JP6331624B2 - 流動床用担体 - Google Patents

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Description

本発明は超高分子量ポリエチレンを用いてなる流動床用担体に関するものであり、更に詳しくは、固有粘度([η])が15dl/g以上60dl/g以下の超高分子量ポリエチレンを用いてなることにより、長期耐久性と長期流動安定性に優れ、特に嫌気性流動床用微生物固定化担体として優れる流動床用担体に関するものである。
微生物を用いて生活排水や工場廃水等を生物化学的に処理する方法としては、空気や酸素を大量に曝気して行う好気性処理法と、空気等を曝気せずに嫌気性雰囲気下で行う嫌気性処理法が挙げられる。嫌気性処理法は、好気性処理法よりも余剰汚泥の発生量が少ない、処理でメタン等のバイオガスが得られる、酸素の供給が不要なため、好気性処理よりも動力が少なくて済む等の長所があり、今後更に普及していくものと予想される。
また、嫌気性処理法としては、嫌気性微生物の保持等の方法により、グラニュールを用いた上向流嫌気性汚泥床法(UASB)や膨張汚泥床法(EGSB)、膜や担体に嫌気性微生物を固定化した生物膜を用いた方法として嫌気性固定床法や嫌気性流動床法等がある。
この中でも、無機物や有機物の表面に排水を浄化する微生物を固定させて排水を浄化する微生物固定化方法は、排水中の微生物濃度を高くすることが可能である。従って排水中の排水の浄化効率が向上し、排水中の有機物濃度が高濃度であったとしても排水処理が可能となり、浄化槽の小型化が可能であるという利点がある。
また、微生物固定化担体を排水中に浮遊、流動させて浄化する流動床法は、浄化効率を高くできるだけでなく、担体間の隙間が常時変化しているので閉塞しにくく、長期安定に運転できるため、近年注目を集めている。具体的には好気性流動床の微生物固定化担体としては、ポリウレタンやポリオレフィンの発泡体(例えば特許文献1,2参照。)や、PVAやPEGを架橋したゲルを用いる方法(例えば特許文献3,4参照。)が提案されている。
また、嫌気性流動床としては、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)を成形したもの、発泡体表面に親水性処理をしたもの(例えば非特許文献1、特許文献5参照。)等が報告されている。
一般的に嫌気性微生物は好気性微生物よりも増殖速度が遅いことが知られている。従って担体表面に嫌気性微生物を固定させ、微生物固定化担体に嫌気性流動床としての性能を発揮させるためには好気性微生物を使用する場合よりも時間を要するという課題があった。
また、ポリウレタンやポリオレフィン等からなる発泡体形状の微生物固定化担体は、発泡体内部に微生物が固定し、表面積が広がることで微生物の増殖面積が広がる利点はあるが、排水が内部まで十分に拡散できない場合、微生物が排水を浄化する機能が十分に発揮できないという課題があった。
微生物固定化担体の材料としてポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン系樹脂は機械強度が良好で耐久性が高い特長から、微生物固定化担体として用いることが検討されている。
特開2003−211175号公報 特開平10−257885号公報 特開2001−089574号公報 特開2004−275113号公報 特開平08−256773号公報
Water Science & Technology,Vol.56,No.2,P1〜7(2007年)
そこで前記課題を解決させるために従来方法として、微生物固定化担体の表面における微生物の固定性を向上するために、界面活性剤等の親水化処理(例えば特許文献1参照。)、セルロース等の発泡体表面にエポキシ化合物等でカチオン系ポリマーを架橋処理(例えば特許文献5参照。)等の工夫がなされていたが、流動床用担体として用いるには、長期耐久性と長期流動安定性という点でまだまだ課題を有するものであった。
そこで、本発明は、長期耐久性と長期流動安定性に優れ、特に嫌気性流動床用微生物固定化担体として優れる流動床用担体を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、超高分子量ポリエチレンを用いてなる流動床用担体が、長期耐久性と長期流動安定性に優れるものとなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、固有粘度(以下、[η]と記す。)が15dl/g以上60dl/g以下、チタンの含有量が0.2ppm以下の超高分子量ポリエチレンを用いてなることを特徴とする流動床用担体に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の流動床用担体は、[η]が15dl/g以上60dl/g以下の超高分子量ポリエチレンを用いてなるものである。該超高分子量ポリエチレンは、[η]が15dl/g以上60dl/g以下、特に長期耐久性と取り扱い性のバランスに優れる流動床用担体となることから15dl/g以上50dl/g以下であることが好ましい。ここで、[η]が15dl/g未満である場合、得られる担体は耐久性に課題を有するものとなる。一方、固有粘度が60dl/gを越える場合、成形時の成形性に劣るため、担体とすることが困難な場合がある。なお、[η]は、例えばウベローデ型粘度計を用い、オルトジクロルベンゼン、デカヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン等を溶媒としたポリマー濃度0.0005〜0.01%の溶液にて、135℃において測定する方法により測定することが可能である。
該超高分子量ポリエチレンは、ポリエチレンと称される範疇のものが属し、例えば超高分子量エチレン単独重合体;超高分子量エチレン−プロピレン共重合体、超高分子量エチレン−1−ブテン共重合体、超高分子量エチレン−1−ヘキセン共重合体、超高分子量エチレン−1−オクテン共重合体等の超高分子量エチレン−α−オレフィン共重合体;等を挙げることができる。
また、該超高分子量ポリエチレンは、取り扱い、流動床用担体とする際の加工性等に優れることから嵩密度が130kg/m以上700kg/m以下、特に200kg/m以上600kg/m以下であることが好ましい。なお、嵩密度は、例えばJIS K6760(1995)に準拠した方法で測定することが可能である。
さらに、該超高分子量ポリエチレンは、耐熱性、強度、成形加工性のバランスに優れる流動床用担体となることから、示差走査型熱量計(以下、DSCと記す。)にて、0℃から10℃/分の昇温速度で230℃まで昇温(1stスキャン)した際の1stスキャンの融点(以下、Tmと記す。)、その後、5分間放置後、10℃/分の降温速度で−20℃まで降温し、5分間放置後、再度、10℃/分の昇温速度で−20℃から230℃まで昇温(2ndスキャン)した際の2ndスキャンの融点(以下、Tmと記す。)をそれぞれ測定し、該Tmと該Tmの差(ΔTm=Tm−Tm)が11℃以上30℃以下、特に11℃以上15℃以下であることが好ましい。
さらに、該超高分子量ポリエチレンは、チタンが原因で発生する変色(黄変)や酸化劣化等の抑制が可能で色調が良好なものとなり、耐候性にも優れる流動床用担体を提供することが可能となるから、チタンの含有量が少ないものであることが好ましく、特にチタンの含有量が0.02ppm以下又は検出限界以下、のものが好ましい。なお、チタンの含有量は、化学滴定法、蛍光X線分析装置、ICP発光分析装置等による測定等により求めることができる。
該超高分子量ポリエチレンは、より強靭な流動床用担体を提供することが可能となることから、プレス温度190℃、プレス圧力20MPaで加熱圧縮した後、前記Tmより10℃〜30℃低い金型温度で冷却して成形したシートの引張破断強度(TS(MPa))が、下記関係式(a)を満たすものであることが好ましく、更により強靭で機械強度、耐摩耗性、耐久性に優れる流動床用担体を提供することが可能となることから、下記関係式(c)を満たすものであることが好ましい。また、該超高分子量ポリエチレンは、流動床用担体とした際により強度が優れるものとなることから、高密度ポリエチレンの領域に属するものであるならば前記引張破断強度として、40MPa以上を有するものであることが好ましく、より好ましくは50MPa以上を有するものである。
TS≧1.35×Tm−130 (a)
1.35×Tm−130≦TS≦2×Tm−175 (c)
なお、引張破断強度の測定条件としては、特に制限はなく、例えば厚み0.1〜5mm、幅1〜50mmの短冊形、ダンベル型等の試験片を、引張速度1mm/分〜500mm/分の速度で測定する方法を例示することができる。
該超高分子量ポリエチレンは、比較的低分子量成分の含有量が低く、高分子鎖の適度な絡み合いが可能となり、特に耐熱性にも優れる流動床用担体となることから、加熱圧縮成形したシートを、前記Tmより20℃高い温度で溶融延伸したときの破断応力(MTS(MPa))が2MPa以上を有するものであることが好ましく、更に3MPa以上を有するものであることが好ましい。そして、溶融延伸に用いる加熱圧縮成形シートの成形条件としては、制限はなく、例えばプレス温度100〜250℃、プレス圧力5〜50MPaの条件であり、その中でも特に前記加熱圧縮成形法を例示することができる。また、溶融延伸方法としては、例えば厚み0.1〜5mm、幅1〜50mmの短冊形、ダンベル型等の試験片を、引張速度1mm/分〜500mm/分の速度で延伸する方法を例示することができる。さらに、溶融延伸時の破断応力としては、歪み硬化が起き、延伸に伴い応力が増加した場合はその最大値を破断応力とし、歪み硬化が起きず、延伸しても応力が増加しない場合は、降伏後の平坦領域の応力を破断応力とした。
本発明の流動床用担体に用いられる超高分子量ポリエチレンの製造方法としては、該超高分子量ポリエチレンの製造が可能であれば如何なる方法を用いても良く、例えばポリエチレン製造用触媒を用い、エチレンの単独重合、エチレンと他のオレフィンとの共重合を行う方法を挙げることができ、その際のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等を挙げることができる。また、重合方法としては、例えば溶液重合法、塊状重合法、気相重合法、スラリー重合法等の方法を挙げることができ、その中でも、特に粒子形状が整った超高分子量ポリエチレンの製造が可能となると共に、高融点、高結晶化度を有し、機械強度、耐熱性、耐久性、耐摩耗性に優れる流動床用担体を提供しうる超高分子量ポリエチレンを効率よく安定的に製造することが可能となることからスラリー重合法であることが好ましい。また、スラリー重合法に用いる溶媒としては、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、イソブタン、プロパン等の液化ガス、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンを溶媒として用いることもできる。
また、該超高分子量ポリエチレンを製造するのに用いる、ポリエチレン製造用触媒としては、該超高分子量ポリエチレンの製造が可能であれば如何なるものを用いることも可能であり、例えば少なくとも遷移金属化合物(A)、脂肪族塩にて変性した有機変性粘土(B)及び有機アルミニウム化合物(C)より得られるメタロセン系触媒を挙げることができる。
そして、該遷移金属化合物(A)としては、例えば(置換)シクロペンタジエニル基と(置換)フルオレニル基を有する遷移金属化合物、(置換)シクロペンタジエニル基と(置換)インデニル基を有する遷移金属化合物、(置換)インデニル基と(置換)フルオレニル基を有する遷移金属化合物等を挙げることができ、その際の遷移金属としては、例えばジルコニウム、ハフニウム等を挙げることができ、その中でも特に超高分子量ポリエチレンを効率よく製造することが可能となることから、(置換)シクロペンタジエニル基とアミノ基置換フルオレニル基を有するジルコニウム化合物、(置換)シクロペンタジエニル基とアミノ基置換フルオレニル基を有するハフニウム化合物であることが好ましい。
そして、より具体的には、例えばジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(4−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジ−n−ブチル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3、6−ビス(ジ−n−プロピル−アミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、5−ビス(ジイソプロピルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドなどのジルコニウム化合物;これらのジクロロ体をジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体に変えたジルコニウム化合物、およびこれら化合物のジルコニウムをハフニウムに変えたハフニウム化合物などを例示することができる。
該脂肪族塩にて変性した有機変性粘土(B)としては、例えばN,N−ジメチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−ベヘニルアミンフッ化水素酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミンフッ化水素酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミンフッ化水素酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミンフッ化水素酸塩、N,N−ジメチル−ベヘニルアミン臭化水素酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミン臭化水素酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン臭化水素酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミン臭化水素酸塩、N,N−ジメチル−ベヘニルアミンヨウ化水素酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミンヨウ化水素酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミンヨウ化水素酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミンヨウ化水素酸塩、N,N−ジメチル−ベヘニルアミン硫酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミン硫酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン硫酸塩、N,N−ジオレイル−メチルアミン硫酸塩等の脂肪族アミン塩;P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィンフッ化水素酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィンフッ化水素酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィンフッ化水素酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィン臭化水素酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィン臭化水素酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィン臭化水素酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィンヨウ化水素酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィンヨウ化水素酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィンヨウ化水素酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィン硫酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィン硫酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィン硫酸塩等の脂肪族ホスフォニウム塩;等の脂肪族塩により変性された粘土を挙げることができる。
また、該有機変性粘土(B)を構成する粘土化合物としては、粘土化合物の範疇に属するものであれば如何なるものであってもよく、一般的にシリカ四面体が二次元上に連続した四面体シートと、アルミナ八面体やマグネシア八面体等が二次元上に連続した八面体シートが1:1又は2:1で組合わさって構成されるシリケート層と呼ばれる層が何枚にも重なって形成され、一部のシリカ四面体のSiがAl、アルミナ八面体のAlがMg、マグネシア八面体のMgがLi等に同型置換されることにより層内部の正電荷が不足し、層全体として負電荷を帯びており、この負電荷を補償するために層間にはNaやCa2+等の陽イオンが存在しているものとして知られているものである。そして、該粘土化合物としては天然品、または合成品としてのカオリナイト、タルク、スメクタイト、バーミキュライト、雲母、脆雲母、縁泥石等が存在し、これらを用いることが可能であり、その中でも入手のしやすさと有機変性の容易さからスメクタイトが好ましく、特にスメクタイトのなかでもヘクトライトまたはモンモリロナイトがさらに好ましい。
該有機変性粘土(B)は、該粘土化合物の層間に該脂肪族塩を導入し、イオン複合体を形成することにより得る事が可能である。該有機変性粘土(B)を調製する際には、粘土化合物の濃度0.1〜30重量%、処理温度0〜150℃の条件を選択して処理を行うことが好ましい。また、該脂肪族塩は固体として調製して溶媒に溶解させて使用しても良いし、溶媒中での化学反応により該脂肪族塩の溶液を調製してそのまま使用しても良い。該粘土化合物と該脂肪族塩の反応量比については、粘土化合物の交換可能なカチオンに対して当量以上の脂肪族塩を用いることが好ましい。処理溶媒としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;エチルアルコール、メチルアルコール等のアルコール類;エチルエーテル、n−ブチルエーテル等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;アセトン;1,4−ジオキサン;テトラヒドロフラン;水、等を用いることができる。そして、好ましくは、アルコール類または水を単独もしくは溶媒の一成分として用いることである。
また、本発明のポリエチレン製造用触媒を構成する有機変性粘土(B)の粒径に制限はなく、その中でも触媒調製時の効率、ポリエチレン製造時の効率に優れるものとなることから1〜100μmであることが好ましい。その際の粒径を調節する方法にも制限はなく、大きな粒子を粉砕して適切な粒径にしても、小さな粒子を造粒して適切な粒径にしても良く、あるいは粉砕と造粒を組み合わせても良い。また、粒径の調節は有機変性前の粘土に行っても、変性後の有機変性粘土に行っても良い。
該有機アルミニウム化合物(C)としては、有機アルミニウム化合物と称される範疇に属するものであれば如何なるものも用いることができ、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
該ポリエチレン製造用触媒を構成する該遷移金属化合物(A)(以下(A)成分ということもある。)、該有機変性粘土(B)(以下、(B)成分ということもある。)、および該有機アルミニウム化合物(C)(以下、(C)成分ということもある。)の使用割合に関しては、ポリエチレン製造用触媒としての使用が可能であれば如何なる制限を受けるものでなく、その中でも、特に超高分子量ポリエチレン粒子を生産効率よく製造することが可能なポリエチレン製造用触媒となることから、(A)成分と(C)成分の金属原子当たりのモル比は(A成分):(C成分)=100:1〜1:100000の範囲にあることが好ましく、特に1:1〜1:10000の範囲であることが好ましい。また、(A)成分と(B)成分の重量比が(A成分):(B成分)=10:1〜1:10000にあることが好ましく、特に3:1〜1:1000の範囲であることが好ましい。
該ポリエチレン製造用触媒の調製方法に関しては、該(A)成分、該(B)成分および該(C)成分を含むポリエチレン製造用触媒を調製することが可能であれば如何なる方法を用いてもよく、例えば各(A)、(B)、(C)成分に関して不活性な溶媒中あるいは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方法などを挙げることができる。また、これらの成分を反応させる順番に関しても制限はなく、この処理を行う温度、処理時間も制限はない。また、(A)成分、(B)成分、(C)成分のそれぞれを2種類以上用いてポリエチレン製造用触媒を調製することも可能である。
本発明の流動床用担体に用いられる超高分子量ポリエチレンを製造する際の重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件については任意に選択可能であり、その中でも、重合温度0〜100℃、重合時間10秒〜20時間、重合圧力常圧〜100MPaの範囲で行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて、2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるポリエチレンは、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
また、本発明の流動床用担体は、微生物を用いて生活排水や工場廃水等を生物化学的に処理する際の微生物固定化担体とした際に、微生物の付着・担持に優れるものとなることから、無水マレイン酸共重合体及びポリエチレンイミンをも用いてなるものであることが好ましい。
該無水マレイン酸共重合体としては、無水マレイン酸と共重合した樹脂であればいかなるものでもよく、中でも、流動床用担体する際の成形性、その耐久性に優れることからポリオレフィン系無水マレイン酸共重合体であることが好ましく、該ポリオレフィン系無水マレイン酸共重合体としては、例えばエチレン−メタクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−ブチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン酸グラフト低密度ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト高密度ポリエチレン、無水マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレンゴム等が挙げられる。また、市販品としては、例えば(商品名)ボンダイン(アルケマ製)等を挙げることができる。
該ポリエチレンイミンは、エチレンイミンを重合した高分子であり、分子中に1級から3級のアミン構造を含むカチオン性の水溶性高分子体であり、ポリエチレンイミンと称される範疇に属するものであれば如何なるものであっても良い。また、市販品としては、例えば(商品名)エポミンSP−006(日本触媒製)、(商品名)エポミンSP−012(日本触媒製)、(商品名)エポミンSP−018(日本触媒製)、(商品名)Lupasol FG(BASF製)等を挙げることができる。
本発明の流動床用担体を微生物固定化担体として用いる際には、水面に浮上し難く、排水との接触に優れ、浄化効率が向上することから、比重は水よりも大きいものであることが好ましい。そして、比重を調製する際には充填剤を用いることが可能であり、該充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、クレー、雲母、ガラス粒子、ガラス繊維等を挙げることができる。
本発明の流動床用担体の形状としては、例えば中空管状形、球体、円柱形、立方体、直方体、シート形状等を挙げることができ、中空管状形としては、断面が円形、楕円形、三角形、四角形以上の多角形、不定形の断面等いかなる形の管状でも構わない。更に、担体の形状としては、これら形状の組み合わせでも構わない。流動床用担体の表面積が大きいほど、担体単位重量当たりの表面積が大きい中空管状形が好ましく、更に多孔質体であることが好ましい。
該流動床用担体の大きさとしては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、中空管状形や球形等の場合、外径と長さが3〜30mmが好ましく、特に3〜10mmが好ましい。また、中空管状形の厚みとしては、0.05〜2mmが好ましく、0.1〜1mmが更に好ましく、0.15〜0.6mmが特に好ましい。
該流動床用担体の成形方法としては、例えば射出成形、押出成形、プレス成形等の一般的な成形方法により成形したものをそのまま使用しても良く、更に担体を所定の大きさに切断や粉砕、融着、接着等の二次加工して使用しても構わない。その中でも、超高分子量ポリエチレンを、圧縮成形機等で圧縮成形することにより製造することが可能であり、その際の圧縮成形方法としては、例えばラム押出機等で間歇圧縮しながら押出成形する方法等を挙げることができる。また、圧縮成形する成形温度としては、0℃以上300℃以下であり、より好ましく100℃以上250℃以下、更に好ましくは150℃以上250℃以下である。また、圧縮成形する際の樹脂圧力に制限はなく、中でも、特に強度、耐熱性、耐摩耗性に優れる流動床用担体とすることが可能となることから、0.2MPa以上、特に0.5MPa以上500MPa以下とすることが好ましい。圧縮成形時間にも特に制限はなく、超高分子量ポリエチレンの分子量、密度や超高分子量ポリエチレンの性状、圧縮成形条件等により選択可能であり、その中でも強度、耐熱性に優れる流動床用担体が得られることから0.1分以上48時間以内であることが好ましい。また、圧縮成形温度、圧縮成形圧力等の圧縮成形条件は、一定であってもよく、また、温度、圧力等を多段的に、連続的に変更しても良い。
圧縮成形後、特に加熱圧縮成形後の冷却条件は任意であり、室温に近い冷却板、液体等に接触させて急冷する方法、結晶化温度に近い温度で徐冷する方法、圧縮機の加熱を止めて放冷する方法、温度、圧力を多段的に、又は連続的に変更しながら冷却していく方法等を例示できる。また、冷却は、加圧状態で行っても、無加圧状態で行ってもよい。
本発明の流動床用担体は、優れた強度、耐熱性、耐摩耗性を有することから、長期耐久性と長期流動安定性に優れる嫌気性流動床用微生物固定化担体として好ましく用いることができる。
本発明の超高分子量ポリエチレンを用いてなる流動床用担体は、長期流動安定性に優れ、特に嫌気性流動床用微生物固定化担体として優れる流動床用担体となることからその工業的価値は極めて高いものである。
以下に実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。
なお、断りのない限り、用いた試薬等は市販品、あるいは既知の方法に従って合成したものを用いた。
有機変性粘土の粉砕にはジェットミル(セイシン企業社製、(商品名)CO−JET SYSTEM α MARK III)を用い、粉砕後の粒径はマイクロトラック粒度分布測定装置(日機装(株)製、(商品名)MT3000)を用いてエタノールを分散剤として測定した。
ポリエチレン製造用触媒の調製、ポリエチレンの製造および溶媒精製は全て不活性ガス雰囲気下で行った。トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(20wt%)は東ソーファインケム(株)製を用いた。
さらに、実施例における超高分子量ポリエチレンの諸物性は、以下に示す方法により測定した。
〜固有粘度の測定〜
ウベローデ型粘度計を用い、ODCB(オルトジクロルベンゼン)を溶媒として、135℃において、超高分子量ポリエチレン濃度0.005wt%で測定した。
〜嵩密度の測定〜
JIS K6760(1995)に準拠した方法で測定した。
〜TmとTmの測定〜
示差走査型熱量計(DSC)(エスアイアイ・ ナノテクノロジー(株)製 (商品名)DSC6220)を用いて、0℃から10℃/分の昇温速度で230℃まで昇温(1stスキャン)し1stスキャンのTmの測定を行った。その後、5分間放置後、10℃/分の降温速度で−20℃まで降温し、5分間放置後、再度、10℃/分の昇温速度で−20℃から230℃まで昇温(2ndスキャン)し2ndスキャンのTmを測定した。その際の超高分子量ポリエチレンのサンプル量は6mgとした。
〜チタン含有量の測定〜
超高分子量ポリエチレンを灰化し、アルカリ溶融して、調製した溶液を用いて、ICP発光分析装置((株)パーキンエルマー製、(商品名)Optima3000XL)により、超高分子量ポリエチレン中のチタン含有量を測定した。
〜超高分子量ポリエチレンの評価用シートの作成〜
圧縮成形体の成形に用いた超高分子量ポリエチレンの評価用シートは以下の方法で成形した。すなわち、超高分子量ポリエチレンをポリエチレンテレフタレートフィルムに挟んで、190℃で、5分間予熱した後、190℃、プレス圧力20MPaの条件にて加熱圧縮した。その後、金型温度110℃、10分間冷却し、厚さ0.3mmのプレスシートを作成した。
〜引張破断強度の測定〜
圧縮成形体および超高分子量ポリエチレンの評価用シートからダンベル型に切り出したサンプル(測定部の幅5mm)を、23℃にて48時間静置した後、引張試験機((株)エイ・アンド・ディー製、(商品名)テンシロンRTG−1210)にて、測定温度23℃、試験片の初期長さ20mm、引張速度20mm/分で引張試験をし、引張破断強度を求めた。
〜溶融延伸時の破断応力の測定〜
上記引張破断強度の測定に記載の方法によりダンベル型に切り出したサンプル(測定部の幅10mm)を、23℃にて48時間静置した後、引張試験機((株)エイ・アンド・ディー製、(商品名)テンシロンUMT2.5T)にて、150℃で、試験片の初期長さ10mm、引張速度20mm/分で引張試験をし、溶融延伸時の破断応力を求めた。歪み硬化が起き、延伸に伴い応力が増加した場合はその最大値を破断応力とし、歪み硬化が起きず、延伸しても応力が増加しない場合は、降伏後の平坦領域の応力を破断応力とした。
〜平均粒径の測定〜
JIS Z8801で規定された9種類の篩(目開き:710μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、75μm、53μm)を用いて、100gの超高分子量ポリエチレンを分級した際に得られる各篩に残った粒子の重量を目開きの大きい側から積分した積分曲線において、50%の重量になる粒子径を測定することにより平均粒径を求めた。
〜流動床用担体の耐磨耗性評価〜
容量約1リットルのガラス容器の内側に耐水サンドペーパー(100番)を貼り、得られた流動床用担体を20g、水を0.5リットル入れて毎分500回転で4日間撹拌して、試験前後の質量変化(乾燥後)で評価した。
質量変化率(%)=[(試験前の乾燥質量−試験後の乾燥質量)/(試験前の乾燥質量)]×100
製造例1
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン(ライオン(株)製、(商品名)アーミンM20)64.2g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより160gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を7μmとした。
(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.795g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:11.7wt%)。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を356mg(固形分41.7mg相当)加え、40℃にした後、分圧が1.6MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで37.1gの超高分子量ポリエチレン(1)を得た(活性:890g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(1)の物性は表1に示す。
製造例2
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
製造例1と同様に実施した。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を326mg(固形分38.2mg相当)加え、30℃にした後、プロピレン5gを加え、分圧が1.6MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、スラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで35.1gの超高分子量ポリエチレン(2)を得た(活性:920g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(2)の物性は表1に示す。
製造例3
(1)有機変性粘土の調製
製造例1と同様に実施した。
(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.600g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:11.5wt%)。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を89.9mg(固形分10.3mg相当)加え、50℃に昇温後、1−ブテン1.2gを加え、分圧が1.1MPaになるようにエチレンを連続的に供給しスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで70.2gの超高分子量ポリエチレン(3)を得た(活性:6800g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(3)の物性は表1に示す。
製造例4
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン(株)製、(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより125gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を7μmとした。
(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.715g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12.9wt%)。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を108.7mg(固形分14.0mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が1.3MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで115gの超高分子量ポリエチレン(4)を得た(活性:8200g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(4)の物性は表1に示す。
製造例5
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
製造例4と同様に実施した。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を87.7mg(固形分11.3mg相当)加え、60℃に昇温後、水素を40ppm含む水素/エチレン混合ガスを分圧が1.2MPaになるように供給し、その後、分圧が1.3MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで86gの超高分子量ポリエチレン(5)を得た(活性:7600g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(5)の物性は表1に示す。
Figure 0006331624
実施例1
製造例1で製造した超高分子量ポリエチレン(1)を、径5mmの円柱を形成する金型に充填し、190℃で予備加熱した後、プレス圧力を25MPaにして20分間、プレス成形した。その後、110℃、プレス圧力10MPaで10分間冷却し、径5mm×長さ50mmである円柱形状の超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を作成した。得られた成形体を長さ5mmに切断し、円柱状の流動床用担体とした。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ、質量変化率は0.1%であり耐磨耗性に優れるものであった。
実施例2
超高分子量ポリエチレン(1)の代りに、製造例2で製造した超高分子量ポリエチレン(2)を用い、190℃で予備加熱した後、圧力を15MPaにして30分間、プレス成形した以外は、実施例1と同様の方法により径5mm×長さ50mmの円柱状、多孔質の超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を製造した。得られた成形体を長さ6mmに切断し、多孔質の円柱状の流動床用担体とした。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.2%であり、耐磨耗性に優れるものであった。
実施例3
超高分子量ポリエチレン(2)の代りに、製造例3で製造した超高分子量ポリエチレン(3)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により径5mm×長さ50mmである円柱形状の超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を作成した。得られた成形体を長さ5mmに切断し、さらに、内径3mmの貫通孔を空けた中空管形状の流動床用担体とした。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.1%であり、耐磨耗性に優れるものであった。
実施例4
超高分子量ポリエチレン(5)を、一辺4mmの四角柱を形成する金型に充填し、90℃、プレス圧力10MPaで10分間圧縮成形した後、220℃、プレス圧力30MPaで15分間、プレス成形した。その後、110℃、プレス圧力10MPaで20分間冷却し、一辺4mm×長さ50mmの四角柱である超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を作成した。得られた成形体を長さ5mmに切断し四角柱の流動床用担体とした。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.2%であり、耐磨耗性に優れるものであった。
実施例5
超高分子量ポリエチレン(1)の代わりに、超高分子量ポリエチレン(1)100重量部に対し、無水マレイン酸共重合体((商品名)ボンダインAX8390;アルケマ製)2重量部、ポリエチレンイミン((商品名)エポミン SP018;日本触媒製)0.2重量部を配合した以外は、実施例1と同様の方法により、径5mm×長さ5mmの流動床用担体を得た。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.2%であり、耐磨耗性に優れるものであった。
比較例1
高密度ポリエチレン((商品名)ニポロンハード 8500;東ソー(株)製)を、径5mmの円柱を形成する金型に充填し、100℃で予備加熱した後、プレス圧力を3MPaにして20分間、プレス成形した。その後、室温、プレス圧力5MPaで10分間冷却し、径5mm×長さ50mmである円柱形状の超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を作成した。得られた成形体を長さ5mmに切断し、円柱状の担体とした。得られた担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.4%であった。
比較例2
高密度ポリエチレン((商品名)ニポロンハード 8500;東ソー(株)製)の代りに、高密度ポリエチレン((商品名)ニポロンハード 8300;東ソー(株)製)とした以外は、比較例1と同様の方法により、径5mm×長さ5mmの円柱状の担体を得た。得られた担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.5%であった。
本発明によって得られる超高分子量ポリエチレンよりなる流動床用担体は、強度、耐熱性、耐摩耗性に優れることから、長期流動安定性、長期摩耗性に優れる流動床用担体として利用可能である。

Claims (6)

  1. 固有粘度([η])が15dl/g以上60dl/g以下、チタンの含有量が0.2ppm以下の超高分子量ポリエチレンを用いてなることを特徴とする流動床用担体。
  2. 示差走査型熱量計(DSC)にて、0℃から10℃/分の昇温速度で230℃まで昇温(1stスキャン)した際の1stスキャンの融点(Tm)、その後、5分間放置後、10℃/分の降温速度で−20℃まで降温し、5分間放置後、再度、10℃/分の昇温速度で−20℃から230℃まで昇温(2ndスキャン)した際の2ndスキャンの融点(Tm)をそれぞれを測定し、該Tmと該Tmの差(ΔTm=Tm−Tm)が11℃以上30℃以下、をも満足する超高分子量ポリエチレンを用いてなることを特徴とする請求項1に記載の流動床用担体。
  3. さらに、無水マレイン酸共重合体及びポリエチレンイミンをも用いてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の流動床用担体。
  4. 多孔質構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動床用担体。
  5. 微生物固定化担体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の流動床用担体。
  6. 排水浄化の嫌気性流動床用微生物固定化担体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流動床用担体。
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