JP6329491B2 - 荷電電圧源を有する容量性マイクロマシン加工超音波トランスデューサ装置 - Google Patents

荷電電圧源を有する容量性マイクロマシン加工超音波トランスデューサ装置 Download PDF

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Description

本発明は、超音波を送信し及び/又は受信する容量性マイクロマシン加工超音波トランスデューサ装置(CMUT)装置及びその動作方法に関する。本発明は、例えば、特に超音波イメージング機能をもつ医療超音波システム(例えば診断又は治療医療超音波システム)において使用されることができる。
超音波(イメージング)システムの中心部分は、電気エネルギーを音響エネルギーに変換し、音響エネルギーを電気エネルギーに変換するトランスデューサ素子又はトランスデューサセルを有するトランスデューサ装置である。従来、これらのトランスデューサ素子又はトランスデューサセルは、線形(1D)トランスデューサアレイに配される圧電性結晶であって、10MHzまでの周波数で動作する圧電性結晶から作られる。しかしながら、マトリクス(2D)トランスデューサアレイに向かう傾向及び超音波(イメージング)機能をカテーテル及びガイドワイヤに組み込む小型化への推進が、いわゆる容量性マイクロマシン加工超音波トランスデューサ(CMUT)装置の開発をもたらした。
CMUTセルは、メンブレン(又はダイアフラム)と、メンブレンの下の空胴と、キャパシタを形成する電極と、を有する。超音波を受信するために、超音波は、メンブレンを動かし又は振動させ、電極間の変動及びキャパシタンスが検出されることができる。それによって、超音波は、対応する電気信号に変換される。逆に、電極に印加される電気信号はメンブレンを動かし又は振動させ、それによって超音波を送信する。言い換えると、電気信号又は電圧が、キャパシタを形成する電極に印加されるとき、電気信号又は電圧が、メンブレンを撓ませ、それによって、超音波圧力波を生じさせる。一般に、CMUTセルは、マイクロエレクトロニクス半導体製作技法を使用して製造される。CMUT装置は、周波数カバレッジ及び製造の容易さの観点で、今日の圧電トランスデューサ装置にまさる利点を提供する。しかしながら、CMUT装置は、既存の圧電トランスデューサ装置に比べ、効率及び音響圧力出力の観点で不利益をなお有しうる。
音響圧力出力を増大させる試みにおいて、電極間に印加され又は供給される動作バイアス電圧が増大されることができる。しかしながら、絶縁破壊及び電荷トンネリング効果のため、印加されることができる動作バイアス電圧の制限がある。更に、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)の形の駆動回路により動作バイアス電圧の制限が存在しうる。増大される又は過剰な動作バイアス電圧を印加することに伴う問題は、メンブレンが基板に向かって崩壊することであり、それによって、電極が互いに電気的に接触することがある。電極を隔て、それにより電極間の電気的接触を防ぐために、CMUTセルは、電極間に1又は複数の誘電層を有することができる。具体的には、基板上の又は基板の一部としての第1の誘電層、及びメンブレン上の又はメンブレンの一部としての第2の誘電層が、使用されることができる。
CMUT装置の今日認識されている制限は、過剰な動作バイアス電圧が装置に印加される場合に、電極を隔てるために使用される誘電層が、ほぼ永続的に帯電された状態になりうることである。この帯電効果は、装置の構造の問題又は「信頼性問題」であり、望ましくない副次的効果として認識され考えられている。特に、誘電層の永続的な電荷は、音響トランスデューサ装置としての装置の効率を低減する。CMUT装置の出力圧力が、低い単極バイアス電圧で測定され、その後、このバイアス電圧が誘電層を帯電させるに十分なレベルまで増大される場合、CMUT装置は、元の低いバイアス電圧によって駆動されるときより低い出力圧力を示す。
米国特許出願公開第2010/0237807A1号は、メンブレン構造を形成する第1のプレート及び第2のプレートを含むCMUTを含む回路と、相補的金属酸化物半導体(CMOS)互換電圧での回路電圧源と、CMOS互換電圧より大きく、第1のプレートに印加されるバイアス電圧を印加するバイアス電圧源と、回路の第2のプレート側に接続される入力を有する読み出し電子部品と、を有する容量性超音波トランスデューサ(CMUT)装置をバイアスするシステム及び方法を開示する。一実施形態において、バイアス電圧は、信号の受信又は送信に関連するイベントに従って極性を交互させる。例えば、超音波イメージングプロシージャの間、直流バイアス源ではなく、周期的に極性を交互させるバイアス源が使用されることができる。これは、CMUTを一定の直流バイアスに保持する間に生じする帯電問題を解決するために使用されることができる。
本発明の目的は、特に増大された出力圧力及び/又は受信感度をもつ改善されたCMUT装置及びそれを製造する方法を提供することである。
本発明の第1の見地において、超音波を送信し及び/又は受信する容量性マイクロマシン加工超音波トランスデューサ(CMUT)装置であって、少なくとも1つのCMUTセルを含むCMUT装置が提示される。CMUTセルは、第1の電極を含む基板と、第2の電極を含むメンブレンと、第1の電極及び第2の電極の間の少なくとも1つの誘電層と、基板とメンブレンの間に形成された空胴と、を有する。CMUT装置は更に、超音波の送信中及び/又は受信中、第1及び第2の電極の間に第1の極性の動作バイアス電圧を供給する動作バイアス電圧源と、第1及び第2の電極の間に、第1の極性と逆の極性である第2の極性の付加の荷電電圧を供給する荷電電圧源と、を有する。
本発明の他の見地において、少なくとも1つのCMUTセルを有する容量性マイクロマシン加工超音波トランスデューサ(CMUT)装置の動作方法であって、少なくとも1つのCMUTセルが、第1の電極を含む基板と、第2の電極を含むメンブレンと、第1の電極及び第2の電極の間の少なくとも1つの誘電層と、基板及びメンブレンの間に形成される空胴と、を有するCMUT装置の動作方法が示される。方法は、超音波の送信中及び/又は受信中、第1及び第2の電極の間に第1の極性の動作バイアス電圧を供給するステップと、第1及び第2の電極の間に、第1の極性と逆の極性である第2の極性の付加の荷電電圧を供給するステップと、を含む。
本発明の基本的な考えは、CMUT装置の出力圧力及び/又は受信感度を増大させるために、誘電層にトラップされる電荷の効果(帯電効果とも呼ばれる)を実際に使用することである。これは、誘電層の電荷の効果を解決し又は低減することが常に試みられていた従前技術とは異なる。帯電効果を使用することは、通常の動作バイアス電圧の極性と逆(又は反対)の極性をもつ付加の又は意図的な荷電電圧、特にDC電圧を電極の間に供給する又は印加することによって、達成される。言い換えると、荷電電圧は、CMUTセルの誘電層を意図的に帯電させるために印加される。例えば、CMUTセルのメンブレンが、第1の誘電層を含むことができ、基板が、第2の誘電層を含むことができる。
動作バイアス電圧という語は、CMUT装置の動作フェーズ中、すなわち超音波の送信中及び/又は受信中に供給されるバイアス電圧を表す。付加の荷電電圧は、具体的には、動作フェーズ中に供給されない(すなわち超音波の送信中及び/又は受信中には供給されない)。例えば、最初に付加の荷電電圧が供給され又は印加され、次いで動作フェーズ中の動作バイアス電圧が、荷電電圧と逆の極性をもつ場合、装置の出力圧力又は受信感度が大幅に(例えば2倍又はそれ以上)増大されることができる。従って、誘電層における電荷の効果(帯電効果)は、出力圧力又は受信感度を増大させるために使用される。
特に、十分な荷電電圧を印加することによって、半永続的な電圧が、CMUT装置の電極に印加される。この半永続的な電圧は、誘電層にトラップされる電荷担体によってもたらされ、従って、それらはすぐには流出しない。この電圧は、本質的に、印加される動作バイアス電圧に加えられて、所与の外部印加電圧についてメンブレン上に効果的なより高い力をもたらす。
本発明の好適な実施形態は、従属請求項に規定される。請求項に記載の方法は、請求項に記載の装置及び従属請求項に規定されるものと同様の及び/又は同一の好適な実施形態を含むことが理解されるべきである。
第1の実施形態において、荷電電圧は、電荷がほぼ永続的に少なくとも1つの誘電層にとどまるように、CMUT装置の製造中に供給される。ほぼ永続的という語は、電荷が装置の耐用年数にわたってとどまることを意味する。このように、ほぼ永続的な電荷は、製造中に誘電層に与えられ、装置の耐用年数にわたってとどまる。これは、従来のCMUT装置に対する多くの変更なしに、荷電電圧又は電荷を供給する特に容易なやり方である。従って、装置のコストは実質的に増大されない。1つの例において、荷電電圧源は、荷電後にCMUT装置から切り離されることができる外部電圧源でありうる。代替例において、荷電電圧源は、荷電電圧を再び印加するために後から(例えば装置の耐用年数の間に)使用されることができる装置の内部電圧源でありうる。
第2の実施形態において、CMUT装置は更に、少なくとも1つの誘電層内の電荷を制御するように動作バイアス電圧源及び/又は荷電電圧源を制御する制御ユニットを有する。これは特に電荷が誘電層に永続的に保持されることができないことが分かった場合に必要でありうる。このように、付加の荷電電圧は、装置を製造するときでなく、実際に装置を使用する際に供給されることができる。これは、より大きな柔軟性を提供する。例えば、制御ユニットは、CMUT装置の駆動回路、例えばASICにおいて実現されることができる。このように、装置のコストは実質的に増大されない。
他の実施形態又は変形例において、制御ユニットは、少なくとも1つの誘電層内に有意な電荷蓄積を提供するに十分長い時間期間の間、動作バイアス電圧を供給するように動作バイアス電圧源を制御するように適応される。このようにして、有意な帯電効果が存在することが確実にされる。代替の又は追加的な実施形態又は変形例において、制御ユニットは、少なくとも1つの誘電層を帯電させてCMUTセルの出力圧力及び/又は受信感度を増大させるに十分長い時間期間の間、荷電電圧を供給するように荷電電圧源を制御するように適応される。このように、帯電効果は最適に使用される。
別の実施形態又は変形例において、制御ユニットは、超音波の送信中及び/又は受信中の第1の時間期間の間、動作バイアス電圧を供給するように動作バイアス電圧源を制御するように適応される。代替として又は付加的に、制御ユニットは、超音波の非送信中及び/又は非受信中、第2の時間期間の間荷電電圧を供給するように荷電電圧源を制御するように適応される。このようにして、動作バイアス電圧及び荷電電圧は、同じ時間の間には印加されない。特に、動作バイアス電圧が、装置の動作フェーズ中に供給され、荷電電圧は、このような動作フェーズ中に供給されないことを確実にする。1つの例において、第2の時間期間は、第1の時間期間より前である。別の例において、第2の時間期間は、第1の時間期間より後である。更に他の例において、第2の時間期間は、2つの第1の時間期間の間にある。
別の実施形態又は変形例において、制御ユニットは、荷電電圧を周期的に供給するように荷電電圧源を制御するように適応される。特に、荷電電圧は、各々のスキャンラインの前に又は各々のフレームの前に供給されることができる。このように、後続の動作中の出力圧力を増大し及び/又は受信感度を増大するようなやり方で、装置は意図的に荷電される。このように、出力圧力及び/又は受信感度は永続的に増大されることが確実にされる。これは、装置の性能及び/又は信頼性を増大する。
更に他の実施形態又は変形例において、制御ユニットは、第1の電圧レベルで動作バイアス電圧を供給するように動作バイアス電圧源を制御し、及び第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルで荷電電圧を供給するように荷電電圧源を制御する。こうして、荷電電圧の電圧レベルは、動作バイアス電圧の電圧レベルと同じである必要はない。これは、装置の柔軟性を増大させる。1つの例において、第2の電圧レベルは、第1の電圧レベルより小さいものでありうる。代替例において、第2の電圧レベルは、第1の電圧レベルより大きいものでありうる。
別の実施形態において、CMUT装置は、少なくとも1つの誘電層の電荷を監視する監視ユニットを更に有する。このように、誘電層内の電荷がなお装置の出力圧力及び/又は受信感度を増大させることができるかどうかが監視され又はチェックされることができる。これは、装置の機能を改善する。例えば、監視ユニットは、CMUT装置の駆動回路、例えばASIC、において実現されることができる。この方法において、装置のコストは実質的に増大されない。
この実施形態の変形例において、監視ユニットは、CMUT装置のキャパシタンス対電圧曲線のシフトを監視するように適応される。これは、誘電層内の電荷を監視する1つの効率的なやり方である。この実施形態の代替の又は付加的な変形例において、監視ユニットは、荷電電圧を変化させながら、出力圧力及び/又は受信感度を監視するように適応される。特に、最小音響圧力及び/又は感度をもたらす荷電電圧が、決定されることができる。これは、誘電層内の電荷を監視する別の効率的なやり方である。このようにして、監視は、とりわけ容易な態様で実現されることができる。
この実施形態の更に別の変形例において、監視ユニットは、少なくとも1つの誘電層内の電荷が不十分であるときを検出するように適応される。このようにして、誘電層の電荷が不十分になり、ゆえにアクションをとる必要があるかどうかが監視され又はチェックされることができる。これは、装置の信頼性を改善する。例えば、監視ユニットは、現在監視された電荷を予め規定された値と比較するように適応されることができる。1つの例において、キャパシタンス対電圧の現在のシフトが、予め規定された値と比較されることができる。別の実施形態において、現在出力圧力及び/又は受信感度が、予め規定された値と比較されることができる。
他の実施形態又は変形例において、少なくとも1つの誘電層内の電荷が不十分であることを監視ユニットが検出すると、制御ユニットは、荷電電圧を再び印加するように荷電電圧源を制御するように適応される。このように、誘電層の電荷は、CMUT装置の耐用年数を通じてリフレッシュされることができる。これは、改善された出力圧力及び/又は受信感度を維持することを可能にする。このように、装置の性能及び/又は信頼性が増大される。例えば、出力圧力及び/又は受信感度が低下して、CMUT装置が、所望の出力圧力及び/又は受信感度を達成するために荷電電圧により再び荷電されることを必要とするときまで、CMUT装置は、その通常動作の状態にあることができる。
別の実施形態において、制御ユニット及び監視ユニットは、同じ装置において実現される。特に、制御ユニット及び監視ユニットは、CMUT装置の駆動回路、例えばASICにおいて実現されることができる。このようにして、装置のコストは実質的に増大されない。
更に他の実施形態において、CMUT装置は、超音波を送信するために第1及び第2の電極の間に交流電流を供給する交流電流源を更に有する。このように、超音波(又はパルス)を送信し、送信された超音波(又はパルス)のエコーを受信する従来のCMUT装置が提供される。例えば、交流電流源は、従来のやり方で装置の駆動回路(例えばASIC)によって制御されることができる。
別の実施形態において、CMUT装置は、高強度集束超音波(HIFU)トランスデューサ装置である。このように、HIFUトランスデューサ装置においては高出力圧力が必要とされるので、帯電効果が、最適なやり方法で使用されることができる。HIFUトランスデューサ装置は、例えば、アブレーションを通じて病原組織を速く加熱し破壊するために医療システムにおいて使用されることができる。
他の実施形態において、動作バイアス電圧源及び荷電電圧源は、1つの単一電圧源において実現される。これは、装置のコストを低減する。代替実施形態において、バイアス電圧源及び荷電電圧源は、別個の電圧源として実現される。これは、装置の柔軟性を増大する。例えば、2つの異なる電圧レベルがこのようにして実現されることができる。
本発明のこれらの及び他の見地は、以下に記述される実施形態から明らかであり、それを参照して説明される。
一般的なCMUTセルの概略断面図。 一般的なCMUTセルの電気特性の概略図。 本発明の一実施形態によるCMUT装置を示す図。 本発明の第1の実施形態による、特に図3の実施形態による、CMUT装置の概略ブロック図。 本発明の第2の実施形態によるCMUT装置の概略ブロック図。 本発明の第3の実施形態によるCMUT装置の概略ブロック図。 第1の例によるCMUT装置の動作を示す図。 第2の例によるCMUT装置の動作を示す図。
図1は、一般的なCMUTセル10の概略断面図を示す。CMUTトランスデューサセル10は、通常、基板13上の複数の同様の隣接セルとともに制作される。基板13は、基板ベース層12を含む。ダイアフラム又はメンブレン15が、絶縁支持体16によって基板の上方に支持される。このように、空胴18が、メンブレン15及び基板13の間に形成される。メンブレン15は、メンブレンベース層14を含む。メンブレン及び基板の間の空胴18は、空気又はガスで満たされ、あるいは、完全に又は部分的に空けられる。導電性フィルム又は層が、基板13の第1の電極22を形成し、同様のフィルム又は層が、メンブレン15の第2の電極20を形成する。空胴18によって隔てられるこれらの2つの電極20、22は、キャパシタンス又はキャパシタを形成する。音響信号の形の超音波が、メンブレン15を振動させるとき、キャパシタンスの変化が検出されることができ、それによって、超音波を対応する電気信号に変換し又は変える。逆に、電極20、22に印加される交流電流(AC)又はAC信号は、キャパシタンスを変調させ、メンブレンを動かして、音響信号として超音波を送信する。言い換えると、超音波を受信するために、超音波は、メンブレン15を動かし又は振動させ、電極20、22の間の変化及びキャパシタンスが検出されることができる。それによって、超音波は、対応する電気信号に変換される。逆に、電極20、22に印加される電気信号は、メンブレンを動かし又は振動させ、それによって超音波を送信する。
CMUTは、本質的に二次的デバイスであり、音響信号は、通常、印加される信号の高調波であり、すなわち、音響信号は、印加される電気信号の周波数の2倍の周波数である。この二次的挙動を防ぐために、一般に、バイアス電圧が、2つの電極20、22に印加され、これは、結果として得られるクーロン力によって、メンブレン15が基板13に引き寄せられるようにする。図2は、一般的なCMUTセルの電気特性の概略図を示す。図2に、CMUTセルが概略的に示されており、直流バイアス電圧Vが、バイアス端部24に印加され、AC信号に例えば誘導性インピーダンスのような高インピーダンスZをもたらすパスによってメンブレン電極20に結合される。AC信号は、AC信号端部26からメンブレン電極20に、又はメンブレン電極20からAC信号端部26に、容量結合される。メンブレン15上の正電荷は、基板13上の負電荷に引き寄せられ、メンブレンを拡張させる。メンブレンが拡張されると、CMUTセルは最も感受性が高くなり、従って、容量性装置の2つの反対に帯電されたプレートが、可能な限り互いに近づくようになることが分かった。2つの電極又はプレートの近接は、音響及び電気信号エネルギーの間のより大きな結合を生じさせる。従って、バイアス電圧Vを増大させることが望ましい。
メンブレン15及び基板13の間の誘電スペーシング32は、動作信号条件下で維持されることができる範囲において可能な限り小さい。しかしながら、印加バイアス電圧があまりに大きい場合、メンブレン15は基板13と接触し、装置の2つの電極又はプレートがファンデアワールス力によって互いにくっついてしまうので、装置を短絡させることがある。CMUTセルがオーバドライブされるとき、このくっつきが生じることがあり、同じバイアス電圧Vであっても、製造誤差の変動のため装置ごとに異なりうる。
永続的なくっつきは、電極20、22の間に電気絶縁層又は誘電層を提供することによって、又は電極20、22にそれを埋め込むことによって、低減されることができる。例えば、いわゆるONO誘電層(シリコン酸化物−シリコン窒化物−シリコン酸化物)が、使用されることができ、これは例えば国際公開第2010/032156A2号に開示されており、その内容のすべてが参照によって本願明細書に盛り込まれるものとする。
このような誘電層を有するCMUT装置の制限は、過剰な動作バイアス電圧が装置に印加される場合に電極20、22を隔てるために使用される誘電層が、ほぼ永続的に帯電するようになることである。図3は、一実施形態によるCMUT装置1を示す。図4は、第1の実施形態による、特に図3の実施形態による、CMUT装置1の概略ブロック図を示す。CMUT装置1は、CMUTセル10を有し、CMUTセル10は、第1の電極22を含む基板13と、第2の電極20を含むメンブレン15と、第1の電極22及び第2の電極20の間の少なくとも1つの誘電層21、22と、基板13とメンブレン15の間に形成された空胴18と、を有する。図3に示される例において、CMUTセル10は、第1の誘電層23及び第2の誘電層21を含む。基板13は、第1の誘電層23を含み、メンブレンは、第2の誘電層21を含む。しかしながら、ただ1つの誘電層が提供されることができ、又は電極20、22が各々、誘電層に埋め込まれることができることが理解されるであろう。
図3又は図4から分かるように、CMUT装置1は、超音波を送信するために、第1及び第2の電極22、20の間に交流電流又はAC信号を供給する交流電流(AC)源27を有する。AC源27は、AC信号端部又は接続部6を通じてCMUTセル10の電極20、22に接続される。CMUT装置1は、交流電流又はAC信号がCMUTセル10の電極20、22に供給されるとき、超音波(又はパルス)を送信し、それから、CMUT装置1は、送信された超音波(又はパルス)のエコーを受信する。例えば、交流電流源27は、装置のASICによって制御されることができる。
CMUT装置1は更に、超音波の送信中及び/又は受信中、第1及び第2の電極20、22の間に第1の極性の動作バイアス電圧V、特にDC電圧、を供給する動作バイアス電圧源25を有する。動作バイアス電圧源25は、バイアス電圧端部又は接続部24を通じてCMUTセル10の電極20、22に接続される。CMUT装置1は更に、第1及び第2の電極の間に、第1の極性と逆の極性である第2の極性の付加の荷電電圧V、特にDC電圧、を供給する荷電電圧源30を有する。荷電電圧源30は、荷電電圧端部又は接続部29を通じてCMUTセル10の電極20、22に接続される。この荷電電圧源30を使用することによって、誘電層にトラップされた電荷の効果が、CMUT装置の出力圧力及び/又は受信感度を増大するために使用されることができ、特に、通常の動作バイアス電圧Vの極性とは逆(又は反対)の極性を有する付加の又は意図的な荷電電圧Vを電極20、22の間に供給し又は印加することによって、実現されることができる。
特に、図3及び図4に示すように、バイアス電圧源25及び荷電電圧源30は、別々の電圧源として実現されることができる。これは、装置の柔軟性を増大する。しかしながら、動作バイアス電圧源及び荷電電圧源は、1つの単一電圧源において実現されることもできることが理解されるであろう。
図3及び図4を参照して記述されるCMUT装置の対応する動作方法において、方法は、特に動作バイアス電圧源25を使用して、超音波の送信中及び/又は受信中、第1及び第2の電極20、22の間に第1の極性の動作バイアス電圧Vを供給するステップと、特に荷電電圧源30を使用して、第1及び第2の電極の間に、第1の極性と逆の極性である第2の極性の付加の荷電電圧Vを供給するステップと、を含む。
1つの例又は実施形態(図示せず)において、荷電電圧は、(例えば、荷電の後、CMUT装置から切り離されることができる外部電圧源を使用して、)それがほぼ永続的に少なくとも1つの誘電層21、2にあるように、CMUT装置1の製造中に供給される。ほぼ永続的という語は、電荷が装置1の耐用年数にわたってとどまることを意味する。このように、ほぼ永続的な電荷が、製造中に誘電層に与えられ、装置の耐用年数にわたってとどまる。
別の例又は実施形態が図5を参照して説明される。図5は、第2の実施形態によるCMUT装置1の概略ブロック図を示す。図5の第2の実施形態は、図4の第1の実施形態に基づくものであるので、図4の実施形態と同じ説明が、図5の実施形態に当てはまる。例えば、電荷が誘電層に永続的に維持されることができないことが分かった場合、図5の例又は実施形態が使用されることができる。図5のこの実施形態において、CMUT装置1は更に、少なくとも1つの誘電層21、23内の電荷を制御するように動作バイアス電圧源25及び/又は荷電電圧30源を制御する制御ユニット40を有する。装置に制御ユニット40を提供することにより、付加の荷電電圧Vが、装置1を製造するときではなく、実際に装置を使用する際に供給されることができる。対応する動作方法は、特に制御ユニット40を使用して、少なくとも1つの誘電層21、23内の電荷を制御するように、動作バイアス電圧(又はバイアス電圧源25)を制御する及び/又は荷電電圧(又は荷電電圧源30)を制御するステップを含む。図5の実施形態において、制御ユニット40は、バイアス電圧源25及び荷電電圧源30を制御する。制御ユニット40は、第1の制御信号接続28を通じてバイアス電圧源25に第1の制御信号を送信し、第2の制御信号接続31を通じて荷電電圧源30に第2の制御信号を送信する。具体的には、第1の制御信号が、超音波の送信中及び/又は受信中に送信され、第2の制御信号は送信されない。更に、一方がバイアス電圧源25用であり、他方が荷電電圧源30用である、2つの異なる制御ユニットが提供されることができることが理解されるであろう。更に、制御ユニット40がAC源27を制御することもできることが分かるであろう。例えば、制御ユニット40は、CMUT装置1のASICにおいて実現されることができる。
特に、制御ユニット40は、少なくとも1つの誘電層21、23内に有意な電荷蓄積を提供するに十分長い時間期間の間、動作バイアス電圧Vを供給するように動作バイアス電圧源25を制御するよう適応される。このようにして、有意な帯電効果が存在することが確実にされる。更に、制御ユニット40は、CMUTセル10の出力圧力及び/又は受信感度を増大させるように少なくとも1つの誘電層21、23を帯電させるに十分長い時間期間の間、荷電電圧Vを供給するように荷電電圧源30を制御するように適応される。このようにして、帯電効果が最適に使用される。
CMUT装置1の動作が、図7及び図8を参照して更に詳しく説明される。図7は、第1の例によるCMUT装置の動作を示し、図8は、第2の例によるCMUT装置の動作を示す。図7a又は図8aを参照して、交流電流又はAC信号は、例えば上述のAC源27を使用して、超音波を送信するために電極間に供給される。図7b又は図8bから分かるように、AC信号又は電圧が供給されるとき、動作バイアス電圧Vが更に供給される。従って、動作バイアス電圧Vは、CMUT装置の動作フェーズ中、すなわち超音波の送信中及び/又は受信中、供給される。例えば、動作バイアス電圧Vは、上述の動作バイアス電圧源25を使用して供給されることができる。動作バイアス電圧Vは、特に上述の制御ユニット40を使用して、超音波の送信中及び/又は受信中、第1の時間T期間の間供給される。時間期間Tの動作フェーズ中のAC信号又は電圧VAC及びバイアス電圧Vは、図7c又は図8cに示されるように、合計電圧Vsumに合計される。
図7d又は図8dから分かるように、付加の荷電電圧Vは、動作フェーズ中は供給されず、すなわち超音波の送信中及び/又は受信中は送信されない。例えば、荷電電圧Vは、上述の荷電電圧源30を使用して供給されることができる。荷電電圧Vは、特に上述の制御ユニット40を使用して、超音波が送信されない及び/又は受信されない時間中、第2の時間期間Tの間供給される。従って、動作バイアス電圧Vは、装置の動作フェーズ中に供給され、荷電電圧Vは、このような動作フェーズ中に供給されないことが確実にされる。
図7の例において、第2の時間期間Tは、第1の時間期間Tより前にある。従って、対応する動作方法において、まず、第2の極性の付加の荷電電圧Vが供給され、その後、動作フェーズ中に、それとは逆の第1の極性の動作バイアス電圧Vが供給される。例えば、前述したように、荷電電圧は、CMUT装置の製造中、時間期間Tの間供給されることができ、それにより、電荷は、ほぼ永続的に少なくとも1つの誘電層21、23にとどまり、又は、荷電電圧は、装置を実際に使用するときに制御ユニット40を使用して供給されることができる。図8の例において、第2の時間期間Tは、第1の時間期間Tより後である。従って、対応する動作方法において、まず、動作フェーズ中に第1の極性の動作バイアス電圧Vが供給され、その後、それとは逆の第2の極性の付加の荷電電圧Vが供給される。
図7又は図8の例において、動作バイアス電圧Vは、第1の電圧レベルV1において供給され、荷電電圧Vは、第1の電圧レベルV1とは異なる第2の電圧レベルV2で供給される。従って、荷電電圧Vの電圧レベルV2は、動作バイアス電圧Vの電圧レベルV1と同じでない。図7の例において、第2の電圧レベルV2は、第1の電圧レベルV1より小さい。図8の例において、第2の電圧レベルV2は、第1の電圧レベルV1より大きい。しかしながら、これは、逆の態様で実現されてもよいことが理解されるであろう。更に、電圧レベルは同じであってもよいことが理解されるであろう。
2つの特定の例が、図7及び図8に示されているが、ここに開示されるCMUT装置を動作させる任意の他の適切な方法が使用されうることが理解されるであろう。例えば、図7の例及び図8の例は、組み合わせられることができる。そのような場合、第2の時間期間Tは、2つの第1の時間期間Tの間にある。例えば、特に各々のスキャンラインの前に又は各々のフレームの前に、荷電電圧Vは、周期的に供給されることができる。このように、後続の動作の間、出力圧力及び/又は受信感度を増大させるようなやり方で、装置が意図的に荷電される。代替として、例えば、荷電電圧Vが、製造中に一度だけ、又は例えば以下に記述される監視ユニットによって決定されるように必要な場合のみ、供給されることができる。
図6は、第3の実施形態によるCMUT装置の概略ブロック図を示す。図6の第3の実施形態は、図5の第2の実施形態に基づくので、図5の実施形態と同じ説明が、図6の実施形態にも当てはまる。図6の実施形態において、CMUT装置1は、少なくとも1つの誘電層21、23の電荷を監視する監視ユニット50を更に有する。図6の実施形態において、監視ユニット50は、接続51を通じてCMUTセル10に接続される。このように、誘電層21、23の電荷が装置の出力圧力及び/又は受信感度をなお増大させることができるかどうかが、監視され又はチェックされることができる。例えば、監視ユニットは、前述したようにCMUT装置のASICにおいて実現されることができる。特に、制御ユニット40及び監視ユニット50は、同じ装置において、例えばCMUT装置のASICにおいて、実現されることができる。
1つの例において、監視ユニット50は、CMUT装置のキャパシタンス対電圧曲線の変化を監視するように適応される。この例において、(電極20、22間の)キャパシタンスは、監視ユニット50及びCMUTセル10の間の接続51を通じて測定されることができ、バイアス電圧VBは、監視ユニット50、及びバイアス電圧源25又は制御ユニット40の間の別の接続(図6に不図示)を通じて測定されることができる。このように、キャパシタンス対電圧曲線が測定され、そのシフトが監視され又は検出する。
別の例において、監視ユニット50は、荷電電圧を変えながら、出力圧力及び/又は受信感度を監視するように適応される。この例において、出力圧力及び/又は受信感度は、接続51を通じて測定されることができ、荷電電圧Vは、監視ユニット50及び荷電電圧源30又は制御ユニット40の間の別の接続(図6に不図示)を通じて変動されることができる。特に最小音響圧力及び/又は感度をもたらす荷電電圧が決定されることができる。例えば、動作バイアス電圧及び荷電電圧は、更に(例えばハイドロホンを使用することによって)音響出力圧力を測定しながら、監視されることができる。荷電電圧が印加され又は供給されるとき、音響出力圧力が増大することが測定されることができる。
監視ユニット50は、特に現在監視された電荷を、予め規定された値と比較することによって、少なくとも1つの誘電層内の電荷が不十分であるときを検出するように適応されることができる。例えば、キャパシタンス対電圧曲線の現在測定されたシフトが、予め規定された値と比較されることができ、又は、現在測定された出力圧力及び/又は受信感度が、予め規定された値と比較されることもできる。制御ユニット40は、少なくとも1つの誘電層内の電荷が不十分であることを監視ユニット50が検出するときに、荷電電圧を再び印加するように荷電電圧源30を制御するように適応されることができる。例えば、監視ユニット50が、電荷が不十分であることを検出するとき、対応する信号が、監視ユニット50及び制御ユニット40の間の接続52(図6の破線によって示される)を通じて送信されることができる。このようにして、誘電層内の電荷は、CMUT装置の耐用年数にわたってリフレッシュされることができる。これは、改善された出力圧力及び/又は受信感度を維持することを可能にする。例えば、CMUT装置は、出力圧力及び/又は受信感度が低下され、CMUT装置が、所望の出力圧力及び/又は受信感度を達成するために荷電電圧で再び帯電されることを必要とするときまで、その通常動作の状態にありうる。
ここに記述されるCMUT装置1は、さまざまなアプリケーションにおいて使用されることができる。例えば、ここに記述されるCMUT装置1は、特に超音波イメージング機能をもつ医用超音波システム(例えば診断又は治療医用超音波システム)において使用されることができる。特に、ここに記述されるCMUT装置1は、高い強度集束超音波(HIFU)トランスデューサ装置でありうる。HIFUトランスデューサ装置は、例えば、アブレーションを通じて病原性組織を迅速に加熱し破壊するために、医療システムにおいて使用されることができる。HIFUトランスデューサ装置においては、高い出力圧力が必要とされる。従って、帯電効果は、このようなHIFUトランスデューサ装置に関して最適に使用されることができる。
本発明は、図面及び上述の説明において詳しく示され記述さているが、このような図示及び記述は、説明的又は例示的なものと考えられるべきであり、制限的なものではない。本発明は、開示された実施形態に制限されない。開示された実施形態に対する他の変更は、図面、開示及び添付の請求項の検討から、請求項に記載の本発明を実施する際に当業者によって理解され達成されることができる。
請求項において、「含む、有する(comprising)」という語は、他の構成要素を除外せず、不定冠詞である「a」又は「an」は、複数性を除外しない。単一の構成要素又は他のユニットは、請求項に列挙されるいくつかのアイテムの機能を果たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示さない。
請求項における参照符号は、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきでない。

Claims (17)

  1. 超音波を送信し及び/又は受信する容量性マイクロマシン加工超音波トランスデューサ(CMUT)装置であって、
    第1の電極を含む基板、第2の電極を含むメンブレン、前記第1の電極と前記メンブレンとの間の少なくとも1つの誘電層、及び前記基板と前記メンブレンとの間に形成された空、を有し、前記誘電層は、前記CMUTセルの出力圧力及び/又は受信感度を増大させる、トラップされる電荷を保持するように構成され、前記誘電層は、前記第1の電極と前記メンブレンとの間の電気的接触を防ぐために前記空洞において延在する、少なくとも1つのCMUTセルと、
    超音波の送信中及び/又は受信中、前記第1及び前記第2の電極の間に第1の極性の動作バイアス電圧を供給する動作バイアス電圧源と、
    前記第1及び前記第2の電極の間に、前記第1の極性と逆の極性である第2の極性の付加の荷電電圧を供給する荷電電圧源と、
    前記トラップされる電荷を生成するために、前記少なくとも1つの誘電層を帯電させるのに十分長い時間期間の間、前記荷電電圧を供給するように前記荷電電圧源を制御する制御ユニットであって、前記動作バイアス電圧源が前記動作バイアス電圧を供給する期間より前に前記荷電電圧を供給するように、前記荷電電圧源を制御する、制御ユニットと
    を有するCMUT装置。
  2. 前記荷電電圧は、前記CMUT装置の製造中に供給され、ほぼ永続的に前記少なくとも1つの誘電層に残存する、請求項1に記載のCMUT装置。
  3. 前記制御ユニットが更に、前記動作バイアス電圧源及び/又は前記荷電電圧源を制御する、請求項1に記載のCMUT装置。
  4. 前記制御ユニットは、前記少なくとも1つの誘電層に有意な電荷蓄積を提供するのに十分長い時間期間の間、前記動作バイアス電圧を供給するように前記動作バイアス電圧源を制御する、請求項3に記載のCMUT装置。
  5. 前記制御ユニットは、超音波の送信中及び/又は受信中、第1の時間期間の間前記動作バイアス電圧を供給するように前記動作バイアス電圧源を制御し、超音波の非送信中及び/又は非受信中、第2の時間期間の間前記荷電電圧を供給するように前記荷電電圧源を制御する、請求項1に記載のCMUT装置。
  6. 前記制御ユニットは、特に各々のスキャンラインの前に又は各々のフレームの前に、前記荷電電圧を周期的に供給するように前記荷電電圧源を制御する、請求項1又は3に記載のCMUT装置。
  7. 前記制御ユニットは、第1の電圧レベルで前記動作バイアス電圧を供給するように前記動作バイアス電圧源を制御し、第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルで前記荷電電圧を供給するように前記荷電電圧源を制御する、請求項3に記載のCMUT装置。
  8. 前記少なくとも1つの誘電層の電荷を監視する監視ユニットを更に有する、請求項1乃至7に記載のCMUT装置。
  9. 前記監視ユニットは、前記荷電電圧が変化する間、前記CMUT装置のキャパシタンス対電圧曲線の変化を監視し、又は出力圧力及び/又は受信感度を監視する、請求項8に記載のCMUT装置。
  10. 前記監視ユニットは、前記少なくとも1つの誘電層内の電荷が不十分であるときを検出する、請求項8に記載のCMUT装置。
  11. 前記制御ユニットは、前記少なくとも1つの誘電層内の電荷が不十分であることを前記監視ユニットが検出するとき、前記荷電電圧を再び印加するように前記荷電電圧源を制御する、請求項1又は請求項10に記載のCMUT装置。
  12. 前記制御ユニット及び前記監視ユニットが、同じ装置において、特に前記CMUT装置のASICにおいて、実現される、請求項8に記載のCMUT装置。
  13. 超音波を送信するために、前記第1及び前記第2の電極間に交流電流を供給する交流電流源を更に有する、請求項1に記載のCMUT装置。
  14. 前記CMUT装置が高強度集束超音波トランスデューサ装置である、請求項1に記載のCMUT装置。
  15. 少なくとも1つのCMUTセルを有する容量性マイクロマシン加工超音波トランスデューサの動作方法であって、前記CMUTセルは、第1の電極を含む基板と、第2の電極を含むメンブレンと、前記CMUTセルの出力圧力及び/又は受信感度を増大させる、トラップされる電荷を保持するように構成され、前記第1の電極と前記メンブレンとの間の電気的接触を防ぐように構成される、前記第1の電極及び前記メンブレンの間の少なくとも1つの誘電層と、前記基板及び前記メンブレンの間に形成された空と、を有し、前記方法が、
    前記少なくとも1つの誘電層に前記トラップされる電荷を生成するのに十分長い時間期間の間、前記第1及び前記第2の電極の間に、第1の極性の荷電電圧を供給するステップと、
    前記トラップされる電荷が生成された後、超音波の送信中及び/又は受信中、前記第1及び前記第2の電極の間に、前記第1の極性と逆の極性である第2の極性の動作バイアス電圧を供給するステップと
    を含む方法。
  16. 前記基板が第1の誘電層を含み、前記メンブレンが第2の誘電層を含む、請求項1に記載のCMUT装置。
  17. 前記CMUTセルは、前記基板上の又は前記基板の一部としての第1の誘電層、及び前記メンブレン上の又は前記メンブレンの一部としての第2の誘電層を有する、請求項1に記載のCMUT装置。
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