JP6323976B2 - ゲル化剤組成物およびゲル化剤組成物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ゲル化剤組成物およびゲル化剤組成物の製造方法に関する。
寒天やゲランガム等のゲル化剤は、一般に、高分子同士が物理的、化学的に結合して三次元網目構造を形成しており、水等の液体を吸収して三次元網目構造中に当該液体を保持することにより膨潤して、固体状の高分子ゲルとなる。このようなゲル化剤は、一般に、微生物等の培養等に用いる培地(微生物培養用培地)や、化粧料、医薬品、食品等の分野において広く用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
微生物培養用培地は、一般に、粉末状のゲル化剤とその他の成分の粉末とを単純に混合した粉末混合物として提供されている。ゲル化剤と混合される成分としては、微生物の発育に必要な成分、微生物の発育を阻害する成分、pHの変化を観測する成分等の機能性成分等が挙げられる。微生物の発育を阻害する成分、pHの変化を観測する成分としては、各種色素が用いられることがある。ところで、上記のような微生物培養用培地は、水と混合し、加熱することによりゲル化剤を溶解し、さらに、試験管やシャーレにおいてゲル化させることにより、ゲル状の培地となる。この際、色素は一般に水に対する溶解性が低いため、その一部が残渣となってしまい、この結果、培地の成分分布が不均一となる問題がある。このような残渣は、一旦ゲル状となった培地において溶解、再分散することも困難である。
これに関連する技術としては以下の文献が挙げられる。
特許文献1には、製造される乾燥粉末培地の吸湿、酸化の防止を目的として、混合流動させた粉末状の培地成分に液体を噴射して細粒化する工程と、細粒化した培地成分に天然糊料等の素材を溶解した溶液を噴霧し乾燥させる工程とを有する、乾燥粉末培地の製造方法が開示されている。そして、その具体例においては、90℃で送風を行いつつ、溶解していない成分、ペプトン溶液、色素溶液、寒天溶液を順次噴霧し、乾燥させることにより、SS寒天培地を得ている。
特許文献2には、寒天ゲルと色素等の粉体とを撹拌混合する工程を有する処理粉体の製造方法が開示されている。
特許文献3には、水溶性高分子を主成分とする水溶性賦形剤から成るマトリックス中に、難水溶性の生理活性物質を含有する油性成分(A)がドメインを形成して多分散した粒子状組成物が開示されている。
特開平8−252087号公報 特開2002−220322号公報 国際公開第2008/053920号
しかしながら、いずれの文献にも上記の問題を解決するのに十分な解決手段が開示されているとはいえない。このような従来技術に鑑み、本発明の目的は、難水溶性物質が容易に溶解し、ゲル中に難水溶性物質が溶解した状態で均一に分布することのできるゲル化剤組成物を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究する中で、難水溶性物質を溶解させた状態で当該難水溶性物質をゲル化剤に吸収させることにより、得られるゲル化剤組成物中において、難水溶性物質を水に溶解し得る状態にできることを見出した。また、難水溶性物質を水に溶解し得る状態で高分子ゲル化剤の三次元網目構造中に坦持させることにより、ゲル化剤組成物を一旦溶解して形成したゲルにおいて、ゲル中に難水溶性物質が溶解した状態で均一に分布することができることも見出した。また、本発明者は、上記態様のゲル化剤組成物を用いて形成されたゲルが、難水溶性物質の徐放性に優れていることも見出し、さらに検討を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は以下に関する。
(1) 三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤と、
水に溶解可能な状態で前記三次元網目構造内に坦持された難水溶性物質とを含む、粉末状のゲル化剤組成物。
(2) 高分子ゲル化剤が、多糖類を含んで構成される、(1)に記載のゲル化剤組成物。
(3) 高分子ゲル化剤が、アガロース、寒天および/またはゲランガムを含んで構成される、(1)または(2)に記載のゲル化剤組成物。
(4) 難水溶性物質が、色素である、(1)〜(3)のいずれかに記載のゲル化剤組成物。
(5) 培地の形成に用いられる、(1)〜(4)のいずれかに記載のゲル化剤組成物。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載のゲル化剤組成物を含む、培地。
(7) (1)〜(4)のいずれかに記載のゲル化剤組成物を含む、化粧品、食品、飲料、医薬品、栄養剤、飼料またはペットフード。
(8) 難水溶性物質を溶媒に溶解させた溶液を調製する工程と、
三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤に、前記溶液を吸収させる工程と、
溶媒を除去することにより、前記高分子ゲル化剤を乾燥させる工程と、を有する、ゲル化剤組成物の製造方法。
(9) 難水溶性物質と三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤とが溶媒に溶解した溶液を調製する工程と、
前記溶液よりゲルを形成する工程と、
溶媒を除去することにより、前記ゲルを乾燥させる工程と、を有する、ゲル化剤組成物の製造方法。
(10) 溶媒が、水と有機溶媒との混合液である、(8)または(9)に記載のゲル化剤組成物の製造方法。
本発明によれば、難水溶性物質が容易に溶解し、ゲル中に難水溶性物質が溶解した状態で均一に分布することのできるゲル化剤組成物を提供することができる。
また、ゲルを形成した際に難水溶性物質の徐放性に優れた、ゲル化剤組成物を提供することができる。
さらに、本発明によれば、上記ゲル化剤組成物を容易かつ確実に製造可能なゲル化剤組成物の製造方法を提供することができる。
ところで、上述したようなゲル中に難水溶性物質を均一に溶解させる、あるいは、徐放性に優れたゲル化剤組成物を提供するといった本願発明の効果は、上述したような特許文献1〜3に記載の方法、組成物によっては得られない。
例えば、特許文献1に記載の方法においては、90℃の送風により色素溶液が搬送されるため、溶液が乾燥して色素等の成分が結晶化する可能性が高く、この場合、結晶となった成分は、ゲル状の培地を形成する際に溶解しにくいものとなる。
また、特許文献2に記載の方法においては、色素等の粉体は単に寒天ゲルの外表面に付着するに過ぎず、粉体の溶解性が向上するものではなく、さらに寒天ゲルにより粉体の放出が遅延するものではない。
また、特許文献3に記載の組成物は、油性成分を必須成分とせざるを得ず、当該油性成分は水には溶解しない。また、上記水溶性賦形剤として主に用いられているアラビアガムは、水に対する溶解度が高く、水と接触しても固体状のゲルを形成せずに溶解する。このため、同文献では、組成物をゲルから生理活性物質を徐々に放出する徐放性製剤として用いることを目的としていない。
また、培地中に色素を均一に溶解させるため、予め色素の結晶を粉砕して100μm以下の粒径の微粉末とする方法や、色素の粉末をまずエタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒に溶解させて色素溶液を調製し、当該色素溶液を微生物培養用培地に添加する方法が考えられる。しかしながら、これらの方法では、仮に色素が微生物培養用培地中に均一に溶解したとしても、例えば、粉砕時における色素の散逸が生じたり、上記有機溶媒が培地に残存して微生物の培養に影響を与えたりといった問題が生じ得る。
図1は、本発明のゲル化剤組成物が難水溶性物質について徐放性を有することを示す実験結果の撮影画像である。
以下、本発明について、本発明の好適な実施態様を参照しつつ、詳細に説明する。
本発明のゲル化剤組成物は、三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤と、水に溶解可能な状態で前記三次元網目構造内に坦持された難水溶性物質と、を含む、粉末状のゲル化剤組成物である。
高分子ゲル化剤は、高分子鎖の三次元網目構造を有している。この三次元網目構造に水等の液体を吸収することにより、高分子ゲル化剤は、膨潤することができる。
本発明において用いることのできる高分子ゲル化剤としては、適宜ゲル化剤組成物の用途に応じて選択でき、特に限定されないが、例えば、アガロース、寒天、ゲランガム、キサンタンガム、グルコマンナン、カラギーナン、ペクチン、アルギン酸及びその塩、ローカストビーンガム、タマリンドガム、カルボキシメチルセルロース及びその塩、カードラン、サイリウムシードガム、ガラクトマンナン、タラガム、グァーガム等の多糖類を含んでされるゲル化剤、各種合成高分子ゲル化剤等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、例えば、上記のゲル化剤のうち、単独でゲルを形成し得ないものについては、複数種を組み合わせて用いることができる。
上述した中でも、多糖類を含んで構成されるゲル化剤は、ゲル化剤組成物とともに用いる他の成分との相互作用が比較的起きにくいため、比較的汎用性が高く、好適に使用できる。
また、高分子ゲル化剤は、アガロース、寒天またはゲランガムのいずれか1種以上を含むことが好ましい。
ゲル化剤組成物中における高分子ゲル化剤の含有量は、特に限定されず、例えば、ゲル化剤組成物に含まれる他の成分の含有量を除いた全てとすることができる。ゲル化剤組成物中における高分子ゲル化剤の含有量は、具体的には、80.0〜99.99質量%であることができ、好ましくは、96.0〜98.0質量%である。上記範囲内の場合、十分に難水溶性物質をゲル化剤組成物中に含めることができるとともに、ゲル化剤組成物の使用時においてより確実にゲルを形成することができる。
また、ゲル化剤組成物は、難水溶性物質を含む。
本明細書において、難水溶性物質とは、水に対して溶解し得るものの、水への溶解が困難な物質をいう。特に限定されないが、例えば、難水溶性物質の25℃の水に対する溶解度は、0.01〜10.0g/100gHO、好ましくは、0.1〜5.0g/100gHOである。
また、難水溶性物質は、ゲル化剤組成物において、水に溶解可能な状態で、高分子ゲル化剤の三次元網目構造内に坦持されている。これにより、ゲル化剤組成物を水等の水性媒体で膨潤させてゲルを形成した際において、難水溶性物質が水に溶解する。また、難水溶性物質は、ゲル中の三次元網目構造内に存在しているため、移動が制限され、比較的ゆっくりとゲル中から放出される。これにより、ゲル化剤組成物によって形成されたゲルは、難水溶性物質について優れた徐放性を有するものとなる。一方で、加熱等によりゲル化剤組成物を水等の水性媒体に溶解させた際には、難水溶性物質は水に溶解するとともに、三次元網目構造による移動の制限がないため、溶液中に均一に分散することができ、得られるゲル中においては、難水溶性物質が溶解した状態で均一に分布する。
なお、本明細書において、「水に溶解可能な状態」とは、難水溶性物質が、水に対して直ちに溶け得る状態をいう。このような状態は、例えば、固体単体の難水溶性物質と比較して、難水溶性物質が非晶化する、難水溶性物質が水和する、難水溶性物質と溶媒との接触面積が増加する、および/または難水溶性物質の分子同士の距離が離れた状態となることにより凝集または結晶化が防止される、等の理由によって引き起こされることが考えられる。
また、このような状態は、例えば、難水溶性物質を溶解させた状態で高分子ゲル化剤に吸収させることにより、達成できる。より具体的には、後述する本発明の方法により達成できる。
本発明において用いることのできる難水溶性物質としては、特に限定されず、適宜、ゲル化剤組成物の用途に対応して所期の機能を果たす物質を用いることができる。
ゲル化剤組成物が培地の形成に用いられる場合、難水溶性物質としては、上述したような難水溶性を有するものであれば限定されないが、例えば、中性紅、酸性フクシン、クリスタルバイオレット等の色素等から選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、色素は一般に水への溶解性が低く、単にゲル化剤と色素とを混合してゲルを形成した際には、ゲル中に色素の残渣が残りやすい欠点があった。しかしながら、本発明においては、難水溶性物質として色素を水に溶解可能な状態で高分子ゲル化剤の三次元網目構造内に保持することにより、ゲル化剤組成物を一旦溶解させて形成されるゲルにおいて、色素を十分に溶解させてゲル中に均一に分布させることができる。すなわち、本発明のゲル化剤組成物は、難水溶性物質が色素である場合にも好適に適用できる。このように色素が高分子ゲル化剤中において水に溶解可能な状態となる原因は定かではないが、色素の分子が分散した状態で三次元網目構造内に坦持されることにより、色素分子同士の接触が防止され、この結果、三次元網目構造内において色素が非晶化した状態が維持されることが考えられる。
ゲル化剤組成物が徐放性を期待して食品、栄養剤の原材料として用いられる場合、難水溶性物質としては、上述したような難水溶性を有するものであれば限定されないが、例えば、サッカリンなどの甘味料、エチルマルトール等の香料、ビタミン等の栄養強化剤等から選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゲル化剤組成物が医薬品または化粧品に用いられる場合、難水溶性物質としては、上述したような難水溶性を有するものであれば限定されないが、例えば、ポリフェノール、ビタミンC誘導体、ビタミンE等の酸化防止剤等から選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゲル化剤組成物中における難水溶性物質の含有量は、特に限定されないが、例えば、0.01〜20.0質量%であることができ、好ましくは、0.05〜10.0質量%であり、より好ましくは、0.05〜5.0質量%である。上記範囲内の場合、難水溶性物質を十分に水に溶解可能な状態でゲル化剤組成物中に含ませることができる。
また、ゲル化剤組成物は、必要に応じ、上記以外の成分、例えば、不溶性、水溶性の各種成分を含んでいてもよい。
このような成分としては、具体的には、各種糖類、脂肪酸や脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの成分は、高分子ゲル化剤中に含まれるように構成されてもよいし、ゲル化剤組成物中において高分子ゲル化剤と混合されるものであってもよい。例えば、形成されるゲル中に非水溶性成分を保持しておきたい場合や、形成されるゲルが水溶性成分について徐放性を有するように構成する場合に、ゲル化剤組成物の高分子ゲル化剤中にこれらの成分を含ませることができる。
また、ゲル化剤組成物中におけるこれらの成分の合計含有量は、特に限定されず、ゲル化剤組成物のゲル化を妨げない範囲であればよいが、例えば、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
なお、上述したゲル化剤組成物の各成分の含有量は、水を含まない時の値、すなわちゲル化剤組成物の含水率が0%であると仮定したときの値を示す。
また、ゲル化剤組成物は、乾燥した状態であることが好ましい。これにより、長期にわたってゲル化剤組成物の各成分が化学的に安定したものとなる。また、ゲル化剤組成物の取り扱いが容易となる。
具体的には、ゲル化剤組成物の重量基準含水率は、15%以下である、ことが好ましく、12%以下であることがより好ましい。
また、ゲル化剤組成物は、粉末状をなしている。これにより、ゲル化剤組成物の取り扱いが容易となっている。ゲル化剤組成物の平均粒径は、特に限定されないが、例えば、50〜2000μmであり、好ましくは、250〜500μmである。
上述したゲル化剤組成物は、任意の用途の原材料として用いることができる。このような用途としては、特に限定されないが、例えば、培地、化粧品、食品、飲料、医薬品、栄養剤、飼料、ペットフード等が挙げられる。
特に、培地の原材料としてゲル化剤組成物を用いる場合、すなわち、培地の形成にゲル化剤組成物を用いる場合、ゲル化剤組成物を一旦溶解させた後、ゲル状の培地を形成するが、培地中において難水溶性物質が均一に溶解したものとなる。
また、培地、化粧品、食品、飲料、医薬品、栄養剤、飼料、ペットフード等にゲル化剤組成物を用いた場合、例えば、ゲル化剤組成物を膨潤させて形成したゲルは、難水溶性物質を徐放できるものであるため、その難水溶性物質が有する機能、例えば味、香り、効能等を長期にわたって発揮できるものとなる。
したがって、本発明は、また、本発明のゲル化剤組成物を含む、培地、化粧品、食品、飲料、医薬品、栄養剤、飼料、ペットフードに関する。
特に、本発明のゲル化剤組成物を含む培地は、形成されたゲル状の培地中においてゲル化剤組成物中に含まれる難水溶性物質、例えば色素など、が均一に溶解したものとなる。
また、本発明のゲル化剤組成物を含む培地、化粧品、食品、飲料、医薬品、栄養剤、飼料、ペットフードは、その難水溶性物質の徐放性に優れ、難水溶性物質が有する機能、例えば味、香り、効能等を長期にわたって発揮できるものとなる。
上述したようなゲル化剤組成物は、いかなる方法で製造するものであってもよいが、以下に記載する本発明のゲル化剤組成物の製造方法により、容易かつ確実に製造することができる。
以下、好適な実施態様に基づき、本発明の方法を詳細に説明する。
本発明のゲル化剤組成物の製造方法は、本質的には、難水溶性物質を溶解させた状態で高分子ゲル化剤に吸収させることにより、得られるゲル化剤組成物中において、難水溶性物質を水に溶解し得る状態とする方法である。
本発明の第1実施態様に係るゲル化剤組成物の製造方法は、難水溶性物質を溶媒に溶解させた溶液を調製する工程(溶液調製工程)と、三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤に、前記溶液を吸収させる工程(吸収工程)と、溶媒を除去することにより、前記高分子ゲル化剤を乾燥させる工程(乾燥工程)と、を有する。
溶液調製工程においては、難水溶性物質を溶媒に溶解させた溶液を調製する。難水溶性物質としては、上述したゲル化剤組成物に用いることのできるものが使用できる。
溶媒としては、難水溶性物質を溶解できるものであれば特に限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸、ギ酸等の有機酸、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロメタン等のハロゲン化アルキル、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述した中でも、水と有機溶媒とを含む混合液を溶媒として用いることが好ましい。これにより、高分子ゲル化剤の膨潤による吸収量の増加という効果が得られる。
特に、難水溶性物質の溶解性を高める観点から、水と難水溶性物質の良溶媒とを含む混合液が好ましい。このような混合液としては、例えば、水/アルコール系溶媒、水/ケトン系溶媒等が挙げられ、特に、水/エタノールが好ましい。
また、乾燥工程の省エネルギー化という観点から、上記混合液における水と他の溶媒との混合比率は、容積比で、10:90〜90:10であるのが好ましく、30:70〜70:30であるのがより好ましい。
また、難水溶性物質に対する溶媒の量は、難水溶性物質が溶媒に溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、難水溶性物質1gに対し、1〜200mL、好ましくは、50〜150mLの溶媒とすることができる。
難水溶性物質の溶媒への溶解は、難水溶性物質と溶媒とを混合することにより行うことができる。また、難水溶性物質の溶解時において、必要に応じて溶媒を加温してもよいし、適宜撹拌等を行ってもよい。なお、溶媒が複数の成分を含む場合は、各成分を同時に用いて難水溶性物質を溶解させてもよいし、あるいは、いずれかの成分、例えば良溶媒で難水溶性物質を予め溶解させ、その後、残りの成分、例えば、水や他の貧溶媒等を加えてもよい。
なお、難水溶性物質以外の成分について高分子ゲル化剤中に坦持させる場合には、本工程において、当該成分を溶液に溶解させておくことが好ましい。
次に、吸収工程では、三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤に、前工程で調製した溶液を吸収させる。
高分子ゲル化剤としては、上述したゲル化剤組成物に用いることのできるものが使用できる。なお、高分子ゲル化剤として、粉末状の乾燥したものを用いることが、溶液の吸収効率の向上、乾燥工程における溶媒の除去効率の向上の観点から、好ましい。
具体的には、高分子ゲル化剤の含水率は、重量基準含水率は、20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。これにより、高分子ゲル化剤が、上記溶液をより迅速かつ容易に吸収することができる。
また、高分子ゲル化剤の平均粒径は、特に限定されないが、例えば、50〜2000μmであり、好ましくは、250〜500μmである。これにより、高分子ゲル化剤の溶液の吸収効率が高いものとなり、かつ、本方法における高分子ゲル化剤および得られるゲル化剤組成物の取り扱いが容易となる。また、高分子ゲル化剤の表面積が適度に大きいことにより、高分子ゲル化剤の乾燥が容易となる。
溶液の吸収は、高分子ゲル化剤に溶液を接触させることにより行う。
次に、乾燥工程では、溶媒を除去することにより、高分子ゲル化剤を乾燥させる。これにより、高分子ゲル化剤の三次元網目構造中に難水溶性物質が水に溶解可能な状態で坦持された、ゲル化剤組成物を得ることができる。
溶媒の除去方法としては、特に限定されず、加温による乾燥、凍結乾燥、真空乾燥、自然乾燥等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、必要に応じて、本工程の前後において、任意の成分と高分子ゲル化剤とを混合してもよい。
本発明の第2実施態様に係るゲル化剤組成物の製造方法は、難水溶性物質と三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤とが溶媒に溶解した溶液を調製する工程(溶液調製工程)と、前記溶液よりゲルを形成する工程(ゲル形成工程)と、溶媒を除去することにより、前記ゲルを乾燥させる工程(乾燥工程)と、を有する。
なお、用いる難水溶性物質、高分子ゲル化剤、溶媒等は上述した第1実施態様と同様のものを用いることができるため、説明を省略する。
溶液調製工程では、難水溶性物質と高分子ゲル化剤とが溶媒に溶解した溶液を調製する。
本工程においては、難水溶性物質および高分子ゲル化剤と溶媒とを混合して混合液を得た後、当該混合液を加熱することが好ましい。これにより、難水溶性物質および高分子ゲル化剤がより容易に溶解する。特に高分子ゲル化剤は、常温においては単に膨潤して溶媒には溶解しない場合が多いが、このように溶媒を加熱することにより、容易に溶解することができる。
また、溶媒の量は、難水溶性物質および高分子ゲル化剤が溶媒に溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、高分子ゲル化剤5.0gに対し、100〜500mL、好ましくは、200〜300mLの溶媒とすることができる。
加熱温度としては、特に限定されないが、高分子ゲル化剤の溶解温度以上とすることが好ましく、例えば80〜100℃、好ましくは90〜100℃とすることができる。
次に、ゲル形成工程では、溶液よりゲルを形成する。ゲルの形成方法は、特に限定されず公知の方法を用いることができ、高分子ゲル化剤の性質に応じて変更できる。ゲルの形成方法としては、例えば、溶液の冷却、凝集剤の添加等が挙げられる。
次に、乾燥工程では、溶媒を除去することにより、ゲルを乾燥させる。これにより、高分子ゲル化剤の三次元網目構造中に難水溶性物質が水に溶解可能な状態で坦持された、ゲル化剤組成物を得ることができる。なお、本工程で用いることのできる溶媒の除去方法としては、上述した第1実施態様と同様の方法を採用することができる。
なお、各実施態様の方法における乾燥工程の前後において、ゲル、またはゲル化剤組成物を粉砕する工程(粉砕工程)を有していてもよい。これにより、得られるゲル化剤組成物をより確実に粉末状とすることができる。乾燥効率の向上の観点から、乾燥工程前にゲルを粉砕することが好ましい。
ゲル、またはゲル化剤組成物の粉砕方法としては、特に限定されず、例えば、天突き、押出せん断装置、乳鉢などにより行うことができる。
以上、本発明を、好適な実施態様を参照しつつ説明したが、本発明は、これに限定されない。
例えば、本発明のゲル化剤組成物は、上述した方法以外の方法によって調製されるものであってもよい。
以下の実施例は本発明について、さらに具体的に説明するものであり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
また、特に記載のない限り、以下の実験は室温(25℃)で行った。また、含水率は、重量基準含水率を示す。
(実施例1)
エタノールと水とが容積比50:50で混合した混合液180mLに、難水溶性物質としての中性紅2.0gを完全に溶解させて溶液を調製した。
なお、上記中性紅の溶媒への溶解前の25℃の水に対する溶解度は、4.0g/100gHOである。
次に、得られた溶液を高分子ゲル化剤としての粉末ゲランガム98.0g(平均粒径250μm、含水率7.0%)と混合し、溶液を粉末ゲランガムに吸収させた。
次に、上記混合物を、ステンレス製のバットに厚さ10mm程度となるように広げ、60℃の恒温槽中で乾燥させて、粉末状のゲル化剤組成物を得た。得られたゲル化剤組成物の含水率は、7.0%であり、ゲル化剤組成物の平均粒径は、250μmであった。
得られたゲル化剤組成物のうち1.5gと精製水1Lとを混合すると、ゲル化剤組成物の全ての粒子が膨潤し、濃褐色のゲル粒子が液中に浮遊しているのが観察された。液の色調は、本来の色調よりも薄かった。なお、本来の色調とは、エタノールと水とが容積比50:50で混合した混合液100mLに中性紅0.03gを完全に溶解し、さらに、水900mLを混合した際の、混合液の色沢である。また、比較例1、2、実施例2においても、本来の色調とは、同様の意味を指す。
ゲル化剤組成物を混合した上記液を、撹拌しながら加熱し、ゲル化剤組成物を溶解させた。このとき、液の色調は、本来の色調であった。また、液中に中性紅の粒子は確認されず、このことから、中性紅が液中に完全に溶解したことが確認できた。
(比較例1)
中性紅2.0gを平均粒径が500μm以下となるように粉砕し、粉末ゲランガム98.0gと混合してゲル化剤混合物を得た。
得られたゲル化剤混合物のうち1.5gと精製水1Lとを混合すると、ゲランガム粒子が膨潤して液中に浮遊しているのが観察された。液の色調は、全体として赤いが、本来の色調よりも薄かった。
ゲル化剤混合物を混合した上記液を、撹拌しながら加熱し、ゲランガムを溶解させた。このとき、液の色調は、本来の色調よりも若干薄かった。また、液中に中性紅の粒子が100粒以上確認された。このことから、中性紅が液中に完全には溶解していないことが確認できた。
(実施例2)
エタノールと水とが容積比50:50で混合した混合液180mLに、難水溶性物質としての中性紅2.0gを完全に溶解させて溶液を調製した。
次に、得られた溶液を高分子ゲル化剤としての粉末寒天98.0g(平均粒径250μm、含水率6.0%)と混合し、溶液を粉末寒天に吸収させた。
次に、上記混合物を、ステンレス製のバットに厚さ10mm程度となるように広げ、60℃の恒温槽中で乾燥させて、粉末状のゲル化剤組成物を得た。得られたゲル化剤組成物の含水率は、6.0%であり、ゲル化剤組成物の平均粒径は、250μmであった。
得られたゲル化剤組成物のうち1.5gと精製水1Lとを混合すると、ゲル化剤組成物の全ての粒子が膨潤し、濃褐色のゲル化粒子が沈渣として液中に沈降しているのが観察された。液の上部の透明な部分の色調は、赤色ではあるが、本来の色調よりも著しく薄かった。
ゲル化剤組成物を混合した上記液を、撹拌しながら加熱し、ゲル化剤組成物を溶解させた。このとき、液全体の色調が、本来の色調となった。また、液中に中性紅の粒子は確認されず、このことから、中性紅が液中に完全に溶解したことが確認できた。
(比較例2)
中性紅2.0gを平均粒径が500μm以下となるように粉砕し、粉末寒天98.0と混合してゲル化剤混合物を得た。
得られたゲル化剤混合物のうち1.5gと精製水1Lとを混合すると、寒天粒子が膨潤して白色の寒天粒子の沈渣として液中に沈降しているのが観察された。液の上部の透明な部分の色調は、本来の色調よりも若干薄かった。
ゲル化剤混合物を混合した上記液を、撹拌しながら加熱し、寒天を溶解させた。このとき、液の色調は、本来の色調とほぼ同等であった。一方で、液中に中性紅の粒子が5〜10粒確認された。このことから、中性紅が液中に完全には溶解していないことが確認できた。
(実施例3)
エタノールと水とが容積比60:40で混合した混合液180mLに、難水溶性物質としてのクリスタルバイオレット0.1gを完全に溶解させて溶液を調製した。
なお、上記クリスタルバイオレットの溶媒への溶解前の25℃の水に対する溶解度は、9.0g/100gHOである。
次に、得られた溶液を高分子ゲル化剤としての粉末寒天49.9g(平均粒径250μm、含水率6.0%)と混合し、溶液を粉末寒天に吸収させた。
次に、上記混合物を、ステンレス製のバットに厚さ10mm程度となるように広げ、60℃の恒温槽中で乾燥させて、粉末状のゲル化剤組成物を得た。得られたゲル化剤組成物の含水率は、6.0%であり、ゲル化剤組成物の平均粒径は、250μmであった。
得られたゲル化剤組成物のうち0.5gと精製水1Lとを混合すると、ゲル化剤組成物の全ての粒子が膨潤し、濃褐色のゲル化粒子が沈渣として液中に沈降しているのが観察された。液の上部の透明な部分の色調は、紫色ではあるが、本来の色調よりも著しく薄かった。なお、本来の色調とは、エタノールと水とが容積比50:50で混合した混合液100mLにクリスタルバイオレット0.01gを完全に溶解し、さらに、水900mLを混合した際の、混合液の色沢である。
ゲル化剤組成物を混合した上記液を、撹拌しながら加熱し、ゲル化剤組成物を溶解させた。このとき、液全体の色調が、本来の色調となった。また、液中にクリスタルバイオレットの粒子は確認されず、このことから、クリスタルバイオレットが液中に完全に溶解したことが確認できた。
(実施例4)
エタノールと水とが容積比50:50で混合した混合液180mLに、難水溶性物質としての酸性フクシン1.0gを完全に溶解させて溶液を調製した。
なお、上記酸性フクシンの溶媒への溶解前の25℃の水に対する溶解度は、1.0g/100gHOである。
次に、得られた溶液を高分子ゲル化剤としての粉末寒天49.0g(平均粒径250μm、含水率6.0%)と混合し、溶液を粉末寒天に吸収させた。
次に、上記混合物を、ステンレス製のバットに厚さ10mm程度となるように広げ、60℃の恒温槽中で乾燥させて、粉末状のゲル化剤組成物を得た。得られたゲル化剤組成物の含水率は、6.0%であり、ゲル化剤組成物の平均粒径は、250μmであった。
得られたゲル化剤組成物のうち5.0gと精製水1Lとを混合すると、ゲル化剤組成物の全ての粒子が膨潤し、濃褐色のゲル化粒子が沈渣として液中に沈降しているのが観察された。液の上部の透明な部分の色調は、赤色ではあるが、本来の色調よりも著しく薄かった。なお、本来の色調とは、エタノールと水とが容積比50:50で混合した混合液100mLに酸性フクシン0.1gを完全に溶解し、さらに、水900mLを混合した際の、混合液の色沢である。
ゲル化剤組成物を混合した上記液を、撹拌しながら加熱し、ゲル化剤組成物を溶解させた。このとき、液全体の色調が、本来の色調となった。また、液中に酸性フクシンの粒子は確認されず、このことから、酸性フクシンが液中に完全に溶解したことが確認できた。
(実施例5)
実施例2で得られたゲル化剤組成物0.1gと精製水10mLとを混合し、ゲル化剤組成物が懸濁した混合液を40℃の環境下に静置した。この混合液について色調の変化を、経時的に観察し、中性紅のゲル化剤からの放出度合いを調べた。観察結果を図1に示す。図1は、左から、それぞれ混合時から0時間、6時間、24時間経過後の混合液についての撮影画像である。図1の撮影画像からも明らかなように、混合液の上澄み部分が経時的に着色しており、ゲル化剤組成物は、経時的に中性紅を放出している、すなわち、中性紅についての徐放性を有することが確認できた。
以上の実施例から、本発明のゲル化剤組成物は、本来難水溶性である物質を良好に溶解させたゲルを形成できること、および同物質について徐放性を有することが確認できた。これにより、成分が均一に溶解することが要求される培地や、難水溶性物質の徐放性を要求する化粧品、食品、飲料、医薬品、栄養剤、飼料およびペットフード等において、本発明のゲル化剤組成物を好適に適用できることがわかる。
一方で、単に高分子ゲル化剤と色素とを混合した比較例においては、完全には色素が溶解しなかった。また、比較例のゲル化剤混合物に対し水を添加した際には、直ちに着色したことから、比較例のゲル化剤混合物が徐放性を有しないことが確認できた。

Claims (9)

  1. 三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤と、
    ゲル中に溶解した状態で均一に分布することのできる前記三次元網目構造内に坦持された難水溶性物質である色素とを含む、ゲルを形成した際に難水溶性物質の徐放性に優れた、粉末状のゲル化剤組成物であって、
    色素が、中性紅、酸性フクシン、およびクリスタルバイオレットから選択される、前記ゲル化剤組成物
  2. 高分子ゲル化剤が、多糖類を含んで構成される、請求項1に記載のゲル化剤組成物。
  3. 高分子ゲル化剤が、アガロース、寒天および/またはゲランガムを含んで構成される、請求項1または2に記載のゲル化剤組成物。
  4. 培地の形成に用いられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲル化剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のゲル化剤組成物を含む、培地。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲル化剤組成物を含む、化粧品、食品、飲料、医薬品、栄養剤、飼料またはペットフード。
  7. 中性紅、酸性フクシン、およびクリスタルバイオレットから選択される難水溶性物質である色素を溶媒に溶解させた溶液を調製する工程と、
    三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤に、前記溶液を吸収させる工程と、
    溶媒を除去することにより、前記高分子ゲル化剤を乾燥させる工程と、を有する、請求項1に記載のゲル化剤組成物の製造方法。
  8. 中性紅、酸性フクシン、およびクリスタルバイオレットから選択される難水溶性物質である色素と三次元網目構造を有する高分子ゲル化剤とが溶媒に溶解した溶液を調製する工程と、
    前記溶液よりゲルを形成する工程と、
    溶媒を除去することにより、前記ゲルを乾燥させる工程と、を有する、請求項1に記載のゲル化剤組成物の製造方法。
  9. 溶媒が、水と有機溶媒との混合液である、請求項7または8に記載のゲル化剤組成物の製造方法。
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