JP6328529B2 - 後輪操舵制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、後輪の操舵を液圧により制御する後輪操舵制御装置のうち、液圧制御に供するロータリバルブをモータにより制御可能とした後輪操舵制御装置に関する。
従来の後輪操舵制御装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、この後輪操舵制御装置は、後輪の操舵アシストに供する油圧シリンダと、所定の切替弁を介して前記油圧シリンダの油圧室に作動油を選択的に供給する油圧ポンプと、を備え、ECUからの制御電流に基づき前記電磁弁が制御されることで油圧シリンダの油圧制御、すなわち後輪の操舵制御を可能としている。
特開2001−287656号公報
しかしながら、前記従来の後輪操舵制御装置にあっては、アクチュエータに相当する前記油圧ポンプを前輪操舵制御と共用しているため、前輪側から油圧配管等を延設する必要があり、車両レイアウト性の点で不十分なものであった。
本発明は、前記従来の後輪操舵制御装置の実情に鑑みて案出されたもので、車両レイアウト性を向上し得る後輪操舵制御装置を提供することを目的としている。
本発明は、回転入力に伴い回転する入力軸と、該入力軸にトーションバーを介して接続される出力軸と、から構成される操舵軸と、前記操舵軸を回転自在に軸支するステアリングハウジングと、前記ステアリングハウジングの内部に摺動自在に収容され、該ステアリングハウジングの内部を第1圧力室と第2圧力室とに隔成するピストンと、前記ステアリングハウジングに設けられ、前記入力軸と前記出力軸との相対回転に応じて外部のポンプより供給される作動液を前記第1圧力室と前記第2圧力室とに選択的に供給するロータリバルブと、前記出力軸の回転を前記ピストンの軸方向移動に変換するボールねじ機構と、前記ピストンの軸方向移動を多軸操舵車両の後側操舵輪に伝達する伝達機構と、前記入力軸の外周側に設けられ、該入力軸と一体回転するモータロータと、該モータロータの外周側に設けられたモータステータとから構成されるモータ要素と、該モータ要素を収容するモータハウジングと、から構成され、車両の運転状況に応じて前記入力軸の回転を制御する中空のブラシレスモータと、を備えたことを特徴とする後輪操舵制御装置。
本発明によれば、入力軸を回転駆動するアクチュエータをブラシレスモータとすることで、前輪側から液圧配管等を延設して動力伝達を行う必要がなく、車両レイアウト性の向上が図れる。
また、前記ブラシレスモータをいわゆる中空モータとして構成したことで、装置の小型化が図れ、車両レイアウト性のさらなる向上に供される。を備えたことを特徴としている。
本発明に係る後輪操舵制御装置を適用した多軸操舵車両の概略図である。 本発明に係る後輪操舵制御装置の第1実施形態を表し、図1に示す後輪操舵制御装置の縦断面図である。 図2のA−A線断面図であり、入力軸の中立状態を表した図である。 図2のA−A線断面図であり、入力軸を左1回転した状態を表した図である。 本発明に係る後輪操舵制御装置の第2実施形態を表し、ピストンの中立状態を表した後輪操舵制御装置の縦断面図である。 入力軸を右に20°回転した状態を表した図5相当図である。 入力軸を左に20°回転した状態を表した図5相当図である。 本発明の第2実施形態の他例に係る図2の要部拡大相当図である。 本発明に係る後輪操舵制御装置の第3実施形態を表し、入力軸の中立状態を表した後輪操舵制御装置の縦断面図である。 入力軸を右に20°回転した状態を表した図9相当図である。 入力軸を左に20°回転した状態を表した図9相当図である。 本発明に係る後輪操舵制御装置の第4実施形態を表し、入力軸の中立状態を表した後輪操舵制御装置の縦断面図である。 入力軸を右に20°回転した状態を表した図12相当図である。 入力軸を左に20°回転した状態を表した図12相当図である。
以下、本発明に係る後輪操舵制御装置の各実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、下記の各実施形態では、この後輪操舵制御装置を大型トラック等の多軸操舵車両のインテグラル型パワーステアリング装置として適用した例を示している。
図1は、本発明に係る後輪操舵制御装置を適用した多軸操舵車両の概略図を示している。
この多軸操舵車両は、前輪操舵制御装置FMに連係された2軸の前側操舵輪である第1前側操舵輪FS1及び第2前側操舵輪FS2と、2軸の後側駆動輪である第1後側駆動輪RF1及び第2後側駆動輪RF2と、最後部に配置され、後輪操舵制御装置RMに連係されることで円滑な旋回に供する1軸の後側操舵輪RSと、を備えている。
前記前輪操舵制御装置FMは、周知のいわゆるインテグラル型の液圧パワーステアリング装置であって、エンジンから伝達される動力によって駆動される外部の第1ポンプPFにより第1リザーバタンクT1内に貯留された作動液が圧送され、当該装置の内部に構成された図示外の液圧シリンダの1対の圧力室に選択的に供給されることで、この液圧をもってステアリングホイールSWを介して入力される前記運転者の操舵トルクがアシストされる。
すなわち、前記ステアリングホイールSWからの操舵トルク及び前記液圧によるアシストトルクに基づいて前記1対の圧力室を隔成する図示外のピストンが軸方向移動することにより、このピストンの軸方向移動に伴い該ピストンと噛合するセクタシャフトSSが回動して、該セクタシャフトSSに連結される第1ピットマンアームA1が図1中の左右方向へと揺動することにより、第1前側操舵輪FS1が操舵されるようになっている。また、第2前側操舵輪FS2については、第2ピットマンアームA2を介して第1ピットマンアームA1に連係され、該第1ピットマンアームA1の揺動に伴い第2ピットマンアームA2が揺動することにより、第1前側操舵輪FS1に連動して操舵されるようになっている。
前記後輪操舵制御装置RMは、前述した前輪操舵制御装置FMと同様に構成された周知のインテグラル型の液圧パワーステアリング装置である。そして、当該後輪操舵制御装置RMについては、前輪操舵制御装置FMとは直接リンクせず、該前輪操舵制御装置FMの操舵角に基づいて電子コントロールユニットCUにより駆動制御される中空モータ30によって操舵トルクが入力され、該操舵トルクに基づいて電子コントロールユニットCUにより駆動制御される外部の第2ポンプPRにより第2リザーバタンクT2内に貯留された作動液が圧送され、前記中空モータ30による操舵トルクがアシストされる構成となっている。
すなわち、前記後輪操舵制御装置RMは、ステアリングホイールSWにより入力された操舵角を検出する舵角センサASの検出結果に基づいて電子コントロールユニットCUにて後側操舵輪RSの操舵角等が演算され、該演算結果に基づいてバッテリBTから供給される制御電流によって中空モータ30が駆動制御されて後輪操舵制御装置RMに操舵トルクが入力されることで、この操舵トルク及び前記液圧によるアシストトルクに基づいて図示外のピストン16(図2参照)が軸方向へと移動すると共に、該ピストン16に噛合するセクタシャフト17が回動して、該セクタシャフト17に連結される第3ピットマンアームA3が図1中の左右方向へと揺動することによって、後側操舵輪RSが操舵されるようになっている。
図2〜図4は、本発明に係る後輪操舵制御装置の第1実施形態を示し、この後輪操舵制御装置RMは、図2に示すように、一端側が中空モータ30の接続部材37に連係され、他端側がステアリングハウジングたるメインハウジング13の内部に収容配置される入力軸11と、全体がメインハウジング13の内部に収容配置され、一端側が入力軸11の他端側にトーションバー10を介して接続される出力軸12と、図示外の後側操舵輪RSに連係され、出力軸12の他端側外周に設けられたピストン16の軸方向移動に伴い操舵を行うセクタシャフト17と、前記メインハウジング13の内部にてピストン16により隔成される1対の圧力室である第1圧力室P1及び第2圧力室P2を有し、操舵トルクを補助するアシストトルクの生成に供するパワーシリンダ18と、前記両軸11,12間に設けられ、該両軸11,12の相対回転に応じて図示外の第2ポンプPRより供給される作動液を第1、第2圧力室P1,P2に選択的に供給するロータリバルブ19と、後述するロータ31が入力軸11の一端側外周に嵌着するように設けられ、該入力軸11に操舵トルクを付与することで後側操舵輪RSの操舵に供する中空モータ30と、前記入力軸11の一端部に連係され、該入力軸11を中立位置側に付勢する中立付勢機構40と、を備えている。
なお、前記後輪操舵制御装置RMにおいて、入力軸11と出力軸12をトーションバー10によって連結することで本発明の操舵軸が構成されると共に、セクタシャフト17とこれに連係する第3ピットマンアームA3とによって本発明の伝達機構が構成されている。
前記メインハウジング13は、一端側が開口し他端側が閉塞されてなる筒状を呈し、前記圧力室P1,P2の構成に供する第1メインハウジング14と、該第1メインハウジング14の一端開口を閉塞するように取り付けられ、内部にロータリバルブ19を収容するバルブハウジングたる第2メインハウジング15と、から構成されていて、これら両ハウジング14,15同士は、所定の周方向位置に配置される図示外の複数のボルトをもって締結されている。
前記第1メインハウジング14には、ピストン16の軸線(以下、第1軸線と称する。)Z1方向に沿って形成されたシリンダ構成部14aと、該シリンダ構成部14aとほぼ直交するように、かつ一部が当該シリンダ構成部14aに臨むように形成されたシャフト収容部14bと、が設けられていて、前記シリンダ構成部14aの内部には、出力軸12の他端側と該出力軸12の外周側にボールねじ機構20を介して相対移動可能に設けられるピストン16とが収容配置され、該ピストン16により一端側の第1圧力室P1と他端側の第2圧力室P2とに隔成される一方、前記シャフト収容部14bの内部には、一端側がピストン16に連係し、かつ他端側が図示外の第3ピットマンアームA3を介して図示外の後側操舵輪RSに連係するセクタシャフト17が収容配置されている。
ここで、前記ピストン16の外周部及びセクタシャフト17の外周部には、それぞれ相互に噛合可能な歯部16a,17aが設けられていて、これらが噛合することによりピストン16の軸方向移動に伴ってセクタシャフト17が回動し、これによって図示外の第3ピットマンアームA3が車体幅方向(図1の左右方向)に引っぱられることで、図示外の後側操舵輪RSの向きが変更される構成となっている。また、このとき、前記シャフト収容部14bには、第2圧力室P2内の作動液が導かれる構成となっていて、これによって前記両歯部16a,17a間の潤滑に供されている。
前記第2メインハウジング15の内周側には、軸方向一端側から他端側へと第1軸線Z1方向に沿って段差縮径状に設けられた軸挿通孔15aが貫通形成されている。この軸挿通孔15aには、入力軸11の他端側が挿通すると共に、該入力軸11の他端側の外周にトーションバー10が収装された出力軸12の一端側が重合配置されることで、該両軸11,12の重合部により構成されるロータリバルブ19が収容配置されている。
また、前記軸挿通孔15aにおける他端側の縮径部には、図示外の導入通路を通じて前記図示外の液圧源と接続され、出力軸12の一端側(前記重合部)に設けられた第1給排通路L1を介して外部からの作動液の導入に供する導入ポート21と、径方向外側に延設される第2給排通路L2を介して第2圧力室P2への作動液の給排に供する給排ポート22と、図示外の排出通路を通じて前記図示外のリザーバタンクと接続され、前記各圧力室P1,P2内の作動液の排出に供する排出ポート23と、がそれぞれ所定の軸方向位置に設けられている。
前記ロータリバルブ19は、ステアリング中立時には開弁状態が維持されて導入ポート21と排出ポート23とが連通し、操舵時に発生する入力軸11と出力軸12の相対回転に応じて、一方向側に開弁し、他方向側に閉弁するような構成となっている。すなわち、前記中空モータ30により入力軸11が一方側に操舵されると、図示外の第2ポンプPRより圧送された作動液がロータリバルブ19を介して操舵方向に応じた一方側の圧力室P1,P2に供給されると共に、他方側の圧力室P1,P2から前記供給量に対応する作動液(余剰分)が図示外の第2リザーバタンクT2に排出されることとなる。こうして、当該液圧でもってピストン16が駆動されて、このピストン16に作用する液圧に基づいたアシストトルクがセクタシャフト17に付加されることとなる。
前記中空モータ30は、いわゆる3相交流式のブラシレスモータであって、メインハウジング13の外部に臨む入力軸11の外周部に後述するキー結合をもって一体回転可能に外嵌されるモータロータであるロータ31と、該ロータ31の外周側に所定の微小な径方向隙間を隔てて配置されるモータステータであるステータ32とから構成されるモータ要素と、このモータ要素を収容し、一端側がメインハウジング13に取付固定されるほぼ筒状のモータハウジング33と、該モータハウジング33の内部に収容され、ロータ31の一端側及び他端側をそれぞれ回転自在に支持する第1軸受BR1及び第2軸受BR2と、入力軸11の回転位置を検出するレゾルバ36と、を備えている。
前記モータハウジング33は、アルミニウム合金など所定の金属材料により2分割に構成されてなるもので、一端側が前記モータ要素の収容に、他端側がレゾルバ36の収容に供する第1モータハウジング34と、かかる第1モータハウジング34の一端側開口部を閉塞すると共に、当該モータハウジング33の前記メインハウジング13との接続に供する第2モータハウジング35と、から構成されている。
前記第1モータハウジング34は、一端側に前記モータ要素の収容に供するモータ要素収容部34aが設けられると共に、他端側にレゾルバ36の収容に供する前記レゾルバ収容部34bが設けられている。そして、この第1モータハウジング34の他端側開口部には、レゾルバ収容部34bを閉塞するように第2モータハウジング35が複数のボルトB1により締結されていて、該第2モータハウジング35を介して第1モータハウジング34が複数のボルトB2により第2メインハウジング15の一端面に締結されている。
前記ロータ31は、メインハウジング13の外部へと突出した入力軸11の外周部に嵌着固定され、該入力軸11と一体回転可能に接続される円筒状の接続部材37と、該接続部材37の外周に嵌着され、磁性体によって形成されるロータコア31aと、該ロータコア31aの外周に接着される複数のマグネット31bと、から構成されている。なお、当該ロータ31としては、前記複数のマグネット31bをロータコア31aの内部に埋め込んでなるIPMモータのような構成を採ることも可能である。
前記接続部材37は、入力軸11の外周面に軸方向に沿って切欠形成された溝状の凹部39aに金属片たるキー25が圧入固定されてなる入力軸側係合部に、その内周部に切欠形成されたキー溝37aからなるロータ側係合部を係合させてなる、いわゆるキー結合をもって、入力軸11の外周に嵌着固定されている。
前記ステータ32は、複数のステータコア32aを積層して円形に構成してなるものがモータ要素収容部34aに圧入又は焼き嵌め固定されると共に、該各ステータコア32aの内周部に突設されるティース(図示外)に3相(u相、v相、w相)のステータコイルSCが巻回されることによって構成されている。
前記中立付勢機構40は、第1モータハウジング34の一端側であって入力軸11を挿通する軸挿通孔34cの外周域に複数のボルトB3により締結され、第1軸線Z1の径方向に沿って延出するほぼ筒状のハウジング41と、該ハウジング41の固定端側に相当する一端側に収容され、入力軸11の一端部外周に嵌着されることで該入力軸11と一体回転可能に構成されたボビン42と、一端側が前記ボビン42の外周部に固定され、このボビン42の回転に伴って該ボビン42の外周部に巻き取り可能に構成されたケーブル43と、前記ハウジング41の一端側内周に延設されたフランジ状の第1着座プレート44と、前記ハウジング41の他端側にて前記第1着座プレート44に対向配置され、前記ケーブル43の他端側に固定される第2着座プレート45と、前記両着座プレート44,45間に弾装され、ケーブル43の他端側をボビン42から離間させる方向に付勢する付勢部材としてのコイルスプリング46と、を備えている。
前記ハウジング41は、一端側に配置されて第1モータハウジング34に固定され、ボビン42の収容に供する第1ハウジング47と、他端側に配置されてコイルスプリング46の収容に供する第2ハウジング48と、に分割して構成され、該両者47,48の対向部に設けられたフランジ状の連結部47a,48aを介して複数のボルトB4によって締結されることで一体的に構成されている。
前記第1ハウジング47は、縦断面逆さL字状の空間を形成するように構成され、第1モータハウジング34側に開口する第1開口部47bを介して入力軸11の一端部が内部へと臨んで、該一端部にボビン42が外挿されている。また、第2ハウジング48側に開口する第2開口部47cを介してケーブル43の他端側が第2ハウジング48の内部へと臨むようになっている。
前記第2ハウジング48は、ほぼ有底円筒状に形成され、一端側の開口部を介してケーブル43の他端側が内部へと臨むと共に、該ケーブル43の最長時には第2着座プレート45が他端側の底部48bに当接(弾接)することで、コイルスプリング46の弾性支持を可能としている。
前記ボビン42は、両端部に1対のフランジ部42a,42aが形成されると共に、中間部に有する前記ケーブル43の巻き取りに供する巻回部42bが中空モータ30側に向けて軸方向に沿って外径が漸次縮径するほぼ円錐テーパ形状に形成されている。ここで、前記ケーブル43は、ボビン42の最大径部42cに固定されていて、巻き取りにあたり、該最大径部42cから最小径部42d側に巻き取られていくようになっている。
前記第1着座プレート44は、コイルスプリング46の内径よりも小さく設定されたほぼ筒状の支持部44aと、該支持部44aの外端部にフランジ状に拡径形成され、第1、第2ハウジング47,48の両連結部47a,48a間に挟持状態に固定され、かつ前記各ボルトB4により両ハウジング47,48に共締め固定される固定部44bと、から構成されている。かかる構成から、この第1着座プレート44は、前記支持部44aによりコイルスプリング46の一端部内周を支持しながら、前記固定部44bの内周部でもって当該コイルスプリング46の一端を着座支持するようになっている。
前記第2着座プレート45は、ほぼ有底円筒状に形成されていて、周壁45aによってコイルスプリング46の他端部外周を支持しながら、底壁45bの外周部でもって当該コイルスプリング46の他端を着座支持するようになっている。また、この第2着座プレート45の底壁45bの中央部には、円柱状のケーブル接続部45cが周壁45a側へと延設されていて、該ケーブル接続部45cの先端部に前記ケーブル43の他端が接続されている。
以下、前記中立付勢機構40の作用につき、図3、図4に基づいて説明する。なお、図3及び図4はいずれも図2に示す中立付勢機構40のA−A線に沿う横断面図であって、図3は入力軸11が中立位置にある状態を示し、図4は入力軸11が左方向に1回転した状態を示している。
まず、図3に示すように、入力軸11が中立位置にあるときには、ケーブル43の一端側はボビン42に巻き取られておらず、他端側はコイルスプリング46の付勢力でもって第2着座プレート45の外底面が第2ハウジング48の内底面に当接した状態が維持される。
続いて、図4に示すように、入力軸11が一方向(本実施形態では左方向)に操舵されると、該操舵方向にケーブル43の一端側が巻き取られると共に、この巻き取り分だけ他端側がコイルスプリング46の付勢力に抗して第2着座プレート45をボビン42側へと引き寄せ、該第2着座プレート45の移動分L1だけコイルスプリング46が収縮変形することとなる。
ここで、本実施形態では、前記ボビン42を円錐テーパ状に形成したことで、該テーパの外径変化により、ケーブル43の巻き取りや巻き戻しに係るトルクを調整できるメリットがある。
また、かかる構成にあたって、ケーブル43はボビン42の最大径部42cに接続されていることから、入力軸11の中立位置付近において比較的大きな巻き取りトルクを確保できる結果、コイルスプリング46による発生トルクの低減が可能となり、該コイルスプリング46の小型化、ひいては中立付勢機構40の小型化に供される。
加えて、前記ケーブル43の巻き取り開始後、該ケーブル43は巻き取りに伴って巻回部が小径側へと移動していくことになるため、該ケーブル43同士の重合が抑制され、該ケーブル43の巻き取りや巻き戻しをよりスムーズに行うことが可能となる。
続いて、前記後側操舵輪RSの操舵状態において、例えば中空モータ30が失陥するなど電気系に異常が発生した場合、入力軸11には中空モータ30による操舵力が作用しなくなる一方、中立付勢機構40における前記コイルスプリング46の収縮による付勢力に基づいて、入力軸11を中立位置側へと戻す方向(以下、「戻り方向」と略称する。)に操舵トルクが作用する。
すると、入力軸11は、前記中立付勢機構40による操舵トルクと、該操舵トルクに基づくトーションバー10の捩れ変形を伴う出力軸12との相対回転によって発生する前記アシストトルクと、でもって、第2着座プレート45が第2ハウジング48の底壁48bに当接して移動規制されるまで前記戻り方向へ回転する。これにより、入力軸11が中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されると共に、後側操舵輪RSが中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されることとなる。
以上のように、本実施形態に係る後輪操舵制御装置RMでは、入力軸11を回転駆動するアクチュエータを、前輪側から独立したブラシレスモータ(中空モータ30)として構成したことによって、前輪側から液圧配管等を延設して動力伝達を行う必要がなく、車両レイアウト性を向上させることができる。
加えて、当該ブラシレスモータを前記中空モータ30として構成したことで、後輪操舵制御装置RMをより小型化することが可能となって、当該装置RMの車両レイアウト性のさらなる向上に供される。
また、前記後輪操舵制御装置RMに後側操舵輪RSの中立復帰に供する中立付勢機構40を設けたことで、例えば前記中空モータ30が失陥した場合など、後側操舵輪RSを中立位置へと復帰させ、かつ該中立位置に保持させることができる結果、該後側操舵輪RSが操舵状態や自由状態のまま維持される場合と比べて、車両の走行や、その後の操舵を安定させることができる。
しかも、本実施形態に係る中立付勢機構40では、入力軸11を中立位置側に付勢する構成としたことにより、前記入力軸11と出力軸12の相対回転に基づく液圧アシストを伴って後側操舵輪RSの操舵が可能になるため、該入力軸11に付与する付勢力がトーションバー10の捩り変形を発生しうるだけの力(トルク)で足り、コイルスプリング46の付勢力を最小限に抑えることが可能となる。これにより、コイルスプリング46の小型化に供され、ひいては中立付勢機構40の小型化に供されるメリットがある。
加えて、前記後輪操舵制御装置RMの液圧アシストに供する第2ポンプPRを、エンジンの動力ではなく、前記図示外の電動モータによって駆動する構成としたことから、エンジンの駆動力を第2ポンプPRに伝達するための駆動力伝達機構を設ける必要がなく、前記車両レイアウト性の向上に供される。
なお、基本的に、第2ポンプPRによる作動液の導入が必要になるのは中空モータ30による操舵に伴いピストン16を作動させるときである。このため、本実施形態では、前記第2ポンプPRを駆動する図示外の電動モータを、前記中空モータ30の駆動に伴って駆動制御するようにした、すなわち両モータを連動させるように構成したことで、前記図示外の電動モータの消費電力の削減を図ることもできる。
図5〜図7は、本発明に係る後輪操舵制御装置の第2実施形態を示し、前記第1実施形態における中立付勢機構40の具体的構成を変更したものである。なお、以下では、前記第1実施形態と異なる構成についてのみ説明することとし、前記第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付すことで具体的な説明は省略する。
すなわち、本実施形態に係る中立付勢機構50は、前記パワーシリンダ18に内蔵されたものであって、後述するコイルスプリング57の付勢力でもってピストン16を中立位置側へと付勢することにより、該ピストン16にセクタシャフト17等を介して機械的に連係される後側操舵輪RSを中立位置へと復帰させ、かつ該中立位置に保持することとしたものである。
具体的には、この中立付勢機構50は、ピストン16の一端部に固定されたガイドロッド51と、該ガイドロッド51の先端部に固定された係止部材52の内側面により構成される第2付勢部52bに押圧されることでピストン16の他端側の移動に追従する第1ばね受けである第1着座プレート53と、第1メインハウジング14におけるシリンダ構成部14aの端壁に突設され、前記第1着座プレート53の他端側の最大移動を規制する第1規制部54aを構成する第1規制部材54と、前記第1着座プレート53に対向するようにガイドロッド51の基端側に挿通配置され、ピストン16の一端部に凹設される第1付勢部16bに押圧されることでピストン16の一端側の移動に追従する第2ばね受けである第2着座プレート55と、シリンダ構成部14aの内周面に突設され、前記第2着座プレート55の一端側の最大移動を規制する第2規制部56aを構成する第2規制部材56と、前記両着座プレート53,55間に弾装されたコイルばねであるコイルスプリング57と、から主として構成されている。
前記第1着座プレート53は、凹凸を有するほぼ板状に形成され、その内周部に、第2着座プレート55側へと窪む凹部53aが絞り形成されると共に、該凹部53aの中央部に、ガイドロッド51を挿通するロッド挿通孔53bが貫通形成され、該凹部53aの外周域には、コイルスプリング57の一端部が着座する着座部53cが延設されている。なお、前記凹部53aは、その外周側によってコイルスプリング57(後述する第1コイルスプリング57a)の内周部を支持すると共に、その内周側に係止部材52を収容可能に構成されている。また、この第1着座プレート53は、第1規制部材54の内周縁部に形成される第1規制部54aに当接することにより、当該第1着座プレート53の一端側への最大移動が規制されるようになっている(図6参照)。
前記第2着座プレート55は、ほぼ有底円筒状を呈し、一端側の底壁のほぼ中央位置に、ガイドロッド51が挿通するロッド挿通孔55aが貫通形成され、該ロッド挿通孔55aの外周域が、コイルスプリング57の他端部が着座する着座部55bとして構成されている。また、この第2着座プレート55の他端部外周には、前記第2規制部材56に係止可能な係止部55cが拡径形成され、該係止部55cが第2規制部材56の内周縁部に形成される第2規制部56aに係止することによって、当該第2着座プレート55の一端側への最大移動が規制されるようになっている(図7参照)。
前記コイルスプリング57は、内外周において相互に重合するかたちで配置される1対のコイルスプリングであって、内周側に配置される第1コイルスプリング57aと、外周側に配置される第2コイルスプリング57bと、から構成されている。
また、本実施形態では、入力軸11と中空モータ30との結合手段を、前記第1実施形態のようなキー結合ではなく、いわゆるテーパボルト58によって入力軸11を拡径させて接続部材37の内周面に圧接させて結合させている。
具体的には、前記入力軸11の一端部が中空円筒状の筒状部として構成されていて、該筒状部の内周側に形成される凹部11aの下端側11cには、前記テーパボルト58の雄ねじ部が螺合する雌ねじ部が設けられている。そして、この雌ねじ部が設けられた軸方向範囲の周壁には、入力軸11の一端から軸方向に沿うかたちで切欠形成された図示外の切欠部が周方向に複数設けられることにより、当該周壁が変形容易部11bとして構成されている。
かかる構成より、前記中空モータ30は、入力軸11の雌ねじ部に螺着したテーパボルト58を締め込むことにより、該テーパボルト58の進入に伴って円錐テーパ状の頭部58aが変形容易部11bを押し広げるかたちで拡径変形させ、この拡径変形した変形容易部11bの外周面が接続部材37の内周面に圧接することで、入力軸11と接続部材37(ロータ31)とが一体回転可能となっている。
なお、上述した入力軸11と接続部材37の結合手段としては、入力軸11を拡径変形可能な構成であればよく、頭部58aをテーパ形状に構成した前記テーパボルト58のほか、例えば図8に示すように、雄ねじ部をテーパ形状に構成したテーパプラグ59を使用することも可能である。
以下、本実施形態に係る中立付勢機構50の作用について、図5〜図7に基づいて説明する。なお、図5はピストン16が中立位置にある状態、図6は出力軸12が左方向に20°回転した状態、図7は出力軸12が右方向に20°回転した状態、をそれぞれ示している。
まず、図5に示すように、出力軸12が中立位置にあるときは、第1、第2コイルスプリング57a,57bが最大限突っ張った状態となって、第1着座プレート53は第1規制部材54の第1規制部54aに当接することによって第1所定位置に保持されると共に、第2着座プレート55は第2規制部材56の第2規制部56aに当接することによって第2所定位置に保持される。これにより、ピストン16は第1、第2コイルスプリング57a,57bの等しい付勢力でもって第1、第2着座プレート53,55により押し引きされる結果、一方側に偏倚することなく、中立位置に保持される。
続いて、図6に示すように、前記中空モータ30からの入力に伴って出力軸12が左方向に回転すると、ボールねじ機構20を介してピストン16は図中の下方向へと移動する。すると、前記中立付勢機構50においては、第1着座プレート53が第1規制部材54の第1規制部54aに当接することによってコイルスプリング57の他端側の移動が規制された状態のまま、前記ピストン16の移動分L2だけ第2着座プレート55がコイルスプリング57の付勢力に抗してガイドロッド51(第1軸線Z1)に沿って図中の下側(第1着座プレート53に接近する側)に連動することにより、該第2着座プレート55の移動分L2だけコイルスプリング57が収縮変形することとなる。
ここで、かかる後側操舵輪RSの操舵状態において、中空モータ30が失陥するなど電気系に異常が発生した場合、中立付勢機構50においてコイルスプリング57の収縮による付勢力に基づいて第2着座プレート55が他端側に付勢される結果、該第2着座プレート55が第2規制部材56の第2規制部56aに係止して移動規制されるまでピストン16を押し戻すこととなる。これにより、ピストン16が中立位置に戻され、かつ該中立位置に保持されると共に、該ピストン16にセクタシャフト17等を介して機械的に接続される後側操舵輪RSが中立位置に戻され、かつ該中立位置に保持されることとなる。
一方、出力軸12が右方向に回転した場合には、図7に示すように、ボールねじ機構20を介してピストン16は図中の上方向へ移動する。すると、前記中立付勢機構50では、第2着座プレート55が第2規制部材56の第2規制部56aに係止することによってコイルスプリング57の一端側の移動が規制された状態のまま、前記ピストン16の移動分L2だけ第1着座プレート53がコイルスプリング57の付勢力に抗してガイドロッド51(第1軸線Z1)に沿って図中の上側(第2着座プレート55に接近する側)に連動し、該第1着座プレート53の移動分L2だけコイルスプリング57が収縮変形することとなる。
ここで、かかる後側操舵輪RSの操舵状態において、中空モータ30が失陥するなど電気系に異常が発生した場合、中立付勢機構50においてコイルスプリング57の収縮による付勢力に基づいて第1着座プレート53が一端側へと付勢され、該第1着座プレート53が第1規制部材54の第1規制部54aに当接して移動規制されるまでピストン16を引き戻すこととなる。これにより、ピストン16が中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されると共に、該ピストン16にセクタシャフト17等を介して機械的に接続される後側操舵輪RSが中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されることとなる。
以上のように、本実施形態に係る後輪操舵制御装置RMによれば、前記中立付勢機構50において、後側操舵輪RSと機械的に接続されるピストン16を中立位置側へと付勢する構成としたことで、とりわけ、該付勢力に基づくピストン16の中立位置での保持力を後側操舵輪RSへと直接伝達することが可能となって、車両の走行や、その後の操舵をより安定させることができる。
特に、かかる構成の場合、入力軸11を付勢する前記第1実施形態のように、トーションバー10の捩れ分だけ後側操舵輪RSの動きを許容する必要もないため、前記車両の走行及び操舵のさらなる安定化に供されるメリットがある。
また、本実施形態の場合、前記中立付勢機構50をピストン16の一端側に集約して配置したことから、後輪操舵制御装置RMの小型化が図れ、車両レイアウト性の向上にも供される。
さらに、前記中立付勢機構50を第1圧力室P1の内部に収容配置したことで、当該中立付勢機構50を収容する独立したハウジングを設ける必要がなくなり、後輪操舵制御装置RMの簡素化が図れるメリットもある。
図9〜図11は、本発明に係る後輪操舵制御装置の第3実施形態を示し、前記第2実施形態における中立付勢機構50の具体的構成を変更したものである。なお、以下では、前記第2実施形態と異なる構成についてのみ説明することとし、前記第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付すことで具体的な説明は省略する。
すなわち、本実施形態に係る中立付勢機構60は、後述するシリンダ(第1、第2ピストン63,64)の液圧に基づいて第3ピットマンアームA3を中立位置側へと付勢することにより、該第3ピットマンアームA3に機械的に連係される後側操舵輪RSを中立位置へと復帰させ、かつ該中立位置に保持することとしたものである。
具体的には、この中立付勢機構60は、軸方向の一端側が一方側操舵輪に連結されるほぼ筒状のシリンダチューブ61と、軸方向の一端側が前記シリンダチューブ61内へと臨み、他端側が他方側操舵輪に連結されたロッド62と、前記シリンダチューブ61内に摺動自在に収容され、該シリンダチューブ61の内部を3つの空間(第1室R1、第2室R2及び第3室R3)に液密に隔成する1対のピストンである、一方側の第1ピストン63及び他方側の第2ピストン64と、前記ロッド62に設けられ、前記第1ピストン63又は第2ピストン64に付勢されることにより第3ピットマンアームA3を中立位置側に付勢する被付勢部材65と、を備えている。
前記シリンダチューブ61の一端側には、該シリンダチューブ61と車体とを接続する接続部材が66設けられ、該接続部材66と第1ピストン63とによって第1室R1が隔成されている。一方、シリンダチューブ61の他端側には、ロッド62が挿通して該ロッド62の摺動案内に供するガイド部材67が設けられ、該ガイド部材67と第2ピストン64とによって第3室R3が隔成されている。
そして、前記接続部材66には、外部と第1室R1とを連通して第2ポンプPRから圧送される作動液の第1室R1内への導入に供する第1作動液導入孔H1が貫通形成され、該第1作動液導入孔H1から導入される液圧により第1ピストン63を付勢するようになっている。一方、前記シリンダチューブ61の他端側には、外部と第3室R3とを連通して第2ポンプPRから圧送される作動液の第3室R3内への導入に供する第2作動液導入孔H2が設けられ、該第2作動液導入孔H2から導入される液圧により第2ピストン64を付勢するようになっている。
さらに、前記シリンダチューブ61の内周部には、ロッド62の軸線(以下、「第2軸線」と称する。)Z2方向のほぼ中間部に、第1、第2ピストン63,64よりも小さく、かつ被付勢部材65よりも大きな内径に設定されると共に、該被付勢部材65の軸方向幅と同等の軸方向幅に設定されて、第1、第2ピストン63,64の移動を規制することで第3ピットマンアームA3の中立位置への復帰・保持に供するほぼ環状の規制部材68が突設されている。
かかる構成により、第3ピットマンアームA3が中立位置にあるときは、被付勢部材65が規制部材68の内周側に収容されて、規制部材68の一端部が、第1ピストン63と当接することで該第1ピストン63の第3室R3側(図9中の右方向)の移動を規制する第1係止部68aとして機能すると共に、規制部材68の他端部が、第2ピストン64と当接することで該第2ピストン64の第1室R1側(図9中の左方向)の移動を規制する第2係止部68bとして機能するようになっている。
以下、本実施形態に係る中立付勢機構60の作用について、図9〜図11に基づいて説明する。なお、図9は第3ピットマンアームA3が中立位置にある状態、図10は第3ピットマンアームA3が左方向に移動した状態、図11は右方向に移動した状態、をそれぞれ示している。
まず、図9に示すように、前記第3ピットマンアームA3が中立位置にあるときは、第1、第2ピストン63,64がそれぞれ規制部材68の第1、第2係止部68a,68bに当接した状態となり、被付勢部材65が規制部材68の内周側に完全に収容された状態となる。また、この際、前記第1、第2ピストン63,64にはそれぞれ第1室R1及び第3室R3に導入される同圧の液圧が作用する結果、一方側に偏倚することなく、中立位置に保持される。
続いて、図10に示すように、前記中空モータ30からの入力に伴って第3ピットマンアームA3が左方向に移動した状態、すなわちロッド62が左方向へと移動した後側操舵輪RSの操舵状態において、中空モータ30が失陥するなど電気系に異常が発生した場合、中立付勢機構60において第1、第2作動液導入孔H1,H2から第2ポンプPRからの吐出圧(同一の吐出圧)が導入されて、第2ピストン64が第2係止部68bに当接した状態を維持したまま、第1ピストン63が第1係止部68aに当接して移動規制されるまで被付勢部材65を押圧して、該被付勢部材65が規制部材68の内周部に収容されるまで被付勢部材65を介してロッド62を押し戻すこととなる。これにより、被付勢部材65が中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されると共に、該被付勢部材65にロッド62及び第3ピットマンアームA3を介して機械的に接続される後側操舵輪RSが中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されることとなる。
一方、前記第3ピットマンアームA3が右方向に移動した状態で中空モータ30が失陥するなど電気系に異常が発生した場合には、図11に示すように、第1、第2作動液導入孔H1,H2にそれぞれ導入される第2ポンプPRからの吐出圧(同一の吐出圧)に基づき、第1ピストン63が第1係止部68aに当接した状態が維持されたまま、第2ピストン64が第2係止部68bに当接して移動規制されるまで被付勢部材65を引っ張り、該被付勢部材65が規制部材68の内周部に収容されるまで被付勢部材65を介してロッド62を引き戻すこととなる。これにより、被付勢部材65が中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されると共に、該被付勢部材65にロッド62及び第3ピットマンアームA3を介して機械的に接続される後側操舵輪RSが中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されることとなる。
なお、本実施形態では、油圧源として第2ポンプPRを用いたものを例示しているが、該第2ポンプPRに代えて、該第2ポンプPRとは別の油圧源又は空圧源から動力を得るように構成してもよい。
以上のように、本実施形態に係る後輪操舵制御装置RMによれば、前記中立付勢機構60において、後側操舵輪RSと機械的に接続される第3ピットマンアームA3を中立位置側へと付勢する構成としたことで、前記第2実施形態と同様、当該付勢力(液圧)に基づく第3ピットマンアームA3の中立位置での保持力を後側操舵輪RSへと直接伝達することが可能となって、車両の走行や、その後の操舵をより安定させることができる。
特に、かかる構成の場合、入力軸11を付勢する前記第1実施形態のように、第3ピットマンアームA3の位置に関わらず、第1室R1及び第3室R3の両室内に液圧を導入することで第3ピットマンアームA3を中立位置に戻すことができるため、切替制御弁等を設ける必要がなく、比較的簡素な構造でもって中立付勢機構60を構成することができる。
また、前記第3ピットマンアームA3を中立位置に戻す必要があるときのみ作動液を導入する構成とすることにより、通常時における中立付勢機構60による操舵負荷(抵抗)を抑制できるメリットがある。
図12〜図14は、本発明に係る後輪操舵制御装置の第4実施形態を示し、前記第1実施形態における中立付勢機構40の具体的構成を変更したものである。なお、以下では、前記第1実施形態と異なる構成についてのみ説明することとし、前記第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付すことで具体的な説明は省略する。
すなわち、本実施形態に係る中立付勢機構70は、入力軸11に連係されるボールねじ機構72の後述するナット74を1対の付勢部材である第1コイルスプリング76aと第2コイルスプリング76bとにより弾持し、該両コイルスプリング76a,76bの付勢力でもって入力軸11を中立位置側へと付勢することにより、前記第1実施形態と同様、前記両軸11,12の相対回転に基づく液圧アシストを伴って後側操舵輪RSを中立位置へと復帰させ、かつ該中立位置に保持することとしたものである。
具体的には、この中立付勢機構70は、第1モータハウジング34の外端部にボルト締結された筒状のハウジング71内に収容され、入力軸11と一体に回転するねじ軸73と該ねじ軸73の外周側に設けられたナット74との間に複数のボール75が介装されてなるボールねじ機構72と、前記ナット74の両端側に配置され、該ナット74を軸方向に沿って付勢する第1コイルスプリング76a及び第2コイルスプリング76bと、から主として構成されている。
前記ボールねじ機構72は、軸方向の一端側が入力軸11の一端側に所定の継手部材80を介して連結され、他端側が前記ハウジング71内に収容されたねじ軸73と、該ねじ軸73の他端側外周に前記複数のボール75を介して連係されたナット74と、該ナット74の両端側に弾装された第1、第2コイルスプリング76a,76bと、前記ナット74の両端側に隣接配置され、該ナット74よりも大径状に形成されることで前記第1コイルスプリング76a及び第2コイルスプリング76bの内端側の着座に供する第1着座プレート77及び第2着座プレート78と、該第1、第2着座プレート77,78の移動を規制することでナット74の中立位置への復帰・保持に供するほぼ環状の規制部材79と、を備えている。
前記第1、第2着座プレート77,78は、いずれもほぼ円板状に形成され、第1着座プレート77はナット74の一方側への移動時に、第2着座プレート78はナット74の他方側への移動時にそれぞれナット74に押圧されることで、該ナット74の移動方向に応じた一方の着座プレート77,78がナット74と連動する構成となっている。
前記規制部材79は、ほぼ円筒状を呈し、ハウジング71の軸方向中間部の内周面に固定され、ナット74の外径よりも大きく、かつ第1、第2着座プレート77,78の外径よりも小さい内径に設定されると共に、ナット74の軸方向幅と同等の軸方向幅に設定されている。かかる構成により、ナット74が中立位置にあるときは、該ナット74は規制部材79の内周側に収容されて、規制部材79の一端部が、第1着座プレート77と当接することで該第1着座プレート77の第2コイルスプリング76b側(図12中の上方向)の移動を規制する第1係止部79aとして機能すると共に、規制部材79の他端部が、第2着座プレート78と当接することで該第2着座プレート78の第1コイルスプリング76a側(図12中の下方向)の移動を規制する第2係止部79bとして機能するようになっている。
以下、本実施形態に係る中立付勢機構70の作用について、図12〜図14に基づいて説明する。なお、図12は入力軸11が中立位置にある状態、図13は入力軸11が右方向に20°回転した状態、図14は入力軸11が左方向に20°回転した状態、をそれぞれ示している。
まず、図12に示すように、前記入力軸11が中立位置にあるときは、第1、第2コイルスプリング76a,76bが共に最大限突っ張った状態となって、第1、第2着座プレート77,78がそれぞれ規制部材79の第1、第2係止部79a,79bに当接した状態となって、ナット74が規制部材79の内周側に完全に収容された状態となる。そして、このナット74(第1、第2着座プレート77,78)は第1、第2コイルスプリング76a,76bによる等しい力でもって挟み込まれる結果、一方側に偏倚することなく、中立位置に保持される。
続いて、図13に示すように、前記中空モータ30からの入力に伴って入力軸11が右回転してナット74が下方向に移動した状態、すなわち後側操舵輪RSの操舵状態において、中空モータ30が失陥するなど電気系に異常が発生した場合、中立付勢機構70において第1コイルスプリング76aの収縮による付勢力に基づいて第1着座プレート77が規制部材79側へと付勢されて、該第1着座プレート77が第1係止部79aに係止することによって移動規制されるまでナット74を押し戻すこととなる。これにより、ナット74が中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されると共に、ボールねじ機構72を介して入力軸11が中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されることとなる。
一方、前記ナット74が上方向に移動した状態で中空モータ30が失陥するなど電気系に異常が発生した場合は、図14に示すように、前記中立付勢機構70において第2コイルスプリング76bの収縮による付勢力に基づいて第2着座プレート78が規制部材79側へと付勢されて、該第2着座プレート78が第2係止部79bに当接することによって移動規制されるまでナット74を押し戻すこととなる。これにより、ナット74が中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されると共に、ボールねじ機構72を介して入力軸11が中立位置へと戻され、かつ該中立位置に保持されることとなる。
以上のように、本実施形態に係る後輪操舵制御装置RMによれば、前記中立付勢機構70において、入力軸11を中立位置側に付勢する構成としたことにより、前記第1実施形態と同様、前記両軸11,12の相対回転に基づく液圧アシストを伴って後側操舵輪RSの操舵が可能になるため、第1、第2コイルスプリング76a,76bの付勢力を最小限に抑えることが可能となって、装置の小型化に寄与できる。
特に、本実施形態の場合には、前記中立付勢機構70をボールねじ機構72によって構成したことで、減速比を大きくとることができ、第1、第2コイルスプリング76a,76bの付勢力に抗して回転する中空モータ30の出力を低減することが可能となっている。
さらに、本実施形態のように、前記中立付勢機構70を第1軸線Z1方向に延設することで、装置の径方向の小型化に寄与することもできる。
また、前記中立付勢機構70について、1対のコイルスプリング76a,76bでナット74を中立位置に付勢するように構成したことにより、1つのコイルスプリングを圧縮と引っ張りの両形態で使用する場合に比べて、入力軸11の回転方向における付勢力差を小さくできるメリットもある。
加えて、前記1対のコイルスプリング76a,76bを用いることにより、該両コイルスプリング76a,76bばねを共に圧縮方向でのみ使用できる結果、前記引っ張り方向で使用する場合に比べて、コイルスプリング76a,76bのへたりを抑制することにも供される。
本発明は前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば伝達機構としてのセクタシャフト17や第3ピットマンアームA3など、本発明の特徴とは直接関係しない後輪操舵制御装置RMの具体的構成については、当該装置RMを適用する車両の仕様やコスト等に応じて自由に変更可能である。
10…トーションバー
11…入力軸
12…出力軸
13…メインハウジング(ステアリングハウジング)
16…ピストン
17…セクタシャフト(伝達機構)
19…ロータリバルブ
20…ボールねじ機構
30…中空モータ(ブラシレスモータ)
31…ロータ(モータロータ)
32…ステータ(モータステータ)
33…モータハウジング
P1…第1圧力室
P2…第2圧力室

Claims (9)

  1. 回転入力に伴い回転する入力軸と、該入力軸にトーションバーを介して接続される出力軸と、から構成される操舵軸と、
    前記操舵軸を回転自在に軸支するステアリングハウジングと、
    前記ステアリングハウジングの内部に摺動自在に収容され、該ステアリングハウジングの内部を第1圧力室と第2圧力室とに隔成するピストンと、
    前記ステアリングハウジングに設けられ、前記入力軸と前記出力軸との相対回転に応じて外部のポンプより供給される作動液を前記第1圧力室と前記第2圧力室とに選択的に供給するロータリバルブと、
    前記出力軸の回転を前記ピストンの軸方向移動に変換するボールねじ機構と、
    前記ピストンの軸方向移動を多軸操舵車両の後側操舵輪に伝達する伝達機構と、
    前記入力軸の外周側に設けられ、該入力軸と一体回転するモータロータと、該モータロータの外周側に設けられたモータステータとから構成されるモータ要素と、該モータ要素を収容するモータハウジングと、から構成され、車両の運転状況に応じて前記入力軸の回転を制御する中空のブラシレスモータと、
    前記後側操舵輪を中立位置にて保持するように前記入力軸を付勢する中立付勢機構と、
    を備え、
    前記中立付勢機構は、
    前記入力軸の回転に伴って回転するボビンと、
    一端側が前記ボビンに固定され、該ボビンが回転することで該ボビンに巻回されるケーブルと、
    前記ケーブルの他端側が前記ボビンの回転軸から離間する方向へと付勢する付勢部材と、
    を備えたことを特徴とする後輪操舵制御装置。
  2. 前記ボビンは、軸方向に沿って外径が漸次変化するほぼ円錐テーパ形状に形成されていることを特徴とする請求項に記載の後輪操舵制御装置。
  3. 前記ケーブルは、前記ボビンの大径側に接続され、巻数の増大に伴って前記ボビンの小径側に向かって巻き取られていくことを特徴とする請求項に記載の後輪操舵制御装置。
  4. 回転入力に伴い回転する入力軸と、該入力軸にトーションバーを介して接続される出力軸と、から構成される操舵軸と、
    前記操舵軸を回転自在に軸支するステアリングハウジングと、
    前記ステアリングハウジングの内部に摺動自在に収容され、該ステアリングハウジングの内部を第1圧力室と第2圧力室とに隔成するピストンと、
    前記ステアリングハウジングに設けられ、前記入力軸と前記出力軸との相対回転に応じて外部のポンプより供給される作動液を前記第1圧力室と前記第2圧力室とに選択的に供給するロータリバルブと、
    前記出力軸の回転を前記ピストンの軸方向移動に変換するボールねじ機構と、
    前記ピストンの軸方向移動を多軸操舵車両の後側操舵輪に伝達する伝達機構と、
    前記入力軸の外周側に設けられ、該入力軸と一体回転するモータロータと、該モータロータの外周側に設けられたモータステータとから構成されるモータ要素と、該モータ要素を収容するモータハウジングと、から構成され、車両の運転状況に応じて前記入力軸の回転を制御する中空のブラシレスモータと、
    前記後側操舵輪を中立位置にて保持するように前記入力軸を付勢する中立付勢機構と、
    を備え、
    前記中立付勢機構は、
    外周にねじ溝を有し、前記入力軸の回転に伴って回転するねじ軸と、該ねじ軸の外周側に設けられ、内周に前記ねじ溝を有するナットと、該ナットと前記ねじ軸との間に介装された複数のボールと、から構成されたボールねじ機構と、
    前記入力軸の中立位置に対応した位置へと前記ねじ軸が回転するように前記ナットを前記ねじ軸の軸方向に沿って付勢する付勢部材と、
    を備えたことを特徴とする後輪操舵制御装置。
  5. 前記付勢部材は、前記ナットの軸方向において該ナットの両側に設けられた1対のコイルばねであって、
    前記1対のコイルばねは、前記ナットを中立位置に向かって付勢するように設けられていることを特徴とする請求項に記載の後輪操舵制御装置。
  6. 回転入力に伴い回転する入力軸と、該入力軸にトーションバーを介して接続される出力軸と、から構成される操舵軸と、
    前記操舵軸を回転自在に軸支するステアリングハウジングと、
    前記ステアリングハウジングの内部に摺動自在に収容され、該ステアリングハウジングの内部を第1圧力室と第2圧力室とに隔成するピストンと、
    前記ステアリングハウジングに設けられ、前記入力軸と前記出力軸との相対回転に応じて外部のポンプより供給される作動液を前記第1圧力室と前記第2圧力室とに選択的に供給するロータリバルブと、
    前記出力軸の回転を前記ピストンの軸方向移動に変換するボールねじ機構と、
    前記ピストンの軸方向移動を多軸操舵車両の後側操舵輪に伝達する伝達機構と、
    前記入力軸の外周側に設けられ、該入力軸と一体回転するモータロータと、該モータロータの外周側に設けられたモータステータとから構成されるモータ要素と、該モータ要素を収容するモータハウジングと、から構成され、車両の運転状況に応じて前記入力軸の回転を制御する中空のブラシレスモータと、
    前記後側操舵輪を中立位置にて保持するように前記ピストンを付勢する中立付勢機構と、
    を備え、
    前記中立付勢機構は、
    前記ピストンの移動方向である第1軸線方向において前記ピストンの一端側に設けられたコイルばねと、
    前記コイルばねの前記第1軸線方向へ移動可能に、該コイルばねの第1軸線方向の一方側に設けられた第1ばね受けと、
    前記コイルばねの前記第1軸線方向へ移動可能に、該コイルばねの第1軸線方向の他方側に設けられた第2ばね受けと、
    前記ステアリングハウジングに設けられ、前記第1ばね受けの第1所定位置からの前記第1軸線方向の一方側への移動を規制する第1規制部と、
    前記ステアリングハウジングに設けられ、前記第2ばね受けの第2所定位置からの前記第1軸線方向の他方側への移動を規制する第2規制部と、
    前記ピストンに設けられ、該ピストンが前記第1軸線方向の一方側へと移動するとき、前記第1ばね受けが前記第1所定位置にて移動が規制された状態で前記第2ばね受けを前記第1軸線方向の一方側へと付勢して前記コイルばねを圧縮変形させることで、該コイルばねの復元力により前記ピストンを中立位置側に付勢する第1付勢部と、
    前記ピストンに設けられ、該ピストンが前記第1軸線方向の他方側へと移動するとき、前記第2ばね受けが前記第2所定位置にて移動が規制された状態で前記第1ばね受けを前記第1軸線方向の他方側へと付勢して前記コイルばねを圧縮変形させることで、該コイルばねの復元力により前記ピストンを中立位置側に付勢する第2付勢部と、
    を備えたことを特徴とする後輪操舵制御装置。
  7. 前記中立付勢機構は、前記第1圧力室と前記第2圧力室のうち前記ピストンの前記第1軸線方向の一方側に設けられた第1圧力室の内部に設けられることを特徴とする請求項に記載の後輪操舵制御装置。
  8. 回転入力に伴い回転する入力軸と、該入力軸にトーションバーを介して接続される出力軸と、から構成される操舵軸と、
    前記操舵軸を回転自在に軸支するステアリングハウジングと、
    前記ステアリングハウジングの内部に摺動自在に収容され、該ステアリングハウジングの内部を第1圧力室と第2圧力室とに隔成するピストンと、
    前記ステアリングハウジングに設けられ、前記入力軸と前記出力軸との相対回転に応じて外部のポンプより供給される作動液を前記第1圧力室と前記第2圧力室とに選択的に供給するロータリバルブと、
    前記出力軸の回転を前記ピストンの軸方向移動に変換するボールねじ機構と、
    前記ピストンの軸方向移動を多軸操舵車両の後側操舵輪に伝達する伝達機構と、
    前記入力軸の外周側に設けられ、該入力軸と一体回転するモータロータと、該モータロータの外周側に設けられたモータステータとから構成されるモータ要素と、該モータ要素を収容するモータハウジングと、から構成され、車両の運転状況に応じて前記入力軸の回転を制御する中空のブラシレスモータと、
    前記後側操舵輪を中立位置にて保持するように前記伝達機構を付勢する中立付勢機構と、
    を備え、
    前記ピストンは、前記第1軸線方向に沿って複数のラック歯を有し、
    前記伝達機構は、前記ラック歯と噛合して前記ピストンの第1軸線方向への移動に伴って回動するセクタギヤと、該セクタギヤに連係して揺動するピットマンアームとを有し、
    前記中立付勢機構は、前記ピットマンアームを中立位置側に付勢することを特徴とする後輪操舵制御装置。
  9. 前記中立付勢機構は、
    筒状に形成されたシリンダチューブと、
    前記シリンダチューブの内部に収容配置され、前記ピットマンアームに連結されたロッドと、
    前記シリンダチューブの内部に摺動自在に収容配置された1対のピストンであって、前記ロッドの移動方向である第2軸線方向に相対移動可能に設けられ、前記シリンダチューブの内部を3つの空間に液密に隔成する第1ピストン及び第2ピストンと、
    前記シリンダチューブ内にそれぞれ隔成され、前記第1ピストンにより隔成される前記第2軸線方向の一方側の第1室と、該第1室に隣設され、前記第1ピストンと前記第2ピストンの間に隔成される第2室と、該第2室に隣設され、前記第2ピストンにより隔成される前記第2軸線方向の他方側の第3室と、
    前記シリンダチューブに設けられ、外部のポンプにより圧送される作動液を前記第1室に導入することで前記第1ピストンの付勢に供する第1作動液導入孔と、
    前記シリンダチューブに設けられ、前記外部のポンプにより圧送される作動液を前記第3室に導入することで前記第2ピストンの付勢に供する第2作動液導入孔と、
    前記ロッドに設けられて、前記第1ピストンが前記第2軸線方向の一方側に移動した際は該第1ピストンに付勢される一方、前記第2ピストンが前記第2軸線方向の他方側に移動した際は該第2ピストンに付勢されることによって、前記ロッドを介して前記ピットマンアームを中立位置側に付勢する被付勢部材と、
    前記シリンダチューブの内周側に設けられ、前記第1ピストンが前記被付勢部材を前記第2軸線方向の他方側に付勢する際は前記ピットマンアームが中立位置まで戻されると前記第1ピストンと当接することによって該第1ピストンの前記第2軸線方向の他方側への移動を規制する第1係止部と、
    前記シリンダチューブの内周側に設けられ、前記第2ピストンが前記被付勢部材を前記第2軸線方向の一方側に付勢する際は前記ピットマンアームが中立位置まで戻されると前記第2ピストンと当接することによって該第2ピストンの前記第2軸線方向の一方側への移動を規制する第2係止部と、
    を備えたことを特徴とする請求項に記載の後輪操舵制御装置。
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