JP6330844B2 - 動力伝達装置および駆動装置 - Google Patents

動力伝達装置および駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気歯車を用いた動力伝達装置および駆動装置に関するものである。
従来から、磁気歯車を用いた動力伝達装置が研究・開発されている。例えば、特許文献1には、動力伝達装置の一例である磁気歯車減速機の構造が開示されている。
特許文献1に開示の技術では、電動モータの出力軸と、ウォームギア機構部のウォーム軸との間の動力伝達に、非接触型の動力伝達装置が採用されている。具体的には、電動モータの出力軸とウォームギア機構部のウォーム軸とは、平行かつ偏心して配置されている。出力軸の端部、およびウォーム軸の端部には、それぞれ円盤形状のディスクが固着されている。ウォーム軸の側のディスクは、出力軸の側のディスクよりも大径となっている。そして、各ディスクにおける互いの対向面には、それぞれの外縁部に複数の磁石が平面視円環状に設けられている。ウォーム軸の側のディスクに設けられた磁石と、出力軸の側のディスクに設けられた磁石とは、一部同士が対向するようになっている。
このような磁気歯車を用いた非接触型の動力伝達装置では、直接的・物理的に接触する歯車を用いた動力伝達装置よりも、伝達ロスを低減することができる。
特開2015−229378号公報
しかしながら、特許文献1に開示された動力伝達装置では、信頼性の観点での問題が生じる。即ち、特許文献1に開示の動力伝達装置では、ウォーム軸の側のディスクに設けられた磁石と、出力軸の側のディスクに設けられた磁石とが、互いに出力軸およびウォーム軸の軸方向に対向している。このため、特許文献1に開示の動力伝達装置では、磁石同士の引き合う力が作用し、この力により、出力軸およびウォーム軸に対して、それらの軸方向に力が連続的に作用することになる。よって、特許文献1に開示の動力伝達装置では、出力軸およびウォーム軸、さらにはこれらの軸受に対して、対向する磁石同士の引き合う力に起因する負荷が常に作用することになり、信頼性の観点で問題を生じる。
本発明は、伝達ロスの低減を図ることができるとともに、高い信頼性を実現することができる動力伝達装置および駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る動力伝達装置は、第1ロータおよび第2ロータを備える。第1ロータは、第1方向に延びる第1回転軸と、第1回転軸に固定され、第1方向に直交する第2方向を径方向とする第1ロータディスクと、第1ロータディスクの一方の主面の外縁部、および第1ロータディスクの他方の主面の外縁部に平面視円環状に配置されてなる複数の第1磁石と、を有する。
第2ロータは、磁性材料からなるとともに、第1方向に延び、かつ、第1回転軸に対して第2方向に間隔をあけて配置されてなる第2回転軸と、磁性材料からなるとともに、第2回転軸に固定され、第2方向を径方向とし、かつ、第1ロータディスクと第1方向に間隔をあけて配置されてなる第2ロータディスクと、磁性材料からなるとともに、第2回転軸に固定され、第2方向を径方向とし、かつ、第1方向において第1ロータディスクを挟んで第2ロータディスクとは反対側に、第1ロータディスクと第1方向に間隔をあけて配置されてなる第3ロータディスクと、第2ロータディスクにおける第1方向の第1ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第2磁石と、第3ロータディスクにおける第1方向の第1ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第3磁石と、を有する。
複数の第1磁石の一部と、複数の第2磁石の一部および複数の第3磁石の一部とは、互いに間隔をあけた状態で対向し、前記複数の第1磁石の一部と、前記複数の第2磁石の一部および前記複数の第3磁石の一部とが互いに間隔をあけた状態で対向する領域において、対向する前記第1磁石と前記第2磁石は、一方がS極であって、他方がN極であり、かつ、前記第1ロータディスクをその厚み方向に挟んで前記第1方向に背中合わせに配置された2つの前記第1磁石は、一方がS極であって、他方がN極であり、前記第1ロータと前記第2ロータとは、前記複数の第1磁石と、前記複数の第2磁石および前記複数の第3磁石との磁力をもって同期した状態で連動し、前記複数の第1磁石の一部と、前記複数の第2磁石の一部および前記複数の第3磁石の一部とが対向する領域における、磁石対向面積をS 、S とし、前記第2ロータディスク、および前記第3ロータディスクにおける、内部磁路面積をS 、S とし、前記第2回転軸の前記第2方向での断面積をS とするとき、S およびS に対して、S およびS およびS は、同等以上である、ことを特徴とする。
この態様に係る動力伝達装置では、第1方向において、第1ロータの第1ロータディスクが、第2ロータの第2ロータディスクと第3ロータディスクとの間に配置されている。そして、第1ロータディスクの一方の主面に配置された複数の第1磁石の一部と、第2ロータディスクの対向主面に配置された複数の第2磁石の一部とが間隔をあけて対向し、当該対向部分で磁力が作用する。同様に、第1ロータディスクの他方の主面に配置された複数の第1磁石の一部と、第3ロータディスクの対向主面に配置された複数の第3磁石の一部とが間隔をあけて対向し、当該対向部分でも磁力が作用する。このような構成を採用する本態様に係る動力伝達装置では、第1ロータおよび第2ロータの回転時において、対向領域において互いに対向する第1磁石と第2磁石とが引き合う力と、同じく対向領域において互いに対向する第1磁石と第3磁石とが引き合う力とが、互いに相殺する関係の向きに作用する。よって、本態様に係る動力伝達装置では、第1回転軸および第2回転軸にかかる第1方向での力の相殺を図ることができ、第1方向の一方にだけ連続的に力が発生することがない。
また、本態様に係る動力伝達装置は、磁気歯車を用いた非接触型の動力伝達装置であるので、直接的・物理的に接触する歯車を用いた動力伝達装置よりも、伝達ロスの低減を図ることができる。特に、入力回転数が超高回転(例えば、100000rpm以上)の場合などには、高い伝達効率の実現という観点から好適である。
また、この態様に係る動力伝達装置では、対向する第1磁石と第2磁石を互いに異なる極とし、かつ、対向する第1磁石と第3磁石を互いに異なる極とし、かつ、第1ロータディスクをその厚み方向に挟んで背中合わせに配置される2つの第1磁石を互いに異なる極としている。これにより、対向する磁石同士には、引き合う力が発生し、反発しあう力は発生しない。また、第1ロータディスクの厚み方向での磁極の関係も同様となる。このため、滑らかな磁束の流れを形成しやすくなり、伝達効率の向上を図ることができる。
また、この態様に係る動力伝達装置では、上記優位性に加え、第1ロータディスクと第2ロータディスクと第2回転軸と第3ロータディスクとの各一部でのループで、磁束の流れを形成することができる。これにより伝達効率のさらなる向上を図ることができるという優位性も得ることができる。
また、この態様に係る動力伝達装置では、上記優位性に加え、形成された磁束の流れにおいて、磁束漏れを少なくすることができ、伝達効率のさらなる向上を図ることができるという優位性も得ることができる。
以上のように、本態様に係る動力伝達装置は、伝達ロスの低減を図ることができるとともに、高い信頼性を実現することができる。
また、本発明の別態様に係る動力伝達装置では、上記態様の構成において、第1ロータディスクを平面視する場合における、複数の第1磁石の配置に係るピッチ円直径(P.C.D)をDとし、第2ロータディスクを平面視する場合における、複数の第2磁石の配置に係るピッチ円直径(P.C.D)をDとし、第3ロータディスクを平面視する場合における、複数の第3磁石の配置に係るピッチ円直径(P.C.D)をDとするとき、DおよびDに対して、Dが大きい、とすることもできる。
この態様に係る動力伝達装置では、上記優位性に加え、減速機あるいは増速機としての機能を得ることができる。この場合、特に、入力回転数が超高回転(例えば、100000rpm以上)の場合などには、第1回転軸および第2回転軸、あるいはこれらの軸受に対する第1方向(軸方向)への負荷の低減を図ることで、構造的に大きな減速比または増速比を実現するのに好適である。
また、上記態様に係る動力伝達装置では、DおよびDに対してDが大きい構成としているので、第1ロータディスクに対して、第2ロータディスクおよび第3ロータディスクの直径を小径とすることができる。このため、本態様に係る動力伝達装置では、1枚の大径ディスクと2枚の小径ディスクとの組み合わせとすることで、2枚の大径ディスクと1枚の小径ディスクとの組み合わせとする場合に比べて、軽量化を図ることができる。
また、本発明の別態様に係る動力伝達装置では、上記態様の構成において、第2ロータディスクに配置の複数の第2磁石、および第3ロータディスクに配置の複数の第3磁石のそれぞれが、4極、6極、8極の何れかである、とすることもできる。
この態様に係る動力伝達装置では、上記優位性に加え、磁石同士の対向領域において、小径の第2ロータディスクおよび第3ロータディスクに各々配置の第2磁石および第3磁石をより広い面積で使うことができるという優位性も得ることができる。また、第1磁石と第2磁石および第3磁石の対向領域において、第1ロータおよび第2ロータの回転に伴う、磁石の同極同士の重なり部分の面積を小さくすることができる。これより、第1ロータディスクと第2ロータディスクおよび第3ロータディスクとの間での第1方向で作用する負の力を小さくすることができ、高トルクの伝達を実現するのに好適である。
また、本発明の別態様に係る動力伝達装置では、上記態様の構成において、複数の第1磁石、および複数の第2磁石、および複数の第3磁石のそれぞれが極異方性磁石である、とすることもできる。
この態様に係る動力伝達装置では、N極とS極との境界近辺の磁束交換面で磁束がより滑らかに流れ、各磁極の中心付近ではより大きな磁束が流れるようになる。よって、この態様に係る動力伝達装置では、上記優位性に加え、伝達効率のより一層の向上を図ることができるとともに、高トルクの伝達を実現するために優れる。
また、本発明の別態様に係る動力伝達装置では、上記態様の構成に加え、第3ロータおよび第4ロータを備える。第3ロータは、第1方向に延び、かつ、第1回転軸および第2回転軸に対して第2方向に間隔をあけて配置されてなる第3回転軸と、第3回転軸に固定され、第2方向を径方向とし、かつ、第1方向において第2ロータディスクと第3ロータディスクとの間に配置されてなる第4ロータディスクと、第3回転軸に固定され、第2方向を径方向とし、かつ、第4ロータディスクと第1方向に間隔をあけて配置されてなる第5ロータディスクと、第3回転軸に固定され、第2方向を径方向とし、かつ、第1方向において第5ロータディスクを挟んで第4ロータディスクとは反対側に、第5ロータディスクと第1方向に間隔をあけて配置されてなる第6ロータディスクと、第4ロータディスクの一方の主面の外縁部、および第4ロータディスクの他方の主面の外縁部に平面視円環状に配置されてなる複数の第4磁石と、第5ロータディスクにおける第1方向の第6ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第5磁石と、第6ロータディスクにおける第1方向の第5ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第6磁石と、を有する。
第4ロータは、第1方向に延び、かつ、第1回転軸および第3回転軸に対して第2方向に間隔をあけて配置されてなる第4回転軸と、第4回転軸に固定され、第2方向を径方向とし、かつ、第1方向において第5ロータディスクと第6ロータディスクとの間に配置されてなる第7ロータディスクと、第7ロータディスクの一方の主面の外縁部、および第7ロータディスクの他方の主面の外縁部に平面視円環状に配置されてなる複数の第7磁石と、を有する。
また、第1ロータは、上記構成に加え、第1回転軸に固定され、第2方向を径方向とし、かつ、第1ロータディスクと第1方向に間隔をあけて配置されてなる第8ロータディスクと、第1回転軸に固定され、第2方向を径方向とし、かつ、第1方向において第7ロータディスクを挟んで第8ロータディスクとは反対側に、第8ロータディスクと第1方向に間隔をあけて配置されてなる第9ロータディスクと、第8ロータディスクにおける第1方向の第7ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第8磁石と、第9ロータディスクにおける第1方向の第7ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第9磁石と、を有する。
そして、本態様に係る動力伝達装置では、複数の第4磁石の一部と、複数の第2磁石の一部および複数の第3磁石の一部とが互いに間隔をあけた状態で対向し、複数の第7磁石の一部と、複数の第5磁石の一部および複数の第6磁石の一部とが互いに間隔をあけた状態で対向し、複数の第7磁石の一部と、複数の第8磁石の一部および複数の第9磁石の一部とが互いに間隔をあけた状態で対向する。これより、第2ロータと第3ロータとは、複数の第4磁石と、複数の第2磁石および複数の第3磁石との磁力をもって同期した状態で連動し、第4ロータと第1ロータおよび第3ロータとは、複数の第7磁石と、複数の第5磁石および複数の第6磁石および複数の第8磁石および複数の第9磁石との磁力をもって同期した状態で連動する。
本態様に係る動力伝達装置では、上記構成により、第2ロータの第2回転軸および第4ロータの第4回転軸の一方の回転駆動力が、第1ロータの第1回転軸と第3ロータの第3回転軸に分割され、第2ロータの第2回転軸および第4ロータの第4回転軸の他方に統合されて伝達される。
この態様に係る動力伝達装置では、第2ロータと第4ロータとの間での動力伝達が、その動力伝達経路の途中で、第1ロータと第2ロータとに分割された状態で実行され、特に高トルクの伝達などに優位である。また、第2ロータおよび第4ロータに対する、第1ロータおよび第3ロータの配置により、対称的な配置とすることができ、装置全体としての不所望なモーメントの発生を抑制することもできる。
本態様に係る駆動装置は、回転駆動力を発生する駆動源と、駆動源からの回転駆動力を伝達する動力伝達装置と、を備え、動力伝達装置として、上記の何れかの態様に係る動力伝達装置を備える、ことを特徴とする。
この態様に係る駆動装置では、駆動源で発生した回転駆動力を、少ないロスで伝達し出力することができる。特に、駆動源として回転数が超高回転(例えば、100000rpm以上)の電動モータなどを用いる場合には、高い伝達効率の実現という観点から好適である。
また、上記同様に、動力伝達装置における第1方向へ連続的に負荷がかかることが抑制され、高い信頼性を得ることもできる。
上記各態様に係る動力伝達装置および駆動装置では、伝達ロスの低減を図ることができるとともに、高い信頼性を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る動力伝達装置1の構成を示す模式図である。 (a)は、大径のロータディスク111の模式平面図であり、(b)は、小径のロータディスク101の模式平面図である。 図1のB部分を抜き出して拡大した部分拡大図である。 (a)は、ロータディスクを示す模式斜視図であり、(b)は、C部を抜き出して拡大した部分拡大図であり、(c)は、磁石MGにおける磁束方向を示す模式図であり、(d)は、磁石MGにおける磁束方向を示す模式図であり、(e)は、(c)のD−D断面での磁力線を示す模式図であり、(f)は、(d)のD−D断面での磁力線を示す模式図である。 (a)は、極異方性磁石における磁力線を示す模式図であり、(b)は、等方性磁石における磁力線を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置2の構成を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る動力伝達装置3の構成を示す模式図である。 (a)、(b)は、4極構成の小径ロータディスクを採用した場合における大径ロータディスクとの関係を示す模式図であり、(c)、(d)は、2極構成の小径ロータディスクを採用した場合における大径ロータディスクとの関係を示す模式図である。 本発明の第4実施形態に係る駆動装置5の構成を示す模式図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい数例の実施形態について詳述する。
[第1実施形態]
1.全体構成
本実施形態に係る動力伝達装置1の全体構成について、図1を用い説明する。なお、図1では、骨子となる部材のみを抽出して図示しており、その他の部材(例えば、軸受などの部材)の図示を省略している。
図1に示すように、動力伝達装置1は、3つのロータ10,11,12を備える。ロータ10は、X軸方向に延びる回転軸100と、回転軸100に固定され、X軸方向に直交する平面方向を径方向とする2枚のロータディスク101,102を有する。これらロータディスク101,102は、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。また、ロータ10には、ロータディスク101のX軸方向右側の主面101aにおける外縁部に配置された複数の磁石103、およびロータディスク102のX軸方向左側の主面102aにおける外縁部に配置された複数の磁石104を有する。
ロータ11は、X軸方向に延び、ロータ10の回転軸100に対してZ軸方向に間隔をあけて配置された回転軸110を有する。回転軸110には、X軸方向に直交する平面方向を径方向とする3枚のロータディスク111,112,113が固定されている。これらのロータディスク111,112,113についても、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。ロータディスク111は、回転軸110に対して、X軸方向左側で固定されており、X軸方向における、ロータ10のロータディスク101とロータディスク102との間に挟まれる位置に配置されている。
一方、ロータディスク112は、回転軸110に対して、ロータディスク111からX軸方向右側に間隔をあけた位置に固定され、ロータディスク113は、ロータディスク112からさらにX軸方向右側に間隔をあけた位置に固定されている。
また、ロータ11には、ロータディスク111のX軸方向左側の主面111aにおける外縁部に配置された複数の磁石114、およびロータディスク111のX軸方向右側の主面111bにおける外縁部に配置された複数の磁石115、およびロータディスク112のX軸方向右側の主面112aにおける外縁部に配置された複数の磁石116、およびロータディスク113のX軸方向左側の主面113aにおける外縁部に配置された複数の磁石117を有する。
ロータ12は、X軸方向に延び、ロータ11の回転軸110に対してZ軸方向に間隔をあけ、ロータ10の回転軸100に対してX軸方向に間隔をあけて配置された回転軸120を有する。回転軸120には、X軸方向に直交する平面方向を径方向とするロータディスク121が固定されている。ロータディスク121についても、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。ロータディスク121は、回転軸120に対して、X軸方向における、ロータ11のロータディスク112とロータディスク113との間に挟まれる位置に配置されている。
また、ロータ12には、ロータディスク121のX軸方向右側の主面121aにおける外縁部に配置された複数の磁石122、およびロータディスク121のX軸方向左側の主面121bにおける外縁部に配置された複数の磁石123を有する。
ここで、複数の磁石103,104,114,115,116,117,122,123については、各ロータディスク101,102,111,112,113,121をX軸方向から平面視する場合に、それぞれ円環状に配置されている(図1では、一部の磁石のみを簡略的に図示)。
ロータディスク111の主面111aに配置された複数の磁石114の一部は、二点鎖線で囲んで示す領域Aにおいて、ロータディスク101に配置された複数の磁石103の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。また、ロータディスク111の主面111bに配置された複数の磁石115の一部は、領域Aにおいて、ロータディスク102に配置された複数の磁石104の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。
ここで、領域Aにおいて、対向する磁石114と磁石103は、一方がS極であって、他方がN極である。同様に、領域Aにおいて、対向する磁石115と磁石104は、一方がS極であって、他方がN極である。また、ロータディスク111をその厚み方向に挟んでX軸方向に背中合わせに配置された磁石114と磁石115とは、一方がS極であって、他方がN極である。
ロータディスク121に配置された複数の磁石122の一部は、二点鎖線で囲んで示す領域Aにおいて、ロータディスク112に配置された複数の磁石116の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。同様に、ロータディスク121に配置された複数の磁石123の一部は、領域Aにおいて、ロータディスク113に配置された複数の磁石117の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。
ここで、領域Aにおいても、対向する磁石122と磁石116は、一方がS極であって、他方がN極である。同様に、領域Aにおいて、対向する磁石123と磁石117は、一方がS極であって、他方がN極である。また、ロータディスク121をその厚み方向挟んでX軸方向に背中合わせに配置された磁石122と磁石123とは、一方がS極であって、他方がN極である。
動力伝達装置1は、上記の構成を有することで、動力伝達経路PWが形成され、磁気歯車を用いた非接触型の減速機として機能する。例えば、ロータ10の回転軸100に回転駆動力が入力された場合(IN)、ロータ11の回転軸110に対して低速回転化・高トルク化されて動力伝達され、さらに、ロータ12の回転軸120に対して、低速回転化・高トルク化されて出力される(OUT)。一例として、ロータ10の回転軸100の回転数と、ロータ11の回転軸110の回転数と、ロータ12の回転軸120の回転数の比は、100000rpm:10000rpm:1000rpmである。
なお、動力伝達装置1において、回転駆動力の入力と出力を入れ替えると、増速機として機能することになる。
2.ロータディスク101,102,111,112,113,121に対する磁石103,104,114,115,116,117,122,123の配置形態
ロータディスク111,121に対する磁石114,115,122,123の配置形態について、図2(a)を用い説明する。なお、図2(a)では、ロータディスク111の主面111aに対する磁石114の配置形態だけを図示しているが、ロータディスク111の主面111bに対する磁石115の配置形態、ロータディスク121の主面121a,121bに対する磁石122,123の各配置形態についても同様である。
図2(a)に示すように、平面視円盤形状のロータディスク111に対しては、主面111aの外縁部に複数の磁石114が配置されている。複数の磁石114は、周方向にS極・N極が交互に並んでおり、全体として平面視円環状の配置形態をなしている。
なお、本実施形態では、一例として40極の構成としている。また、本実施形態では、ロータディスク111の最外縁部に複数の磁石114を配置することとしているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
次に、ロータディスク101,102,112,113に対する磁石103,104,116,117の配置形態について、図2(b)を用い説明する。なお、図2(b)では、ロータディスク101の主面101aに対する磁石103の配置形態だけを図示しているが、ロータディスク102の主面102aに対する磁石104の配置形態、ロータディスク112の主面112aに対する磁石116の配置形態、およびロータディスク113の主面113aに対する配置形態についても同様である。
図2(b)に示すように、小径の平面視円盤形状のロータディスク101に対しても、主面101aの外縁部に複数の磁石103が配置されている。複数の磁石103は、周方向にS極・N極が交互に並んでおり、全体として平面視円環状の配置形態をなしている。本実施形態では、一例として4極の構成としているが、6極あるいは8極とすることもできる。これは、減速比との関係に基づいて設定することができる。
また、小径のロータディスク103に対しても、その最外縁部に複数の磁石103を配置することとしているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
図2(a)、(b)に示すように、減速機としての動力伝達装置1では、領域Aにおける動力伝達経路PW(図1を参照。)における下流側のロータディスク101への複数の磁石103の配置に係るピッチ円直径(P.C.D)D103に対して、上流側のロータディスク111への複数の磁石114の配置に係るピッチ円直径(P.C.D)D114が大きい。減速比については、ピッチ円直径D103および磁石103の数(極数)と、ピッチ円直径D114および磁石114の数(極数)との比により規定することができる。
3.領域A,Aおよびその周辺領域での磁束の流れ
本実施の形態に係る動力伝達装置1では、回転軸100,110,120、およびロータディスク101,102,111,112,113,121が、磁性材料から構成されている。これにより、図3の破線で囲んで示すように、領域A,Aおよびその周辺領域での磁束の流れMFを形成することができる。なお、図3では、領域Aでの磁束の流れMFだけを図示しているが、領域Aについても同様に磁束の流れを形成することができる。
さらに、図3に示すように、動力伝達装置1において、磁石114と磁石103との磁石対向面積、および磁石115と磁石104との磁石対向面積をSOPとする。ロータディスク101の内部磁路面積をS101とし、ロータディスク102の内部磁路面積をS102とする。そして、回転軸100におけるX軸方向に直交する平面方向での断面積をS100とするとき、本実施形態では、SOPに対して、S101、S102およびS100が同等以上である。
このように規定することにより、領域Aおよびその周辺領域での磁束漏れを少なくすることができる。これにより、伝達効率の向上を図ることができるとともに、大きなトルクの動力を伝達することができる。
4.極異方性磁石の採用
本実施形態に係る動力伝達装置1では、磁石103,104,114,115,116,117,122,123に等方性磁石を採用することもできるが、極異方性磁石を採用することが好ましい。これについて、図4および図5を用い説明する。
図4(a)に示すように、ロータディスクの外縁部に、その周方向に磁石MGと磁石MGとが交互に配置された状態を仮定する。磁石MGおよび磁石MGは、ともに極異方性磁石であって、一方がS極、他方がN極である。図4(b)は、図4(a)のC部分を拡大した図であり、紙面手前側が磁束交換面側である。
図4(c)に示すように、磁石MGでは、平面視において、磁束方向が円弧の内側を向き、図4(d)に示すように、磁石MGでは、平面視において、磁束方向が円弧の外側を向く。
図4(c)のD−D断面を示す図4(e)には、磁束が磁束交換面側に向けて収束する方向に向くことがわかる。一方、図4(d)のD−D断面を示す図4(f)では、磁束が磁束交換面側から反対側の面に向けて発散する方向に向くことがわかる。
次に、図5(a)に示すように、極異方性磁石を採用する場合には、磁力線は磁石表面側で密度が高くなり、大きな磁力が得られることがわかる。
一方、図5(b)に示すように、等方性磁石を採用する場合には、極異方性磁石を採用する場合に比べて、磁石表面側での磁力線の密度が低く、相対的に低い磁力しか得られないことがわかる。
以上より分かるように、本実施形態に係る動力伝達装置1では、極異方性磁石からなる磁石103,104,114,115,116,117,122,123を採用することにより、N極とS極の境界近辺の磁束交換面側での磁束の流れがより滑らかであり、各極の中心付近でより大きな磁束の流れが形成される。よって、動力伝達装置1は、等方性磁石を採用する場合に比べて、高効率かつ高トルクに動力伝達を行うことができる。
5.優位性
本実施形態に係る動力伝達装置1では、X軸方向において、ロータ11のロータディスク111が、ロータ10のロータディスク101,103の間に配置されている。そして、領域Aにおいて、ロータディスク111の主面111aに配置された複数の磁石114の一部と、ロータディスク101の主面101aに配置された複数の磁石103の一部とが間隔をあけて対向し、当該対向部分で磁力が作用する。同様に、ロータディスク111の主面111bに配置された複数の磁石115の一部と、ロータディスク102の主面102aに配置された複数の磁石104の一部とが間隔をあけて対向し、当該対向部分でも磁力が作用する。
このような構成を採用する動力伝達装置1では、ロータ10およびロータ11の回転時において、ロータディスク101の磁石103と、ロータディスク111の対向する磁石114とが引き合う力と、ロータディスク102の磁石104と、ロータディスク111の対向する磁石115とが引き合う力とが、互いに相殺する関係の向きに作用する。よって、動力伝達装置1では、回転軸100および回転軸110にかかるX軸方向の力の相殺を図ることができる。ロータ11とロータ12との間での動力伝達においても、同様に、回転軸110および回転軸120にかかるX軸方向の力の相殺を図ることができる。なお、このような軸方向に働く力の相殺により、図示を省略している軸受けなどへの負荷も低減することができる。
また、動力伝達装置1は、磁気歯車を用いた非接触型の動力伝達装置であるので、直接的・物理的に接触する歯車を用いた動力伝達装置よりも、伝達ロスの低減を図ることができる。特に、入力回転数が超高回転(例えば、100000rpm以上)の場合などには、高い伝達効率の実現という観点から好適である。
以上のように、本実施形態に係る動力伝達装置1は、伝達ロスの低減を図ることができるとともに、高い信頼性を実現することができる。
さらに、本実施形態に係る動力伝達装置1では、1枚の大径のロータディスク111のX軸方向両側に2枚の小径のロータディスク101,102を配置し、1枚の大径のロータディスク121のX軸方向両側に2枚の小径のロータディスク112,113を配置しているので、軽量化を図ることができる。即ち、1枚の大径ロータディスクと2枚の小径ロータディスクとの組み合わせで動力伝達することとしているので、仮に、1枚の小径ロータディスクと2枚の大径ロータディスクとの組み合わせとする場合に比べて、ロータディスクのトータルでの重量低減を図ることができる。
[第2実施形態]
1.全体構成
本発明の第2実施形態に係る動力伝達装置2の全体構成について、図6を用い説明する。なお、図6でも、骨子となる部材のみを抽出して図示しており、その他の部材(例えば、軸受などの部材)の図示を省略している。また、上記第1実施形態と同一の構成については、説明を省略する。
図6に示すように、動力伝達装置2についても、3つのロータ20,21,22を備える。ロータ20は、X軸方向に延びる回転軸200と、回転軸200に固定され、X軸方向に直交する平面方向を径方向とするロータディスク201を有する。ロータディスク201も、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。また、ロータ20には、ロータディスク201の一方の主面201aにおける外縁部に配置された複数の磁石202、およびロータディスク201の他方の主面201bにおける外縁部に配置された複数の磁石203を有する。
ロータ21は、X軸方向に延び、ロータ20の回転軸200に対してZ軸方向に間隔をあけて配置された回転軸210を有する。回転軸210には、X軸方向に直交する平面方向を径方向とする3枚のロータディスク211,212,213が固定されている。これらのロータディスク211,212,213についても、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。ロータディスク211は、回転軸210に対して、X軸方向左側で固定されており、X軸方向における、ロータ20のロータディスク201に対し間隔をあけて左側に隣接する位置に配置されている。
ロータディスク212は、回転軸210に対して、ロータディスク211よりもX軸方向右側の位置で固定されており、X軸方向における、ロータ20のロータディスク201に対し間隔をあけて右側に隣接する位置に配置されている。ロータ20のロータディスク201は、その外周部の一部が、ロータ21のロータディスク211とロータディスク212との間に配置されることになる。
一方、ロータディスク213は、回転軸210に対して、ロータディスク212からX軸方向右側に間隔をあけた位置に固定されている。
また、ロータ21には、ロータディスク211のX軸方向右側の主面211aにおける外縁部に配置された複数の磁石214、およびロータディスク212のX軸方向左側の主面212aにおける外縁部に配置された複数の磁石215、およびロータディスク213のX軸方向左側の主面213aaにおける外縁部に配置された複数の磁石216、およびロータディスク213のX軸方向右側の主面213bにおける外縁部に配置された複数の磁石217を有する。
ロータ22は、X軸方向に延び、ロータ21の回転軸210に対してZ軸方向に間隔をあけ、ロータ20の回転軸200に対してX軸方向に間隔をあけて配置された回転軸220を有する。回転軸220には、X軸方向に直交する平面方向を径方向とし、互いにX軸方向に間隔をあけて配置されるロータディスク221,222が固定されている。ロータディスク221,222についても、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。ロータディスク221は、回転軸220に対して、X軸方向における、ロータ21のロータディスク213に対し間隔をあけて左側に隣接する位置に配置されている。ロータディスク222は、回転軸220に対して、X軸方向における、ロータ21のロータディスク213に対し間隔をあけて右側に隣接する位置に配置されている。
また、ロータ22には、ロータディスク221のX軸方向右側の主面221aにおける外縁部に配置された複数の磁石223、およびロータディスク222のX軸方向左側の主面222aにおける外縁部に配置された複数の磁石224を有する。
ここで、本実施の形態においても、複数の磁石202,203,214,215,216,217,223,224については、各ロータディスク201,211,212,213,221,222をX軸方向から平面視する場合に、それぞれ円環状に配置されている(図2を参照)。
ロータディスク201の主面201aに配置された複数の磁石202の一部は、二点鎖線で囲んで示す領域Eにおいて、ロータディスク211に配置された複数の磁石214の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。また、ロータディスク201の主面201bに配置された複数の磁石203の一部は、領域Eにおいて、ロータディスク212に配置された複数の磁石215の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。
ここで、領域Eにおいて、対向する磁石202と磁石214は、一方がS極であって、他方がN極である。同様に、領域Eにおいて、対向する磁石203と磁石215は、一方がS極であって、他方がN極である。また、ロータディスク201をその厚み方向に挟んでX軸方向に背中合わせに配置された磁石202と磁石203とは、一方がS極であって、他方がN極である。
ロータディスク221に配置された複数の磁石223の一部は、二点鎖線で囲んで示す領域Eにおいて、ロータディスク213の主面213aに配置された複数の磁石216の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。同様に、ロータディスク222に配置された複数の磁石224の一部は、領域Eにおいて、ロータディスク213の主面213bに配置された複数の磁石217の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。
ここで、領域Eにおいても、対向する磁石223と磁石216は、一方がS極であって、他方がN極である。同様に、領域Eにおいて、対向する磁石224と磁石217は、一方がS極であって、他方がN極である。また、ロータディスク213をその厚み方向挟んでX軸方向に背中合わせに配置された磁石216と磁石217とは、一方がS極であって、他方がN極である。
動力伝達装置2についても、上記の構成を有することで、動力伝達経路PWが形成され、磁気歯車を用いた非接触型の減速機として機能する。例えば、ロータ20に回転駆動力が入力された場合(IN)、ロータ21に対して低速回転化・高トルク化されて動力伝達され、さらに、ロータ22に対して、低速回転化・高トルク化されて出力される(OUT)。本実施形態に係る動力伝達装置2においても、回転駆動力の入力と出力を入れ替えると、増速機として機能することになる。
2.優位性
本実施形態に係る動力伝達装置2でも、ロータ20およびロータ21の回転時において、ロータディスク201の磁石202と、ロータディスク211の対向する磁石214とが引き合う力と、ロータディスク201の磁石203と、ロータディスク212の対向する磁石215とが引き合う力とが、互いに相殺する関係の向きに作用する。よって、動力伝達装置2でも、回転軸200および回転軸210にかかるX軸方向の力の相殺を図ることができる。ロータ21とロータ22との間での動力伝達においても、同様に、回転軸210および回転軸220にかかるX軸方向の力の相殺を図ることができる。なお、このような軸方向に働く力の相殺により、図示を省略している軸受けなどへの負荷も低減することができる。
また、動力伝達装置2についても、磁気歯車を用いた非接触型の動力伝達装置であるので、直接的・物理的に接触する歯車を用いた動力伝達装置よりも、伝達ロスの低減を図ることができる。
以上より、本実施形態に係る動力伝達装置2でも、伝達ロスの低減を図ることができるとともに、高い信頼性を実現することができる。
[第3実施形態]
1.構成
本実施形態に係る動力伝達装置3の全体構成について、図7を用い説明する。なお、図7においても、骨子となる部材のみを抽出して図示しており、その他の部材(例えば、軸受などの部材)の図示を省略している。
図7に示すように、動力伝達装置3は、4つのロータ30,31,32,33を備える。ロータ30は、X軸方向に延びる回転軸300と、回転軸300に固定され、X軸方向に直交する平面方向を径方向とする2枚のロータディスク301,302を有する。これらロータディスク301,302も、上記第1実施形態および第2実施形態などと同様に、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。
また、ロータ30には、ロータディスク301のX軸方向右側の主面301aにおける外縁部に配置された複数の磁石303、およびロータディスク302のX軸方向左側の主面302aにおける外縁部に配置された複数の磁石304を有する。
ロータ31は、X軸方向に延び、ロータ30の回転軸300に対してZ軸方向に間隔をあけて配置された回転軸310を有する。回転軸310には、X軸方向に直交する平面方向を径方向とする3枚のロータディスク311,312,313が固定されている。これらのロータディスク311,312,313についても、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。ロータディスク311は、回転軸310に対して、X軸方向左側で固定されており、X軸方向における、ロータ30のロータディスク301とロータディスク302との間に挟まれる位置に配置されている。
一方、ロータディスク312は、回転軸310に対して、ロータディスク311からX軸方向右側に間隔をあけた位置に固定され、ロータディスク313は、ロータディスク312からさらにX軸方向右側に間隔をあけた位置に固定されている。
また、ロータ31には、ロータディスク311の一方の主面311aにおける外縁部に配置された複数の磁石314、およびロータディスク311の他方の主面311bにおける外縁部に配置された複数の磁石315、およびロータディスク312の主面312aにおける外縁部に配置された複数の磁石316、およびロータディスク313の主面313aにおける外縁部に配置された複数の磁石317を有する。
ロータ32は、X軸方向に延び、ロータ30の回転軸300およびロータ31の回転軸310の双方に対してZ軸方向に間隔をあけて配置された回転軸320を有する。回転軸320には、X軸方向に直交する平面方向を径方向とする3枚のロータディスク321,322,323が固定されている。これらのロータディスク321,322,323についても、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。ロータディスク321は、回転軸320に対して、X軸方向左側で固定されており、X軸方向における、ロータ30のロータディスク301とロータディスク302との間に挟まれる位置に配置されている。この配置を実現するために、動力伝達装置3では、X軸方向において、ロータ31のロータディスク311とロータ32のロータディスク321とが略同一の位置に配置されている。
一方、ロータディスク322は、回転軸320に対して、ロータディスク321からX軸方向右側に間隔をあけた位置に固定され、ロータディスク323は、ロータディスク322からさらにX軸方向右側に間隔をあけた位置に固定されている。
また、ロータ32には、ロータディスク321の一方の主面321aにおける外縁部に配置された複数の磁石324、およびロータディスク321の他方の主面321bにおける外縁部に配置された複数の磁石325、およびロータディスク322の主面322aにおける外縁部に配置された複数の磁石326、およびロータディスク323の主面323aにおける外縁部に配置された複数の磁石327を有する。
ロータ33は、X軸方向に延び、Z軸方向においてロータ31の回転軸310とロータ32の回転軸320との間に双方の回転軸310,320と間隔をあけ、ロータ30の回転軸300に対してX軸方向に間隔をあけて配置された回転軸330を有する。回転軸330には、X軸方向に直交する平面方向を径方向とするロータディスク331が固定されている。ロータディスク331についても、X軸方向からの平面視で円盤形状を有する。ロータディスク331は、回転軸320に対して、X軸方向における、ロータ31のロータディスク312とロータディスク313との間、およびロータ32のロータディスク322とロータディスク323との間、に挟まれる位置に配置されている。この配置を実現するため、動力伝達装置3では、X軸方向において、ロータ31のロータディスク312とロータ33のロータディスク322とが略同一の位置に配置され、ロータ31のロータディスク313とロータ32のロータディスク323とが略同一の位置に配置されている。
また、ロータ33には、ロータディスク331の一方の主面331aにおける外縁部に配置された複数の磁石332、およびロータディスク331の他方の主面331bにおける外縁部に配置された複数の磁石333を有する。
ここで、複数の磁石303,304,314,315,316,317,324,325,326,327,332,333については、各ロータディスク301,302,311,312,313,321,322,323,331をX軸方向から平面視する場合に、それぞれ円環状に配置されている(図7でも、一部の磁石のみを簡略的に図示)。
ロータディスク311の主面311aに配置された複数の磁石314の一部は、二点鎖線で囲んで示す領域Fにおいて、ロータディスク301に配置された複数の磁石303の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。また、ロータディスク311の主面311bに配置された複数の磁石315の一部は、領域Fにおいて、ロータディスク302に配置された複数の磁石304の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。
ここで、領域Fにおいて、対向する磁石314と磁石303は、一方がS極であって、他方がN極である。同様に、領域Fにおいて、対向する磁石315と磁石304は、一方がS極であって、他方がN極である。また、ロータディスク311をその厚み方向に挟んでX軸方向に背中合わせに配置された磁石314と磁石315とは、一方がS極であって、他方がN極である。
ロータディスク321の主面321aに配置された複数の磁石324の一部は、二点鎖線で囲んで示す領域Fにおいて、ロータディスク301に配置された複数の磁石303の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。また、ロータディスク321の主面321bに配置された複数の磁石325の一部は、領域Fにおいて、ロータディスク302に配置された複数の磁石304の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。
ここで、領域Fにおいて、対向する磁石324と磁石303は、一方がS極であって、他方がN極である。同様に、領域Fにおいて、対向する磁石325と磁石304は、一方がS極であって、他方がN極である。また、ロータディスク321をその厚み方向に挟んでX軸方向に背中合わせに配置された磁石324と磁石325とは、一方がS極であって、他方がN極である。
ロータディスク331に配置された複数の磁石332の一部は、二点鎖線で囲んで示す領域Fにおいて、ロータディスク312に配置された複数の磁石316の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。同様に、ロータディスク331に配置された複数の磁石333の一部は、領域Fにおいて、ロータディスク313に配置された複数の磁石317の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。
ここで、領域Fにおいても、対向する磁石332と磁石316は、一方がS極であって、他方がN極である。同様に、領域Fにおいて、対向する磁石333と磁石317は、一方がS極であって、他方がN極である。また、ロータディスク331をその厚み方向挟んでX軸方向に背中合わせに配置された磁石332と磁石333とは、一方がS極であって、他方がN極である。
また、ロータディスク331に配置された複数の磁石332の一部は、二点鎖線で囲んで示す領域Fにおいて、ロータディスク322に配置された複数の磁石326の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。同様に、ロータディスク331に配置された複数の磁石333の一部は、領域Fにおいて、ロータディスク323に配置された複数の磁石327の一部に対して、X軸方向に間隔をあけた状態で対向する。
ここで、領域Fにおいても、対向する磁石332と磁石326は、一方がS極であって、他方がN極である。同様に、領域Fにおいて、対向する磁石333と磁石327は、一方がS極であって、他方がN極である。
動力伝達装置3は、上記の構成を有することで、動力伝達経路PW30が、動力伝達経路PW31と動力伝達経路PW32に一旦分割され、ロータ33で動力伝達経路PW33に統合される。そして、本実施形態に係る動力伝達装置3も、磁気歯車を用いた非接触型の減速機として機能する。例えば、ロータ30に回転駆動力が入力された場合(IN)、ロータ31およびロータ32に対して低速回転化・高トルク化されて動力伝達され、さらに、ロータ33に対して、低速回転化・高トルク化されて出力される(OUT)。
なお、動力伝達装置3においても、回転駆動力の入力と出力を入れ替えると、増速機として機能することになる。
2.優位性
本実施形態に係る動力伝達装置3では、ロータ30の回転軸300の回転駆動力が、一旦、ロータ31の回転軸310とロータ32の回転軸320とに分割された状態で実行され(動力伝達経路PW31と動力伝達経路PW32に分割)、再度、ロータ33の回転軸330で統合される(動力伝達経路PW33に統合)。よって、上記第1実施形態と同様の優位性を有するとともに、高トルクの伝達にさらに優位である。また、ロータ30およびロータ33に対する、ロータ31およびロータ32の配置により、対称的な配置とすることができ、動力伝達に起因する装置全体での不所望なモーメントの発生を抑制することもできる。
なお、動力伝達装置3において、回転駆動力の入力と出力を入れ替え、増速機として用いる場合にあっても、その動力伝達経路の途中で、一旦、ロータ31の回転軸310とロータ32の回転軸320とに分割されることは同様である。この場合にも、上記同様の優位性が得られる。
[小径のロータディスクへの磁石の配置数についての考察]
上記第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態では、小径のロータディスク101,102,112,113,201,213,301,302,312,313,322,323へ配置の磁石数を、一例としてS極が2つ、N極が2つの合計4つ、即ち、4極としている。上述のように、6極とすることや8極とすることも可能であるが、2極とすることは高信頼性を実現する上で好ましくない。これについて、図8を用い説明する。
先ず、4極構成のロータディスクを採用する場合について説明する。
図8(a)に示すように、小径ロータディスクRDがある位相状態にあるとき、そのN極磁石MGN2は、大径ロータディスクRDのS極磁石MGS1と紙面垂直方向に対向する。この位相状態では、大径ロータディスクRDのN極磁石MGN1は、小径ロータディスクRDのN極磁石MGN2とは対向していない状態となっている。
小径ロータディスクRDを45°左回転させると、大径ロータディスクRDが所定角度だけ連動して回転する。回転後の状態を示すのが図8(b)である。図8(b)に示すように、小径ロータディスクRDが45°回転し終わった状態では、大径ロータディスクRDとの対向領域における中間部分に、N極磁石MGN2とS極磁石MGS2との境界が存在することになる。これに対して、大径ロータディスクRDも同期して回転しているため、小径ロータディスクRDのN極磁石MGN2には大径ロータディスクRDのS極磁石MGS1が対向し、小径ロータディスクRDのS極磁石MGS2には大径ロータディスクRDのN極磁石MGN1が対向した状態となる。
以上より、小径ロータディスクRDを4極構成とする場合には、小径ロータディスクRDの磁石MGS2、MGN2を広い面積で使用することができ、かつ、大径ロータディスクRDとの間で磁石の同極同士が対向する部分の面積を小さくすることができる。よって、対向領域における負の力を小さくすることができ、大きなトルク伝達に好適である。
次に、2極構成のロータディスクを採用する場合について説明する。
図8(c)に示すように、小径ロータディスクRDが所定の位相状態にあるとき、そのN極磁石MGN4は、大径ロータディスクRDのS極磁石MGS3と紙面垂直方向に対向する。この位相状態では、大径ロータディスクRDのN極磁石MGN3は、小径ロータディスクRDのN極磁石MGN4とは対向していない状態となっている。
小径ロータディスクRDを45°左回転させると、大径ロータディスクRDが所定角度だけ連動して回転する。回転後の状態を示すのが図8(d)である。図8(d)に示すように、小径ロータディスクRDが45°回転し終わった状態では、大径ロータディスクRDとの対向領域において、破線で示す箇所に、N極磁石MGN4とS極磁石MGS4との境界が存在することになる。これに対して、大径ロータディスクRDも所定の角度だけ回転しているため、小径ロータディスクRDのN極磁石MGN4の一部に対し、大径ロータディスクRDのN極磁石MGN3の一部が対向した状態となる。これにより、N極磁石MGN4の一部とN極磁石MGN3の一部が対向する領域では、互いに反発する力が働くことになる。
以上より、2極構成の小径ロータディスクRDを採用する場合には、回転位相によって小径ロータディスクRDと大径ロータディスクRDとの間で、引き合う力と反発する力とが交互に作用することになる。よって、高い信頼性を実現する上では望ましくない。
なお、図8(a)、(b)では、4極構成の小径ロータディスクRDを採用したが、6極構成および8極構成でも、高い信頼性を実現することができる。
[第4実施形態]
第4実施形態に係る駆動装置5について、図9を用い説明する。
図9に示すように、本実施形態に係る駆動装置5は、上記第1実施形態に係る動力伝達装置1と、駆動モータ51と、モータ制御器52と、回転角センサ53とを備える。このうち、動力伝達装置1については、上述の通りであり、ここでの詳細な説明は省略する。
ただし、動力伝達装置1におけるロータ12の回転軸120に対しては、回転角センサ53が付設されており、回転角信号をモータ制御器52に送出するための信号路Sが設けられている。なお、信号路S1については、有線信号路および無線信号路の何れであってもよい。
また、駆動モータ51とモータ制御器52との間には、モータ制御器52から電流制御信号を駆動モータ51に送出するための信号路Sが設けられている。信号路Sについても、有線信号路および無線信号路の何れであってもよい。
ここで、駆動モータ51には、例えば、リラクタンスモータが採用されている。
駆動装置5の駆動においては、回転軸120に付設された回転角センサからの回転角情報がモータ制御器52にフィードバックされ、モータ制御器52は、脱調が発生しないように駆動モータ51への電流信号を制御する。
本実施形態に係る駆動装置5では、上記第1実施形態に係る動力伝達装置1をそのまま具備しているので、上記効果を奏することができる。なお、動力伝達装置として、上記第2実施形態に係る動力伝達装置2や、上記第3実施形態に係る動力伝達装置3を採用することもできる。また、回転角センサについては、ロータ12の回転軸120に付設するだけでなく、ロータ11の回転軸110に付設することもできるし、回転軸110,120の両方に付設することもできる。また、駆動軸である回転軸100にも付設することとしてもよい。
[変形例]
上記第1実施形態および第2実施形態では、それぞれ3つのロータを構成要素として具備することとし、上記第3実施形態では、4つのロータを構成要素として具備することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、2つのロータからなる動力伝達装置や、5つ以上のロータからなる動力伝達装置などとすることなどが可能である。
また、上記第3実施形態では、動力伝達経路を2分割とする構成を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。3つ以上の動力伝達経路に分割することができる。また、上記第3実施形態では、分割した動力伝達経路を、最終的に一つの動力伝達経路に統合することとしたが、必ずしも最終的に一つの動力伝達経路に統合する必要はない。即ち、2系統の出力取り出しの構成を採用することにしてもよい。
また、上記第1実施形態から第3実施形態では、1枚のロータディスク111,121,201,213,311,321,331を、2枚のロータディスク101,102,112,113,211,212,221,222,301,302,312,313,322,323で挟み込んだ形態を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、第1ロータに2枚のロータディスクを設け、これに対応する第2ロータに3枚のロータディスクを設けることとしてもよい。この場合、第1ロータの2枚のロータディスクの各間に第2ロータのロータディスクが挿入された形態とすることができる。そして、第1ロータの2枚のロータディスクには、各々の両主面に複数の磁石を配置する。また、第2ロータの端側の2枚のロータディスクには、対向主面側に複数の磁石を配置し、間に配置されるロータディスクには、その両主面に複数の磁石を配置する。これにより、より高トルクの動力伝達が必要な場合にも対応が可能である。そして、組み合わせるロータディスクの枚数については、さらに増やすことも可能である。
また、上記第1実施形態では、一例として、大径のロータディスク111,121を40極とし、小径のロータディスク101,102,112,113を4極としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。大径のロータディスクに配置する磁石の極数と、小径のロータディスクに配置する磁石の極数とは、減速比(増速比)により適宜変更が可能である。
また、上記第4実施形態では、駆動源の一例としてリラクタンスモータを採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、DCモータ、誘導モータ、永久磁石式動機モータ(埋め込み磁石型、表面磁石型)、スイッチトリラクタンスモータ、シンクロナスリラクタンスモータなどを採用することもできる。また、駆動源として、電動モータ以外にも、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関を採用することもできる。さらに、空圧あるいは油圧のロータリーアクチュエータなどを採用することもできる。
1,2,3 動力伝達装置
5 駆動装置
10−12,20−22,30−33 ロータ
51 駆動モータ
52 モータ制御器
53 回転角センサ
100,110,120、200,210,220,300,310,320,330 回転軸
101−102.111−113,121,201,211−213,221−222,301−302,311−313,321−323,331 ロータディスク
103−104,114−117,122−123,202−203,214−217,223−224,303−304,314−317,324−327,332−333 磁石

Claims (6)

  1. 第1ロータおよび第2ロータを備える動力伝達装置であって、
    前記第1ロータは、
    第1方向に延びる第1回転軸と、
    前記第1回転軸に固定され、前記第1方向に直交する第2方向を径方向とする第1ロータディスクと、
    前記第1ロータディスクの一方の主面の外縁部、および前記第1ロータディスクの他方の主面の外縁部に平面視円環状に配置されてなる複数の第1磁石と、
    を有し、
    前記第2ロータは、
    磁性材料からなるとともに、前記第1方向に延び、かつ、前記第1回転軸に対して前記第2方向に間隔をあけて配置されてなる第2回転軸と、
    磁性材料からなるとともに、前記第2回転軸に固定され、前記第2方向を径方向とし、かつ、前記第1ロータディスクと前記第1方向に間隔をあけて配置されてなる第2ロータディスクと、
    磁性材料からなるとともに、前記第2回転軸に固定され、前記第2方向を径方向とし、かつ、前記第1方向において前記第1ロータディスクを挟んで前記第2ロータディスクとは反対側に、前記第1ロータディスクと前記第1方向に間隔をあけて配置されてなる第3ロータディスクと、
    前記第2ロータディスクにおける前記第1方向の前記第1ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第2磁石と、
    前記第3ロータディスクにおける前記第1方向の前記第1ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第3磁石と、
    を有し、
    前記複数の第1磁石の一部と、前記複数の第2磁石の一部および前記複数の第3磁石の一部とは、互いに間隔をあけた状態で対向し、
    前記複数の第1磁石の一部と、前記複数の第2磁石の一部および前記複数の第3磁石の一部とが互いに間隔をあけた状態で対向する領域において、
    対向する前記第1磁石と前記第2磁石は、一方がS極であって、他方がN極であり、かつ、前記第1ロータディスクをその厚み方向に挟んで前記第1方向に背中合わせに配置された2つの前記第1磁石は、一方がS極であって、他方がN極であり、
    前記第1ロータと前記第2ロータとは、前記複数の第1磁石と、前記複数の第2磁石および前記複数の第3磁石との磁力をもって同期した状態で連動し、
    前記複数の第1磁石の一部と、前記複数の第2磁石の一部および前記複数の第3磁石の一部とが対向する領域における、磁石対向面積をS 、S とし、
    前記第2ロータディスク、および前記第3ロータディスクにおける、内部磁路面積をS 、S とし、
    前記第2回転軸の前記第2方向での断面積をS とするとき、
    およびS に対して、S およびS およびS は、同等以上である
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記第1ロータディスクを平面視する場合における、前記複数の第1磁石の配置に係るピッチ円直径をD1とし、
    前記第2ロータディスクを平面視する場合における、前記複数の第2磁石の配置に係るピッチ円直径をD2とし、
    前記第3ロータディスクを平面視する場合における、前記複数の第3磁石の配置に係るピッチ円直径をD3とするとき、
    D2およびD3に対して、D1は大きい
    ことを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
  3. 前記第2ロータディスクに配置の前記複数の第2磁石、および前記第3ロータディスクに配置の前記複数の第3磁石は、それぞれが4極、6極、8極の何れかである
    ことを特徴とする請求項2記載の動力伝達装置。
  4. 前記複数の第1磁石、および前記複数の第2磁石、および前記複数の第3磁石は、それぞれが極異方性磁石である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか記載の動力伝達装置。
  5. さらに、第3ロータおよび第4ロータを備え、
    前記第3ロータは、
    前記第1方向に延び、かつ、前記第1回転軸および前記第2回転軸に対して前記第2方向に間隔をあけて配置されてなる第3回転軸と、
    前記第3回転軸に固定され、前記第2方向を径方向とし、かつ、前記第1方向において前記第2ロータディスクと前記第3ロータディスクとの間に配置されてなる第4ロータディスクと、
    前記第3回転軸に固定され、前記第2方向を径方向とし、かつ、前記第4ロータディスクと前記第1方向に間隔をあけて配置されてなる第5ロータディスクと、
    前記第3回転軸に固定され、前記第2方向を径方向とし、かつ、前記第1方向において前記第5ロータディスクを挟んで前記第4ロータディスクとは反対側に、前記第5ロータディスクと前記第1方向に間隔をあけて配置されてなる第6ロータディスクと、
    前記第4ロータディスクの一方の主面の外縁部、および前記第4ロータディスクの他方の主面の外縁部に平面視円環状に配置されてなる複数の第4磁石と、
    前記第5ロータディスクにおける前記第1方向の前記第6ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第5磁石と、
    前記第6ロータディスクにおける前記第1方向の前記第5ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第6磁石と、
    を有し、
    前記第4ロータは、
    前記第1方向に延び、かつ、前記第1回転軸および前記第3回転軸に対して前記第2方向に間隔をあけて配置されてなる第4回転軸と、
    前記第4回転軸に固定され、前記第2方向を径方向とし、かつ、前記第1方向において前記第5ロータディスクと前記第6ロータディスクとの間に配置されてなる第7ロータディスクと、
    前記第7ロータディスクの一方の主面の外縁部、および前記第7ロータディスクの他方の主面の外縁部に平面視円環状に配置されてなる複数の第7磁石と、
    を有し、
    前記第1ロータは、さらに、
    前記第1回転軸に固定され、前記第2方向を径方向とし、かつ、前記第1ロータディスクと前記第1方向に間隔をあけて配置されてなる第8ロータディスクと、
    前記第1回転軸に固定され、前記第2方向を径方向とし、かつ、前記第1方向において前記第7ロータディスクを挟んで前記第8ロータディスクとは反対側に、前記第8ロータディスクと前記第1方向に間隔をあけて配置されてなる第9ロータディスクと、
    前記第8ロータディスクにおける前記第1方向の前記第7ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第8磁石と、
    前記第9ロータディスクにおける前記第1方向の前記第7ロータディスクの側の主面の外縁部に、平面視円環状に配置されてなる複数の第9磁石と、
    を有し、
    前記複数の第4磁石の一部と、前記複数の第2磁石の一部および前記複数の第3磁石の一部とは、互いに間隔をあけた状態で対向し、
    前記複数の第7磁石の一部と、前記複数の第5磁石の一部および前記複数の第6磁石の一部とは、互いに間隔をあけた状態で対向し、
    前記複数の第7磁石の一部と、前記複数の第8磁石の一部および前記複数の第9磁石の一部とは、互いに間隔をあけた状態で対向し、
    前記第2ロータと前記第3ロータとは、前記複数の第4磁石と、前記複数の第2磁石および前記複数の第3磁石との磁力をもって同期した状態で連動し、
    前記第4ロータと前記第1ロータおよび前記第3ロータとは、前記複数の第7磁石と、前記複数の第5磁石および前記複数の第6磁石および前記複数の第8磁石および前記複数の第9磁石との磁力をもって同期した状態で連動し、
    前記第2回転軸および前記第4回転軸の一方の回転駆動力が、前記第1回転軸と前記第3回転軸に分割され、前記第2回転軸および前記第4回転軸の他方に統合されて伝達される
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか記載の動力伝達装置。
  6. 回転駆動力を発生する駆動源と、
    前記駆動源からの前記回転駆動力を伝達する動力伝達装置と、
    を備え、
    前記動力伝達装置として、請求項1から請求項5の何れかの動力伝達装置を備える
    ことを特徴とする駆動装置。
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