JP6331624B2 - 流動床用担体 - Google Patents
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Description
TS≧1.35×Tm2−130 (a)
1.35×Tm2−130≦TS≦2×Tm2−175 (c)
なお、引張破断強度の測定条件としては、特に制限はなく、例えば厚み0.1〜5mm、幅1〜50mmの短冊形、ダンベル型等の試験片を、引張速度1mm/分〜500mm/分の速度で測定する方法を例示することができる。
ウベローデ型粘度計を用い、ODCB(オルトジクロルベンゼン)を溶媒として、135℃において、超高分子量ポリエチレン濃度0.005wt%で測定した。
JIS K6760(1995)に準拠した方法で測定した。
示差走査型熱量計(DSC)(エスアイアイ・ ナノテクノロジー(株)製 (商品名)DSC6220)を用いて、0℃から10℃/分の昇温速度で230℃まで昇温(1stスキャン)し1stスキャンのTm1の測定を行った。その後、5分間放置後、10℃/分の降温速度で−20℃まで降温し、5分間放置後、再度、10℃/分の昇温速度で−20℃から230℃まで昇温(2ndスキャン)し2ndスキャンのTm2を測定した。その際の超高分子量ポリエチレンのサンプル量は6mgとした。
超高分子量ポリエチレンを灰化し、アルカリ溶融して、調製した溶液を用いて、ICP発光分析装置((株)パーキンエルマー製、(商品名)Optima3000XL)により、超高分子量ポリエチレン中のチタン含有量を測定した。
圧縮成形体の成形に用いた超高分子量ポリエチレンの評価用シートは以下の方法で成形した。すなわち、超高分子量ポリエチレンをポリエチレンテレフタレートフィルムに挟んで、190℃で、5分間予熱した後、190℃、プレス圧力20MPaの条件にて加熱圧縮した。その後、金型温度110℃、10分間冷却し、厚さ0.3mmのプレスシートを作成した。
圧縮成形体および超高分子量ポリエチレンの評価用シートからダンベル型に切り出したサンプル(測定部の幅5mm)を、23℃にて48時間静置した後、引張試験機((株)エイ・アンド・ディー製、(商品名)テンシロンRTG−1210)にて、測定温度23℃、試験片の初期長さ20mm、引張速度20mm/分で引張試験をし、引張破断強度を求めた。
上記引張破断強度の測定に記載の方法によりダンベル型に切り出したサンプル(測定部の幅10mm)を、23℃にて48時間静置した後、引張試験機((株)エイ・アンド・ディー製、(商品名)テンシロンUMT2.5T)にて、150℃で、試験片の初期長さ10mm、引張速度20mm/分で引張試験をし、溶融延伸時の破断応力を求めた。歪み硬化が起き、延伸に伴い応力が増加した場合はその最大値を破断応力とし、歪み硬化が起きず、延伸しても応力が増加しない場合は、降伏後の平坦領域の応力を破断応力とした。
JIS Z8801で規定された9種類の篩(目開き:710μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、75μm、53μm)を用いて、100gの超高分子量ポリエチレンを分級した際に得られる各篩に残った粒子の重量を目開きの大きい側から積分した積分曲線において、50%の重量になる粒子径を測定することにより平均粒径を求めた。
容量約1リットルのガラス容器の内側に耐水サンドペーパー(100番)を貼り、得られた流動床用担体を20g、水を0.5リットル入れて毎分500回転で4日間撹拌して、試験前後の質量変化(乾燥後)で評価した。
質量変化率(%)=[(試験前の乾燥質量−試験後の乾燥質量)/(試験前の乾燥質量)]×100
製造例1
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン(ライオン(株)製、(商品名)アーミンM20)64.2g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより160gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を7μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.795g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:11.7wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を356mg(固形分41.7mg相当)加え、40℃にした後、分圧が1.6MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで37.1gの超高分子量ポリエチレン(1)を得た(活性:890g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(1)の物性は表1に示す。
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
製造例1と同様に実施した。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を326mg(固形分38.2mg相当)加え、30℃にした後、プロピレン5gを加え、分圧が1.6MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、スラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで35.1gの超高分子量ポリエチレン(2)を得た(活性:920g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(2)の物性は表1に示す。
(1)有機変性粘土の調製
製造例1と同様に実施した。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.600g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:11.5wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を89.9mg(固形分10.3mg相当)加え、50℃に昇温後、1−ブテン1.2gを加え、分圧が1.1MPaになるようにエチレンを連続的に供給しスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで70.2gの超高分子量ポリエチレン(3)を得た(活性:6800g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(3)の物性は表1に示す。
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン(株)製、(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより125gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を7μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.715g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12.9wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を108.7mg(固形分14.0mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が1.3MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで115gの超高分子量ポリエチレン(4)を得た(活性:8200g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(4)の物性は表1に示す。
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
製造例4と同様に実施した。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を87.7mg(固形分11.3mg相当)加え、60℃に昇温後、水素を40ppm含む水素/エチレン混合ガスを分圧が1.2MPaになるように供給し、その後、分圧が1.3MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで86gの超高分子量ポリエチレン(5)を得た(活性:7600g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン(5)の物性は表1に示す。
製造例1で製造した超高分子量ポリエチレン(1)を、径5mmの円柱を形成する金型に充填し、190℃で予備加熱した後、プレス圧力を25MPaにして20分間、プレス成形した。その後、110℃、プレス圧力10MPaで10分間冷却し、径5mm×長さ50mmである円柱形状の超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を作成した。得られた成形体を長さ5mmに切断し、円柱状の流動床用担体とした。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ、質量変化率は0.1%であり耐磨耗性に優れるものであった。
超高分子量ポリエチレン(1)の代りに、製造例2で製造した超高分子量ポリエチレン(2)を用い、190℃で予備加熱した後、圧力を15MPaにして30分間、プレス成形した以外は、実施例1と同様の方法により径5mm×長さ50mmの円柱状、多孔質の超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を製造した。得られた成形体を長さ6mmに切断し、多孔質の円柱状の流動床用担体とした。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.2%であり、耐磨耗性に優れるものであった。
超高分子量ポリエチレン(2)の代りに、製造例3で製造した超高分子量ポリエチレン(3)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により径5mm×長さ50mmである円柱形状の超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を作成した。得られた成形体を長さ5mmに切断し、さらに、内径3mmの貫通孔を空けた中空管形状の流動床用担体とした。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.1%であり、耐磨耗性に優れるものであった。
超高分子量ポリエチレン(5)を、一辺4mmの四角柱を形成する金型に充填し、90℃、プレス圧力10MPaで10分間圧縮成形した後、220℃、プレス圧力30MPaで15分間、プレス成形した。その後、110℃、プレス圧力10MPaで20分間冷却し、一辺4mm×長さ50mmの四角柱である超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を作成した。得られた成形体を長さ5mmに切断し四角柱の流動床用担体とした。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.2%であり、耐磨耗性に優れるものであった。
超高分子量ポリエチレン(1)の代わりに、超高分子量ポリエチレン(1)100重量部に対し、無水マレイン酸共重合体((商品名)ボンダインAX8390;アルケマ製)2重量部、ポリエチレンイミン((商品名)エポミン SP018;日本触媒製)0.2重量部を配合した以外は、実施例1と同様の方法により、径5mm×長さ5mmの流動床用担体を得た。得られた流動床用担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.2%であり、耐磨耗性に優れるものであった。
高密度ポリエチレン((商品名)ニポロンハード 8500;東ソー(株)製)を、径5mmの円柱を形成する金型に充填し、100℃で予備加熱した後、プレス圧力を3MPaにして20分間、プレス成形した。その後、室温、プレス圧力5MPaで10分間冷却し、径5mm×長さ50mmである円柱形状の超高分子量ポリエチレン製圧縮成形体を作成した。得られた成形体を長さ5mmに切断し、円柱状の担体とした。得られた担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.4%であった。
高密度ポリエチレン((商品名)ニポロンハード 8500;東ソー(株)製)の代りに、高密度ポリエチレン((商品名)ニポロンハード 8300;東ソー(株)製)とした以外は、比較例1と同様の方法により、径5mm×長さ5mmの円柱状の担体を得た。得られた担体の耐摩耗性評価を行なったところ質量変化率は0.5%であった。
Claims (6)
- 固有粘度([η])が15dl/g以上60dl/g以下、チタンの含有量が0.2ppm以下の超高分子量ポリエチレンを用いてなることを特徴とする流動床用担体。
- 示差走査型熱量計(DSC)にて、0℃から10℃/分の昇温速度で230℃まで昇温(1stスキャン)した際の1stスキャンの融点(Tm1)、その後、5分間放置後、10℃/分の降温速度で−20℃まで降温し、5分間放置後、再度、10℃/分の昇温速度で−20℃から230℃まで昇温(2ndスキャン)した際の2ndスキャンの融点(Tm2)をそれぞれを測定し、該Tm1と該Tm2の差(ΔTm=Tm1−Tm2)が11℃以上30℃以下、をも満足する超高分子量ポリエチレンを用いてなることを特徴とする請求項1に記載の流動床用担体。
- さらに、無水マレイン酸共重合体及びポリエチレンイミンをも用いてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の流動床用担体。
- 多孔質構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動床用担体。
- 微生物固定化担体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の流動床用担体。
- 排水浄化の嫌気性流動床用微生物固定化担体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流動床用担体。
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