JP6325488B2 - テーブル形式データによる運転を行う数値制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、数値制御装置に関し、特にテーブル形式データによる運転において自動で加減速制御を行なう数値制御装置に関する。
基準軸の運動に同期して各制御軸をそれぞれ同期して駆動制御する方法として、基準軸位置に対応して制御軸の位置情報をメモリ等に設けられたテーブル形式データに記憶しておき、このテーブル形式データに記憶された情報に基づいて、各制御軸を基準軸と同期運転するテーブル形式データによる運転機能は周知である。
特許文献1には、これらのテーブル形式データによる運転機能を利用したパステーブル運転機能、または電子カム制御といわれる数値制御装置が開示されている。これにより、加工プログラムにとらわれない自由な工具の動作が可能になり、加工時間の短縮や、加工の高精度化を実現できる。
ところで、特許文献1に開示されるテーブル形式データを用いた運転において、図8に示すようなテーブル形式データによる運転を行った場合、指令ブロック間を直線移動(一定速度で移動)するため、制御軸は急激に加速および減速することになり、制御対象となる機械に大きな衝撃が発生する。
このような急激な加減速に伴う衝撃を緩和するためには、オペレータは加減速用の指令ブロックをテーブル形式データに追加する必要が生じる。
また、特許文献2には、テーブル形式データによる運転において2次/3次関数接続により加減速制御する技術が開示されている。当該技術を適用する場合、2次関数接続では加速度一定、3次関数接続では加加速度一定で2点間を移動する。
特開2003−303005号公報 特開2007−304714号公報
図8は、一般的なテーブル形式データの例である。図に例示されるテーブル形式データでは、Lにより指令される基準値と、XまたはYなどにより指令されるX座標値またはY座標値との組を1行とし、これを複数指定することにより、指定された基準値において、指定された座標値の位置に軸が移動するように指令することができる。
図8に示される一般的なテーブル形式データによる運転において加減速を掛けるような場合、テーブル形式データで指定される駆動軸の動作の始点及び終点において緩やかな加減速が行われるようになるが、制御軸が指定の基準値(基準時間)で指定の座標値に到達しなくなり、テーブル形式データで指定した動作と、制御軸の実際の動作が異なってしまうという問題がある。
図9は、図8に示したテーブル形式データ<TIME_TABLE_0101_X>による運転に加減速の技術を適用した場合の制御軸の動きをグラフで示したものである。図に示すように、始点及び終点において加減速時間tで加減速制御が為された場合、基準値L2000.0の時点で終点であるX200.0に到達しなくなる。仮に、図9の上グラフに示した制御軸の動作をテーブル形式データに逆変換した場合、図9の下に示すテーブル形式データ<TIME_TABLE_0201_X>のように、元々のテーブル形式データ<TIME_TABLE_0101_X>の内容と異なるものとなることがわかる。
このように、一般的なテーブル形式データによる運転において加減速を掛けるようにすると指定した基準値と制御軸の座標との相対関係がずれてしまい、他の軸との同期を確保できない。そのため、オペレータは、加減速用の指令ブロックをテーブル形式データに追加する場合には、必要な加減速を計算した上で、明示的に加減速用の指令ブロックをテーブル形式データに記述する必要がある。図10は、オペレータが基準値と制御軸の座標との相対関係を考慮して加減速指令ブロックを追加したテーブル形式データの例を示している。図に示すように、オペレータは加減速に係る時定数tと移動量αをあらかじめ計算し、計算した結果を組み込んだテーブル形式データ<TIME_TABLE_0301_X>を自力で作成する必要がある。
そのため、オペレータにとってはテーブル形式データの作成が困難になり、また、加減速の指令ブロックを記述する必要があるため、テーブル形式データのサイズが大きくなりプログラム容量が増大するという問題も生じる。
この問題は、特許文献2に開示される技術を適用した場合において同様である。図11は、特許文献2に開示される技術を用いてテーブル形式データに加減速を行う指令を追記した例である。特許文献2に開示される2次/3次関数接続を導入した場合、加減速区間のプログラムを1ブロックにまとめることでテーブル形式データのサイズを小さく抑えることは可能となるが、オペレータは加減速に係る時定数tと移動量αをあらかじめ計算したテーブル形式データを作成しなければならないという課題は解決されていない。
そこで本発明の目的は、テーブル形式データによる運転制御において、事前の加減速に関する計算や指令ブロックの追加無しに、基準値と制御軸の座標とを同期したまま加減速制御を行なう数値制御装置を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、時間、軸位置、または主軸位置を基準値として、各制御軸の位置を指令するテーブル形式データを用いて、前記基準値に同期して制御軸の位置を制御する数値制御装置において、前記テーブル形式データから指令ブロックを順次読み出し、該指令ブロックを解析して制御点の基準値、および座標値を取得して出力する読み出し部と、前記読み出し部から取得した前記制御点の前記基準値および前記座標値、並びに予め設定されている加速時定数、および減速時定数とに基づいて、前記制御点への移動を加速区間と、速度一定区間と、減速区間とに分割する区間判別部と、前記読み出し部から取得した前記制御点の前記基準値、および前記加速時定数、および減速時定数とに基づいて、前記速度一定区間における送り速度を算出する送り速度算出部と、前記読み出し部から取得した前記制御点の前記基準値および前記座標値に基づいて、前記テーブル形式データにより制御される軸に対する制御周期毎の移動量を算出する分配処理部と、を備え、前記送り速度算出部が算出する送り速度は、前記加速区間、および減速区間における加減速制御に基づいた基準値に対する座標値の遅れを補正する送り速度であり、前記区間判別部は、制御周期毎に取得した前記基準値の現在値に基づいて、現在制御中の区間が加速区間であるか、または速度一定区間であるか、または減速区間であるかを判定し、前記分配処理部は、前記区間判別部の判定結果に基づいて、加速区間においては前記加速時定数に基づいた加速度で、また、速度一定区間においては前記送り速度算出部が算出した前記送り速度で、また、減速区間においては前記減速時定数に基づいた減速度で、制御周期毎の移動量を算出する、ことを特徴とする数値制御装置である。
本願の請求項2に係る発明は、時間、軸位置、または主軸位置で指定された時定数を別の基準値に変換する時定数変換部を更に備え、前記時定数変換部は、前記テーブル形式データの基準値と、予め指定された時定数の種類が異なる場合、基準値が軸位置、主軸位置の時は基準となる軸、または主軸の単位時間あたりの移動量に基づいて時定数を軸位置、主軸位置に変換し、基準値が時間の時は変換対象となる軸、または主軸の単位時間あたりの移動量に基づいて時定数を時間に変換して前記区間判別部、および前記送り速度算出部に通知する、ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置である。
本願の請求項3に係る発明は、前記テーブル形式データで指定された時定数を解析し、前記区間判別部、および前記送り速度算出部に通知する時定数解析部を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置である。
本願の請求項4に係る発明は、前記送り速度算出部によって算出された送り速度が、予め設定された速度域を超えないかを判定する速度判定部を更に備え、前記速度判定部は、前記送り速度算出部によって算出された送り速度が、予め設定された速度域を超えた場合には、前記分配処理部にエラーを通知する、ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置である。
本発明により、オペレータはあらかじめ加減速に係る計算を行う必要が無くなるため、テーブル形式データの作成が容易になる。また、加減速の指令ブロックをテーブル形式データに明記する必要が無くなるため、テーブル形式データのサイズが大幅に小さくなる。
一般的なテーブル形式データによる制御軸の動作制御と本発明のテーブル形式データによる制御軸の動作制御とを比較する図である。 本発明の加減速制御における送り速度F2の算出方法を説明する図である。 本発明の第1の実施形態における数値制御装置の機能ブロック図である。 従来技術と本発明とにおける加減速制御を考慮したテーブル形式データを比較する図である。 本発明の第2の実施形態における数値制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第3の実施形態における数値制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第4の実施形態における数値制御装置の機能ブロック図である。 一般的なテーブル形式データによる制御軸の運転制御を説明する図である。 従来の加減速制御を行なう場合のテーブル形式データについて説明する図である。 基準値と制御軸の位置の同期を考慮して加減速制御を行なう場合のテーブル形式データについて説明する図である。 特許文献2で開示された従来技術におけるテーブル形式データについて説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本発明では、テーブル形式データによる運転において、2点間の移動指令に自動で加減速を掛ける技術構成を備えた数値制御装置を提供する。本発明の数値制御装置では、テーブル形式データにおける指令ブロック間の基準値の差分(指定の移動時間)で動作を完了させるため、加減速によって発生する遅れを加速区間と減速区間との間の速度一定区間で補正する。
図1は、従来の数値制御装置におけるテーブル形式データによる制御軸の運転制御と、本発明の数値制御装置におけるテーブル形式データによる制御軸の運転制御とを比較する図である。図に示すように、従来の数値制御装置においてテーブル形式データ<TIME_TABLE_0101_X>による制御軸の運転制御を行なった場合、基準値と制御軸の座標との相対関係は維持されるが、動作の始点及び終点において急な加減速が行われる。
これに対して、本発明の数値制御装置において同じテーブル形式データ<TIME_TABLE_0101_X>による制御軸の運転制御を行なった場合、動作の始点及び終点において緩やかな加減速が行われると共に、速度一定区間の送り速度をF1からF2に変更することにより加減速によって発生する遅れを補正する。以上の制御が自動で行われる為、オペレータによるテーブル形式データの修正をする必要はなく、また、テーブル形式データに余計な加減速指令ブロックが記載されることもない。
図2は、本発明の加減速制御における送り速度F2の算出方法を説明する図である。本発明の数値制御装置は、テーブル形式データの指令ブロックの間での移動量が、加減速制御を掛けない場合と、掛けた場合とで移動量が同じになるように送り速度F2を求める。
加減速を掛けない場合の送り速度をF1、加減速を掛けた場合の送り速度をF2、指令ブロック間の基準値の差分をT,加減速制御に用いられる加速時の時定数をt1、減速時の時定数をt2とした場合、加減速制御を掛けない場合の移動量は、図2中段のグラフにおける斜線網掛け部分の面積で、また、加速度一定で加減速制御を掛けた場合の移動量は、図2中段のグラフにおける網掛け部分の面積で、それぞれ求めることができるため、送り速度F2は以下の数1式により表すことができる。
一方で、図2下段のグラフに示す加加速度制御で加減速する場合、加加速度をJ1、J2、加速時の時定数をt1、減速時の時定数をt2とした場合、加加速度J1、J2を用いると、加減速区間の移動量は以下に示す数2式で求められる。なお、数2式においては、減速区間の移動量の算出時に、減速開始時を基準とした式に簡略化している。
上記数2式を用いて、加減速を掛ける前と、加減速を掛けた後の移動量の関係は、以下の数3式で表すことができる。
ここで、加加速度J1、J2は以下の数4式で表せる。
数4式を数3式に代入すると、下記の数5式が得られる。
そして、数5式を送り速度F2について解くことで、送り速度F2は下記の数6式のように表すことができる。
なお、上記算出過程においては、加減速開始時の加速度、および速度が0になるよう前動作との相対関係は計算済みとする。
また、加速度、および加加速度一定の場合の計算方法を開示したが、他の加減速制御による加減速区間の移動量も同様の手順で算出できる。
このようにして送り速度F2を求めた後、テーブル形式データの指令ブロックを加速区間、速度一定区間、減速区間に内部処理で分割した上で、分配処理においては、加減速区間は時定数tで加減速し、速度一定区間は速度が送り速度F2になるように分配処理を実行することで、本発明の加減速制御が実現される。
図3は、本発明の第1の実施形態における数値制御装置の機能ブロック図である。本発明の数値制御装置1は、読み出し部10、送り速度算出部11、区間判別部12、分配処理部13を備える。なお、図中で点線枠に囲まれた機能手段は、本発明において導入された新規の機能手段を示している。
読み出し部10は、テーブル形式データ20を図示しないメモリなどから読み出し、読み出したテーブル形式データ20から取得した制御点の基準値および座標値を送り速度算出部11、区間判別部12へと出力する。
送り速度算出部11は、読み出し部10から受けた制御点の基準値および座標値に基づいて指令ブロック間の基準値の差分Tを算出すると共に、あらかじめ設定されている、またはプログラム等により指定されている加減速時定数tを図示しないメモリから読み出し、これらの値を用いて数1式により速度一定区間の送り速度F2を算出する。
区間判別部12は、読み出し部10から受けた制御点の基準値、および加減速時定数tなどの各値に基づいて、指令ブロック間の移動を加速区間、速度一定区間、減速区間に分割する。その後、制御周期毎の動作において現在の基準値を取得し、該基準値に合わせて現在の制御区間が、加減速区間であるのか、あるいは速度一定区間であるのかを判定し、判定結果に基づいて分配処理部に対して判定した区間に応じた分配処理を行うように指令する。
そして、分配処理部13は、読み出し部10から受けた制御点の基準値および座標値、加減速時定数t、送り速度算出部11が算出した速度一定区間の送り速度F2、および区間判別部12からの指令に基づいて、加減速区間であれば加速度、または加加速度で、速度一定区間であれば送り速度F2で、制御周期毎の制御軸の移動量を算出し、算出した移動量を制御軸に対して分配する分配処理を実行する。
なお、分配処理の詳細については特許文献1,2などの従来技術により十分に公知となっているため、本明細書では説明を省略する。
このような構成を備えた本発明の一実施形態における数値制御装置により、テーブル形式データによる運転制御で加減速制御を行うことによる効果について説明する。図4は、従来技術と本発明とにおける加減速制御を考慮したテーブル形式データを比較する図である。
図に示すように、一般的なテーブル形式データによる運転制御において加減速制御を行なう場合、オペレータは加減速に用いられる時定数tや、加減速時に移動する制御軸の移動量αを算出した上で、加速区間、速度一定区間、減速区間とを分けるための指令ブロックと、加速および減速用指令ブロックとをテーブル形式データに追記する必要がある。
特許文献2に開示される技術を導入したテーブル形式データによる運転制御において加減速制御を行なう場合も、加速区間、速度一定区間、減速区間とを分けるための指令ブロックが必要になるため、オペレータは加減速に用いられる時定数tや、加減速時に移動する制御軸の移動量αを算出した上で当該指令ブロックと加減速に係る指令とをテーブル形式データに追記しなければならない。
これらに対して、本発明に開示される技術を用いてテーブル形式データによる運転制御において加減速制御を行なう場合には、オペレータが作成する(加減速を考慮していない)テーブル形式データをそのまま読み込ませることで、内部処理において基準値を考慮した加減速処理が行われる。そのため、オペレータは加減速の計算が不要になると共に、加減速制御のための特別な指令ブロックを追記する必要が無くなるため、テーブル形式データの作成が容易になる。さらに大幅にテーブル形式データのサイズが小さくなり、テーブル形式データ全体の見通しもよくなるという効果が得られる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態の例のみに限定されることなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、時間基準のテーブル形式データを例に説明したが、軸位置、主軸位置を基準としたテーブル形式データにおいても同様に、基準値の差分と時定数、および送り速度F1から送り速度F2を算出できる。
図5は、本発明の第2の実施形態における数値制御装置の機能ブロック図である。本実施形態の数値制御装置1は、第1の実施形態の数値制御装置1に対して時定数変換部14が追加されている。
時定数変換部14は、運転中のテーブル形式データ20の基準値と、予め指定された時定数の種類が異なる場合に、基準値が軸位置、主軸位置の時は、基準となる軸、または主軸の単位時間あたりの移動量に基づいて時定数を軸位置、主軸位置に変換し、また、基準値が時間の時は、同様に時定数を時間に変換して区間判別部12、および送り速度算出部11に通知する。
テーブル形式データによる運転中は、加工内容に応じて同一の軸で時間、軸位置、主軸位置を基準としたテーブル形式データを運転することがあるが、時定数変換部14を備えることで、基準値の種類に応じた時定数を全て指定する必要がなくなり、テーブル形式データがどの基準値で運転中であっても、1つの時定数を指定することで同様の加減速制御を実現できる。
また、テーブル形式データのヘッダ部、または加減速用の指令ブロックに時定数を指定することで、運転するテーブル形式データ毎に適切な時定数を設定できるように構成することも可能である。
図6は、本発明の第3の実施形態における数値制御装置の機能ブロック図である。本実施形態の数値制御装置1は、第1の実施形態の数値制御装置1に対して時定数解析部15が追加されている。
時定数解析部15は、テーブル形式データ20の記述により指定された時定数を解析し、区間判別部12、および送り速度算出部11に通知する機能を備えている。
このような構成とすることで、テーブル形式データのヘッダ部、または加減速用の指令ブロックに時定数を指定することで、運転するテーブル形式データ毎に適切な時定数を設定することが可能となる。
更に、送り速度算出部11によって算出された送り速度が、あらかじめ設定された機械の制限速度を超えないように構成することもできる。
図7は、本発明の第4の実施形態における数値制御装置の機能ブロック図である。本実施形態の数値制御装置1は、第1の実施形態の数値制御装置1に対して速度判定部16が追加されている。
速度判定部16は、送り速度算出部11によって算出された送り速度が、予め設定された速度域を超えないかを判定し、送り速度が予め設定された速度域を超えた場合には、分配処理部13に対してエラーを通知する機能を有する。
このような構成とすることで、送り速度算出部11によって算出された送り速度が、あらかじめ設定された機械の制限速度を超えないかを判定することで機械の安全性を確保できる。
1 数値制御装置
10 読み出し部
11 送り速度算出部
12 区間判別部
13 分配処理部
14 時定数変換部
15 時定数解析部
16 速度判定部
20 テーブル形式データ

Claims (4)

  1. 時間、軸位置、または主軸位置を基準値として、各制御軸の位置を指令するテーブル形式データを用いて、前記基準値に同期して制御軸の位置を制御する数値制御装置において、
    前記テーブル形式データから指令ブロックを順次読み出し、該指令ブロックを解析して制御点の基準値、および座標値を取得して出力する読み出し部と、
    前記読み出し部から取得した前記制御点の前記基準値および前記座標値、並びに予め設定されている加速時定数、および減速時定数とに基づいて、前記制御点への移動を加速区間と、速度一定区間と、減速区間とに分割する区間判別部と、
    前記読み出し部から取得した前記制御点の前記基準値、および前記加速時定数、および減速時定数とに基づいて、前記速度一定区間における送り速度を算出する送り速度算出部と、
    前記読み出し部から取得した前記制御点の前記基準値および前記座標値に基づいて、前記テーブル形式データにより制御される軸に対する制御周期毎の移動量を算出する分配処理部と、
    を備え、
    前記送り速度算出部が算出する送り速度は、前記加速区間、および減速区間における加減速制御に基づいた基準値に対する座標値の遅れを補正する送り速度であり、
    前記区間判別部は、制御周期毎に取得した前記基準値の現在値に基づいて、現在制御中の区間が加速区間であるか、または速度一定区間であるか、または減速区間であるかを判定し、
    前記分配処理部は、前記区間判別部の判定結果に基づいて、加速区間においては前記加速時定数に基づいた加速度で、また、速度一定区間においては前記送り速度算出部が算出した前記送り速度で、また、減速区間においては前記減速時定数に基づいた減速度で、制御周期毎の移動量を算出する、
    ことを特徴とする数値制御装置。
  2. 時間、軸位置、または主軸位置で指定された時定数を別の基準値に変換する時定数変換部を更に備え、
    前記時定数変換部は、前記テーブル形式データの基準値と、予め指定された時定数の種類が異なる場合、基準値が軸位置、主軸位置の時は基準となる軸、または主軸の単位時間あたりの移動量に基づいて時定数を軸位置、主軸位置に変換し、基準値が時間の時は変換対象となる軸、または主軸の単位時間あたりの移動量に基づいて時定数を時間に変換して前記区間判別部、および前記送り速度算出部に通知する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記テーブル形式データで指定された時定数を解析し、前記区間判別部、および前記送り速度算出部に通知する時定数解析部を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  4. 前記送り速度算出部によって算出された送り速度が、予め設定された速度域を超えないかを判定する速度判定部を更に備え、
    前記速度判定部は、前記送り速度算出部によって算出された送り速度が、予め設定された速度域を超えた場合には、前記分配処理部にエラーを通知する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
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