JP6328451B2 - 蛍光x線分析装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有害物質の検出等が可能で製品のスクリーニング等あるいはメッキ等の膜厚測定に使用される蛍光X線分析装置及びその制御方法に関する。
蛍光X線分析は、X線管球から出射されたX線を試料に照射し、試料から放出される蛍光X線をX線検出器で検出し、それらの強度の関係から試料の組成に関する定性分析若しくは濃度や膜厚などの定量分析を行うものである。この蛍光X線分析は、試料を非破壊で迅速に分析可能なため、工程・品質管理などで広く用いられている。近年では、高精度化・高感度化が図られて微量測定が可能になり、特に材料や複合電子部品などに含まれる有害物質の検出を行う分析手法として普及が期待されている。
通常、試料に照射する一次X線を細いビーム状に絞り、数十〜数百マイクロメートルの範囲を分析する蛍光X線分析装置においては、X線源であるX線管球にX線照射領域を限定するための機構(以下、X線照射領域限定機構又は集光素子という)を組み合わせている。例えば、X線管球からのX線を集光して試料に対する照射面積を小さくすることができるポリキャピラリを備えたものが知られている。このポリキャピラリは、内径10μm程の中空ガラス管(キャピラリ)の束で構成され、入射されたX線を内壁を全反射で伝播させ、各キャピラリの出射口を1点に指向させることでX線を集光する素子である。
このようなX線管球内部のX線発生位置とX線照射領域限定機構とは、精密に位置合わせされていることが必要である。しかしながら、装置の設置環境や、管球の筐体内部の発熱、扉の開閉による筐体内部の温度変動など、様々な要因でX線管球の周辺温度はある程度の幅で変動することが多い。この変動により、X線管球の主にアノードの部分の熱変形量が変化し、X線発生位置の変動をもたらしてしまう。
すなわち、X線管球が、その出力、環境温度及び装置筐体内部の温度などの要因に依存して、各部の温度が変化し、その温度変化に伴って、X線管球が熱的に変化し、X線発生部の機械的な位置が変動してしまう。このため、X線を特定の微小部に照射してそこからの蛍光X線を分析する装置においては、X線発生位置の機械的変動は、X線を特定の微小部に照射するための機構との位置ずれを引き起こし、結果としてX線照射位置やX線強度の変動をもたらしてしまう問題があった。
これらの変動に対し、従来、室内空調により気温の変動を抑える、あるいは頻繁に温度変動の効果を補正するための校正測定を行うなどの方法で対応していたが、十分ではなかった。
上記のような課題に対して、特許文献1では、X線発生位置の変動を検出し、X線管の位置を能動的に補正するX線管装置が提案されている。すなわち、このX線管装置では、X線管の温度変動に伴うX線管焦点の変位量を補正用X線検出器で検出し、変位量が少なくなる方向にモータでX線管を移動させることで、位置を補正している。また、X線管に赤外線検出器を取り付け、X線管の温度変化を検出し、この温度変化に対応してX線管の位置を補正している。
さらに、特許文献2では、寿命や信頼性の観点から管球ハウジングの排熱の効率を上げるX線発生装置が提案されている。すなわち、このX線発生装置では、絶縁油で満たされた内部にX線管球を収納した封入容器の外側に、放熱フィンと冷却ファンとを設け、これらによって熱を外部に放出させることで封入容器内の温度上昇を抑制している。
実開平2−91200号公報 特開2002−175899号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、特許文献1に記載の技術では、X線管球位置の検出やX線管球位置の補正のために補正用X線検出器、モータ、ガイドレール等が必要になり、システムが複雑で高額になるという不都合があった。また、特許文献2の技術では、放熱により封入容器の温度上昇を抑制しているが、X線発生位置の安定化という観点では不十分であった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、比較的簡易な構成と制御とによりX線源とX線照射領域を限定するための機構との位置ずれを抑制可能な蛍光X線分析装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る蛍光X線分析装置は、試料に対して一次X線を照射するX線管球と、前記X線管球から照射される前記一次X線の前記試料に対する照射面積を制限するX線照射領域限定機構と、前記一次X線を照射された前記試料から発生する蛍光X線を検出する検出器と、前記X線管球を収納しX線源を構成する筐体と、前記筐体に設置された温度センサと、前記筐体に設けられ前記筐体を冷却可能な冷却機構を少なくとも有した温度調整部と、前記温度センサで検出した温度情報に基づいて前記温度調整部を駆動し前記筐体の温度を一定に調整する制御部とを備えていることを特徴とする。
すなわち、この蛍光X線分析装置では、筐体に設けられ筐体を冷却可能な冷却機構を少なくとも有した温度調整部と、温度センサで検出した温度情報に基づいて温度調整部を駆動し筐体の温度を一定に調整する制御部とを備えているので、簡易な機構でX線源の筐体の温度が一定となるように温度制御することができ、X線照射位置やX線強度の変動を抑制することができる。すなわち、X線源周辺の温度が一定に保たれるので、外気温等が変わってもX線源の筐体内部の熱平衡状態が変わらず、X線源の熱変化による変位が起こらない。したがって、X線管球とX線照射領域限定機構との位置ずれを最小限に留めることが可能になる。
なお、温度センサ及び温度調整部を筐体に取り付ける形式とすれば、他種類のX線源に対しても容易に対応可能となる。
第2の発明に係る蛍光X線分析装置は、第1の発明において、前記温度調整部が、前記筐体を加熱可能な加熱機構も備えていることを特徴とする。
すなわち、この蛍光X線分析装置では、温度調整部が、筐体を加熱可能な加熱機構も備えているので、筐体が一定温度よりも低温状態のときは加熱機構で加熱することができ、対応可能な温度領域を広げることができる。
第3の発明に係る蛍光X線分析装置は、第2の発明において、前記制御部が、前記温度センサで検出した前記筐体の温度が一定温度になるまで前記分析の開始を制限する機能を有していることを特徴とする。
すなわち、この蛍光X線分析装置では、制御部が、温度センサで検出した筐体の温度が一定温度になるまで分析の開始を制限する機能を有しているので、装置起動直後において低温状態の筐体を加熱機構で加熱して短時間で一定温度にすることができ、起動から分析開始までの待機時間を短縮することができる。また、筐体の温度が一定温度になる前に分析を開始してしまうことがなく、安定した分析を行うことができる。
第4の発明に係る蛍光X線分析装置は、第3の発明において、前記制御部が、前記X線源全体が、検出した前記筐体の温度での熱平衡に達する速度を基準として、予め決定した所定の時間の経過により前記筐体の温度が一定温度になったことを判断する機能を更に有していることを特徴とする。
すなわち、この蛍光X線分析装置では、制御部が、X線源全体が、検出した筐体の温度での熱平衡に達する速度を基準として、予め決定した所定の時間の経過により筐体の温度が一定温度になったことを判断する機能を更に有しているので、前記所定の時間の経過に基づいて分析を開始することができる。
第5の発明に係る蛍光X線分析装置は、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記冷却機構が、前記筐体表面の一部又は全部の面に設けた放熱機構を備えていることを特徴とする。
すなわち、この蛍光X線分析装置では、冷却機構が、筐体表面の一部又は全部の面に設けた放熱機構を備えているので、放熱機構により筐体の熱を外部に放熱することで筐体を効果的に冷却することができる。
第6の発明に係る蛍光X線分析装置は、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記温度調整部が、前記筐体表面の一部又は全部の面に設けた液体ジャケットを備えていることを特徴とする。
すなわち、この蛍光X線分析装置では、温度調整部が、筐体表面の一部又は全部の面に設けた液体ジャケットを備えているので、液体ジャケットの流路に流通させる液体の温度を制御することで、液体を介して筐体の温度を容易に調整することができる。
第7の発明に係る蛍光X線分析装置の制御方法は、試料に対して一次X線を照射するX線管球と、前記X線管球から照射される前記一次X線の前記試料に対する照射面積を制限する放射線制限素子と、前記一次X線を照射された前記試料から発生する蛍光X線を検出する検出器と、前記X線管球を収納してX線源を構成する筐体と、前記筐体に設置された温度センサと、前記筐体に設けられ前記筐体を冷却又は加熱可能な温度調整部と、を備えた蛍光X線分析装置の制御方法において、前記温度センサで検出した温度情報に基づいて前記温度調整部を駆動して冷却又は加熱を行うことで前記筐体を所定の温度範囲に調整することを特徴とする。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る蛍光X線分析装置によれば、筐体に設けられ筐体を冷却可能な冷却機構を少なくとも有した温度調整部と、温度センサで検出した温度情報に基づいて温度調整部を駆動し筐体の温度を一定に調整する制御部とを備えているので、簡易な機構でX線源の筐体の温度が一定となるように温度制御することができ、X線照射位置やX線強度の変動を抑制することができる。
本発明に係る蛍光X線分析装置及びその制御方法の第1実施形態を示す全体構成図である。 本発明に係る蛍光X線分析装置及びその制御方法の第2実施形態を示す全体構成図である。
以下、本発明に係る蛍光X線分析装置及びその制御方法の第1実施形態を、図1を参照しながら説明する。
本実施形態の蛍光X線分析装置1は、図1に示すように、試料Sに対して一次X線X1を照射するX線管球2と、X線管球2から照射される一次X線X1の試料Sに対する照射面積を制限する集光素子(X線照射領域限定機構)3と、一次X線X1を照射された試料Sから発生する蛍光X線X2を検出する検出器4と、X線管球2を収納しX線源を構成する筐体5と、筐体5に設置された温度センサ6と、筐体5に設けられ筐体5を冷却可能な冷却機構7を少なくとも有した温度調整部8と、温度センサ6で検出した温度情報に基づいて温度調整部8を駆動し筐体5の温度を一定に調整する制御部Cとを備えている。
また、上記温度調整部8は、筐体5を加熱可能な加熱機構9も備えている。
上記X線管球2は、一次X線X1を照射可能なX線管球であって、管球内のフィラメント(陰極)2aから発生した熱電子eが、フィラメント(陰極)2aとターゲット(陽極)2bとの間に印加された電圧により加速されターゲットのW(タングステン)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)などに衝突して発生したX線を一次X線X1としてベリリウム箔などの窓2cから出射するものである。
このX線管球2は、高圧絶縁油Lに浸けられてハウジングである筐体5内に格納されている。すなわち、X線管球2と筐体5とでX線源が構成されている。
上記検出器4は、半導体検出素子(例えば、pin構造ダイオードであるSi(シリコン)素子)(図示略)を備え、X線光子1個が入射すると、このX線光子1個に対応する電荷を発生させ、後段に接続された前置増幅器によりX線光子のエネルギーと入射タイミングとの情報を含んだ電圧信号を出力するように設定されている。
上記試料Sは、図示しない試料台の上に載置されて分析に供される。
上記集光素子3は、X線源2に位置調整機構(図示略)を介して取り付けられているコリメータ、モノキャピラリ又はポリキャピラリである。この集光素子3は、基端がX線管球2からの一次X線X1が入射可能に配されていると共に、集光された一次X線X1を出射する先端が試料台に向けて配されている。上記位置調整機構は、集光素子3の基端部を保持すると共に出力強度が最大となるようにX線管球2と集光素子3との相対的な位置を調整する既知の3軸調整機構である。なお、集光素子3としては、モノキャピラリ又はポリキャピラリが好ましいが、集束結晶等を採用しても構わない。また、集光素子の代わりに一次X線の一部を遮蔽することでX線の照射領域を限定するコリメータを用いてもよい。
上記温度センサ6は、例えば熱電対やサーミスタ素子等が採用され、筐体5の外側上部に設置されている。
上記冷却機構7は、筐体5上部表面に熱伝導性シートや熱伝導性グリース等の熱伝導体11を介して放熱機構として設置された放熱フィン10と、該放熱フィン10上に設置されたファン12とを備えている。
また、上記加熱機構9は、放熱フィン10とファン12との間に設置されたヒータである。
上記制御部Cは、温度調整部8に接続されていると共に、X線管球2、検出器4及び試料台にも接続され、これらも制御するCPU等で構成されたコンピュータである。
この制御部Cは、ファン12の風速等の放熱効果を制御可能であり、また加熱機構9のヒータによる加熱も制御可能である。制御部Cは、筐体5が一定温度に保持されるように温度調整部8をコントロールするが、前記一定温度は、例えば33℃であって±1℃の温度範囲内、好ましくは0.5℃の温度範囲内を一定温度として規定している。
また、制御部Cは、温度センサ6で検出した筐体5の温度が一定温度(例えば33℃±0.5℃)になるまで分析の開始を制限する機能を有している。
なお、本実施形態の蛍光X線分析装置1は、検出器4に接続され検出器4からの信号を分析する分析器(図示略)を備えている。この分析器は、上記信号から電圧パルスの波高を得てエネルギースペクトルを生成する波高分析器(マルチチャンネルパルスハイトアナライザー)である。
次に、本実施形態の蛍光X線分析装置1による温度制御方法について説明する。
この蛍光X線分析装置1では、温度センサ6で検出した温度情報に基づいて温度調整部8を駆動して冷却又は加熱を行うことで筐体5を所定の温度範囲に調整する。
まず、装置を起動した際、温度センサ6が筐体5の温度を検出するが、まだ全体の温度が低く、予め設定している一定温度に達していないことから、制御部Cが加熱機構9のヒータによって筐体5を加熱する。この間、X線分析を開始しようとしても制御部Cによって制限されており、分析が開始されない。
筐体5が一定温度に達したことを温度センサ6が検出した後、制御部Cは、制限していたX線分析の開始を解除し、分析が可能になる。分析を行う際は、X線源のX線管球2のアノード2bから放射される一次X線X1が、集光素子3によって所望の照射径に絞られて試料Sに照射される。この際、試料Sから放出された蛍光X線X2を検出器4で受けることによって蛍光X線分析が行われる。
この分析の際、制御部Cは、常に一定温度に維持されるように温度調整部8の冷却機構7及び加熱機構9によって筐体5の温度を制御する。これにより、設置環境の温度や装置のハウジング内部の温度が変動しても、X線源の筐体5の外殻温度は一定に保たれる。筐体5の外殻温度が一定であれば、筐体5内部の高圧絶縁油LやX線源2の各部の熱平衡状態も一定に保たれる。その効果により、筐体5内部の熱変形は非常に小さいレベルに抑えられ、アノード2b上のX線発生部位は、筐体5に対して実用上、位置が不変となる。
このように本実施形態の蛍光X線分析装置1では、筐体5に設けられ筐体5を冷却可能な冷却機構7を有した温度調整部8と、温度センサ6で検出した温度情報に基づいて温度調整部8を駆動し筐体5の温度を一定に調整する制御部Cとを備えているので、簡易な機構でX線源の筐体5の温度が一定となるように温度制御することができ、X線照射位置やX線強度の変動を抑制することができる。すなわち、X線源周辺の温度が一定に保たれるので、外気温等が変わってもX線源の筐体5内部の熱平衡状態が変わらず、X線源の熱変化による変位が起こらない。したがって、X線源とX線照射領域限定機構である集光素子3との位置ずれを最小限に留めることが可能になる。
また、冷却機構7が、筐体5表面に設けた放熱フィン10を備えているので、放熱フィン10により筐体5の熱を外部に放熱することで筐体5を効果的に冷却することができる。
さらに、温度調整部8が、筐体5を加熱可能な加熱機構9も備えているので、筐体5が一定温度よりも低温状態のときは加熱機構9で加熱することができ、対応可能な温度領域を広げることができる。
また、制御部Cが、温度センサ6で検出した筐体5の温度が一定温度になるまで分析の開始を制限する機能を有しているので、装置起動直後において低温状態の筐体5を加熱機構9で加熱して短時間で一定温度にすることができ、起動から分析開始までの待機時間を短縮することができる。また、筐体5の温度が一定温度になる前に分析を開始してしまうことがなく、安定した分析を行うことができる。
ここで、温度センサ6で検出した筐体5の温度とX線源全体とが所定温度での熱平衡になったか否かは、例えば、X線源全体が、検出した筐体5の温度での熱平衡に達する速度を基準として、予め決定した所定の時間の経過により判断する機能を備えることで達成される。具体的には、制御したい所定の温度を基準温度として、筐体5が温度の変動幅を考慮した上下の温度から加熱・冷却によって前記基準温度に到達する時間と、筐体5及び絶縁油の熱容量並びに熱伝導度に基づいてあるいは実測してX線源が熱平衡に達する時間と、を予め調べておき、それらを加算した時間の経過をもって前記の熱平衡となったと判断する。
次に、本発明に係る蛍光X線分析装置及びその制御方法の第2実施形態について、図2を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、放熱機構である放熱フィン10を筐体5の上部表面に設けているのに対し、第2実施形態の蛍光X線分析装置21では、図2に示すように、温度調整部28が、筐体5表面に設けた液体ジャケット20を備えている点である。すなわち、第2実施形態では、筐体5の周囲に液体の流路20aを張り巡らせる液体ジャケット20を設け、この液体ジャケット20内の液体温度を所定の温度に制御することで、筐体5の温度を調整している。
上記液体ジャケット20では、流路20aとしてパイプを折り返して並列させたものを筐体5表面のほぼ全体に設けたが、温調済みの液体の流入部及び流出部を設けて液体が循環すればよく、空洞のジャケットとしてもよい。なお、液体としては、水や油などが利用可能である。また、制御部Cは、液体ジャケット20の流路20aに流体を循環させるポンプ等の液体循環機構(図示略)と、循環させる液体の温度調整を行う放熱器等の液体温度調整機構(図示略)とを備えている。
このように第2実施形態の蛍光X線分析装置21では、温度調整部28が、筐体5表面に設けた液体ジャケット20を備えているので、液体ジャケット20の流路20aに流通させる液体の温度を制御することで、液体を介して筐体5の温度を容易に調整することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、波高分析器でX線のエネルギーと強度とを測定するエネルギー分散方式の蛍光X線分析装置に適用したが、蛍光X線を分光結晶により分光し、X線の波長と強度を測定する波長分散方式の蛍光X線分析装置に適用しても構わない。
また、温度調整部の冷却機構又は加熱機構にペルチェデバイス等を採用しても構わない。
さらに、筐体内の高圧絶縁油の温度が筐体の温度と同等であるとして、高圧絶縁油の温度を測定するセンサを、筐体の温度を測定する温度センサとして採用しても構わない。
1,21…蛍光X線分析装置、2…X線管球、3…集光素子(X線照射領域限定機構)、4…検出器、5…筐体、6…温度センサ、7…冷却機構、8,28…温度調整部、9…加熱機構、10…放熱フィン(放熱機構)、20…液体ジャケット、C…制御部、S…試料、X1…一次X線、X2…蛍光X線

Claims (5)

  1. 試料に対して一次X線を照射するX線管球と、
    前記X線管球から照射される前記一次X線の前記試料に対する照射面積を制限するX線照射領域限定機構と、
    前記一次X線を照射された前記試料から発生する蛍光X線を検出する検出器と、
    前記X線管球を収納してX線源を構成する筐体と、
    前記筐体に設置された温度センサと、
    前記筐体に設けられ前記筐体を冷却可能な冷却機構を少なくとも有した温度調整部と、
    前記温度センサで検出した温度情報に基づいて前記温度調整部を駆動し前記筐体の温度を一定に調整する制御部とを備え
    前記温度調整部が、前記筐体を加熱可能な加熱機構も備え、
    前記制御部が、前記温度センサで検出した前記筐体の温度が一定温度になるまでX線分析の開始を制限し、前記一定温度に達したことを前記温度センサが検出した後、制限していたX線分析の開始を解除する機能を有していることを特徴とする蛍光X線分析装置。
  2. 請求項に記載の蛍光X線分析装置において、
    前記制御部が、前記X線源全体が、検出した前記筐体の温度での熱平衡に達する速度を基準として、予め決定した所定の時間の経過により前記筐体の温度が一定温度になったことを判断する機能を更に有していることを特徴とする蛍光X線分析装置。
  3. 請求項1又は2に記載の蛍光X線分析装置において、
    前記冷却機構が、前記筐体表面の一部又は全部の面に設けた放熱機構を備えていることを特徴とする蛍光X線分析装置。
  4. 請求項1又は2に記載の蛍光X線分析装置において、
    前記温度調整部が、前記筐体表面の一部又は全部の面に設けた液体ジャケットを備えていることを特徴とする蛍光X線分析装置。
  5. 試料に対して一次X線を照射するX線管球と、
    前記X線管球から照射される前記一次X線の前記試料に対する照射面積を制限する放射線制限素子と、
    前記一次X線を照射された前記試料から発生する蛍光X線を検出する検出器と、
    前記X線管球を収納してX線源を構成する筐体と、
    前記筐体に設置された温度センサと、
    前記筐体に設けられ前記筐体を冷却又は加熱可能な温度調整部と、を備えた蛍光X線分析装置の制御方法において、
    前記蛍光X線分析装置が、前記温度センサで検出した温度情報に基づいて前記温度調整部を駆動して冷却又は加熱を行うことで前記筐体を所定の温度範囲に調整する制御部を備え、
    前記制御部が、前記温度センサで検出した前記筐体の温度が一定温度になるまでX線分析の開始を制限し、前記一定温度に達したことを前記温度センサが検出した後、制限していたX線分析の開始を解除することを特徴とする蛍光X線分析装置の制御方法。
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