JP6326534B1 - 緩衝機能付き袋体の製造方法と物品の包装方法 - Google Patents

緩衝機能付き袋体の製造方法と物品の包装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】収納物の種類に応じて、より適した収納状態を実現することができ、さらに鮮度保持効果をも発揮することができる緩衝機能付き袋体と包装方法の提供を図る。【解決手段】外袋11と内袋15を厚み方向に重ねて備える緩衝機能付き袋体である。外袋11の緩衝空間12には気体や液体等の流動体が封入され、内袋15の収納空間16には収納物10が収納される。収納空間16に対する流動体の流入部34を備えることによって、緩衝空間12のみならず収納空間16にも流動体が封入される。収納空間16の大きさは、緩衝空間12内に流動体が入る大きさ以下に、制限シール33によって規制されている。緩衝空間12には逆止弁41が設けられ、収納空間16を規定する内シート30には流入部34となる開口が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、緩衝機能付き袋体の製造方法と物品の包装方法に関するものである。
従来、緩衝袋と収納袋との2つの空間を備え、前記収納袋内に収納物を配置する収納空間を備え、前記緩衝袋内部に流動体を封入する緩衝空間を備えた二重袋については、種々の提案がなされている(特許文献1から4参照)。
ところがそのいずれの提案にあっても、収納物を配置する収納空間に流動体を封入した状態に保つものではなく、単に収納物が二重袋から飛び出さないように封をするに止まっていた。その結果、設計者が予定しない位置に収納物が移動してしまったり、複数の収納物を一つの収納空間内に配置した場合に収納物同士がぶつかってしまったりする場合があった。
他方、生け花のように変形しやすいものを収納物とする場合、従来の緩衝機能付き袋体では、緩衝空間が流動体の注入によって膨張することにより、収納物を圧迫して変形させてしまうおそれがあった。
さらにまた、この種の二重袋にあっては緩衝効果を主目的とするものであり、鮮度保持を必要とする物品を収納物として収納空間に収納した場合にあっては、その鮮度保持をなすことが困難であった。
特開2014−144785号公報 特開2006−69552号公報 特開2003−40280号公報 特開2003−26233号公報
本発明の目的は、収納物の種類に応じて、より適した収納状態を実現することができる緩衝機能付き袋体の製造方法の提供を図ることにある。
本発明の他の目的は、収納物に対する緩衝効果を発揮するだけに止まらず、鮮度保持効果をも発揮することができるようにした物品の包装方法の提供を図ることにある。
本発明は、緩衝袋と収納袋との2つの袋が厚み方向に配置され、前記収納袋内に収納物を配置する収納空間を備え、前記緩衝袋内部に流動体を封入する緩衝空間を備えた緩衝機能付き袋体において、次の手段を備えるものを提供する。
本発明にあっては、前記収納空間に対する前記流動体の流入部を備えるとともに、前記収納空間の大きさは、前記緩衝空間内に前記流動体が入る大きさ以下に、規制されていることを特徴とする。これによって、緩衝袋内のみならず収納空間にも前記流動体が封入された包装構造を採ることができる。
本発明は、前記緩衝袋を構成する2枚の外シートと、前記収納袋を構成する2枚の内シートとを備えたものとして実施することができる。前記2枚の外シートと前記2枚の内シートとは、異なる形態であっても構わないが、同じ大きさとすることによって、量産性の高い形態となる。前記緩衝空間と前記収納空間とは、前記内シートに設けられた前記流入部によって通じており、前記緩衝空間と前記収納空間との少なくともいずれか一方に、外部からの流動体を導入する逆止弁が配されたものとして実施することができる。これによって、前記逆止弁から前記流動体を導入するだけで、前記緩衝空間と前記収納空間との双方に前記流動体を封入することができる。
また、前記収納袋は中央の前記収納空間とその左右に配置された補助空間とを備え、前記収納空間と前記補助空間とは直接または間接的に前記緩衝空間と導通していることによって、前記補助空間にも前記流動体を封入することができる。
また、前記収納空間は前記収納物を出し入れするための出し入れ口を備え、前記出し入れ口は密封可能なチャックを備えていることによって、前記収納物を効率的に配置したり取り出したりすることができるし、使用後の減容も効率的に行うことができる。
しかして、本願においては、内部に収納物を配置する収納空間と、前記収納空間の上下両側に配置された第一緩衝空間及び第二緩衝空間の2つの緩衝空間とを備え、前記緩衝空間内部に流動体を封入することによって前記収納空間内の収納物に対して緩衝をなすように構成された袋体の製造方法において、前記緩衝空間を形成する2枚の外シートと、前記収納空間を形成する2枚の内シートとを用いるものであって、2枚の前記外シートと2枚の前記内シートとは同じ大きさとし、2枚の前記内シートとの上下に前記外シートを1枚ずつ重ねて、前記第一緩衝空間及び前記第二緩衝空間を設け、2枚の前記内シート同士を制限シールでシールすることにより、前記収納空間の大きさを、前記緩衝空間内に前記流動体が入る大きさ以下に規制し、第一緩衝空間と第二緩衝空間とのいずれか一方の緩衝空間にのみ、外部からの前記流動体を導入する導入部を設け、2枚の前記内シートに流入部を設けて、前記流入部の大きさと、前記流入部の前記導入部からの位置との少なくともいずれか一方を調整することにより、前記導入部から導入された前記流動体が前記収納空間と前記第一緩衝空間と前記第二緩衝空間の全ての空間へほぼ同時に導入されて同じ程度に膨らむ膨張後の形態か、前記導入部から導入された前記流動体が前記一方の緩衝空間を満たした後で順次他の空間へ導入されて前記一方の緩衝空間が他の空間よりも比較的大きく膨らむ膨張後の形態かを調整して製造することを特徴とする緩衝機能付き袋体の製造方法に係る発明を提供するものである。
さらに本発明は、上記の緩衝機能付き袋体の製造方法によって袋体を製造し、鮮度保持を必要とする物品を、前記収納物として前記収納空間に収納し、前記物品に対する前記鮮度保持効果を有する前記流動体を、前記導入部から導入することにより、前記収納物の鮮度保持と緩衝効果とが共に発揮されるようにしたことを特徴とする物品の包装方法を提供する。
本発明は、収納物の種類に応じて、より適した収納状態を実現することができる緩衝機能付き袋体の製造方法を提供することができたものである。
本発明は、収納物に対する緩衝効果を発揮すると共に、鮮度保持効果をも発揮することができる物品の包装方法を提供することができたものである。
本発明の第1の実施の形態に係る緩衝機能付き袋体を示すもので、(A)は平面図、(B)は(A)の中央縦断面に係る構造説明図、(C)は(A)の制限シールに沿った断面に係る構造説明図。 同第1の実施の形態に係る緩衝機能付き袋体の分解斜視図。 同第1の実施の形態に係る緩衝機能付き袋体の収納物の収納形態を示すもので、(A)は収納形態の一例を示す横断面図、(B)は収納形態の他の一例を示す横断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る緩衝機能付き袋体を示すもので、(A)は平面図、(B)は(A)の中央縦断面に係る構造説明図、(C)は(A)の制限シールに沿った断面に係る構造説明図。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態に係る緩衝機能付き袋体を示すもので、この実施の形態に係る袋体は、外袋11と内袋15が厚み方向に配置されている。具体的には、外袋11と内袋15を構成するシートの厚み方向(以下、上下方向と言う場合もある)において、内袋15の上下両側に外袋11の緩衝空間12(第一緩衝空間13及び第二緩衝空間14)が配置された二重袋として実施されている。
外袋11は外シート20(第一外シート21及び第二外シート22)によって構成され、内袋15は内シート30(第一内シート31及び第二内シート32)によって構成されており、共に外周形状が同形同寸の長方形をなす。
外シート20(第一外シート21及び第二外シート22)の内部には、逆止弁41から導入された流動体が封入されることにより、収納物10に対する緩衝効果が発揮される。流動体としては、空気や窒素などの気体の他、水などの液体であっても構わない。
内袋15は、2本の制限シール33によって区画されることにより、中央に収納空間16が形成され、その左右両側に補助空間17が形成される。収納空間16の内部には収納物10が収納される。そしてこの袋体では、流入部34が内シート30に形成されることによって、収納空間16の内部にも流動体が導入されるものであり、さらに補助空間17にも流動体が導入されるように構成されている。
これらの4枚のシートは、その周囲が周囲シール18によって封をされることによって、密閉状態となっている。これらのシートは、全て同一の大きさ及び形状(この例にあっては矩形)であり、連続生産に適した構成となっている。また、内袋15の略全周が外袋11と接合されることによって、外袋11に対する内袋15の位置が安定する。
なお、以下の説明において、第一外シート21と第二外シート22を区別する必要が無い場合や両シートを総称する場合には、外シート20と言い、第一内シート31と第二内シート32を区別する必要が無い場合や両シートを総称する場合には、内シート30という。同様に、第一緩衝空間13と第二緩衝空間14を区別する必要が無い場合や総称する場合には、緩衝空間12という。
(袋体の製造)
一般にシート製の袋を連続生産する場合には、ウェブ状のシートを複数枚重ねてそれらの長手方向に送りながら、所要の箇所をヒートシールや切断することによって生産するのが一般的であるが、上記の構成によってその実施の形態に係る袋体は一般的な連続生産装置を用いて製造することができる。具体的には、ウェブ状の2枚の内シート30(第一内シート31及び第二内シート32)同士を重ね合わせると共に、制限シール33を形成する。次に、ウェブ状の2枚の内シート30の上下にウェブ状の外シート20(第一外シート21と第二外シート22)を配置すると共に逆止弁41を挿入して、それらを長手方向に間歇的又は連続的に送りながら周囲シール18を施して1つの袋毎に切断するなどの所要の加工を施すことによって、連続生産を行うことができる。
(袋体による包装構造)
この袋体の使用にあっては、収納空間16内に収納物10を配置し、周囲シール18によって密封された状態とする。より詳しくは、周囲シール18のうち、入り口となる1辺(図1(A)の上辺)を残して他の3辺をシールした状態で、その入り口から収納物10を収納空間16内に挿入した後、開口となる1辺(図1(A)の上辺)をシールする。
次に流動体を導入するが、この袋体では、第二緩衝空間14に逆止弁41が配置されている。そして内シート30には適宜数の流入部34が、第二緩衝空間14と収納空間16、補助空間17及び第一緩衝空間13に連通する位置に設けられている。この例では流入部34は内シート30に設けられた開口として実施されている。以上の構成により、逆止弁41から流動体が導入されることによって、第一緩衝空間13、第二緩衝空間14、収納空間16及び補助空間17が流動体によって満たされ膨張した状態に保たれる。
その際に、収納物10として青果、生花、鮮魚などの鮮度保持を必要とする物品を、収納空間16に収納する場合には、流動体として、窒素などの不活性ガスやリキッドアイスを、収納空間16を含む所定の前記空間に封入した物品の包装構造を採ることによって、鮮度保持を必要とする収納物10の鮮度保持と緩衝効果とを共に発揮させることができる。
(外シート20について)
以下、袋体の各構成についてより詳細に説明する。
まず外シート20は、袋体の外側を構成するシートであり、外袋11を構成するものである。この実施の形態にあっては、第一外シート21と第二外シート22の2枚のシートが用いられている。
外シート20の材質は、内部に封入される流動体に対する密閉性を備えた柔軟性を有するシートであることが望ましい。具体的にはポリエチレンやポリプロピレンやポリアミドなどの熱可塑性の合成樹脂製のフィルムから構成される一層の単体または複数層の積層体からなるシートや、必要に応じて金属箔や紙や不織布などの他の材質との複合材料製シートを用いることができる。
この例では、外シート20は長方形状をなしているが、その形態は適宜に変更することができ、正方形のほか、三角形、五角形などの多角形や、円形や楕円形の他、種々の形状で実施することができる。
(内シート30について)
内シート30は、外シート20の間に重ねられて配置されるシートであって、内袋15を構成するものである。
この例では、内シート30は外シート20と同形同寸をなしているが、外シート20と異なる形状や外シート20よりも小さなものであっても構わない。内シート30の形態は、外シート20同様、適宜に変更することができ、正方形のほか、三角形、五角形などの多角形や、円形や楕円形の他、種々の形状で実施することができるし、例えば外シート20は長方形であるのに対して、内シート30を正方形にするなど異なる形状で実施することを妨げるものではない。
内シート30の材質は、この実施の形態にあっては、外シート20と同様、内部に封入される流動体に対する密閉性を備えた柔軟性を有するシートが用いられているが、外シート20と異なり、流動体に対する流通性を備えたシートであればよい。具体的には、外シート20同様の単体シートや複合材料製シートの他、気密性や液密性の劣る合成樹脂シート、不織布、織布、編地、メッシュ地や紙などをも用いることができる。
(制限シール33について)
第一内シート31と第二内シート32とは、制限シール33によってヒートシールなどの接合がなされることによって、収納空間16と補助空間17とが区画形成されている。
従って内シート30と外シート20が同形同寸であっても、収納物10が収納される収納空間16の大きさは、外袋11の大きさよりも小さなものに規制されている。その結果、収納空間16と補助空間17に収納物10と流動体が導入されて立体形状を呈する場合でも、その大きさ(容積)は、流動体が導入された外袋11の緩衝空間12の大きさよりも小さなものとなり、外袋11と内袋15との間の第二緩衝空間14には、その内部に緩衝用の流動体が存在する状態となる。
また、収納空間16が収納物10に対して十分に大きな場合には、流動体が導入された収納空間16内で収納物10は自由に動く状態が維持される。他方、収納空間16が収納物10に対して少しだけ大きな場合には、流動体が導入されて収納空間16が立体形状に変化していく過程で、収納物10が内シート30によって拘束されて、収納空間16内で収納物10は自由に動くことが困難な状態となる。具体的には、流動体が導入される前の収納空間16の横幅は最も長い状態であり、流動体が導入されるに従って断面が円形に近づくことにより、収納空間16の横幅は短くなる。その結果、流動体が導入される前では、収納物10は収納空間16内で左右に動くことができても、流動体が導入された結果、収納物10は横幅の短くなった収納空間16内で、内シート30によって左右から締め付けられることとなり、左右に動くことが困難な状態になる。
次に、補助空間17の内部には、流動体が導入されるものであっても構わないし、されないものであっても構わない。流動体が導入される場合にあっては、補助空間17の横幅が小さくなる結果、収納空間16を左右から引っ張るように支持する力が働く。他方、流動体が導入されない場合にあっては、補助空間17の横幅がシートの幅が維持される結果、収納空間16を比較的自由な状態で支持することになる。
また補助空間17を設けずに、内シート30の大きさを外シート20の大きさよりも小さなものとして実施することもでき、この場合にあっては、内シート30の全体を規定するシールが制限シール33として機能することになる。
図3に示すように、この実施の形態にあっては、制限シール33は左右に2本設けられており、中央に収納空間16が形成されるとともにその左右に補助空間17が形成されるが、制限シール33の本数は一本であっても構わないし3本以上であって構わない。3本以上を設ける場合には、1または2以上の収納空間16が形成されるようにしても構わないし、1以上の補助空間17が形成されるようにしても構わない。また、区画された全ての空間を、その内部に収納物10が収納される収納空間16として実施しても構わない。
制限シール33は、直線の他、曲線であっても構わないし、断続的に設けるなどして収納空間16と補助空間17との間の流動体の移動を許す構造であっても構わない。
また図1に示すように、この実施の形態にあっては、制限シール33は内シート30の前後方向の全長にわたって形成され、周囲シール18が収納空間16の底となるようにしているが、全長に達することなく、左右の制限シール33同士を繋ぐなどして、制限シール33によって収納空間16の底を形成するようにしても構わない。
なお連続生産においては、第一内シート31と第二内シート32のシートウエブに制限シール33を形成した後で、その上下から外シート20を供給するようにすることによって、制限シール33を効率的に形成することができる。
(逆止弁41について)
この袋体は、その内部に外部からの流動体を導入する導入部として逆止弁41を備えている。導入部としては、単なる開口であったり、蓋付きの通路であったりしても構わないが、逆止弁41を備えることによって、流動体の流出を弁作用によって許さないため、流動体を逆止弁41から導入することだけで、ヒートシールを施したり蓋を閉めたりせずとも内部の密閉状態を保つことができる点で有利である。この逆止弁41としては、本願出願人の提案にかかる特許第4445879号などのシート製の逆止弁を用いることが有利であるが、樹脂成型品などの他の逆止弁を採用することを妨げない。
逆止弁41を取り付ける位置及び構造は、シートとシートの間に挟み込むものとして実施しているが、本願出願人の提案にかかる特許第4932950号などのように、シートの平面に取り付けるものとして実施しても構わない。
逆止弁41は、緩衝空間12と収納空間16と補助空間17との少なくともいずれか一つ(図示の例では、第二内シート32と第二外シート22との間の第2緩衝空間14)に設けることができるものであり、第一外シート21と第一内シート31との間や、第一内シート31と第二内シート32との間に設けることもできるし、複数箇所に逆止弁41を設けることもできる。その際、本願出願人の提案にかかる特許第2626879号などのように複数の逆止弁に対して一つの流路から流動体を導入できる構造を採用することもできる。
(流入部34について)
この実施の形態にあっては、第二緩衝空間14に対してのみシート製の逆止弁41が設けられている。そして第二緩衝空間14へ導入された流動体を他の空間(第一緩衝空間13、収納空間16、補助空間17)へ導くための流入部34が、第一内シート31及び第二内シート32設けられている。流入部34は、各シートに設けられた開口として実施することができるが、内シート30として通気性などの流動体の流通性を有するシートを採用した場合には、シート自体が有する流動体の流通部分が流入部となる。
図示の実施の形態については、流動体の流通性が無いものや、流通性があっても低いものを採用しているため、流入部34として、内シート30に設けられた開口を採用しており、当該開口(流入部34)を複数箇所に設けている。その大きさや数や位置は適宜に変更して実施することができるが、例えば、流入部34の大きさを大きくしたり、逆止弁41の流出口から近い位置に形成したり、内シート30について逆止弁41の位置に対応する箇所を切り欠いたりした場合には、逆止弁41から導入された流動体が全ての空間へほぼ同時に導入されていくため、第二緩衝空間14が他の空間よりも大きく膨らむということはなく、全ての空間が同じ程度に膨らむことになる(図3(A)参照)。他方流入部34を小さく、また逆止弁41から遠い位置に形成した場合には、逆止弁41から導入された流動体が第二緩衝空間14を満たした後で、順次他の空間へ導入されていくため、第二緩衝空間14が他の空間よりも比較的大きく膨らむ(図3(B)参照)。もちろん最終的には全ての空間の内圧は等しくなるが、流動体の導入当初に膨らんだ形態は維持される。このように、膨張した後の形態を、流入部34の形態によって変更調整することができるため、袋体の使用目的や収納物10の種類に応じて、膨張後の形態について種々の設計を行うことができる。
(流動体について)
導入する流動体としては、緩衝効果のみを目的とする場合には最も手軽に安価に利用できる空気を用いればよいが、収納物10が青果や鮮魚などの生鮮食料品や生花などの場合には、窒素などの不活性ガスを収納物10として用いることにより、その鮮度保持の機能を付加することができる。なお本発明において流動体とは、集合体として流動性がある物質を言い、例えばリキッドアイスのように粒子の細かな氷(固体)の集合体であって、全体としては流動性がある状態を維持しているものをも含むものである。このリキッドアイスを収納物10として用いることにより、生鮮食料品などの鮮度保持の機能を付加することができる。さらに、熱帯魚や金魚などの泳いでいる魚を収納物10として用いる場合には、水を流動体として導入するようにしてもよい。
なお、緩衝空間12と収納空間16に対して別々の導入部を設け、両者間の流入部34を設けない場合には、緩衝空間12と収納空間16に対して別々の流動体を導入することができる。具体的には緩衝空間12に対しては空気を封入し、収納空間16に対しては不活性ガスやリキッドアイスを封入する例を示すことができる。
(第2の実施の形態)
次に図4を参照して、第2の実施の形態に係る袋体について説明する。
この袋体は、収納空間16に収納物10を出し入れするための出し入れ口を備え、この出し入れ口に密封可能なチャック51を設けた点が、先の例と異なるものであり、先の例と同様な部分については説明を省略する。
具体的には、周囲シール18のうち、先の第1の実施の形態に係る袋体の入り口となる1辺(図1(A)の上辺)を出し入れ口として、この出し入れ口にチャック51を設けたもので、この出し入れ口とした1辺における第一内シート31と第二内シート32の内側に、雄チャックテープ52と雌チャックテープ53をそれぞれ取り付けたものである。他の3辺では4枚の外シート20及び内シート30が周囲シール18でシールされている。
チャック51は袋体の開閉用チャックとして用いられているものを種々選択して採用することができ、その取り付けの構造も定法に従えば良いが、この例では雄チャックテープ52と雌チャックテープ53の内、少なくともいずれか一方のチャック51については、その幅方向における袋の外側寄りの一辺(図4(C)では上の辺)だけを固定シール54によって固定し、他の一辺(図4(C)では下辺)は固定しない構造としている。これによって流動体が第二内シート32と雌チャックテープ53との間にも、図4(B)に矢印で示したように、侵入することによって、雄チャックテープ52と雌チャックテープ53の嵌合が外れない方向に流動体による圧力を加えることができ、密閉性を高めることができる利点がある。
(変更例)
本発明は種々変更して実施することができるものであり、図示した実施の形態では、緩衝空間12に逆止弁41を設け内シート30に流入部34を設けたが、収納空間16または補助空間17に逆止弁41を設け内シート30に流入部34を設けることもできる。この場合、収納空間16に設けた逆止弁41は、収納空間16に対する流入部として理解されるべきである。また、緩衝空間12と収納空間16のそれぞれに逆止弁41を設けてもよく、この場合も収納空間16に設けた逆止弁41は流入部として理解される。
さらにまた、図示した実施の形態では、収納空間16の上下両側に第一緩衝空間13と第二緩衝空間14の2つの緩衝空間12を設けたが、第一緩衝空間13と第二緩衝空間14のうちいずれか一方のみを設けて他方を設けない構造として実施することもできる。この場合、収納空間16は外袋11の内部に配置されているものではないが、収納空間16の一方の面に外袋11が配置されることによって緩衝効果を発揮することができるものであり、例えば複数の袋体を重ねて箱の中に収納する場合には、実質的に収納空間16の上下に緩衝空間12が配置される形態を取ることができるものである。
10 収納物
11 外袋
12 緩衝空間
13 第一緩衝空間
14 第二緩衝空間
15 内袋
16 収納空間
17 補助空間
18 周囲シール
20 外シート
21 第一外シート
22 第二外シート
30 内シート
31 第一内シート
32 第二内シート
33 制限シール
34 流入部
41 逆止弁
51 チャック
52 雄チャックテープ
53 雌チャックテープ
54 固定シール

Claims (5)

  1. 内部に収納物を配置する収納空間と、前記収納空間の上下両側に配置された第一緩衝空間及び第二緩衝空間の2つの緩衝空間とを備え、
    前記緩衝空間内部に流動体を封入することによって前記収納空間内の収納物に対して緩衝をなすように構成された袋体の製造方法において、
    前記緩衝空間を形成する2枚の外シートと、前記収納空間を形成する2枚の内シートとを用い、
    2枚の前記外シートと2枚の前記内シートとは同じ大きさとし、
    2枚の前記内シートとの上下に前記外シートを1枚ずつ重ねて、前記第一緩衝空間及び前記第二緩衝空間を設け、
    2枚の前記内シート同士を制限シールでシールすることにより、前記収納空間の大きさを、前記緩衝空間内に前記流動体が入る大きさ以下に規制し、
    第一緩衝空間と第二緩衝空間とのいずれか一方の緩衝空間にのみ、外部からの前記流動体を導入する導入部を設け、
    2枚の前記内シートに流入部を設けて、
    前記流入部の大きさと、前記流入部の前記導入部からの位置との少なくともいずれか一方を調整することにより、前記導入部から導入された前記流動体が前記収納空間と前記第一緩衝空間と前記第二緩衝空間の全ての空間へほぼ同時に導入されて同じ程度に膨らむ膨張後の形態か、前記導入部から導入された前記流動体が前記一方の緩衝空間を満たした後で順次他の空間へ導入されて前記一方の緩衝空間が他の空間よりも比較的大きく膨らむ膨張後の形態かを調整して製造することを特徴とする緩衝機能付き袋体の製造方法。
  2. 前記流入部として前記内シートに開口を設け、
    前記導入部として逆止弁を用いることを特徴とする請求項1記載の緩衝機能付き袋体の製造方法。
  3. 前記収納空間の左右に、前記制限シールによって前記収納空間と区画される補助空間を、2枚の前記内シート間に設けて、前記収納空間と前記補助空間とを直接または間接的に前記緩衝空間と導通させることを特徴とする請求項1又は2に記載の緩衝機能付き袋体の製造方法。
  4. 前記収納空間に前記収納物を出し入れするための出し入れ口を設け、前記出し入れ口に密封可能なチャックを設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の緩衝機能付き袋体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の緩衝機能付き袋体の製造方法によって袋体を製造し、
    鮮度保持を必要とする物品を、前記収納物として前記収納空間に収納し、
    前記物品に対する前記鮮度保持効果を有する前記流動体を、前記導入部から導入することにより、前記収納物の鮮度保持と緩衝効果とが共に発揮されるようにしたことを特徴とする物品の包装方法。
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