JP6330847B2 - ターボ過給機付きエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、前部にエンジンルームを有するとともに当該エンジンルームと連通するフロアトンネルがフロアに形成された車両に設けられたターボ過給機付きエンジンに関する。
従来より、エンジンにおいて、その出力を高めるべくターボ過給機を設けることが行われている。また、過給圧をより適切に高めるべく、2つのターボ過給機をエンジンに設けることも行われている。
例えば、特許文献1には、小型のターボ過給機と大型のターボ過給機とを設けたエンジンが開示されている。特許文献1のエンジンでは、排気通路に、大型ターボ過給機のタービンと、小型ターボ過給機の小型タービンと、小型タービンをバイパスするバイパス通路と、このバイパス通路を開閉するバイパス弁と、このバイパス弁を駆動する負圧式のバルブアクチュエータとを備え、運転条件に応じてこのバイパス弁の開度が変更されるようになっている。
特許文献1のエンジンによれば、前記バイパス弁の開度の変更によって、各タービンに流入する排気の量ひいては各ターボ過給機での過給力を運転条件に応じて変更することができ、過給圧を運転条件に応じたより適切な圧力にすることができる。
特許5499953号公報
ここで、前記バイパス弁を駆動するためのバルブアクチュエータは、エンジン本体から排出された高圧の排気の流れに抗してバイパス弁を開閉せねばならないために大型になりやすいため、そのレイアウトが難しいという問題がある。これに対して、エンジン本体の後方に各ターボ過給機が配置されたターボ過給機付きエンジンにおいて、これらターボ過給機のさらに後方であってスペースに比較的余裕がある領域にアクチュエータを配置することが考えられるが、単純に、バルブアクチュエータをターボ過給機のさらに後方に配置した場合には、車両の前突時等にエンジン本体が後退した際にバルブアクチュエータがダッシュパネル等に衝突して車体にダメージを与えるおそれがある。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、過給圧を適切に制御しつつ安全性をより高めることのできる車両の排気構造を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、前部にエンジンルームを有するとともに当該エンジンルームと連通するフロアトンネルが前後方向に延びるようにしてフロアに形成された車両に搭載されたターボ過給機付きエンジンであって、前記エンジンルーム内に収容されるエンジン本体と、前記エンジン本体に導入される吸気が流通する吸気通路と、前記エンジン本体から排出される排気が流通する排気通路と、前記排気通路に設けられる第1タービンと、前記吸気通路に設けられる第1コンプレッサとこれら第1タービンと、第1コンプレッサとを連結する第1連結軸とを含み、前記エンジンルーム内において前記エンジン本体の後方に配置される第1ターボ過給機と、前記排気通路のうち前記第1タービンの下流側に設けられる第2タービンと、前記吸気通路に設けられる第2コンプレッサと、これら第2タービンと第2コンプレッサとを連結する第2連結軸とを含み、前記エンジンルーム内において前記エンジン本体の後方に配置される第2ターボ過給機と、前記排気通路に設けられて前記第1タービンに流入する前の排気を当該第1タービンを迂回して下流に流すバイパス通路と、前記バイパス通路を開閉可能なバイパス弁と、前記バイパス弁を駆動するバイパス弁駆動装置とを備え、前記第1ターボ過給機および前記第2ターボ過給機は、前記第1ターボ過給機が前記第2ターボ過給機の下方となるように配置されており、前記バイパス弁駆動装置は、駆動機構を備えた本体部および当該本体部と前記バイパス弁とを連結する連結部を備えるとともに、前記本体部が前記第1ターボ過給機から後方に突出し、かつ、当該本体部が車両前方視で前記フロアトンネルの内側空間と重複する位置に配置されていることを特徴とする(請求項1)。
この発明によれば、2つのターボ過給機、第1ターボ過給機の第1タービンをバイパスするバイパス通路、およびこれを開閉するバイパス弁が設けられているため、バイパス弁の開度を変更することで各ターボ過給機での過給力を調整することができ、過給圧を運転条件に応じて適切に高めることができる。
しかも、この発明では、バイパス弁を駆動するためのバイパス弁駆動装置が、その本体部が、下側に配置された第1ターボ過給機から後方に突出する姿勢で配置されつつ前方視でフロアトンネルの内側空間と重複する位置に配置されている。そのため、前記のように、バイパス弁の開度変更によって過給圧を適切に高めつつ、車両衝突時等にバイパス弁駆動装置の本体部がダッシュパネル等に衝突して車体にダメージを与えるのを抑制することができ、安全性を高めることができる。
本発明において、前記バイパス弁駆動装置は電動式であり、当該バイパス弁駆動装置の前記本体部はモータを備えるのが好ましい(請求項2)。
このようにすれば、バイパス弁の開度をより精度よく変更して過給圧をより適切に高めることができるとともに、モータを備えることで特に大型化しやすいバイパス弁駆動装置の本体部が車両衝突時等にダッシュパネル等に衝突するのを抑制できる。
また、本発明において、前記エンジン本体は、出力軸を有し、かつ、当該出力軸が車幅方向に延びる姿勢で車両に搭載されており、前記エンジン本体の車幅方向の一方側には、変速機が配置されており、前記第1ターボ過給機および前記第2ターボ過給機は、前記エンジン本体の後方において車幅方向の前記一方側寄りに配置されているが好ましい(請求項3)。
このようにすれば、エンジン本体の車幅方向一方側に変速機が配置されてエンジン本体が車幅方向の他方側寄りに配置された場合においても、車両の車幅方向の略中央に形成されるフロアトンネルの内側空間とバイパス弁駆動装置の本体部とをより確実に重複させることができ、このバイパス弁駆動装置の本体部がダッシュパネル等に衝突するのを抑制することができる。
本発明によれば、過給圧を適切に制御しつつ安全性をより高めることができる。
本発明の実施形態にかかるターボ過給付きエンジンが搭載された車両の前部の概略構成図である。 ターボ過給付きエンジンのシステム図である。 エンジン本体周辺を後方から見た概略図である。 図3の一部拡大図である。 図4のV−V線断面図である。 エンジン本体周辺を側方から見た概略図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係るターボ過給機付きエンジンの構成の詳細を説明する。
(1)車両構成
図1は、本発明の一実施形態に係るターボ過給機付きエンジン101が適用される車両の前部の構成を概略的に示した図である。なお、本明細書では、車両前後方向を前後方向といい、車両前後方向についての前、後をそれぞれ単に前、後という。また、以下では、車幅方向を左右方向といい、図1における右、左をそれぞれ単に右、左という。
図1に示されるように、本実施形態にかかる車両では、その前部にエンジンルーム100が形成されており、このエンジンルーム100内にターボ過給機付きエンジン101が収容されている。
図1に示されるエンジン本体1は、4サイクルの直列多気筒エンジン(例えば直列4気筒エンジン)である。また、エンジン本体1は、多気筒エンジンであってエンジン本体1に複数の気筒2(図2参照)が形成されてこれらが左右方向に沿って並ぶ姿勢すなわち横置きの姿勢でエンジンルーム100内に収容されている。
エンジンルーム100内には、エンジン本体1の出力を変速するための変速機110も収容されている。変速機110は、エンジン本体1の左右方向の一方側(図1の例では左側)に配置されている。すなわち、エンジン本体1と変速機110とは、エンジンルーム100内において左右方向に並んでいる。これに伴って、エンジンルーム100内において、エンジン本体1は、左右方向の一方側(図1の例では右側)寄りの位置に配置されており、左右方向について、エンジン本体1の中心位置は車両の中心位置よりも一方側(図1の例では右側)となっている。
図1に示されるように、車両のフロア102の左右方向の中央には、エンジンルーム100と連通するフロアトンネル200が車両の前後方向に延びるようにして形成されている。すなわち、フロア102の左右方向の中央部分は上方に膨出しており、下方に所定の空間が確保されたフロアトンネル200が形成されている。フロアトンネル200の内側には後述する排気通路30の一部等が配置されている。
(2)エンジンのシステム構成
図2は、ターボ過給機付きエンジン101のシステム構成を示した図である。このエンジンシステムは、エンジン本体1と、エンジン本体1に燃焼用の空気を導入するための吸気通路20と、エンジン本体1で生成された燃焼ガス(排気)を排出するための排気通路30と、小型ターボ過給機(第1ターボ過給機)50および大型ターボ過給機(第2ターボ過給機)60と、EGR装置80とを備えている。
小型ターボ過給機50および大型ターボ過給機60は、排気のエネルギーによって吸気を過給するためのものであり、それぞれ排気通路30に配置されるタービン54,64と吸気通路20に配置されるコンプレッサ52,62とを有している。
具体的には、小型ターボ過給機50は、排気通路30に配置される小型タービン(第1タービン)54と、吸気通路20に配置される小型コンプレッサ(第1コンプレッサ)52と、これら小型タービン54と小型コンプレッサ52とを連結する小型連結軸(第1連結軸)51とを有する。小型タービン54は、複数の翼を有しこれら翼に排気が衝突することで回転する小型タービンホイール(翼車)541およびこれを収容する小型タービンケース542を備え、小型コンプレッサ52は、小型タービンホイール541により回転駆動される小型コンプレッサホイール(翼車)521およびこれを収容する小型コンプレッサケース522を備える。
同様に、大型ターボ過給機60は、排気通路30に配置される大型タービン(第2タービン)64と、吸気通路20に配置される大型コンプレッサ(第2コンプレッサ)62と、これら大型タービン64と大型コンプレッサ62とを連結する大型連結軸(第2連結軸)61とを有する。大型タービン64は、複数の翼を有しこれら翼に排気が衝突することで回転する大型タービンホイール(翼車)641およびこれを収容する大型タービンケース642を備え、大型コンプレッサ62は、大型タービンホイール641により回転駆動される大型コンプレッサホイール(翼車)621およびこれを収容する大型コンプレッサケース622を備える。
本実施形態では、大型ターボ過給機60の容量(大型コンプレッサケース622および大型タービンケース624の各容積)は、小型ターボ過給機50の容量(小型コンプレッサケース522および小型タービンケース524の各容積)よりも大きく設定されている。これにより、大型ターボ過給機60は、小型ターボ過給機50よりも大きな流量の排気によって大型タービン64を回転させ、これに伴う大型コンプレッサ62の回転によってより大きな流量の吸気を過給することが可能となっている。
また、本実施形態では、大型タービン64は、VGT(Variable Geometry Turbine)であり、大型タービンホイール641の周囲には、角度変更可能な複数のノズルベーン64bが設けられているとともに、各ノズルベーン64bと連携されたロッド64cと、ロッド64cを進退駆動することにより各ノズルベーン64bの角度を変更するベーンアクチュエータ64dとが設けられている。ベーンアクチュエータ64dおよびロッド64cによってノズルベーン64bが閉方向(隣接するノズルベーン64bどうしの距離を狭める方向)に駆動されると、大型タービンホイール641に流入する排気の流路の面積は小さくなり大型タービンホイール641に流入する排気の流速が増大する。
一方、小型タービン54には、前記のようなベーンは設けられておらず、流入する排気の流速を変更不能な、いわゆる、FGT(Fixed Geomeory Turbine)である。
エンジン本体1には前記のように複数の気筒2が形成されており、これら気筒2にはそれぞれピストン5が往復動可能に挿入されている。
ピストン5の上方には燃焼室6が画成されており、この燃焼室6には、インジェクタ(不図示)から燃料が噴射される。本実施形態に係るエンジン本体1はディーゼルエンジンであり、インジェクタから噴射された燃料は空気と混合して燃焼室6内で自着火する。ピストン5は、この燃焼による膨張力で押し下げられて上下方向に往復運動する。
ピストン5の下方には、エンジン本体1の出力軸であるクランク軸15が配設されている。クランク軸15は、ピストン5とコネクティングロッドを介して連結されており、ピストン5の往復運動に応じてその中心軸回りに回転する。
エンジン本体1、詳細には、シリンダヘッドには、各気筒2に対応して、吸気通路20から供給される空気(吸気)を各気筒2に導入するための吸気ポート7と、各気筒2で生成された排気を排気通路30に導出するための排気ポート8と、吸気ポート7を開閉可能に閉鎖する吸気弁9と、排気ポート8を開閉可能に閉鎖する排気弁10とがそれぞれ設けられている。
吸気通路20は、各吸気ポート7に繋がるように設けられている。吸気通路20には、上流側から順に、エアクリーナ21、大型コンプレッサ62、小型コンプレッサ52、インタークーラ22、スロットルバルブ23が設けられている。
吸気通路20には、小型コンプレッサ52をバイパスする吸気側バイパス通路122、すなわち、小型コンプレッサ52を迂回して吸気を下流側に流す吸気側バイパス通路122が設けられている。具体的には、吸気側バイパス通路122は、吸気通路20のうち小型コンプレッサ52と大型コンプレッサ62との間の部分と、小型コンプレッサ52よりも下流側の部分とを連通している。
吸気側バイパス通路122には、これを開閉する吸気バイパス弁41aが設けられている。吸気バイパス弁41aが全閉の状態(吸気側バイパス通路122を閉鎖している状態)では、吸気の全量は小型コンプレッサ52に流入する。一方、吸気バイパス弁41aが開弁している状態では、吸気の多くは小型コンプレッサ52をバイパスして下流側に流れる。すなわち、小型コンプレッサ52は吸気の流通に対して抵抗となるため、吸気バイパス弁41aが開弁している状態では、吸気の多くはより抵抗の小さい吸気側バイパス通路122に流入する。吸気バイパス弁41aは、負圧式の吸気側バルブアクチュエータ41bにより開閉される。
排気通路30は、エンジン本体1の各排気ポート8に繋がるように設けられている。排気通路30には、上流側から順に、小型タービン54、大型タービン64、触媒装置90が設けられている。
排気通路30には、小型タービン54をバイパスする排気側バイパス通路132、すなわち、小型タービン54を迂回して排気を下流側に流す排気側バイパス通路132が設けられている。具体的には、排気側バイパス通路132は、小型タービン54よりも上流側の部分と、排気通路30のうち小型タービン54と大型タービン64との間の部分とを連通している。
排気側バイパス通路132には、これを開閉する排気バイパス弁(バイパス弁)141が設けられている。排気バイパス弁141が全閉の状態(排気側バイパス通路132を閉鎖している状態)では、排気の全量(後述するようにEGRガスの還流が実施されている場合は、エンジン本体1から排出された排気からこのEGRガスを除いたガスの全量)が、小型タービン54に流入する。一方、排気バイパス弁141が開弁している状態では、排気の多くは小型タービン54をバイパスして下流側に流れる。すなわち、小型タービン54は排気の流通に対して抵抗となるため、排気バイパス弁141が開弁している状態では、排気の多くはより抵抗の小さい排気側バイパス通路132を通り、小型タービン54を通過せずに下流側に流れる。
排気バイパス弁141は、排気バルブアクチュエータ(バイパス弁駆動装置)142によって開閉される。本実施形態では、排気バルブアクチュエータ142は、電動式であって排気バイパス弁141を駆動するためのモータ(不図示)を備えている。
排気バイパス弁141は、排気バルブアクチュエータ142によって、運転条件に応じて全閉から全開の間でその開度が変更されるようになっている。例えば、エンジン回転数が高く排気流量(エンジン本体1から排出される排気の流量)が多い運転条件では、吸気および排気が排気側バイパス通路132および吸気側バイパス通路122を通過するように排気バイパス弁141と吸気バイパス弁41aとは開弁されて、主として大型ターボ過給機60によって過給が行われる。一方、エンジンン回転数が低く排気流量の少ない運転条件では、排気バイパス弁141と吸気バイパス弁41aとは閉弁されて排気側バイパス通路132および吸気側バイパス通路122が閉鎖され、小型ターボ過給機50と大型ターボ過給機60とによって過給が行われる。
また、本実施形態では、いわゆるウエストゲート用通路であってタービンを通過させずに排気を外部に排出するための通路およびいわゆるウエストゲートバルブであってウエストゲート用通路を開閉するバルブは設けられておらず、排気の全量が常に大型タービン64に流入するようになっている。
EGR装置80は、エンジン本体1から排出された排気の一部(EGRガス)を吸気に還流させるための装置である。
EGR装置80は、排気通路30と吸気通路20とをそれぞれ連通する第1EGR通路81および第2EGR通路84と、これらをそれぞれ開閉する第1EGRバルブ82および第2EGRバルブ85とを有する。第1EGR通路81には、EGRクーラ83が設けられており、EGRガスは第1EGR通路81の通過途中にEGRクーラ83により冷却されて、その後、吸気通路20に流入する。一方、第2EGR通路84にはEGRクーラは設けられておらず、第2EGR通路84の通過時は、EGRガスは高温のまま吸気通路20に流入する。
第1EGR通路81および第2EGR通路84は、排気通路30のうち排気側バイパス通路132の上流端よりも上流側の部分と、吸気通路20のうちスロットルバルブ23よりも下流側の部分とを連通しており、各EGR通路81,84には、各タービン54,64に流入する前の排気が導入される。
(3)ターボ過給機周辺の詳細構造
次に、ターボ過給機50,60周辺の詳細構造について説明する。図3は、ターボ過給機50,60周辺を後方から見た概略図である。図4は、図3の一部を拡大して示した図である。図5は、図4のV−V線断面図である。
第1ターボ過給機50と第2ターボ過給機60とは、エンジン本体1の後方に、上下に並んで配置されている。本実施形態では、上側に大型ターボ過給機60が配置され、下側に小型ターボ過給機50が配置されている。
これらターボ過給機50,60は、各連結軸51,61が左右に延びて、各コンプレッサ52,62がそれぞれ連結軸51,61の左右方向の一方側(図例では左側)に位置し、各タービン54,64がそれぞれ連結軸51,61の左右方向の他方側(図例では右側)に位置するように配置されている。
このように構成されることで、吸気バイパス弁41aが閉弁されている状態では、吸気は図4の破線矢印で示すように流れてエンジン本体1に向かう。また、排気は図4の鎖線矢印で示すように流れて触媒装置90に向かう。なお、図3に示されるように、触媒装置90は各タービン54,62の右側に上下に延びる姿勢で配置されている。
また、これらターボ過給機50,60は、エンジン本体1の後方において左右方向について変速機110に近い側(図例では左側)寄りであって、ターボ過給機50,60の左右方向の中心位置が、エンジン本体1の左右方向の中心位置よりも変速機110側(図例では左側)になるように配置されている。図例では、これらターボ過給機50,60は、エンジン本体1の左端部付近の後方に配置されている。
ここで、本実施形態では、前記のように変速機110とエンジン本体1とが左右に並んでいることに伴い、エンジン本体1はエンジンルーム100内において変速機110と反対側(図例では右側)寄りの位置に配置されている。従って、エンジン本体1の左端部付近は車幅方向の中央付近に位置し、ターボ過給機50,60は、エンジンルーム100の左右方向の中央付近に位置している。
また、図3に示した例では、これらターボ過給機50,60は、ヘッドカバー12の上端とほぼ同じ高さからシリンダブロック11の上下中央付近までの領域に配置されている。
図5に示されるように、本実施形態では、排気通路30の一部と排気側バイパス通路132と小型タービンケース542とは、互いに一体に形成されており、それぞれ小型ハウジング部材545の内側に形成されている。具体的には、図2の符号Aで示す部分であって、小型タービン54を通る排気通路30のメイン通路131のうち排気側バイパス通路132の上流端よりも上流側の部分から排気側バイパス通路132の下流端までの部分と、排気側バイパス通路132と、小型タービンケース542とが、共通して小型ハウジング545の内側に形成されている。
また、本実施形態では、排気通路30のうち排気側バイパス通路132の下流端から大型タービン64までの部分と、大型タービンケース642とが互いに一体に形成されており、大型ハウジング645内にそれぞれ形成されている。
小型ハウジング545と大型ハウジング645とは、大型ハウジング645が小型ハウジング545の上方に位置する状態で互いにボルトで連結されている。そして、小型ハウジング545がシリンダブロック11の後側面に固定された排気マニホールド14にボルト(不図示)で固定されることで、これらハウジング545,645はエンジン本体1に固定されている。
図5に示されるように、排気バイパス弁141は、大型ハウジング645内に配置されている。排気バイパス弁141は、実際に排気側バイパス通路132を開閉する弁本体141aと、排気バルブアクチュエータ142によって回転駆動される回動軸141bとを備えている。回動軸141bは、弁本体141aを片持ち支持している。従って、回動軸141bがその軸回りに回動すると、弁本体141aも回動軸141bの中心軸を軸心として回動して排気側バイパス通路132を閉じる姿勢(図5の破線)と、排気側バイパス通路132を開放する姿勢(図5の実線)との間で姿勢変更する。
前記のように、本実施形態では、排気バルブアクチュエータ142は、モータ(駆動機構)を備えた電動式であり、モータ等が収容された本体部142aと、本体部142aと排気バイパス弁141とを連結する連結部142bとを有している。連結部142bは、本体部142から延びてモータに伸縮駆動されるロッド142cと、ロッド142cと回動軸141bとを連結するリンク部142dとを有している。リンク部142dは、ロッド142cの伸縮に伴って搖動して回動軸141bを回転させる。
(4)バルブアクチュエータの配置
図6は、ターボ過給機50,60周辺を左右方向の側方(図1における右側)からみた概略図である。この図6、図1および図3に示されるように、排気バルブアクチュエータ142は、その本体部142aが、下側に位置する小型ターボ過給機50から後方に突出する姿勢で小型ターボ過給機50に固定されている。
具体的には、小型ターボ過給機50の小型コンプレッサケース522には、後方に突出する取付フランジ522aが設けられている。排気バルブアクチュエータ142は、その本体部142aがこの取付フランジ522aにボルトで固定されることで小型コンプレッサケース522に固定されている。
前記固定状態において、排気バルブアクチュエータ142の本体部142aは取付フランジ522aから後斜め下方に突出している。
また、前記固定状態において、排気バルブアクチュエータ142の本体部142aは、前方視で、フロアトンネル200の内側空間と重複する位置に配置されている。
具体的には、図6に示されるように、フロアトンネル200の天井面201は、ダッシュパネル210の下端から後ろ斜め下方に延びた後略水平に延びている。これに対して、排気バルブアクチュエータ142の本体部142aは、ダッシュパネル210よりも前方であって、前方視で、フロアトンネル200のうちこの天井面201が後斜め下方に傾斜する部分の内側空間と重複する位置に配置されている。より詳しくは、排気バルブアクチュエータ142の本体部142aは、上下方向についてフロアトンネル200の前縁の上端よりも下方、かつ、左右方向についてフロアトンネル200の前縁の左右両端部よりも内側に位置している。
(5)作用等
以上のように、本実施形態では、2つのターボ過給機50,60が設けられるとともに、小型ターボ過給機50の第1タービン54をバイパスする排気側バイパス通路132およびこれを開閉する排気バイパス弁141が設けられている。そのため、この排気バイパス弁141の開度を変更することによって各タービン54,64に流入する排気の量を変更して、各ターボ過給機50,60での過給力を調整することができる。従って、運転条件に応じてこの排気バイパス弁141の開度を変更することで、過給圧を運転条件に応じた適切な圧力に高めることができる。
しかも、排気バイパス弁141を駆動するための排気バルブアクチュエータ142が、その本体部142aが、下側に配置された小型ターボ過給機50から後方に突出する姿勢で、かつ、前方視でフロアトンネル200の内側空間と重複するように配置されている。そのため、排気バルブアクチュエータ142のターボ過給機50,60の周辺への配置を可能としつつ、車両衝突時等に排気バルブアクチュエータ142の本体部142aがダッシュパネル210やダッシュパネル210周辺の各種部材に衝突して車体にダメージを与えるのを抑制することができ、安全性を高めることができる。
具体的には、エンジン本体1の後方の領域は比較的スペースに余裕があるため、この領域を利用することで排気バルブアクチュエータ142をターボ過給機50,60周辺に適切に配置することができる。特に、排気バルブアクチュエータ142は、エンジン本体1から排出された高圧の排気の流れに抗して排気バイパス弁141を開閉せねばならず、大型化しやすいが、このように大型になった場合でも排気バルブアクチュエータ142を適切に配置しつつ、この大型の排気バルブアクチュエータ142の本体部142aがダッシュパネル210等に衝突するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、排気バルブアクチュエータ142が電動式であって、モータによって排気バイパス弁141が開閉される。そのため、負圧式等の場合に比べて、排気バイパス弁141をより精度よく、また、より高速で開閉駆動することができる。従って、過給圧をより適切に高めることができる。一方、このように排気バルブアクチュエータ142を電動式として本体部142aにモータ等が収容されている場合には、本体部142aの外形は大きくなりやすく、また、本体部142aがダッシュパネル210等に衝突した際の衝突力は大きくなりやすい。これに対して、本実施形態では、前記のように、本体部142aを適切にターボ過給機50,60周辺に配置しつつ、本体部142aとダッシュパネル210等との衝突を抑制することができる。従って、過給圧をより一層適切に高めつつ安全性を高めることができる。
(6)変形例
前記実施形態では、排気バルブアクチュエータ142が電動式であって、本体部142aがモータを備える場合について説明したが、排気バルブアクチュエータを、本体部が負圧室を備える負圧式のアクチュエータとしてもよい。
ただし、前記のように、排気バルブアクチュエータ142を電動式とすれば、過給圧をより一層適切に制御することができる。
また、前記実施形態では、2つのターボ過給機50,60として容量が互いに異なるターボ過給機を用いた場合について説明したが、これらの容量は同じであってもよい。ただし、容量の異なるターボ過給機50,60を用いて排気流量に応じてこれらターボ過給機50,60に流入する排気の量を変更すれば、各ターボ過給機50,60にてそれぞれ排気流量に応じた適切な過給を行うことができ、過給圧を運転条件に応じてより適切な圧力にすることができる。
また、前記実施形態では、上側に容量の大きい大型ターボ過給機60を配置した場合について説明したが、上側に容量の小さい小型ターボ過給機50を配置してもよい。
また、前記実施形態では、大型ターボ過給機60がVGTであり、小型ターボ過給機50がFGTである場合について説明したが、大型ターボ過給機60をFGTとする、または、小型ターボ過給機50をVGTとしてもよい。
また、変速機110の位置は前記に限らず、エンジン本体1の前後方向の一方側等に設けてもよい。
1 エンジン本体
50 小型ターボ過給機(第1ターボ過給機)
51 小型連結軸(第1連結軸)
52 小型コンプレッサ(第1コンプレッサ)
54 小型タービン(第1タービン)
60 ターボ過給機(第2ターボ過給機)
61 大型連結軸(第2連結軸)
62 大型コンプレッサ(第2コンプレッサ)
64 大型タービン(第2タービン)
101 過給機付きエンジン
132 排気側バイパス通路
141 排気バイパス弁(バイパス弁)
142 排気バルブアクチュエータ(バイパス弁駆動装置)
142a 本体部
142b 連結部
200 フロアトンネル

Claims (3)

  1. 前部にエンジンルームを有するとともに当該エンジンルームと連通するフロアトンネルが前後方向に延びるようにしてフロアに形成された車両に搭載されたターボ過給機付きエンジンであって、
    前記エンジンルーム内に収容されるエンジン本体と、
    前記エンジン本体に導入される吸気が流通する吸気通路と、
    前記エンジン本体から排出される排気が流通する排気通路と、
    前記排気通路に設けられる第1タービンと、前記吸気通路に設けられる第1コンプレッサとこれら第1タービンと、第1コンプレッサとを連結する第1連結軸とを含み、前記エンジンルーム内において前記エンジン本体の後方に配置される第1ターボ過給機と、
    前記排気通路のうち前記第1タービンの下流側に設けられる第2タービンと、前記吸気通路に設けられる第2コンプレッサと、これら第2タービンと第2コンプレッサとを連結する第2連結軸とを含み、前記エンジンルーム内において前記エンジン本体の後方に配置される第2ターボ過給機と、
    前記排気通路に設けられて前記第1タービンに流入する前の排気を当該第1タービンを迂回して下流に流すバイパス通路と、
    前記バイパス通路を開閉可能なバイパス弁と、
    前記バイパス弁を駆動するバイパス弁駆動装置とを備え、
    前記第1ターボ過給機および前記第2ターボ過給機は、前記第1ターボ過給機が前記第2ターボ過給機の下方となるように配置されており、
    前記バイパス弁駆動装置は、駆動機構を備えた本体部および当該本体部と前記バイパス弁とを連結する連結部を備えるとともに、前記本体部が前記第1ターボ過給機から後方に突出し、かつ、当該本体部が車両前方視で前記フロアトンネルの内側空間と重複する位置に配置されていることを特徴とするターボ過給機付きエンジン。
  2. 請求項1に記載のターボ過給機付きエンジンにおいて、
    前記バイパス弁駆動装置は電動式であり、当該バイパス弁駆動装置の前記本体部はモータを備えることを特徴とするターボ過給機付きエンジン。
  3. 請求項1または2に記載のターボ過給機付きエンジンにおいて、
    前記エンジン本体は、出力軸を有し、かつ、当該出力軸が車幅方向に延びる姿勢で前記エンジンルームに配置されており、
    前記エンジン本体の車幅方向の一方側には、変速機が配置されており、
    前記第1ターボ過給機および前記第2ターボ過給機は、前記エンジン本体の後方において車幅方向の前記一方側寄りに配置されていることを特徴とするターボ過給機付きエンジン。
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