JP6328406B2 - 立体造形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、立体(3D)造形方法に関する。
シートを積層して立体造形物を形成する造形方法は各種の方法が提案されており、例えば特許文献1のように金属シートを用いた立体造形方法が知られている。特許文献1は、2枚の金属シートを重ねてレーザ溶接によって固定化した後、上の金属シートに対して少なくとも2回以上レーザを照射して切断して積層物を造形する技術を開示している。
特開2003−71530号公報(2003年3月11日公開)
しかしながら、特許文献1の技術は、レーザ溶接が不可能なシート材料には適用できないため、金属シートに限定された造形方法である。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、シート材料の選択自由度があり、且つ高精度で造形をおこなうことができる立体造形方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る第1の立体造形方法は、複数のシートを重ねて立体造形するための立体造形方法であって、重ねたシート同士を固定化する固定化工程と、固定化工程後に、重ねたシートのうちの上のシートにレーザ照射をおこなって該上のシートを切断する切断工程と、上記切断工程によって切断された上記上のシートの不要部の少なくとも一部を除去する除去工程とを含み、各上記シートは、上記切断工程において切断される本体層と、該本体層の表面の少なくとも一部の領域に形成された、他のシートに接着するための接着層とが積層しており、上記固定化工程では上記シート同士を上記接着層によって固定化し、上記固定化工程および上記切断工程を繰り返し、且つ、上記切断工程によって上記上のシートを切断するたびに上記除去工程をおこなって、複数のシートを積層してなる立体構造体を形成することを特徴としている。
上記の構成によれば、各シートには、他のシートに接着するための接着層が設けられていることから、従来技術のようにレーザ溶接を行う必要はなく、接着層を用いてシート同士を固定化することができる。これにより、シート材料を金属に限定せず、材料選択の自由度を実現した立体造形方法を提供することができる。
また、上記の構成によれば、切断工程によって1枚のシートを切断するたびに除去工程をおこなうため、複数のシートを重ね合せた後にレーザを照射して一度にシート積層体を切削する態様に比べて、精度の高い立体構造を形成することができる。
上記の課題を解決するために、本発明に係る第2の立体造形方法は、複数のシートを重ねて立体造形するための立体造形方法であって、1枚のシートにレーザ照射をおこなって該1枚のシートを切断する切断工程と、上記切断工程の後の上記1枚のシートを、別のシートの上に重ねてシート同士を固定化する固定化工程と、上記固定化工程の後の上記1枚のシートの不要部の少なくとも一部を除去する除去工程とを含み、各上記シートは、上記切断工程において切断される本体層と、該本体層の表面の少なくとも一部の領域に形成された、他のシートに接着するための接着層とが積層しており、上記固定化工程では上記シート同士を上記接着層によって固定化し、上記切断工程および上記固定化工程を繰り返し、且つ、上記固定化工程のたびに該固定化工程に続いて上記除去工程をおこなって、複数のシートを積層してなる立体構造体を形成することを特徴としている。
上記の構成によれば、各シートには、他のシートに接着するための接着層が設けられていることから、従来技術のようにレーザ溶接を行う必要はなく、接着層を用いてシート同士を固定化することができる。これにより、シート材料を金属に限定せず、材料選択の自由度を実現した立体造形方法を提供することができる。
また、上記の構成によれば、切断工程によって1枚のシートを切断して固定化工程によって該1枚のシートを下のシートに固定化するたびに除去工程をおこなうため、複数のシートを重ね合せた後にレーザ照射して一度にシート積層体を切削する態様に比べて、精度の高い立体構造を形成することができる。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、上記接着層は、上記切断工程において用いるレーザ光とは波長または強度が異なる接着用のレーザ光を照射することによって上記シート同士を接着する。
上記の構成によれば、レーザ照射という簡易な手法によってシート同士を接着することができる。
また、接着するために用いるレーザ光を、上記切断工程において用いるレーザ光とは波長または強度が異なるレーザ光とすることにより、接着の際に、シートが切削されることがない。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、上記接着層は、上記接着用のレーザ光を吸収する層である。
上記の構成によれば、上記接着用のレーザ光は上記接着層によって吸収されることから、該接着用のレーザ光が、該接着層よりも下層に在るシートや接着層に照射されることはなく、精度の高い立体造形を実現することができる。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、或る上記切断工程と、別の上記切断工程とでは、レーザをシートに対して異なる角度から照射する。
上記の構成によれば、様々な形状を造形することができる。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、或る上記切断工程において、シートに対する照射角度を変えて少なくとも2回のレーザを照射する。
上記の構成によれば、切断工程において異なる角度からレーザを照射することにより、シートの本体層の切断面にアールをつけるなど多様な形状の切削面を形成することができる。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、或る上記シートにおいて、上記除去工程によって上記不要部の一部だけを除去し、上記或るシートの上に別のシートを上記固定化工程によって固定化して以降に、上記或るシートの上記不要部の残りの部分を除去する残余部分除去工程を更に含む。
上記の構成によれば、例えば中空構造体で、且つ、その中空部の天井から、複数のシートが積層されてなる部分が垂設されている立体造形物を形成することができるなど、多様な構造の立体を造形することができる。
本発明は、シート材料の選択自由度があり、且つ高精度で造形をおこなうことができる立体造形方法を提供することができる。
本発明に係る一実施形態の立体造形方法に用いるシートと、シートを造形するためのレーザとを示した模式図である。 本発明に係る一実施形態の立体造形方法に用いるシートと、シートを造形するためのレーザとを示した模式図である。 本発明に係る一実施形態の立体造形方法を説明する図である。 本発明に係る一実施形態の立体造形方法を説明する図である。 本発明に係る一実施形態の立体造形方法を説明する図である。 本発明に係る一実施形態の立体造形方法を用いて造形された立体造形物の斜視図である。 図6に示すS−S´切断線における断面図である。 図6に示す立体造形物を形成する方法を説明する図である。 図6に示す立体造形物を形成する方法を説明する図である。 図6に示す立体造形物を形成するために用いるシートの下面図である。
〔実施形態1〕
本発明は、シートを積層して、上に重ねたシートを所望の形状に切断し、その上に新たなシートを重ねて該新たなシートを所望の形状に切断するという処理を繰り返すことによって、立体構造を形成する技術に関する。そこで、以下では、先ず、本発明の一形態として、積層するシートの構成を説明し、続いて立体造形方法に用いるレーザを説明した後に、立体造形方法について詳述する。
(1)シートの構成
図1および図2は、本発明に係る立体造形方法に用いることができるシートを示したものである。
本実施形態1における立体造形方法に用いる複数毎のシートは、各々、切断工程において切断される本体層2と、該本体層2の表面の少なくとも一部の領域に形成された、他のシートに接着するための接着層3とが積層している。ここで、図1は、本体層2が透明材料からなるシート1Aを示しており、図2は、本体層2が不透明材料からなるシート1Bを示している。
(1−1)本体層2が透明材料からなるシート1A
図1に示すシート1Aの透明材料からなる本体層2は、例えば、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、またはガラスから構成することができる。なお、透明材料からなる本体層2は、1種類の透明材料からなるものに限定されない。本体層2の厚さは数μm〜数cmとすることができる。
本体層2が透明材料からなる図1のシート1Aの場合、シート同士を固定化するためには、下のシート1Aと上のシート1Aとを、下のシート1Aに構成される本体層2の上に、上のシート1Aに構成される接着層3が接するようにシート1A同士を重ね合せ、上のシート1Aの上方から、上のシート1Aに構成される接着層3にレーザを照射しておこなうことで、レーザが照射された領域において下のシート1Aと上のシート1Aとが固定化される。
透明材料からなる本体層2に積層されている接着層3には、赤外線を吸収することによって本体層2同士を接着してシート同士を固定化することができる赤外吸収層を用いることができる。赤外吸収層である接着層3を備えるシート1Aを別のシートに重ね合せた状態で赤外線レーザを該接着層3に照射することによって、該接着層は加熱溶融し、該別のシートとの接着(固定化)を実現する。
接着層3は、本体層2の片面に塗布して形成される塗布膜であってもよいし、あるいは蒸着膜であってもよいし、ラミネート膜であってもよい。接着層3の厚さは数μm〜10μmオーダーとすることができる。なお、図1では、本体層2の片面全体に接着層3が形成されているが、後述するように片面の一部に形成されていてもよい。
なお、シート1Aに具備される接着層3は、赤外吸収層に限定されるものではなく、レーザ照射により加熱溶融する材料からなる層であってもよい。また、接着層3は、赤外吸収層であっても、他のレーザ照射により加熱溶融する材料からなる層であっても、照射された固定化用レーザの約90%を吸収する材料からなるものであることが好ましい。これにより、固定化用レーザが下層のシートや接着層や本体層に影響を及ぼすことを回避することができる。
(1−2)本体層2が不透明材料からなるシート1B
図2に示す不透明材料からなる本体層2は、例えば、金属、石、木材、あるいは不透明なプラスチックを用いて構成することができる。なお、不透明材料からなる本体層2は、1種類の不透明材料からなるものに限定されない。不透明材料からなる本体層2の厚さは、図1の透明材料からなる本体層2と同様、数μm〜数cmとすることができる。
図1に示す透明材料からなる本体層2とは異なり、図2に示す本体層2は、不透明材料からなるが故に、接着層3を加熱溶融するために固定化用のレーザを接着層3に直接照射することはできない。
そこで、図2に示す本体層2が不透明材料からなるシート1Bの場合の接着層3には、熱可塑性ホットメルト接着剤を用いることができる。この接着層3を加熱溶融するためには、図2の場合であってもレーザ(固定化用レーザ)を照射するが、その固定化用レーザは、不透明材料からなる本体層2表面で吸収され熱伝導して接着層3を加熱溶融する。これにより、図1と同様に、レーザが照射された領域(熱が伝わった領域)において下のシート1Aと上のシート1Aとが固定化される。接着層3には、熱可塑性ホットメルト接着剤以外にも、樹脂を用いても良く、あるいは、ハンダ、錫、および亜鉛などの加熱溶融する金属を用いてもよい。
(2)立体造形方法に用いるレーザの種類(立体造形方法に用いる装置の構成)
ここで、図1および図2には、本実施形態1の立体造形方法を実現するための立体造形装置に具備される、固定化レーザ照射部40と、切断用レーザ照射部50とを併せて示している。
固定化レーザ照射部40は、接着層3を加熱溶融するための固定化用レーザ41(接着用のレーザー光)を照射する。
透明材料からなる本体層2を具備した図1に示すシート1Aに対しては、接着層3に照射するレーザである固定化用レーザ41として赤外線レーザを用いる。図1に示すように、固定化用レーザ41である赤外線レーザは、本体層2を通過して接着層3に直接照射され、接着層3はその照射領域において加熱溶融する。赤外線レーザを照射する固定化レーザ照射部40は、半導体レーザを備え、切断用レーザ照射部50から照射される切断用レーザ51よりも弱い近赤外線レーザを固定化用レーザ41として照射する。
一方、不透明材料からなる本体層2を具備した図2に示すシート1Bに対しては、固定化レーザ照射部40は、半導体レーザを備え、切断用レーザ照射部50から照射される切断用レーザ51よりも強度が弱い近赤外線レーザを固定化用レーザ41として照射し、上述のように本体層2を熱伝導した熱によって、接着層3を加熱溶融する。
切断用レーザ照射部50は、本体層2をレーザ照射によって切断するための切断用レーザ51を照射する。切断用レーザ照射部50は、図1および図2のいずれのシート1A、1Bを用いる場合であっても、固定化レーザ照射部40よりも強度が強い近赤外線レーザ、あるいは近赤外線レーザから遠赤外線レーザまでの間の波長を有するレーザを切断用レーザ51として照射する。
固定化レーザ照射部40および切断用レーザ照射部50はいずれも、照射位置を変えるべく、図示しない移動手段を備えている。なお、固定化レーザ照射部40および切断用レーザ照射部50はいずれも、一つに限定されるものではなく、複数設置してもよい。
あるいは、後述するように、切断用レーザ照射部50は本体層2に対するレーザ入射角度を変化させることができる機構(不図示)を有していてもよい。
(3)立体造形方法
本実施形態1の立体造形方法は、重ねたシート同士を接着層3によって固定化する固定化工程と、固定化工程の後に、重ねたシートの上のシートにレーザ照射をおこなって該上のシートを切断する切断工程と、切断工程によって切断された上のシートの不要部を除去する除去工程とを含み、固定化工程および切断工程を繰り返し、且つ、切断工程によって上のシートを切断するたびに除去工程をおこなって、複数のシートを積層してなる立体構造体を形成する。以下、これを図3を用いて説明する。なお、以下では、図1に示したシート1Aを用いておこなう立体造形方法を説明するが、図2に示したシート1Bにも適用可能である。
図3は、本実施形態1の立体造形方法を説明する図であり、図3中の(a)、(b)、(c)はこの順で処理経過に沿っている。
本実施形態1では、図3中の(c)に示すピラミッド型の立体造形物10Aを完成体とする立体造形方法を説明する。
図3中の(a)は、立体造形方法の途中経過を示しており、図3中の(c)に示すピラミッド型の完成体の底部が形成されている様子を示している。本実施形態1では、ピラミッド型の完成体の底部から頂上部に向かって複数のシート1Aを積層して立体を造形する。
図3中の(a)に示す状態は、第1層目のシート(第1層目のシートは図1に示したシート1Aであってもよいが、他のベースシートであってもよい)の上に、第2層目のシート1Aが積層された状態である。第2層目のシート1Aに構成される接着層3は第1層目のシートの上面に接触している。この状態で、図3中の(a)に示すように、第2層目のシート1Aの上方から該接着層3に向けて固定化用レーザ41を照射して、第1層目のシートと第2層目のシート1Aとを該接着層3によって固定化する(固定化工程)。
固定化工程の固定化用レーザ41の照射領域は、切断工程による切断後の第2層目のシート1Aの大きさ(切断後の第2層目のシート1Aと第1層目のシートとの重畳領域と同じ)か、あるいは、それよりも小さい領域とする。例えば造形途中の立体造形物に生じた熱(切断用レーザのレーザ照射による発熱であったり、他の発熱)によって固定化用レーザ41の照射領域において固定化された接着層3の端部が、切断後の第2層目のシート1Aの切断端部からはみ出ることを回避するためには、固定化用レーザ41を照射することによって接着層3に形成される接着領域3a(固定化領域)は、切断工程による切断後の第2層目のシート1Aの大きさよりも小さい領域とすることが好ましい。
なお、固定化用レーザ41の照射中に、第1層目のシートに対して第2層目のシート1Aを押圧してもよい。押圧することにより、第1層目のシートと第2層目のシート1Aとを確実に固定化することができる。この押圧は、第3層目以降のシート1Aに対しても適用できる。
接着層3は、固定化工程の前後で厚さが変動してもよい。例えば上述のように押圧を加える場合に固定化工程後の接着層3(つまり接着領域3a)の厚さが固定化工程の前の厚さよりも薄くなっていてもよい。
また、第1層目のシートは、図示しない載置台に載置された状態で、第2層目のシートが重ねられる。そして、第1層目のシートを載置台の所定の位置に載置するために、載置台には位置決め機構が設けられていることが好ましい。位置決め機構としては位置決めピンなどを用いることができる。なお、シートとシートとの重ね合せに関しても、下のシートの所定の場所に上のシートが重なるために位置決め工程を含んでもよい。位置決め工程は、シートの不要部に設けられた位置決めマークを目印にしておこなうことができるほか、先述した載置台に、全てのシートを対象にした位置決めピンが設けられており、そのピンにシートの端部を接触させることによって、所定の位置にシートを位置決めすることもできる。
固定化用レーザ41の照射後に、第2層目のシート1Aの上方から切断用レーザ51を本体層2の所定の箇所に照射する。第2層目のシート1Aの本体層2は、切断用レーザ51を吸収することによって、溶融や蒸発が生じて、照射箇所において切断される(切断工程)。
また本実施形態1では、切断用レーザ51は、垂直方向に照射されるのではなく、第2層目のシート1Aの本体層2表面に対する入射角度が水平方向に対して角度θ傾斜した方向に沿って照射される。これにより、ピラミッドの斜面の一部を第2層目のシート1Aの切断面に形成することができる。
また切断用レーザ51による切断時には、アシストエアを用いる。これにより、切断後の不要部2bを吹き飛ばして除去することができる(除去工程)。この場合、切断用レーザ51とアシストエアとが一体的に構成された部材を用いることができるし、それぞれ別体の部材としてこれらを近接させて用いてもよい。
なお、該不要部2bの除去方法はこれに限定されるものではなく、例えば、吸着手段を用いて不要部を吸着して除去するような構成であってもよい。また、本実施形態1のように切断工程および除去工程が同時である必要もない。
なお、図3中の(a)では、切断用レーザ51によって第2層目のシート1Aの本体層2を切断し、該本体層2の不要部2bを除去した後、引き続いて切断用レーザ51を同じ照射角度のまま第1層目のシートに照射して第1層目のシートも切断している。このとき、第1層目のシートも、切断不要部が除去される。なお、第1層目のシートは予め切断されていてもよい。
図3中の(b)は、上述の各工程によって第1層目のシートおよび第2層目のシート1Aが所望の形状に切断されて不要部2bが除去された状態の構造体に、第3層目のシート1Aが積層された状態を示している。第3層目のシート1Aに構成される接着層3が第2層目のシート1Aの上面(より具体的には本体層2の上面)に接触している。この状態から、先述した第2層目のシート1Aに対しておこなった固定化工程と、切断工程と、除去工程がこの順で、第3層目のシート1Aに対しておこなわれる。第3層目のシート1Aを切断工程によって切断する際には、切断用レーザ51を、第2層目のシート1Aを切断した際の照射角度を維持しつつ、第2層目のシート1Aを切断した際よりもシート1Aの中央側に近づけて照射する。これにより、第3層目のシート1Aは第2層目のシート1Aよりも水平方向の断面が小さくなり、積層方向に水平方向の断面が小さくなるピラミッドの一部を形成することができる。
このように新たなシート1Aを積層する度に、この新たに積層したシート1Aに対して固定化工程と、切断工程と、除去工程とをおこなう。この繰り返しにより、立体を造形して、図3中の(c)に示す完成体としての立体造形物10Aを形成する。
なお、本実施形態1においては、立体造形物10Aの高さが、積層したシート枚数の合計である。なお、積層枚数はシートの厚さ、形成したい立体造形物の高さなどに応じて選択すればよい。
(4)変形例
本実施形態1では、上に重ねたシート1Aに対して、先ず固定化工程をおこない、次に切断工程をおこなっている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、固定化工程および切断工程とを同時におこなってもよい。
あるいは、シートの上に重ねる前のシート1A(例えば第2層目のシート1A)に対して切断工程をおこなった後に、そのシート1A(第2層目のシート1A)を、別のシート(第1層目のシート1A)に重ねて固定化工程をおこない、固定化工程を行った後に、切断工程によって生じた不要部2bを除去してもよい。
また、本実施形態1では、或る切断工程において或る切断箇所のシート1A表面に対して、決まった(所定の一方向の)照射角度を有した切断用レーザ51を照射する態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、或る切断箇所のシート1A表面に対して、照射角度を変えて少なくとも2回のレーザを照射する態様であってもよい。異なる角度からレーザを照射することにより、シートの本体層2の切断面にアールをつけるなど多様な形状の切削面を形成することができる。
また、本実施形態1では、いずれの切断工程であっても或る決まった(所定の一方向の)照射角度を有した切断用レーザ51を照射する態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、切断用レーザ51の照射角度は適宜変更することができ、これにより、様々な傾斜角度の切断面を有した立体を造形することが可能である。
〔実施形態2〕
以下に、本発明に係る立体造形方法の他の形態について、図4を用いて説明する。なお、上記実施形態1と同一の部材については、共通の番号を付し、その説明を省略する。
上述の実施形態1において説明した立体造形方法と、本実施形態2の立体造形方法とは、完成体の構造(形状)が異なっている点で相違している。
図4は、本実施形態2の立体造形方法を説明する図であり、図4中の(a)、(b)、(c)はこの順で処理経過に沿っている。本実施形態2では、図4中の(c)に示す逆ピラミッド型の立体造形物10Bを完成体とする立体造形方法を説明する。なお、以下は、図1に示したシート1Aを用いておこなう立体造形方法を説明するが、図2に示したシート1Bにも適用可能である。
図4中の(a)は、立体造形方法の途中経過を示しており、図4中の(c)に示す逆ピラミッド型の完成体の底部が形成されている様子を示している。本実施形態2では、逆ピラミッド型の完成体の、水平方向の断面が比較的小さいである底部から、水平方向の断面が比較的大きい頂上部に向かって複数のシート1Aを積層して立体を造形する。
図4中の(a)に示す状態は、第1層目のシート(第1層目のシートは図1に示したシート1Aであってもよいが、他のベースシートであってもよい)の上に、第2層目のシート1Aが積層された状態である。第2層目のシート1Aに構成される接着層3は第1層目のシートの上面に接触している。この状態で、図4中の(a)に示すように、第2層目のシート1Aの上方から該接着層3に向けて固定化用レーザ41を照射して、第1層目のシートと第2層目のシート1Aとを該接着層3によって固定化する(固定化工程)。
固定化工程の固定化用レーザ41の照射領域は、切断工程による切断後の第2層目のシート1Aの大きさ(切断後の第2層目のシート1Aと第1層目のシートとの重畳領域と同じ)か、あるいは、それよりも小さい領域とする。例えば形成途中の立体造形物に生じた熱(切断用レーザのレーザ照射による発熱であったり、他の発熱)によって固定化用レーザ41の照射領域において固定化された接着層3の端部が、切断後の第2層目のシート1Aの切断端部からはみ出ることを回避するためには、固定化用レーザ41を照射することによって接着層3に形成される接着領域3a(固定化領域)は、切断工程による切断後の第2層目のシート1Aの大きさよりも小さい領域とすることが好ましい。
固定化用レーザ41の照射後に、第2層目のシート1Aの上方から切断用レーザ51を本体層2の所定の箇所に照射する。第2層目のシート1Aの本体層2は、切断用レーザ51を吸収することによって、溶融や蒸発が生じて、照射箇所において切断される(切断工程)。
このとき、切断用レーザ51は、垂直方向に照射されるのではなく、第2層目のシート1Aの本体層2表面に対する入射角度が水平方向に対して角度θ傾斜した方向に沿って照射される。
また切断用レーザ51による切断時には、アシストエアを用いることによって、切断後の不要部2bを吹き飛ばして除去することが好ましい(除去工程)。なお、該不要部2bの除去方法は、これに限定されるものではなく、また、切断工程と除去工程とは同時でなくてもよい。
なお、図4中の(a)では、切断用レーザ51によって第2層目のシート1Aの本体層2を切断し、該本体層2の不要部2bを除去した後、引き続いて切断用レーザ51を同じ照射角度のまま第1層目のシートに照射して第1層目のシートも切断している。このとき、第1層目のシートも、切断不要部が除去される。なお、第1層目のシートは予め切断されていてもよい。
図4中の(b)は、上述の各工程によって第1層目のシートおよび第2層目のシート1Aが所望の形状に切断されて不要部2bが除去された状態の構造体に、第3層目のシート1Aが積層された状態を示している。第3層目のシート1Aに構成される接着層3が第2層目のシート1Aの上面(より具体的には本体層2の上面)に接触している。この状態から、先述した第2層目のシート1Aに対しておこなった固定化工程と、切断工程と、除去工程と同じ工程がおこなわれる。
このように新たにシート1Aを積層する度に、この新たにシート1Aに対して固定化工程と、切断工程と、除去工程とをおこなう。この繰り返しにより、立体を造形して、図4中の(c)に示す完成体としての立体造形物10Bを形成する。
なお、上述の実施形態1において説明した変形例は、本実施形態2においても適用可能である。
〔実施形態3〕
以下に、本発明に係る立体造形方法の他の形態について、図5を用いて説明する。なお、上記実施形態1と同一の部材については、共通の番号を付し、その説明を省略する。
上述の実施形態1において説明した立体造形方法と、本実施形態3の立体造形方法とは、完成体の構造(形状)が異なっている点で相違している。
図5は、本実施形態3の立体造形方法を説明する図であり、図5中の(a)、(b)、(c)はこの順で処理経過に沿っている。本実施形態3では、図5中の(c)に示すアーチ型の立体造形物10Cを完成体とする立体造形方法を説明する。なお、以下は、図1に示したシート1Aを用いておこなう立体造形方法を説明するが、図2に示したシート1Bにも適用可能である。
図5中の(a)は、立体造形方法の途中経過を示しており、図5中の(c)に示すアーチ型の完成体の底部が形成されている様子を示している。本実施形態3では、アーチ型の完成体の、複数の脚部から、頂上においてこれら脚部が繋がったアーチ部に向かって複数のシート1Aを積層して立体を造形する。
図5中の(a)に示す状態は、第1層目のシート(第1層目のシートは図1に示したシート1Aであってもよいが、他のベースシートであってもよい)の上に、第2層目のシート1Aが積層された状態である。第2層目のシート1Aに構成される接着層3は第1層目のシートの上面に接触している。この状態で、図5中の(a)に示すように、第2層目のシート1Aの上方から該接着層3に向けて固定化用レーザ41を照射して、第1層目のシートと第2層目のシート1Aとを該接着層3によって固定化する(固定化工程)。
固定化工程の固定化用レーザ41の照射領域は、切断工程による切断後の第2層目のシート1Aの大きさ(切断後の第2層目のシート1Aと第1層目のシートとの重畳領域と同じ)か、あるいは、それよりも小さい領域とする。例えば形成途中の立体造形物に生じた熱(切断用レーザのレーザ照射による発熱であったり、他の発熱)によって固定化用レーザ41の照射領域において固定化された接着層3の端部が、切断後の第2層目のシート1Aの切断端部からはみ出ることを回避するためには、固定化用レーザ41を照射することによって接着層3に形成される接着領域3a(固定化領域)は、切断工程による切断後の第2層目のシート1Aの大きさよりも小さい領域とすることが好ましい。
固定化用レーザ41の照射後に、第2層目のシート1Aの上方から切断用レーザ51を本体層2の所定の箇所に照射する。第2層目のシート1Aの本体層2は、切断用レーザ51を吸収することによって、溶融や蒸発が生じて、照射箇所において切断される(切断工程)。
このとき、切断用レーザ51は、垂直方向に照射されるのではなく、第2層目のシート1Aの本体層2表面に対する入射角度が水平方向に対して角度θ傾斜した方向に沿って照射される。これにより、図5中の(c)に示す傾倒したアーチ型の立体造形物10Cを造形することができる。
また切断用レーザ51による切断時には、アシストエアを用いることによって、切断後の不要部2bを吹き飛ばして除去することが好ましい(除去工程)。なお、該不要部2bの除去方法は、これに限定されるものではなく、また、切断工程と除去工程とは同時でなくてもよい。
なお、図5中の(a)では、切断用レーザ51によって第2層目のシート1Aの本体層2を切断し、該本体層2の不要部2bを除去した後、引き続いて切断用レーザ51を同じ照射角度のまま第1層目のシートに照射して第1層目のシートも切断している。このとき、第1層目のシートも、切断不要部が除去される。なお、第1層目のシートは予め切断されていてもよい。
図5中の(b)は、上述の各工程によって第1層目のシートおよび第2層目のシート1Aが所望の形状に切断されて不要部2bが除去された状態の構造体に、第3層目のシート1Aが積層された状態を示している。第3層目のシート1Aに構成される接着層3が第2層目のシート1Aの上面(より具体的には本体層2の上面)に接触している。この状態から、先述した第2層目のシート1Aに対しておこなった固定化工程と、切断工程と、除去工程と同じ工程がおこなわれる。
このように新たにシート1Aを積層する度に、この新たにシート1Aに対して固定化工程と、切断工程と、除去工程とをおこなう。この繰り返しにより、立体を造形して、図5中の(c)に示す完成体としての立体造形物10Cを形成する。
なお、本実施形態3の場合、図5中の(c)に示すアーチ部の下端面11は、アーチ部における最も脚部側に位置するシート1Aの接着層3側の表面によって構成される。
なお、上述の実施形態1において説明した変形例は、本実施形態3においても適用可能である。
〔実施形態4〕
以下に、本発明に係る立体造形方法の他の形態について、図6から図10を用いて説明する。なお、上記実施形態1と同一の部材については、共通の番号を付し、その説明を省略する。
上述の実施形態1において説明した立体造形方法と、本実施形態4の立体造形方法とは、完成体の構造(形状)が異なっている点で相違している。
図6は、本実施形態4の立体造形方法によって形成される立体造形物10Dの斜視図である。図7は、図6中の切断線S−S´における断面図である。
本実施形態4の立体造形方法によって形成される立体造形物10Dは、図6および図7に示すように、外面が円柱形状の中空構造体であり、その中空部の天井から、複数のシートが積層されてなる円錐部分12が垂設されている構造を有している。
このような一見複雑な立体構造であっても、本実施形態4の立体造形方法によれば形成することができる。具体的には、図6および図7に示す立体造形物10Dは、図7に示す領域Aと領域Bとで異なる形成方法を用いて形成することができる。ただし、領域Aおよび領域Bの双方とも、固定化工程と切断工程と除去工程とをシート毎におこなうことに変わりはない。
図8および図9に、本実施形態4の具体的な立体造形方法を示す。図8は、図7に示す領域Aの形成過程を示す図である。また、図9は、図7に示す領域Bの形成過程を示す図である。なお、図8に示す領域Aの形成過程では、上方に向いて開口したカップ型の立体造形物を形成すればよく、上述の実施形態1〜3の形成過程の一部を組み合わせることによって実現することができる。
図9に示す領域Bの形成過程では、領域Bにおける領域A側とは反対側から形成すれば上述の実施形態1〜3の形成過程の一部を組み合わせることによって実現することができる。なお、シート毎におこなう除去工程は、一度きりの処理に制限されるものではなく、一部を先ず除去し、続いて残りを除去するという処理をおこなってもよい。これは、実施形態1〜3においても同様である。
ここで、本実施形態4では、図9に示す領域Bの形成過程に関して、領域Bにおける領域A側からシート1Aを積層して形成する場合の形成方法について説明する。
本実施形態4の領域Bの形成過程では、円錐部分12が形成される層に積層されるシート1Aにおいて、シート同士の固定化工程と、所定の箇所への切断工程をおこなった後に、除去工程によって不要部2bのうちの一部2bbだけを除去するという処理をおこなう。これを図10に基づいて説明する。
図10は、図9に示す円錐部分12が形成される層に積層される或る1枚のシート1Aを、図9中の白色矢印の方向から見た下面図である。ここで、図9に示す円錐部分12が形成される層に積層されるシート1Aは、不要となる領域が、円錐部分12の外周一周に渡って形成されるが、この領域を除去してしまうと、円錐部分12となる部分も除かれてしまう。
そこで、図10に示すシート1Aでは、切断工程によって形成された切断箇所55が、円錐部分12と、立体造形物10Dの外面が円柱形状である部分を構成する概して筒状である部分に相当する外縁部分13とを連結するように形成されている。これにより、円錐部分12となる部分が除かれることは無い。すなわち、図10では、本来ならば、円錐部分12の外周一周に不要部が形成されるところ、不要部の一部2bbだけを除去して残りを支持部2bbbとして残す切断工程をおこなう。
この支持部2bbbが、シート1Aの上に更に1枚あるいは複数毎の別のシートを固定化していった或る時点まで、円錐部分12となる部分を支持し、且つ、積層される他のシート1Aの円錐部分12となる部分を支持する。
本実施形態4では、円錐部分12となる部分を有する複数のシート1Aが、この支持部2bbbを有するように切断工程と、不要部の一部2bbだけを除去する一部除去工程とをおこなう。
そして、この支持部2bbbを有する複数のシート1Aが積層され、円錐部分12となる部分が完成して領域Bの上端付近までシートが積層された段階で、この支持部2bbbを除去する(残余部分除去工程)。
これにより、図8および図9に示す立体造形物10Dを形成することができる。
なお、上述の実施形態1において説明した変形例は、本実施形態4においても適用可能である。
[付記事項]
本発明の一実施形態に係る第1の立体造形方法は、複数のシートを重ねて立体造形するための立体造形方法であって、重ねたシート1A同士を固定化する固定化工程と、固定化工程後に、重ねたシート1Aのうちの上のシート1Aに切断用レーザ51を照射して該上のシート1Aを切断する切断工程と、上記切断工程によって切断された上記上のシート1Aの不要部2bの少なくとも一部を除去する除去工程とを含み、各上記シート1Aは、上記切断工程において切断される本体層2と、該本体層2の表面の少なくとも一部の領域に形成された、他のシートに接着するための接着層3とが積層しており、上記固定化工程ではシート1A同士を上記接着層3によって固定化し、上記固定化工程および上記切断工程を繰り返し、且つ、上記切断工程によって上記上のシート1Aを切断するたびに上記除去工程をおこなって、複数のシート1Aを積層してなる立体構造体を形成する。
上記の構成によれば、各シート1Aには、他のシート1Aに接着するための接着層3が設けられていることから、従来技術のようにレーザ溶接を行う必要はなく、接着層を用いてシート1A同士を固定化することができる。これにより、シート材料(本体層)を金属に限定せず、材料選択の自由度を実現した立体造形方法を提供することができる。
また、上記の構成によれば、切断工程によって1枚のシート1Aを切断するたびに除去工程をおこなうため、複数のシート1Aを重ね合せた後にレーザを照射して一度にシート積層体を切削する態様に比べて、精度の高い立体構造を形成することができる。
本発明に係る第2の立体造形方法は、複数のシートを重ねて立体造形するための立体造形方法であって、1枚のシート1Aに切断用レーザ51を照射して該1枚のシート1Aを切断する切断工程と、上記切断工程の後の上記1枚のシート1Aを、別のシート1Aの上に重ねてシート1A同士を固定化する固定化工程と、上記固定化工程の後の上記1枚のシート1Aの不要部2bの少なくとも一部を除去する除去工程とを含み、各上記シート1Aは、上記切断工程において切断される本体層2と、該本体層2の表面の少なくとも一部の領域に形成された、他のシート1Aに接着するための接着層3とが積層しており、上記固定化工程では上記シート1A同士を上記接着層3によって固定化し、上記切断工程および上記固定化工程を繰り返し、且つ、上記固定化工程のたびに該固定化工程に続いて上記除去工程をおこなって、複数のシート1Aを積層してなる立体構造体を形成する。
上記の構成によれば、各シートには、他のシートに接着するための接着層が設けられていることから、従来技術のようにレーザ溶接を行う必要はなく、接着層を用いてシート同士を固定化することができる。これにより、シート材料を金属に限定せず、材料選択の自由度を実現した立体造形方法を提供することができる。
また、上記の構成によれば、切断工程によって1枚のシート1Aを切断するたびに除去工程をおこなうため、複数のシートを重ね合せた後にレーザを照射して一度にシート積層体を切削する態様に比べて、精度の高い立体構造を形成することができる。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、 上記接着層3は、上記切断工程において用いる切断用レーザ51とは波長および強度が異なる固定化用レーザ41を照射することによってシート1A同士を接着する。
上記の構成によれば、レーザ照射という簡易な手法によってシート同士を接着することができる。
また、接着するために用いるレーザ光を、上記切断工程において用いるレーザ光とは異なるレーザ光とすることにより、接着の際に、シートが切削されることがない。
なお、本実施形態1では、切断用レーザ51とは波長および強度が異なる固定化用レーザ41を照射することによってシート1A同士を接着するが、波長または強度が異なればよい。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、上記接着層3は、固定化用レーザを吸収する。
上記の構成によれば、固定化用レーザは上記接着層3によって吸収されることから、該固定化用レーザが、該接着層3よりも下層に在るシート1Aや接着層3に照射されることはなく、精度の高い立体造形を実現することができる。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、或る上記切断工程と、別の上記切断工程とでは、レーザをシートに対して異なる角度から照射する。これにより、様々な形状を造形することができる。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、或る上記切断工程において、シート1A、1Bに対する照射角度を変えて少なくとも2回のレーザを照射する。
上記の構成によれば、切断工程において異なる角度からレーザを照射することにより、シートの本体層の切断面にアールをつけるなど多様な形状の切削面を形成することができる。
また、本発明に係る第1および第2の立体造形方法の一形態は、上記の構成に加えて、或るシート1Aにおいて、上記除去工程によって上記不要部2bの一部2bbだけを除去し、該或るシート1Aの上に別のシート1Aを上記固定化工程によって固定化して以降に、該或るシート1Aの上記不要部2bの残りの部分2bbbを除去する残余部分除去工程を更に含む。
上記の構成によれば、例えば中空構造体で、且つ、その中空部の天井から、複数のシートが積層されてなる部分が垂設されている立体造形物を形成することができるなど、多様な構造の立体を造形することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、複数のシートを積層して形成する立体造形物の形成方法に利用することができる。
1A、1B シート
2 本体層
2b 不要部
2bb 一部
2bbb 支持部
3 接着層
3a 接着領域
10A、10B、10C、10D 立体造形物
11 下端面
12 円錐部分
13 外縁部分
40 固定化レーザ照射部
41 固定化用レーザ(接着用のレーザー光)
50 切断用レーザ照射部
51 切断用レーザ(切断工程において用いるレーザ光)
55 切断箇所

Claims (8)

  1. 複数のシートを積層してなる立体構造体を形成するための立体造形方法であって、
    下のシートと上のシートとを重ね、重ねたシート同士を固定化する固定化工程と、
    固定化工程後に、重ねたシートのうちの上記上のシートに切断用レーザ光の照射をおこなって該上のシートを切断する切断工程と、
    上記切断工程によって切断された上記上のシートの不要部の少なくとも一部を除去する除去工程とを含み、
    各上記シートは、上記切断工程において切断される本体層と、該本体層の表面の少なくとも一部の領域に形成された、他のシートに接着するための接着層とが積層しており、上記固定化工程では上記シート同士を上記接着層によって固定化し、
    上記固定化工程および上記切断工程を繰り返し、且つ、上記切断工程によって上記上のシートを切断するたびに上記除去工程をおこない、
    上記接着層は、上記切断用レーザ光とは波長または強度が異なる接着用レーザ光を照射することによって上記シート同士を接着して形成するものであり、
    上記接着層は、上記接着用レーザ光により加熱溶融されて接着を実現するものであることを特徴とする立体造形方法。
  2. 複数のシートを積層してなる立体構造体を形成するための立体造形方法であって、
    1枚のシートに切断用レーザ光の照射をおこなって該1枚のシートを切断する切断工程と、
    上記切断工程の後の上記1枚のシートを、別のシートの上に重ねてシート同士を固定化する固定化工程と、
    上記固定化工程の後の上記1枚のシートの不要部の少なくとも一部を除去する除去工程とを含み、
    各上記シートは、上記切断工程において切断される本体層と、該本体層の表面の少なくとも一部の領域に形成された、他のシートに接着するための接着層とが積層しており、上記固定化工程では上記シート同士を上記接着層によって固定化し、
    上記切断工程および上記固定化工程を繰り返し、且つ、上記固定化工程のたびに該固定化工程に続いて上記除去工程をおこない、
    上記接着層は、上記切断用レーザ光とは波長または強度が異なる接着用レーザ光を照射することによって上記シート同士を接着して形成するものであり、
    上記接着層は、上記接着用レーザ光により加熱溶融されて接着を実現するものであることを特徴とする立体造形方法。
  3. 上記接着層は、上記接着用レーザ光を吸収する層であることを特徴とする請求項に記載の立体造形方法。
  4. 或る上記切断工程と、別の上記切断工程とでは、上記切断用レーザをシートに対して異なる角度から照射することを特徴とする請求項1からまでの何れか1項に記載の立体造形方法。
  5. 或る上記切断工程において、シートに対する照射角度を変えて少なくとも2回の上記切断用レーザを照射することを特徴とする請求項1からまでの何れか1項に記載の立体造形方法。
  6. 或る上記シートにおいて、上記除去工程によって上記不要部の一部だけを除去し、
    上記或るシートの上に別のシートを上記固定化工程によって固定化して以降に、上記或るシートの上記不要部の残りの部分を除去する残余部分除去工程を更に含むことを特徴とする請求項1からまでの何れか1項に記載の立体造形方法。
  7. 上記切断工程において、上記上のシートの切断は、上記下のシートが存在しない方向に向けて上記切断用レーザを照射しておこなうことを特徴とする請求項1に記載の立体造形方法。
  8. 上記切断工程において、上記上のシート中の本来上記不要部として除去される部分の一部を、上記本体層が分離されないよう支持部として残して、残部を切断し、
    上記除去工程で上記支持部を除去することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の立体造形方法。
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