JP6327029B2 - 内部に連通空間を備える積層構造体及びその製造方法 - Google Patents

内部に連通空間を備える積層構造体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本出願は内部に連通空間を備える積層構造体及びその製造方法に関する。
スマートフォンやタブレット端末といった、近年のモバイル端末のCPUはマルチコア化、高クロック化が進んでいる。今後もモバイル端末で処理するタスクの要求は増えると考えられ、また、グラフィック性能等も求められることから、CPU性能は高くなると予想されている。よってCPUの消費電力は上昇傾向にあり、発熱量は大きくなる傾向にある。また、CPUだけでなく、充放電などの電源管理用のICの発熱密度も上昇傾向にあることから、端末内部の熱についてのデザインやマネジメントは非常に重要である。
モバイル端末は、ファンを使った強制空冷が困難なことから、熱設計をする場合は、熱源であるチップの熱を如何に熱伝導で広げて放熱するかが重要視されている。モバイル端末に搭載される小部品は、主に基板側への熱伝導が支配的になるため、基板の銅層を強化することが重要になってくるが、コストや重量の観点で制限がある。そこで、チップ上面への放熱を検討し、チップの上面に熱拡散板を取り付ける提案が特許文献1に示されている。特許文献1には広い範囲に熱を均等に拡散させることができる熱拡散板の構造が開示されている。
また、チップ上面への放熱を行うに際して、軽量かつ熱伝導の良い対策として、グラファイトシートを用いた方法がある。グラファイトシートは熱伝導率1000W/mKと、銅の3倍の熱伝導率を持ちながら、比重が1付近とアルミニウムの1/3であり、現状コストも下がっているので、こちらが主流になっている。
その他の熱輸送性能を持った放熱手段としては、ヒートパイプがある。ヒートパイプは、内部が空洞の配管内に作動流体(冷媒)を封入し、相変化を利用して熱輸送するものである。凝縮した液はウィックという多孔体の働きで循環させる。ポンプなどの動力を使わないためモバイル端末への適用が可能であり、相変化は熱伝達率が非常に高いことから、グラファイトシート以上の熱輸送が期待できる。
ヒートパイプが直線状であるのに対して、更なる熱輸送性能を持った構造として、ループヒートパイプがある。ループヒートパイプは蒸発部と、凝縮部を分離し、内部の流動抵抗を減らし、それらを蒸気管と液管でつなぐことで循環系を作った構造である。ウィックは蒸発部直上に配置している。ループヒートパイプについては、例えば、特許文献2に開示がある。また、ループヒートパイプの中には、薄板を重ね合わせて拡散接合し、前述の各要素を作り込んだループヒートパイプがある。このループヒートパイプによれば、薄型かつ熱輸送性能が高い冷却デバイスが作成できる。
スマートフォンなどのモバイル端末基板上に実装された発熱部材に、熱対策部材としてヒートパイプを使用する場合、ヒートパイプには、電磁波シールドを兼ねたSMT板金(SMT:Surface Mount Technology)が使用される。SMT板金も薄板を重ね合わせて拡散接合したものである。この例を図1及び図2を用いて説明する。
図1(a)は回路基板1の上に実装された発熱部材2の放熱構造を示すものである。発熱部材2は、例えば集積回路である。発熱部材2の頂面には熱伝導部材3が貼付されており、この熱伝導部材3の上にシールドを兼ねた放熱用の板金4が取り付けられる。板金4の両端部4Eは回路基板1側に折り曲げられており、その先端部には係止孔4Aが設けられている。係止孔4Aは凹部でも良い。
一方、発熱部材2の周囲の回路基板1の上には板金4の固定具5が実装されている。固定具5の外形は、板金4と同じとほぼ同じサイズの外形であり、外周枠だけが残された形状をしている。板金4の外側の側面には係止突起5Aが突設されており、この係止突起5Aは板金4の両端部4Eに設けられた係止孔4Aに嵌合するようになっている。
図1(b)は、図1(a)に示した板金4の係止孔4Aが係止突起5Aに嵌合され、板金4が発熱部材2の上に取り付けられた状態を示している。板金4の係止孔4Aが係止突起5Aに嵌合された状態では、板金4の内面が発熱部材2の頂面に貼付された熱伝導部材3に密着する。この結果、発熱部材2で発生した熱が熱伝導部材3を通じて板金4に伝わり、板金4から放熱される。板金4は複数の薄板を拡散接合して形成することができる。また、板金4がヒートパイプの場合には、板金4の内部には連通空間を設け、この連通空間に冷媒を流して熱を冷却部側に移送することにより、板金4からの放熱効率を上昇させることができる。
図2(a)は、複数枚の薄板を拡散接合して形成した積層構造体であるSMT板金8(以後単に板金8と記す)の例を示すものであり、板金8の構造を分かり易くするために、板金8の縦横方向の縮尺を変更したものである。この例の板金8では、5枚の薄板が拡散接合されている。最も上側の薄板と最も下側の薄板には孔が無いが、真ん中の3枚の薄板には同じ位置に孔があり、3枚の薄板を重ね合わせて拡散接合すると、孔によって内部空間6が形成される。内部空間6が形成された部分が板金8の流路領域8Sであり、図1(a)に示した発熱部材2に重なる部分が曲げ禁止領域8Fである。曲げ禁止領域8Fの両側には、部材を取り付けるための壁部が形成されている。
そして、板金8をヒートパイプの筐体とする場合には、内部空間6には冷媒が充填され、壁部を備えた板金8の一端が発熱部材(集積回路)2に取り付けられ、壁部を備えた他端が放熱部材に取り付けられる。また、板金8をループヒートパイプの筐体とする場合には、内部空間6には冷媒が充填され、壁部を備えた板金8の一部が発熱部材2に取り付けられ、壁部を備えた別の部位が凝縮器に取り付けられる。
なお、前述のグラファイトシートは、自立した構造にするには非常に高コストであるため、粘着層を形成して板金と貼り合わせることしかできない。
特開2002−130964号公報
特開2013−040718号公報
図2(a)に示した複数の薄板を拡散接合した板金8を形成するために、板金8の曲げ禁止領域8Fの両端部を曲げて壁部を形成する場合には、図2(b)に示すように雌型7Fと雄型7Mの金型7内に板金8を挿入し、プレスによって壁部を形成している。ところが、複数の薄板を拡散接合した板金8を金型7を用いてプレスすると、板金8の厚みにより内部空間6が変形してしまい、冷媒流路が塞がってしまうため、ヒートパイプとして利用が困難になるという課題がある。
この課題を回避するために、流路部分を減らして外周に強度を持たせて曲げる構造とすると、板金の断面積における流路面積が小さくなり、流れる冷媒量が減って十分な熱性能を得られないという課題が新たに生じる。
1つの側面では、本出願は、複数の薄板を拡散接合して形成される内部に連通空間を備える積層構造体において、部材取付部の壁構造を、金型を使用したプレス成型によらずに形成した積層構造体を提供することを目的とする。
他の側面では、本出願は、複数の薄板を拡散接合して形成される内部に連通空間を備える積層構造体の、部材取付部の壁構造を、積層構造体の外周部自体を容易に折り曲げ可能な構造とすることによって実現した積層構造体の製造方法を提供することを目的とする。
1つの形態によれば、中央部に同形状の長孔が開いた複数の薄板を、長孔の位置を合わせて重ね合わせ、重ね合わせた薄板の上下を平坦な薄板で挟んで拡散接合し、内部に連通空間を備える積層構造体であって、複数の薄板の外周部には、少なくとも1枚の薄板を除いて隙間部を隔てて外周部に沿った縁部が形成され、接合された複数の縁部は、隙間部の無い縁部の部分で積層構造体に対して折り曲げられた後に積層構造体に接合され、接合された縁部の内側に、部材を取り付け可能な部材取付部が形成されている積層構造体が提供される。
他の形態によれば、内部に連通空間を備え、部材を取り付け可能な部材取付部が形成されている積層構造体の製造方法であって、2枚の平坦な第1の薄板と、中央部に長孔が設けられて外周部に隙間部を隔てて前記外周部に平行な縁部を備える複数の第2の薄板、及び中央部に長孔と同じ長孔が設けられて縁部と同じ位置にある縁部は薄板で外周部と連続している少なくとも1枚の第3の薄板を用意し、複数の第2の薄板の間に第3の薄板を1枚挿入して長孔と縁部の位置を合わせて重ね合わせた積層体の上下を第1の薄板で挟んで拡散接合し、拡散接合により積層された縁部を、第3の薄板の隙間部に対応する部分を中心にして折り曲げ、折り曲げた後に縁部の隙間部側の積層面を積層構造体の一面に接合し、接合された縁部の内側に、部材を取り付け可能な部材取付部が設けられた積層構造体を製造する方法が提供される。
開示の内部に連通空間を備える積層構造体によれば、積層構造体の折り曲げ部分を、積層構造体の外周部分に薄板の積層数の少ない部分を形成して折り曲げて形成したので、曲げRが小さく、内部の連通空間を十分確保した放熱構造を実現できる効果がある。また、開示の内部に連通空間を備える積層構造体の製造方法によれば、積層構造体の折り曲げを、積層構造体の外周部分に薄板の積層数の少ない部分を形成して折り曲げたので、内部の連通空間が変形せず、また積層構造体の軽量化が図れる効果がある。
(a)は回路基板の上に実装された発熱部材の、比較技術の放熱構造における板金の取り付け前の断面図、(b)は(a)に示した板金が回路基板上にある発熱部材に取り付けられた状態を示す断面図である。 (a)は複数枚の薄板を拡散接合して形成した積層構造体の断面図、(b)は(a)に示した積層構造体の両端部の壁部をプレスによって形成する例を示す断面図である。 (a)は内部に連通空間を備える積層構造体をヒートパイプに適用した場合のヒートパイプの平面図、(b)は(a)に示したヒートパイプの中心線における断面図、(c)は(a)、(b)に示したヒートパイプの使用例を示す側断面図、(d)は(c)に示したX部の部分拡大断面図、(e)は(c)に示したY部の部分拡大断面図である。 図3(a)に示したヒートパイプを6枚の薄板で形成した場合の、6枚の薄板の接合前の状態を、最上部の薄板を1枚目として6枚目まで示す平面図である。 図4に示した6枚の薄板の、接合前の状態を示す部分拡大組立斜視図である。 (a)は図4及び図5に示した6枚の薄板を、位置を合わせて拡散接合した状態の積層構造体を示す平面図、(b)は(a)のA−A’線における部分拡大断面図、(c)は(b)に示した積層構造体の外周部を折り曲げる状態を示す説明図、(d)は(c)に示した積層構造体の外周部の折り曲げが完了した状態を示す部分拡大断面図である。 (a)は図6(a)に示した積層構造体の左端にある3辺の外周部を下側側に折り曲げた状態を示す部分拡大斜視図、(b)は(a)に示した状態で積層構造体の側面に張り出す張出部を更に折り曲げて既に折り曲げられた部分に重ね合わせた状態を示す部分拡大斜視図である。 (a)は、図6(a)に示した積層構造体の、左側の端部の外周部を下側に折り曲げ、右側の端部の外周部を上側に折り曲げた状態を示す積層構造体の斜視図、(b)は、図6(a)に示した積層構造体の、左側の端部の外周部と右側の端部の外周部を共に上側に折り曲げた状態を示す積層構造体の斜視図、(c)は(b)に示した積層構造体をヒートパイプとして使用する使用例を示す部分断面図である。 (a)は図4の5枚目の薄板がランナーにゲートで支持された状態を示す平面図、(b)図4の6枚目の薄板がランナーにゲートで支持された状態を示す平面図である。 (a)は、図4に示した6枚の薄板がランナーにゲートで支持された状態における、Z部の形状を異ならせた第2の実施例を示す部分拡大平面図、(b)は(a)に示した6枚の薄板を拡散接合した積層構造体を形成した時の部分拡大平面図、(c)は(b)に示した積層構造体からゲートを切断してランナーを除去した状態を示す部分拡大平面図である。 (a)は図10(c)に示した部分の外周部を下側に折り曲げた状態を示す部分拡大斜視図、(b)は(a)に示した状態で積層構造体の側面に突出する部分を更に折り曲げて既に折り曲げられた部分に設けられた突起に嵌合させた状態を示す部分拡大斜視図である。 (a)は図6(a)に示した積層構造体の上から5枚目と6枚目の薄板の構造を変形させた第3の実施例を示すものであり、図6(a)のB−B’線における部分拡大断面図、(c)は(b)に示した外周部を折り曲げた状態を示す部分拡大断面図である。 (a)は第1または第2の実施例のヒートパイプを、回路基板に実装された発熱部材の周辺に、固定具を介して取り付ける状態を示す部分拡大断面図、(b)は(a)の状態から積層構造体が回路基板の上に取り付けられた状態を示す部分拡大断面図である。 (a)は積層構造体がループヒートパイプに適用された実施例を示す、ループヒートパイプの平面図、(b)は(a)に示したループヒートパイプの凝縮器の部分拡大断面図である。 図14(a)に示したループヒートパイプを6枚の薄板で形成した場合の、6枚の薄板の接合前の状態を、最上部の薄板を1枚目として1枚目から3枚目まで示す平面図である。 図14(a)に示したループヒートパイプを6枚の薄板で形成した場合の、6枚の薄板の接合前の状態を、最上部の薄板を1枚目として4枚目から6枚目まで示す平面図である。
以下、添付図面を用いて本出願に係る内部に連通空間を備える積層構造体の実施の形態を、具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例の積層構造体は、薄板6枚を拡散接合して形成したものを説明するが、積層構造体を形成する薄板の数は6枚に限定されるものではない。また、積層構造体を形成する薄板は、拡散接合した例を説明しているが、薄板は圧着や接着等、他の接合方法によって積層しても良い。
図3(a)は、本出願に係る内部に連通空間を備える積層構造体の連通空間に、揮発性の作動流体(冷媒)を封入して、ヒートパイプ10に適用した第1の実施例を示す平面図である。また、図3(b)は、図3(a)に示したヒートパイプ10の中心線CLにおける断面図である。なお、図3(b)にはヒートパイプ10の断面が1枚の板のように図示されているが、実際には6枚の薄板が重ね合わされた(積層された)構造であり、6枚の薄板の構造については図4を用いて後述する。
第1の実施例のヒートパイプ10には、両端部に部材の取付部10H、10Lがあり、例えば、一方が高温の発熱部材を取り付ける発熱部材取付部10Hであり、他方が冷媒を冷却する放熱部材を取り付ける放熱部材取付部10Lとなっている。発熱部材取付部10Hと放熱部材取付部10Lには、発熱部材や放熱部材を受け入れるために、壁部10Wが形成されている。また、ヒートパイプ10の発熱部材取付部10Hと放熱部材取付部10Lの間の部分も両端部が折り曲げられて補強壁10Rが形成されている。ヒートパイプ10はごく薄い構造をしているので、両端の熱交換部分以外においても同じ曲げ構造を適用して、折り曲げて形成した補強壁10Rにより、ヒートパイプ10自体にかかる曲げ応力に対して補強することが可能である。
図3(c)は、図3(a)及び図3(b)に示したヒートパイプ10の使用例を示すものである。回路基板1の上には、発熱部材(例えば集積回路)2が実装されていると共に、ヒートパイプ10を取り付けるための固定具5が設けられている。固定具5には、図3(d)に示すように係止突起5Aが設けられており、ヒートパイプ10の壁部10Wに設けられた溝(または孔)10Mに係合するようになっている。発熱部材取付部10Hでは、発熱部材2は熱伝導部材3を介してヒートパイプ10の発熱部材取付部10Hに取り付けられる。
一方、回路基板1の近傍には、この回路基板1を収容する電子機器の金属製のシャーシ9があり、ヒートパイプ10の放熱部材取付部10Lが、固定具5を介してシャーシ9に取り付けられている。固定具5には、図3(e)に示すように係止突起5Aが設けられており、ヒートパイプ10の壁部10Wに設けられた溝(または孔)10Mに係合するようになっている。放熱部材取付部10Lは、熱伝導部材3を介してシャーシ9に取り付けられる。
図4は、図3(a)に示したヒートパイプ10を形成する6枚の薄板11〜16の、接合前の個々の形状を示すものである。薄板11が最上部(1枚目)に位置する薄板であり、平坦な面で形成され、孔は無い。薄板16が最下部(6枚目)に位置する薄板であり、薄板11同様に平坦な面で形成され、孔は無い。薄板12〜薄板15が2枚目〜5枚目に位置する薄板であり、中央部に矩形の長孔17を備える。長孔17の形状は全て同じであり、長孔17を取り囲む薄板12〜15の外周部の形状も全て同じである。また、薄板11、16の外周部の形状も薄板12〜15の外周部の形状と同じである。
図4に示す薄板13〜16の左側端部には、ヒートパイプ10の壁部10Wとなる縁部13H〜16Hが設けられ、薄板11〜14の右側端部には、ヒートパイプ10の壁部10Wとなる縁部11L〜16Lが設けられている。更に、薄板13〜16の縁部13H〜16H及び縁部13L、14Lを除く外周部には、図3(a)に示した補強壁10Rとなる補強部13R〜16Rが設けられている。
なお、図4には薄板11〜16をランナーと呼ばれる枠から切り離した状態が示されている。実際には、薄板11〜16は、縁部11L〜14L、13H〜16H及び補強部13R〜16Rを含めて、ランナーにゲートと呼ばれる接続部を介して取り付けられている。ランナー及びゲートについては図9を用いて後述する。
薄板13の縁部13H及び補強部13Rは薄板13の外周部に連続して形成されており、薄板14の縁部14Lは薄板14の外周部に連続して形成されている。また、縁部13Hと14Lには、延長部13Eと14Eがある。一方、その他の薄板の縁部11L、12L、13L、14H、15H及び16Hは、薄板の外周部に対して、所定の隙間を隔てて設けられている。薄板11〜16に設けられた隙間の位置は全て同じである。また、薄板11、12、13の外周部の縁部11L、12L、13Lが無い部分には島部11P、12P、13Pがあり、薄板14、15、16の外周部の縁部14H、15H、16Hが無い部分には島部14P、15P、16Pがある。
図5は、図4に示した6枚の薄板11〜16を上下方向に並べ、その左側端部を矢印Z方向から見たものであり、拡散接合前の状態を示している。薄板13〜16の左側端部には、ヒートパイプ10の壁部10Wとなる縁部13H〜16Hが設けられている。また、薄板16の縁部16Hには、図3(d)に示した溝10Mとなる小孔16Mが複数個設けられている。13Eは縁部13Hの延長部であり、14P、15P、16Pは島部である。図5にも前述のランナーとゲートは図示していない。
従って、図3(a)に示したヒートパイプ10を形成する場合は、薄板12〜15を長孔17の位置を合わせて重ね合わせ、重ね合わせた薄板12〜15の上下を、平坦面を備える薄板11、16で挟んで拡散接合する。薄板12〜15を薄板11、16で挟んで拡散接合することにより、長孔17によって内部に連通空間を備える積層構造体が出来上がり、ヒートパイプ10が形成される。実際には、前述のランナーの位置を合わせて重ね合わせれば、薄板11〜16は正しく重ね合わされる。
図6(a)は、図4及び図5に示した6枚の薄板11〜16を、位置を合わせて拡散接合した状態の積層構造体10Bを平面視したものである。積層構造体10Bの左側端部には、縁部13H〜16Hが重なった部分があり、右側端部には縁部11L〜16Lが重なった部分があり、縁部13H〜16H及び縁部13L、14Lを除く外周部には補強部13R〜16Rが重なった部分がある。また、薄板11の縁部11Lには小孔穴11Mがあり、薄板16の縁部16Hには小孔16がある。更に、積層構造体10Bの左側端部の角部には、縁部13Hの延長部13Eと島部14P、15P、16Pが重なった部分があり、積層構造体10Bの右側端部の角部には、縁部14Lの延長部14Eと島部11P、12P、13Pが重なった部分がある。
図6(b)は、図6(a)に示した積層構造体10BのA−A’線における部分断面を拡大して示すものである。縁部13H〜16H以外の積層構造体10Bの部分では、6枚の薄板11〜16が重ね合わされており、その内部に連通空間18が形成されている。一方、3枚目の薄板13の縁部13Hは、4〜6m枚目の薄板14〜16の縁部14H〜16Hに重なる重なり部13HAと、重ならない非重なり部13HBとを備える。
そこで、縁部13Hの重なり部13HA及び縁部14H〜16Hを、図6(c)に示すように、非重なり部13HBの部分で折り曲げ、折り曲げた重なり部13HA及び縁部14H〜16Hの端面Tを、図6(d)に示すように6枚目の薄板16の外側の面に接合する。1枚の薄板13は、容易に折り曲げることが可能である。同様に、図6(a)に示した残りの2箇所の縁部13Hの重なり部13HA及び縁部14H〜16Hも、矢印で示すように非重なり部13HBの部分で下に折り曲げると、図7(a)に示す状態となる。
図7(a)に示す状態では、積層構造体10Bの端部にある縁部13Hの重なり部13HA及び縁部14H〜16Hの積層部の両端に、縁部13Hの延長部13Eと薄板14〜16の島部14P、15P、16Pの重なった部分である張出部Pが突出している。そこで、この張出部Pは、縁部13Hの延長部13Eの、薄板14〜16の島部14P、15P、16Pと重ならない部分で矢印で示すように折り曲げ、縁部13Hの重なり部13HAの側面の二点鎖線で示す部分に接合する。図7(b)に張出部Pが縁部13Hの重なり部13HAに接合された状態を示す。図6(a)に示す積層構造体10Bの他端側の縁部11L〜14Lについては、上側に同様の折り曲げを行う。図6(a)に示した積層構造体10Bの縁部13H〜16H及び縁部11L〜14Lを、このように折り曲げることにより、図8(a)に示すような形状の積層構造体10Bが出来上がり、図3(c)に示したようにヒートパイプ10として使用することができる。
なお、第1の実施例のヒートパイプ10では、図3(c)及び図8(a)に示すように、発熱部材取付部10Hと放熱部材取付部10Lがそれぞれヒートパイプ10の反対側の面に形成されている。一方、第1の実施例の変形実施例として、発熱部材取付部10Hと放熱部材取付部10Lを、図8(b)に示すように、共にヒートパイプ10の同じ側の面に形成することが可能である。
図8(b)に示した変形実施例のヒートパイプ10は、例えば、図8(c)に示すように使用することができる。図8(c)では、回路基板1の上に発熱部材2が実装されていると共に、ヒートパイプ10の一端を取り付けるための固定具5が設けられていて、ヒートパイプ10の壁部10Wに係合するようになっている。発熱部材取付部10Hでは、発熱部材2は熱伝導部材3を介してヒートパイプ10の発熱部材取付部10Hに取り付けられる。
また、回路基板1を収容する電子機器の金属製のシャーシ9には折れ曲がり部9Aがあり、ヒートパイプ10の放熱部材取付部10Lが、固定具5を介して折れ曲がり部9Aに取り付けられている。固定具5がヒートパイプ10の壁部10Wに係合するようになっている点、及び放熱部材取付部10Lが熱伝導部材3を介してシャーシ9に取り付けられる点は第1の実施例と同様である。
図9(a)は、図4に示した5枚目の薄板15がランナー20にゲート21で支持された状態を示すものであり、図9(b)は、図4の6枚目の薄板16がランナー20にゲート21で支持された状態を示すものである。残りの薄板11〜14についても同様であり、薄板11〜14はランナー20にゲート21で支持されている。ランナー20は薄板11〜16の外形よりも一回り大きい矩形状の枠体であり、全て同一寸法の枠体である。そしてランナー20から延びる接続部材であるゲート21が薄板11〜16をランナー20の内部に支持している。ゲート21の個数や形状は特に限定されるものではない。
図10(a)は、図4に示した6枚の薄板11〜16がランナー20にゲート21で支持された状態における、Z部の形状を異ならせたヒートパイプ10の第2の実施例を示すものであり、同じ構成部材には同じ符号が付してある。第2の実施例の薄板13〜16が、第1の実施例の薄板13〜16と異なる点は、縁部13Hの延長部13E及び島部14P、15P、16Pに係合孔23〜26が設けられている点である。また、第2の実施例の薄板11、12が、第1の実施例の薄板11、12と異なる点は、ランナー20にゲート21を介して、突起取付片31、32が設けられており、この突起取付片31、32に、係合突起41、42が突設されている点である。
図10(b)は、図10(a)に示した6枚の薄板11〜16を、ランナー20の位置を合わせて拡散接合した積層構造体10Bを示している。縁部13Hの延長部13E及び島部14P、15P、16Pは接合されて張出部Pが形成されている。ランナー20にゲート21で接続されたまま拡散接合された積層構造体10Bを、切断線HLとVLの位置で切断すると、図10(c)に示すような積層構造体10Bになる。積層構造体10Bの第3枚目から第6枚目の縁部13H〜16Hの上には、突起取付片31、32と係合突起41、42が積層されている。
図10(c)にその一部を示す積層構造体10Bの縁部13H〜16Hを、第1の実施例と同様に折り曲げると、図11(a)に示す状態となり、積層構造体10Bの角部に張出部Pが突出する。張出部Pは前述のように、縁部13Hの延長部に薄板14〜16の島部14P、15P、16Pが重ね合わされて接合されたものであり、張出部Pには係合孔23〜26が重なった孔が開いている。また、壁部10W(縁部13HA)には突起取付片31、32と係合突起41、42が積層されている。
そこで、張出部Pにある係合孔23〜26が、係合突起41、42に嵌め込まれるように、張出部Pを縁部13Hの延長部13Eの島部14P、15P、16Pに重ならない位置で折り曲げ、係合孔23〜26を係合突起41、42に嵌め込む。係合孔23〜26を係合突起41、42に嵌め込んだ状態を図11(b)に示す。第2の実施例では、張出部Pを係合孔23〜26が係合突起41、42に嵌め込まれた状態で接合できるので、張出部Pを正確に折り曲げることができ、接合部の強度も向上する。
図12(a)は、図6(a)に示した積層構造体10Bの上から5枚目の薄板15と6枚目の薄板16の構造を変形させた第3の実施例を示すものであり、図6(a)におけるB−B’線の部分拡大断面を示している。第3の実施例では、5枚目の薄板15と6枚目の薄板16の外周部の同じ位置に溝15Z、16Zを設けると共に、5枚目の薄板15の縁部15Hの内周側に、溝15Z、16Zに嵌まる突起15Yを設ける。
第3の実施例では、積層構造体10Bの縁部13HA及び14H〜16Hを、図12(b)に示すように、非重なり部13HBの部分で折り曲げて、突起15Yを溝15Z、16Zに差し込み、6枚目の薄板16の外側の面に接合する。この構造により、折り曲げ部の位置精度が向上し、接合部の強度も向上させることができる。
図13(a)は、第1または第2の実施例のヒートパイプ10を、回路基板1に実装された発熱部材2の周辺に、固定具5を介して取り付ける状態を示すものである。発熱部材2の頂面には熱伝導部材3が貼付され、ヒートパイプ10は、図13(b)に示すように、熱伝導部材3の上に取り付けられる。ヒートパイプ10の連通空間18には冷媒が充填されており、冷媒が充填された領域が流路領域である。発熱部材2で発生した熱は熱伝導部材3を伝わって冷媒に伝わり、放熱される。
図14(a)は、積層構造体がループヒートパイプ50に適用された第4の実施例を示すものである。ループヒートパイプ50は、発熱体に取り付ける蒸発器51、蒸発器51と凝縮器52を接続する蒸気管53、及び凝縮器52と蒸発器51とを接続する液管54を備え、内部を冷媒が循環する。蒸発器51で熱を吸収した冷媒は蒸気となり、蒸気管53を流れて凝縮器52に達し、凝縮器52で冷却され、液体となった冷媒は液管54を流れて蒸発器51に達する。
第4の実施例のループヒートパイプ50も6枚の薄板61〜66を積層して形成されている。図14(b)は6枚の薄板61〜66で形成された凝縮器52の断面を示すものであり、冷媒が流れる流路空間56が6枚の薄板61〜66で形成されていることが分る。
図15(a)から(c)は、図14(a)に示したループヒートパイプ50を形成する6枚の薄板61〜66のうちの、1枚目(最上部)の薄板61、2枚目の薄板62及び3枚目の薄板63の接合前の形状を示すものである。また、図16(a)から(c)は、図14(a)に示したループヒートパイプ50を形成する6枚の薄板61〜66のうちの、4枚目の薄板64、5枚目の薄板65及び6枚目(最下部)の薄板66の接合前の形状を示すものである。図15(a)〜(c)及び図16(a)〜(c)にも、薄板61〜66を支持するランナーの図示は省略してある。
1枚目の薄板61と6枚目の薄板66は平坦なループ状の面で形成され、図14(a)に示した蒸発器51と凝縮器52の部分が幅広になっており、孔は無い。薄板62〜薄板65が2枚目〜5枚目に位置する薄板であり、蒸発器51と凝縮器52の部分及び蒸気管53と液管54に対応する部分の中央部に孔67を備える。孔67の形状は全て同じであり、孔67を取り囲む2〜5枚目の薄板62〜65の外周部の形状も全て同じである。また、1枚目と6枚目の薄板61、66の外周部の形状も2〜5枚目の薄板62〜65の外周部の形状と同じである。
蒸発器51の部分の周囲には、蒸発器51の壁部51Wとなる縁部61H〜66Hが設けられ、凝縮器52の部分の周囲には、凝縮器52の壁部52Wとなる縁部61L〜66Lが設けられている。また、蒸気管53と液管54の途中には、補強用のリブを形成する補強部63R〜66Rが設けられている。6枚の薄板61〜66はこの順に重ね合わされて拡散接合した後に、図14(a)に示すように、蒸発器51の壁部51Wとなる縁部61H〜66Hと補強部61R〜66Rを下側に折り曲げる。また、凝縮器52の壁部52Wとなる縁部61L〜66Lは、上側に折り曲げる。
縁部61H〜66Hの折り曲げ方、縁部61L〜66Lの折り曲げ方及び補強部63R〜66Rの折り曲げ方は、前述のヒートパイプにおける縁部と補強部の折り曲げ方と同じで良いので、詳しい説明は省略する。以上の工程により、ループヒートパイプ50を形成することができる。
以上説明した実施例では、ヒートパイプ及びループヒートパイプを、6枚の薄板を用いて形成する方法並びに形成されたヒートパイプ及びループヒートパイプについて説明し、冷媒を内部に注入する構造や方法については説明を省略した。また、以上説明した実施例では、6枚の薄板のうち、上から3枚目の縁部を折り曲げるようにしているが、上から4枚目の縁部を折り曲げても良く、縁部を折り曲げる薄板の位置は限定されない。
本出願に係る積層構造体によれば、薄板の形状により、拡散接合を利用して形成した積層構造体を、任意の位置で折り曲げ可能であり、折り曲げ時の曲げRを最小化して、内部の冷却流路を十分確保した放熱構造を実現でき、ヒートパイプに適用できる。また、折り曲げ部は複数積層した部分を使うため、締結部分の強度が高く、折り曲げ部と積層構造を嵌合させることで、部材精度を高めることができる。更に、部材取付部以外の複数箇所を折り曲げることで、放熱構造自体を構造強化できる。これに加えて、本出願に係る積層構造体は、プレスによらず、エッチングで曲げ構造を作るので、ヒートパイプに適用した場合、10%程度の軽量化に貢献できる。
以上、本出願を特にその好ましい実施の形態を参照して詳細に説明した。本出願の容易な理解のために、本出願の具体的な形態を以下に付記する。
(付記1) 中央部に孔が開いた複数の薄板を、前記孔の位置を合わせて重ね合わせ、重ね合わせた薄板の上下を薄板で挟んで接合し、内部に連通空間を備える積層構造体であって、
前記複数の薄板の外周部には、少なくとも1枚の薄板を除いて隙間部を隔てて前記外周部に沿った縁部が形成され、
前記縁部の内側に、部材を取り付け可能な部材取付部が形成されている積層構造体。
(付記2) 前記複数の縁部は、隙間部の無い前記縁部の部分で前記積層構造体に対して折り曲げられた後に前記積層構造体に接合される付記1に記載の積層構造体。
(付記3) 前記部材取付部は、所定距離を隔てて前記積層構造体の少なくとも2箇所に設けられている付記2に記載の積層構造体。
(付記4) 前記部材取付部は、前記積層構造体の同じ面の少なくとも2箇所に設けられている付記3に記載の積層構造体。
(付記5) 前記部材取付部は、前記積層構造体の異なる面に少なくとも1箇所ずつ設けられている付記3に記載の積層構造体。
(付記6) 前記積層構造体は回路基板の上に取り付けられ、前記積層構造体の前記回路基板側にある前記部材取付部は、前記回路基板に実装された発熱部材の上に取り付けられている付記1から5の何れかに記載の積層構造体。
(付記7) 前記回路基板の前記発熱部材の近傍には、前記部材取付部を固定するための突起を備えた固定具が実装されており、
前記部材取付部の内周面には前記突起に係合する凹部又は孔が形成されていて、
前記部材取付部は前記固定具によって前記発熱部材の上に取り付けられている付記6に記載の積層構造体。
(付記8) 前記連通空間には前記発熱部材の熱を移送する揮発性の作動流体が封入されている付記5または6に記載の積層構造体。
(付記9) 前記部材取付部の他の1つには、前記冷媒の熱を奪う放熱部材が取り付けられている付記8に記載の積層構造体。
(付記10) 前記積層構造体が、前記発熱部材に取り付けられる部材取付部を一端に備え、前記放熱部材に取り付けられる部材取付部を他端に備える直線状のヒートパイプである付記9に記載の積層構造体。
(付記11) 前記薄板の全てが円環状をした薄板であり、前記積層構造体に設けられる前記発熱部材に取り付けられる部材取付部と、前記放熱部材に取り付けられる部材取付部とが離れた位置にあり、前記積層構造体がループヒートパイプである付記9に記載の積層構造体。
(付記12) 中央部に孔が開いた複数の薄板を、前記孔の位置を合わせて重ね合わせ、重ね合わせた薄板の上下を薄板で挟んで接合して形成した積層構造体の、内部の連通空間に冷媒を充填したヒートパイプであって、
前記複数の薄板の外周部には、少なくとも1枚の薄板を除いて隙間部を隔てて前記外周部に沿った縁部が形成され、
前記縁部の内側の2箇所に、部材を取り付け可能な部材取付部が形成され、
前記部材取付部の一方は発熱部材に取付可能に形成され、他方は放熱部材に取付可能に形成されているヒートパイプ。
(付記13) 中央部に孔が開いた複数の薄板を、前記孔の位置を合わせて重ね合わせ、重ね合わせた薄板の上下を薄板で挟んで接合して形成した積層構造体の、内部の連通空間に冷媒を充填したヒートパイプを発熱部材と放熱部材の間に取り付けた電子機器であって、
前記複数の薄板の外周部には、少なくとも1枚の薄板を除いて隙間部を隔てて前記外周部に沿った縁部が形成され、
前記縁部の内側の2箇所に、部材を取り付け可能な部材取付部が形成され、
前記部材取付部の一方は、前記電子機器の回路基板上にある発熱部材に取付可能に形成され、他方は前記回路基板の外に設けられた放熱部材に取付可能に形成されているヒートパイプを備える電子機器。
(付記14) 内部に連通空間を備え、部材を取り付け可能な部材取付部が形成されている積層構造体の製造方法であって、
2枚の第1の薄板と、中央部に孔が設けられて外周部に隙間部を隔てて前記外周部に縁部を備える複数の第2の薄板、及び中央部に孔が設けられて前記縁部と同じ位置にある縁部は薄板で前記外周部と連続している少なくとも1枚の第3の薄板を用意し、
前記複数の第2の薄板の間に前記第3の薄板を1枚挿入して前記孔と前記縁部の位置を合わせて重ね合わせた積層体の上下を前記第1の薄板で挟んで接合し、
接合により積層された前記縁部を、前記第3の薄板の前記隙間部に対応する部分を中心にして折り曲げ、
前記縁部の内側に、部材を取り付け可能な部材取付部が設けられた積層構造体を製造する方法。
(付記15) 前記第1から第3の薄板は、ガードを用いてランナーに支持させ、前記ランナーを重ね合わせることによって、前記長孔の位置を合わせると共に、前記縁部を重ね合せる付記14に記載の積層構造体を製造する方法。
(付記16) 前記部材取付部を前記積層構造体に2箇所形成し、前記連通空間には前記発熱部材の熱を移送する冷媒を封入して、前記積層構造体をヒートパイプとして利用できるようにした付記14または15に記載の積層構造体の製造方法。
(付記17) 前記複数の薄板が直線状であり、前記部材取付部を前記積層構造体の両端部に形成した付記16に記載の積層構造体の製造方法。
(付記18) 前記複数の薄板が円環状であり、前記部材取付部をループヒートパイプの蒸発器と凝縮器の位置に形成した付記16に記載の積層構造体の製造方法。
10 ヒートパイプ
10H 発熱部材取付部
10L 放熱部材取付部
11〜16、61〜66 薄板
11L、12L、13H、13L、14H、14L、15H、16H 縁部
11P、12P、13P、14P、15P、16P 島部
13R、14R、15R、16R 補強部
17 長孔
18 連通空間
20 ランナー
21 ゲート
23〜26 係合孔
41、42 係合突起
51 蒸発器
52 凝縮器
53 蒸気管
54 液管
55 流路空間
67 孔
61H、61L、62H、62L、63H、63L、64H、64L、65L、65H、66H、66L 縁部
63R、64R、65R、66R 補強部
P 張出部

Claims (7)

  1. 周辺部に接合部を備える平板状の第1の薄板及び第2の薄板と、前記接合部に重なる接合部とその内側に設けられた長孔を有する複数枚の薄板とを備え、前記複数枚の薄板が、前記第1と第2の薄板との間に前記接合部が重ね合わされた状態で接合されて形成される積層構造体であって、
    所定の前記第1と第2の薄板及び前記複数枚の薄板の、前記接合部の同じ部分の外側に所定の隙間を隔てて配置された縁部と、
    少なくとも1枚の前記縁部の一辺が延伸されて形成され、延伸先にある前記接合部の外側と接続する連絡部とを更に備え、
    前記複数枚の薄板が前記第1と第2の薄板の間に挿入され、前記接合部同士及び前記縁部同士が重ね合わされて接合された状態で、接合された前記縁部を、前記連絡部により前記第1又は第2の薄板の方向に折り曲げることにより、前記積層構造体に、前記縁部からなる部材取付部が形成され積層構造体。
  2. 前記連絡部を備える前記縁部から、前記連絡部に直交する方向に延伸された延長部と、
    前記接合部との間に所定の隙間を備える前記縁部の外側に所定距離を隔てて配置され、前記第1と第2の薄板と前記複数枚の薄板が接合された状態で、前記延長部の自由端側に接合される島部とを備え、
    前記第1と第2の薄板の間に前記複数枚の薄板が挿入されて接合され、前記部材取付部が形成された状態で、前記島部は、前記延長部を前記部材取付部側に折り曲げることにより、前記部材取付部の外周面に接合される請求項1に記載の積層構造体。
  3. 前記島部には係合孔が形成されており、
    前記部材取付部の、前記島部が接合される外周面には、前記係合孔に係合する係合突起が形成されている請求項2に記載の積層構造体。
  4. 前記縁部と前記連絡部は、前記部材取付部が前記積層構造体の両端部の、異なる面、或いは同じ面に配置されるように、前記第1と第2の薄板及び前記複数枚の薄板の所定部分に設けられている請求項1から3の何れか1項に記載の積層構造体。
  5. 請求項2に記載の積層構造体の製造方法であって、
    前記第1の薄板、前記第2の薄板、前記複数枚の薄板、前記縁部、前記延長部及び前記島部の外側に、同一外形を備えるランナーを用意し、
    前記第1の薄板、前記第2の薄板,前記複数枚の薄板、前記縁部、前記延長部及び前記島部は、ゲートによって前記ランナーに保持し、
    前記ランナーを重ね合わせることによって、前記第1の薄板、前記第2の薄板、前記複数枚の薄板、前記縁部、前記延長部及び前記島部の接合を行い、
    接合後に前記ランナーと前記ゲートを除去し、
    前記連絡部により前記縁部を、前記第1又は第2の薄板の方向に折り曲げることによって前記部材取付部を形成し、
    前記延長部を前記部材取付部側に折り曲げることによって、前記島部を前記延長部を前記部材取付部の外面に接合して前記積層構造体を形成する積層構造体造方法。
  6. 請求項1または2に記載の積層構造体を用いたヒートパイプであって、
    前記積層構造体の内部に冷媒が充填され、
    前記積層構造体の両端部に形成された部材取付部の、一方が発熱部材取付け部として使用され、他方が放熱部材取付部として使用されるピートパイプ。
  7. 請求項6に記載のヒートパイプを用いた電子機器であって、
    前記発熱部材取付部は、前記電子機器に内蔵された回路基板に実装された発熱体に取り付けられ、
    前記放熱部材取付部は、熱伝導部材が取り付けられて前記電子機器の放熱部分に接続される電子機器。
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