JP6332454B2 - 圧電素子用駆動回路および吸引装置 - Google Patents

圧電素子用駆動回路および吸引装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧電素子に駆動信号を印加する圧電素子用駆動回路およびそれを備える吸引装置に関する。
従来の圧電素子用駆動回路として、例えば、特許文献1に記載のものがある。この圧電素子用駆動回路は、Hブリッジ回路、差動増幅回路、増幅回路および反転回路を備える。Hブリッジ回路は第1制御信号および第2制御信号に基づいて駆動信号を生成する。生成された駆動信号は圧電素子に印加される。差動増幅回路は駆動信号に基づいて差動信号を生成する。増幅回路は差動信号を増幅して出力する。この出力信号は、第1制御信号となるとともに、反転回路によりその位相が反転されて第2制御信号となる。この圧電素子用駆動回路では正のフィードバックがかけられている。これにより、圧電素子をその共振周波数で駆動させることができる。
国際公開第2013/084709号
以下、本願発明者が検討した事項を説明する。
特許文献1に記載の圧電素子用駆動回路は、例えば、圧電ポンプに設けられた圧電素子を駆動するために用いられる。この圧電ポンプの仕事量を大きくしようとすると、圧電素子に印加される駆動電圧を高くする必要がある。駆動電圧が高くなると、耐圧が高い回路部品(IC、抵抗、コンデンサ等)を圧電素子用駆動回路に使用する必要がある。しかし、耐圧が高い回路部品のサイズは一般的に大きいので、圧電素子用駆動回路の回路面積が大きくなってしまう。
また、圧電素子用駆動回路の電源として、多くの場合、乾電池やリチウムイオン2次電池(LIB)が用いられる。この場合、駆動電圧を高くしようとすると、昇圧回路により電源電圧を高い電圧まで昇圧し、昇圧された電圧を圧電素子用駆動回路に供給する必要がある。しかし、高い昇圧比で電圧を昇圧すると、昇圧回路の電力変換効率が低下するおそれがある。
本発明の目的は、所望の仕事量を得るために必要な駆動電圧を低くすることができる圧電素子用駆動回路、およびそれを備える吸引装置を提供することにある。
本発明の圧電素子用駆動回路は、圧電素子に駆動信号を印加する。本発明の圧電素子用駆動回路は、Hブリッジ回路、電流検出用抵抗、差動増幅回路、反転回路、第1スルーレート上昇回路および第2スルーレート上昇回路を備える。Hブリッジ回路は、第1入力端子および第2入力端子と、圧電素子にそれぞれ接続する第1出力端子および第2出力端子とを有する。電流検出用抵抗は、圧電素子と第1出力端子との間に接続されている。差動増幅回路は、電流検出用抵抗の両端電圧を入力とする。反転回路の入力端子は、差動増幅回路の出力端子に接続されている。第1スルーレート上昇回路の入力端子は反転回路の入力端子に接続され、第1スルーレート上昇回路の出力端子は第1入力端子に接続されている。第2スルーレート上昇回路の入力端子は反転回路の出力端子に接続され、第2スルーレート上昇回路の出力端子は第2入力端子に接続されている。第1スルーレート上昇回路および第2スルーレート上昇回路には台形波が入力され、第1スルーレート上昇回路および第2スルーレート上昇回路において台形波の中点電圧に閾値が設定されている。
この構成では、第1スルーレート上昇回路および第2スルーレート上昇回路により、Hブリッジ回路の第1制御信号および第2制御信号のスルーレートが上昇する。このため、圧電素子に印加される駆動信号が矩形波に近くなるので、同じ大きさの駆動電圧(駆動信号の振幅)に対して駆動信号の電圧の平均値が大きくなる。言い換えると、駆動信号の電圧の平均値を変えずに駆動電圧を低くすることができる。一方、圧電ポンプの仕事量は駆動信号の電圧の平均値に対して単調に上昇する。このため、同じ仕事量を得る場合でも、駆動電圧を低くすることができる。
尚、電圧の平均値はその波形が囲む面積を示している。同一振幅の他の波形に比べて矩形波は最も平均値が大きくなる。
また、駆動電圧が低くなるので、耐圧が低い小型の部品を圧電素子用駆動回路に使用することができる。このため、圧電素子用駆動回路の回路面積を小さくすることできる。また、圧電素子用駆動回路には、昇圧回路で昇圧された電圧が供給されるところ、駆動電圧が低くなるので、昇圧回路の昇圧比を低くすることができる。このため、同じ仕事量を得る場合でも、昇圧回路の電力変換効率を向上させることができる。また、駆動電圧が低くなるので、同じ仕事量を得る場合でも、消費電力を低減することができる。また、消費電力が低くなるので、電池のような圧電素子用駆動回路の電力源、延いては、それを備える吸引装置を小型化および軽量化することができる。
本発明の圧電素子用駆動回路では、第1スルーレート上昇回路および第2スルーレート上昇回路はデューティ比50%の矩形波を出力することが好ましい。この構成では、駆動信号が矩形波となるので、駆動信号の電圧の平均値を変えずに駆動電圧を最小にすることができる。このため、同じ仕事量に対して最も駆動電圧を低くすることができる
本発明の圧電素子用駆動回路は、第1ローパスフィルタおよび第2ローパスフィルタを備えることが好ましい。第1ローパスフィルタは、第1入力端子と第1スルーレート上昇回路の出力端子との間に接続されている。第2ローパスフィルタは、第2入力端子と第2スルーレート上昇回路の出力端子との間に接続されている。
駆動信号のレベル(電位)が駆動信号の最大電圧または最小電圧から中点電圧に戻る過程は、圧電ポンプに蓄えられた電荷が放電される過程であるので、その過程で電力が消費されない。本発明の構成では、第1ローパスフィルタおよび第2ローパスフィルタにより駆動信号のレベルが中点電圧となる時間が僅かに生成されるので、消費電力が低減される。一方、駆動信号が僅かに矩形波から変形するだけなので、駆動信号の電圧の平均値は殆ど低下しない。このため、仕事量を殆ど低下させずに、消費電力を低減することができる。
本発明の吸引装置は、本発明の圧電素子用駆動回路により駆動される圧電ポンプを用いて吸引する。この構成では、上記の効果を有する吸引装置を得ることができる。
本発明によれば、低い駆動電圧で所望の仕事量を得ることができる。
第1の実施形態に係る圧電素子用駆動回路の回路構成図である。 第1の実施形態に係る吸引装置のブロック図である。 駆動信号の電圧の平均値に対する仕事量を示す模式的グラフである。 昇圧比に対する昇圧回路の電力変換効率を示す模式的グラフである。 第1の実施形態の圧電素子用駆動回路における信号波形を示す模式図である。 従来構成の圧電素子用駆動回路における信号波形を示す模式図である。 図7(A)は、第1の実施形態の圧電素子用駆動回路における駆動信号の波形を示す模式図である。図7(B)は、従来構成の圧電素子用駆動回路における駆動信号の波形を示す模式図である。 駆動電圧に対する仕事量を示す模式的グラフである。 第2の実施形態に係る圧電素子用駆動回路の回路構成図である。
本発明の第1の実施形態に係る圧電素子用駆動回路10について、図を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る圧電素子用駆動回路10の回路構成図である。圧電素子用駆動回路10は、Hブリッジ回路11、LPF付き差動増幅回路12、BPF付き増幅回路13、反転回路14、抵抗器15,16およびコンパレータ17,18を備える。コンパレータ17は本発明の「第1スルーレート上昇回路」に相当する。コンパレータ18は本発明の「第2スルーレート上昇回路」に相当する。
Hブリッジ回路11は、複数のFETから構成されており、第1入力端子IN1、第2入力端子IN2、第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT2を備える。Hブリッジ回路11は、第1入力端子IN1に入力される第1制御信号のレベル(電位)がスイッチング閾値VTH1以上であり、且つ、第2入力端子IN2に入力される第2制御信号のレベルがスイッチング閾値VTH2未満である場合、第1出力端子OUT1から出力される第1駆動信号のレベルをHiレベルにし、第2出力端子OUT2から出力される第2駆動信号のレベルをLowレベルにする。Hブリッジ回路11は、第1制御信号のレベルがスイッチング閾値VTH1未満であり、且つ、第2制御信号のレベルがスイッチング閾値VTH2以上である場合、第1駆動信号のレベルをLowレベルにし、第2駆動信号のレベルをHiレベルにする。Hブリッジ回路11は、第1制御信号のレベルがスイッチング閾値VTH1以上であり、且つ、第2制御信号のレベルがスイッチング閾値VTH2以上である場合、第1駆動信号および第2駆動信号のレベルをLowレベルにする。Hブリッジ回路11は、第1制御信号のレベルがスイッチング閾値VTH1未満であり、且つ、第2制御信号のレベルがスイッチング閾値VTH2未満である場合、第1出力端子OUT1及び第2出力端子OUT2をハイインピーダンスにする。なお、以下では、第1駆動信号と第2駆動信号との差分を単に駆動信号と称する。
第1入力端子IN1はコンパレータ17の出力端子に接続する。第2入力端子IN2はコンパレータ18の出力端子に接続する。第1出力端子OUT1は圧電素子Pの第1端子に接続する。第1出力端子OUT1と圧電素子Pの第1端子との間には、電流検出用抵抗となる抵抗器15が接続されている。第2出力端子OUT2は圧電素子Pの第2端子に接続する。第2出力端子OUT2と圧電素子Pの第2端子との間には、抵抗器16が接続されている。抵抗器15,16は、同じ特性(抵抗値等)を示すものであり、第1出力端子OUT1と第2出力端子OUT2とは、電圧は同じで位相が180°異なるバランス駆動を行う。
抵抗器15の両端N1,N2はLPF(ローパスフィルタ)付き差動増幅回路12の入力端子に接続されている。LPF付き差動増幅回路12は、圧電素子Pに印加される駆動電流による抵抗器15の両端電圧の差動によって動作し、差動信号を出力する。LPF付き差動増幅回路12のローパスフィルタは、圧電素子Pの所定振動モードの共振周波数が通過帯域内となり、当該共振周波数の3次高調波以上の周波数が減衰帯域内となるように設定されている。これにより、圧電素子Pの所定振動モードにおける共振周波数の高調波成分が抑制される。
LPF付き差動増幅回路12の出力端子はBPF(バンドパスフィルタ)付き増幅回路13の入力端子に接続する。BPF付き増幅回路13は、入力された差動信号を決められたゲインで増幅し、出力する。BPF付き増幅回路13のバンドパスフィルタは、圧電素子Pの所定振動モードの共振周波数が通過帯域内となり、圧電素子Pの所定振動モードと異なる振動モードの共振周波数や共振周波数の2次高調波の周波数が減衰帯域内となるように設定されている。これにより、圧電素子Pの所定振動モードと異なる振動モードの共振周波数成分や共振周波数の2次高調波成分が抑制される。
増幅回路13の出力端子は、コンパレータ17の入力端子に接続するとともに、反転回路14の入力端子に接続する。コンパレータ17の出力端子は、上述のようにHブリッジ回路11の第1入力端子IN1に接続する。反転回路14の出力端子はコンパレータ18の入力端子に接続する。コンパレータ18の出力端子は、上述のようにHブリッジ回路11の第2入力端子IN2に接続する。
反転回路14は、入力信号の振幅を変化させることなく、その位相を反転して、出力する。コンパレータ17,18は、入力信号のレベルが中点電圧VMC以上の場合、出力信号のレベルをHiレベルにし、入力信号のレベルが中点電圧VMC未満の場合、出力信号のレベルをLowレベルにする。
このような構成により、圧電素子Pに印加される駆動信号がフィードバックされて、Hブリッジ回路11の制御信号に利用される。この際、圧電素子Pの所定振動モードの共振周波数におけるフィードバック系のゲインを1以上とし、位相角を0°とするように、各回路素子の素子値および特性を設定することで、バルクハウゼンの発振条件を満たし、共振周波数による圧電素子Pの駆動が実現される。
図2は吸引装置20のブロック図である。吸引装置20は、電池21、昇圧回路22、圧電素子用駆動回路10および圧電ポンプ23を備える。昇圧回路22は電池21の電圧を昇圧して出力する。昇圧回路22から出力された電圧は圧電素子用駆動回路10に供給される。圧電素子用駆動回路10は、上述のように、圧電ポンプ23の圧電素子Pを駆動する。圧電ポンプ23は圧電素子Pの駆動により吸引力を発生させる。
図3は、駆動信号の電圧の平均値に対する仕事量を示す模式的グラフである。ここで、駆動信号の電圧の平均値は、中点電圧を基準として、圧電素子Pに印加される駆動信号の波形を半周期に亘って積分し、それを半周期で割ったものである。中点電圧は、信号の最大電圧および信号の最小電圧から等しく離れている電圧(電位)である。仕事量は、圧電ポンプ23が単位時間当りに流体に対して行う仕事であり、圧電ポンプ23の吸入口の圧力と吐出口の圧力との差分と、圧電ポンプ23の吸入口から吐出口へ流れる流量との積で表される。
仕事量は、駆動信号の電圧の平均値が一定以上になると上昇し始め、駆動信号の電圧の平均値が高くなるとともに上昇する。すなわち、仕事量は駆動信号の電圧の平均値に対して単調に上昇している。仕事量の上昇の割合は、駆動信号の電圧の平均値が高い領域で緩やかになる。仕事量は、駆動信号の電圧の平均値が所定範囲内にある場合、駆動信号の電圧の平均値に比例するとみなすことができる。
図4は、昇圧比に対する昇圧回路の電力変換効率を示す模式的グラフである。昇圧比は、昇圧回路22における入力電圧に対する出力電圧の比である。昇圧回路の電力変換効率は、昇圧回路22における入力電力に対する出力電力の比である。昇圧回路の電力変換効率は、昇圧比が高くなるにつれて単調に低下している。昇圧回路の電力変換効率の低下の割合は、昇圧比が高い領域で急激になっている。
図5は、圧電素子用駆動回路10における信号波形を示す模式図である。BPF付き増幅回路13では、上述のように、高調波成分等が抑制される。このため、コンパレータ17の入力信号は台形波になる。反転回路14は、上述のように、入力信号に対して位相を反転して出力する。このため、コンパレータ18の入力信号は、コンパレータ17の入力信号に対して位相が反転した台形波になる。
コンパレータ17,18は、上述のように、入力信号のレベルと入力信号の中点電圧VMCとを比較して、出力信号のレベルをHiレベルまたはLowレベルにする。このため、コンパレータ17の出力信号すなわち第1制御信号はデューティ比50%の矩形波となる。コンパレータ18の出力信号すなわち第2制御信号は、コンパレータ17の出力信号に対して位相が反転したデューティ比50%の矩形波となる。すなわち、コンパレータ17,18は入力信号に対する出力信号のスルーレートを上昇させている。なお、反転回路14のスルーレートがコンパレータ18と同様に十分大きい場合、コンパレータ18は不要である。また、圧電素子用駆動回路10では、圧電素子Pの振動態様を反映して、信号波形のうち中点電圧より高い部分と中点電圧より低い部分とが対称的になっている。
Hブリッジ回路11のスイッチング閾値VTH1は、第1制御信号のHiレベルと第1制御信号のLowレベルとの間のレベルに設定されている。Hブリッジ回路11のスイッチング閾値VTH2は、第2制御信号のHiレベルと第2制御信号のLowレベルとの間のレベルに設定されている。このため、第1駆動信号は第1制御信号と同一の波形および位相を有する。第2駆動信号は第2制御信号と同一の波形および位相を有する。この結果、圧電素子Pに印加される駆動信号は、第1制御信号または第2制御信号の振幅に対して2倍の振幅を有するデューティ比50%の矩形波となる。
図6は、従来構成の圧電素子用駆動回路における信号波形を示す模式図である。従来構成の圧電素子用駆動回路は、コンパレータ17,18を備えない点を除いて、圧電素子用駆動回路10と同様である。スイッチング閾値VTH1,VTH2は、第1制御信号および第2制御信号に対してLowレベルに近いレベルに設定されている。従来構成の圧電素子用駆動回路では、第1制御信号および第2制御信号が台形波になる。このため、第1駆動信号のHiレベルの期間は第2駆動信号のLowレベルの期間と異なり、第1駆動信号のLowレベルの期間は第2駆動信号のHiレベルの期間と異なる。この結果、圧電素子Pに印加される駆動信号は、階段状にレベルが遷移する表彰台波となる。なお、圧電素子Pに印加される駆動信号が矩形波になるようにスイッチング閾値VTH1,VTH2を調整することは実際的に困難である。
図7(A)は、圧電素子用駆動回路10における駆動信号の波形を示す模式図である。図7(B)は、従来構成の圧電素子用駆動回路における駆動信号の波形を示す模式図である。ここで、縦軸は規格化された電圧であり、横軸は規格化された時間である。Vは駆動信号の中点電圧を表している。
圧電素子用駆動回路10の駆動信号の電圧の平均値は3である。従来構成の圧電素子用駆動回路の駆動信号の電圧の平均値も3である。すなわち、圧電素子用駆動回路10と従来構成の圧電素子用駆動回路では、駆動信号の電圧の平均値が等しくなっている。一方、上述のように、圧電ポンプ23の仕事量は駆動信号の電圧の平均値に対して単調に上昇する。このため、圧電素子用駆動回路10を備える吸引装置20と従来構成の圧電素子用駆動回路を備える吸引装置とでは、圧電ポンプ23の仕事量が等しくなっている。また、圧電素子用駆動回路10の駆動電圧(駆動信号の振幅)は3である。従来構成の圧電素子用駆動回路の駆動電圧は5である。すなわち、圧電素子用駆動回路10の駆動電圧は、従来構成の圧電素子用駆動回路の駆動電圧より低くなっている。
このため、圧電素子用駆動回路10では、従来構成の圧電素子用駆動回路に比べて、同じ仕事量を得る場合でも、駆動電圧を低くすることができる。また、駆動電圧が低くなると、昇圧回路22の昇圧比を低く設定することができる。上述のように、昇圧回路22の昇圧比が低くなると、昇圧回路22の電力変換効率が高くなる。このため、圧電素子用駆動回路10では、従来構成の圧電素子用駆動回路に比べて、同じ仕事量を得る場合でも、昇圧回路22の電力変換効率を高く維持することができる。
図8は、駆動電圧に対する仕事量を示す模式的グラフである。実線は吸引装置20の特性を示し、破線は従来構成の吸引装置の特性を示している。従来構成の吸引装置は、圧電素子用駆動回路10の代わりに従来構成の圧電素子用駆動回路を用いることを除いて、吸引装置20と同様である。
吸引装置20における仕事量は、駆動電圧が一定以上になると上昇し始め、駆動電圧が高くなるとともに上昇する。すなわち、仕事量は駆動電圧に対して単調に上昇している。仕事量の上昇の割合は、駆動電圧が高い領域で緩やかになる。従来構成の吸引装置における仕事量は、吸引装置20の場合と同様に駆動電圧に対して単調に上昇している。しかし、従来構成の吸引装置における仕事量の上昇の割合は、吸引装置20の場合に比べて緩やかである。
吸引装置20では、従来構成の吸引装置に比べて、同じ仕事量で駆動電圧が低くなっている。言い換えると、吸引装置20では、従来構成の吸引装置に比べて、同一の大きさの駆動電圧で仕事量が大きくなっている。これは、上述のように、圧電素子用駆動回路10において、従来構成の圧電素子用駆動回路に比べて、低い駆動電圧で同一の駆動信号の電圧の平均値を得ることができるからである。
第1の実施形態では、コンパレータ17,18により台形波をデューティ比50%の矩形波にすることで、圧電素子Pに印加される駆動信号をデューティ比50%の矩形波にする。この駆動信号の電圧の平均値は、駆動電圧が同一である駆動信号の中で最大となる。言い換えると、駆動信号の電圧の平均値を変えずに駆動電圧を低くすることができる。一方、上述のように、圧電ポンプ23の仕事量は駆動信号の電圧の平均値に対して単調に上昇する。このため、同じ仕事量を得る場合でも、駆動電圧を低くすることができる。なお、上述のように、圧電ポンプ23の仕事量は圧電ポンプ23の圧力と流量との積であるので、圧電ポンプ23の圧力や流量を低下させず、駆動電圧を低くすることもできる。
また、駆動電圧延いては昇圧回路22の昇圧比が低くなるので、圧電素子用駆動回路10や昇圧回路22に、耐圧が低い小型の部品を使用することができる。延いては、圧電素子用駆動回路10や昇圧回路22の回路面積を小さくすることできる。また、上述のように、昇圧回路22の昇圧比が低くなると、昇圧回路22の電力変換効率が高くなる。このため、同じ仕事量を得る場合でも、昇圧回路22の電力変換効率を向上させることができる。
また、駆動電圧が低くなるので、同じ仕事量を得る場合でも、消費電力を低減することができる。さらに、消費電力が低くなるので、圧電素子用駆動回路10の電力源である電池21を小型化および軽量化することができる。延いては、電池21はサイズおよび重量において吸引装置20の大きな割合を占めるので、吸引装置20を小型化および軽量化することができる。
なお、矩形波からなる駆動信号には、仕事量の上昇に寄与せず、電力を消費するだけの高調波成分が含まれる。このため、駆動信号を矩形波にすることによる電力損失に比べて、駆動電圧が高くなることによる電力損失が大きい場合、本発明の効果がより顕著となる。
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態に係る圧電素子用駆動回路30について、図を参照して説明する。図9は本発明の第2の実施形態に係る圧電素子用駆動回路30の回路構成図である。コンパレータ17の出力端子とHブリッジ回路11の第1入力端子IN1との間には、ローパスフィルタ31が接続されている。コンパレータ18の出力端子とHブリッジ回路11の第2入力端子IN2との間には、ローパスフィルタ32が接続されている。ローパスフィルタ31は本発明の「第1ローパスフィルタ」に相当する。ローパスフィルタ32は本発明の「第2ローパスフィルタ」に相当する。圧電素子用駆動回路30のその他の構成は、第1の実施形態の圧電素子用駆動回路10の構成と同様である。
ローパスフィルタ31,32により圧電素子Pの共振周波数の高調波成分が除去されることで、第1制御信号および第2制御信号は僅かに台形波となる。このため、圧電素子Pに印加される駆動信号には、レベルが中点電圧となる時間が僅かに生成される。
駆動信号のレベルが駆動信号の最大電圧または最小電圧から中点電圧に戻る過程は、圧電ポンプ23に蓄えられた電荷が放電される過程であるので、その過程で電力が消費されない。第2の実施形態では、上述のように、駆動信号のレベルが中点電圧を介して遷移するので、消費電力が低減される。一方、駆動信号は、僅かに表彰台波になるだけなので、駆動信号の電圧の平均値は殆ど低下しない。このため、圧電ポンプ23の仕事量を殆ど低下させずに、消費電力を低減することができる。
なお、上記の実施形態の圧電素子用駆動回路はコンパレータ17,18を備えるが、本発明の圧電素子用駆動回路はこれに限定されない。本発明の圧電素子用駆動回路はコンパレータ17,18の代わりにインバータを備えてもよい。
また、上記の実施形態では、コンパレータ17,18により第1制御信号および第2制御信号が矩形波となるが、本発明はこれに限定されない。本発明では、スルーレート上昇回路により第1制御信号および第2制御信号のスルーレートが上昇すればよい。この場合でも、圧電素子に印加される駆動信号が矩形波に近くなるので、本発明の効果をある程度得ることができる。
また、第2の実施形態の圧電素子用駆動回路はローパスフィルタ31,32を備えるが、本発明の圧電素子用駆動回路はこれに限定されない。本発明の圧電素子用駆動回路はローパスフィルタ31,32の代わりにバンドパスフィルタを備えてもよい。この場合でも、第1制御信号および第2制御信号を僅かに台形波にすることができる。
また、上記の実施形態では、BPF付き増幅回路13で高調波成分等が抑制されるので、コンパレータ17の入力信号が台形波になる。しかし、差動増幅回路12のローパスフィルタや増幅回路13のバンドパスフィルタが設けられない場合でも、抵抗器15の両端電圧の波形は必ずしも矩形波にならないので、コンパレータ17,18の入力信号は矩形波から変形したものになる。このため、差動増幅回路12のローパスフィルタや増幅回路13のバンドパスフィルタが設けられない場合でも、本発明は有用である。
IN1…第1入力端子
IN2…第2入力端子
OUT1…第1出力端子
OUT2…第2出力端子
P…圧電素子
10,30…圧電素子用駆動回路
11…Hブリッジ回路
12…LPF付き差動増幅回路
13…BPF付き増幅回路
14…反転回路
15…抵抗器(電流検出用抵抗)
16…抵抗器
17…コンパレータ(第1スルーレート上昇回路)
18…コンパレータ(第2スルーレート上昇回路)
20…吸引装置
21…電池
22…昇圧回路
23…圧電ポンプ
31…ローパスフィルタ(第1ローパスフィルタ)
32…ローパスフィルタ(第2ローパスフィルタ)

Claims (4)

  1. 圧電素子に駆動信号を印加する圧電素子用駆動回路であって、
    第1入力端子および第2入力端子と、前記圧電素子にそれぞれ接続する第1出力端子および第2出力端子とを有するHブリッジ回路と、
    前記圧電素子と前記第1出力端子との間に接続された電流検出用抵抗と、
    前記電流検出用抵抗の両端電圧を入力とする差動増幅回路と、
    該差動増幅回路の出力端子に入力端子が接続された反転回路と、
    前記反転回路の入力端子に入力端子が接続され、前記第1入力端子に出力端子が接続された第1スルーレート上昇回路と、
    前記反転回路の出力端子に入力端子が接続され、前記第2入力端子に出力端子が接続された第2スルーレート上昇回路と、を備え
    前記第1スルーレート上昇回路および前記第2スルーレート上昇回路には台形波が入力され、前記第1スルーレート上昇回路および前記第2スルーレート上昇回路において前記台形波の中点電圧に閾値が設定されている、圧電素子用駆動回路。
  2. 前記第1スルーレート上昇回路および前記第2スルーレート上昇回路はデューティ比50%の矩形波を出力する、請求項1に記載の圧電素子用駆動回路。
  3. 前記第1入力端子と前記第1スルーレート上昇回路の出力端子との間に接続された第1ローパスフィルタと、
    前記第2入力端子と前記第2スルーレート上昇回路の出力端子との間に接続された第2ローパスフィルタと、を備える、請求項2に記載の圧電素子用駆動回路。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の圧電素子用駆動回路により駆動される圧電ポンプを用いて吸引する、吸引装置。
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