JP6326681B1 - 配管吊下支持具 - Google Patents

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Abstract

【目的】強い揺れに対して防振(防震)性を発揮することができる配管吊下支持具を提供することにある。【構成】吊りボルトにより支持される第1配管支持具が横方向外側に延伸する第1係止部・第2係止部に、第2配管支持具・第3配管支持具が重連状態で接続され、第1配管支持具と、第2配管支持具・第3配管支持具と、の重連接続がボルト・ナット螺合により係合される構成であり、第3係止部には、取付面の配管軸方向の前方位置及び後方位置から斜めに吊下げられる第1吊下支持杆・第2吊下支持杆が接続取付された状態で係合され、第4係止部には、取付面の配管軸方向の前方位置及び後方位置から斜めに吊下げられる第3吊下支持杆・第4吊下支持杆が接続取付された状態で係合され、少なくとも合計5点支持構成と成る構成である。【選択図】 図1

Description

本発明は配管吊下支持具に関し、詳しくは天井スラブ等の取付面に、複数本の水道管、ガス管、冷・暖房管等の各種配管を配管軸直交方向への揺れと共に配管軸方向への揺れをも抑制乃至は防止した状態で吊下支持する配管吊下支持具に関する。
天井スラブ等の取付面に吊りボルト等の支持部材による吊下支持に加えて前記取付面から斜めに垂設した1本又は2本の吊下支持杆を付加すること等によって2点支持乃至は3点吊下支持したり、或いは2本の吊下支持杆によって2点吊下支持することで防振(防震)構造とした技術としては、例えば、特許文献1〜3に記載のもの等が知られている。
特許文献1に示す技術では、従来構成のままの既存のタンバックル及び配管支持具に装着することで3点吊下支持可能な技術であるが、他部材である2枚の板状部材を必要とするため、かかる部品点数の増加によって現場での部品管理の煩雑さや装着時の手間等が新たに加わることとなっている。
特許文献2及び3に示す技術は、配管支持具のバンド抱持部の外面に吊下支持杆との係合部が設けられているため、新たな部材の追加の問題はなく部品管理等の煩雑さ等は無いが、配管支持具自体のコストが上昇せざるを得ない。
以上のことから、現場での部品管理や装着時の手間等が増すことなく、コストアップを抑制することができる配管吊下支持具の要請があることが判った。
更に本発明者が当該技術について鋭意研究を続けたところ、強い横揺れが発生した場合、配管を抱持した状態で取付面から吊下げられる配管支持具は、取付面と吊りボルトとの接続部、吊りボルトとタンバックルとの接続部、タンバックルと配管支持具との接続部からバンド抱持部の上端部分までの部分、等の箇所に負荷がかかり、特に配管を抱持する部分の直上であるバンド抱持部の上端部分に大きな負荷がかかることが判った。
本発明者の研究によれば、前記特許文献1〜3に示す技術では強い横揺れが発生した際には、取付面と吊りボルトとの接続部、吊りボルトとタンバックルとの接続部、タンバックルと配管支持具との接続部については防振(防震)性を発揮することができるが、バンド抱持部の上端部分での防振(防震)性については不充分な場合があることが判った。
そこで本発明者は、配管を抱持するバンド抱持部の一部を切り起して切起し係止部を形成し、この切起し係止部に、取付面から吊下げられた1本又は2本の吊下げ支持杆を係合可能とすることにより、2点又は3点吊下げ支持可能な配管吊下支持具を提案した(特許文献4〜6参照)。
特開2004−150452号 実用新案登録第2524340号 登録実用新案第3148361号 登録実用新案第3153185号 登録実用新案第3153545号 登録実用新案第3153546号
本発明者はかかる技術について更に研究を進めたところ、近年、配管類として鋼管に代わって合成樹脂管(ポリエチレン管、架橋ポリエチレン管、ポリブデン管、塩化ビニル管、プロピレン管、ABS管等)が用いられるようになってきており、今後、大部分の配管類が鋼管から合成樹脂管に代わることが想定される。
合成樹脂管は、高い耐蝕性を有し、しかも鋼管と同等乃至同等以上の耐熱性及び耐衝撃性を有するのに鋼管に比して軽量であり、更に加工が容易であるため、取扱性等の点で優れている。
本発明者は、かかる合成樹脂管の配管支持技術について鋭意研究を続けたところ、合成樹脂管は上記したように軽量であるため、従来の鋼管用の支持具が求められるほどの堅牢度・強度等が不要であること、特に、複数本の並列状態で支持する場合において顕著であることを見出した。
そこで本発明の課題は、軽量な合成樹脂管の抱持支持に適したものであって、しかも複数本の配管を並列状態で支持する場合において、現場での部品管理や装着時の手間等が増すことなくコストアップを抑制することができ、且つ強い揺れ(配管軸方向における揺れ、配管軸直交方向における揺れ)に対して防振(防震)性を発揮することができる配管吊下支持具を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は下記構成を有する。
1.配管を抱持するバンド抱持部と該バンド抱持部の上端部に連接されたバンド端部を有する配管支持具であって、抱持した配管を、天井スラブ等の取付面から複数点吊下支持する配管吊下支持具において、
配管吊下支持具の本体である第1配管支持具が、バンド抱持部によって配管を抱持可能であり、前記バンド端部が吊下接続部材に接続されることで吊りボルトからの略鉛直状態での吊下げが可能な構成の配管支持バンドから成り、
前記バンド抱持部には、配管軸に直交するバンド抱持部の左右の側方部に、この左右の側方部の各々を基点として横方向外側に延伸する第1係止部・第2係止部が設けられ、且つ、この第1係止部には第1透孔が、第2係止部には第2透孔が各々形成され、
前記第1係止部・第2係止部には、前記第1配管支持具とは別なる2つの配管支持具である第2配管支持具・第3配管支持具の各々の上端部に連設された第1重連用取付部・第2重連用取付部が重連状態で接続取付が各々可能であり、
前記第2配管支持具の第1重連用取付部には第3透孔が、第2重連用取付部には第4透孔が、各々形成され、
前記第2配管支持具・第3配管支持具の各々は、前記配管とは別なる2つの配管である第2配管・第3配管の抱持支持が各々可能な構成であり、
前記第1配管支持具の第1係止部・第2係止部と、前記第1重連用取付部・第2重連用取付部と、の接続取付が、固定手段が前記第1透孔及び第3透孔・第2透孔及び第4透孔に各々挿通されてナット螺合された状態で係合される構成であり、
更に、前記第2配管支持具・第3配管支持具には、下端部に第3係止部・第4係止部が各々設けられ、
前記第3係止部には、前記取付面であって前記吊りボルトの吊下位置に対して配管軸方向の前方位置及び後方位置から斜めに吊下げられる第1吊下支持杆・第2吊下支持杆が接続取付され、
前記第4係止部には、前記取付面であって前記吊りボルトの吊下位置に対して配管軸方向の前方位置及び後方位置から斜めに吊下げられる第3吊下支持杆・第4吊下支持杆が接続取付され、
この第1吊下支持杆・第2吊下支持杆・第3吊下支持杆・第4吊下支持杆による4点吊下支持と、前記吊りボルトによる1点吊下支持と、によって少なくとも合計5点吊下支持構成と成ること、
を特徴とする配管吊下支持具。
2.前記第3係止部・第4係止部の各々に、少なくとも2つの透孔を有する板状部材から成る第1接続板部材・第2接続板部材の各々が接続取付された状態であり、
第1接続板部材の2つの透孔に前記第1吊下支持杆・第2吊下支持杆の各々の他端が挿通されてナット螺合された状態であり、
第2接続板部材の2つの透孔に前記第3吊下支持杆・第4吊下支持杆の各々の他端が挿通されてナット螺合された状態であること、
と特徴とする上記1に記載の配管吊下支持具。
3.前記第3係止部には第5透孔及び第6透孔が、第4係止部には第7透孔及び第8透孔が、各々形成され、
前記第5透孔に前記第1吊下支持杆の他端が挿通されてナット螺合された状態であり、
前記第6透孔に前記第2吊下支持杆の他端が挿通されてナット螺合された状態であり、
前記第7透孔に前記第3吊下支持杆の他端が挿通されてナット螺合された状態であり、
前記第8透孔に前記第4吊下支持杆の他端が挿通されてナット螺合された状態であること、
を特徴とする上記1に記載の配管吊下支持具。
4.前記第1係止部・第2係止部の各々が、各々の基点よりも上方部分の前記バンド抱持部の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された構成であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の配管吊下支持具。
5.前記第1係止部・第2係止部の各々が、各々の基点よりも下方部分の前記バンド抱持部の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された構成であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の配管吊下支持具。
6.前記第1係止部・第2係止部の各々が、各々の基点よりも上方部分の抱持バンド部の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された上方側係止部と、各々の基点よりも下方部分の抱持バンド部の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された下方側係止部と、が重合された状態であり、重合した部分に前記第1透孔・第2透孔が貫通形成された構成であること、を特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の配管吊下支持具。
7.前記上方側係止部と前記下方側係止部の各々が、その基点部分から前記バンド抱持部の外周面に沿って折り返し横方向外側に延伸するように折曲された状態で重合された構成であることを特徴とする上記6に記載の配管吊下支持具。
8.前記第1係止部・第2係止部の各々が、前記バンド抱持部の側方部に別材構成の板材の端部を固着手段により止着した構成であることを特徴とする上記1〜3に記載の配管吊下支持具。
9.前記第1係止部・第2係止部の各々を構成する板材が、断面が略L字状を有する形状であり、略L字状の一辺を前記バンド抱持部に止着した構成であることを特徴とする上記8に記載の配管吊下支持具。
10.前記第1係止部・第2係止部の各々が、前記バンド抱持部の側方部が横方向外側に突出するように折曲げて重ねることにより重層状態に形成した構成であることを特徴とする上記1〜3に記載の配管吊下支持具。
11.前記第2配管支持具・第3配管支持具の各々が、両端が接触又は近接して略円形を成して第2配管・第3配管を抱持する第2バンド抱持部・第3バンド抱持部と、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の両端部の各々に連設された第1重連用取付部・第2重連用取付部と、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の各々の下端部分に垂設された第3係止部・第4係止部と、有する構成であることを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の配管吊下支持具。
12.前記第3係止部・第4係止部の各々が、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の下端部分を基点として該基点より円周方向の一方側部分又は他方側部分を切起された状態で下方向外側に延伸して形成された構成であることを特徴とする上記11に記載の配管吊下支持具。
13.前記第3係止部・第4係止部の各々が、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の下端部分を基点として該基点の円周方向の両方側部分を各々切り起された状態で下方向外側に各々延伸させて2枚を重合させた状態の構成であることを特徴とする上記11に記載の配管吊下支持具。
14.2枚を重合させた状態の構成である第3係止部・第4係止部の各々が、切り起こしの基点部分から第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の外周面に沿って折り返し横方向外側に延伸するように折曲された状態で重合された構成であることを特徴とする上記13に記載の配管吊下支持具。
15.前記第3係止部・第4係止部の各々が、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の下端部分に別材構成の板材の端部を固着手段により止着した構成であることを特徴とする上記11に記載の配管吊下支持具。
16.前記第3係止部・第4係止部の各々を構成する板材が、断面が略L字状を有する形状であり、略L字状の一辺を前記バンド抱持部に止着した構成であることを特徴とする上記15に記載の配管吊下支持具。
17.前記第3係止部・第4係止部の各々が、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の下端部分が下方向外側に突出するように折曲げて重ねることにより重層状態に形成した構成であることを特徴とする上記11に記載の配管吊下支持具。
18.前記第2配管支持具・第3配管支持具の各々が、相対向して組み合わせることにより円形を成す略半円形状の2つで一組のバンド抱持部と、各々のバンド抱持部の一端から連設された第1重連用取付部・第2重連用取付部を有すると共に、各々のバンド抱持部の他端から連設された第3係止部・第4係止部を有する構成であることを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の配管吊下支持具。
請求項1に示す発明によれば、軽量な合成樹脂管の抱持支持に適したものであって、しかも複数本の配管を並列状態で支持する場合において、現場での部品管理や装着時の手間等が増すことなくコストアップを抑制することができ、且つ強い揺れ(配管軸方向における揺れ、配管軸直交方向における揺れ)に対して防振(防震)性を発揮することができる配管吊下支持具を提供することができる。
特に、吊りボルトによる1点吊下支持に加えて、配管軸方向及び配管軸直交方向における揺れに対する防振(防震)性を発揮する第1吊下支持杆・第2吊下支持杆・第3吊下支持杆・第4吊下支持杆による4本吊下支持と、によって少なくとも合計5点吊下支持構成となるので、極めて効果的に強い揺れに対する防振(防震)性を発揮させることができる。従って、揺れ時に生じる、取付面と吊りボルトとの接続部、吊りボルトとタンバックルとの接続部、タンバックルと配管支持具との接続部からバンド抱持部の上端部分までの部分、等の各箇所への負荷を著しく減じることができ、極めて強力な耐震性を発揮させることができる。
請求項2に示す発明によれば、第2配管支持具に第1吊下支持杆・第2吊下支持杆を、第3配管支持具に第3吊下支持杆・第4吊下支持杆を、各々板状部材である第1接続板部材・第2接続板部材を介して関節的に係合接続することができるので防振(防震)性を発揮した状態での複数点吊下支持が得られる。
請求項3に示す発明によれば、第2配管支持具に第1吊下支持杆・第2吊下支持杆を、第3配管支持具に第3吊下支持杆・第4吊下支持杆を、各々直接係合接続することができるので防振(防震)性を発揮した状態での複数点吊下支持が得られる。
請求項4又は5に示す発明によれば、バンド抱持部を切り起こすだけで加工可能であるため、別部材を付加することもないし、切取加工等によって排気が必要となる部材も生じることもなく、低コスト化が可能な上に環境適正にも優れている。
請求項6に示す発明によれば、重合させた2枚構成を有するので1枚構成に比して強度が増すことによって抱持支持の安定性と防振(防震)性が向上する。
請求項7に示す発明によれば、切り起こし形成の基点部分の強度低下を抑制することができる。
請求項8に示す発明によれば、第1配管支持具のバンド抱持部の強度を低下させることなく第1係止部・第2係止部を設けることができる。
請求項9に示す発明によれば、第1係止部・第2係止部のバンド抱持部に対する止着強度を向上させることができる。
請求項10に示す発明によれば、バンド抱持部の一部を折曲げて重ねることにより重層状態に形成した構成により、バンド抱持部の強度を落とすことなく、高強度の第1係止部・第2係止部を得ることができる。しかも、第1係止部・第2係止部は、バンド抱持部を部分的に折曲げただけで加工可能なので、別部材を付加することもないし、切り取り加工等によって廃棄が必要となる部材も生じることもなく、低コスト化が可能なだけでなく、環境適正にも優れている。
請求項11に示す発明によれば、所謂提灯型の配管支持バンドを利用することができるので低コストでの提供が可能である。
請求項12に示す発明によれば、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部を切り起こすだけで加工可能であるため、別部材を付加することもないし、切取加工等によって排気が必要となる部材も生じることもなく、低コスト化が可能な上に環境適正にも優れている。
請求項13に示す発明によれば、重合させた2枚構成を有するので1枚構成に比して強度が増すことによって抱持支持の安定性と防振(防震)性が向上する。
請求項14に示す発明によれば、切り起こし形成の基点部分の強度低下を抑制することができる。
請求項15に示す発明によれば、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の強度を低下させることなく第3係止部・第4係止部を設けることができる。
請求項16に示す発明によれば、第3係止部・第4係止部の第2バンド抱持部・第3バンド抱持部に対する止着強度を向上させることができる。
請求項17に示す発明によれば、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の一部を折曲げて重ねることにより重層状態に形成した構成により、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の強度を落とすことなく、高強度の第3係止部・第4係止部を得ることができる。しかも、第3係止部・第4係止部は、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部を部分的に折曲げただけで加工可能なので、別部材を付加することもないし、切り取り加工等によって廃棄が必要となる部材も生じることもなく、低コスト化が可能なだけでなく、環境適正にも優れている。
請求項18に示す発明によれば、両端にバンド端部を有する略半円形状の2つで一組のバンド抱持部から成るフロアバンド型や床バンド型の配管支持バンドを利用することができるので低コストでの提供が可能である。
本発明に係る配管吊下支持具の使用状態の実施例を示す概略正面図(配管軸方向から見た図) 図1の概略側面図(配管軸直交方向から見た図) 図1及び図2の第1配管支持具のみを示す5面図(正面図、平面図、底面図、左側面図、A−A断面図) 図1及び図2の第2配管支持具・第3配管支持具のみを示す5面図(正面図、平面図、底面図、左側面図、B−B断面図) 第1配管支持具の第1係止部の一例を示す要部拡大断面図 第1配管支持具の第1係止部の他の例を示す要部拡大断面図 第1配管支持具の第1係止部の他の例を示す要部拡大断面図 第1配管支持具の第1係止部の他の例を示す要部拡大正面図 第1配管支持具の第1係止部の他の例を示す要部拡大正面図 第1配管支持具の第1係止部の他の例を示す要部拡大正面図 第3係止部(第4係止部)と第1吊下支持杆・第2吊下支持杆(第3吊下支持杆・第4吊下支持杆)との接続取付構成の一例を示す要部拡大側面図 第3係止部(第4係止部)と第1吊下支持杆・第2吊下支持杆(第3吊下支持杆・第4吊下支持杆)との接続取付構成の他の例を示す要部拡大側面図 第2配管支持具・第3配管支持具の他の例を示す断面図 第2配管支持具・第3配管支持具の他の例を示す正面図 第2配管支持具・第3配管支持具の他の例を示す正面図 第3係止部(第4係止部)の他の例を示す要部拡大平面図 第3係止部(第4係止部)と第1吊下支持杆及び第2吊下支持杆(第3吊下支持杆及び第4吊下支持杆)との接続部の他の例を示す要部拡大側面図
次に、添付の図面に従って本発明を詳細に説明する。
本発明に係る配管吊下支持具は、3本の給水管、給湯管、排水管等の種々配管を、天井スラブに垂設固定された吊りボルトと前記天井スラブから斜めに垂設した吊下支持杆によって防振(防震)状態で5点吊下支持するものである。
固定支持する種々の配管としては、従来一般的であった鋼管に代わって近年多く用いられるようになった合成樹脂管(ポリエチレン管、架橋ポリエチレン管、ポリブデン管、塩化ビニル管、プロピレン管、ABS管等)の固定支持に本発明は特に有効である。尚、本発明は合成樹脂管の固定支持に特に有効であるが、従来の鋼管の固定支持も可能であり、固定支持する配管として鋼管を排除するものではない。
本発明の配管吊下支持具の具体的構成としては、図1〜図4に示すように、配管Pを抱持するバンド抱持部11と該バンド抱持部11の上端部に連接されたバンド端部13を有する配管支持具であって、抱持した配管Pを、天井スラブ等の取付面2から複数点吊下支持するものであり、
配管吊下支持具の本体である第1配管支持具1が、2つのバンド抱持部11・11によって配管Pを抱持可能であり、前記バンド端部13がタンバックルの如き吊下接続部材31に接続されることで吊りボルト3からの吊下げが可能な構成の配管支持バンドから成り、
前記2つのバンド抱持部11・11の各々について、
該バンド抱持部11には、配管軸に直交する左右の側方部に、この左右の側方部を基点として横方向外側に延伸する第1係止部14・第2係止部15が設けられ、且つ、この第1係止部14には第1透孔14Aが、第2係止部15には第2透孔15Aが各々形成され、
前記第1係止部14・第2係止部15には、前記第1配管支持具1とは別なる2つの配管支持具である第2配管支持具4・第3配管支持具5の各々の上端部に連設された第1重連用取付部42・第2重連用取付部52が重連状態で接続取付が各々可能であり、
前記第2配管支持具4の第1重連用取付部42には第3透孔42Aが、第2重連用取付部52には第4透孔52Aが、各々形成され、
前記第2配管支持具4・第3配管支持具5の各々は、前記配管Pとは別なる2つの配管である第2配管P2・第3配管P3の抱持支持が各々可能な構成であり、
前記第1配管支持具1の第1係止部14・第2係止部15と、前記第1重連用取付部42・第2重連用取付部52と、の接続取付が、ボルトの如き固定手段(本実施例ではボルト・ナット17)が前記第1透孔14A及び第3透孔42A・第2透孔15A及び第4透孔52Aに各々挿通されてナット螺合された状態で係合される構成であり、
更に、前記第2配管支持具4・第3配管支持具5には、下端部に第3係止部43・第4係止部53が各々設けられ、
前記第3係止部43には、前記取付面2であって前記吊りボルト3の吊下位置に対して配管軸方向の前方位置及び後方位置の両方に各一端が固定されて斜めに吊下げられる2本の吊りボルトの如き第1吊下支持杆6・第2吊下支持杆7の各他端が直接又は間接的(本実施例では直接)に接続取付され、
前記第4係止部53には、前記取付面2であって前記吊りボルト3の吊下位置に対して配管軸方向の前方位置及び後方位置の両方に各一端が固定されて斜めに吊下げられる2本の吊りボルトの如き第3吊下支持杆8・第4吊下支持杆9の各他端が直接又は間接的(本実施例では直接)に接続取付され、
この第1吊下支持杆6・第2吊下支持杆7・第3吊下支持杆8・第4吊下支持杆9による4点吊下支持と、前記吊りボルト3による1点吊下支持と、によって少なくとも合計5点(本実施例では合計5点)吊下支持構成と成ること、
を主構成とするものである。
尚、図3に示す符号16は吊下接続部材31にバンド端部13を接続固定するためのボルト・ナットを示し、符号12は第1配管支持具1のバンド抱持部11・11の下端部分を拡開可能に接続する蝶番式の接続部を示す。尚また、接続部12は、蝶番式に代えて組式であってもよいし、或いは、バンド抱持部11を接続部12の無い1本構成とした所謂提灯式の配管支持具を用いてもよい。
以下、本発明の構成について更に詳説する。
本発明の配管吊下支持具を構成する第1配管支持具1、第2配管支持具4及び第3配管支持具5の各々は、この種の配管吊下支持具に用いられる材料として公知公用のものを特別の制限なく用いることができ、好ましくはステンレスやその他の金属製である。
第1配管支持具1の第1係止部14・第2係止部15は、その形成に際しての基点位置が本実施例ではバンド抱持部11・11の各々の側方部の略中央位置であるが、略中央位置より上方位置或いは下方位置であってもよく、この基点の位置を含めて第1係止部14・第2係止部15の延伸角度については、第1配管支持具1に重連状態で接続する第2配管支持具4・第3配管支持具5の配管位置や、第1係止部14・第2係止部15に螺合係止される第1吊下支持杆6・第2吊下支持杆7の吊下げ角度等の諸条件によって適宜設定される。
第1係止部14・第2係止部15の形成構成としては、図1〜図3に示す本実施例では、切起こし形成により形成されている。即ち、第1係止部14・第2係止部15の各々が、各々の基点よりも上方部分の抱持バンド部11・11の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された上方側係止部14B・15Bと、各々の基点よりも下方部分の抱持バンド部11・11の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された下方側係止部14C・15Cと、が重合された状態であり、重合した部分に前記第1透孔14A・第2透孔15Aが貫通形成された構成となっている。図3に示す符号11A・11Bは切起こし形成により切り起されることで孔部となったバンド抱持部11・11の被切起し孔部である。
図5に示すように、第1係止部14を構成する上方側係止部14Bと下方側係止部14Cは、バンド抱持部11の側方部を基点として切起してから外側に方向に向かって立ち上げる際に、基点部分から前記バンド抱持部11の外周面に沿って折り返してから横方向外側に延伸するように折り曲げて重合される構成とすることが好ましい。図5に示す符号14Dはバンド抱持部11の外周面に沿って折り返した折り返し部である。かかる構成によれば、上方側係止部14Bと下方側係止部14Cの基点部分の強度低下を抑制することができる。尚、図5において、()内に示す符号は、第2係止部15の各構成、即ち、上方側係止部15B、下方側係止部15C、折り返し部15D、第2透孔15Aを各々示す。
更に、第1係止部14・第2係止部15を構成する上方側係止部14B・15Bと下方側係止部14C・15Cの各々について、各々の切起した基点部分をスポット溶接の如き補強手段を用いて補強する構成が好ましく、かかる構成によれば、切起し部分の破断や裂けを抑制できるので、この切起した起点部分の強度を高くすることができる。
更にまた、第1係止部14・第2係止部15を構成する上方側係止部14B・15Bと下方側係止部14C・15Cとは、その重合部分をスポット溶接の如き接合手段を用いて接合する構成が好ましく、かかる構成によれば、第1係止部14・第2係止部15の重合部分の強度を高くすることができる。
上記構成を有する第1係止部14・第2係止部15は上記実施例に限定されず、下記の態様を採ることもできる。
第1係止部14・第2係止部15の各々は、上記実施例のように重合した2枚構成に限らず、図6〜図9に示すように1枚構成であってもよい。尚、下記に説明する図6〜図9並びに図10は、第1係止部14側のみを示しているが、第2係止部15についても第1係止部14と同様の構成を採ることができるため、図示を省略する。
図6に示す態様は、第1係止部14・第2係止部15の各々が、その基点よりも上方部分の前記バンド抱持部11・11の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された構成を示す。
図7に示す態様は、第1係止部14・第2係止部15の各々が、その基点よりも下方部分の前記バンド抱持部11・11の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された構成を示す。
図8に示す態様は、第1係止部14・第2係止部15の各々が、前記バンド抱持部11・11の側方部に別材構成の板材の端部を溶接・融着・接着・ネジ留めの如き固着手段(本実施例では溶接を示す。)により止着した構成を示す。
図9に示す態様は、第1係止部14・第2係止部15の各々を構成する板材が、断面が略L字状を有する形状であり、略L字状の一辺を前記バンド抱持部11・11に止着した構成を示す。
また、図10に示す態様は、上記実施例と同様に第1係止部14・第2係止部15の各々を2枚構成とした態様の他の実施例であり、本態様では、前記バンド抱持部11・11の側方部が横方向外側に突出するように折曲げて重ねることにより重層状態に形成した構成を示す。
次に、第2配管支持具4・第3配管支持具5は、図1、図2及び図4に示す本実施例では、両端が接触又は近接して略円形を成して第2配管P2・第3配管P3を抱持する第2バンド抱持部41・第3バンド抱持部51と、第2バンド抱持部41・第3バンド抱持部51の両端部の各々に連設された第1重連用取付部42・第2重連用取付部52と、を有して構成される提灯式の配管支持バンドを基本構成とし、第2バンド抱持部41・第3バンド抱持部51の各々の下端部分に第3係止部43・第4係止部53が垂設された構成を有する。
そして第3係止部43・第4係止部53の形成構成としては、上記の本実施例では切起こし形成により形成されている。即ち、第3係止部43・第4係止部53の各々は、第2バンド抱持部41・第3バンド抱持部51の下端部分を基点として該基点の円周方向の両方側部分を各々切り起された状態で下方向外側に各々延伸させて2枚を重合させた状態の構成である。図4に示す符号41A・41Bは切起こし形成により切り起されることで孔部となった第2バンド抱持部41の被切起し孔部であり、符号51A・51Bは切起こし形成により切り起されることで孔部となった第3バンド抱持部51の被切起し孔部である。
第3係止部43・第4係止部53の各々は、各々の基点部分から前記第2バンド抱持部41・第3バンド抱持部51の外周面に沿って折り返してから横方向外側に延伸するように折り曲げて重合される構成とすることが好ましい。
上記構成を有する第3係止部43・第4係止部53は上記実施例に限定されず、例えば、図11〜図15に示す下記の態様を採ることもできる。尚、図11〜図15において、()内に示す符号は、第3配管支持具5及びその各構成部分である第3バンド抱持部51、被切起し孔部51A、第2重連用取付部52、第4透孔52A、第4係止部53、第6透孔53Aを各々示す。
図11に示す態様は、第3係止部43・第4係止部53の各々が、その基点より円周方向の一方側部分又は他方側部分(本実施例では図11において左側の一方側部分)の第2バンド抱持部41・第3バンド抱持部51の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された構成を示す。
図12に示す態様は、第3係止部43・第4係止部53の各々が、第2バンド抱持部41・第3バンド抱持部51の下端部分に別材構成の板材の端部を溶接・融着・接着・ネジ留めの如き固着手段(本実施例では溶接を示す。)により止着した構成を示す。
図13に示す態様は、第3係止部43・第4係止部53の各々を構成する板材が、断面が略L字状を有する形状であり、略L字状の一辺を前記バンド抱持部に止着した構成を示す。
図14に示す態様は、第3係止部43・第4係止部53の各々が、第2バンド抱持部41・第3バンド抱持部51の下端部分が下方向外側に突出するように折曲げて重ねることにより重層状態に形成した構成を示す。
また、第2配管支持具4・第3配管支持具5の構成としては、上記した実施例では基本構成が提灯式の配管支持バンドを用いているが、図15に示す態様では、第2配管支持具4・第3配管支持具5の各々が、相対向して組み合わせることにより円形を成す略半円形状の2つで一組のバンド抱持部41・51と、各々のバンド抱持部41・51の一端から連設された第1重連用取付部42・第2重連用取付部52を有すると共に、各々のバンド抱持部41・51の他端から連設された第3係止部43・第4係止部53を設ける構成を示している。
以上の構成を有する本発明の配管吊下支持具は、その使用に際して図1及び図2に示すように、
天井スラブ等の取付面2に一端が固定された吊りボルト3にタンバックルの如き吊下接続部材31を介してバンド端部13をボルト・ナット16により固定することで、配管Pを抱持する第1配管支持具1を前記取付面2に吊下支持し(第1点目の吊下支持)、
次に、この第1配管支持具1の第1係止部14に、第2配管P2を抱持する第2配管支持具4の第1重連用取付部42を、ボルト・ナット17の挿通螺合により接続し、
同様に、第1配管支持具1の第2係止部15に、第3配管P3を抱持する第3配管支持具5の第2重連用取付部52を、ボルト・ナット17の挿通螺合により接続し、
更に、第2配管支持具4の第3係止部43に、前記取付面2に各々の一端が固定されて斜め吊下げする公知公用の吊りボルトの如き第1吊下支持杆6・第2吊下支持杆7の各々の他端を接続取付けすることによって、前記吊りボルト3の吊下位置に対して配管軸方向の前後から斜め吊下支持(第2点目・第3点目の吊下支持)し、
同様に、第3配管支持具5の第4係止部53に、前記取付面2に各々の一端が固定されて斜め吊下げする公知公用の吊りボルトの如き第3吊下支持杆8・第4吊下支持杆9の各々の他端を接続取付けすることによって、前記吊りボルト3の吊下位置に対して配管軸方向の前後から斜め吊下支持する(第4点目・第5点目の吊下支持)ことによって、
3本の配管P・P2・P3を5点吊下支持することができる。
尚、図1及び図2では、第3係止部43に対する第1吊下支持杆6・第2吊下支持杆7の接続、第4係止部53に対する第3吊下支持杆8・第4吊下支持杆9の接続は、いずれも第3係止部43・第4係止部53の接続部分の面に対して斜めに各2本ずつが挿通状態で接続されるため、第5透孔43A・第6透孔53Aは各々2本の吊りボルト(第1吊下支持杆6と第2吊下支持杆7の2本、第3吊下支持杆8と第4吊下支持杆9の2本)の端部が挿通可能な直径及び/又は形状に穿かれていることが好ましく、本実施例では、第5透孔43A・第6透孔53Aは、図4に示すように長孔に穿かれている。尚、長孔に代えて、2本の吊りボルトの端部が挿通可能な大径の透孔であってもよい。
尚、この第3係止部43に対する第1吊下支持杆6・第2吊下支持杆7の接続構成、第4係止部53に対する第3吊下支持杆8・第4吊下支持杆9の接続構成としては、図16、図17に示す態様を採ることもできる。
図16に示す接続構成は、第3係止部43(第4係止部53)の透孔を2つずつ形成することにより、2つの透孔から成る第5透孔43A・43A(第6透孔53A・53A)の一方の透孔に第1吊下支持杆6(第3吊下支持杆8)を挿通してナット61(ナット81)により緊締すると共に、他方の透孔に第2吊下支持杆7(第4吊下支持杆9)を挿通してナット71(ナット91)により緊締する構成である。図16において、()内に示す符号は、第4係止部53の各構成、即ち、第4係止部53、第3吊下支持杆8、ナット81、第4吊下支持杆9、ナット91を各々示す。
図17に示す接続構成は、第3係止部43(第4係止部53)に、複数の透孔が設けられた板状部材から成る第1接続板部材10A(第2接続板部材10B)をボルト・ナットの如き接続手段により接続し、この第1接続板部材10A(第2接続板部材10B)に設けられた2つの透孔の内の一方の透孔に第1吊下支持杆6(第3吊下支持杆8)を挿通してナット61(ナット81)により緊締すると共に、他方の透孔に第2吊下支持杆7(第4吊下支持杆9)を挿通してナット71(ナット91)により緊締する構成である。図17において、()内に示す符号は、第4係止部53の各構成、即ち、第4係止部53、第3吊下支持杆8、ナット81、第4吊下支持杆9、ナット91、第2接続板部材10Bを各々示す。
上記の5点吊下支持によれば、吊りボルト3による吊下支持に加えて、配管軸直交方向と配管軸方向の両方における揺れに対する防振(防震)性を発揮する第1吊下支持杆6・第2吊下支持杆7・第3吊下支持杆8・第4吊下支持杆9と、を係合する5点吊下支持構成によって、極めて効果的に強い揺れに対する防振(防震)性を発揮させることができる。従って、揺れ時に生じる、取付面2と吊りボルト3との接続部、吊りボルト3とタンバックルとの接続部、タンバックルと配管支持具との接続部からバンド抱持部の上端部分までの部分、等の各箇所への負荷を著しく減じることができ、極めて強力な耐震性を発揮させることができる。
1 第1配管支持具
11 バンド抱持部
11A 被切起し孔部
11B 被切起し孔部
12 接続部
13 バンド端部
14 第1係止部
14A 第1透孔
14B 上方側係止部
14C 下方側係止部
14D 折り返し部
15 第2係止部
15A 第2透孔
15B 上方側係止部
15C 下方側係止部
15D 折り返し部
16 ボルト・ナット
17 ボルト・ナット
2 取付面
3 吊りボルト
31 吊下接続部材
4 第2配管支持具
41 第2バンド抱持部
41A 被切起し孔部
41B 被切起し孔部
42 第1重連用取付部
42A 第3透孔
43 第3係止部
43A 第5透孔
5 第3配管支持具
51 第3バンド抱持部
51A 被切起し孔部
51B 被切起し孔部
52 第2重連用取付部
52A 第4透孔
53 第4係止部
53A 第6透孔
6 第1吊下支持杆
61 ナット
7 第2吊下支持杆
71 ナット
8 第3吊下支持杆
81 ナット
9 第4吊下支持杆
91 ナット
10A 第1接続板部材
10B 第2接続板部材
P 配管
P2 第2配管
P3 第3配管

Claims (18)

  1. 配管を抱持するバンド抱持部と該バンド抱持部の上端部に連接されたバンド端部を有する配管支持具であって、抱持した配管を、天井スラブ等の取付面から複数点吊下支持する配管吊下支持具において、
    配管吊下支持具の本体である第1配管支持具が、バンド抱持部によって配管を抱持可能であり、前記バンド端部が吊下接続部材に接続されることで吊りボルトからの略鉛直状態での吊下げが可能な構成の配管支持バンドから成り、
    前記バンド抱持部には、配管軸に直交するバンド抱持部の左右の側方部に、この左右の側方部の各々を基点として横方向外側に延伸する第1係止部・第2係止部が設けられ、且つ、この第1係止部には第1透孔が、第2係止部には第2透孔が各々形成され、
    前記第1係止部・第2係止部には、前記第1配管支持具とは別なる2つの配管支持具である第2配管支持具・第3配管支持具の各々の上端部に連設された第1重連用取付部・第2重連用取付部が重連状態で接続取付が各々可能であり、
    前記第2配管支持具の第1重連用取付部には第3透孔が、第2重連用取付部には第4透孔が、各々形成され、
    前記第2配管支持具・第3配管支持具の各々は、前記配管とは別なる2つの配管である第2配管・第3配管の抱持支持が各々可能な構成であり、
    前記第1配管支持具の第1係止部・第2係止部と、前記第1重連用取付部・第2重連用取付部と、の接続取付が、固定手段が前記第1透孔及び第3透孔・第2透孔及び第4透孔に各々挿通されてナット螺合された状態で係合される構成であり、
    更に、前記第2配管支持具・第3配管支持具には、下端部に第3係止部・第4係止部が各々設けられ、
    前記第3係止部には、前記取付面であって前記吊りボルトの吊下位置に対して配管軸方向の前方位置及び後方位置から斜めに吊下げられる第1吊下支持杆・第2吊下支持杆が接続取付され、
    前記第4係止部には、前記取付面であって前記吊りボルトの吊下位置に対して配管軸方向の前方位置及び後方位置から斜めに吊下げられる第3吊下支持杆・第4吊下支持杆が接続取付され、
    この第1吊下支持杆・第2吊下支持杆・第3吊下支持杆・第4吊下支持杆による4点吊下支持と、前記吊りボルトによる1点吊下支持と、によって少なくとも合計5点吊下支持構成と成ること、
    を特徴とする配管吊下支持具。
  2. 前記第3係止部・第4係止部の各々に、少なくとも2つの透孔を有する板状部材から成る第1接続板部材・第2接続板部材の各々が接続取付された状態であり、
    第1接続板部材の2つの透孔に前記第1吊下支持杆・第2吊下支持杆の各々の他端が挿通されてナット螺合された状態であり、
    第2接続板部材の2つの透孔に前記第3吊下支持杆・第4吊下支持杆の各々の他端が挿通されてナット螺合された状態であること、
    と特徴とする請求項1に記載の配管吊下支持具。
  3. 前記第3係止部には第5透孔及び第6透孔が、第4係止部には第7透孔及び第8透孔が、各々形成され、
    前記第5透孔に前記第1吊下支持杆の他端が挿通されてナット螺合された状態であり、
    前記第6透孔に前記第2吊下支持杆の他端が挿通されてナット螺合された状態であり、
    前記第7透孔に前記第3吊下支持杆の他端が挿通されてナット螺合された状態であり、
    前記第8透孔に前記第4吊下支持杆の他端が挿通されてナット螺合された状態であること、
    を特徴とする請求項1に記載の配管吊下支持具。
  4. 前記第1係止部・第2係止部の各々が、各々の基点よりも上方部分の前記バンド抱持部の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の配管吊下支持具。
  5. 前記第1係止部・第2係止部の各々が、各々の基点よりも下方部分の前記バンド抱持部の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の配管吊下支持具。
  6. 前記第1係止部・第2係止部の各々が、各々の基点よりも上方部分の抱持バンド部の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された上方側係止部と、各々の基点よりも下方部分の抱持バンド部の一部を切起された状態で横方向外側に延伸して形成された下方側係止部と、が重合された状態であり、重合した部分に前記第1透孔・第2透孔が貫通形成された構成であること、を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の配管吊下支持具。
  7. 前記上方側係止部と前記下方側係止部の各々が、その基点部分から前記バンド抱持部の外周面に沿って折り返し横方向外側に延伸するように折曲された状態で重合された構成であることを特徴とする請求項6に記載の配管吊下支持具。
  8. 前記第1係止部・第2係止部の各々が、前記バンド抱持部の側方部に別材構成の板材の端部を固着手段により止着した構成であることを特徴とする請求項1〜3に記載の配管吊下支持具。
  9. 前記第1係止部・第2係止部の各々を構成する板材が、断面が略L字状を有する形状であり、略L字状の一辺を前記バンド抱持部に止着した構成であることを特徴とする請求項8に記載の配管吊下支持具。
  10. 前記第1係止部・第2係止部の各々が、前記バンド抱持部の側方部が横方向外側に突出するように折曲げて重ねることにより重層状態に形成した構成であることを特徴とする請求項1〜3に記載の配管吊下支持具。
  11. 前記第2配管支持具・第3配管支持具の各々が、両端が接触又は近接して略円形を成して第2配管・第3配管を抱持する第2バンド抱持部・第3バンド抱持部と、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の両端部の各々に連設された第1重連用取付部・第2重連用取付部と、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の各々の下端部分に垂設された第3係止部・第4係止部と、有する構成であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の配管吊下支持具。
  12. 前記第3係止部・第4係止部の各々が、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の下端部分を基点として該基点より円周方向の一方側部分又は他方側部分を切起された状態で下方向外側に延伸して形成された構成であることを特徴とする請求項11に記載の配管吊下支持具。
  13. 前記第3係止部・第4係止部の各々が、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の下端部分を基点として該基点の円周方向の両方側部分を各々切り起された状態で下方向外側に各々延伸させて2枚を重合させた状態の構成であることを特徴とする請求項11に記載の配管吊下支持具。
  14. 2枚を重合させた状態の構成である第3係止部・第4係止部の各々が、切り起こしの基点部分から第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の外周面に沿って折り返し横方向外側に延伸するように折曲された状態で重合された構成であることを特徴とする請求項13に記載の配管吊下支持具。
  15. 前記第3係止部・第4係止部の各々が、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の下端部分に別材構成の板材の端部を固着手段により止着した構成であることを特徴とする請求項11に記載の配管吊下支持具。
  16. 前記第3係止部・第4係止部の各々を構成する板材が、断面が略L字状を有する形状であり、略L字状の一辺を前記バンド抱持部に止着した構成であることを特徴とする請求項15に記載の配管吊下支持具。
  17. 前記第3係止部・第4係止部の各々が、第2バンド抱持部・第3バンド抱持部の下端部分が下方向外側に突出するように折曲げて重ねることにより重層状態に形成した構成であることを特徴とする請求項11に記載の配管吊下支持具。
  18. 前記第2配管支持具・第3配管支持具の各々が、相対向して組み合わせることにより円形を成す略半円形状の2つで一組のバンド抱持部と、各々のバンド抱持部の一端から連設された第1重連用取付部・第2重連用取付部を有すると共に、各々のバンド抱持部の他端から連設された第3係止部・第4係止部を有する構成であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の配管吊下支持具。
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