JP6331309B2 - クラッチ制御装置およびクラッチ制御システム - Google Patents

クラッチ制御装置およびクラッチ制御システム Download PDF

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Description

本発明は、クラッチ制御装置およびクラッチ制御システムに関する。
従来、ダンパ装置によってエンジンの振動(回転変動、トルク変動)を抑制可能なクラッチ装置が知られている。ダンパ装置としては、例えば、スプリングの伸縮によってトルク変動を緩和するものがある。
特開2008−275063号公報
しかしながら、ダンパ装置が設けられた場合、当該ダンパ装置や、当該ダンパ装置を含むアセンブリ、車両等の、製造の手間やコストが増大しやすい。すなわち、車両の駆動系部品の回転変動やトルク変動をより簡素な構成で抑制することができれば、好ましい。
実施形態のクラッチ制御装置は、回転する第一の部材から回転する第二の部材へ摩擦によってトルクが伝達されるクラッチの上記第二の部材の回転速度を取得する第一の取得部と、上記第二の部材の基準回転速度を得るためのデータを取得する第二の取得部と、上記基準回転速度を得るためのデータから当該基準回転速度を算出する第一の算出部と、上記第一の部材から上記第二の部材へ伝達可能なトルクをその変位に応じて変化させる可動部の、当該変位を制御する制御部と、を備え、上記制御部は、上記第二の部材の回転速度と上記基準回転速度との差が閾値と同じかあるいはより大きい場合には、当該差が小さくなるように上記可動部の変位を制御し、上記差が小さくなるよう、上記第一の部材から上記第二の部材へ伝達可能なトルクが減少するように上記可動部の変位を制御した後には、上記第一の部材から上記第二の部材へ伝達可能なトルクが増加するように上記可動部の変位を制御し、上記差が小さくなるよう、上記第一の部材から上記第二の部材へ伝達可能なトルクが増加するように上記可動部の変位を制御した後には、上記第一の部材から上記第二の部材へ伝達可能なトルクが減少するように上記可動部の変位を制御する。よって、上記クラッチ制御装置によれば、クラッチの第一の部材と第二の部材との間の滑りにより、回転変動(トルク変動)が抑制される。よって、比較的簡素な構成で、回転変動(トルク変動)が抑制されやすい。また、上記クラッチ制御装置によれば、クラッチで伝達可能なトルクの減少あるいは増加が継続されて所望のクラッチで伝達可能なトルクが得られ難くなるのが、抑制される。
また、上記クラッチ制御装置では、上記第二の取得部は、上記基準回転速度を得るためのデータとして、上記第二の部材の回転が伝達されるトランスミッションの出力シャフトまたは当該出力シャフトと連動して回転するシャフトの回転速度を取得する。よって、上記クラッチ制御装置によれば、基準回転速度を、比較的容易に得ることができる。
図1は、実施形態のクラッチ制御装置を含む車両の構成の一例が示された概略図である。 図2は、実施形態のクラッチ制御装置での可動部の変位とクラッチで伝達可能なトルクとの関係の一例が示されたグラフである。 図3は、実施形態のクラッチ制御装置の一例が示された機能ブロック図である。 図4は、実施形態のクラッチ制御装置による制御の手順の一例が示されたフローチャートである。 図5は、実施形態のクラッチ制御装置による制御が実施された場合におけるパラメータの経時変化の一例が示されたタイムチャートである。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、あくまで一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能であるとともに、基本的な構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)を得ることが可能である。
本実施形態では、図1に例示されるように、車両1(例えば、四輪の自動車)は、駆動源としてエンジン2を備える。車両1では、エンジン2のトルク(回転)は、シャフト31や、クラッチ4、シャフト32、トランスミッション5、シャフト33、デファレンシャルギヤ6、シャフト34等を介して、車輪7に伝達される。なお、本実施形態では、車両1は、後輪駆動車として構成されているが、車両1は、前輪駆動車あるいは四輪駆動車(全輪駆動車)としても構成されうる。また、制御システム100は、制御装置10や、センサ23,25,49,52〜54、アクチュエータ45,51等を有する。また、車両1は、駆動源としてモータジェネレータ(図示されず)を備えてもよい。制御装置10は、クラッチ制御装置の一例であり、制御システム100は、クラッチ制御システムの一例である。
エンジン2(内燃機関)は、ガソリンや、軽油、アルコール、水素等の燃料を用いる内燃機関であり、例えば、ポート噴射式や、筒内噴射式(直噴式)等のエンジンである。エンジン2は、制御装置10によって制御される。制御装置10は、例えば、エンジン2のスロットルバルブ21の開度や、燃料噴射弁22の噴射量等を制御することにより、エンジン2のトルク(エンジントルク)や回転速度(回転数)等を制御することができる。制御装置10は、目標エンジントルクとなるよう、エンジン2を制御することができる。また、エンジン2の出力側のシャフト31に対応して、当該シャフト31の回転速度を検出するためのセンサ23が設けられている。制御装置10は、センサ23から得た信号により、エンジン2の回転速度(回転数、出力回転速度、出力回転数)を得ることができる。なお、エンジン2の回転速度は、他の部分(シャフト等)の回転速度からも得られる。また、制御装置10は、センサ23から、回転速度を示すデータを得てもよい。
また、制御装置10は、エンジン2のトルク、回転速度等を、操作部24(例えば、アクセルペダル)の可動部材24a(例えば、アーム)の変位(位置、ストローク、操作量)に応じて変化させる。可動部材24aに対応して、当該可動部材24aの変位を検出するためのセンサ25が設けられている。制御装置10は、当該可動部材24aの変位をセンサ25の信号から得る。また、制御装置10は、センサ25から、可動部材24aの変位を示すデータを得てもよい。
制御装置10は、例えばECU(electronic control unit)として構成される。ECUは、例えば、MCU(micro controller unit)や、電源回路、ドライバ(コントローラ)、入出力変換回路、入出力保護回路等(いずれも図示されず)を有する。ECUは、回路基板に実装された電子部品(図示されず)で構成される。回路基板は、ケース(図示されず)に収容される。MCUは、CPU(central processing unit)や、主記憶装置(メモリ)、補助記憶装置、インタフェース(入出力装置)、通信装置、バス等(いずれも図示されず)を有する。主記憶装置は、例えば、ROM(read only memory)や、RAM(random access memory)等である。補助記憶装置は、例えば、フラッシュメモリ等である。また、制御装置10は、統合ECUとして構成されうるし、あるいは、エンジン2用のECUであるエンジンECUや、トランスミッション5のECUであるトランスミッションECU等を有することができる。MCUにおいて、CPUは、主記憶装置等にインストールされたプログラムにしたがって演算処理を実行し、エンジン2等の各部を制御することができる。
クラッチ4は、例えば、乾式単板クラッチである。クラッチ4は、シャフト31からシャフト32にトルク(回転)が伝達される接続状態(伝達状態)、シャフト31からシャフト32にトルクが伝達されない遮断状態(非伝達状態)、およびシャフト31とシャフト32とが互いに滑る半クラッチ状態のうちいずれかの状態にある。クラッチ4は、回転部材41(例えば、フライホイール、プレッシャプレート等、第一の部材)と、回転部材42(例えば、クラッチディスク、第二の部材)とを有する。回転部材41は、入力側のシャフト31と一体で回転し、回転部材42は、出力側のシャフト32と一体で回転する。回転部材41,42の間には、摩擦部材43が介在している。クラッチ4では、これら回転部材41,42(例えば、回転部材41と摩擦部材43)の滑り状態が変化することにより、シャフト31からシャフト32へのトルク(回転)の伝達状態(伝達率、伝達度)が変化する。可動部材44は、一方の回転部材(本実施形態では、回転部材42)の他方の回転部材(本実施形態では、回転部材41)に対する位置(軸方向の相対的な位置、距離、近接状態、離間状態)を変化させる。可動部材44は、部材44a(例えば、レリーズベアリング)と部材44b(例えば、ダイヤフラムスプリング)とを有する。アクチュエータ45(例えば、ピストン機構や、リニアアクチュエータ、モータ、移動機構、駆動機構等)が、可動部材44を動かすことで、回転部材42の回転部材41に対する相対位置が変化する。
また、本実施形態では、クラッチ4の接続状態は、アクチュエータ45によって操作される。アクチュエータ45は、例えば、電気的なアクチュエータ(例えば、リニアアクチュエータや、モータ等、図示されず)として構成されうる。すなわち、制御装置10がアクチュエータ45を制御することにより、可動部材44が動き、これにより、クラッチ4の接続状態が変化する。センサ49は、アクチュエータ45内の可動部の変位を検出する。アクチュエータ45内の可動部の変位は、可動部材44の変位と対応している。すなわち、制御装置10は、センサ49から得た信号またはデータにより、可動部材44の変位を得ることができる。また、可動部材44を動かすアクチュエータ45の制御量(データ、値)は、可動部材44の変位に対応している。よって、制御装置10は、アクチュエータ45の制御量から、可動部の変位を得ることができる。本実施形態では、可動部材44が、可動部の一例である。なお、クラッチ4は、本実施形態では、乾式単板クラッチであるが、摩擦式の他の形式のクラッチ(例えば、湿式多板クラッチ)としても構成されうる。
図2には、可動部の変位xとクラッチ4で伝達可能なトルクTc(x)の値との相関関係の一例が示されている。図2から明らかとなるように、可動部材44(可動部)が一方(図2では右側)に移動するにつれて、トルクTc(x)は増加し、可動部が他方(図2では左側)に移動するにつれて、トルクTc(x)は減少する。制御装置10は、所期のトルクTc(x)に対応した可動部材44(可動部)の変位xとなるよう、アクチュエータ45を制御する。なお、可動部が可動部材44以外の部材であった場合も、図2と同様の特性が得られる。また、以下では、トルクTc(x)を単にトルクTcと記す場合もある。
トランスミッション5(変速装置)は、本実施形態では、有段の変速装置であり、各段(変速段)に対応したギヤ対を有する。ギヤ対のそれぞれは、シャフト32(入力シャフト、第一のシャフト)と一体で回転可能な主動ギヤと、シャフト33(出力シャフト、第二のシャフト)と一体で回転可能な従動ギヤと、を有し、当該ギヤ対のギヤ比(変速比)は互いに異なる。トランスミッション5では、複数のギヤ対のうち一つが選択的に有効となる状態、すなわち、当該選択されたギヤ対の主動ギヤがシャフト32と一体で回転するとともに当該主動ギヤと噛み合う従動ギヤがシャフト33と一体で回転する状態が得られ、シャフト32の回転速度が当該選択されたギヤ対のギヤ比に応じた回転速度に変化(増加または減少)する。すなわち、トランスミッション5の出力側のシャフト33の回転速度は、当該トランスミッション5の入力側のシャフト32の回転速度と、選択されたギヤ対(のギヤ比)とに応じて定まる。また、本実施形態では、変速段(ギヤ比、ギヤ段)の切り替えを電気信号に基づいてアクチュエータ51が行う自動変速式のマニュアルトランスミッション(AMT,automated manual transmission)として構成されている。すなわち、トランスミッション5は、有効なギヤ対を切り替える少なくとも一つのアクチュエータ51(例えば、リニアアクチュエータや、モータ、移動機構、駆動機構等)を有する。アクチュエータ51は、例えば、主動ギヤまたは従動ギヤと対応するシャフト32,33とが一体で回転する連動状態と主動ギヤまたは従動ギヤと対応するシャフト32,33とが回転方向に結合されない自由状態(非連動状態)とを切り替える可動部材(接続部材、例えばドグクラッチ、図示されず)を、動かす。制御装置10は、アクチュエータ51を制御することにより可動部材を動かして、トランスミッション5の変速段(ギヤ比、ギヤ段)を切り替える。また、トランスミッション5の入力側(クラッチ4の出力側)のシャフト32、ならびにトランスミッション5の出力側のシャフト33より後段(車輪7側)のシャフト34のそれぞれに対応して、それらシャフト32,34の回転速度(回転数)を検出するためのセンサ52,53が設けられている。制御装置10は、センサ52,53から得た信号により、シャフト32,33の回転速度(回転数)を得ることができる。また、制御装置10は、センサ52,53から、回転速度を示すデータを得てもよい。なお、シャフト34の回転速度と、シャフト33の回転速度とは略同じであるが、シャフト34の回転速度の変動幅は、シャフト33の回転速度の変動幅よりも小さい。シャフト34は、シャフト33と連動して回転する。
制御装置10は、トランスミッション5に設けられたセンサ54(例えば、シフトセンサ)から得た信号により、トランスミッション5で選択されているあるいは選択されようとしているギヤ対(ギヤ段)の他、変速操作の開始や変速操作の終了等を得ることができる。また、制御装置10は、センサ54から、ギヤ段や、変速操作の開始、変速操作の終了を示すデータを得てもよい。
クラッチ4で伝達可能なトルクTc(x)の値は、可動部の変位x(位置)と対応付けて、不揮発性の書き換え可能な記憶部12(例えば、補助記憶装置等)に記憶される。記憶部12は、当初、実験結果や、計算結果、シミュレーション結果等に基づく初期値を、可動部の変位xならびに当該変位xに対応したトルクTc(x)の値として記憶する。そして、制御装置10は、車両1の走行中や停車中等に、センサ48やセンサ49等の検出結果やアクチュエータ45の制御量等から得られた可動部の変位xや、センサ23やセンサ25等の検出結果等から得られたエンジン2のトルクTe等に基づいて、トルクTc(x)を算出し、記憶部12が記憶するトルクTc(x)の値を更新する。すなわち、制御装置10は、可動部の変位xならびにトルクTc(x)の学習処理を行い、その学習結果としての可動部の変位xならびにトルクTc(x)の更新値(学習値)を記憶部12に書き込む。この際、制御装置10は、記憶部12に、例えば、古いデータを消去して新しいデータを更新値(学習値)として記憶させることができるし、あるいは、古いデータと新しいデータとを用いた相加平均や、加重相加平均、移動平均等の値を、更新値(学習値)として記憶させることができる。記憶部12は、複数の可動部の変位xと、各可動部の変位xに対応したトルクTc(x)の値と、を互いに対応付けて記憶する。制御装置10は、記憶部12が記憶していない可動部の変位xでのトルクTc(x)を、記憶部12が記憶する可動部の変位xでのトルクTc(x)の値から、内挿等で算出する。なお、クラッチ4で伝達可能なトルクTc(x)の値は、二つの回転部材41,42の相対的な位置によって定まる。クラッチ4の接続状態(完全接続状態)におけるクラッチ4で伝達可能なトルクTc(x)の最大値は、エンジン2のトルクTeより大きい。実際にクラッチ4で伝達されるトルクは、エンジン2のトルクTe以下である。よって、クラッチ4で伝達されるトルクの最大値は、クラッチ4の接続状態におけるエンジン2のトルクTeと同じであり、クラッチ4で伝達可能なトルクTc(x)の最大値より小さい。
ここで、クラッチ4の状態が変化する際、例えば、伝達状態から遮断状態へ移行する際、あるいは遮断状態から伝達状態へ移行する際における、処理部11(制御装置10)による回転変動を抑制するための演算処理ならびにクラッチ4の制御の手順の一例が、図3,図4が参照されて説明される。図3に示されるように、制御装置10は、処理部11(例えば、CPU)と、記憶部12(例えば、補助記憶装置)とを有する。処理部11は、ハードウエアとソフトウエア(プログラム)との協働により、図3に示されるような、第一のデータ取得部11aや、第二のデータ取得部11b、第三のデータ取得部11c、第四のデータ取得部11d、第一の算出部11e、第二の算出部11f、第一の比較部11g、第二の比較部11h、第三の比較部11i、クラッチ制御部11j等として機能(動作)することができる。すなわち、プログラムには、一例としては、図3に示される処理部11の各ブロックに対応したモジュールが含まれる。第一のデータ取得部11aは、シャフト32の回転速度Niを取得する。第二のデータ取得部11bは、シャフト34の回転速度Ntを取得する。第三のデータ取得部11cは、エンジン2の回転速度Nrを取得する。第四のデータ取得部11dは、可動部材24aの変位を取得する。第一の算出部11eは、シャフト32の基準回転速度Nr(目標回転速度)を算出する。第二の算出部11fは、エンジン2のトルクTe(出力トルク)を算出する。なお、図3に示される構成例は、あくまで一例であるとともに、制御装置10の一部である。また、第一のデータ取得部11aは、第一の取得部の一例であり、第二のデータ取得部11bは、第二の取得部の一例であり、第三のデータ取得部11cおよび第四のデータ取得部11dは、第三の取得部の一例である。
第一の算出部11eは、例えば、シャフト32の基準回転速度Nrとして、シャフト34の回転速度Ntを用いることができる。シャフト34は、シャフト32との間にトランスミッション5があるとともに、車輪7に近いため、シャフト34の回転変動はシャフト32の回転変動よりも小さくなりやすい。あるいは、第一の算出部11eは、例えば、タイムステップΔt(サンプリング間隔、時間間隔)が一定で、前々回のシャフト34の回転速度Ntb、前回のシャフト34の回転速度Ntaの場合に、基準回転速度Nrを、Nr=Noa+(Noa−Nob)=2・Noa−Nobの式で算出することができる。すなわち、第一の算出部11eは、シャフト34の回転速度Ntのデータの時間的な外挿により、基準回転速度Nrを得ることができる。あるいは、第一の算出部11eは、タイムステップΔt(サンプリング間隔、時間間隔)が一定で、前々回のシャフト32の回転速度Nib、前回のシャフト32の回転速度Niaの場合、基準回転速度Nrを、Nr=Nia+(Nia−Nib)=2・Nia−Nibの式で算出することができる。すなわち、第一の算出部11eは、シャフト32の回転速度Niのデータの時間的な外挿により、基準回転速度Nrを得ることができる。なお、基準回転速度Nrは、シャフト34の回転速度Ntに替えてシャフト33の回転速度から、得てもよい。
また、第二の算出部11fは、記憶部12に記憶されたデータを参照して、エンジン2の回転速度Neや、可動部材24aの変位等に基づいて、エンジン2のトルクTe(以下、エンジントルクと称する)を算出あるいは取得する。第一の算出部11eや、第二の算出部11fによる上記演算は、各タイムステップで随時実行されうる。
図4に示されるように、まず、処理部11は、第一の比較部11gとして機能し、回転速度Niから基準回転速度Nrを減算した値の絶対値|Ni−Nr|(回転速度Niと基準回転速度Nrとの差)と閾値Th1とを比較する(S10)。すなわち、S10で、値|Ni−Nr|が閾値Th1と同じかより大きい場合(S10でYes)、処理部11は、クラッチ制御部11jとして機能し、時間T1(図5参照)の間、クラッチ4で伝達可能なトルクTcがエンジン2のトルクTeよりも差分ΔTc1(図5参照)だけ小さくなるよう、可動部材44(可動部)の変位x(図2参照)を制御する(アクチュエータ45の制御量を決定する、S11)。S11により、第二の状態になる。次に、処理部11は、クラッチ制御部11jとして機能し、クラッチ4で伝達可能なトルクTcがエンジン2のトルクTeよりも差分ΔTc2(図5参照)だけ大きくなるよう、可動部材44の変位xを制御する(アクチュエータ45の制御量を決定する、S12)。S12により、第一の状態になる。S12で、差分ΔTc2は、差分ΔTc1と同じでもよいし、異なってもよい。
また、S10で、回転速度Niから基準回転速度Nrを減算した値の絶対値|Ni−Nr|が閾値Th1より小さい場合(S10でNo)、処理部11は、第二の比較部11hとして機能し、値|Ni−Nr|と閾値Th2とを比較する(S13)。なお、閾値Th2は閾値Th1と同じであっても良いし、異なってもよい。そして、S13で、値|Ni−Nr|が閾値Th2と同じかより大きい場合(S13でYes)、処理部11は、クラッチ制御部11jとして機能し、時間T1の間、クラッチ4で伝達可能なトルクTcがエンジン2のトルクTeよりも差分ΔTc1だけ大きくなるよう、可動部材44の変位xを制御する(アクチュエータ45の制御量を決定する、S14)。S14により、第一の状態になる。次に、処理部11は、クラッチ制御部11jとして機能し、クラッチ4で伝達可能なトルクTcがエンジン2のトルクTeよりも差分ΔTc2だけ小さくなるよう、可動部材44の変位xを制御する(アクチュエータ45の制御量を決定する、S15)。S15により、第二の状態になる。S15で、差分ΔTc2は、差分ΔTc1と同じでもよいし、異なってもよい。
S12の後、S15の後、およびS13でNoの場合、処理部11は、第三の比較部11iとして機能し、回転速度Ni、基準回転速度Nr、および回転速度Neを比較する(S16)。このS16で、回転速度Niが基準回転速度Nrにほぼ等しく(差が所定の閾値以内であり)、かつ、回転速度Niが回転速度Neにほぼ等しい(差が所定の閾値以内である)状態が、所定時間T2(閾値)以上、継続された場合には(S16でYes)、図4に示される回転変動を抑制するための処理は終了される。一方、回転速度Niが基準回転速度Nrにほぼ等しく、かつ、回転速度Niが回転速度Neにほぼ等しい状態が、所定時間T2(閾値)以上、継続されなかった場合(S16でNo)、S10に戻る。なお、時間T2は、シャフト32の回転変動が抑制されたと見なせる時間長に設定され、時間T1より長い。
図5に、図3,4に例示された制御が実行された場合の、各パラメータの経時変化が例示されている。図5は、車両1の発進時にエンジン2のトルクTeが徐々に増加し、クラッチ4が半クラッチ状態から接続状態に遷移しようとしている場合におけるタイムチャートである。時刻t0から時刻t1にかけて、クラッチ4は半クラッチ状態にあり、クラッチで伝達可能なトルクTcは、徐々に増加しながら、エンジン2のトルクTeに近付いている。時刻t1から時刻t2にかけて、回転変動が増加し(生じ)、シャフト32の回転速度Niが急に増加している。制御装置10は、時刻t2で、回転速度Niから基準回転速度Nrを減算した値の絶対値|Ni−Nr|(回転速度Niと基準回転速度Nrとの差)が閾値Th1と同じかより大きくなったこと(この例では、(Ni−Nr)≧Th1)を検出し、時刻t2から時刻t3にかけての時間T1の間、クラッチ4で伝達可能なトルクTcがエンジン2のトルクTeよりも差分ΔTc1(例えば5[Nm])だけ小さくなるよう、可動部材44(可動部)の変位x(図2参照)を制御する。このようにして、クラッチ4で回転部材41と回転部材42とが滑ることにより、シャフト32の回転(トルク)が変動するのを抑制することができる。次に、制御装置10は、時刻t3以降、クラッチ4で伝達可能なトルクTcがエンジン2のトルクTeよりも差分ΔTc2(例えば10[Nm])だけ大きくなるよう、可動部材44の変位xを制御する。時刻t2から時刻t3にかけては、第二の状態にあり、時刻t3から時刻t4にかけては、第一の状態にある。
次に、制御装置10は、時刻t4で、回転速度Niから基準回転速度Nrを減算した値の絶対値|Ni−Nr|(回転速度Niと基準回転速度Nrとの差)が閾値Th1と同じかより大きくなったこと(この例では、(Nr−Ni)≧Th1)を検出し、時刻t4から時刻t5にかけての時間T1の間、クラッチ4で伝達可能なトルクTcがエンジン2のトルクTeよりも差分ΔTc1だけ小さくなるよう、可動部材44の変位xを制御する。次に、制御装置10は、クラッチ4で伝達可能なトルクTcがエンジン2のトルクTeよりも差分ΔTc2だけ小さくなるよう、可動部材44の変位xを制御する。このようにして、クラッチ4で回転部材41と回転部材42とが滑ることにより、シャフト32の回転(トルク)が増加するのを抑制することができ、ひいては、シャフト32の回転(トルク)が変動するのを抑制することができる。時刻t4から時刻t5にかけては、第二の状態にあり、時刻t5から時刻t6にかけては、第一の状態にある。図5から明らかとなるように、本実施形態では、制御装置10は、エンジン2のトルクTeよりもクラッチ4で伝達可能なトルクTcが小さくシャフト32の回転変動(トルク変動)が抑制される第二の状態の後、エンジン2のトルクTeよりもクラッチ4で伝達可能なトルクTcが大きい第一の状態となるように、可動部材44の変位xを制御する。
制御装置10は、時刻t6から時刻t7,t8にかけては、時刻t2〜t6と同様の制御を行う。時刻t8で、制御装置10は、回転速度Niが基準回転速度Nrにほぼ等しく、かつ、回転速度Niが回転速度Neにほぼ等しい状態が、所定時間T2(例えば800[ms])以上、継続されたことを検出し、回転部材41と回転部材42とをロックアップ部材(図示されず)によってロックアップ状態とする。なお、図示されないが、制御装置10は、エンジン2のトルクTeが徐々に減少している状態にあっても、図4に示された手順による制御を実行することができる。なお、本実施形態にかかる制御を実行しなかった場合のシャフト32の回転速度Ni(Nv)が、図5に示されている。図5中に一点鎖線で示されるように、本実施形態にかかる上記制御を実行しなかった場合には、シャフト32の回転速度Nvはより大きな幅で、反復的に変動することがある。本実施形態にかかる上記制御によれば、シャフト32の回転変動が抑制されやすい。
以上、説明されたように、本実施形態では、一例として、制御装置10(クラッチ制御部11j)は、回転部材42(第二の部材)の回転速度Niと基準回転速度Nrとの差(の絶対値)|Ni−Nr|が閾値Th1と同じかあるいはより大きい場合には、当該差|Ni−Nr|が小さくなるように可動部材44(可動部)の変位xを制御する。よって、本実施形態によれば、一例としては、クラッチ4の回転部材41と回転部材42との間の滑りにより、回転変動(トルク変動)が抑制される。よって、比較的簡素な構成で、回転変動(トルク変動)が抑制されやすい。本実施形態にかかる制御装置10(制御システム100)は、例えば、クラッチ4の接続時や車両1の発進時等にハンチング(振動、共振現象)が生じる場合にも有効である。また、本実施形態によれば、例えば、駆動用のモータジェネレータ等を備えた構成でも有効である。
また、本実施形態では、一例として、制御装置10(クラッチ制御部11j)は、回転部材42(第二の部材)の回転速度Niの所定時間での変化量(の絶対値)が閾値Thと同じかあるいはより大きい場合には、当該差が小さくなるように可動部材44の変位xを制御する。よって、本実施形態によれば、一例としては、クラッチ4で伝達可能なトルクTcの減少あるいは増加が継続されて所望のクラッチ4で伝達可能なトルクTcが得られ難くなるのが、抑制される。
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。
例えば、上記実施形態では、第二の部材の回転速度と基準回転速度との差と、閾値とを比較したが、これには限定されず、他の実施形態のクラッチ制御装置(クラッチ制御システム)は、第二の部材の回転速度の所定時間での変化量と閾値とを比較してもよい。すなわち、クラッチ制御装置(クラッチ制御システム)は、比較的短時間(例えば、図5の時刻t1から時刻t2までの間くらいの時間)における第二の部材の回転速度の変化量や、回転速度の時間微分等が、対応する閾値より大きい場合に、上記実施形態と同様の制御を実行することができる。この場合も、上記実施形態と同様の効果(結果)が得られる。
また、上記例示した構成は、ドライバ(オペレータ)の操作部(例えばシフトレバー等)の操作によって変速段(ギヤ段、ギヤ比)が切り替わるマニュアルトランスミッションにも適用することができる。
5…トランスミッション、10…制御装置(クラッチ制御装置)、11…処理部、11a…第一のデータ取得部(第一の取得部)、11b…第二のデータ取得部(第二の取得部)、11e…第一の算出部、11j…制御部、33…シャフト(出力シャフト)、34…シャフト(出力シャフトに連動して回転するシャフト)、42…回転部材(第二の部材)、44…可動部材(可動部)、52…センサ、100…制御システム(クラッチ制御システム)。

Claims (2)

  1. 回転する第一の部材から回転する第二の部材へ摩擦によってトルクが伝達されるクラッチの前記第二の部材の回転速度を取得する第一の取得部と、
    前記第二の部材の基準回転速度を得るためのデータを取得する第二の取得部と、
    前記基準回転速度を得るためのデータから当該基準回転速度を算出する第一の算出部と、
    前記第一の部材から前記第二の部材へ伝達可能なトルクをその変位に応じて変化させる可動部の、当該変位を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第二の部材の回転速度と前記基準回転速度との差が閾値と同じかあるいはより大きい場合には、当該差が小さくなるように前記可動部の変位を制御し、
    前記差が小さくなるよう、前記第一の部材から前記第二の部材へ伝達可能なトルクが減少するように前記可動部の変位を制御した後には、前記第一の部材から前記第二の部材へ伝達可能なトルクが増加するように前記可動部の変位を制御し、
    前記差が小さくなるよう、前記第一の部材から前記第二の部材へ伝達可能なトルクが増加するように前記可動部の変位を制御した後には、前記第一の部材から前記第二の部材へ伝達可能なトルクが減少するように前記可動部の変位を制御する、クラッチ制御装置。
  2. 前記第二の取得部は、前記基準回転速度を得るためのデータとして、前記第二の部材の回転が伝達されるトランスミッションの出力シャフトまたは当該出力シャフトと連動して回転するシャフトの回転速度を取得する、請求項1に記載のクラッチ制御装置。
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