JP6329852B2 - 磁気カード読取装置 - Google Patents
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Description
磁気カードに記録された情報を読み取る場合、ユーザは、磁気カードを読取装置内に挿入したり、磁気カードを読取装置の読取部位に通過させる読取操作を行う。
(a)磁気カードのばらつきや形状変化(折れ、曲がり)
(b)磁気カード読取/書込装置の性能のばらつき
(c)磁気カードの経年劣化
(d)磁気カード読取/書込装置の経年劣化
(e)操作者の読取操作(スキャン操作)の速度及び操作者のくせの違い
(f)読取/書込の機構部分のばらつきと劣化
(g)磁気カードに付着したゴミ、傷
(h)磁気カード読取/書込装置の内部へのゴミの混入
また、磁気カードの読取装置側において、読取エラーを防止する対策として、複数の読取精度基準(モード)をあらかじめ設定記憶しておき、1回の読取操作をするごとに、あるいは、読取エラーが発生するごとに、読取が成功しやすくなるように、利用する基準を自動的に変化させて磁気カードの読取処理を行うものがある。
同じ磁気カードを読み取る場合において、読取操作をする人が異なっても、あるいは読取装置が異なっても、一定の読取精度を確保し、読取エラーを発生しにくくすることが望まれる。
ゼロデータは、後述するように、磁気信号の1ビットセル内で、1つのピークを有し磁束反転のないデータである。
この測定情報は、実行中の読取操作で磁気カードから読み出された第1記録部のゼロデータの波形パターンから得られた測定信号幅と測定振幅である。
もし、取得されたゼロデータの測定信号幅と測定振幅が、JIS規格で定められた理想的な磁気信号の波形パターンからずれていた場合、第1記録部の次に読み出される第2記憶部に記録されている第2情報の信号幅と振幅も、このゼロデータと同様の傾向のずれが生じていると考えられる。
そこで、第2情報を2値化したときに読取エラーが発生しないように、第2情報の波形パターンを理想的な波形パターンに近づくように補正するために、ゼロデータの測定情報を利用する。
このように、一回の読取操作で取得された第2情報の波形パターンを、同じ読取操作時に先に取得された第1情報(ゼロデータ)の測定情報を利用して補正するので、その読取操作時に生じたずれに対応した補正で読取操作ごとに適切な補正がされ、読取エラーの発生を低減させることができる。
なお、これによって、この発明が限定されるものではない。
また、第1記録部に記録されている第1情報は最初に読み出される情報であり、複数個のゼロデータに対応する磁気情報である。
第2記録部は、意味のある情報が記録されている部分であり、第2記録部に記録されている第2情報は、第1情報の次に読み出される情報であり、0および1からなる2値化データに対応する磁気情報である。この磁気情報を読み出したときに取得される磁気信号の波形パターンを、アナログ/デジタル変換することによって、2値化された第2情報が取得される。
図1に、この発明の磁気カード読取装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
磁気カード読取装置は、後述するような磁気情報が記録された記録領域を有する磁気カードの磁気情報を読み出す装置である。
磁気情報は、主として、JIS X 6302で規格化された情報であり、1ビット単位ごとに、ゼロあるいは1のデジタル情報が磁気的に記録されたものである。
また、CPUが、ROM等に記録されているプログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させることにより、磁気カードの読取処理などを実行する。
また、後述するように、磁気カードの最初に読み出される第1情報に相当するゼロデータを読み出したときに取得された磁気信号の波形パターンから、その磁気信号の特性を示す測定情報22を測定する部分である。
取得される磁気信号の波形パターンは、後述する図5に示すようなパルス的な立ち上がりを有する波形であり、1ビットセルの読出データである0と1に対応して、異なる波形パターンが取得される。
また、信号取得部2は、ゼロデータを読み出したときに取得された波形パターンを分析することにより、後述する図3に示すように、1ビットセルあたりの測定振幅saと、測定信号幅swとからなる測定情報を測定する。
具体的には、信号取得部2によって取得された1ビットセルごとの測定振幅saと測定信号幅swについて、それぞれ前置データ部111のビットセルの数(n)だけ合計した総和を、上記ビットセルの数(n)で除算した平均情報(平均振幅sha、平均信号幅shw)を算出する部分である。
sha=(Σsa)/n
shw=(Σsw)/n
平均情報(sha,shw)を算出するために、前置データ部111に記録されているすべてのゼロデータを用いる必要はなく、n個より少ない任意のm個(m<n)のゼロデータを用い、そのm個のゼロデータの測定情報(sa,sw)の平均を算出してもよい。
この修正係数23は、主として、基準情報21と、前置データ部111のゼロデータの測定情報22との比から生成され、情報記録部112に記録された情報を読み出したときに取得される磁気信号の波形パターンの補正に利用される。
ac=ka/sha
wc=kw/shw
ここで、kaは、予め定められた基準となる振幅情報(以下、基準振幅と呼ぶ)であり、kwは、予め定められた基準となる信号幅情報(以下、基準信号幅と呼ぶ)である。
この補正には、上記修正係数算出部4で生成された修正係数23を利用する。
補正処理部5は、情報記録部112に記録されたビットデータに対応する読出データ信号を取得し、その信号の波形パターンの振幅(Da)と、信号幅(Dw)とを、修正係数(ac,wc)23を用いて調整する。
取得された波形パターンの振幅(Da)と信号幅(Dw)は、補正振幅(Dha)と補正信号幅(Dhw)との間に、次式の関係がある。
Dha=Da×ac
Dhw=Dw×wc
すなわち、読み出した磁気信号の補正後の波形パターンをアナログ/デジタル変換し、所定の2値化処理を行うことにより、情報記録部112に記録されていた磁気情報を2値化した読出データDrを取得する。
すなわち、基準情報と修正係数とを予め対応づけて記憶した補正係数リストclistと、信号取得部2が測定した測定信号幅と測定振幅とからなる測定情報22とを対比して、その測定情報の所定誤差範囲内に属する基準信号幅と基準振幅とからなる基準情報に対応づけられた修正係数23を、補正処理部5が利用する修正係数として選択する。
後述する実施形態では、平均情報を利用し、補正係数リストの複数個の基準情報の中に、測定情報22として算出された平均情報(sha,shw)と所定の誤差範囲内の基準情報が存在する場合、その所定誤差範囲内に属する基準情報に対応づけられた修正係数(ac,wc)を選択する。
記憶部20には、主として、基準情報21、測定情報22、修正係数23、補正後情報24,読出データ25、補正係数リスト26が記憶される。
記録情報を磁気ヘッドで読み出したときに、出力される磁気信号の波形パターンを特定するための振幅と信号幅の基準となる数値が、基準情報21である。
複数個のゼロデータのうち、読み出された各ゼロデータの波形パターンから測定された情報が、測定振幅saと、測定信号幅swである。
また、これらのn個の測定振幅saの平均値が平均振幅shaであり、sha=(Σsa)/nである。同様に、n個の測定信号幅swの平均値が平均信号幅shwであり、shw=(Σsw)/nである。
修正係数23は、波形パターンの振幅を補正するための振幅修正係数acと、信号幅を補正するための信号幅修正係数wcとからなる。
修正係数23は、上記したように、測定情報22の平均値(sha,shw)と、基準情報(kw,ka)21とから算出される。
また、上記読出データ信号の波形パターンを特定する振幅を読出データ振幅Daと呼び、信号幅を読出データ信号幅Dwと呼ぶ。
この読出データ振幅Daと、読出データ信号幅Dwとを、修正係数23を用いて補正したものが、補正後情報(Dha,Dhw)24である。
補正係数リスト26の基準振幅kaと基準信号幅kwを、それぞれ前置データ部111のゼロデータから取得された測定情報22の平均振幅shaと平均信号幅shwと比較して、補正係数リスト26の中に基準信号幅kwおよび基準振幅kaが、それぞれ、たとえばshwおよびshaの±5%以内の範囲に属しているものが存在した場合、そのkwおよびkaに対応付けて記憶されている信号幅修正係数wcと振幅修正係数acとを選択する。
この選択した修正係数(ac,wc)が、情報記憶部112から読み出された記録情報の磁気信号の波形パターンの補正に利用される。
図2に、磁気カード読取装置(磁気カードリーダ)のハードウェアの一実施例の構成図を示す。
磁気カードリーダ120は、主として、磁気ヘッド121,信号増幅器122,復号器23,CPU126,メモリ127から構成される。
復号器123は、信号測定部124と、A/D変換部125とから構成される。
CPU126は、上記したように制御部1に相当し、メモリ127は、記憶部20に相当する。
磁気信号の波形パターンは、たとえば、図3(d),(e)や図5に示すような波形であり、1ビットセル当たり、ゼロデータに対応した波形と、1データに対応した波形のいずれかが出力される。
出力された磁気信号S0は、信号増幅器122に入力される。
また、CPUから、信号増幅器122に対して、修正係数(ac,wc)23が与えられると、修正係数23に基づいて、入力された磁気信号S0の信号幅と振幅とが補正される。この補正によって、補正された信号幅Dhwと、補正された振幅Dhaを持った補正後の波形パターンの磁気信号S1が出力され、復号器123に与えられる。
ただし、前置データ部111の記録情報を読み出すタイミングでは、修正係数23は信号増幅器122に与えられず、前置データ部111の記録情報を読み出した磁気信号S0は、所定の増幅率で増幅されるだけである。
出力された測定情報(sa,sw)は、メモリ127に記憶され、上記した平均情報(sha,shw)の算出に用いられる。
出力される測定情報(sa,sw)22は、前置データ部111に記録されている複数個のゼロデータに対応する磁気信号の波形パターンから測定された情報である。
たとえば、図3(d)に示すようなアナログ信号S1が入力された場合は、ゼロに対応するデジタル信号が生成され、2値化情報としてCPUに与えられる。
また、図3(e)に示すようなアナログ信号S1が入力された場合は、1に対応するデジタル信号が生成され、2値化情報としてCPUに与えられる。
図2のCPU126は、図1の制御部1,平均算出部3,修正係数算出部4,補正係数選択部7に相当する。
また、図2の磁気ヘッド121は、図1の信号取得部2に相当し、信号増幅器122は、信号取得部2と補正処理部5に相当し、信号測定部124は、信号取得部2に相当し、A/D変換部125は、読出データ取得部6に相当する。
図3に、磁気カード100の構成と、磁気信号の波形パターンの一実施例の説明図を示す。
図3(a)は、磁気カード100の表面を示した概略図であり、表面の一部分の細長い長方形領域に、磁気情報が記録された記録領域110が設けられている。
記録領域110は、磁気ストライプとも呼び、カード内部に設けられ、複数ビットの情報が一次元的に配列されて記録されている。
前置データ部111が、記録情報の先頭部分(前端部)であり、後置データ部113が、記録情報の末尾部分(後端部)である。
磁気カード100を読み取る操作をした場合、記録領域110の前置データ部111、情報記録部112、後置データ部113の順に、記録情報が読み出されるものとする。
図3(c)に示すように、たとえば、前置データ部111は、6ビットの0が連続した開始情報から構成される。ただし、開始情報としては、同一情報が連続的に記録されたものであればよく、開始情報のビット数は、6ビットに限るものではなく、nビット(n≧2)であればよい。
情報記録部112に記録される意味のある情報の長さは、規格で定められており、たとえば、JIS X6302-2 2005 で規定されるトラック1は79文字×7ビット=553ビットである。
前置データ部111は、複数個のゼロのみからなる情報が記録されている部分なので、記録情報を先頭から順次読み出していくときに、最初に1が検出された場合、その1から始まるデータが、情報記録部112のデータとして読み出される。
また、最初に検出された1から情報記録部112が開始すると認識されると、その1から始まるたとえばJIS X6302-2 2005 で規定されるトラック1の場合は553個のビットデータが、意味のある情報(読出データ)として取得される。
前置データ部111の記録情報から取得された測定情報22は、読み出された磁気信号の波形パターンの振幅saと、1ビットセル分の信号幅swとからなる。
ゼロデータの波形パターンは、図3(d)に示すように、1つのビットセルの中に1つのピークを有し、磁束反転のない波形パターンとして検出される。
一方、1データの波形パターンは、図3(e)に示すように、1つのビットセルの中に、磁束(極性)が反転した一対のピークを有する波形パターンとして検出される。
ゼロデータのみからなる前置データ部111の信号を読み取っている場合、図3(d)の波形パターンが測定されるが、この波形パターンから、振幅saと1ビットセル幅swとが測定される。
JIS X 6302では、この1ビットセルの波形パターンの信号幅について要求仕様が規定されており、たとえば、個々の波形パターンの信号幅(個別ビットセル幅)は、109μmから133μmまでの範囲内とされ、前置データ部111全体の複数個の波形パターンの平均的な信号幅(平均ビットセル幅)は、111μmから131μmの範囲内と決められている。
図5に、記録情報を読み出したときに出力される磁気信号の波形パターンの一実施例を示す。
図4(a)は、磁気カードの記録情報の一実施例を示したものであり、図3(c)に示したのと同一の記録データ内容を示している。
このような連続的に記録された0と1からなる記録情報が、前置データ部111の先頭から後置データ部113の末尾まで、順番に、読み出される。
図5(a)は、「01110」という記録情報を読み出したときに出力される理想的な波形パターンの一実施例を示している。
このとき、図4(b)に示すように、まず、前置データ部111に記録された複数個のゼロデータが、読取ヘッド121によって読み出される。
そこで、この発明では、図5(b)の波形パターンに対して、算出された修正係数(ac,wc)を適用して、波形パターンを補正する。
ここでは、図5(b)の波形パターンの1ビットセルの信号幅を、信号幅修正係数wcを用いて、短くなるように補正し、図5(b)の波形パターンの振幅を、振幅修正係数acを用いて、大きくなるように補正している。
情報記録部112の最後部分が磁気ヘッド121の直下を通過した後、情報記録部112に記録されていたデータが取得される。
この補正後の波形パターンをA/D変換し、2値化することにより、0または1のビットデータが取得される。
この後置データ部113に記録されたゼロデータは、意味のあるデータではないので、読み出しデータとしては利用されない。
以下に、磁気カードの読取処理の第1実施形態について説明する。
ここでは、磁気カードの前置データ部111の記録情報の波形パターンから修正係数23を算出した後、同じ磁気カードの情報記録部112の記録情報を読み出すときに、その算出した修正係数23を利用して、磁気信号の波形パターンを補正した後、2値化された読出データDrを取得する実施例を示す。
図6のステップS1において、CPU126が、磁気ヘッド121に読出要求信号を与えて、磁気カードの読取が開始できる状態にする。この後、ユーザが、磁気カード100を、磁気ヘッド121が設置されている読取部位に挿入して、読取操作を行う。
また、信号取得部2は、取得した磁気信号の波形パターンを分析して、その振幅saと信号幅swを測定する。
具体的には、磁気ヘッド121で読み取られたゼロデータに対する磁気信号S0を信号増幅器122で増幅し、増幅された磁気信号S1が、復号器123の信号測定部124に入力される。
信号測定部124によって、増幅された磁気信号S1の1ビットセル分の波形パターンから、測定振幅saと、測定信号幅swを測定し、記憶部20に記憶する。
この測定は、前置データ部111に記録された複数個のゼロデータごとに行われる。
したがって、前置データ部111のゼロデータがn個あれば、n個の測定情報(sa,sw)が記憶される。
あるいは、前置データ部111に存在するゼロデータ数(=n)が予めわかっている場合でも、nよりも少ないm個(m<n)のゼロデータについて、測定情報(sa,sw)を測定してもよい。ここで、m個のゼロデータは、前置データ部111の先頭からm個のゼロデータを用いればよい。
たとえば、前置データ部111のゼロデータが10個ある場合において、最初の5個のゼロデータのみを用いて、測定情報(sa,sw)を測定すればよい。
この場合は、後半の5個のゼロデータについては、測定を行わなくてもよい。
後半のゼロデータの測定を行わない場合は、後半のゼロデータを読み取っているタイミングの間に、前半の5個のゼロデータの測定情報を用いて、次のステップS3の処理と、ステップS4およびS5の処理を行うことができる。
上記したように、平均振幅(sha)は、測定されたn個の測定振幅(sa)の総和を、nで除算して求める(sha=(Σsa)/n)。
平均信号幅(shw)は、測定されたn個の測定信号幅(sw)の総和を、nで除算して求める(shw=(Σsw)/n)。
ステップS5において、修正係数算出部4が、修正係数(ac,wc)を算出し、記憶部20に記憶する。
上記したように、振幅修正係数acは、基準振幅kaを、平均振幅shaで除算して求める(ac=ka/sha)。
信号幅修正係数wcは、基準信号幅kwを、平均信号幅shwで除算して求める(wc=kw/shw)。
ゼロデータの読取が終了したか否かは、たとえば、1を示す磁気信号の波形パターンが入力されたか否かで判断してもよい。
すなわち、前置データ部111には1データは存在しないので、1に対応した波形パターンが入力された場合には、前置データ部111の読取が終了したと判断する。
あるいは、始め符号である「%」のビット列(1000101)を検出する、あるいは、ビット列は最下位ビットから順に検出するため「%」の最下位ビット「1」を検出することにより、前置データ部111の読取が終了したことを判断してもよい。
以後、算出された修正係数23を用いて、同一磁気カードの情報記録部112のデータを読み出したときに出力された磁気信号の波形パターンが補正される。
具体的には、算出された修正係数(ac,wc)が、CPUから信号増幅器122に与えられ、信号増幅器122は、与えられた修正係数(ac,wc)を用いて、その後入力される波形パターンの振幅と、信号幅とを調整する。
取得された磁気信号(読出データ信号)S0の波形パターンの振幅をDa、信号幅をDwとすると、補正後情報の補正振幅Dhaは、Da×acとなり、補正信号幅Dhwは、Dw×wcとなる。
これにより、信号増幅器122から、補正後情報(Dha,Dhw)に相当する振幅と信号幅とを持った補正後の波形パターンの磁気信号S1が出力される。
具体的には、上記磁気信号S1が復号器123に入力されると、A/D変換部125において、補正後情報(Dha,Dhw)の振幅と信号幅を持つ波形パターンが、アナログ/デジタル変換される。
これにより、磁気カードの情報記録部112から読み出された1ビットセルごとのデータが、2値化されたデジタルデータとして取得される。
情報記録部112に記録されたデータのビット数がnである場合、読み出されたnビットセルの波形パターンそれぞれに対して、修正係数(ac,wc)を利用した調整が行われた後、2値化されたnビットの読出データDrが取得される。
したがって、読取エラーの発生が少なくなるので、読取操作を何度も繰り返す必要がなくなり、読取操作を行うユーザの操作性を向上できる。
以下に、磁気カードの読取処理の第2実施形態について説明する。
ここでは、第1実施形態とは異なり、取得した測定情報22から修正係数23を算出するのではなく、記憶部20に予め記憶された補正係数リストclist26から、測定情報22に対応した修正係数23を読み出す。
まず、図6と同様に、ステップS1,S2およびS3の処理を行う。
これにより、前置データ部111に記録されたゼロデータから、平均振幅shaと、平均信号幅shwとが算出される。
平均情報(sha,shw)と同一内容の基準情報(kw,ka)が存在すれば、その基準情報(kw,ka)を採用すればよいが、同一のものがない場合もある。
所定誤差の数値は、±5%程度に限るものではなく、修正係数を用いて波形パターンの補正をする場合に、2値化可能な波形パターンが得られる程度の誤差を許容するものであればよい。
ステップS13において、読取エラーとなる可能性が高いので、音、表示等の報知手段を用いて、ユーザに、読取エラーが発生する可能性があることを報知して、処理を終了する。
この場合は、ユーザは、再度、磁気カードの読取操作を行うことになる。
これにより、情報記録部112のデータを補正するための修正係数(ac,wc)が、記憶部20から読み出され、信号増幅器122に与えられる。
その後、図6と同様に,ステップS6からS9までの処理を実行し、情報記録部112に記録されていた読出データDrを取得する。
Claims (5)
- 磁気情報が記録された記録領域を有する磁気カードの磁気情報を読み出す磁気カード読取装置であって、
前記磁気カードの記録領域が、最初に読み出される第1情報が記録された第1記録部と、前記第1情報の次に読み出される第2情報が記録された第2記録部とを含み、
前記第1記録部に記録された第1情報を読み出したときに取得された磁気信号の波形パターンから、その磁気信号の特性を示す測定情報を測定する信号取得部と、
前記測定情報を用いて生成された修正係数を利用して、前記第2情報を読み出したときに取得される磁気信号の波形パターンを補正する補正処理部と、
前記第2情報の補正後の波形パターンから、2値化された第2情報を取得する読出データ取得部とを備え、
前記修正係数は、波形パターンの信号幅を補正する信号幅修正係数と、波形パターンの振幅を補正する振幅修正係数とからなることを特徴とする磁気カード読取装置。 - 前記第1記録部には、複数個のゼロデータに対応する磁気情報が記録されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気カード読取装置。
- 前記信号取得部が測定する測定情報は、前記第1記録部に記録されたゼロデータを読み出したときに取得された磁気信号の波形パターンの1ビットセルあたりの測定信号幅と、測定振幅であることを特徴とする請求項2に記載の磁気カード読取装置。
- 磁気情報が記録された記録領域を有する磁気カードの磁気情報を読み出す磁気カード読取装置であって、
前記磁気カードの記録領域が、最初に読み出される第1情報が記録された第1記録部と、前記第1情報の次に読み出される第2情報が記録された第2記録部とを含み、
前記第1記録部に記録された第1情報を読み出したときに取得された磁気信号の波形パターンから、その磁気信号の特性を示す測定情報を測定する信号取得部と、
前記測定情報を用いて生成された修正係数を利用して、前記第2情報を読み出したときに取得される磁気信号の波形パターンを補正する補正処理部と、
前記第2情報の補正後の波形パターンから、2値化された第2情報を取得する読出データ取得部と、
修正係数算出部と、
前記磁気カードに記録された磁気情報を読み出したときに取得されるべき磁気信号の特性を予め規定した基準情報を記憶した記憶部とを備え、
前記第1記録部には、複数個のゼロデータに対応する磁気情報が記録され、
前記信号取得部が測定する測定情報は、前記第1記録部に記録されたゼロデータを読み出したときに取得された磁気信号の波形パターンの1ビットセルあたりの測定信号幅と、測定振幅であり、
前記基準情報には、前記磁気信号の波形パターンの1ビットセルあたりの基準信号幅と、基準振幅とが含まれ、
前記修正係数算出部は、前記基準信号幅と前記測定信号幅との比から算出した信号幅修正係数と、前記基準振幅と前記測定振幅との比から算出した振幅修正係数とからなる修正係数を生成することを特徴とする磁気カード読取装置。 - 磁気情報が記録された記録領域を有する磁気カードの磁気情報を読み出す磁気カード読取装置であって、
前記磁気カードの記録領域が、最初に読み出される第1情報が記録された第1記録部と、前記第1情報の次に読み出される第2情報が記録された第2記録部とを含み、
前記第1記録部に記録された第1情報を読み出したときに取得された磁気信号の波形パターンから、その磁気信号の特性を示す測定情報を測定する信号取得部と、
前記測定情報を用いて生成された修正係数を利用して、前記第2情報を読み出したときに取得される磁気信号の波形パターンを補正する補正処理部と、
前記第2情報の補正後の波形パターンから、2値化された第2情報を取得する読出データ取得部と、
補正係数選択部と、
複数個の前記修正係数をあらかじめ規定した補正係数リストを記憶した記憶部とを備え、
前記第1記録部には、複数個のゼロデータに対応する磁気情報が記録され、
前記信号取得部が測定する測定情報は、前記第1記録部に記録されたゼロデータを読み出したときに取得された磁気信号の波形パターンの1ビットセルあたりの測定信号幅と、測定振幅であり、
前記補正係数リストは、前記磁気信号の波形パターンの1ビットセルあたりの基準信号幅と基準振幅とからなる基準情報と、前記磁気信号の波形パターンの信号幅を補正するための信号幅修正係数と振幅を補正するための振幅修正係数とからなる前記修正係数とを、あらかじめ対応づけて複数個記憶したリストであり、
前記補正係数選択部は、前記補正係数リストと、前記信号取得部が測定した測定信号幅と測定振幅とからなる測定情報とを対比して、その測定情報の所定誤差範囲内に属する基準信号幅と基準振幅とからなる基準情報に対応づけられた修正係数を、前記補正処理部が利用する修正係数として選択することを特徴とする磁気カード読取装置。
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