JP6507521B2 - シーケンス生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は同一の製品を複数個製造するシステムにおいて利用可能なシーケンスを自動的に生成するシーケンス生成方法に関する。
従来から、様々な分野でシーケンス制御を用いた自動化システムが利用されている。このようなシステムでは、目的を達成するために実行される複数の工程の順序を特定するシーケンス(各工程の順序)が予め作成され、このシーケンスに従って制御が実行される。また、そういったシステムは処理の効率化が課題となっている(例えば、特許文献1参照)。
シーケンス制御を用いた自動化システムの適用先として、同一の製品を複数個製造するための装置がある。同一の製品を複数個製造する場合、特定の動作パターンを作成することで製品の大量生産が可能になるため、自動化システムに向いているといえる。
同一の製品を複数個製造する自動化システムにおいて用いられるシーケンスを、開始から終了までを通して作成することは困難である。大量生産を行う場合は開始から終了までを通して実行される動作は非常に多く、作成および制御装置への入力が困難になる。また、動作が多いために組み合わせパターンも多くなり、最適なシーケンスを作成するのも困難になる。
よって、自動化システム等において開始から終了までを通したシーケンスを作成することは一般的ではなく、システムや状況に応じて様々な対応が行われている。例えば、シーケンス全体が長くなる場合に、繰り返し実行可能なシーケンス(以下、「自己同期化シーケンス」とする。)を予め作成し、自己同期化シーケンスを繰り返すことでシーケンス制御を行いながら製品の製造を行う。
近年、人工知能分野の1分野である自動計画において研究されている汎用プランニング手法を用いることで機器のシーケンスを自動生成することが可能になった。汎用プランニング手法は、装置の取りうる状態、装置の各動作の制約および効果、初期状態および終了状態が与えられた場合に、初期状態の装置を終了状態にするまでの動作と動作手順を求める手法である。本手法を、シーケンスを生成する自動化システムに適用することでシーケンスを自動生成することが可能である。(例えば、特許文献2参照)
また、CPT4(Vincent Vidal)やDAEYAHSP(Johann Dreo, Pierre Saveant, Marc Schoenauer, Vincent Vidal)等の時間・同時並行動作を考慮した動作手順を生成可能な汎用プランニングソフトウェアを用いることで、制御装置の動作時間を短くする制御シーケンスを得ることが可能となる。
具体的には、自動化システムの取りうる状態を装置の取りうる状態とし、自動化システムに含まれる各機器などの物理的な位置の移動や装置を用いて行われる作業を装置の動作とし、前提条件および効果は実機の仕様に従うものとする。開始状態は自動化システムで製品を製造する前の状態とし、終了状態は製品の製造が完了した状態とする。そうすることで、理論的には自動化システムのシーケンスを自動生成することが可能である。
しかしながら、同一製品を複数個製造する自動化システムの動作手順を求める場合、実行される動作が多く、組み合わせパターンも多いため効率の良いシーケンスを求めることは困難である。また、自己同期化シーケンスを求めるには、開始状態と終了状態を定める必要がある。しかし、自己同期化シーケンスは開始や終了の状態の選び方によって効率が変化するとともに、開始や終了の状態を選ぶ方法が存在しなかった。そのため、汎用プランニングソフトウェアのみを用いて最適なシーケンスを作成するのは困難であった。その結果、同一製品を複数個製造するシステムで用いる自己同期化シーケンスは、システムの設計者が試行錯誤を繰り返しながら手動で作成していた。
特開2005−285126号公報 特開2008−299841号公報
上述したように、従来は、自己同期化シーケンスの生成は、システムの設計者が手動で行う必要があり、自動的に自己同期化シーケンスを生成することは困難であった。
上記課題に鑑み、自己同期化シーケンスを自動的に生成することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、同一の製品を複数個製造する自動化システムのシーケンス制御で用いる繰り返し実行可能なシーケンスを生成するシーケンス生成方法であって、予め与えられるシーケンスの開始状態と終了状態と、シーケンス制御の動作の前提条件と、各動作の効果と、各動作に要する時間とを規定する動作条件に従って、開始状態で開始し、終了状態で終了する第1の基準のシーケンスを生成するステップAと、予め定められるルールを用いて、第1の基準のシーケンスの生成に利用した開始状態と終了状態を変更して新たなシーケンスの開始状態と終了状態を生成するステップBと、前記動作条件に従って、ステップBで新たに生成された開始状態で開始し、終了状態で終了する第2の基準のシーケンスを生成するステップCと、第1の基準のシーケンスのうち同一な処理が繰り返される繰り返し部分の実行時間と第2の基準のシーケンスのうち同一な処理が繰り返される繰り返し部分の実行時間とを比較するステップDと、第1の基準のシーケンスの繰り返し部分の実行時間と第2の基準のシーケンスの繰り返し部分の実行時間が同一であるとき、第2の基準のシーケンスの繰り返し部分を生成結果のシーケンスとして決定するステップEとを有し、第1の基準のシーケンスの繰り返し部分の実行時間と第2の基準のシーケンスの繰り返し部分の実行時間が異なるとき、第2の基準のシーケンスを第1の基準のシーケンスとし、前記ステップBからステップEまでの処理を繰り返すことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、基準のシーケンスを生成する1回目のステップでは加工前の材料が1個ある状態を開始状態、製造が完了した製品が1個ある状態を終了状態とし、2回目以降のN回目のステップでは、加工前の製品がN個ある状態を開始状態、製造が完了した製品がN個ある状態を終了状態とする。
請求項3記載の発明は、基準のシーケンスを作成するステップにおいて、汎用プランニングソフトウェアを用いることを特徴とする。
本発明によれば、自己同期化シーケンスを自動的に生成することができる。
実施形態に係るシーケンス生成方法で利用する情報処理装置を説明するブロック図である。 シーケンスの生成に利用する開始終了状態データの初回のデータの一例を説明する構成図である。 シーケンスの生成に利用する開始終了状態データの一例を説明する構成図である。 シーケンスの生成に利用する動作条件データの一例を説明する構成図である。 汎用プランニングソフトウェアが生成する一般的なシーケンスの一例を説明する図である。 シーケンスの生成で基準となるシーケンスと、生成される自己同期化シーケンスの一例を説明する図である。 実施形態に係るシーケンス生成方法の処理を説明するフローチャートである。
実施形態に係るシーケンス生成方法は、目的を達成するための工程の順序を特定するシーケンスを生成する方法であって、シーケンス制御によって制御される同一の製品を複数個製造する自動化システムの設計において用いられる。具体的には、同一製品を2個以上製造する場合に、繰り返し実行することで目的を達成することが可能なシーケンスである「自己同期化シーケンス」を生成する方法である。
自己同期化シーケンスは、シーケンスの開始時点の装置の状態と、終了時点の装置の状態が一致しているシーケンスである。装置の状態が同じため、繰り返し実行することが可能となる。なお、装置以外に関しては考慮せず、作成する製品の在庫数や完成品の数などは変化する。
以下では、材料である木材を加工して製品である板を製造するために、のこぎりや清掃装置を有する製造装置(木材加工装置)をシーケンス制御する際のシーケンスを生成する例を用いて説明する。具体的には、以下で説明するシーケンス生成方法は、材料から製品の製造を複数回繰り返し、同一の製品を複数製造する場合に、製品1個あたりの製造時間が短い「自己同期化シーケンス」を生成する方法である。
図1に示すように、実施形態に係るシーケンス生成方法で自己同期化シーケンスを生成する情報処理装置1は、処理の回数をカウントするカウント部11、自己同期化シーケンスの生成に利用する基準のシーケンスの開始と終了の状態を生成する状態生成部12、基準のシーケンスを生成するシーケンス生成部20、基準のシーケンスから繰り返し部分を抽出する抽出部13、繰り返し部分の処理に要する時間を算出する算出部14、新たに算出された時間と前回算出された時間を比較して自己同期化シーケンスを決定する比較部15及び決定された自己同期化シーケンスを利用して接続される製造装置を制御する制御部30を有している。
情報処理装置1は、例えば、中央処理装置(CPU)10や記憶装置40を備えるパーソナルコンピュータであって、記憶装置40に記憶されるシーケンス生成プログラムPが読み出されて実行されることで、図1に示すように、CPU10にカウント部11、状態生成部12、抽出部13、算出部14及び比較部15が実装される。
情報処理装置1は、図1に示すように、記憶装置40にシーケンス生成プログラムPの他、開始終了状態データ41、動作条件データ42及びシーケンスデータ43を記憶している。
カウント部11は、情報処理装置1で処理を開始する際及び処理を繰り返す際に、その繰り返しの回数mをカウントしてメモリ(図示せず)に記憶するとともに、シーケンスの生成を要求するリクエスト信号を状態生成部12に出力する。具体的には、カウント部11は、初回にはmの値を0と設定し、その後、処理を繰り返す度、mの値を1ずつ増加する。
状態生成部12は、カウント部11からリクエスト信号を入力すると、リクエスト信号で生成が要求されるシーケンスの開始状態と終了状態とを含む開始終了状態データ41を生成し、記憶装置40に記憶させる。また、状態生成部12は、開始状態及び終了状態を生成した通知をシーケンス生成部20に出力する。
開始終了状態データ41は、自己同期化シーケンスの生成に利用する基準のシーケンスの開始と終了の状態を規定するデータである。例えば、図3に示すように、開始状態(図3(a))と終了状態(図3(b))とを含むデータである。図3(a)に示す開始状態は、材料として木材が2個存在する状態が、基準のシーケンスを開始可能な状態であることを規定している。また、図3(b)に示す終了状態は、製品として2枚の板が製造された状態が、基準のシーケンスが終了した状態であることを規定している。
なお、図3に示す開始終了状態データ41の例では、材料と製品の数は同一であるが、1個の材料から複数個の製品を製造可能な場合には、材料と製品の数は同一でなくてもよい。例えば、1個の木材から複数枚の板を製造するような開始状態と終了状態が定められていてもよい。また、図2に示す例では、材料の種類は1種類であるが、複数種類の材料から1個の製品を作るものであってもよい。例えば、複数枚の板と複数個のネジ(複数の材料)から、1個の製品である棚を製造するような開始状態と終了状態が定められていてもよい。
ここで、状態生成部12は、初回(m=0の場合)には、予め定められる開始状態及び終了状態を利用する。また、その後に処理が繰り返される際には、前回利用した開始状態及び終了状態を予め定められるルールに従って変更させて、新たに開始状態及び終了状態を生成する。
例えば、図2のように初回の開始状態で材料である木材の数が「1」と規定され、終了状態で製品である板の数が「1」と規定されている場合、状態生成部12は、図3に示すような開始終了状態データ41を記憶装置40に記憶させる。また、mの値が1増加する毎に木材の数と板の数も1ずつ増加するようなルールが規定されている場合、mが1になると図3のように木材の数が「2」の開始状態が生成されるとともに板の数が「2」の終了状態が生成される。同様に、mが2になると木材の数が「3」の開始状態が生成されるとともに板の数が「3」の終了状態が生成される。
動作条件データ42は、シーケンス制御で制御する動作(工程)の条件を規定するデータであって、動作の前提条件と、各動作の効果(結果)と、各動作に要する時間とが関連付けられる。「動作の前提条件」とは、動作の種別、動作に利用されるワークの数、動作に利用される道具等に関する条件である。「動作の効果」とは、動作の完了によってワークにもたらされる結果である。
例えば、図4に示す動作条件データ42では、「大型のこぎり」を使用して「木材」を「汚れた角材」に加工すること、「高速清掃装置」又は「低速清掃装置」を使用して「汚れた角材」を「角材」に加工(清掃)すること、「中型のこぎり」を使用して「角材」を「汚れた板」に加工すること、「高速清掃装置」又は「低速清掃装置」を使用して「汚れた板」を「板」に加工(清掃)すること及び各動作に要する時間が規定されている。
シーケンス生成部20は、開始終了状態データ41が記憶装置40に記憶されたタイミングで記憶装置40から開始終了状態データ41と動作条件データ42とを読み出す。また、シーケンス生成部20は、開始終了状態データ41で指定された開始状態で開始し、終了状態で終了するまでの動作条件データ42で指定された動作条件の動作(工程)の順序である基準のシーケンスを生成し、生成した基準のシーケンスを抽出部13に出力する。ここでシーケンス生成部20が生成する基準のシーケンスは、最適な基準のシーケンスである。
仮に、開始状態で「木材の数1」と規定され、終了状態で「板の数1」と規定され、図4に示す動作条件が規定されているとする。この場合、シーケンス生成部20では、例えば、図5(a)に示すようなシーケンスが生成される。なお、図5(a)に示すシーケンスの他、高速清掃装置の代わりに低速清掃装置を使用した場合にも製品を製造することは可能であるが、図5(a)に示すように高速清掃装置を利用した方が処理時間を短くすることができる。したがって、シーケンス生成部20は、低速清掃装置を使用するシーケンスではなく、図5(a)に示す高速清掃装置のみを利用するシーケンスを生成する。このように、処理時間が最も短いシーケンスを「最適なシーケンス」という。
また仮に、図3に示す開始状態及び終了状態が規定され、図4に示す動作条件が規定されているとする。この場合、図5(b)〜図5(d)に示すような複数の異なるシーケンスを利用して製品を製造することができる。一方、処理時間が最も短いシーケンス(最適なシーケンス)は、図5(d)に示すシーケンスである。したがって、シーケンス生成部20は、図5(d)に示すシーケンスを生成する。
このシーケンス生成部20は、いわゆる「汎用プランニングソフトウェア」で実現することが可能である。具体的には、記憶装置40には、例えば、CPT4(Vincent Vidal)やDAEYAHSP(Johann Dreo, Pierre Saveant, Marc Schoenauer, Vincent Vidal)等のプログラムが予め記憶されており、このプログラムの実行により、CPU10にシーケンス生成部20が実装される。
当然だが、汎用でないプランニングソフトウェアを用いて、シーケンスを作成しても良い。
抽出部13は、シーケンス生成部20から最適な基準のシーケンスを入力すると、このシーケンスから繰り返し実行可能な部分(シーケンスの一部であって、作成する製品の在庫数や完成品の数などを除いて、その部分の開始時点の装置の状態と終了時の装置の状態が一致している部分)を自己同期化シーケンスとして抽出し、抽出した自己同期化シーケンスを記憶装置40に記憶されるシーケンスデータ43に追加する。また、抽出部13は、シーケンスデータ43に抽出した自己同期化シーケンスを算出部14に出力する。抽出部13は、例えば図6(a)に示すシーケンスを入力した場合、5aを開始のタイミングとし、5bを終了のタイミングとし、図6(b)に示すような自己同期化シーケンスが抽出される。自己同期化シーケンスの開始と終了のタイミングは、開始と終了の状態が一致していれば、図6の5a,5bに限らない。
シーケンスデータ43は、図6(b)に示すような自己同期化シーケンスを有するデータである。また、シーケンスデータ43は、自己同期化シーケンスにこの自己同期化シーケンスの実行に要する時間を関連付けることができる。
算出部14は、抽出部13からシーケンスデータ43に新たな自己同期化シーケンスが追加された通知を入力すると、記憶装置40からシーケンスデータ43を読み出し、新たに追加された自己同期化シーケンスを抽出する。また、算出部14は、抽出した自己同期化シーケンスの実行時間t(m)を算出する。その後、算出部14は、算出した実行時間t(m)を対象の自己同期化シーケンスに関連付けて記憶装置40で記憶されるシーケンスデータ43に追加し、実行時間を算出した通知を比較部15に出力する。
比較部15は、算出部14から自己同期化シーケンスの実行時間を算出した通知を入力すると、記憶装置40からシーケンスデータ43を読み出し、新たに追加された自己同期化シーケンスの実行時間t(m)と、前回追加した自己同期化シーケンスの実行時間t(m−1)とを比較する。新たに算出した実行時間t(m)と前回算出した実行時間t(m−1)とが異なる場合、比較部15は、カウント部11に処理を繰り返す通知を出力する。一方、新たに算出した実行時間t(m)と前回算出した実行時間t(m−1)とが同一の場合、比較部15は、シーケンスデータ43から新たに追加された自己同期化シーケンスを生成結果の自己同期化シーケンスと決定し、自己同期化シーケンスを制御部30に出力する。
このように、開始状態及び終了状態を変更して繰り返し回数を増加させた場合、ある値以上では、自己同期化シーケンスの実行時間は同一(t(m)=t(m−1))となり、効率が一定のところに落ち着く。すなわち、このように、自己同期化シーケンスの実行時間が一定となったときに、開始状態及び終了状態を規定のルールに従って変更させても各自己同期化シーケンスは同一となるため、このような自己同期化シーケンスを求める自己同期化シーケンスとして出力する。
制御部30は、比較部15から入力した自己同期化シーケンスを利用して接続される製造装置を制御する。
続いて、図7に示すフローチャートを用いて、情報処理装置1において自己同期化シーケンスを生成する処理について説明する。例えば、情報処理装置1では、入力装置(図示せず)を介してシーケンスの生成を要求する操作信号を入力したタイミングでこの処理を開始する。
はじめに、カウント部11が、カウンタの値mを0に設定し、状態生成部12にシーケンスの生成を要求するリクエスト信号を出力する(S1)。
続いて、状態生成部12は、開始状態及び終了状態を生成し、開始終了状態データ41として記憶装置40に記憶するとともに、開始状態及び終了状態を生成した通知を出力する(S2)。ここで、状態生成部12は、m=0の場合には、予め定められる開始状態及び終了状態を利用する。また、状態生成部12は、それ以外の場合には、前回利用した開始状態及び終了状態を予め定められるルールに従って変更させて、新たに開始状態及び終了状態を生成する。
その後、シーケンス生成部20が、記憶装置40から開始終了状態データ41及び動作条件データ42を読み出して基準のシーケンスを生成し、抽出部13に出力する(S3)。
続いて、抽出部13は、抽出部13から入力した基準のシーケンスから自己同期化シーケンスを抽出し、記憶装置40のシーケンスデータ43に追加するとともに、抽出した新たな自己同期化シーケンスを出力する。(S4)。
また、算出部14が、記憶装置40からシーケンスデータ43を読み出し、ステップS4で抽出部13が抽出した自己同期化シーケンスの実行時間t(m)を算出し、シーケンスデータ43に対応の自己同期化シーケンスと関連付けて追加するとともに、実行時間を算出した通知を出力する(S5)。
次に、比較部15は、今回抽出した自己同期化シーケンスの実行時間t(m)と、前回抽出した自己同期化シーケンスの実行時間t(m−1)とを比較する(S6)。実行時間t(m)と実行時間t(m−1)が一致しない場合(S6でNO)、比較部15は、自己同期化シーケンスが決定していないとし、カウント部11に処理を繰り返す通知を出力する。処理を繰り返す通知を入力したカウント部11は、mをインクリメントしてステップS2の処理に戻る(S7)。
一方、実行時間t(m)と実行時間t(m−1)が一致していた場合(S6でYES)、比較部15は、ステップS4で今回新たに抽出した自己同期化シーケンスを出力する自己同期化シーケンスと決定し、制御部30に出力する(S8)。なお、前回生成された基準のシーケンス(m−1の場合に生成された基準のシーケンス)が第1の基準のシーケンスであるとき、新たに生成された基準のシーケンス(mの場合に生成された基準のシーケンス)が第2の基準のシーケンスである。
上述したように、本発明に係るシーケンス生成方法では、自己同期化シーケンスの実行時間を利用して、効率の良い自己同期化シーケンスを生成することができる。したがって、汎用プランニングソフトウェアにより生成されたシーケンスを利用して、オペレータの判断を要することなく、自動的に自己同期化シーケンスを生成することができる。
以上、実施形態を用いて本発明を詳細に説明したが、本発明は本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載及び特許請求の範囲の記載と均等の範囲により決定されるものである。
1 情報処理装置
10 CPU
11 カウント部
12 状態生成部
13 抽出部
14 算出部
15 比較部
20 シーケンス生成部
30 制御部
40 記憶装置
41 開始終了状態データ
42 動作条件データ
43 シーケンスデータ
P シーケンス生成プログラム

Claims (2)

  1. 同一の製品を複数個製造する自動化システムのシーケンス制御で用いる繰り返し実行可能なシーケンスを生成する情報処理装置のシーケンス生成方法であって、
    加工前の材料がN個(1個以上)ある状態を開始状態
    製造が完了した製品の個数がN個ある状態を終了状態とし
    シーケンス制御の動作の前提条件と、各動作の効果と、各動作に要する時間とを規定する動作条件に従って、
    プランニングソフトウェアを利用し、前記開始状態で開始し、前記終了状態で終了するまでの処理時間が最も短い第1の基準のシーケンスを生成するステップAと、
    繰り返しの回数(m)の値が1増加する毎に、開始状態を、m−1回目の開始状態から前記加工前の材料を1個以上増加させた状態とし、終了状態を、m−1回目の終了状態から製造が完了した製品の個数を前記加工前の材料の増加数分だけ増加させた状態とするステップBと、
    前記プランニングソフトウェアを利用し、前記動作条件に従って、前記ステップBで新たに生成された前記開始状態で開始し、前記終了状態で終了するまでの処理時間が最も短い第2の基準のシーケンスを生成するステップCと、
    開始時点の装置の状態と終了時点の装置の状態が一致している部分の開始と終了のタイミングに基づいて抽出される、前記第1の基準のシーケンスのうち同一な処理が繰り返される繰り返し部分の実行時間と前記第2の基準のシーケンスのうち同一な処理が繰り返される繰り返し部分の実行時間とを比較するステップDと、
    前記第1の基準のシーケンスの繰り返し部分の実行時間と前記第2の基準のシーケンスの繰り返し部分の実行時間が同一であるとき、前記第2の基準のシーケンスの繰り返し部分を生成結果のシーケンスとして決定するステップEと
    を有し、
    前記第1の基準のシーケンスの繰り返し部分の実行時間と前記第2の基準のシーケンスの繰り返し部分の実行時間が異なるとき、前記第2の基準のシーケンスを前記第1の基準のシーケンスとし、前記情報処理装置が前記ステップBから前記ステップEまでの処理を繰り返すことを特徴とするシーケンス生成方法。
  2. 前記ステップA及び前記ステップCにおいて、前記プランニングソフトウェアが汎用プランニングソフトウェアであることを特徴とする請求項1に記載のシーケンス生成方法。
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