限度値と現在体重との関係で、例えばその差が半分の50%になるまでに何日かかるかが計算され提示されていれば、限度値を維持改善するモチベーションを保ちやすい。
以下に、本実施形態における体重の限度値及び目安期間の具体的な計算方法を示す。ある期間T日間の体重測定データωt(日数t=1〜T)に基づく体重値の限度値LT及び達成率τの目安期間MT τの計算式及び計算方法について以下に説明する。なお、以下の計算方法で、ωtは、未測定の日のデータがないように、線形補間法などの適宜の補間近似方法により、未測定日のない1日ごとの連続したデータに整形されているものとして説明する。
以下に説明する計算方法において算出可能な体重値の限度値のデータ期間T及び目安期間の達成率τは次のとおりである。
体重値の限度値LT:データ期間T≧2(データ期間T=14,28,56など)
目安期間MT τ:達成率0<τ<1(τ=0.3,0.5,0.75など)
以下に示す体重値の限度値及び目安期間の計算方法では、必要に応じ次の各データを使用する。年齢、身長及び身体活動レベルは、基準時t=1における値を使用する。
期間T日間のt日目の体重測定値:ωt(kg)(t=1〜T),
性別:男性・女性,
年齢:A(歳)(A≧18),
身長:H(m),
身体活動レベル:P(低い=1.50、普通=1.75、高い=2.00を使用)
以下に示す計算方法で使用する共通の計算処理及び定数は次のとおりである。体重測定値ωtの平均値として、次の式:
t日目までのn日間の平均体重:Ωt(kg)=(Σi=(t-n+1) t ωi)/n
……式701
で計算する値を使用する。Ωtの日数nは、生活習慣が一般に7日間の周期で形成されていることを考慮して、本実施形態においては、n=7を使用するが、n=14、21などの7の倍数などの他の日数を用いてもよい。n=1とすると測定値自体を使用するのと同じことになる。以下の説明では、n=7を前提に説明する。なお、Σi=1 N ajは、整数i=1〜Nでのa1〜aNの総和を表す(以下同じ)。
∫a bf(x)dx≒Σi=a bf(i)−〔{f(a)+f(b)}/2〕 ……式702
を使用して近似計算する。この積分の近似計算は、シンプソンの公式など他の近似公式を使用してもよい。
食事誘発性熱産生のエネルギー摂取量及び推定エネルギー消費量に対する割合:
DR=0.1,
単位体重当たりのエネルギー量:F0(kcal/kg)=7200,
F0を(1−DR)で除した値:FD=F0/(1−DR)=8000,
を使用する。
「モードA」の体重値の限度値LTAの計算式及び目安期間MTAの計算方法を下記の式711及び式712として示す。
X=〔ΩT−(ISA−α)/(FD・β)+γ/β2−(T−3)・γ/β〕・Exp((T−3)・β),
X≦0のときは、「上限なし」,
ISA=〔FD・(ΩT−Ω7)+∫7 TfE(Ωt,t)dt〕/(T−7),
関数fE(Ωt,t)=P・〔a+b・Ωt−c・{A+(t−1)/365}+d・H〕,
α=P・(a−c・A+c/365+d・H),
β=P・b/FD,
γ=P・c/365 ……式711
関数fMA(t)=α/β−γ/β2+γ・t/β+X・Exp(−β・t),
WGA(kg)=ΩT+τ・(LTA−ΩT),
tM:fMA(t)のtをTから1ずつ加算し、fMA(t)>WGAとなったときのtの値
……式712
GA(IS,Ωt,t)=〔IS−fE(Ωt,t)〕/FD ……式713
となる。式711は、式713の勾配関数GAを式5の微分方程式の右辺に代入したときの解析解と式12の積分方程式とを使用して導出したものである。式711のISAはエネルギー摂取量の初期条件を決定する式である。式711は、微分方程式の解析解の微分係数が0になるときに体重の限度値がもたらされることを考慮して導出している。
ISB=〔FD・(ΩT−Ω7)+∫7 T{fE(Ωt,t)+t・P・c/365}dt〕/(T−7),
関数fE(Ωt,t)=P・〔a+b・Ωt−c・{A+(t−1)/365}+d・H〕,
α=P・(a−c・A+c/365+d・H) ……式721
β=P・b/FD ……式722
GB(IS,Ωt,t)=〔IS−fE(Wt,1)〕/FD ……式723
となる。式721は、式711と同様に、式5の微分方程式の解析解と式12の積分方程式とを使用した手法で導出している。
RC=∫7 T〔fE(Ωt,t)/Ωt〕dt,
関数fE(Ωt,t)=P・〔a+b・Ωt−c・{A+(t−1)/365}+d・H〕
……式731
WGC=ΩT+τ・(LTC−ΩT),
関数fMC(x)=〔κ・loge(x+κ)+β・LT・loge|x−LTC|〕/(κ・β+β2・LTC),
κ=P・(a−c・A+d・H)/FD,
β=P・b/FD ……式732
GC(IS,Ωt,t)=〔(1−DR)・fE(Ωt,t)/FD〕・(C/Ωt−1)
……式733
となる。式731は、式12の積分方程式に式733を代入して、Cについて解くことにより導出している。上述のようにこのCがそのまま限度値LTCとなる。
RP=∫7 T〔fEP(Ωt,t)/Ωt〕dt,
関数fEP(Ωt,t)=P・ρ・Ωt 0.75,
ρ=0.8333・20.65・4.1 ……式741
WGP=ΩT+τ(LTP−ΩT),
関数fMP(x)=λ・loge|(λ−x0.25)/(λ+x0.25)|−2・λ・Arctan(x0.25/λ)+4・x0.25,
λ=LTP 0.25 ……式742
GP(IS,Ωt,t)=〔(1−DR)・fEP(Ωt,t)/FD〕・(C/Ωt−1)
……式743
となる。式741は、式731と同様に、式12の積分方程式に式743を代入して、Cについて解くことにより導出している。上述のようにCはそのまま限度値LTPとなる。式741によると、体重値の限度値は、収束値となり、上限値の算出もできる。また、式741による体重値の限度値では、この体重値の限度値の体重に対する比により、摂取/消費比を把握することができる。
まず、最小二乗法を用いた、一般的なエネルギー摂取量及び消費量の条件で使用できる体重の限度値及び目安期間の計算方法を、計算方法の変形例1として示す。
G(IS,Ψt,t)=〔It−{(1−DR)・fE(Ψt,t)+DR・It}〕/F0
とし、推定エネルギー消費量の推定式fE(Ψt,t)は、維持モードA、B及びCでは、
fE(Ψt,t)=P・〔a+b・Ψt−c・{A+(t−1)/365}+d・H〕
ペットモードでは、恒温動物一般の式である、
fE(Ψt,t)=P・0.8333・20.65・4.1・Ψt 0.75,
とし、エネルギー摂取量の維持条件Itは、維持モードAが式8を、維持モードBが式9を、維持モードC及びペットモードが式10を、それぞれ使用すればよい。式13の例では、勾配関数G(IS,Ψt,…)は、k及びF0を定数として、次式:
G(IS,Ψt)=(IS−k・Ψt)/F0
となる。また、小児の身長、年齢による身体活動レベル、体表面積及び単位体表面積当たりの推定エネルギー消費量を求める関数を用意すれば、18歳未満の人間についても体重の限度値の算出ができる。
It=IS (1≦t≦Tのとき),
IS・(1−0.2) (T<t≦T+30のとき),
IS (t>T+30のとき)
となる。この条件式を、一つの数式で表現しかつ微分可能になるような数式で表現することもできるが、本計算方法の変形例1では、以下に示すように微分方程式を解くなどの数式処理は不要なので、上記のように離散的な設定でもよく、設定は比較的容易である。
S(IS,ΨS)=Σk=1 T(Ψk−ωk)2 ……式771
において、S(IS,ΨS)の値を最小にするIS及びΨSの値の組(ISmin,ΨSmin)をCPUによる数値計算で求める。
探索範囲−5000≦IS≦10000,きざみ幅10(kcal/日),
探索範囲ω1−10≦ΨS≦ω1+10,きざみ幅0.1(kg)
を設定する。ISの探索範囲の最小値をマイナスにするのは、極端な食事制限をしたときに一時的に体重値の限度値がマイナス値になることがあるためである。
ΨG=τ・(LT−ΩT)+ΩT
で算出する。次に、ステップS92と同様に、漸化式Ψt+1=Ψt+G(IS,Ψt,…)に初期値(ISmin,ΨSmin)を代入して、t=Tから順次Ψtを計算し、ΨT>ΨGの場合は、Ψt<ΨGとなったときの値tを、ΨT<ΨGの場合は、Ψt>ΨGとなったときの値tを、それぞれ達成率τの目安期間MT τとする。目安期間の算出が終わると、元の処理に戻り、次の表示などの処理を行う。
次に、推定エネルギー消費量が体重に比例するという前提での体重の計算方法を計算方法の変形例2として示す。体重値の限度値LT及び目安期間MTの計算式を、下記の式791及び式792に示す。
=ΩT+(ΩT−Ωn)/(Exp(ξ)−1),
=〔Ωn+ΩT+(ΩT−Ωn)/tanh(ξ/2)〕/2,
=〔Ωn+ΩT+(ΩT−Ωn)・coth(ξ/2)〕/2,
≒(Ωn+ΩT)/2+(ΩT−Ωn)/ξ+ξ・(ΩT−Ωn)/12,
≒(Ωn+ΩT)/2+(ΩT−Ωn)/ξ,
ξ=BMR・P・(T−n)/FD(BMRは、年齢A及び性別による下記の表2の値),
双曲線余接関数の級数展開式coth(ξ/2)≒2/ξ+ξ/6−ξ3/360+・・・
……式791
……式792
fE(Wt,t)=BMR・P・Wt
で算出する。ここで、体重1kg当たりの1日の基礎代謝量BMRは、体格差を反映させるために、ハリスベネディクトの式など推定エネルギー消費量を算出する他の推定式により求めた値を体重で除した値を算出して、実際上それを使用してもよい。
ER=BMR・P
とし、FDを定数として、体重には平均値Ωtを使用し、勾配関数G(IS,Ωt,…)を次式:
G(IS,Ωt,t)=(IS−ER・Ωt)/FD ……式793
として導出しており、式13から式15までの導出例と同様の過程で導出しており、限度値は同様に収束値となり、上限値も算出することができる。式791におけるエネルギー摂取量及び消費量の条件は、式793の勾配関数を満たすようなIt及びEtの条件になるが、ERを一定と仮定すればIS一定で式8の形式に、ERを加齢により変化すると仮定すればISは式9の形式になり、更に、単位体重当たりの推定エネルギー消費量に比例する摂取量を摂取する式10、または、式11の微分方程式を満たす場合もある。このように、式791により体重値の限度値を計算するときは、エネルギー摂取量及び消費量の条件は、式793の勾配関数に適合するように調整される。
体重の限度値の変形例として、BMIなどの体重及び身長から計算できる体格指数の限度値を算出してもよい。なお、BMIは、「(体重:kg)/(身長:m)/(身長:m)」で計算される体格指数である。
BMI値の限度値LBMIは、体重値の限度値をL(kg)、身長をH(m)としたときに、次の式:
LBMI=L/H2
で算出できる。他の体格指数についても体重の限度値Lを体格指数の体重に代入して限度値として算出できる。
体重変化量の限度値=L−WT(kg)
体重変化割合の限度値=L/WT−1
体重変化率の限度値=(L/WT−1)・100 (%)
で算出する。同様に、BMIなどの体格指数の変化量、変化割合または変化率の限度値も算出できる。
体重の限度値は、体重の変化に基づいて計算するので、食事によりエネルギー摂取量を減らしても、運動習慣によりエネルギー消費量を増やしても、それらが体重に影響を与える限り、体重の限度値の値に反映される。更には、意識しない生活習慣の変化によるエネルギー状態の変化も限度値に影響を与えていく。従って、体重の限度値は、摂取及び消費のエネルギー差の状態に影響を与える生活習慣の総合的な評価手段として機能する。
なお、上述の実施形態では、体重計3が全ての演算を行ったが、サーバ5が各種演算や入出力を行う構成にしてもよい。本発明においては、体重の測定機能は必須の構成要素ではないので、サーバ5に体重取得手段を備え、測定された体重測定値を測定日と関連させて取得させてもよい。
3 体重計
5 サーバ
34 操作部
35 表示部
351 ユーザ表示
352 維持モード表示
353 測定体重表示
354 限度値表示
355 目安期間表示
356 摂取/消費比表示
36 電源スイッチ部
41 上面カバー部
Claims (15)
- 測定対象の体重測定値と、測定日とが関連付けされた体重測定データを取得するための体重取得手段と、
前記体重取得手段により取得された体重測定データを格納するための記憶手段と、
エネルギー摂取量及び消費量の条件を含む前記測定対象が従う1日当たりの体重変化量の条件において、エネルギー摂取量の初期条件が、前記記憶手段に格納されているある期間T日間の複数の体重測定データにより決定され、当該決定される1日当たりの体重変化量の条件に従って体重が変化し続けると仮定したときの前記測定対象の体重の限度値を算出する算出手段と
を備えることを特徴とする体重管理装置。 - 前記1日当たりの体重変化量の条件は、
基準日からt日目における体重をWtとし、1日当たりのエネルギー摂取量をItとし、1日当たりのエネルギー消費量Etとし、単位体重当たりのエネルギー量をFtとし、1日当たりの体重変化量を∂Wt/∂tとした場合に、1日当たりの体重変化量が次の微分方程式:
∂Wt/∂t=(It−Et)/Ft
を満たすものであることを特徴とする請求項1に記載の体重管理装置。 - 前記エネルギー摂取量及び消費量の条件は、
基準日からt日目における体重をWtとし、1日当たりのエネルギー摂取量をItとし、1日当たりの推定エネルギー消費量を求める少なくとも体重Wtをパラメータに持つ関数をfE(Wt,…)とし、食事誘発性熱産生のfE(Wt,…)及びエネルギー摂取量に対する割合をそれぞれDR1及びDR2(ただし、食事誘発性熱産生によるエネルギー消費量の増減を考慮しないときは、DR1=DR2=0)とし、1日当たりのエネルギー消費量をEtとした場合に、次の式:
Et=(1−DR1)・fE(Wt,…)+DR2・It
を満たすことを含むものであることを特徴とする請求項1または2に記載の体重管理装置。 - 前記1日当たりの体重変化量の条件におけるエネルギー摂取量の維持条件は、
一定量のエネルギー量を日々摂取すること、
または、
加齢によるエネルギー消費量の減少量を日々減らしたエネルギー量を日々摂取すること、
であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかの項に記載の体重管理装置。 - 前記1日当たりの体重変化量の条件におけるエネルギー摂取量の維持条件は、
日々の単位体重当たりの1日の推定エネルギー消費量に比例するエネルギー量を日々摂取すること
であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかの項に記載の体重管理装置。 - 前記1日当たりの体重変化量の条件は、
基準日からt日目の体重をWtとし、1日当たりの推定エネルギー消費量を求める少なくとも体重Wtをパラメータに持つ関数をfE(Wt,…)とし、k0を正の定数とし、単位体重当たりのエネルギー量をFtとし、前記体重の限度値をLとした場合に、次の微分方程式:
∂Wt/∂t=〔fE(Wt,…)・k0/Ft〕・(L/Wt−1)
を満たすことを特徴とする請求項1、2、3または5に記載の体重管理装置。 - 前記エネルギー摂取量の初期条件は、
ある期間T日間のt日目の体重測定値をωtとし、1日当たりのエネルギー摂取量の初期値をISとし、基準日からt日目の体重予測値をΨtとし、1日当たりの体重変化量を求める少なくともIS及びΨtをパラメータに持つ関数をG(IS,Ψt,…)とし、Ψtが従う漸化式をΨt+1=Ψt+G(IS,Ψt,…)とし、Ψtの初期値Ψ1をΨSとしたときに、k=1からT(T≧2)までの偏差の二乗の和を求めるIS及びΨSをパラメータとする次の関数S(IS,ΨS)の式:
S(IS,ΨS)=Σk=1 T(Ψk−ωk)2
において、S(IS,ΨS)の値を最小にするIS及びΨSの値の組を求めること
により決定され、
前記体重の限度値は、
S(IS,ΨS)の値を最小にする当該IS及びΨSの値を漸化式Ψt+1=Ψt+G(IS,Ψt,…)に代入して求めるΨtの上限値または下限値を、期間T日間の体重測定値に基づく体重値の限度値LTとすることにより算出される
ことを特徴とする請求項1から6までのいずれかの項に記載の体重管理装置。 - 前記体重の限度値は、
ある期間T日間のt日目の体重測定値をωtとし、t日目までのn日間のωtの平均値をΩtとし、1日当たりの推定エネルギー消費量を求める少なくとも体重Wをパラメータに持つ関数をfE(W,…)とし、単位体重当たりのエネルギー量を定数F0とし、食事誘発性熱産生のエネルギー摂取量に対する割合をDR(ただし、食事誘発性熱産生によるエネルギー消費量の増減を考慮しないときは、DR=0)としたときに、次の計算式:
LT=〔(ΩT−Ωn)・F0/(1−DR)+∫n TfE(Ωt,…)dt〕/∫n T{fE(Ωt,…)/Ωt}dt
により、期間T日間の体重測定値に基づく体重値の限度値LTとして算出されることを特徴とする請求項1、2、3、5または6のいずれかの項に記載の体重管理装置。 - 前記体重の限度値は、
ある期間T日間のt日目の体重測定値をωtとし、t日目までのn日間のωtの平均値をΩtとし、単位体重当たりの1日の推定エネルギー消費量をERとし、単位体重当たりのエネルギー量を定数F0とし、食事誘発性熱産生のエネルギー摂取量に対する割合をDR(ただし、食事誘発性熱産生によるエネルギー消費量の増減を考慮しないときは、DR=0)とし、双曲線余接関数をcoth()とし、ξ=ER・(T−n)・(1−DR)/F0としたときに、次の計算式:
LT=〔ΩT+Ωn+(ΩT−Ωn)・coth(ξ/2)〕/2
または、前記計算式の双曲線余接関数を、双曲線余接関数の級数展開式:
coth(ξ/2)≒2/ξ+ξ/6−ξ3/360+・・・
の初項のみの部分を含む初項から有限項の部分に置き換えた前記計算式の近似式
により、期間T日間の体重測定値に基づく体重値の限度値LTとして算出されることを特徴とする請求項1から6までのいずれかの項に記載の体重管理装置。 - 前記測定対象の身長を取得する身長取得手段と、
前記身長取得手段により取得された身長データを格納するための身長記憶手段と、
前記身長記憶手段の身長データと前記体重の限度値とに基づいて、BMIを含む体格指数の限度値を算出する算出手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1から9までのいずれかの項に記載の体重管理装置。 - 前記体重または体格指数の限度値は、体重または体格指数の値、変化量、変化割合または変化率の上限値または下限値として算出することを含むものである
ことを特徴とする請求項1から10までのいずれかの項に記載の体重管理装置。 - 前記体重の値の限度値と現在の体重値との差、もしくは、前記体格指数の値の限度値と現在の体格指数値との差が一定の割合減るまでにかかる期間、または、体重もしくは体格指数の変化量、変化割合もしくは変化率の限度値が一定の割合減るまでにかかる期間である目安期間を算出する算出手段
を更に備えることを特徴とする請求項1から11までのいずれかの項に記載の体重管理装置。 - 前記算出手段により算出された前記限度値または目安期間を数値または時系列グラフで出力する出力手段を、更に備えることを特徴とする請求項1から12までのいずれかの項に記載の体重管理装置。
- コンピュータが、
測定対象の体重測定値と、測定日とが関連付けされた体重測定データを取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された体重測定データを記憶手段に格納する記憶ステップと、
エネルギー摂取量及び消費量の条件を含む前記測定対象が従う1日当たりの体重変化量の条件において、エネルギー摂取量の初期条件が、前記記憶ステップで記憶手段に格納されているある期間T日間の複数の体重測定データにより決定され、当該決定される1日当たりの体重変化量の条件に従って体重が変化し続けると仮定したときの前記測定対象の体重の限度値を算出する算出ステップと
を実行することを特徴とする体重管理方法。 - 測定対象の体重測定値と、測定日とが関連付けされた体重測定データを取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された体重測定データを記憶手段に格納する記憶ステップと、
エネルギー摂取量及び消費量の条件を含む前記測定対象が従う1日当たりの体重変化量の条件において、エネルギー摂取量の初期条件が、前記記憶ステップで記憶手段に格納されているある期間T日間の複数の体重測定データにより決定され、当該決定される1日当たりの体重変化量の条件に従って体重が変化し続けると仮定したときの前記測定対象の体重の限度値を算出する算出ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする体重管理プログラム。
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