JP6331999B2 - レーザ溶接システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の溶接機をシステム化したレーザ溶接システムに関する。
従来、例えば特許文献1に記載されるように、溶接加工ラインにおいて、複数の溶接機をシステム化し、1つのレーザ発振機で複数の溶接加工を行うレーザ溶接システムが知られている。こうしたレーザ溶接システムでは、通常、レーザ照射順序を予め決め、その順序通りに溶接機を作動させて、ライン上を流れるワークに対して異なる部品を順次溶接するようにしている。ライン上の各溶接機前では、ワークを一定量貯留できるようになっており、溶接加工が完了したワークは次の溶接機へ搬送される。そして、1つのライン上で順次部品を溶接していき最終的にラインの下流側に製品が排出される。
特開平11−309590号公報
ところが、上記レーザ溶接システムでは、照射順序が崩れることはないものの、途中で1つの溶接機が停止したときには、その後に順序が割り当てられている溶接機は稼働しないため、停止した溶接機の復帰を待つことになり、ライン全体の稼働率が低下するという問題があった。
そこで、レーザ照射順序を決めず、レーザ照射可能になった設備から順次溶接要求信号を出力し、レーザ照射していくシステムが考えられる。このシステムでは、停止した溶接機は自動的に飛ばすことで異常停止時の待ち時間を有効的に利用できるものの、溶接機ごとの生産量のアンバランスが生じてしまい、結果的にシステム全体で生産される製品の生産効率が低下するという問題が生じていた。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、製品の生産効率を向上させるレーザ溶接システムを提供することにある。
本発明のレーザ溶接システムは、溶接ラインの上流から下流へワークを搬送しつつ、溶接機に選択的に通電してワークに溶接加工を行うものであって、複数の溶接機と、レーザ発振器と、切替装置と、統括制御手段とを有する。
溶接機は、レーザ溶接ヘッドと、レーザ溶接ヘッドによるワークへのレーザ照射を要求する溶接要求信号を出力する溶接制御手段と、を含む。レーザ発振器は、溶接要求信号に基づいてレーザ光を照射する。切替装置は、レーザ発振器から照射されるレーザ光の光路を切り替える。
統括制御手段は、溶接要求信号に基づいて、溶接機、発振器及び切替装置を統括して制御する。さらに、統括制御手段は、記憶部と、溶接機決定手段と、正常完了判断手段と、優先順位決定手段とを備える。
記憶部は、溶接要求信号が複数検出されたときに溶接機の優先順位を決定するための通電優先順位を記憶する。溶接機決定手段は、溶接要求信号が入力されたとき、溶接要求信号の出力元の溶接機のうち、通電優先順位の最も高い溶接機を、溶接加工を実行する実行溶接機として決定する決定処理を行う。
正常完了判断手段は、実行溶接機による溶接加工が正常に完了したか否かを判断する。優先順位決定手段は、正常完了判断手段が肯定的判断である場合には、実行溶接機の通電優先順位を最も低くし、実行溶接機より通電優先順位の低い溶接機の通電優先順位を繰り上げ、実行溶接機より通電優先順位の高い溶接機の通電優先順位を維持する。
本構成によれば、実行溶接機による溶接加工が正常に完了したときには、優先順位決定手段により、実行溶接機の通電優先順位が最も低く設定され、実行溶接機より通電優先順位の低い溶接機の通電優先順位がそれぞれ一つずつ繰り上げられる。そして、実行溶接機より通電優先順位の高い溶接機の通電優先順位はそのまま維持される。
そして、溶接機決定手段により、溶接要求信号を出力している溶接機のうち、通電優先順位の最も高い溶接機が、次の実行溶接機として決定される。このように、実行溶接機の溶接履歴に基づき、通電優先順位を変動させるようにしている。
これにより、異常停止しており溶接要求信号を出力していない溶接機は自動的に飛ばし、かつ、溶接ライン上で通電優先順位の高い順に溶接が実行される。また、通電優先順位は、その溶接機での溶接が完了していなければ下がることはなく維持される。このため、異常停止から復帰し、溶接要求信号が出力されれば、必然的に生産が遅れている溶接機が優先的に実行溶接機として決定される。
すなわち、溶接ライン上での溶接順序をできるだけ崩さないように、かつ異常停止時の時間を有効に活用してシステム全体を稼働させることができる。これにより、各溶接機での生産量のばらつきを抑え、ひいては溶接ラインによって生産する製品の生産効率を向上させることができる。
第1実施形態による溶接システムを備える溶接ライン全体を示す模式図。 レーザ溶接システムの全体構成を示すブロック図。 統括制御手段としての発振器制御部が有する機能を示す機能ブロック図 統括制御手段としての発振器制御部が実行する制御手順(メインフロー)を示すフローチャート。 溶接機決定処理の詳細を示すフローチャート。 優先順位入替処理の詳細を示すフローチャート。 通電優先順位の格納テーブルを示す図であって、格納エリアからの抜き取りおよび格納エリアへの格納の手順を説明する図。 システム全体の動作を説明するタイムチャート。 システム全体の動作を説明するタイムチャートであり、図8とは異なるパターンの動作を説明する図。 通電優先順位の格納テーブルを示す図であり、溶接実行ごとに格納テーブルがどのように変更されるかを説明する図。 第2実施形態によるメインフローチャート。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
[構成]
本発明の第1実施形態の構成について、図1〜図10を参照しつつ説明する。図1に模式図として示すように、本実施形態の溶接ライン1は、レーザ溶接システム2と、ワーク3の搬送路としてのレール4とを備える。レーザ溶接システム2の詳細については図2を参照して後述するが、主に複数(本実施形態では4種類)の溶接機A,B,C,Dを有して構成される。溶接機は、溶接ライン1の上流から下流側へ溶接機A、溶接機B、溶接機C、溶接機Dの順に配置される。
レーザ溶接システム2は、溶接ライン1の上流から下流側へ搬送されるワーク3に対し、溶接機A〜Dを選択的に通電して溶接加工を行う。溶接ライン1上の各溶接機A〜D前では、ワーク3を一定量貯留できるようになっており、溶接加工が完了したワーク3は次の溶接機へ搬送される。そして、1つのライン上で順次部材を溶接していき最終的にラインの下流側に完成品としての製品が搬出されるようになっている。具体的に、本実施形態の溶接ライン1上で生産される製品としては、例えば高圧ポンプが挙げられ、溶接部材としては吐出弁、吸入弁、フランジ、インレット、シートアッパ、ソレノイド等がある。
次に、レーザ溶接システム2の構成について説明する。図2に示すように、レーザ溶接システム2は、溶接機A,B,C,Dと、レーザ発振器21と、切替装置としてのビームスイッチ22とを備える。溶接機Aは、レーザ溶接ヘッド23と、コントローラ24とを有する。なお、図2では、レーザ溶接ヘッドを単に「レーザヘッド」と記載している。溶接機Bは、レーザ溶接ヘッド25とコントローラ26とを有し、溶接機Cは、レーザ溶接ヘッド27とコントローラ28とを有する。溶接機Dは、レーザ溶接ヘッド29とコントローラ30とを有する。
各コントローラ24,26,28,30は、周知のPLCで構成され、対応する各溶接機A,B,C,Dの設備制御を行う溶接制御手段としての設備制御部24a,26a,28a,30aを有する。各設備制御部24a,26a,28a,30aは、レーザ溶接ヘッド23,25,27,29によるワーク3へのレーザ照射を要求する溶接要求信号Srを出力する。ビームスイッチ22は、レーザ発振器21と各レーザ溶接ヘッド23,25,27,29との通電をスイッチにより切り替える。
さらに、溶接機Dのコントローラ30は、発振器制御部30bを有する。溶接機Dの発振器制御部30bと、溶接機A,B,Cの各設備制御部24a,26a,28aとは、信号線31によって接続される。溶接機Dの発振器制御部30bと、レーザ発振器21とは、信号線32によって接続される。本実施形態において、溶接機Dの発振器制御部30bは、溶接要求信号Srに基づいて、各溶接機A〜D、レーザ発振器21及びビームスイッチ22を統括して管理する統括制御手段として機能する。発振器制御部30bは、各設備制御部24a,26a,28a,30aからの溶接要求信号Srを受信する。また、発振器制御部30bは、レーザ発振器21へ光路切替信号Sc、プログラム選択信号Sp、照射スタート信号Siを送信するとともに、レーザ発振器21から発振器運転準備完了信号Sd、照射完了信号Sfを受信する。
光路切替信号Scは、ビームスイッチ22によるレーザ光の光路を切り替える信号である。プログラム選択信号Spは、溶接機A〜Dごとに設定される溶接プログラムを選択する信号である。発振器運転準備完了信号Sdは、レーザ発振器21がレーザ光を発振可能な状態であることを示す信号である。照射スタート信号Siは、発振器運転準備完了信号Sdを受けて、レーザ発振器21からレーザ光を発振する信号である。レーザ発振器21から発振されたレーザ光は、選択された溶接機A〜Dのレーザ溶接ヘッド23,25,27,29からワーク3に向けて照射される。
発振器制御部30bは、統括制御手段として、各信号に基づいて溶接処理を実行する溶接機A〜Dの決定を制御するため各種機能を有している。具体的には、図3に示すように、発振器制御部30bは、記憶部33、溶接機決定手段34、正常完了判断手段35、優先順位決定手段36を有している。記憶部33は、メモリで構成され、溶接要求信号Srが複数検出されたときに、溶接機A〜Dの優先順位を決定するための通電優先順位を記憶する。
図7にテーブルTa1〜Ta4として示すように、記憶部33は、通電優先順位の高い順に第1エリア、第2エリア、第3エリア、第4エリアの各格納エリアで構成されるテーブルを有している。初期設定時のテーブルTa1では、第1エリアに溶接機A、第2エリアに溶接機B、第3エリアに溶接機C、第4エリアに溶接機Dが設定されており、通電優先順位は溶接機A,B,C,Dの順に上位から順位付けされていることを意味する。各格納エリアの数は、溶接機の設備数に対応する。溶接機決定手段34、正常完了判断手段35、優先順位決定手段36は、CPUによって実行されるプログラムの機能であってその詳細については、後述する制御方法にて制御フローチャートを参照して後述する。
[制御方法]
(メインフロー)
次に、本実施形態におけるレーザ溶接システム2の作動および制御方法について説明する。図4は、本実施形態における発振器制御部30bが実行する制御手順(メインフロー)の一例を示すフローチャートである。例えば、図示しない電源装置により本システムに電力が供給されると、図4に示すように、ステップS1で、発振器制御部30bは、発振器運転準備完了信号Sdに基づいてレーザ発振器21の運転準備が完了したか否かを判断する。
レーザ発振器21の運転準備が完了した場合(ステップS1:YES)には、ステップS2に進み、溶接機決定処理を実行する。溶接機決定処理の詳細については本発明の要部であるため、詳細は後述する。なお、ステップS2が溶接機決定手段の機能としての処理に対応する。一方、レーザ発振器21の運転準備が完了していない場合(ステップS1:NO)には、運転準備が完了するまでステップS1の処理を繰り返す。
そして、溶接機決定処理により、溶接を実行する実行溶接機が決定した後には、ステップS3に進み、レーザ発振器21の段取を指示する。レーザ発振器21の段取とは、例えば溶接機A〜Dごとに設定される溶接プログラムナンバーの設定や、ビームスイッチ22の切替を意味する。段取指示の後には、ステップS4で、段取が完了したか否かを判断する。段取が完了した場合(ステップS4:YES)には、ステップS5に進み、レーザを発振し、所定のレーザ溶接ヘッド23,25,27,29からワーク3にレーザを照射する。一方、レーザ発振器21の段取が完了していない場合(ステップS4:NO)には、段取が完了するまでステップS4の処理を繰り返す。
レーザを照射した後には、ステップS6で、レーザ溶接が正常に完了したか否かを判断する。レーザ溶接が正常に完了した場合には(ステップS6:YES)、ステップS7に進み、優先順位入替処理を行う。この優先順位入替処理は、前述の溶接機決定処理と共に本発明の要部であるため、詳細は後述する。なお、ステップS6が正常完了判断手段の機能としての処理に対応し、ステップS7が優先順位決定手段の機能としての処理に対応する。
一方、レーザ溶接が正常に終了しなかった場合(ステップS6:NO)、例えばオペレータにより溶接ライン1に設置される図示しない非常停止ボタンが押され、溶接実行中のいずれかの溶接機A〜Dが異常停止した際には、優先順位入替処理を実行することなくメインルーチンを終了する。また、優先順位入替処理の後にも、メインルーチンを終了する。なお、メインルーチンは、レーザ溶接システム2の電源が落とされるまで所定時間毎に繰り返し実行される。
(溶接機決定処理)
次に、溶接機決定処理の詳細について、図5を参照して説明する。まず、ステップS21で、第1エリアから第4エリアにすべて0が設定されているか否かを判断する。「第1エリアから第4エリアにすべて0が設定されている」ということは、システム起動時であってメインルーチンが初めて実行される初期状態であることを意味する。初期状態である場合(ステップS21:YES)には、ステップS22で、初期設定を行う。初期設定では、第1エリアに溶接機A、第2エリアに溶接機B、第3エリアに溶接機C、第4エリアに溶接機Dが格納される。
一方、レーザ溶接システム2が初期状態ではない場合(ステップS21:NO)、例えば、すでにメインルーチンが1回以上実行されており第1エリアから第4エリアにすでに溶接機A〜Dが設定済みの場合には、ステップS23に進み、溶接要求中設備を認識する。ここでは、出力された溶接要求信号Srを受信することで出力元の溶接機A〜Dを認識する。次に、ステップS24で、第1エリアに格納されている溶接機が溶接要求中であるか否かを判断する。溶接要求中であるとは、溶接要求信号Srを受信していることを意味する。以下の各ステップ(ステップS26、ステップS28、ステップS30)においても同様である。
そして、第1エリアに格納されている溶接機が溶接要求中である場合(ステップS24:YES)には、ステップS25で、第1エリアに格納されている溶接機を、実行溶接機として選択する。一方、第1エリアに格納されている溶接機が溶接要求中ではない場合(ステップS24:NO)、ステップS26で、第2エリアに格納されている溶接機が溶接要求中であるか否かを判断する。
そして、第2エリアに格納されている溶接機が溶接要求中である場合(ステップS26:YES)には、ステップS27で、第2エリアに格納されている溶接機を、実行溶接機として選択する。一方、第2エリアに格納されている溶接機が溶接要求中ではない場合(ステップS26:NO)、ステップS28で、第3エリアに格納されている溶接機が溶接要求中であるか否かを判断する。
そして、第3エリアに格納されている溶接機が溶接要求中である場合(ステップS28:YES)には、ステップS29で、第3エリアに格納されている溶接機を、実行溶接機として選択する。一方、第3エリアに格納されている溶接機が溶接要求中ではない場合(ステップS28:NO)、ステップS30で、第4エリアに格納されている溶接機が溶接要求中であるか否かを判断する。
そして、第4エリアに格納されている溶接機が溶接要求中である場合(ステップS30:YES)には、ステップS31で、第4エリアに格納されている溶接機を、実行溶接機として選択する。一方、第4エリアに格納されている溶接機が溶接要求中ではない場合(ステップS30:NO)、メインフローのステップS3へ戻る。また、いずれかの溶接機A〜Dを選択(ステップS25、ステップS27、ステップS29、ステップS31)した後にも、メインフローのステップS3へ戻る。
以上、説明したように、溶接機決定処理では、通電優先順位が最も高い第1エリアに格納されている溶接機から順に溶接要求信号が出力されているかどうか判断している。そして、その溶接機が溶接要求中であれば、溶接を実行する溶接機に決定する。これにより、通電優先順位の高い溶接機が優先的に溶接実行される。また、通電優先順位が高くても、異常停止等で溶接要求信号が出力されておらず溶接要求中ではない場合には、次に通電優先順位が高い溶接機が溶接要求中であるか否か判断し実行溶接機を決定するようにしている。これにより、溶接実行をなるべく止めることなく、かつ、通電優先順位の高い溶接機から適宜溶接が実行される。
(優先順位入替処理)
次に、優先順位入替処理の詳細について、図6、図7を参照して説明する。図6のフローチャートに示すように、まず、ステップS71で、実行溶接機をその格納エリアから抜き取る。
次に、ステップS72に進み、ステップS71で抜き取った空エリアより下位の格納エリアに格納される溶接機の通電優先順位を1段ずつ繰上げる。ここで、空エリア、すなわち溶接が実行された溶接機の格納エリアよりも上位の格納エリアについては変更せず、維持する。そして、ステップS73で、実行溶接機を最も通電優先順位が低い格納エリアへ格納する。
具体的な例で説明すると、例えば、通電優先順位がA,B,C,Dの順であり、溶接機Aによる溶接が正常に完了した場合には、図7のテーブルTa2に示すように、第1エリアからAを抜き取る。次に、テーブルTa3に示すように、第1エリアにB、第2エリアにC、第3エリアにDを格納する。そして、最後にテーブルTa4に示すように、第4エリアにAを格納する。つまり、この場合において、溶接機Aの通電優先順位は第1エリアから第4エリアとなり、溶接機Bの通電優先順位は第2エリアから第1エリアとなり、溶接機Cの通電優先順位は第3エリアから第2エリアとなり、溶接機Dの通電優先順位は第4エリアから第3エリアとなる。
さらに、別な具体例で説明すると、例えば、図10のTa5に示すように、通電優先順位がA,B,C,Dの順であり、溶接機Aが異常停止しており溶接要求中ではなく、次に通電優先順位の高い第2エリアに格納される溶接機Bによる溶接が正常に完了した場合には、Ta6に示すように、第2エリアより上位の第1エリアについてはそのまま維持する。すなわち、溶接機Aの通電優先順位は第1エリアのままであり、実行溶接機としての溶接機Bの通電優先順位は第2エリアから第4エリアとなる。そして、溶接機C,Dの通電優先順位はそれぞれ一つずつ繰り上がり、溶接機Cの通電優先順位は第3エリアから第2エリアとなり、溶接機Dの通電優先順位は第4エリアから第3エリアとなる。
ここで、テーブルTa5からテーブルTa6に至るには、溶接機Aは第1エリアに格納したままで、溶接機Bを第2エリアから抜き取り、第2エリアより下位の第3エリアに格納される溶接機Cおよび、第4エリアに格納される溶接機Dの順位を1つずつ繰り上げ、実行された溶接機Bを第4エリアに格納するという手順が実行されている。
(システム全体の動作)
次に、システム全体の動作について、図8〜図10を参照して説明する。図8は、システム全体の動作を説明するタイムチャートであり、動作中異常停止する溶接機はなく、すべての溶接機A〜Dから溶接要求信号Srが出力されており、通電優先順位は初期状態に設定されている場合の動作を示している。
まず、時刻t0からt1までは、各設備制御部24a,26a,28a,30aから溶接要求信号Srが出力されていない状態である。時刻t1で溶接機A〜Dが一斉に溶接要求信号Srを出力する。これを受け、発振器制御部30bは、メインフローチャートのステップS2に示したように溶接機決定処理を実行し、通電優先順位の最も高い溶接機Aを溶接実行する溶接機として決定し、t2までの間で、ステップS3およびステップS4に示したように溶接機Aにて溶接するための発振器段取を行う。
次いで、時刻t2からt3までは、ステップS5に示したようにレーザ照射すなわち溶接機Aによる溶接を実行する。時刻t3からt4までは、ステップS6、ステップS7、ステップS1〜S4に示したように。通電優先順位入替処理、溶接機決定処理等を順次実行し、次の溶接機Bにて溶接するための発振器段取を行う。次いで、時刻t4からt5までは、ステップS5に示したように溶接機Bによる溶接を実行する。
以下同様に、各溶接機A〜Dが異常停止することがなければ、通電優先順位の順番で、時刻t6からt7までは溶接機Cによる溶接を実行し、時刻t8からt9までは溶接機Dによる溶接を実行する。
次に、別のパターンの動作について、図9、図10を参照して説明する。図9は、システム全体の動作を説明するタイムチャートであり、溶接機Aが異常停止しており、先に溶接機B,Cによる溶接を実行し、溶接機Cの溶接実行中に溶接機Aが復帰してきた場合の動作を示している。異常停止している間は、溶接機Aからの溶接要求信号Srは出力されず、復帰してきた際に溶接要求信号Srが出力される。
まず、時刻t10からt11までは、各設備制御部24a,26a,28a,30aから溶接要求信号Srが出力されていない状態である。時刻t11で溶接機B,C,Dが一斉に溶接要求信号Srを出力する。これを受け、発振器制御部30bは、メインフローチャートのステップS2に示したように溶接機決定処理を実行し、溶接要求信号Srが出力されている溶接機のうち、通電優先順位の最も高い溶接機Bを実行溶接機に決定する。そして、時刻t12からt13までは溶接機Bによる溶接を実行し、時刻t14からt16までは溶接機Cによる溶接を実行する。
そして、溶接機Cにより溶接が実行されている間の時刻t15に溶接機Aが復帰し、溶接機Aから溶接要求信号Srが出力されると、溶接機Cによる溶接完了の後、時刻t17からt18まで、溶接機Aによる溶接を溶接機Dより先に実行する。
図10に示すように、初期設定におけるテーブルTa5では、通電優先順位はA,B,C,Dの順である。そして、溶接機Aが異常停止しており溶接要求中ではなく、次に通電優先順位の高いBが溶接実行されると、テーブルTa6に示すように、通電優先順位はA,C,D,Bの順に入れ替えられる。
ここで、図10のテーブルTa7に示すように、溶接機Cによる溶接が実行された後も、通電優先順位が最も高い第1エリアには溶接機Aが格納されている。これにより、溶接機Cによる溶接実行後の溶接機決定処理(ステップS2)では、溶接要求中の溶接機のうち最も通電優先順位の高い溶接機Aが実行溶接機に決定され、溶接機Dに先立ち溶接機Aによる溶接を実行する。溶接機Aによる溶接実行後には、テーブルTa8に示すように、通電優先順位はD,B,C,Aの順となり、図9に示すように、時刻t19からt20までは、溶接機Dによる溶接を実行する。
なお、レーザ照射が正常に完了した場合、または、何らかの原因で異常停止した場合には、溶接要求信号SrはOFFとなる。ただし、異常停止した場合には、上記ステップS7に示した通電優先順位入替処理を実行しないため、通電優先順位はそのまま維持される。
[効果]
本実施形態では、溶接ライン1の上流から下流へ向けて配置される順に溶接機A〜溶接機Dという本来の溶接順序に加えて、溶接実行が完了した溶接機の履歴に基づき、通電優先順位を変動させるようにしている。例えば、優先順位や履歴を持たず、異常停止時の待ち時間を減らすために、溶接要求信号Srを出力した溶接機から順次溶接していくシステムでは、上記説明したように溶接機Cの実行中に溶接機Aが復帰してきた場合であっても、先に溶接要求信号Srを出力した溶接機Dの溶接が実行されてしまう。
その点、本実施形態では、溶接機Dによる溶接が実行される前に、溶接機Aの溶接要求信号Srが出力されていれば、溶接要求信号Srを先に出していた溶接機Dよりも先に割り込むようにして溶接を実行する。これにより、最も生産の遅れている溶接機による溶接を優先的に実行することができる。
このように、溶接ライン1上での本来の溶接順序と、溶接実行が完了した履歴とをベースに、1つの溶接機による溶接が実行されるごとに通電優先順位を決定するようにしているため、異常停止している溶接機は自動的に飛ばしつつ、本来の溶接順序もできるだけ崩さないようにシステム全体を稼働させることができる。これにより、各溶接機A〜Dでの生産量のばらつきを抑え、ひいては溶接ライン1全体として完成される製品の生産効率を向上させることができる。
〈第2実施形態〉
[構成]
次に、本発明の第2実施形態について、図11を参照して説明する。第2実施形態のシステム構成は、上記第1実施形態と同様であるため説明は省略し、制御フローにおいてもほぼ同様であるため、異なる部分のみ説明する。図11に示すように、本実施形態では、ステップS4で、レーザ発振器21の段取が完了していない場合(ステップS4:NO)には、ステップS2へ戻り、ステップS2に示す溶接機決定処理およびステップS3に示す発振器段取の処理を繰り返し実行する点が上記第1実施形態とは異なる。
本実施形態によれば、レーザ発振器21が段取をしている間に溶接機決定処理を繰り返し実行することで、通電優先順位の高い溶接機が復帰し溶接要求信号Srを出力してきた場合に、レーザ段取完了前であれば、実行溶接機を最も新しい通電優先順位に基づいた溶接機に変更することができる。レーザ段取の時間は少なからず発生するため、この時間を有効に活用することができる。
〈他の実施形態〉
・ 上記各実施形態では、図5に示すステップS22の初期設定において、溶接ライン1の上流から下流に配置される溶接機A〜Dの順に設定したが、必ずしも上流から下流の順に設定する必要はない。例えば何らかの事情で溶接機Aによる溶接が完了したワーク3がすでに量産されている場合には、優先順位を1つ下げて初期設定でB,A,C,Dとしても良い。この場合、図5に示すステップS22に代えて、例えばオペレータが入力した順位で、テーブルの各格納エリアに各溶接機A〜Dが設定されるように構成することができる。
・ 上記各実施形態では、溶接機Dの発振器制御部30bが統括制御手段として機能するように構成したが、コントローラ30とは別に統括制御装置を設けても良い。
・ 上記各実施形態における優先順位入替処理において、まず実行溶接機を格納エリアから抜き取り、順次入れ替える手順としたが、格納エリアにおける抜き取りおよび格納手順は、溶接実行履歴が反映されるように変更されれば良く、適宜変更可能である。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 ・・・溶接ライン
2 ・・・レーザ溶接システム
3 ・・・ワーク
21 ・・・レーザ発振器
22 ・・・ビームスイッチ(切替装置)
23,25,27,29 ・・・レーザ溶接ヘッド
24a,26a,28a,30a ・・・設備制御部(溶接制御手段)
30b ・・・発振器制御部(統括制御手段)
33 ・・・記憶部
34 ・・・溶接機決定手段
35 ・・・正常完了判断手段
36 ・・・優先順位決定手段
A,B,C,D ・・・溶接機

Claims (3)

  1. レーザ溶接ヘッド(23,25,27,29)と、前記レーザ溶接ヘッドによるワーク(3)へのレーザ照射を要求する溶接要求信号(Sr)を出力する溶接制御手段(24a,26a,28a,30a)と、を含む複数の溶接機(A,B,C,D)と、
    前記溶接要求信号に基づいてレーザ光を照射するレーザ発振器(21)と、
    前記レーザ発振器から照射されるレーザ光の光路を切り替える切替装置(22)と、
    前記溶接要求信号に基づいて、前記溶接機、前記レーザ発振器及び前記切替装置を統括して制御する統括制御手段(30b)と、
    を備え、溶接ライン(1)の上流から下流へ前記ワークを搬送しつつ、前記溶接機に選択的に通電して前記ワークに溶接加工を行うレーザ溶接システム(2)であって、
    前記統括制御手段は、
    前記溶接要求信号が複数検出されたときに前記溶接機の優先順位を決定するための通電優先順位を記憶する記憶部(33)と、
    前記溶接要求信号が入力されたとき、前記溶接要求信号の出力元の前記溶接機のうち、前記通電優先順位の最も高い前記溶接機を、溶接加工を実行する実行溶接機として決定する決定処理を行う溶接機決定手段(34)と、
    前記実行溶接機による溶接加工が正常に完了したか否かを判断する正常完了判断手段(35)と、
    前記正常完了判断手段が肯定的判断である場合には、前記実行溶接機の前記通電優先順位を最も低くし、前記実行溶接機より前記通電優先順位の低い前記溶接機の前記通電優先順位を繰り上げ、前記実行溶接機より前記通電優先順位の高い前記溶接機の前記通電優先順位を維持する優先順位決定手段(36)と、
    を備えることを特徴とするレーザ溶接システム。
  2. 前記通電優先順位は、前記溶接ラインの上流から下流へ配置される順に高い順位から低い順位となるように前記記憶部に初期設定されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接システム。
  3. 前記溶接機決定手段は、前記レーザ発振器によるレーザ照射のための段取が完了するまでの間、繰り返し前記決定処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ溶接システム。
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